JPH0343402A - 懸濁重合法 - Google Patents

懸濁重合法

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JPH0343402A
JPH0343402A JP1177185A JP17718589A JPH0343402A JP H0343402 A JPH0343402 A JP H0343402A JP 1177185 A JP1177185 A JP 1177185A JP 17718589 A JP17718589 A JP 17718589A JP H0343402 A JPH0343402 A JP H0343402A
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上山 雅文
Minoru Tsuchida
実 土田
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仁田 昌寿
Eiji Oshima
大島 榮次
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、生成物粒子の粒径分布を容易に制御すること
ができる新規な懸濁重合法に関し、特に、電子写真トナ
ーの製造に適する懸濁重合法に関する。
(従来の技術) 近年、粒子自身の機能を利用する粒子工業の重要性が高
まりつつあり、例えば間隙保持剤、滑り仕付与剤、機能
性担体、表面活性を有する単分散粒子、標準粒子、トナ
ー、塗料の流動性やつや特性を制御する機能性充填剤等
の分野で応用されている。これ等の粒子を重合法で得る
為には、種々の方法が知られており、最も一般的に採用
されているのが乳化重合法である。また、特殊な用途に
使用する場合には、ソープフリー重合、分散重合、シー
ド重合、膨潤重合等も利用されている。しかしながら、
これ等の重合法には幾つかの欠点がある。例えば、乳化
重合法によれば、狭い粒径分布を有する粒子を得ること
ができる利点があるが、乳化剤などの不純物の除去が非
常に困難であり、そして得られる粒子の粒径は精々1I
11a程度であり、それ以上の大きさの粒子を得ること
は極めて困難である。分散重合、シード重合、膨潤重合
等によれば、大きな粒径の粒子を得ることができるが、
その方法は煩雑で長時間を要し、またコスト的にも大変
な不利を生じる為、大量生産に不向きであり、結局特殊
な用途にしか応用ができないという問題がある。
一方、懸濁重合法については、上記の重合法における問
題点を比較的有しておらず、得られる製品が粒子状であ
るという特徴を有している為、例えば、電子写真法など
に用いられるトナーの製造に応用することが提案されて
いる(特公昭51−14895号公報、特開昭57−5
37513号公報等)。
ところが、懸濁重合法は、一般に粒径と粒径分布の制御
が難しいという問題点を有している。すなわち懸濁重合
では、撹拌分散された液滴が様々な径を有し、更に、分
散時に液滴は分裂と合一を繰り返すため、得られる粒子
の粒径分布が極めて広いものとなり、特に粒径分布の狭
い単分散粒子状のものを得ることは困難である。
上記した種々の応用分野に使用される製品において、粒
度分布の不均一性は、重合体の機械的強度、耐薬品性、
色相、透明性及び成形性等の性能と重要な関係があり、
粒径と粒度分布の制御は重要な問題である。
また、トナーの製造の場合についても、懸濁重合法を利
用することにより、得られる粒子の粒径と粒度分布の制
御の問題がある。すなわち通常の懸濁重合法で形成され
る粒子の粒径は、最小の場合でもたかだかLOamであ
り、一般的には数十〜数百−である為、懸濁重合法によ
ってトナーを得る場合には、重合性単量体と、着色剤そ
の他を含む相を、懸濁安定剤を含む分散媒中に適当な撹
拌機や分散機を用いて、所望の微粒子を得るよう分散・
懸濁させた後、分散媒を加熱して重合反応を行わなけれ
ばならない。しかしながら、この際要求される液滴の粒
径は分散機の特性や、反応容器の大きさ形状も関連する
多数の複雑な要素で決まり、またその要素同士でも影響
し合うので、粒径及び粒度分布を一元的に理解して制御
することは出来ないのが普通である。
したがって、所望の粒径を有する均質な重合体粒子を容
易に得ることができる懸濁重合技術の確立が、この分野
における重要な課題となっていた。
(発明が解決しようとする課題) 本発明は、従来の技術における上記のような実状に鑑み
てなされたものである。
本発明の目的は、粒径及び粒度分布を容易に制御するこ
とが可能な懸濁重合法を提供することにある。
本発明の他の目的は、狭い粒度分布を有する重合体粒子
よりなるトナーを得ることができる懸濁重合法を提供す
ることにある。
懸濁重合において粒子が得られるのは以下の理由による
。本来静置状態では分離すべき分散相と連続相とが、撹
拌などのエネルギーによって分散相が分裂し、いわゆる
液滴状態となり、連続相中に存在する。この液滴は、こ
のままの状態では一般に、分裂や合一を繰り返す不安定
なものであるが、液滴が熱等のエネルギーが供給される
ことにより重合し、もはや分裂ないし合一し得ない剛直
な粒子となる。したがって、懸濁重合法により粒子の大
きさを制御するには、この液滴の大きさと、分裂及び合
一に対して何等かの制御を加えればよい。しかしながら
、この液滴の大きさに関連する要素を考えてみると、分
散機(撹拌機)の特性、構造、形状、大きさ、或いは反
応容器の大きさ、形状、反応液のチャージ量、或いはま
た反応液の相比、粘度、分散剤の種類と量等があり、実
質上一元的に制御できるものではない。したがって、現
実にはこれ等多々ある要素のうちの幾つかを固定し、求
める粒子をある条件を決定して行かざるを得ないのが現
状である。しかしながら、この方法では、余りにも試行
錯誤的であり、スケールアップ等の条件変更に対して対
応が困難である。この点は、製造上の重大な障害になっ
ており、特に製品を粉体のまま利用しようとする目的に
おいては、いわゆる製造上のフレキシビリティ−に欠け
る。
(課題を解決するための手段) 本発明者等は、上記の問題について鋭意検討を重ねた結
果、上記問題を容易に解決できる新規な懸濁重合法を見
出だすに至った。
本発明の懸濁重合法は、単量体組成物を懸濁重合して重
合体又は重合体組成物を製造するに際して、単量体組成
物よりなる分散相成分と水性媒質よりなる連続相成分と
を各々独立した槽に保持し、それらの槽より、分散相成
分及連続相成分を、それぞれ独立した経路を通して、剪
断力を付与する装置に同時に連続して供給して所望の大
きさの液滴を持つ分散液を形成し、その後該分散液を重
合槽中に導入して重合を完結させ、重合体又は重合体組
成物を得ることを特徴とする。
以下、本発明について図面を参酌して詳細に説明する。
第1図は、本発明を実施するために使用する装置の一例
である。図中、1は連続相槽、2は分散相槽であり、そ
れぞれ流路8及び9によって剪断力を付与する装置であ
る撹拌機を備えた分散機5に連結されている。3は、凝
縮機6及び加熱ジャケット7を備えた反応槽であり、流
路loによって分散機5と連結されている。4は定量ポ
ンプである。
本発明を実施するには、水性媒質よりなる連続相成分を
連続相槽lに保持し、単量体組成物よりなる分散相成分
を分散相槽2に保持する。それ等各成分は、それぞれ独
立した流路8及び9に設けられた定量ポンプ4.4を駆
動するよって、撹拌機を備えた分散機5の剪断領域付近
に同時にかつ連続的に供給される。分散機の剪断領域付
近に供給された各成分は、撹拌機の剪断力によって分散
し、分散相と連続相とよりなる分散液が形成される。形
成された分散液は、流路10を経て反応槽3に送られ、
通常の手法によって懸濁重合が実施される。
本発明においては、分散相成分及び連続相成分を、所定
の流量で撹拌機を備えた分散機に同時に連続して供給す
るので、剪断領域を通過する液滴の量、大きさ、或いは
相比等の分散条件が完全に管理下に置かれて、分散相及
び連続相は、常に一定の条件で剪断力を受けることにな
り、したがって、粒度分布の狭い分散液が得られる。
上記の場合、−回の剪断領域の通過では、求める粒径の
大きさを得られない場合は、更に他の分散機を設け、−
段目の分散機を通過した分散液を、第2段目の分散機に
通過させればよい。必要に応じて、この方式を何段も重
ねることも可能である。
得られた分散液はもはや界面エネルギーが充分大きくな
っているので、通常の撹拌条件下でも合一は殆ど生じな
い。
本発明において、連続を目は水性媒質よりなる連続相成
分によって形成される。連続相には懸濁安定剤を含有さ
せるのが好ましい。
一般に懸濁重合で用いられる懸濁安定剤は、その分子中
に親水性基と疎水性基とを有する界面活性物質があげら
れる。これ等界面活性物質は、親水性基として、水酸基
、カルボキシル基及びその塩、スルホン基及びその塩等
の極性基を有し、疎水性基として、脂肪族及び芳香族等
の無極性基で構成されており、分散工程により形成され
た単量体組成物粒子の合一を防ぎ、安定化する能力を有
する化合物である。
このような懸濁安定剤は、例えば、ポリビニルアルコー
ル、カゼイン、ゼラチン、メチルセルロース、メチルヒ
ドロキシプロピルセルロース、エチルセルロース等のセ
ルロース誘導体、澱粉及ヒその誘導体、ポリ(メタ)ア
クリル酸及びそれ等の塩等があげられ、これ等の懸濁重
合体は、重合中は、液滴表面を被覆し、液滴の合一、集
塊を防止する働きをしている。
また、連続相には、乳化防止の目的で、塩化すトリウム
、硫酸ナトリウム等の中性塩を加えてもよい。また、更
に、分散工程により形成された単量体組成物粒子の合一
を防ぐ目的で、グリセリン、エチレングリコール等の増
粘剤を加えてもよい。
一方、分散相は、単量体組成物よりなる分散相成分によ
って形成される。
単量体組成物の主成分として使用される重合性単量体と
しては、懸濁重合に使用可能なものであれば特に限定さ
れるものではないが、トナーの製造に関して説明すると
、以下に記載のものを使用することができる。
例えば、スチレン、0−メチルスチレン、−メチルスチ
レン、p−メチルスチレン、p−メトキシスチレン、p
−フェニルスチレン、p−クロルスチレン、3.4−ジ
クロルスチレン、p−エチルスチレン、2.4−ジメチ
ルスチレン、p−n−ブチルスチレン、p−tert−
ブチルスチレン、p−rl−へキシルスチレン、p−n
−オクチルスチレン、p−11−ノニルスチレン、p−
n−デシルスチレン等のスチレン及びその誘導体;エチ
レン、プロピレン、ブチレン、イソブチレン等のエチレ
ン性不飽和モノオレフィン類;塩化ビニル、塩化ビニリ
デン、臭化ビニル、フッ化ビニル等のハロゲン化ビニル
類;酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、安息香酸酸ビニ
ル等の有機酸ビニルエステル類;メタクリル酸、メタク
リル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸プロ
ピル、メタクリル酸n−ブチル、メタクリル酸n−オク
チル、メタクリル酸ドデシル、メタクリル酸2−エチル
ヘキシル、メタクリル酸ステアリル、メタクリル酸フェ
ニル、メタクリル酸ジメチルアミノエチル、メタクリル
酸ジエチルアミノエチル等のメタクリル酸及びその誘導
体;アクリル酸、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル
、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸イソブチル、アク
リル酸プロピル、アクリル酸n−オクチル、アクリル酸
ドデシル、アクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸
ステアリル、アクリル酸2−クロルエチル、アクリル酸
フェニル等のアクリル酸及びその誘導体;ビニルメチル
エーテル、ビニルエチルエーテル、ビニルイソブチルエ
ーテル等のビニルエーテル類;ビニルメチルケトン、ビ
ニルへキシルケトン、ビニルイソプロペニルケトン等の
ビニルケトン類;N−ビニルビロール、N−ビニルカル
バゾール、N−ビニルインドール、N−ビニルピロリド
ン等のN−ビニル化合物;ビニルナフタリン類;アクリ
ロニトリル、メタクリロニトリル、アクリルアミド等の
重合性単量体があげられる。
これ等のモノマーは、単独で、或いは必要に応じて二種
以上を種々の組成に組み合わせて用いられる。
トナーを製造する場合、上記のモノマー中でも、スチレ
ン又はスチレン誘導体を単独或いは他の七ツマ−と混合
して用いるのが、トナーの現像特性及び耐久性を高める
点で好ましい。
上記重合性単量体には、必要に応じて着色剤その他の成
分を添加することが可能である。
着色剤としては、その−例としてカーボンブラックがあ
げられる。トナーを製造する場合に使用されるカーボン
ブラックとしては、個数平均粒径、給油量、pH等に制
限なく使用できるが、市販品として、以下のものがあげ
られる。例えば、米国キャボット社製す−ガル(REG
AL)400.880.330.300.5RP−8、
スf !J >グ(STERING)SOlV 、 N
S。
R;コロンビア・カーボン日本■製う−ベン(RAVE
N)H2O、MT−P、 410.420.430.4
50.500.780.780.1000.1035.
1060.1080 、三菱化成■製1IIOB、零5
B 、 $40 、lI24G0BSMA−100等が
あげられる。これ等のカーボンブラックは単独で或いは
二種以上の組成に組み合わせて用いる。
カーボンブラック以外の着色剤としては、単量体組成物
中に分散可能であり、トナーとして使用するときに強力
で鮮明かつ永続的な色彩を呈するものが好ましく用いら
れる。その様な着色剤としては、フタロシアニン系顔料
、ローダミンレーキ顔料、アゾレーキ顔料、酸化鉄、酸
化チタン、アルミナ、硫酸バリウム等があげらあれる。
着色剤を添加する場合、その添加量は重合性単量体10
0重量部(以下単に部という)に対して1−40部、好
ましくは2〜IO部の範囲で用いる。
本発明によって、トナーを製造する場合、その熱定着性
、オフセット性の改善のため、パラフィンワックスのよ
うなワックス類、低分子量ポリエチレン及び低分子量ポ
リプロピレンのような低分子量ポリオレフィン等の離型
性を有する低軟化点化合物を単量体組成物に添加するこ
とも可能である。
更にまた、耐ブロッキング性、耐久性改善のため、架橋
剤を添加して懸濁重合を行ってもよい。
その様な架橋剤としては、ジビニルベンゼン等の公知の
架橋剤を単量体組成物に添加することができる。 更に
、必要に応じて公知の電荷制御剤を単量体組成物に添加
してもよい。この様な電荷制御剤として、カルボキシル
基、スルホン酸エステル基又は含窒素基を有する有機化
合物の金属錯体、含金属染料等があげられる。
本発明においては、重合開始剤が使用されるが、重合開
始剤は重合性単量体に可溶であるのが好ましい。その様
な重合開始剤としては、2.2′−アゾビスイソブチロ
ニトリル)  2.2’−アゾビス−(2,4−ジメチ
ルバレロニトリル)−12,2’−アゾビスー4−メト
キシー2.4−ジメチルバレロニトリル、その他のアゾ
系又はジアゾ系重合開始剤;ベンゾイルパーオキサイド
、メチルエチルケトンパーオキサイド、イソプロピルパ
ーオキシカーボネート、その他の過酸化物系重合開始剤
等があげられる。
本発明においては、分子量及び分子量分布を制御する目
的で、又は反応時間を制御する目的で、上記のような重
合開始剤の二種以上を種々の組成に組み合わせて用いる
ことが好ましい。また、更に必要に応じて過硫酸アンモ
ニウム、過硫酸カリウム等の水溶性開始剤を併用しても
よい。
重合開始剤の使用量は、重合性単量体L00部に対して
、通常(1,1〜20部、好ましくは1〜5部である。
重合開始剤が0.1部未満では、生成物重合体をトナー
として使用した場合、重合体の分子量がトナーとしての
特性を満足しないほど大きくなり、一方、重合開始剤が
20部を超えると、重合生成物の分子量が低くなり過ぎ
るために好ましくない。
上記の分散相成分及び連続相成分を、それぞれ分散機に
導入し、所定の粒径及び粒度分布を有する分散液を製造
した後、分散液が懸濁重合に付されるが、懸濁重合反応
は、通常、重合温度50℃以上で行われ、重合開始剤の
分解温度を考慮して温度を設定する。設定温度が高すぎ
ると、重合開始剤の急激な分解が生じ、分子量などに影
響を与えるため好ましくない。
(作用) 本発明の作用について、従来の技術との関連において説
明する。
懸濁重合法において、得られる粒子の大きさを制御する
には、重合反応前の液滴の大きさを制御するのが重要で
あることは言うまでもない。液滴は、反応液の撹拌の乱
流エネルギー、或いは撹拌翼による剪断力により分裂さ
れる。一方、液滴の合一は、液滴同士の接触により生じ
る。最終的な液滴の大きさは、この分裂と合一のバラン
スにより決定される。
そこでまず分裂についてみると、50Jl以下の粒子径
(トナーの場合はlO燗以下)の範囲の液滴を得るには
、分散機の撹拌翼による剪断力が、分裂を支配する要因
の主体となっていることが判明した。このとき、分裂さ
れて生じる液滴の大きさは、分裂される前の状態、剪断
力の大きさ、剪断の繰り返し回数などによって定まる。
従来用いられている分散機では、大きな液滴も小さな液
滴も同じ剪断力を受けるので、大きな液滴は剪断力を受
けである大きさの液滴に分裂するが、小さな液滴力、(
供給された場合でも、その液滴は更に砕かれて更に小さ
な液滴に分裂してしまい、最終的には乳化状態まで砕か
れる。乳化成分は、再び合一して大きな粒子とはなり得
ず、損失をきたす。また、−般の分散機(撹拌機)では
、攪拌によって生じる循環流に乗った液滴は、剪断領域
を通過する際に細分化されるのと平行して、装置全体に
存在する乱流基でも乱流エネルギーによって細分化され
る機会がある。しかし、装置内を流動する液滴の運動は
、ランダムに近いので、それぞれの液滴が遭遇する細分
化の条件は分布が生じることが避けられない。
したがって、全ての液滴ができるだけ等しい頻度で剪断
力にさらされることが、液滴の大きさを制御する上で必
要な条件となる。また、粒度分布を制御するには、分散
機の剪断力を与える部分に、一定の状態の被分散液を供
給することが重要である。
一方、合一については、液滴同士の接触により起こると
考えられるが、−膜内に粒子は粒径が小さいほど、単位
体積あたりの表面エネルギーが大きくなり、粒子として
安定に存在することができる。更に、粒度分布を拡げる
原因となる要素は、同一系中に大きな液滴が小さな液滴
と混在することである。小さな液滴は、大きな液滴と衝
突すると、それに吸収されやすいという現象がある。と
ころで、液滴を充分安定な界面エネルギーを持つほどに
小さくするためには、それだけ大きなエネルギーを供給
する必要があるので、狭い剪断領域で集中的に液滴を分
裂されることが有効であり、しかも全ての液滴に対して
均等に剪断力が及ぶように規則的に分裂させる条件をも
たらすことが肝要である。
本発明においては、上記の様に、分散相成分と連続相成
分とを各々独立した槽に保持し、それぞれ独立した経路
を通して、剪断力を付与する装置に同時に連続して供給
し、狭い剪断領域で集中的に剪断力が付与されるから、
各成分を一定の状態で供給することが可能になり、そし
て、全ての液滴が等しい頻度で剪断力にさらされること
になる。
したがって、所望の粒径を持ち、粒度分布の狭い分散液
が形成される。また、得られた分散液は、界面エネルギ
ーが充分大きくなっているので、通常の撹拌条件下でも
合一は殆ど生じないものになっている。したがって、分
散液を続いて懸濁重合させれば、所望の粒径及び粒度分
布を有する重合体又は重合体組成物が得られる。
(実施例) 以下、実施例に基づいて本発明を具体的に説明する。
実施例1 連続相成分としてポリビニルアルコール(東京化成■製
、重合度約2000、けん化度的80%)を水に対して
1%、硫酸ナトリウムを水に対して3%含む水溶液を調
製し、第1図に示す装置の連続相槽に入れた。また、分
散相成分として、スチレン400g−及びアクリル酸ブ
チルioo gの混合液に、2.2′−アゾビスイソブ
チロニトリル15g−を溶解させた溶液を調製し、第1
図に示す装置の分散相槽に入れた。
第1図に示す装置を用いて、分散相成分を5−7分、連
続相成分を30−7分で分散機に供給した。
分散機はステータ・ロータ型の分散機を用い、8500
rpmで運転した。分散機を通過した分散液を、反応容
器に導き、タービン型撹拌翼で300rl)Iで撹拌し
ながら85℃で8時間反応させた。
上記のようにして得られた重合体組成物を冷却、濾過し
た後、水で充分洗浄し、遠心分離により重合粒子のスラ
リーを得、これを乾燥することにより重合粒子を得た。
得られた重合粒子の粒度をコールタ−カウンター(アパ
ーチャー100m+)を用いて測定した結果(個数分布
)を第2図に示す。上記重合粒子は、第2図に示される
ような狭い粒度分布を有し、最頻値が約6−であった。
実施例2 実施例1において、分散相成分の供給速度を1011L
l!/分、連続相成分の供給速度を80d/分、分散機
の回転数を9500rpmとした以外は、実施例1と同
様にして操作を行った。
得られた重合粒子の粒度をコールタ−カウンター(アパ
ーチャー100a+)を用いて測定した結果(個数分布
)を第3図に示す。上記重合粒子は、第3図に示される
ような狭い粒度分布を有し、最頻値が約7燗であった。
比較例1 連続相成分としてポリビニルアルコール(東京化成■製
、重合度約2000、ケン化度的80%)を水に対して
1%、硫酸ナトリウムを水に対して3%含む水溶液2g
を調製し、また分散相成分として、スチレン400g、
アクリル酸ブチル100 gの混合液に2.2′−アゾ
ビスイソブチロニトリル15gを溶解させた液を調製し
、第1図に示す装置の反応槽に入れた。反応槽に分散機
(特殊機化製、ホモミキサー)を設置し、9000rp
a+で8分間分散させた。
その後、タービン型撹拌翼で300rpHで撹拌しなが
ら85℃で8時間反応させた。
上記のようにして得られた重合体組成物を冷却、濾過し
た後、水で充分洗浄し、遠心分離により重合粒子のスラ
リーを得、これを乾燥することにより重合粒子を得た。
得られた重合粒子の粒度をコールタ−カウンター(アパ
ーチャー100m+)を用いて測定した結果(個数分布
)を第4図に示す。上記重合粒子は、第4図に示される
ように広い粒度分布を有するものであった。
実施例3 連続相成分としてポリビニルアルコール(東京化成■製
、重合度約2000、ケン化度的80%)を水に対して
1%、硫酸ナトリウムを水に対して3%含む水溶液を調
製し、第1図に示す装置の連続相槽に入れた。また、分
散相成分として、スチレン400g、アクリル酸ブチル
100.及びカーボンブラック(三菱化成■製、840
 ) 20gの混合液に、2.2′−アゾビスイソブチ
ロニトリル15gを溶解させた溶液を調製し、第1図に
示す装置の分散相槽に入れた。
第1図に示す装置を用いて、分散相成分をlomj!/
分、連続相成分を40−7分で分散機に供給した。
分散機はステータ・ロータ型の分散機を用い、6500
rpa+で運転した。分散機を通過した分散液を、反応
容器に導き、タービン型撹拌翼でaoorpa+で撹拌
しながら85℃で8時間反応させた。
上記のようにして得られた重合体組成物を冷却、濾過し
た後、水で充分洗浄し、遠心分離により重合粒子のスラ
リーを得、これを乾燥することにより重合トナーを得た
得られた重合トナーの粒度をコールタ−カウンター(ア
パーチャーloo燗)を用いて測定した結果(個数分布
)を第5図に示す。上記重合トナーは、第5図に示され
るような狭い粒度分布を有し、最頻値が約5m+であっ
た。
実施例4 実施例3において、分散相成分の供給速度を20−7分
、連続相成分の供給速度を80m1l/分、分散機の回
転数を8500rpmとした以外は、実施例3と同様に
して操作を行った。
得られた重合トナーの粒度をコールタ−カウンター(ア
パーチャー100胴)を用いて測定した結果(個数分布
)を第6図に示す。上記重合トナーは、第6図に示され
るような狭い粒度分布を有し、最頻値が約61!IRで
あった。
比較例2 連続相成分としてポリビニルアルコール(東京化成■製
、重合度約2000、ケン化度的80%)を水に対して
1%、硫酸ナトリウムを水に対して3%の水溶液1を調
製し、また分散相成分として、スチレン400g、アク
リル酸ブチル100 g及びカーボンブラック(三菱化
成■製、$40 ) 20gの混合液に2.2′−アゾ
ビスイソブチロニトリル15gを溶解させた液を調製し
、第4図に示す反応槽に入れた。反応槽に分散機(特殊
機化製、ホモミキサー)を設置し、9000rpmで8
分間分散させた。その後、タービン型撹拌翼で30Or
pmで撹拌しながら85℃で8時間反応させた。
上記のようにして得られた重合体組成物を冷却、濾過し
た後、水で充分洗浄し、遠心分離により重合粒子のスラ
リーを得、これを乾燥することにより重合トナーを得た
得られた重合トナーの粒度をコールタ−カウンター(ア
パーチャー100−)を用いて測定した結果(個数分布
)を第7図に示す。上記重合トナーは、第7図に示され
るように広い粒度分布を有するものであった。
(発明の効果) 本発明の懸濁重合法は、上記の構成を有し、粒径と粒度
分布を容易に制御することができるから、所望の粒径と
狭い粒度分布を有する重合体又は重合体組成物を製造す
ることが可能である。したがって、本発明は、微細な粒
径及び狭い粒度分布が要求される材料、特に、電子写真
トナーの製造に有用である。
更にまた、本発明によれば、分散は狭い密閉した領域内
で行うことができるので、分散液を得る場合に発泡が少
ない。また分散相成分と連続相成分は、独立した装置で
調製され、別々の経路を通して供給されるので、相比を
変更しても、他の製造要因に与える影響は少ない。更に
また、従来のバッチ反応装置と異なり、反応容器の大き
さの影響を受けないなどの利点がある。したがってまた
、重合体又は重合体組成物の製造における、いわゆるフ
レキシビリティ−を拡大し、スケールアップ等の条件変
更に対して容易に対処できる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明の懸濁重合法に使用するための装置の
一例の概略構成図、第2図ないし第7図は、それぞれ、
実施例1、実施例2、比較例1、実施例3、実施例4及
び比較例2の重合粒子の粒度分布を示すグラフである。 l・・・連続相槽、2・・・分散相槽、3・・・反応槽
、4、・・定量ポンプ、5・・・分散機、B・・・凝縮
器、7・・・加熱用ジャケット、 9及びlO・・・流路。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)単量体組成物を懸濁重合して重合体又は重合体組
    成物を製造するに際して、単量体組成物よりなる分散相
    成分と、水性媒質よりなる連続相成分とをそれぞれ独立
    した槽に保持し、それらの槽より、分散相成分及連続相
    成分を、それぞれ独立した経路を通して、剪断力を付与
    する装置に同時に連続して供給し、剪断力を付与するこ
    とによって所望の大きさの液滴を持つ分散液を形成し、
    その後該分散液を重合槽中に導入して重合を完結させ、
    重合体又は重合体組成物を得ることを特徴とする懸濁重
    合法。
  2. (2)剪断力を複数個の剪断力を付与する装置によって
    複数回付与することを特徴とする特許請求の範囲第1項
    に記載の懸濁重合法。
  3. (3)単量体組成物が重合性単量体と着色剤とを含有す
    るものであることを特徴とする特許請求の範囲第1項に
    記載の懸濁重合法。
  4. (4)得られる重合体が電子写真トナーであることを特
    徴とする特許請求の範囲第1項に記載の懸濁重合法。
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Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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EP0939774B2 (de) 1996-11-25 2009-06-17 Basf Se Verfahren zur herstellung einer polymerdispersion durch radikalische wässrige emulsionspolymerisation mit einer kontinuierlich hergestellten wässrigen monomerenemulsion

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