JPH03131603A - 懸濁重合法 - Google Patents

懸濁重合法

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JPH03131603A
JPH03131603A JP26813389A JP26813389A JPH03131603A JP H03131603 A JPH03131603 A JP H03131603A JP 26813389 A JP26813389 A JP 26813389A JP 26813389 A JP26813389 A JP 26813389A JP H03131603 A JPH03131603 A JP H03131603A
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上山 雅文
Minoru Tsuchida
実 土田
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矢野 晴彦
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    • C08FMACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED BY REACTIONS ONLY INVOLVING CARBON-TO-CARBON UNSATURATED BONDS
    • C08F2/00Processes of polymerisation
    • C08F2/12Polymerisation in non-solvents
    • C08F2/16Aqueous medium
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  • Polymerisation Methods In General (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、生成物粒子の粒径分布を容品に制御すること
ができる新規な懸濁重合法に関し、特に、従来の懸濁重
合法では得ることが困難であ7た5〜50虜の粒子径を
持つ粒子の製造に適する懸濁重合法に関する。
(従来の技術) 近年、粒子自身の機能を利用する粒子工業の重要性が高
まりつつあり、例えば間隙保持剤、滑り性付与剤、機能
性担体、表面活性を有する単分散粒子、標準粒子、トナ
ー、塗料の流動性やつや特性を制御する機能性充填剤等
の分野で応用されている。これ等の粒子を重合法で得る
為には、種々の方法が知られており、最も一般的に採用
されているのが乳化重合法である。また、特殊な用途に
使用する場合には、ソープフリー重合、分散重合、シー
ド重合、膨潤重合等も利用されている。しかしながら、
これ等の重合法には幾つかの欠点がある。例えば、乳化
重合法によれば、狭い粒径分布を有する粒子を得ること
ができる利点があるが、乳化剤などの無視できない不純
物の除去が非常に困難であり、そして得られる粒子の粒
子径には制限がある。分散重合、シード重合、膨潤重合
等によれば、大きな粒径の粒子を得ることができるが、
その方法は煩雑で長時間を要し、またコスト的にも大変
な不利を生じるため、大量生産に不向きであり、結局特
殊な用途にしか応用ができないという問題がある。
一方、懸濁重合法については、上記の重合法における問
題点を比較的有しておらず、得られる製品が粒子状であ
るという特徴を有しているため、例えば、電子写真法な
どに用いられるトナーの製造に応用することが提案され
ている。
ところが、懸濁重合法は、一般に粒径と粒径分布の制御
が難しいという問題点を有している。すなわち懸濁重合
では、撹拌分散された液滴が様々な径を有し、更に、分
散時に液滴は分裂と合一を繰り返すため、得られる粒子
の粒径分布が極めて広いものとなり、特に粒径分布の狭
い単分散粒子状のものを得ることは困難である。
上記した種々の応用分野に使用される製品において、粒
度分布の不均一性は、重合体の機械的強度、耐薬品性、
色相、透明性及び成形性等の性能と重要な関係があり、
粒径と粒度分布の制御は重要な問題である。
したがって、所望の粒径を有する均質な重合体粒子を容
易に得ることができる懸濁重合技術の確立が、この分野
における重要な課題となっていた。
(発明が解決しようとする課題) 懸濁重合において粒子が得られるのは以下の理由による
。本来静置状態では分離すべき分散相と連続相とが、撹
拌などのエネルギーによって分散相が分裂し、いわゆる
液滴状態となり、連続相中に存在する。この液層は、こ
のままの状態では一般に、分裂や合一を繰り返す不安定
なものであるが、液滴が熱等のエネルギーが供給される
ことにより重合し、もはや分裂ないし合一し得ない剛直
な粒子となる。したがって、懸濁重合法により粒子の大
きさを制御するには、この液滴の大きさと、分裂及び合
一に対して何等かの制御を加えればよい。しかしながら
、この液滴の大きさに関連する要素を考えてみる表、分
散機(撹拌機)の特性、構造、形状、大きさ、或いは反
応容器の大きさ、形状、反応液のチャージ量、或いはま
た反応液の相比、粘度、分散剤の種類と量等があり、実
質上一元的に制御できるものではない。したがって、現
実にはこれ等多々ある要素のうちの幾つかを固定し、求
める粒子をある条件を決定して行かざるを得ないのが現
状である。しかしながら、この方法では、余りにも試行
錯誤的であり、スケールアップ等の条件変更に対して対
応が困難である。この点は、製造上の重大な障害になっ
ており、特に製品を粉体のまま利用しようとする目的に
おいては、いわゆる製造上のフレキシビリティ−に欠け
る。
本発明者等は、上記の問題について鋭意検討を重ねた結
果、先に、これ等の問題を容易に解決できる新規な懸濁
重合法を提案した。すなわち、分散相成分と連続相成分
を、それぞれ独立した経路を通して、分散機に同時かつ
連続的に供給し、得られた分散液を重合槽に導入して重
合させる方法を提案した。本発明者等は、この方法につ
いてさらに検討した結果、生成する重合体粒子の粒度分
布は、分散機に供給する際の連続相成分と分散相成分の
供給速度及びその速度比が重要な要因になって変化する
こと、そして、粒度分布の制御には両相成分の供給速度
や速度比と共に、供給の仕方も重要なファクターである
ことを見出した。すなわち、単に配管を通じて両相成分
を分散機内に供給しても、両者の混合時に予備的な分散
現象が起こり、その際かなり広い粒度分布を持つ液滴相
が生じ、そしてこの現象は、供給速度が比較的大きい場
合や、両相成分の速度比が大きい場合において特に顕著
に現れることを確認した。この現象は、分散相に常に一
定の剪断力を与えるという目的を著しく阻害することに
なり、狭い粒度分布の重合体粒子を製造する上で望まし
くない現象である。
本発明は、上記のような実状に鑑みてなされたものであ
る。
したがって、本発明の目的は、生成する重合体粒子の粒
径及び粒度分布を容易に制御することが可能な懸濁重合
法を提供することにある。
したがって、本発明の他の目的は、上記のような予備的
な分散現象が発生することのない懸濁重合法を提供する
ことにある。
(課題を解決するための手段) 本発明の懸濁重合法は、単量体組成物を懸濁重合して重
合体又は重合体組成物を製造するに際1゜て、単量体組
成物よりなる分散相成分と、水性媒質よりなる連続相成
分とをそれぞれ独立した槽に保持15.、それらの槽よ
り、分散相成分及び連続相成分を、それぞれ独立した経
路から二重管に導き、該二重管より分散機の剪断力を付
与する回転子近傍に同時に連続j2て供給し、剪断力を
付与することによりて所望の大きさの液滴を持つ分散液
を形成し1、その後該分散液を重合槽中に導入して重合
を完結させ、重合体又は重合体組成物を得ることを特徴
とする。
以下、本発明について図面を参酌して詳細に説明する。
第1図は、本発明を実施するために使用する装置の一例
の概略構成図であり、また、第2図は、第1図の装置に
おける分散機の断面図である。
第1図中、■は連続相槽、2は分散相槽であり、それぞ
れ流路8及び9によって剪断力を付与する回転子を備え
た分散機5に連結されている。3は、凝縮機6及び加熱
ジャケット7を備えた反応槽であり、流路10によって
分散機5と連結されている。
4は定量ポンプである。
また第2図中11はロータ回転軸であって、その先端に
、剪断力を付与するための回転子として、ロータ12を
備えており、軸受け13によって分散機本体14内に軸
支されている。分散機本体14内部は、攪拌シール15
によって液密になっている。ロータ12の近傍には、二
重管16が開口している。二重管1Bは内管17と外管
18とよりなり、開口径調整用フランジ19によって分
散機本体14に取り付けられている。なお、20は分散
液吐出口、21は内管流入口、22は外管流入口である
これ等図面に示される装置を用いて、本発明を実施する
場合、水性媒質よりなる連続相成分を連続相槽lに保持
し、単量体組成物よりなる分散相成分を分散相槽2に保
持する。それ等各成分は、それぞれ独立した流路8及び
9に設けられた定量ポンプ4.4を駆動することによっ
て、剪断力を付与するロータを備えた分散機5に同時に
かつ連続的に供給される。その場合、分散相成分及び連
続相成分は、それぞれ内管流入口21或いは外管流入口
22から二重管に導入され、ロータ15の近傍に放出さ
れる。放出された各成分は、回転するロータによって剪
断力が付与され分散して、分散相と連続相とよりなる分
散液を形成する。形成された分散液は、分散液吐出口2
0から吐出され、流路】口を経て反応槽3に送られ、通
常の手法によって懸濁重合が実施される。
本発明においては、上記したように、分散相成分及連続
相成分を、適当な内径を有する外管と、その内部に内管
を配置した二重管によって分散機に供給するが、内管及
び外管のいずれに連続相成分及び分散相成分を供給する
ように構成してもよい。そして、内管の開口部は、剪断
力を与える回転子に接近して設置するのが好ましい。
本発明において、内管と外管の内径とその内径比は、両
相成分の供給速度及びその速度比によって決定される。
一般に、供給速度の小さい方の相成分を内管を通じて供
給するのが好ましい。両相成分の供給速度比が大きい場
合は、二重管の外管と内管の内径比を大きくし、また両
相成分の供給速度の和が大きい場合は、二重管自身の内
径を大きくすればよい。
本発明において、両相成分の供給速度は、ローターの回
転数、大きさ、能力で決定されるので適宜選択して決定
される。又、両相成分の供給速度比は、通常0.1−1
0.0の範囲であるのが好ましい。
また、内管の内径は、分散機の回転子の直径の0.1〜
0.5倍の範囲であり、外管の内径が分散機の回転子の
直径の0.5〜1.0倍の範囲であることが好ましい。
上記の場合、−回の剪断領域の通過では、求める粒径の
大きさが得られない場合は、更に他の分散機を設け、−
段目の分散機を通過した分散液を、第2段目の分散機に
通過させればよい。得られた分散液はもはや界面エネル
ギーが充分大きくなっているので、通常の撹拌条件下で
も合一は殆ど生じない。
本発明において、連続相は水性媒質よりなる連続相成分
によって形成される。連続相には懸濁安定剤を含有させ
るのが好ましい。
一般に懸濁重合で用いられる懸濁安定剤は、その分子中
に親水性基と疎水性基とを有する界面活性物質があげら
れる。これ等界面活性物質は、親水性基として、水酸基
、カルボキシル基及びその塩、スルホン基及びその塩等
の極性基を有し、疎水性基として、脂肪族及び芳香族等
の無極性基で構成されており、分散工程により形成され
た単量体組成物粒子の合一を防ぎ、安定化する能力を有
する化合物である。
このような懸濁安定剤は、例えば、ポリビニルアルコー
ル、カゼイン、ゼラチン、メチルセルロース、メチルヒ
ドロキシプロピルセルロース、エチルセルロース等のセ
ルロース誘導体、澱粉及びその誘導体、ポリ(メタ)ア
クリル酸及びそれ等の塩等があげられ、これ等の懸濁重
合体は、重合中は、液滴表面を被覆し、液滴の合一、集
塊を防止する働きをしている。
また、連続相には、乳化防止の目的で、塩化ナトリウム
、硫酸ナトリウム等の中性塩を加えてもよい。また、更
に、分散工程により形成された単量体組成物粒子の合一
を防ぐ目的で、グリセリン、エチレングリコール等の増
粘剤を加えてもよい。
一方、分散相は、単量体組成物よりなる分散相成分によ
って形成される。
単量体組成物の主成分として使用される重合性単量体と
しては、懸濁重合に使用可能なものであれば特に限定さ
れるものではないが、例えば、以下に記載のものをあげ
ることができる。
例えば、スチレン、0−メチルスチレン、−メチルスチ
レン、p−メチルスチレン、p−メトキシスチレン、p
−フェニルスチレン、p−クロルスチレン、3.4−ジ
クロルスチレン、p−エチルスチレン、2.4−ジメチ
ルスチレン、p−n−ブチルスチレン、p−tert−
ブチルスチレン、p−n−へキシルスチレン、p−n−
オクチルスチレン、ρ−n−ノニルスチレン、p−n−
デシルスチレン等のスチレン及びその誘導体;エチレン
、プロピレン、ブチレン、イソブチレン等のエチレン性
不飽和モノオレフィン類;塩化ビニル、塩化ビニリデン
、臭化ビニル、フッ化ビニル等のハロケン化ビニル類;
酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、安息香酸酸ビニル等
の有機酸ビニルエステル類;メタクリル酸、メタクリル
酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸プロピル
、メタクリル酸n−ブチル、メタクリル酸n−オクチル
、メタクリル酸ドデシル、メタクリル酸2−エチルヘキ
シル、メタクリル酸ステアリル、メタクリル酸フェニル
、メタクリル酸ジメチルアミノエチル、メタクリル酸ジ
エチルアミノエチル等のメタクリル酸及びその誘導体;
アクリル酸、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、ア
クリル酸I−ブチル、アクリル酸イソブチル、アクリル
酸プロピル、アクリル酸叶オクチル、アクリル酸ドデシ
ル、アクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸ステア
リル、アクリル酸2−クロルエチル、アクリル酸フェニ
ル等のアクリル酸及びその誘導体;ビニルメチルエーテ
ル、ビニルエチルエーテル、ビニルイソブチルエーテル
等のビニルエーテル類;ビニルメチルケトン、ビニルへ
キシルケトン、ビニルイソブロベニルケトン等のビニル
ケトン類;N−ビニルピロール、N−ビニルカルバゾー
ル、N−ビニルインドール、N−ビニルピロリドン等の
N−ビニル化合物;ビニルナフタリン類;アクリロニト
リル、メタクリロニトリル、アクリルアミド等の重合性
単量体があげられる。
これ等の七ツマ−は、単独で、或いは必要に応じて二種
以上を種々の組成に組み合わせて用いられる。
上記重合性単量体には、必要に応じて顔料その他の成分
を添加することが可能である。例えば、カーボンブラッ
ク等の顔料を添加すれば、電子写真用トナーの製造に応
用することができる。
本発明においては、重合開始剤が使用されるが、重合開
始剤は重合性単量体に可溶であるのが好ましい。その様
な重合開始剤としては、2,2′−アゾビスイソブチロ
ニトリル、2.2’−アゾビス−(2,4−ジメチルバ
レロニトリル) 、2.2 ’−アゾビスー4−メトキ
シー2.4−ジメチルバレロニトリル、その他のアゾ系
又はジアゾ系重合開始剤;ベンゾイルパーオキサイド、
メチルエチルケトンパーオキサイド、イソブロビルパー
オキシカーボネ−1・、その他の過酸化物系重合開始剤
等があげられる。
本発明においては、分子量及び分子量分布を制御する目
的で、又は反応時間を制御する目的で、上記のような重
合開始剤の二種以上を種々の組成に組み合わせて用いる
ことが好ましい。また、更に必要に応じて過硫酸アンモ
ニウム、過硫酸カリウム等の水溶性開始剤を併用しても
よい。
重合開始剤の使用量は、重合性単量体100部に対して
、通常0.1〜20部、好ましくは1〜5部である。
上記の分散相成分及び連続相成分を、上記のように二重
管よりそれぞれ分散機に導入し、所定の粒径及び粒度分
布を有する分散液を製造した後、分散液が懸濁重合に付
されるが、懸濁重合反応は、通常、重合温度50℃以上
で行われ、重合開始剤の分解温度を考慮して温度を設定
する。設定温度が高すぎると、重合開始剤の急激な分解
が生じ、分子量などに影響を与えるため好ましくない。
(作用) 本発明の作用について、従来の技術との関連において説
明する。
懸濁重合法において、得られる粒子の大きさを制御する
には、重合反応前の液滴の大きさを制御するのが重要で
あることは言うまでもない。液滴は、反応液の撹拌の乱
流エネルギー、或いは撹拌翼による剪断力により分裂さ
れる。一方、液滴の合一は、液滴同士の接触により生じ
る。最終的な液滴の大きさは、この分裂と合一のバラン
スにより決定される。
そこでまず分裂についてみると、50fi以下の粒子径
(トナーの場合は10鋼以下)の範囲の液滴を得るには
、分散機の撹拌翼による剪断力が、分裂を支配する要因
の主体となっていることが判明した。このとき、分裂さ
れて生じる液滴の大きさは、分裂される前の状態、剪断
力の大きさ、剪断の繰り返し回数などによって定まる。
従来用いられている分散機では、大きな液滴も小さな液
滴も同じ剪断力を受けるので、大きな液滴は剪断力を受
けである大きさの液滴に分裂するが、小さな液滴が供給
された場合でも、その液滴は更に砕かれて更に小さな液
滴に分裂してしまい、最終的には乳化状態まで砕かれる
。乳化成分は、再び合一して大きな粒子とはなり得ず、
損失をきたす。また、般の分散機(撹拌機)では、攪拌
によって生じる循環流に乗った液滴は、剪断領域を通過
する際に細分化されるのと平行して、装置全体に存在す
る乱流場でも乱流エネルギーによって細分化される機会
がある。しかし、装置内を流動する液滴の運動は、ラン
ダムに近いので、それぞれの液滴が遭遇する細分化の条
件は分布が生じることが避けられない。
したがって、全ての液滴ができるだけ等しい頻度で剪断
力にさらされることが、液滴の大きさを制御する上で必
要な条件となる。また、粒度分布を制御するには、分散
機の剪断力を与える部分に、一定の状態の被分散液を供
給することが重要である。
一方、合一については、液滴同士の接触により起こると
考えられるが、−船釣に粒子は粒径が小さいほど、単位
体積あたりの表面エネルギーが大きくなり、粒子として
安定に存在することができる。更に、粒度分布を拡げる
原因となる要素は、同一系中に大きな液滴が小さな液滴
と混在することである。小さな液滴は、大きな液滴と衝
突すると、それに吸収されやすいという現象がある。と
ころで、液滴を充分安定な界面エネルギーを持つほどに
小さ(するためには、それだけ大きなエネルギーを供給
する必要があるので、狭い剪断領域で集中的に液滴を分
裂されることが有効であり、しかも全ての液滴に対して
均等に剪断力が及ぶように規則的に分裂させる条件をも
たらすことが肝要である。
本発明においては、上記の様に、分散相成分と連続相成
分とを各々独立した槽に保持し、それぞれ独立した経路
を経由し、二重管によって剪断力を付与する回転子の近
傍に同時に連続して供給するから、剪断領域を通過する
液滴の量、大きさ或いは相比等の分散条件が完全に管理
下におかれることになる。そ【、て、両相成分が混ざり
合うことなく直接剪断力を付与されることになるので、
前記した予備的な分散現象が防止され、狭い粒度分布を
持つ液滴相が生じる。しかも、各成分を一定の状態で供
給して、全ての液滴が等しい頻度で剪断力にさらされる
ことになるから、所望の粒径を持ち、粒度分布の狭い分
散液を形成することが可能になる。また、得られた分散
液は、界面エネルギーが充分大きくなっているので、通
常の撹拌条件下でも合・−は殆ど生じないものになって
いる。
したがって、得られた分散液を続いて懸濁重合させれば
、所望の粒径及び粒度分布を有する重合体又は重合体組
成物が得られる。
(実施例) 以下、実施例に基づいて本発明を具体的に説明する。
実施例1 連続相成分としてポリアクリル酸(和光純薬玉業■製、
30℃での粘度8.000〜12.000センチボイズ
)を水に対して8%、硫酸ナトリウムを水に対して3%
含む水溶液を調製し、第1図に示す装置の連続相槽に入
れた。また、分散相成分として、スチレン400g及び
アクリル酸ブチル100gの混合液に、2.2 ’−ア
ゾビスイソブチロニトリル15gを溶解させた溶液を調
製し、第1図に示す装置の分散相槽に入れた。
分散相成分を50−7分、連続相成分を250 +d/
分で分散機に供給j7た。分散機はステータ・ロータ型
のものを用い、ロータを9000rpmで回転して運転
した。ロータの直径は最小部で50開であった。
また、このとき使用した二重管の構造は、外管の内径が
40℃mms内管の内径が10mmであり、また、内管
の肉厚2 amのものであった。上記分散相成分を二重
管の内管に、また連続層成分を二重管の外管に導入し、
ロータの直前に供給(7て分散を行った。
次いで、形成された分散液を、反応容器に導き、タービ
ン型撹拌翼で300rpmで撹拌しながら85℃で8時
間反応させた。
上記のおうにして得られた重合体組成物を冷却、濾過し
た後、水で充分洗浄し、遠心分離により重合粒子のスラ
リーを得、これを乾燥することにより重合粒子を得た。
得られた重合粒子の粒度をコールタ−カウンター(アパ
ーチャー100m)を用いて測定した結果(個数分布)
を第3図に示す。上記重合粒子は、第3図に示されるよ
うな狭い粒度分布を有し、最頻値が約7.5 mであっ
た。
実施例2 実施例1において、分散相成分の供給速度を3〇−7分
、連続相成分の供給速度を270 +d/分、分散機の
回転数を9500rpm+とじた以外は、実施例1と同
様にして操作を行った。
得られた重合粒子の粒度をコールタ−カウンター(アパ
ーチャー1oOs)を用いて測定した結果(個数分布)
を第4図に示す。上記重合粒子は、第4図に示されるよ
うな狭い粒度分布を有し、最頻値が約5.51Mであっ
た。
実施例3 実施fp41において、分散相成分の供給速度を30−
7分、連続相成分の供給速度を3201d/分、分散機
の回転数を9500rpmとし、また、二重管の外管の
内径を45+nとした以外は、実施例1と同様にして操
作を行った。
得られた重合粒子の粒度をコールタ−カウンター(アパ
ーチャー100m)を用いて測定した結果(個数分布)
を第5図に示す。上記重合粒子は、第5図に示されるよ
うな狭い粒度分布を有し、最頻値が約5.Onであった
実施例4 実施例1において、分散相成分の供給速度を100d/
分、連続相成分の供給速度を300 d/分、分散機の
回転数を9500rpmとし、また、二重管の外管の内
径を50mmとし、内管の内径を15amとした以外は
、実施例1と同様にして操作を行った。
得られた重合粒子の粒度をコールタ−カウンター(アパ
ーチャー10100lを用いて測定した結果(個数分布
)を第6図に示す。上記重合粒子は、第6図に示される
ような狭い粒度分布を有し、最頻値が約7.0虜であっ
た。
実施例5 実施例1において、分散相成分の供給速度を301Li
!/分、連続相成分の供給速度を800 d/分、分散
機の回転数を9500rpmとし、また、二重管の外管
の内径を50m■とじ、内管の内径をiomsとした以
外は、実施例1と同様にして操作を行った。
得られた重合粒子の粒度をコールタ−カウンター(アパ
ーチャー100m)を用いて測定した結果(個数分布)
を第7図に示す。上記重合粒子は、第7図に示されるよ
うな狭い粒度分布を有し、最頻値が約5.0四であった
比較例 実施例1において、分散機における二重管の代わりに、
内径10議膳のT字管を分散機に接続した。
分散相と連続相とをT字管の両側よりそれぞれ供給し、
T字管の接続部で混合した状態で分散機に供給した。得
られた分散液を実施例1におけると同様に処理して重合
粒子を得た。
得られた重合粒子の粒度をコールタ−カウンター(アパ
ーチャー100 m>を用いて測定した結果(個数分布
)を第8図に示す。上記重合粒子は、第8図に示される
ように広い粒度分布を有するものであった。
(発明の効果) 本発明の懸濁重合法は、上記の構成を有し、粒径と粒度
分布を容易に制御することができるから、所望の粒径と
狭い粒度分布を有する重合体又は重合体組成物を製造す
ることが可能である。したがって、本発明は、微細な粒
径及び狭い粒度分布が要求される材料の製造に有用であ
る。
更にまた、本発明によれば、分散は狭い密閉した領域内
で行うことができるので、分散液を得る場合に発泡が少
ない。また分散相成分と連続相成分は、独立した装置で
調製され、別々の経路を通して供給されるので、相比を
変更しても、他の製造要因に与える影響は少ない。更に
また、従来のバッチ反応装置と異なり、反応容器の大き
さの影響を受けないなどの利点がある。したがってまた
、重合体又は重合体組成物の製造における、いわゆるフ
レキシビリティ−を拡大し、スケールアップ等の条件変
更に対して容易に対処できる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明の懸濁重合法に使用するための装置の
一例の概略構成図、第2図は、本発明において使用する
分散機の断面図、第3図ないし第8図は、それぞれ、実
施例1乃至5及び比較例の重合粒子の粒度分布を示すグ
ラフである。 1・・・連続相槽、2・・・分散相槽、3・・・反応槽
、4・・・定量ポンプ、5・・・分散機、6・・・凝縮
器、7・・・加熱用ジャケット、8,9及び10・・・
流路、11・・・ロータ回転軸、I2・・・ロータ、I
3・・・軸受け、14・・・分散機本体、15・・・攪
拌シール、16・・・二重管、I7・・・内管、18・
・・外管、19・・・開口径調整用フランジ、20・・
・分散液吐出口、21・・・内管流入口、22・・・外
管流入口。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)単量体組成物を懸濁重合して重合体又は重合体組
    成物を製造するに際して、単量体組成物よりなる分散相
    成分と、水性媒質よりなる連続相成分とをそれぞれ独立
    した槽に保持し、それらの槽より、分散相成分及び連続
    相成分を、それぞれ独立した経路から二重管に導き、該
    二重管より分散機の剪断力を付与する回転子近傍に同時
    に連続して供給し、剪断力を付与することによって所望
    の大きさの液滴を持つ分散液を形成し、その後該分散液
    を重合槽中に導入して重合を完結させ、重合体又は重合
    体組成物を得ることを特徴とする懸濁重合法。
  2. (2)上記二重管において、内管が分散相成分供給管で
    あって、その内径が、分散機の回転子の直径の0.1〜
    0.5倍の範囲であり、外管が連続相成分供給管であっ
    て、その内径が分散機の回転子の直径の0.5〜1.0
    倍の範囲であることを特徴とする特許請求の範囲第1項
    に記載の懸濁重合法。
  3. (3)上記二重管において、内管が連続相成分供給管で
    あって、その内径が、分散機の回転子の直径の0.1〜
    0.5倍の範囲であり、外管が分散相成分供給管であっ
    て、その内径が分散機の回転子の直径の0.5〜1.0
    倍の範囲であることを特徴とする特許請求の範囲第1項
    に記載の懸濁重合法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006111720A (ja) * 2004-10-14 2006-04-27 Ricoh Co Ltd 樹脂及び樹脂粒子の製造方法並びに樹脂粒子
JP2010160214A (ja) * 2009-01-06 2010-07-22 Ricoh Co Ltd トナーの製造方法及びトナー
US8985840B2 (en) 2008-06-30 2015-03-24 Dow Global Technologies Llc Mixing apparatus for continuous production of monomer emulsion

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