JP2814421B2 - 重合トナーの製造方法 - Google Patents

重合トナーの製造方法

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JP2814421B2 JP5351946A JP35194693A JP2814421B2 JP 2814421 B2 JP2814421 B2 JP 2814421B2 JP 5351946 A JP5351946 A JP 5351946A JP 35194693 A JP35194693 A JP 35194693A JP 2814421 B2 JP2814421 B2 JP 2814421B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、懸濁重合によって製造
される重合トナーの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、電子写真法等に用いられるトナー
は、結着樹脂、着色剤及び電荷制御剤等を溶融混練後、
粉砕して分級する、いわゆる粉砕法により製造されてい
た。この粉砕法により製造されたトナーは平均粒子径が
10〜20μm程度であった。そして近年、電子複写機
においてはカラー化、高精細、高画質化が指向され、そ
れに伴いトナーも平均粒子径が10μm以下の小粒子径
トナーが切望されている。しかし、前記粉砕法では収率
よく小粒子径トナーを製造することは困難な状況であっ
た。このような、粉砕法の問題を解決するために重合性
単量体からトナーを懸濁重合法により製造することがお
こなわれている。懸濁重合法によりトナーを得る場合に
は、少なくとも重合性単量体および着色剤、主としてカ
ーボンブラック及び電荷制御剤を含有する単量体組成物
(油相)を、水混和性媒体(水相)の中で、適当な攪拌
機を用いてトナーの粒径に造粒(造粒工程)し、あらか
じめ添加されている重合開始剤または新たに加えられた
重合開始剤が熱によって分解するとき発生するラジカル
により、重合性単量体を重合させて重合体を形成(重合
工程)し、重合トナーを生成している。この懸濁重合法
で得られる重合トナーの形状は球形であるため、重合ト
ナーは流動性に優れている等の特徴を有している。しか
し、この懸濁重合法にも問題がある。すなわち、従来の
懸濁重合法では油相中の着色剤の分散不良あるいは造粒
工程中の着色剤の遍在化により個々の重合粒子に含有さ
れた着色剤の含有量が異なるため、摩擦帯電性、すなわ
ちトナー粒子の帯電量分布に問題がある重合粒子が生成
されるものであった。すなわちこのような重合体粒子は
実用上キャリアと混合攪拌された時に摩擦帯電量の分布
が不均一なトナー粒子が発生し、その結果反対極性のト
ナー粒子の発生原因となっていた。そして該トナー粒子
は複写機内部で飛散し転写紙の余白部分に地かぶりを生
じたり、あるいは複写機内部を汚染する(以下、トナー
飛散と称する)という問題を発生させていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、キャ
リアと接触された場合等において、均一な摩擦帯電量の
分布を有するトナー粒子が得られる重合トナーの製造方
法を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、従来技術
がかかえる問題点を解決するために、鋭意研究の結果、
造粒の際水相に添加する油相に極性官能基を有するモノ
マーあるいはポリマーを添加することにより着色剤の分
散性が向上する事を見いだした。すなわち、本発明の請
求項1に記載の方法は、少なくとも重合性単量体、着色
剤及び重合開始剤からなる油相を水相に添加して造粒し
重合粒子を得る重合トナーの製造方法であって、該油相
P−カルボキシスチレンを添加することを特徴とする
重合トナーの製造方法である。また、本発明の請求項
に記載の方法は、水相と、少なくとも重合性単量体、着
色剤、重合開始剤及び極性官能基を有するモノマーまた
は極性官能基を有するポリマーを分散して得た油相と
を、各々独立した槽に保持し、かつそれぞれ独立した経
路を通して、両者を制御された比率で連続的に造粒機に
供給し、所望の大きさの重合性液滴群を有する懸濁液を
得る工程と、該造粒機より該懸濁液を取り出し、重合槽
中に導いて重合反応を完結させて重合体粒子を得る工程
とからなることを特徴とする重合トナーの製造方法であ
る。
【0005】以下、本発明を詳細に説明する。まず、本
発明における油相を構成する材料について説明する。本
発明でいう油相中に添加するモノマーまたはポリマーの
組成となる極性官能基とは、カルボキシル基、ニトロ
基、スルフォン基、ハロゲン基、ピロリドン基、ニトリ
ル基等をいい、このような極性官能基を有するモノマー
あるいはポリマーを本発明に適用する。具体的には、モ
ノマーとしてはスチレンスルフォン酸ナトリウム、p−
カルボキシスチレン、p−クロロスチレン、アクリロニ
トリル、ビニルピロリドン等を挙げることができる。ま
た、ポリマーは上記のようなモノマーを重合して得た重
合物が適用できる。特にスチレンスルフォン酸ナトリウ
ム及びp−カルボキシスチレンが他のモノマーあるいは
ポリマーに比較し着色剤への分散作用が良好となること
が確認されているので好ましい。また、極性官能基を有
するモノマーあるいは極性官能基を有するポリマーの添
加量は、重合性単量体100重量部に対して1〜10重
量部であることが好ましい。1重量部より少ないと着色
剤を分散させる効果が少なく、10重量部より多いと重
合トナーの定着性が悪くなる場合がある。
【0006】次に極性官能基を有するモノマーあるいは
ポリマー以外の油相に添加する成分について説明する。
本発明に用いられる重合性単量体としては、例えばスチ
レン、o−メチルスチレン、m−メチルスチレン、p−
メチルスチレン、p−メトキシスチレン、p−フェニル
スチレン、p−クロルスチレン、3,4−ジクロルスチ
レン、p−エチルスチレン、2,4−ジメチルスチレ
ン、p−n−ブチルスチレン、p−tert−ブチルス
チレン、p−n−ヘキシルスチレン、p−n−オクチル
スチレン、p−n−ノニルスチレン、p−n−デシルス
チレン、等のスチレン及びその誘導体;エチレン、プロ
ピレン、ブチレン、イソブチレン、等のエチレン不飽和
モノオレフィン類;塩化ビニル、塩化ビニリデン、臭化
ビニル、フッ化ビニル、等のハロゲン化ビニル類;酢酸
ビニル、プロピオン酸ビニル、ベンゾエ酸ビニル、等の
有機酸ビニルエステル類;メタクリル酸、メタクリル酸
メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸プロピル、
メタクリル酸n−ブチル、メタクリル酸n−オクチル、
メタクリル酸ドデシル、メタクリル酸2−エチルヘキシ
ル、メタクリル酸ステアリル、メタクリル酸フェニル、
メタクリル酸ジメチルアミノエチル、メタクリル酸ジエ
チルアミノエチル、等のメタクリル酸及びその誘導体;
アクリル酸、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、ア
クリル酸n−ブチル、アクリル酸イソブチル、アクリル
酸プロピル、アクリル酸n−オクチル、アクリル酸ドデ
シル、アクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸ステ
アリル、アクリル酸2−クロルエチル、アクリル酸フェ
ニル、等のアクリル酸及びその誘導体;ビニルメチルエ
ーテル、ビニルエチルエーテル、ビニルイソブチルエー
テル、等のビニルエーテル類;ビニルメチルケトン、ビ
ニルヘキシルケトン、ビニルイソプロペニルケトン、等
のビニルケトン類;N−ビニルピロール、N−ビニルカ
ルバゾール、N−ビニルインドール、N−ビニルピロリ
ドン等のN−ビニル化合物;ビニルナフタリン類;アク
リロニトリル、メタクリロニトリル、アクリルアミド等
の重合性単量体を挙げることができ、目的に応じて単量
体単独または混合物として使用すればよい。上記重合性
単量体の中でも、スチレンまたはスチレン誘導体を単独
であるいはメタクリル酸及びその誘導体やアクリル酸及
びその誘導体と混合して用いることが、重合トナーの現
像特性および耐久性を高める点で好ましい。
【0007】また、本発明に用いられる着色剤としては
カーボンブラックが適している。すなわち、本発明にお
いて使用されるカーボンブラックとしては、個数平均粒
径、吸油量、pH等に制限なく使用できるが、市販品と
して以下のものが挙げられる。例えば、米国キャボット
社製リーガル(REGAL)400、660、330、
300、SRF−S、ステリング(STERLING)
SO、V、NS、R;コロンビア・カーボン日本社製ラ
ーベン(RAVEN)H20、MT−P、410、42
0、430、450、500、760、780、100
0、1035、1060、1080;三菱化成工業社製
#10B、#5B、#40、#2400B、MA−10
0;等が挙げられる。また、これらのカ−ボンブラック
は単独で、あるいは二種以上を種々の組成に組み合わせ
て用いる。カーボンブラック以外の着色剤としては、重
合性単量体に分散可能であり、トナーとして使用すると
きに鮮明かつ経時安定性にすぐれた色彩を呈するものを
用いる。このような着色剤として、フタロシアニン系顔
料、ローダミンレーキ顔料、アゾレーキ顔料、酸化鉄、
酸化チタン、アルミナ、硫酸バリウム等が挙げられる。
着色剤の添加量は、重合性単量体100重量部に対して
1〜40重量部、好ましくは3〜20重量部用いられ
る。
【0008】また、本発明に用いる重合開始剤は重合性
単量体に可溶であることが好ましい。このような重合開
始剤としては、2,2’−アゾビスバレロニトリル、
2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、2,2’−ア
ゾビス−(2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,
2’−アゾビス−4−メトキシ−2,4−ジメチルバレ
ロニトリル、その他のアゾ系またはジアゾ系重合開始
剤;ベンゾイルパーオキサイド、メチルエチルケトンパ
ーオキサイド、イソプロピルパーオキシカーボネート、
その他の過酸化物系重合開始剤等が挙げられる。しか
し、ベンゾイルパーオキサイド系の重合開始剤等は、分
解し安息香酸のようなカルボン酸を副生するためトナー
の保存性などに悪影響を及ぼす恐れがあり、また、芳香
臭が発生する等の欠点があるため、アゾ系の重合開始剤
を用いることが好ましい。本発明においては、分子量お
よび分子量分布を制御する目的で、または反応時間を制
御する目的で、上記のような重合開始剤の二種以上を種
々の組成に組み合わせて用いることが好ましい。重合開
始剤の使用量は、重合性単量体100重量部に対して通
常0.1〜20重量部、好ましくは1〜10重量部であ
る。重合開始剤が0.1重量部未満では、重合時間が長
時間に及び、重合トナーの分子量が高くなりすぎる。ま
た、一方、重合開始剤が20重量部を越えると、重合ト
ナーの分子量が低くなりすぎるため好ましくない。
【0009】更に、また、本発明における油相には、ト
ナーの耐ブロッキング性、耐久性改善のため、前記重合
性単量体の重合物に対する架橋剤が添加されていても何
等問題はない。このような架橋剤としては、ジビニルベ
ンゼン等の架橋剤を油相に添加することができる。更
に、本発明において、必要に応じて、公知の電荷制御剤
を油相に添加、あるいは、有機溶媒に溶解させた溶液で
重合トナー粒子表面を処理してもよい。このような電荷
制御剤としては、カルボキシル基、スルホン酸エステル
または含窒素基を有する有機化合物の金属錯体あるいは
含金属染料等や、主鎖あるいは側鎖にスルホン酸及びそ
の塩、第4級アンモニウム塩等の極性官能基を有する高
分子化合物等を挙げることが出来る。また、油相中に過
硫酸アンモニウム、過硫酸カリウム等の過酸化物を重合
性単量体100重量部に対して0.01〜10重量部添
加することが極性官能基を有するモノマーまたは極性官
能基を有するポリマーの着色剤への分散性作用を向上さ
せるために好ましい。この場合、0.01重量部より少
ない場合では分散性向上の効果がなく、10重量部より
多いとトナーの定着性が悪くなる場合がある。
【0010】次に、本発明を構成する水相について説明
する。本発明において水相は水からなる水性媒質より形
成される。該水相には、懸濁安定剤を含有させることが
好ましい。本発明で用いられる懸濁安定剤は、その分子
中に親水性基と疎水性基を有する水溶性ポリマーが多く
用いられている。懸濁安定剤は親水性基として水酸基、
カルボキシル基及びその塩、スルホン基及びその塩等の
極性基を有し、疎水性基として、脂肪族及び芳香族等の
無極性基で構成されており、造粒工程により形成された
単量体組成物粒子の合一を防ぎ、安定化する機能を有す
る化合物である。このような懸濁安定剤は、例えば、ポ
リビニルアルコール、カゼイン、ゼラチン、メチルセル
ロース、メチルハイドロキシプロピルセルロース、エチ
ルセルロース等のセルロース誘導体、澱粉及びその誘導
体、ポリ(メタ)アクリル酸及びそれらの塩等が用いら
れている。またそのほかにもリン酸カルシウム、澱粉
末、シリカ等の無機粉体もしばしば用いられている。こ
れらの懸濁安定剤は、重合中は、液滴表面を被覆して液
滴の合一、集塊を防止する機能を有している。さらに懸
濁安定剤の助剤として界面活性剤、例えばドデシルスル
フォン酸ナトリウム、ドデシルベンゼンスルフォン酸ナ
トリウムなどを加えることも可能である。
【0011】上記の材料を使用して本発明の請求項1に
記載の方法を実施するには次のとおりおこなう。すなわ
ち、水からなる水相と、重合性単量体、着色剤、重合開
始剤及びP−カルボキシスチレン等を超音波洗浄器等を
用いて分散させた油相とを調製し、これらの水相と油相
とをセパラブルフラスコ等の容器に入れた後、攪拌器で
攪拌して造粒させて重合体粒子を得た後、該重合体粒子
を冷却、ろ過し、乾燥させ重合トナーを得る。
【0012】本発明において磁性トナーを得る場合は、
磁性体を油相中に分散させて重合トナーを得る。磁性体
とは磁場によりその方向に強く磁化される物質であり好
ましくは黒色であって重合性単量体中に良好に分散で
き、化学的に安定でさらに1μm以下のものが望まし
い。このような磁性体としてはコバルト、鉄及びニッケ
ルのような金属;アルミ、コバルト、銅、鉄、マグネシ
ウム、ニッケルのような金属の合金、およびその混合
物;窒化バナジウム、のような窒化物;炭化テングステ
ンのような炭化物;フェライト;これらの混合物、等が
挙げられる。本発明によって得られる重合トナーは、キ
ャリアと混合されて二成分系現像剤として、または磁性
トナーの場合にはキャリアと混合せずに単独で一成分系
現像剤として使用される。
【0013】また、本発明の請求項に記載の方法は、
水性媒質よりなる水相と、少なくとも重合性単量体、着
色剤、重合開始剤及び極性官能基を有するモノマーまた
は極性官能基を有するポリマーを分散して得た油相と
を、各々独立した槽に保持し、かつそれぞれ独立した経
路を通して、両者を制御された比率で連続的に造粒機に
供給し、所望の大きさの重合性液滴群を有する懸濁液を
得る工程と、該造粒機より該懸濁液を取り出し、重合槽
中に導いて重合反応を完結させて重合体粒子を得る製造
方法である。この発明について具体的に図面(図1、図
2)を参照しつつ説明する。まず図1に示すように、水
性媒質よりなる水相を入れた水相槽1と、重合性単量体
を主成分とする油相を入れた油相槽2とをそれぞれ定量
ポンプ4、4を介して造粒機5に一定比率で同時に導入
するようにしてあり、ここで剪断力を与えて懸濁液とし
て排出し、凝縮器6を備えた重合槽3に導き、この重合
槽3の周囲に設けられている加熱用ジャケット7により
必要な加熱をして重合反応を完結させ、粒子径の小さ
く、かつ粒度分布の揃った重合体粒子を製造するもので
ある。なお、本発明で用いられる造粒機5の1例は、図
2に示すとおりで、造粒機5には油相供給口14と水相
供給口13とを有し、両液は剪断領域11に入る。この
剪断領域11には回転軸8により攪拌翼10が固定され
ている。攪拌翼10は回転軸8により回転し、剪断領域
11内で懸濁液を剪断力により生成する。この剪断領域
11の端縁部には排出規制用間隙12が設けられてお
り、この間隙を通過した分散液(懸濁液)が上部の分散
液吐出口9から吐出され、重合槽3に導かれるようにな
っている。
【0014】本発明における全ての懸濁重合は、通常、
重合温度50℃以上で行ない、重合開始剤の分解温度を
考慮して温度を設定する。設定温度が高すぎると、重合
開始剤の急激な分解が生じ、分子量等に影響を与えるた
め好ましくない。
【0015】
【実施例】以下、実施例に基づいて本発明を具体的に説
明する。なお、配合比の部は全て重量部である。 <実施例1>スチレン80部及びアクリル酸n−ブチル
20部からなる重合性単量体中にP−カルボキシスチレ
ン2部、カーボンブラック(三菱化成工業社製、商品
名:#40)5部、2,2’−アゾビスバレロニトリル
5部、ラウリル酸パーオキサイド1部、含窒素基を有す
る有機化合物の金属錯体からなる電荷制御剤(オリエン
ト化学工業社製 商品名:S−44)2部を添加し超音
波洗浄器を用いて重合性単量体中にカーボンブラックを
分散させ油相を調製した。次に、第三リン酸カルシウム
3部、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム0.05
部を少量の水に分散した後、水250部に添加して水相
を調製した。このようにして調製した油相と水相とを容
量1リットルのセパラブルフラスコに加え、室温でTK
ホモミキサー(特殊機化工業社製)を用いて10000
rpmで1分分散した。そして、液滴が沈澱しない程度
に攪拌しながら、80℃、5時間の条件で単量体組成物
を重合させた。上記により得た重合体粒子を冷却、ろ過
した後、希硝酸で重合粒子表面の第三リン酸カルシウム
を除去し水で洗浄液が中性になるまで洗浄し乾燥させ本
発明による重合トナーを得た。
【0016】<実施例2>油相中に磁性粉(戸田工業社
製 商品名:EPT−500)を45部加えた以外は実
施例1と同様な方法で本発明による重合トナーを得た。
【0017】<実施例3>実施例1で得た水相及び油相
を図1に示す水相槽1及び油相槽2にそれぞれいれた。
次に、水相を300ml/分の流量、油相を100ml
/分の流量で10分間造粒機5に供給した。造粒機5は
50mmの直径の回転部を有するものを使用し、150
00rpmの条件にて前記水相と油相との混合液を撹拌
した。造粒機5を通過した分散液を、タービン型撹拌翼
で300rpmで撹拌しながら図1に示す重合槽3中に
導き、8時間反応させ重合体粒子を得た。上記により得
た重合体粒子を冷却、ろ過した後、希硝酸で重合粒子表
面の第三リン酸カルシウムを除去し水で洗浄液が中性に
なるまで洗浄し乾燥させ本発明による重合トナーを得
た。
【0018】<比較例1>油相にP−カルボキシスチレ
ンを添加しない以外は実施例1と同様な方法で比較用の
重合トナーを得た。
【0019】次に前記で得た実施例1、実施例3及び比
較例1の各重合トナー5部とキャリア(同和鉄粉工業社
製 商品名:DFC−200 S−3)95部とをVブ
レンダーを使用し60rpmで30分間攪拌混合し現像
剤を作製した。また、実施例2の重合トナーはキャリア
と混合せずにそのまま上記の条件でVブレンダーを使用
して攪拌した。次に上記で得た各現像剤中の重合トナー
の帯電量分布を帯電量分布計(PES社製 商品名:q
−MATER)で測定し、その結果を図3に示した。図
3から明らかなように実施例1〜実施例3の重合トナー
の帯電量分布は、全てのトナー粒子がマイナス側に帯電
性を有し、かつ分布もシャープで、均一な帯電量分布を
有するトナー粒子が多く存在していることが確認され
た。一方、比較例1の重合トナーの帯電量分布は一部プ
ラスの帯電性を有するトナー粒子が存在し、かつ分布も
ブロードであることが確認された。なお、実施例3の重
合トナーは実施例1の重合トナーよりも更にシャープな
帯電量分布を有することが確認された。
【0020】また、前記で得た実施例1〜実施例3の各
重合トナー5部とキャリア(同和鉄粉工業社製 商品
名:DFC−200 S−3)95部とをVブレンダー
を使用し60rpmで30分間攪拌混合し現像剤を作製
した後、該現像剤を使用して市販の複写機(シャープ社
製 商品名:JX−9700)で10000枚までの連
続コピーをおこなった。その結果、地かぶりやトナー飛
散等の問題のない十分な画像濃度を有する実用上問題の
ない現像特性が得られることが確認された。
【0021】
【発明の効果】本発明によれば、帯電量分布がシャープ
で均一な重合トナーが得られ、かつ帯電量が不足したト
ナー粒子や反対極性を有するトナー粒子が生成されにく
い。したがって、地かぶりやトナー飛散等の問題のない
電子写真用のトナーとして現像特性が優れた重合トナー
が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明において用いられる重合装置の一例を示
す説明図である。
【図2】本発明において用いられる造粒機の一例を示す
説明図である。
【図3】実施例1における重合トナーの帯電量分布を示
す図である。
【図4】実施例2における重合トナーの帯電量分布を示
す図である。
【図5】実施例3における重合トナーの帯電量分布を示
す図である。
【図6】比較例1における重合トナーの帯電量分布を示
す図である。
【符号の説明】
1 水相槽 2 油相槽 3 重合槽 4 定量ポンプ 5 造粒機 6 凝縮器 7 加熱用ジャケット 8 回転軸 9 分散液吐出口 10 撹拌翼 11 剪断領域 12 排出規制用間隙 13 水相供給口 14 油相供給口
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭58−144836(JP,A) 特開 昭62−151862(JP,A) 特開 平1−217464(JP,A) 特開 平3−113462(JP,A) 特開 昭62−69275(JP,A) 特開 平3−43402(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G03G 9/08

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも重合性単量体、着色剤及び重
    合開始剤からなる油相を水相に添加して造粒し重合粒子
    を得る重合トナーの製造方法であって、該油相にP−カ
    ルボキシスチレンを添加することを特徴とする重合トナ
    ーの製造方法。
  2. 【請求項2】 P−カルボキシスチレンの添加量が重合
    性単量体100重量部に対して1〜10重量部であるこ
    とを特徴とする請求項1記載の重合トナーの製造方法。
  3. 【請求項3】 水相と、少なくとも重合性単量体、着色
    剤、重合開始剤及び極性官能基を有するモノマーまたは
    極性官能基を有するポリマーを分散して得た油相とを、
    各々独立した槽に保持し、かつそれぞれ独立した経路を
    通して、両者を制御された比率で連続的に造粒機に供給
    し、所望の大きさの重合性液滴群を有する懸濁液を得る
    工程と、該造粒機より該懸濁液を取り出し、重合槽中に
    導いて重合反応を完結させて重合体粒子を得る工程とか
    らなることを特徴とする重合トナーの製造方法。
  4. 【請求項4】 極性官能基を有するモノマーが、スチレ
    ンスルフォン酸ナトリウムあるいはP−カルボキシスチ
    レンであることを特徴とする請求項記載の重合トナー
    の製造方法。
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