JP2673934B2 - 懸濁重合法 - Google Patents

懸濁重合法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、帯電性が良好な重合体
粒子が得られる新規な懸濁重合法に関し、特に電子写真
用トナーの製造に適する懸濁重合法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、粒子自身の機能を利用する粒子工
業の重要性が高まりつつあり、例えば間隙保持剤、滑り
性付与剤、機能性担体、表面活性を有する単分散粒子、
標準粒子、塗料の流動性やつや特性を制御する機能性充
填剤等の分野で応用されている。これ等の粒子を重合法
で得る為に、種々の方法が知られているが、一般には乳
化重合法あるいは懸濁重合法が用いられている。このう
ち、従来技術による懸濁重合法は、単量体組成物、重合
開始剤、着色剤等からなる混合液を水性媒質に全て加え
た後に分散機により懸濁重合する方法が採用され、得ら
れる重合体粒子が球体であって流動性が優れており、し
かも製造工程が簡略であってコストも低廉という長所を
有するため、例えば電子写真法等に用いられるトナーの
製造に応用することが提案されている(特公昭36−1
0231号公報、特公昭47−51830号公報、特開
昭57−53756号公報等)。
【0003】ところで、電子写真用トナーは電荷制御剤
をトナー粒子中に分散含有させることにより帯電性を制
御することが普通おこなわれその材料選択は複写機のシ
ステムに合わせて適宜実施されているものである。従来
より、電子写真用トナーを負帯電性に制御するための電
荷制御剤としては、モノアゾ染料と金属との錯体化合物
が知られている。このような錯体化合物と結着剤樹脂、
着色剤等を所定の配合比にて熱溶融混練の後粉砕する溶
融混練法に適用し電子写真用トナーを製造する場合は良
好な負の帯電性を得ることができた。しかしながら、前
記従来技術による懸濁重合法により該錯体化合物を分散
含有させた電子写真用トナーを製造しようとするとトナ
ー粒子としての重合体粒子に該錯体化合物を均一に混和
することができずに分離してしまい重合体粒子に良好な
帯電性を与えることができないという問題を生ずるもの
であった。又、錯体化合物の中でも懸濁重合に適した材
料選択がなされていないため、重合法によるトナーに良
好な帯電制御をおこなうことが困難であった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、特定の構造
からなる錯体化合物と重合法を組合わせることにより重
合体粒子に電荷制御剤を均一に混和することができ、そ
れによって十分な負帯電性を有した重合トナーを得るこ
とができる懸濁重合法を提供するものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、鋭意検討の結
果上記目的を達成すべくなされたものであって、概略は
以下に記すとおりである。本発明は、少なくとも単量体
組成物および下記一般式(1)で示される鉄錯体化合物
からなる分散相と、水性媒質よりなる連続相とを、各々
独立した槽に保持し、かつそれぞれ独立した経路を通し
て、両者を制御された比率で連続的に造粒機に供給し、
所望の大きさの重合性液滴群を有する懸濁液を得る工程
と、該造粒機より該懸濁液を取り出し、重合槽中に導い
て重合反応を完結させて重合体粒子を得る工程とからな
ることを特徴とする懸濁重合法である。
【化2】
【0006】以下本発明の懸濁重合法を図面(図1、図
2)を参照しつつ説明する。まず図1に示すように、水
性媒質よりなる連続相を入れた連続相槽1と、単量体組
成物を主成分とする分散相を入れた分散相槽2とをそれ
ぞれ定量ポンプ4、4を介して造粒機5に一定比率で同
時に導入するようにしてあり、ここで剪断力を与えて懸
濁液として排出し、凝縮器6を備えた重合槽3に導き、
この重合槽3の周囲に設けられている加熱用ジャケット
7により必要な加熱をして重合反応を完結させ、粒子径
の小さく、かつ粒度分布の揃った重合体粒子を製造す
る。本発明ではこの場合、特に分散相槽2内に特定構造
をもつ鉄錯体化合物を混合させることによって、従来技
術では得ることができなかった十分な帯電性を有した重
合体粒子を得るものである。なお、本発明で用いられる
造粒機5の1例は、図2に示すとおりで、造粒機5には
分散相供給口14と連続相供給口13とを有し、両液は
剪断領域11に入る。この剪断領域11には回転軸8に
より攪拌翼10が固定されている。攪拌翼10は回転軸
8により回転し、剪断領域11内で懸濁液を剪断力によ
り生成する。この剪断領域11の端縁部には排出規制用
間隙12が設けられており、この間隙を通過した分散液
(懸濁液)が上部の分散液吐出口9から吐出され、重合
槽3に導かれるようになっている。
【0007】本発明に用いられる単量体組成物として
は、例えば、下記のごとき重合可能な重合性単量体を用
いることができる。例えばスチレン、o−メチルスチレ
ン、m−メチルスチレン、p−メチルスチレン、p−メ
トキシスチレン、p−フェニルスチレン、p−クロルス
チレン、3,4−ジクロルスチレン、p−エチルスチレ
ン、2,4−ジメチルスチレン、p−n−ブチルスチレ
ン、p−tert−ブチルスチレン、p−n−ヘキシル
スチレン、p−n−オクチルスチレン、p−n−ノニル
スチレン、p−n−デシルスチレン、等のスチレン及び
その誘導体;エチレン、プロピレン、ブチレン、イソブ
チレン、等のエチレン不飽和モノオレフィン類;塩化ビ
ニル、塩化ビニリデン、臭化ビニル、フッ化ビニル、等
のハロゲン化ビニル類;酢酸ビニル、プロピオン酸ビニ
ル、ベンゾエ酸ビニル、等の有機酸ビニルエステル類;
メタクリル酸、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチ
ル、メタクリル酸プロピル、メタクリル酸n−ブチル、
メタクリル酸n−オクチル、メタクリル酸ドデシル、メ
タクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸ステアリ
ル、メタクリル酸フェニル、メタクリル酸ジメチルアミ
ノエチル、メタクリル酸ジエチルアミノエチル、等のメ
タクリル酸及びその誘導体;アクリル酸、アクリル酸メ
チル、アクリル酸エチル、アクリル酸n−ブチル、アク
リル酸イソブチル、アクリル酸プロピル、アクリル酸n
−オクチル、アクリル酸ドデシル、アクリル酸2−エチ
ルヘキシル、アクリル酸ステアリル、アクリル酸2−ク
ロルエチル、アクリル酸フェニル、等のアクリル酸及び
その誘導体;ビニルメチルエーテル、ビニルエチルエー
テル、ビニルイソブチルエーテル、等のビニルエーテル
類;ビニルメチルケトン、ビニルヘキシルケトン、ビニ
ルイソプロペニルケトン、等のビニルケトン類;N−ビ
ニルピロール、N−ビニルカルバゾール、N−ビニルイ
ソドール、N−ビニルピロリドン等のN−ビニル化合
物;ビニルナフタリン類;アクリロニトリル、メタクリ
ロニトリル、アクリルアミド等の重合性単量体がある。
これらのモノマーは、単独で、あるいは必要に応じて二
種以上を種々の組成に組み合わせて用いる。また、機能
性を付与する目的で他の材料を分散相中に分散させるこ
とも可能である。その材料としては例えばカーボンブラ
ック等の各種有機及び無機の顔料、染料、樹脂添加剤、
有機物等が挙げられる。
【0008】本発明において、一般式(1)で示される
鉄錯体化合物は例えば具体的に下記のものが挙げられ
る。
【化3】
【化4】
【化5】
【化6】
【化7】
【化8】
【0009】本発明において連続相は水性媒質よりなる
連続相成分によって形成される。連続相には、懸濁安定
剤を含有させることが好ましい。本発明で用いられる懸
濁安定剤は、その分子中に親水性基と疎水性基を有する
水溶性ポリマーが多く用いられている。懸濁安定剤は親
水性基として水酸基、カルボキシル基及びその塩、スル
ホン基及びその塩等の極性基を有し、疎水性基として、
脂肪族及び芳香族等の無極性基で構成されており、造粒
工程により形成された単量体組成物粒子の合一を防ぎ、
安定化する機能を有する化合物である。このような懸濁
安定剤は、例えば、ポリビニルアルコール、カゼイン、
ゼラチン、メチルセルロース、メチルハイドロキシプロ
ピルセルロース、エチルセルロース等のセルロース誘導
体、澱粉及びその誘導体、ポリ(メタ)アクリル酸及び
それらの塩等が用いられている。またそのほかにもリン
酸カルシウム、澱粉末、シリカ等の無機粉体もしばしば
用いられている。これらの懸濁安定剤は、重合中は、液
滴表面を被覆して液滴の合一、集塊を防止する機能を有
している。さらに懸濁安定剤の助剤として界面活性剤、
例えばドデシルスルフォン酸ナトリウム、ドデシルベン
ゼンスルフォン酸ナトリウムなどを加えることも可能で
ある。
【0010】なお、本発明に使用する一般式(1)から
なる鉄錯体化合物は、乳化重合法、分散重合法等、本発
明以外の重合法による重合体粒子の製造方法にも十分に
適用できるものである。
【0011】
【実施例】以下、実施例に基づいて本発明を具体的に説
明する。なお、配合比の部は全て重量部であり、%は全
て重量%である。 <実施例1>まず、次のようにして鉄錯体化合物を作製
した。18.8部の2−アミノフェノール−4−スルホ
アミドを25.8部の濃塩酸および水90部と共に攪拌
した後、氷冷し0〜5℃とし、亜硝酸ナトリウム6.9
部を加え、同温で2時間攪拌してジアゾ化物を得た。そ
して、このジアゾ化物を0〜5℃で水300部と水酸化
ナトリウム10部および26.3部の3−ヒドロキシ−
2−ナフトアニリドの混合液に注入し、カップリング反
応を行った後、次の構造式を有するモノアゾ化合物を単
離させた。
【化9】 次に上記で得たモノアゾ化合物のペーストを150部の
エチレングリコールに溶解し、5部の水酸化ナトリウム
および8.5部の塩化第二鉄を加え、110〜120℃
で2時間攪拌し、金属化を行った後、常温まで冷却し、
析出した生成物を個別単離して得たウエットケーキを再
び水400部に分散させた。次に15部の28%アンモ
ニア水(5当量)を加え、1時間攪拌させて、生成物を
個別単離し、50〜60℃減圧乾燥して下記構造式で示
される黒褐色微粉末の鉄錯体化合物を49部得た。
【化10】 次に連続相としてポリビニルアルコール(東京化成社
製、重合度約2000、ケン化度約80%)を水に対し
て1%、硫酸ナトリウムを水に対して3%の水溶液とな
るよう調製し、図1に示す連続相槽1にいれた。また分
散相としてスチレン4000g、およびアクリル酸ブチ
ル1000gからなる単量体組成物に2,2′−アゾビ
スイソブチロニトリル15gを溶解させた混合液を調製
し、この混合液にカーボンブラック(三菱化成工業社製
商品名:#40)400gを分散させた。更にこの混
合液に上記構造式で示される鉄錯体化合物200gを加
え、超音波分散機により30分間分散させた。この混合
液を図1に示す分散相槽2にいれた。次に、分散相(水
懸濁液)を100ml/分の流量、連続相を400ml
/分の流量で10分間造粒機5に供給した。造粒機5は
50mmの直径の回転部を有するものを使用し、100
00rpmの条件にて前記分散相と連続相との混合液を
撹拌した。造粒機5を通過した分散液を、タービン型撹
拌翼で300rpmで撹拌しながら図1に示す重合槽3
中に導き、8時間反応させた。その後、重合体粒子を遠
心脱水機により分離し、更に充分水洗した後乾燥させ、
本発明による重合体粒子を得た。次に該重合体粒子20
00gに対し、流動性向上剤として疎水性シリカ(ヘキ
スト社製 商品名:H−2000/4)を10g添加
し、ヘンシェルミキサーで2分間攪拌して本発明による
重合体粒子からなる電子写真用トナーを得た。
【0012】<実施例2>まず、次のようにして鉄錯体
化合物を作製した。15.3部の3−アミノ−4−ヒド
ロキシ安息香酸を25.8部の濃塩酸および水90部と
共に攪拌した後、氷冷し0〜5℃とし、亜硝酸ナトリウ
ム6.9部を加え、同温で2時間攪拌してジアゾ化物を
得た。そして、このジアゾ化物を0〜5℃で水300部
と水酸化ナトリウム10部および26.3部の3−ヒド
ロキシ−2−ナフトアニリドの混合液に注入し、カップ
リング反応を行った後、次の構造式を有するモノアゾ化
合物を単離させた。
【化11】 次に上記モノアゾ化合物を用い実施例1に準じて下記構
造式で示される黒褐色微粉末の鉄錯体化合物を45部得
た。
【化12】 次に実施例1の鉄錯体化合物の代りに上記構造式で示さ
れる鉄錯体化合物を用いる他は実施例1と同様にして本
発明による重合体粒子からなる電子写真用トナーを得
た。
【0013】<比較例1>実施例1において、鉄錯体化
合物を使用しない他は、実施例1と同様にして比較用の
重合体粒子からなる電子写真用トナーを得た。
【0014】<比較例2>実施例1の鉄錯体化合物の代
りに酸性基を含有させたスチレン系ポリマーからなる電
荷制御剤(藤倉化成社製、商品名FCA−1001N)
200gを使用した他は実施例1と同様にして比較用の
重合体粒子からなる電子写真用トナーを得た。
【0015】<比較例3>実施例1の鉄錯体化合物の代
りに下記構造式で示される化合物を用いる他は実施例1
と同様にして比較用の重合体粒子からなる電子写真用ト
ナーを得た。
【化13】
【0016】<比較例4>ポリビニルアルコール(東京
化成社製、重合度約2000、ケン化度約80%)を水
に対して1%、硫酸ナトリウムを水に対して3%の水溶
液4000gを調製し造粒機を経ることなくそのまま電
気ヒーターによる温度制御可能なジャケットを装着した
容量10リットルの重合槽にいれた。またスチレン80
0gおよびアクリル散ブチル200gからなる単量体組
成物の混合液に2,2’−アゾビスイソブチロニトリル
3gを溶解させた混合液を調製し、この混合液にカーボ
ンブラック(三菱化成工業社製 商品名:MA−10
0)80gを分散させた。更にこの混合液に実施例1の
鉄錯体化合物40gを加え、超音波分散機により30分
間分散させた。この混合液を前記重合槽にいれた。すな
わちポリビニルアルコールの水溶液と、単量体組成物と
実施例1の鉄錯体化合物の混合液とを図1に示す本発明
のプロセスを経ることなく、分散器(ホモミキサーM
型、特殊機化工業社製)が装着されている重合槽に供給
し、1000rpmで攪拌しながら、反応液の温度を8
0℃に昇温した。80℃で約3時間保持した後、分散器
の回転数を1500rpmにし、さらに5時間反応させ
た。その後重合体粒子を遠心脱水機により分離し、更に
充分に水洗した後乾燥させ、比較用の重合体粒子からな
る電子写真用トナーを得た。得られた重合体粒子を顕微
鏡で観察したところ、球形樹脂粒子のほかに多数の不定
型の微粒子が存在した。これらの微粒子を分析したとこ
ろ、添加した鉄錯体化合物が主成分であることが判明し
た。すなわちこの化合物は粒子中に取り込まれずに分離
したものである。また粒子径分布も、微粒子から粗大粒
子にわたって分布する広い粒子径分布を示し、粒子径を
制御することができなかった。このように従来の懸濁重
合法では、これら化合物を取り込んだ重合体粒子を得る
ことは困難で、かつ粒子径の制御はできないものであっ
た。
【0017】次に実施例1〜2並びに比較例1〜4で示
す方法で得た各重合体粒子からなる電子写真用トナー6
0gとフェライトキャリア(パウダーテック社製 商品
名:FH97−2535)1140gとをV型混合機を
用いて30分間攪拌し電子写真用二成分現像剤を調製し
た。その直後、N/N(常温常湿環境、25℃/50%
RH)においてブローオフ帯電量測定機(東芝ケミカル
社製)にて電子写真用トナーの摩擦帯電量を測定し、そ
の結果を表1に示した。表1の結果から明らかなように
本発明の懸濁重合法による重合体粒子からなる電子写真
用トナーは、比較用の重合体粒子に比べて負帯電性側に
十分な摩擦帯電量値を有するものであった。なお、比較
例4の電子写真用トナーは、キャリア粒子と大きさが同
じ粗大粒子が存在するためブローオフ帯電量測定機の測
定器具である金網の目にトナーが詰まってしまい測定不
可能であることが確認された。
【0018】
【表1】
【0019】次に表1のブローオフ帯電量測定機に供し
たそれぞれの電子写真用二成分現像剤600gをL/L
(低温低湿環境、15℃/20%RH)とH/H(高温
高湿環境、35℃/85%RH)に12時間放置後、市
販のレーザービームプリンター(シャープ社製 商品
名:JX−9700)を用いて各環境下において刷像試
験をおこない、その結果を表2に示した。なお、比較例
1は摩擦帯電量が低いため実用上問題があり、また比較
例4は粒子径が広すぎるため、実用に供せないため刷像
試験を中止した。表2において、摩擦帯電量はブローオ
フ帯電量測定機(東芝ケミカル社製)で測定し、画像濃
度は黒ベタ画像を反射濃度計(マクベス社製 商品名:
RD−914)で10点測定し、その平均値を評価値と
した。また、カブリは電子写真用トナーを感光体表面上
に現像させた後、PPC用紙に転写される前に感光体表
面上の未画像部の電子写真用トナー(カブリ)を透明粘
着テープで剥離させ、該透明粘着テープをPPC用紙に
はりつけて反射濃度計(マクベス社製 商品名:RD−
914)で5点測定し、その平均値を評価値とした。な
お、汚れていない新しい透明粘着テープをPPC用紙に
はりつけて反射濃度計で測定した値は0.10であっ
た。また、PPC用紙は大昭和製紙社製のBM用紙68
(Y目)を用い、透明粘着テープは住友3M社製の商品
名:スコッチメンディングテープ810を用いた。表2
の結果から明らかなように本発明の電子写真用トナー
は、L/LおよびH/Hの環境下において摩擦帯電量が
負帯電性側に十分あり、画像濃度およびカブリとも全く
実用上問題のない結果であった。
【0020】
【表2】
【0021】次に実施例1、実施例2および比較例2、
比較例3で得られた重合体粒子からなる電子写真用トナ
ーを前記と同様の方法で調製し電子写真用二成分現像剤
を得た後、該電子写真用二成分現像剤を市販のレーザー
ビームプリンター(シャープ社製 商品名:JX−97
00)に適用してN/N(常温常湿環境、25℃/50
%RH)において10000枚までの耐刷像試験をおこ
なった。その結果を表3に示した。なお、摩擦帯電量、
画像濃度およびカブリについては前記と同様の方法によ
り測定し、耐刷像試験に使用した原稿は黒色部が5%の
A4のものを使用した。 表3の結果から明らかなよう
に本発明の懸濁重合法により得られた電子写真用トナー
は、10000枚まで摩擦帯電量が負帯電性側に十分あ
り、画像濃度およびカブリとも全く実用上問題のない結
果であった。
【0022】
【表3】
【0023】
【発明の効果】本発明の懸濁重合法によれば、十分な帯
電性を有し、かつ電子写真用トナーとして優れた特性を
有する重合体粒子を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明において用いられる重合装置の一例を示
す説明図である。
【図2】本発明において用いられる造粒機の一例を示す
説明図である。
【符号の説明】
1 連続相槽 2 分散相槽 3 重合槽 4 定量ポンプ 5 造粒機 6 凝縮器 7 加熱用ジャケット 8 回転軸 9 分散液吐出口 10 撹拌翼 11 剪断領域 12 排出規制用間隙 13 連続相供給口 14 分散相供給口
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 前田 昌宏 静岡県静岡市用宗巴町3番1号 株式会 社巴川製紙所技術研究所内 (72)発明者 権田 通博 東京都港区虎ノ門1丁目4番2号 保土 谷化学工業株式会社内 (72)発明者 芳賀 昭典 東京都港区虎ノ門1丁目4番2号 保土 谷化学工業株式会社内 (72)発明者 山鹿 博義 東京都港区虎ノ門1丁目4番2号 保土 谷化学工業株式会社内 審査官 杉原 進 (56)参考文献 特開 平5−140204(JP,A)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも単量体組成物および下記一般
    式(1)で示される鉄錯体化合物からなる分散相と、水
    性媒質よりなる連続相とを、各々独立した槽に保持し、
    かつそれぞれ独立した経路を通して、両者を制御された
    比率で連続的に造粒機に供給し、所望の大きさの重合性
    液滴群を有する懸濁液を得る工程と、該造粒機より該懸
    濁液を取り出し、重合槽中に導いて重合反応を完結させ
    て重合体粒子を得る工程とからなることを特徴とする懸
    濁重合法。 【化1】
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