JPH0342965Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、例えば、超仕上鉋盤等の木材加工盤
に関するものである。

以下、超仕上鉋盤を例に挙げて説明するが、鉋
刃が回転する例えば自動鉋盤に適用することも可
能である。

〔考案の背景〕

従来、被加工材の板厚検出操作と、送材装置を
駆動する操作を別々に行なつていたので、送材装
置を駆動させた状態で送材路の間隔を狭め、被加
工材の板厚を検出した後切削作業を行なつてい
た。

しかし、安全のためには、送材ベルトが停止し
た状態で送材路の間隔を調整し、調整後は送材装
置を直ちに駆動して切削作業に移行できることが
望ましい。

このため、送材路の間隔を狭める昇降スイツチ
等の信号と、板厚を検出する検出器信号とによ
り、自動的に送材装置を駆動させる方式が考えら
れていた。

しかし、送材路の間隔を狭める昇降スイツチ等
の信号を用いると、同じ板厚の被加工材を繰り返
して切削する場合、その都度、送材路の間隔を狭
める操作をしなければ、送材装置を自動的に駆動
できなくなるという問題があつた。

〔考案の目的〕

本考案は、上記した従来の欠点をなくし、この
種の木材加工盤の安全性と作業能率の向上を図る
ことである。

〔考案の概要〕 本考案は、被加工材の板厚が検出された後に切
削作業を可能にするため、送材装置を自動的に駆
動するように、運転スイツチと板厚を検出する検
出器の信号とを受けて、送材装置の駆動手段を付
勢し、かつ昇降スイツチの操作信号中、送材路の
間隔を広げる１度目の信号により送材装置の駆動
回路を消勢させ、２度目の信号により送材路の間
隔を広げるように、各々スイツチ、検出器、保持
回路、駆動回路の関係を工夫したものである。

〔考案の実施例〕

本考案の実施例を第１図〜第３図を用いて説明
する。

第１図は本考案の一実施例を示すブロツク図、
第２図は超仕上鉋盤の概略構成を示す側面図、第
３図は操作パネル部を示す正面図である。

第２図において、中央に鉋刃２を有するテーブ
ル３をベース１の上部に設け、コラム４に上下動
可能に取付けられたヘツド５はテーブル３に対向
しており、テーブル３とヘツド５間で送材路を形
成している。

ヘツド５には、送材用電動機８と送材用電動機
８で駆動する駆動ローラ９及び駆動ローラ９と従
動ローラ１０間に張設された送材ベルト１１が組
み込まれ、ネジ軸７を回転させる可逆電動機６に
より昇降する。

尚、ヘツド５の挿入側前方には、被加工材１３
の板厚を検出する検出器１２を設けている。テー
ブル３の側面には、第３図に示す操作パネル１４
を配設し、送材用電動機８の運転、停止を指示し
て、送材ベルト１１を回路制御する運転スイツチ
１５、停止スイツチ１６と、可逆電動機６の正
転、逆転を指示し、ヘツド５を昇降させる上昇ス
イツチ１７、下降スイツチ１８が組み込まれてい
る。

上昇スイツチ１７、下降スイツチ１８、又は上
昇足踏スイツチ１９、下降足踏スイツチ２０を操
作して、可逆電動機６を回転制御し、ヘツド５を
昇降させ適宜送材路の間隔を調整可能な構造にな
つている。

上記構成において、被加工材１３をテーブル３
上に置き、下降スイツチ１８又は下降足踏スイツ
チ２０を操作して可逆電動機６と駆動させヘツド
５を下降させる。

ヘツド５が下降し検出器１２が被加工材１３に
当接して、検出器１２が動作すると可逆電動機６
が停止し、送材用電動機８が自動的に駆動して、
送材ベルト１１を回転させ切削が開始される。

切削後、上昇スイツチ１７又は上昇足踏スイツ
チ１９を操作すると、送材用電動機８がを停止す
る。すなわち、送材ベルト１１の回転が停止す
る。

次に、上昇スイツチ１７は上昇足踏スイツチ１
９を操作すると、可逆電動機６が駆動しヘツド５
が上昇する。

以上の動作を第１図のブロツク回路図を用いて
説明する。

第３図中、電源ラインと送材用電動機８の間に
直列に常開リレー接点３１ａを接続し、一方電源
ラインと可逆電動機６の間に直列に正逆転可能に
常開リレー接点３２ａ，３３ａを接続している。
常開リレー接点３１ａを閉じると、送材用電動機
８が回転し、送材ベルト１１を回転させる。

常開リレー接点３２ａ，３３ａを閉じると、そ
れぞれ可逆電動機６が正転又は逆転し、ヘツド５
が上昇又は下降する。

尚、常開リレー接点３１ａ，３２ａ，３３ａの
リレーコイルは３１，３２，３３である。

フリツプフロツプ２１は、運転スイツチ１５の
操作信号論理「１」によりセツトされ、停止スイ
ツチ１６の操作信号論理「１」によりリセツトさ
れる。

フリツプフロツプ２２は、被加工材１３の板厚
を検出する検出器１２が動作したときの論理
「１」によりセツトされ、停止スイツチ１６と上
昇スイツチ１７又は上昇足踏スイツチ１９の操作
信号論理「１」により、オアゲート２４を介して
リセツトされる。

フリツプフロツプ２１，２２のＱ側出力を入力
とし、Ｑ側出力がともに論理「１」のときアンド
ゲート２５の出力が論理「１」となり、増幅器２
８を介してリレーコイル３１を励磁する。

フリツプフロツプ２３はそのＤ端子にアンドゲ
ート２５の出力信号が接続されており、アンドゲ
ート２５の出力信号が論理「０」のとき、上昇ス
イツチ１７又は上昇足踏スイツチ１９の操作信号
論理「１」により、フリツプフロツプ２３の出
力信号は論理「１」のため、アンドゲート２６の
出力信号は論理「１」となり、増幅器２９を介し
て、リレーコイル３２を励磁する。

また、フリツプフロツプ２３は、アンドゲート
２５の出力信号論理「１」のとき、上昇スイツチ
１７又は上昇足踏スイツチ１９の操作信号論理
「０」から「１」の信号でセツトされ、出力信
号は論理「０」となるため、アンドゲート２６の
出力信号は論理「０」となり、リレーコイル３２
は励磁しない。この時、フリツプフロツプ２２は
前記同様に上昇スイツチ１７又は上昇足踏スイツ
チ１９の操作信号論理「１」により、オアゲート
２４を介してリセツトされる。

下降スイツチ１８又は下降足踏スイツチ２０の
操作信号は、フリツプフロツプ２２の出力信号
とともにアンドゲート２７に入力されているた
め、フリツプフロツプ２２がリセツト状態、すな
わち、出力信号が論理「１」のとき、下降スイ
ツチ１８又は下降足踏スイツチ２０の操作信号論
理「１」によりアンドゲート２７の出力信号が論
理「１」となり、増幅器３０を介してリレーコイ
ル３３を励磁する。

従つて、作業者が運転スイツチ１５を操作する
と、その出力が論理「１」となりフリツプフロツ
プ２１がセツトされ、Ｑ出力信号が論理「１」と
なる。

しかし、この状態では、フリツプフロツプ２２
のＱ出力信号が論理「０」のため、アンドゲート
２５の出力は論理「０」であり、送材用電動機８
を起動しない。

次に作業者が被加工材１３をテーブル３上に置
き、下降スイツチ１８又は下降足踏スイツチ２０
を操作すると、その出力が論理「１」となり、ア
ンドゲート２７、増幅器３０を介して、リレーコ
イル３３が励磁する。このため、常開リレー接点
３３ａが閉じて可逆電動機６が駆動し、ヘツド５
が下降する。

ヘツド５が下降して、検出器１２が被加工材１
３の板厚を検出すると、その出力は論理「１」と
なり、フリツプフロツプ２２がセツトされ、その
Ｑ出力が論理「０」となるため、アンドゲート２
７、増幅器３０を介して、リレーコイル３３の励
磁が停止し、常開リレー接点３３ａが開き可逆電
動機６が停止して、ヘツド５の下降が停止する。

一方、フリツプフロツプ２２のＱ出力が論理
「０」となるため、アンドゲート２５の出力が論
理「１」となり、増幅器２８を介して、常開リレ
ー接点３１ａが閉じ、送材用電動機８が起動し送
材ベルト１１が回転する。さらに、運転スイツチ
１５を操作した後は、被加工材１３の板厚検出を
行うことにより、自動的に送材ベルト１１を起動
回転させることができ、板厚検出終了した後、速
やかに被加工材１３の切削に移行できる。

切削作業終了後は、停止スイツチ１６を操作し
てオアゲート２４を介してフリツプフロツプ２２
をリセツトし、そのＱ出力を論理「０」としアン
ドゲート２５、増幅器２８を介して、リレーコイ
ル３１の励磁を停止し、常開リレー接点３１ａを
開いて、送材用電動機８の電源を断ち送材ベルト
１１を停止させる。

あるいは、上昇スイツチ１７又は上昇足踏スイ
ツチ１９を操作すれば、その出力が論理「１」に
なり、オアゲート２４を介してフリツプフロツプ
２２をリセツトできるため、前述停止スイツチ１
６を操作した場合と同様に送材ベルト１１を停止
させることができる。

このとき、アンドゲート２５の出力信号論理
「１」で、上昇スイツチ１７又は上昇足踏スイツ
チ１９を操作したので、フリツプフロツプ２３の
Ｑ出力は論理「１」から「０」にセツトされ、ア
ンドゲート２６の出力は論理「０」となり、リレ
ーコイル３２は励磁しないため、可逆電動機６は
起動せず、ヘツド５は上昇しない。

次に、再び上昇スイツチ１７又は上昇足踏スイ
ツチ１９を操作すれば、アンドゲート２５の出力
信号は論理「０」であるので、フリツプフロツプ
２３が再びリセツトされ、出力は論理「０」か
ら「１」となり、アンドゲート２６の出力信号は
論理「１」で、増幅器２９を介しリレーコイル３
２が励磁され、可逆電動機６が起動してヘツド５
を上昇させる。

尚、前述の昇降スイツチとは、上昇スイツチ１
７、下降スイツチ１８、上昇足踏スイツチ１９及
び下降足踏スイツチ２０のことであり、保持回路
とはフリツプフロツプ２１，２２，２３のことで
ある。

また、第１図中、フリツプフロツプ２１，２２
のＤ端子は適当な電源Vccに接続されている。

〔考案の効果〕

本考案によれば、運転スイツチの信号と検出器
で送材装置を駆動させ、上昇側の昇降スイツチを
１度の操作すると送材装置が停止し、２度目の操
作で送材路の間隔を広げるようにしたので、同じ
板厚の木材を繰り返して切削するとき、送材装置
を上昇側の昇降スイツチで停止させるたびに送材
路の間隔を設定する必要がないため、切削時の作
業性が向上し、また、送材装置を切削時のみしか
駆動しないようにしたので、板厚検出作業から切
削作業までの間の安全性の向上及び騒音の低下、
電力節減等の効果を奏することができる。

さらに、送材装置の駆動中、送材路の間隔調整
ができないようにしており、送材路の間隔調整時
には、送材装置が停止しているので、間隔調整時
の安全性も向上することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例を示すブロツク図、
第２図は超仕上鉋盤の概略構成を示す側面図、第
３図は操作パネル部を示す正面図である。 図において、３はテーブル、５はヘツド、６は
可逆電動機、８は送材用電動機、１２は検出スイ
ツチ、１４は操作パネル、１５は運転スイツチ、
１６は停止スイツチ、１７，１９は上昇スイツ
チ、１８，２０は下降スイツチ、２１〜２３はフ
リツプフロツプ、２４はオアゲート、２５〜２７
はアンドゲート、２８〜３０は増幅器、３１〜３
３はリレーコイル、３１ａ，３２ａ及び３３ａは
常開リレー接点である。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 電動機により駆動されるローラまたは無端ベル
   トから構成される送材装置を有するヘツドと、前
   記送材装置に対向するテーブルにより送材路を形
   成し、前記送材路の前方に被加工材の板厚を検出
   する検出器を有し、前記送材装置又はテーブルの
   いずれか一方の昇降部を上下動させて前記送材路
   の間隔を調整する可逆電動機と備えた木材加工盤
   において、前記電動機の起動運転を指示する運転
   スイツチと、前記可逆電動機を駆動し昇降部の昇
   降を指示する昇降スイツチとを設け、前記運転ス
   イツチ及び前記被加工材の板厚を検出する検出器
   からの信号を受け、該信号を保持回路により保持
   し、前記電動機を起動させ、送材間隔を広げるた
   めの昇降スイツチを１度操作したとき、昇降スイ
   ツチの信号により保持回路を消勢して電動機を停
   止させ、２度目の操作で送材路の間隔を広げる可
   逆電動機を駆動させる制御回路を設けることを特
   徴とする木材加工盤。