JPH034216B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、浴槽内に気泡を発生させる装置とし
て利用する。本発明は主として一般家庭用の風呂
に利用するに適する。本発明は浴槽の中に持ち込
んで使用する装置である。

〔概 要〕

本発明は、浴槽内に持ち込める形状で浮くよう
に浮きを備えて浴槽内に気泡を発生させる装置に
おいて、 噴出口をその筐体の上部の噴出作用力が平衝す
る位置に少なくとも３個設けることにより、 一般家庭の浴槽で簡便に利用し易くまたその利
用が快適になるようにしたものである。

〔従来の技術〕

浴槽の湯水を吸入し、電動のポンプにより加圧
し、空気を混合して強い噴水流として浴槽の表面
に噴射することにより浴槽内に気泡を発生させ、
その気泡を入浴中の人体の表面に与えるようにし
て入浴による保健効果をはかる装置が知られてい
る。本願出願人は、このための装置として、 実願昭58−111686号（実開昭60−20226号公報） 実願昭59−2142号（実開昭60−116330号公報） 実願昭61−33997号（昭和61年３月10日出願） 実願昭61−37309号（昭和61年３月14日出願） 実願昭61−84371号（昭和61年６月３日出願） 実願昭61−97824号（昭和61年６月25日出願） 実願昭61−171024号（昭和61年11月７日出願） を出願した。

これらの技術を組み入れた装置は、健康風呂の
装置として広く利用され、日本全国で愛用される
にいたつた。

そのはじめは装置を壁に取付け、浴槽の水を管
路で吸い上げ、ノズルから噴射するものであつ
た。その動作用電源も商用電源を直接に利用する
ものである。これも浴室に亘常的に取りつけるこ
とができる装置としてなお愛用されている。

その後、多くの利用者を得るにしたがつて装置
は小型化され、日本の浴室に適合するように改良
された。すなわち、浴槽の縁に架けて使用される
もの、浴槽の上に橋渡しされた脚に取りつけて使
用するもの、浴槽の内部に持ち込んで使用するも
のなどが開発された。

またその動作電源としても、商用電源を浴室内
でも安全な直流12Vに変換する方法が考えられ
た。

上記浴槽内に持ち込むものは、全体を縦長の防
水型につくり、下部を浴槽の底に吸着させて自立
させ、上部が水面上に現れるようにして、その上
部に設けたノズルから水流を浴槽の水面に向けて
噴射させるものである。

また、その筺体内に浮きを備えて浴槽内に浮か
せて、気体と水流を混合して、浴槽内に気泡を発
生させる装置が別途提案されている（実開昭62−
116728号、実開昭61−85227号） 〔発明が解決しようとする問題点〕 しかし、この浴槽内に浮かせるものは気体と水
流を混合して気泡水流を発生させるエゼクタを筺
体内に設けて筺体の中央下部から気泡水流を湯水
中にに噴出するものである。

このため、気泡水流は筺体中央底部の一個所か
ら噴出され、その噴出作用力が一個所に集中し、
筺体の安定性が悪い問題がある。特に使用中に筺
体に入浴者が触つたときなどにバランスが崩れた
りするおそれがあつた。また、気泡水流を入浴者
の体に当てたりするには、筺体中央底部から噴出
しているため使い勝手が悪い問題がある。

本発明はこれをさらに改良するもので、さらに
取り扱いが便利であり、また小型であり、さらに
入浴を楽しくすることができ、噴出する水流を入
浴中の人体格所に直接当てることができる簡便な
装置を提供することを目的とする。

〔問題点を解決するための手段〕

本発明は、電動のポンプを備えた筺体に浮きを
内蔵し、この筺体が浴槽内に持ち込まれた状態
で、ポンプの吸入口が水面下になつて水面に浮上
する構造において、筺体上部の周囲の噴出作用力
が平衝する位置にすくなくとも３個のノズルを設
けたことを特徴とする。

〔作 用〕

吸入口と、送水管と、電動のポンプと、ノズル
とが実装された一つの筺体は、浴槽内に持込み可
能な形状のものであり、浴槽内で水面に浮上する
構造となつている。水面に浮いた状態で吸入口は
水面下になる。吸入口から湯水を吸入してポンプ
で加圧し、ノズルから強い水流を噴出させて、浴
槽の中に無数の泡を発生させる。

このノズルの数は３個以上であり、筺体上部に
水平方向に突出したつの状部材に設けられ、この
とき噴射する水流の反作用力は浮力の中心に平衡
するように配置される。

筺体が水面に浮いている状態でノズルが水面上
になるように、形状、重量および配置を設定す
る。

筺体を水面に浮かせ、ポンプを動作させてノズ
ルから水流を噴射させた状態で、その噴出による
反作用でノズルが水面に現れるように構成するこ
ともできる。

噴出する水流により水中に発生した無数の泡が
消滅するときに、超音波を発生させ、これが入浴
中の人体に作用して血行をよくする。

この形状により、入浴中の体の一部を自由に噴
出する水流の下にもつてゆき、マツサージ効果を
高めることができる。また、この形状により日本
式の浴槽に限らず、西洋式の浴槽にもこの種の装
置を使用することができるようになつた。

〔実施例〕 つぎに本発明の実施例を図面を用いて説明す
る。

第１図は本発明の一実施例の正面図を示し、第
２図は平面図を示す。第３図はその縦断面図を示
す。

図において、本実施例の筐体１は、その底板２
には浴槽の湯水を吸入する複数の吸入口２ａが設
けられ、この吸入口２ａから吸入する湯水を昇圧
する電動のポンプ７が内蔵されている。このポン
プ７の出力口に接続された送水管３ａは筐体の上
部１ｂの突起した３本のつの状部材３の内部に導
かれ、このつの状部材３の先端下面にノズル３ｂ
が設けられている。

ここで本発明装置の特徴とするところは、この
筐体１は全体が浴槽の中に持ち込める構造および
形状に形成されていて、その筺体内部に浮きが実
装され、筺体の上部に３本のつの状部材３が形成
され、このつの状部材３にその噴出作用力が平衝
するようにノズル３ｂが設けられているところに
ある。

この筐体１は内部に大きい室ＢおよびＣが水密
に形成されて浮きを構成し、電動のポンプ７その
他の重量に抗して、浴槽の中で水面に浮くための
浮力を生じさせる。この浮力の中心は高く設定さ
れ、浮いた状態では常に吸入口２ａが水面下にな
る。

この構造をさらに詳しく説明する。

筐体１は接合部１ａで接合された構造であり、
下部１ｃには、ネジ部２ｂによつて底板２が螺合
される案内環４がネジ５により固定される。ネジ
５はスペーサ６を介してポンプのモータ７ａの下
枠７ｂを固定している。モータ７ａはネジ７ｃに
よつて下枠７ｂに固定されるモータカバー７ｄで
覆われる。モータ７ａの回転軸７ｅにはインペラ
ー７ｆが取付けられ、吸入口２ａから浴槽中の湯
水を吸入する。このとき湯水のごみは濾材８によ
り除去される。

インペラー７ｆにより昇圧された湯水は案内環
４のすき間４ａより上昇して室Ａより、上記つの
状部材３の内部の送水管３ａを通り、ノズル３ｂ
より噴出される。筐体１の上部１ｂは下部１ｃの
凹部１ｅに挿入されたネジ９により接合される。

上部１ｂと下部１ｃとは３個の球状部分１ｄが
等しい間隔をとつて配置される。その中央部にそ
れぞれノズル３ｂを備えたつの状部材３がほぼ水
平となるように突出し、全体は浴槽内に持ち込め
る形状である。筐体１の上部１ｂと下部１ｃとの
接合部１ａは、筐体の外部と内部の室Ａとに対
し、主要な室Ｂとこの室Ｂに連通する室Ｃとを水
密構造となるように封止して、筐体１を浴槽に持
ち込んだときこの室ＢおよびＣが浮きとなる。

この室ＢおよびＣで構成される浮きの浮力中心
は、本実施例の全体の重心より上方となり、第１
図に示す接合部１ａがほぼ吃水線となる。したが
つて浴槽内では、底板２の吸入口２ａは水面下に
なり、ノズル３ｂを備えたつの状部材３は水面上
にあらわれる。さらに室Ｂを構成する球状部分１
ｄは、平面的にみて等しい間隔に設けられた３個
のノズル３ｂより大きい径の円周上に等しい間隔
で設けられており、またノズル３ｂは筐体１に対
し下方にほぼ垂直に設けられているので、ポンプ
７により湯水を噴射するときには、このノズル３
ｂは浴槽の水面上に現れ、噴出する水流による反
作用力に対して平衡して浮上し、湯水の噴射を行
うようになつている。この湯水の噴射は、浴槽中
の人体の移動があつてもほぼ安定して行われ、ノ
ズル３ｂからの噴水流は、浴槽の水面に達する途
中で空気をまき込み、浴槽内に多数の気泡を発生
させる。

試験によれば、この気泡が水中で消滅するとき
に浴槽中の湯水に20kHzないし80kHzの超音波の
振動が得られる。

ポンプのモータ７ａは約12ボルトの直流電源で
駆動される。筐体の上部１ｂの頂上部に螺着され
た上部突起１０より引き出された電源コード７ｇ
により外部に設けられた電源装置に防水型のスイ
ツチ１１を介して接続される。この電源装置は上
記先願の明細書および図面に開示されているもの
を使用する。

本実施例のように浮きおよびノズル３ｂをそれ
ぞれ３個としたものは、ポンプ駆動時のバランス
がよい。この実施例は全体として約3.5Kgの重量
である。また外形寸法は、上部突起１０を含め、
高さ約39cm、最大外周直径約33cmであり、外部に
は手がかりとなる突起物があるので、濡れた状態
でも浴槽内への持ち込みや持ち出しは容易であ
る。

さらに浴槽内部に浮上しているので、その位置
が自由にかえられ、かつ上記のように最大外周直
径が約33cmと小型であるので、１人用の狭い家庭
の浴槽内に持ち込める。つの状部材３を含む筐体
全体の各縁部分は曲面状に構成されているので、
人体に対して安全である。この装置の噴水流の下
に人体をもつてゆき、この噴水流により人体の所
望の箇所のマツサージをすることができる。

本装置の使用を好まない入浴者は、容易にこれ
を浴槽外に取り出すことができる。底板２は平ら
で、浴室の床面に置いた場合は全体の重心に対し
て、安定する支持面積となるように構成されてい
るので、多少の衝撃では転倒しない。

第４図は本実施例装置を浴槽２１の内部に持ち
込んだ場合の設置状態図で、水面２２の吃水位置
はほぼ接合部１ａの外部接合線となつている。電
源コード７ｇはスイツチ１１を介して図外の電源
装置に接続される。

本実施例装置では吃水線下の高さは約16cm程度
であるので、西洋式の浴槽（バスタブ）にも使用
することができる。

〔発明の効果〕

以上説明したように本発明によれば、浴槽の形
状に関係なく使用できる適用範囲の大きい装置が
得られる。一切の取付け工事は不要である。本発
明の装置は装置自体が水面に浮くので、浴槽の縁
にかけ渡す取付構造その他一切の取付構造を必要
としないきわめて簡便な構造となる。そして、こ
の装置は複数個所から水流が噴出して全体として
のバランスがよく、また噴出水流を体にあてるな
ど入浴者の使い勝手がよいものである。

また、家族のうち使用を好まない入浴者に対し
ては容易に浴槽外に取り除くことができる。さら
に、本発明の装置は浴槽内で使用して楽しく、浴
槽内で自由に移動できるから、人体の各所に噴水
流を当て、マツサージ効果を高めることができ
る。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明一実施例の正面図。第２図は上
記実施例の平面図。第３図は上記実施例の縦断面
図。第４図は上記実施例の設置状態図。 １……筐体、１ａ……接合部、１ｂ……筐体の
上部、１ｃ……筐体の下部、１ｄ……球状部分、
１ｅ……筐体の下部の凹部、２……底板、２ａ…
…吸入口、２ｂ……ネジ部、３……つの状部材、
３ａ……送水管、３ｂ……ノズル、４……案内
環、４ａ……すき間、５，７ｃ，９……ネジ、６
……スペーサ、７……電動のポンプ、７ａ……モ
ータ、７ｂ……ポンプの下枠、７ｄ……ポンプの
カバー、７ｅ……回転軸、７ｆ……インペラー、
７ｇ……電源コード、８……濾材、１０……上部
突起、１１……防水型のスイツチ、２１……浴
槽、２２……水面、Ａ……筐体内の湯水の通る
室、Ｂ……球状部分内部の室、Ｃ……室Ｂと連通
し、室Ｂとともに浮きとなる室。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 吸入口と、この吸入口から吸入する湯水を昇
   圧する電動のポンプと、このポンプの出力口に接
   続された送水管と、この送水管の出力口に接続さ
   れたノズルとが一つの筐体に実装され、 この筐体は浴槽内に持ち込める形状であり、 この筐体は浮きを内蔵し、 この筐体はこの浮きにより浴槽内で上記吸入口
   が水面下になつて水面に浮上する構造である 浴槽の気泡発生装置において、 上記筺体中央底部に上記吸入口が設けられ、 上記筺体上部の周囲に少なくとも３本のつの状
   部材がほぼ水平方向に突出し、 このつの状部材に上記ノズルがその水流噴出方
   向が水面に対してほぼ垂直方向になるように設け
   られ、 上記つの状部材およびノズルの取付け位置は、
   上記ノズルから噴出する水流による反作用力が浮
   力の中心に対して平衡するように位置する ことを特徴とする浴槽の気泡発生装置。 ２ 上記ノズルは３個である特許請求の範囲第１
   項に記載の浴槽の気泡発生装置。 ３ 上記電動のポンプは約12ボルトの直流電源で
   駆動されるものであり、上記筺体の外部に設けら
   れた電源装置と電源コードにより接続される構造
   である特許請求の範囲第１項に記載の浴槽の気泡
   発生装置。 ４ 上記電源コードの引き出し口は上記筐体が浮
   上した状態で水面上に現れる位置に設けられた特
   許請求の範囲第３項に記載の浴槽の気泡発生装
   置。