JPH0341936Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この考案は、特に自動車用外気導入ベンチレー
シヨンの風量調節ダンパに関するものである。

〔従来の技術〕

従来、外気導入ベンチレーシヨンの風量調節は
第６図に示すように、ベンチレーシヨンダクト１
内に２枚のダンパ７０および７１を使用して行つ
ているもの、あるいは第７図および第８図に示す
ように、１枚の各ダンパ７２，７３をそれぞれ使
用したものの２種類があつた。なお第８図は実開
昭49−27837号公報に開示されている。

〔考案が解決しようとする問題点〕

しかし、第６図の場合は、構成部品が多く機構
が複雑であること、また、第７図および第８図の
場合は、通風路のダクト断面積が急激に絞られて
通風抵抗が増大するという問題点（第７図図示の
通風路断面積がＣ＜Ｄとなる）がある。

そこで、このような問題点を解決するため、こ
の考案は、２枚のダンパの風量調節を簡単なリン
ク構造を用いて構成部品を減らし、ベンチレーシ
ヨン通風路のダクト断面積を確保して、空調性能
を向上させることにある。

〔問題点を解決するための手段〕

そのため、この考案は、上述の問題点を、２枚
のダンパの回転軸を、蝶番状に軸支させることに
より解決しようとするものである。

さらに詳しくは、第１図の符号を付して説明す
ると、三叉分岐路２が形成され、室内空気吹出口
３と内気導通口４と外気導入口５が備えてあるベ
ンチレーシヨンダクト１と、このベンチレーシヨ
ンダクト１内の前記三叉分岐路２近傍に設けら
れ、同一の軸を中心に回転する２枚のダンパ７ａ
および７ｂを軸の両側に並設し、これらのダンパ
７ａ，７ｂに連結されて各ダンパ７ａ，７ｂを回
転制御するダンパ可動用リンク１０から成る外気
導入ベンチレーシヨン装置において、前記２枚の
ダンパ７ａおよび７ｂの各回転軸６ａ，６ｂを、
ベンチレーシヨンダクトに蝶番状に同軸で回転自
在に軸支するとともに、回転軸の位置を、分岐部
と回転軸を結ぶ断面積が、ベンチレーシヨンダク
ト断面積とほぼ等しくなる位置に設定し、前記２
枚の各ダンパ７ａ，７ｂにそれぞれレバー８ａ，
８ｂを一体形成し、これらのレバー８ａ，８ｂ
を、前記ダンパ可動用リンク１０に係合させたも
のである。

〔作用〕

上述の手段によれば、ベンチレーシヨンダクト
１内の三叉分岐路２に設けられている２枚のダン
パ７ａおよび７ｂは、それぞれの回転軸６ａ，６
ｂが同軸で蝶番状にベンチレーシヨンダクト１に
軸支され、かつ、回転軸の位置を、分岐部と回転
軸を結ぶ断面積が、ベンチレーシヨンダクト断面
積とほぼ等しくなる位置に設定するとともに、こ
れらの各ダンパ７ａ，７ｂに形成したレバー８ａ
および８ｂが、ダンパ可動用リンク１０により前
記２枚のダンパ７ａ，７ｂを「くの字形」に屈曲
させることができるため、ベンチレーシヨン通風
路のダクト断面積は急激に減少することがなくな
り、ベンチレーシヨンダクト１内の通風抵抗が減
少し、空調性能が向上される。

〔実施例〕

以下、添付図面に基づいて、この考案の実施例
を説明する。

第１図から第５図ｃまでの図面は、この考案の
実施例を示しており、第４図図示のベンチレーシ
ヨンダクト１は三叉分岐路２が形成されて、室内
空気吹出口３と内気導通孔４と外気導入口５が備
えてある。

このベンチレーシヨンダクト１内の前記三叉分
岐路２近傍には、第３図から分かるように回転軸
６ａを中心に回転する第１のダンパ７ａと、回転
軸６ｂを中心として回転する第２のダンパ７ｂ
が、ベンチレーシヨンダクト１に蝶番状に同軸で
回動自在に軸支してある。また、第５図ａに示す
ように、回転軸の位置は、分岐部２−１と回転軸
を結ぶ断面積Ｃが、ベンチレーシヨンダクト断面
積とほぼ等しくなる位置に設定する。

そして、これら２枚の第１および第２のダンパ
７ａ，７ｂには、第２図および第３図から分かる
ように、それぞれレバー８ａ，８ｂが一体形成し
てあり、これらのレバー８ａ，８ｂの回動端に設
けたレバーピン９ａ，９ｂは、第１図および第３
図から分かるように、ダンパ可動用リンク１０の
一端１０ａに設けた第１の長孔１１ａおよび第２
の長孔１１ｂに係合させてあり、第４図から分か
るように、可動用リンク１０の他端である操作端
１０ｂは、ベンチレーシヨンダクト１の室内空気
吹出口３の下部に設けたスリツト１２から室内Ｒ
側に突出させて、この可動用リンク１０の操作端
１０ｂにノブ１３を取付けるとともに、この可動
用リンク１０の回転中心には第１図および第３図
から分かるように、支点軸１４により、ベンチレ
ーシヨンダクト１の下面に軸支してある。

そして、第４図図示のノブ１３を、そのスリツ
ト１２に沿つて左右方向に操作すると、可動用リ
ンク１０によつて第１および第２のダンパ７ａ，
７ｂが、それらの各回転軸６ａ，６ｂを中心とし
て回転する。

ついで、第５図ａから第５図ｃまでの図面は、
第１および第２のダンパ７ａ，７ｂの位置と風質
との関係を示したもので、第５図ａは第１図図示
のダンパ可動用リンク１０をその支点軸１４によ
り回転させ、レバーピン９ａ，９ｂを介して第１
および第２のダンパ７ａ，７ｂが回転軸６ａ，６
ｂを中心に回転して「くの字形」となり、外気導
入口５をシヤツトすると同時に、この分岐部２−
１付近での断面積の急激な変化が抑え、通風抵抗
を低減することなく、内気導通口４からの矢印Ａ
のベント風のみを室内空気吹出口３に向けて供給
することができる。

また、第５図ｂは矢印Ｂで示す外気と矢印Ａで
示すベント風の混流を、室内空気吹出口３に向け
て供給する状態を示している。

さらに、第５図ｃは、第５図ａとは反対側に
「くの字形」に変化した第１および第２のダンパ
７ａ，７ｂにより、室内空気吹出口３に対して外
気導入口５および内気導通口４のそれぞれをシヤ
ツトした状態を示している。

〔考案の効果〕

この考案は、上述のように、ベンチレーシヨン
ダクト内の三叉分岐路に設けられている２枚のダ
ンパおよびは、それぞれの回転軸が同軸で蝶番状
にベンチレーシヨンダクトに軸支され、かつ、回
転軸の位置を、分岐部と回転軸を結ぶ断面積が、
ベンチレーシヨンダクト断面積とほぼ等しくなる
位置に設定するとともに、これらの各ダンパに形
成したレバーが、ダンパ可動用リンクにより前記
２枚のダンパを「くの字形」に屈曲させることが
できるため、ベンチレーシヨン通風路のダクト断
面積は急激に減少することがなくなり、ベンチレ
ーシヨンダクト内の通風抵抗が減少し、空調性能
が向上される。

【図面の簡単な説明】

第１図から第５図ｃまでの図面は、この考案の
実施例を示しており、第１図は断面図、第２図は
第１および第２ダンパの斜視図、第３図は、第１
図の−線断面図、第４図は全体斜視図、第５
図ａから第５図ｃまでの図面はダンパ位置と風質
との関係を示し、第５図ａはベント風のみの供給
状態を示す断面図、第５図ｂは外気とベント風の
混流供給状態を示す断面図、第５図ｃは外気とベ
ント風をともにシヤツトした状態を示す断面図、
第６図から第８図までの図面は従来例をそれぞれ
示しており、第６図は２枚のダンパを使用した全
体斜視図、第７図および第８図は、１枚のダンパ
を使用したそれぞれ別の従来例を示す断面図であ
る。 １……ベンチレーシヨンダクト、２……三叉分
岐路、３……室内空気吹出口、４……内気導通口
……外気導通口、６ａ，６ｂ……回転軸、７ａ…
…第１のダンパ、７ｂ……第２のダンパ、８ａ，
８ｂ……レバー、１０……ダンパ可動用リンク。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 三叉分岐路が形成され、室内空気吹出口と内気
   導通口と外気導入口が備えてあるベンチレーシヨ
   ンダクトと、このベンチレーシヨンダクト内の前
   記三叉分岐路近傍に設けられ、同一の軸を中心に
   回転する２枚のダンパを軸の両側に並設し、これ
   らのダンパに連結されて各ダンパを回転制御する
   ダンパ可動用リンクから成る外気導入ベンチレー
   シヨン装置において、前記２枚のダンパの各回転
   軸を、ベンチレーシヨンダクトに螺番状に同軸で
   回転自在に軸支するとともに、回転軸の位置を分
   岐部と回転軸を結ぶ断面積が、ベンチレーシヨン
   ダクト断面積とほぼ等しくなる位置に設定し、前
   記２枚の各ダンパにそれぞれレバーを一体形成
   し、これらのレバーを、前記ダンパ可動用リンク
   に係合させたことを特徴とする外気導入ベンチレ
   ーシヨンのダンパ機構。