JPH0341430Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は、コンタクトに対してその向きと交差
する向きに同軸ケーブルを接続するようにしたピ
ンプラグの改良に関する。

（従来の技術） 従来、この種のピンプラグとして、例えば第３
図に示す如き構造のものが知られている。参照し
て説明する。

図において、１は外部コンタクトであり、導電
性弾性材をもつて有底円柱状に形成され、その底
面２側の円周側面に同軸ケーブル３を挿入する同
軸ケーブル挿入穴４を有している。この外部コン
タクト１の内部には、底面２より同軸ケーブル挿
入孔４よりも外部コンタクト１の開口部側に位置
し、かつ底面２と略平行に絶縁基板５を設けてあ
る。そして、この絶縁基板５の中央部に、中心コ
ンタクト６の一端を貫通させて固定し、他端を外
部コンタクト１の開口部中心に突出させている。
この中心コンタクト６は、導電材料をもつて円筒
状に形成され、その内方端７の開口部より、同軸
ケーブル３の中心導体８を挿通させるようにして
いる。また、外方端９は、先端部を丸く成形し、
その中心に半田付用の穴１０が形成されている。

このように構成されるピンプラグに同軸ケーブ
ル３を挿入する場合は、第３図に図示したように
同軸ケーブル３の絶縁被覆を剥がし中心導体８よ
り同軸ケーブル挿入穴４より挿入し、中心コンタ
クト６の内方端７内へ挿通し、外方端９の穴１０
内にて半田付けをして、中心コンタクト６と中心
導体８を接続固定する。さらに、同軸ケーブル３
の外部導体１１は、同軸ケーブル挿入穴４の外部
より外部コンタクト１に半田付け接続している。

（考案が解決しようとする問題点） 上述した従来のピンプラグでは、同軸ケーブル
の中心導体を中心コンタクトの中空に挿入する場
合、中心導体の挿入方向に対して中心コンタクト
の挿入方向が略直角となつているため、その挿入
がスムーズになし難く、作業性が悪く、作業者の
熟練が要求され、だれにでも簡単に作業すること
ができないという問題があつた。

本考案は上記の問題に鑑み、熟練を用せずだれ
にでも簡単に、かつ迅速に同軸ケーブルの中心導
体を中心コンタクトの中空に挿入することが可能
なピンプラグの提供を目的としたものである。

（問題点を解決しようとするための手段） 上記の目的を達成するために、本考案は、前述
した如き従来のピンプラグにおいて、中心コンタ
クト内方端側にその円筒の一部を延長させ、その
円筒面の内側を前記同軸ケーブルに挿入穴側に向
けて、第１ガイドを設けるとともに前記外部コン
タクトの同軸ケーブル挿入穴の前記有底円柱状の
底面側の縁部より前記第１ガイドに向けて斜めに
突出させた第２ガイドを設けたのである。

（作用） このピンプラグにおいては、同軸ケーブルを同
軸ケーブル挿入穴に挿入すると、第２ガイドに沿
つて中心導体は第１ガイドに向けてガイドされ、
さらに、挿入すると中心導体は、第１ガイドに沿
つてガイドされ、中心コンタクトの中空に挿入さ
れる。

（実施例） 次に本考案の実施の一例を第１図と第２図につ
いて説明する。

この実施例のピンプラグは、外部コンタクト１
の底部２側には、同軸ケーブル３を挿入する同軸
ケーブル挿入穴４が形成してある。そして、この
外部コンタクト１の同軸ケーブル挿入穴４よりも
外部コンタクト１の開口側へ同軸ケーブル挿入穴
４を塞がないように絶縁基板５が底部２に略平行
になるように設けてある。この絶縁基板５の中央
部には、中心コンタクト６の内方端７が貫通さ
れ、その周縁をかしめて固定されている。中心コ
ンタクト６は、中空に形成され、内方端７は開口
し、外方端９は先端部を丸め込むようにしぼり形
成し、穴１０が形成してある。

中心コンタクト６の内方端７には、その一部を
かしめないで延長した第１ガイド１２が形成さ
れ、この第１ガイド１２は円筒面の内側を同軸ケ
ーブル挿入穴４側に向け外部コンタクト１の底面
２と接触しないように延長させている。

また、同軸ケーブル挿入穴４の有底円柱状の底
面２側の周縁一部分より第１ガイド１２に向けて
斜めに突出させた第２ガイド１３が形成されてお
り、この第２ガイド１３は、同軸ケーブル挿入穴
４を形成するときに、その同軸ケーブル挿入穴４
の底面２側の一部を残して、外部コンタクト１内
部に第１ガイド１２に向くように斜めに切り起こ
すことによつて成形している。

このピンプラグに同軸ケーブル３を接続するに
際しては、同軸ケーブル３を予め絶縁体の被覆を
剥がし中心導線８と外部導線１を所定長さに露出
させておく。この状態で、同軸ケーブル挿入穴４
へ中心導体８を挿入する。中心導体８は、第２ガ
イド１３に沿つて、第１ガイド１２に向つて内部
に挿入される。そして、中心導体８の先端が第１
ガイド１２に当接すると、第２ガイド１３が第１
ガイド１２に向つて斜めに傾斜しているので、中
心導体８は必ず中心コンタクト６の一端側７の開
口部分へ向くように折り曲げられつつ、中心コン
タクト６内部に挿入される（第１図参照）。この
挿入動作を中心導体８が穴１０より突出するまで
続ける。そして、穴１０より突出した中心導体８
の先端をその穴１０内に半田付けする。さらに、
外部導体１１を同軸ケーブル挿入穴４の部分で半
田付けする。

以上説明した実施例の第１ガイド１２は、略真
つすぐ延設したが、さらに、第２ガイド１３方向
に向けて曲げるように設ければ、よりスムーズに
中心導線８を中心コンタクト６内部にガイドでき
ることはいうまでもない。

（効果） 以上説明したように、この考案のピンプラグ
は、中心コンタクトに第１ガイドをもう設け、外
部コンタクトに第２ガイドを設けて構成したの
で、同軸ケーブルは第２ガイドに沿つてガイドさ
れ、ガイドされて第１ガイドに当接した同軸ケー
ブルはさらに第１ガイドに沿つて中心コンタクト
の中空に挿入されることとなり、だれにでも簡単
に同軸ケーブルを中心コンタクトの中空に挿入す
ることができることとなつた同軸ケーブルの取付
け作業が能率良く行われることとなつたものであ
る。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案のピンプラグの部分断面図、
第２図はこの考案のピンプラグの部分断面図、第
３図は従来のピンプラグの部分断面図である。 １……外部コンタクト、２……底面、３……同
軸ケーブル、４……同軸ケーブル挿入穴、５……
絶縁基板、６……中心コンタクト、７……内方
端、８……中心導体、９……外方端、１０……
穴、１１……外部導体、１２……第１ガイド、１
３……第２ガイド。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 導電性弾性材をもつて有底円柱状に形成され底
   部側面に同軸ケーブル挿入穴を有する外部コンタ
   クトと、該外部コンタクトの前記同軸ケーブル挿
   入穴よりも開口側部分に位置させた絶縁基板と、
   導電材料をもつて円筒状に形成され一端が前記絶
   縁基板の中心に貫通されて支持され、他端を前記
   外部コンタクトの開口部外に突出させた中心導体
   とを有し、前記外部コンタクトの同軸ケーブル挿
   入穴に同軸ケーブルを挿入し、該同軸ケーブルの
   外部導体を前記外部コンタクトに接続させるとと
   もに該同軸ケーブルの中心導体を前記中心コンタ
   クトに接続させるようにしてなるピンプラグにお
   いて、前記中心コンタクト内方端側に、その円筒
   の一部を延長させ、その円筒面の内側を前記同軸
   ケーブルに挿入穴側に向けた、第１ガイドを設け
   るとともに、前記外部コンタクトの同軸ケーブル
   挿入穴の前記有底円柱状の底面側の縁部より前記
   第１ガイドに向けて斜めに突出させた第２ガイド
   を設けたことを特徴としてなるピンプラグ。