JPH0341168Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 産業上の利用分野 本考案は車両用トランスミツシヨン等に用いる
プラグ等の固定装置に関する。

従来の技術 一般にエンドカバーやプラグ、密栓等の固定方
法として圧入、コーキン、突起溶接等の方法が行
われているが、これらはいずれも加圧液体のシー
ル方法としては信頼性が低く、分解、再使用がで
きないだけでなく、その使用場所に制限があつ
た。また着脱容易で信頼性の高いＯリングをシー
ル方法として用いたプラグもあるが、固定手段を
別個に設ける必要があり、例えば、実開昭59−
15853号公報や実開昭59−29458号公報に記載のス
ナツプリングを用いるとスナツプリングの圧縮の
作業性が悪いので着脱がむずかしく、使用場所に
も制約されることが多い。更にまた、プラグの抜
止め装置として実開昭58−130160号公報にプラグ
と抜止めプレートとを一体に設けたものが記載さ
れているが、二部材を一体に設けるので、その構
造が複雑になり、多機種の製品に共用できなくな
り、取付後は取付位置によりガタが発生する。

考案が解決しようとする問題点 そこで本考案は、着脱容易で簡単な構成にして
取付時のガタ発生を防止したプラグ等の固定装置
を提供することを目的とする。

問題点を解決するための手段 即ち、本考案は、プラグ等の組込み孔内に段差
部を形成すると共にプラグ等を弾力的に押圧固定
するばね部材を設け、段差部に自由端を係止し半
径方向に変形可能な複数の爪片と、前記プラグ等
を押圧する方向に変形可能な本体とをばね部材に
形成した構成を特徴とする。

作 用 従つて、本考案の上記構成によれば、ばね部材
が、半径方向に変形可能な爪片と、プラグ等を押
圧する方向に変形可能な本体とで構成されるの
で、その構成が簡単であり、プラグ等の固定を本
体のばね力で行ない、ばね部材の固定を爪片で行
なうので取付後にガタ等が発生することがなく、
取付、取外しが爪片を動かすだけで行なうことが
できるので容易である。

実施例 以下に本考案を図面の実施例に従つて説明す
る。

第１図に車両用トランスミツシヨンに用いられ
るシヤフト１を示し、シヤフト内にプラグ２およ
びばね板３が設けられている。プラグ２はその外
周に凹溝形成してＯリング４が入れてあり、シヤ
フト内の円筒状シール面にＯリング４を当接する
密封構造になつている。

ばね板３は第２図に示すようにドーナツ板状の
本体５と、三本の爪片６とで構成され、、爪片６
は本体５の外周に120度の角度間隔にあつて第４
図に示すように半径方向に変形可能であり、本体
５は第３図に示すようにプラグ２を押圧する方向
に曲げられている。

従つて、ばね板３は第１図に示すように取付け
るには、先ずシヤフト１内にプラグ２を挿入し、
シヤフト内のシール面にＯリング４を当接させ、
次にばね板３を第１図に示すように爪片６を後方
にして押圧すれば、シール面の手前に形成した溝
７に爪片６の先端が入り、盲栓２を押圧した状態
で固定される。即ち、本体５の曲げ部がその変形
量ｓによるばね力でプラグ２を押してプラグのガ
タつきを防止し、爪片６は溝７内で半径方向の変
形量ｔによるばね力でばね板３が抜けるのを防止
する。

また、ばね板３を外すには、第１図に示す孔８
にピンを挿入することにより簡単にできる。

考案の効果 以上の説明から判るように本考案の構成によれ
ば、半径方向に変形可能な複数の爪片と、プラグ
等を押圧する方向に変形可能な本体とでばね部材
を構成したので、プラグ等を弾力的に確実に押付
けて固定することができ、その構成が簡単である
だけでなく、ばね部材の取付け、取外しが容易で
ある。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の一実施例を示すもので、第１図
はプラグの固定装置の要部断面図、第２図は第１
図の−断面図、第３図は第２図の方向から
見た部分側面図、そして第４図は第２図の−
断面図である。 ２……プラグ、３……ばね板、５……本体、６
……爪片、７……溝。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. プラグ等の組込み孔内に段差部を形成すると共
   にプラグ等を弾力的に押圧固定するばね部材を設
   け、前記段差部に自由端を係止し半径方向に変形
   可能な複数の爪片と、前記プラグ等を押圧する方
   向に変形可能な本体とを前記ばね部材に形成した
   ことを特徴とする固定装置。