JPH0339532Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、基礎上に設置された鉄骨等の建物躯
体への外壁版の下端部の取付構造に関するもの
で、本考案の外壁版の下端部の取付構造によれ
ば、外壁版の下端部の建物躯体への緊結と同時に
該下端部を保護し且つ該下端部に水切機能を付与
することができる。

〔従来の技術〕

基礎上に設置された鉄骨等の建物躯体への外壁
版の下端部の取付は、通常、建物躯体に設けた金
具と外壁版の下端部内面に設けた金具とをボル
ト、ナツトにより緊結する等して行われている。

〔考案が解決しようとする問題点〕

しかしながら、上記の如き外壁版の取付の場
合、外壁版の下端部における外面及び下端面は、
通常、露出しているため、該下端部の保護及び水
切機能が欠けており、この欠陥を補おうとする場
合、別部材が必要である。

従つて、本考案の目的は、外壁版の下端部の建
物躯体への緊結と同時に該下端部を保護し且つ該
下端部に水切機能を付与することができる外壁版
の下端部の取付構造を提供することにある。

〔問題点を解決するための手段〕

本考案は、基礎上に設置された鉄骨等の建物躯
体への外壁版の下端部の取付構造であつて、上記
建物躯体の下端部に、外壁版内面当接固定部及び
外壁版下端面支持部を有する外壁版支持金具を、
該外壁版下端面支持部を上記建物躯体の外方に突
出させて固定し、該外壁版支持金具の外壁版下端
面支持部上に上記外壁版の下端部を載置し、外壁
版外面被覆部及び外壁版下端面被覆部を断面Ｌ字
状に一体的に接合し且つ該外壁版下端面被覆部の
先端部に垂下部を一体的に接合した水切金具を、
該外壁版外面被覆部を上記外壁版の外面に当接さ
せ且つ該外壁版下端面被覆部を上記外壁版支持金
具の上記外壁版下端面支持部の下面に当接させて
配し、ボルトを、上記水切金具の外壁版外面被覆
部の外側から、該外壁版外面被覆部、上記外壁版
及び上記外壁版支持金具の上記外壁版内面当接固
定部に貫通させてナツトにより緊結したことを特
徴とする外壁版の下端部の取付構造を提供するこ
とによつて上記の目的を達成したものである。

〔実施例〕

以下、本考案の外壁版の下端部の取付構造を図
面に示す一実施例について説明する。

第１図は本考案の一実施例の概略を示す縦断面
図で、同図において、１は基礎、２は基礎１に設
置された鉄骨からなる建物躯体、３は建物躯体２
の外側に取付けたALC版等の外壁版、４は外壁
版支持金具、５は水切金具で、本考案の外壁版の
下端部の取付構造は、その一施工順序に従つて説
明すると、建物躯体２の下端部に、予め外壁版支
持金具４を固定しておき、この外壁版支持金具４
上に外壁版３を載置した後、水切金具５を、外壁
版３の下端部の外面から外壁版支持金具４の下端
面に亘つて配し、しかる後、ボルト６を水切金具
５の外側から外壁版３に貫通させて外壁版支持金
具４の内側においてナツト７に緊結することによ
り構成してある。

各部の詳細及び各部の結合態様について更に詳
述すると、上記外壁版３の下端部には、その外面
から内面迄を貫通するボルト貫通孔３１を設けて
あり、又、外壁版３の端部外面には、水切金具５
の後記外壁版外面被覆部５１を収容する切欠部３
２を設けてある。

また、上記外壁版支持金具４は、外壁版内面当
接固定部４１及び外壁版下端面支持部４２を断面
Ｌ字型に一体的に接合し、且つ外壁版下端面支持
部４２に建物躯体固定部４３を一体的に延設して
全体として逆Ｔ字型に構成してあり、建物躯体固
定部４３を建物躯体２に溶接等の手段により固定
することにより、外壁版内面当接固定部４１が上
方に突出し且つ外壁版下端面支持部４２が建物躯
体２の外側に突出するようになしてある。そし
て、このような外壁版支持金具４への上記外壁版
３の載置は、外壁版３の下端部の内面を外壁版内
面当接固定部４１に当接させて外壁版３の下端部
を外壁版下端面支持部４２上に載置することによ
り行つてある。又、外壁版支持金具４の外壁版内
面当接固定部４１にはボルト貫通孔４１’を穿設
してあり、その内面（建物躯体２側面）に、施工
を容易にするため上記ナツト７を固着してある。
尚、外壁版支持金具４は、通常、水平方向に間隔
をあけて建物躯体２に複数個固定するが、長尺体
として構成し、建物躯体２１個だけ固定するよう
にしても良い。

また、上記水切金具５は、外壁版外面被覆部５
１及び外壁版下端面被覆部５２を断面Ｌ字状に一
体的に接合し且つ外壁版下端面被覆部５２の先端
部に垂下部５３を一体的に接合してその主体を構
成してあり、更に外壁版外面被覆部５１ボルト貫
通孔５１’を穿設して構成してある。そして、外
壁版外面被覆部５１を上記外壁版３の下端部の切
欠部３２に収容させた状態で外壁版３の外面に当
接させ且つ外壁版下端面被覆部５２を上記外壁版
支持金具４の上記外壁版下端面支持部４２の下面
に当接させて配してある。

また、上記ボルト６による緊結は、ボルト６を
上記水切金具５の外壁版外面被覆部５１の外側か
ら、該外壁版外面被覆部５１のボルト貫通孔５１
’、上記外壁版３のボルト貫通孔３１及び上記外
壁版支持金具４の上記外壁版内面当接固定部４１
のボルト貫通孔４１’に貫通させてナツト７に螺
合することにより行つてある。尚、図示の如く、
ボルト６の頭部を皿状とし且つ外壁版外面被覆部
５１のボルト貫通孔５１の外側も皿状とし、ボル
ト６の緊結時に、ボルト６の頭部が水切金具５の
外側に突出しないようにするのが好ましい。

〔考案の効果〕

本考案の外壁版の下端部の取付構造は、上述の
如く、建物躯体に固定した外壁版支持金具に外壁
版を載置し、ボルト及びナツトにより水切金具と
外壁版支持金具との間に外壁版を挟持し、水切金
具及び外壁版支持金具により、外壁版の下端部の
外面及び下端面を被覆したものであるから、外壁
版の下端部の建物躯体への緊結と同時に該下端部
を保護し且つ該下端部に水切機能を付与すること
ができると云う卓越した実用的効果を奏するもの
で、施工が容易であること等と相俟ち、その実用
的価値の高いものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例の概略を示す縦断面
図である。 １……基礎、２……建物躯体、３……外壁版、
４……外壁版支持金具、４１……外壁版内面当接
固定部、４２……外壁版下端面支持部、５……水
切金具、５１……外壁版外面被覆部、５２……外
壁版下端面被覆部、５３……垂下部、６……ボル
ト、７……ナツト。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) 基礎上に設置された鉄骨等の建物躯体への外
   壁版の下端部の取付構造であつて、上記建物躯
   体の下端部に、外壁版内面当接固定部及び外壁
   版下端面支持部を有する外壁版支持金具を、該
   外壁版下端面支持部を上記建物躯体の外方に突
   出させて固定し、該外壁版支持金具の外壁版下
   端面支持部上に上記外壁版の下端部を載置し、
   外壁版外面被覆部及び外壁版下端面被覆部を断
   面Ｌ字状に一体的に接合し且つ該外壁版下端面
   被覆部の先端部に垂下部を一体的に接合した水
   切金具を、該外壁版外面被覆部を上記外壁版の
   外面に当接させ且つ該外壁版下端面被覆部を上
   記外壁版支持金具の上記外壁版下端面支持部の
   下面に当接させて配し、ボルトを、上記水切金
   具の外壁版外面被覆部の外側から、該外壁版外
   面被覆部、上記外壁版及び上記外壁版支持金具
   の上記外壁版内面当接固定部に貫通させてナツ
   トにより緊結したことを特徴とする外壁版の下
   端部の取付構造。 (2) 外壁版の下端部外面に、水切金具の外壁版外
   面被覆部を収容する切欠部を設けてある、実用
   新案登録請求の範囲第(1)項記載の外壁版の下端
   部の取付構造。