JPH0339386Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔考案の目的〕 産業上の利用分野 本案は、把手付容器に係る。

従来の技術 従来、生ビールを収容する容器として、樽型の
合成樹脂製容器がある。

この樽型合成樹脂製容器は、びんの底部と肩部
とに装飾を兼ねた袴と外装カバーとを装着する
か、或いは、外装カバーだけを装着して、全体と
しての外観を樽型にしている。また、外装カバー
の前部には、注出用の切欠を設けている。

この樽型合成樹脂製容器は、１〜２入りに形
成されるが、これほどの量が入るとかなり重くな
るので、手持のためには把手があると好都合であ
り、背面に把手を備えたものとして、例えば、実
開昭59−46826号公報、実公昭58−27939号公報の
ものがある。

考案が解決しようとする問題点 しかし、前者は、把手の上端に設けた鈎部を外
装カバーの上縁後部に係合させ、且つ、外装カバ
ーの下縁後面に設けた扁平な係止環に、その把手
の上部中途に設けた係合片を嵌入係合させたもの
であり、そして、その把手下端が自由端となつて
いるものであるから、握り易い反面、左右への振
れを生じる欠点がある。また、後者は、びんの胴
部の左右に係合凹部を形成し、該係合凹部に把手
の上端両側から突設した一対の抱着腕を係合させ
たものであり、その把手下端がやはり自由端とな
つているものであるから、握り易い反面、上下へ
の振れを生じる欠点があり、更に、びんの胴部に
係合凹部を形成するのでは、耐圧の面で問題を生
じる。つまり、両者何れの場合も把手に振れを生
じて使用に不便であり、且つ、後者では、生ビー
ル等の耐圧を要するものの収容には適さない。

本案は、斯る従来の問題点を一掃し、振れのな
い握り易い把手を装備させ、併せて、把手の着脱
が容易で、取り外しによつて運搬や保管等に邪魔
にならず、構造が簡単で、且つ、強度やコストの
面で難のない、具合のよい容器を提供しようとす
るものである。

〔考案の構成〕 問題点を解決するための手段 本案は、図面に示すように、二軸延伸成形して
成る飽和ポリエステル樹脂製肉薄びん１を設け、
該びんの肩部に装飾を兼ねて適宜合成樹脂製の外
装カバー３を装着すると共に、胴下部２をその外
装カバー３に対応させて段付きで同径に膨出させ
て、全体としての外観を樽型に形成し、外装カバ
ー３の前部に注出用の切欠４を設けた合成樹脂製
容器において、外装カバー３の後面下部に扁平な
係止環５を一体に付設し、また、基端部ａ近傍の
中途部分が屈曲して末端部ｂが下方へ垂下する適
宜合成樹脂製の把手６を設け、該把手の基端部ａ
から外装カバー３の周りに抱き付く一対の抱着腕
７，７を一体に突設すると共に、該抱着腕の先端
に上記注出用切欠４の両側縁へ係合する鈎部８，
８を一体に設け、且つ、基端部ａの下縁に上記係
止環５と係合する係合片９を一体に突設して成
る。

作用 如上の構成であるから、把手６の装着に当つて
は、抱着腕７，７を外装カバー３の周りに抱き付
かせ、鈎部８，８を外装カバーの切欠４の縁部へ
係合させると同時に、係合片９を外装カバーの係
止環５へ係合させればよい。また、取り外しは、
逆操作すればよい。

なお、外装カバー３の上縁後部に係合用の小切
欠を形成し、把手６の基端部ａ上縁にその小切欠
と係合する鈎片を突設してもよい。

〔考案の効果〕 本案によれば、把手の基端部ａから外装カバー
３の周りに抱き付く一対の抱着腕７，７を突設す
ると共に、該抱着腕の先端に外装カバー３の注出
用切欠４の両側縁へと係合する鈎部８，８を設
け、且つ、基端部ａに外装カバーの係止環５と係
合する係合片９を突設しているので、外装カバー
３に取り付けた把手６は、抱着腕７，７と係合片
９の支持作用によつて左右へも上下へも振れるこ
とはなく、極めて安定に強固に装備させることが
でき、末端部６が自由端であることと相埃つて握
り易く、注出等に甚だ具合がよい。そして、把手
６を取り外しておくことにより、把手が運搬、保
管等に邪魔にならず、余分なスペースをとらな
い。勿論、びんの胴部に係合凹部等を設けないか
ら、生ビール等の耐圧を要するものを収容するの
に支障を生じない。

また、把手６の取り付けには、抱着腕７，７を
外装カバー３へ抱き付かせ、鈎部８，８及び係合
片９を切欠４の両側縁部及び係止環５へ係合させ
るだけでよいから、ワンタツチで極めて簡単に取
り付けることができ、しかも、外装カバー３に係
止環を付設し、把手６に鈎部８，８付きの抱着腕
７，７と係合片９を設けるだけでよいから、構造
並びに製作が極めて簡単であり、強度やコストの
面で頗る好都合である。

【図面の簡単な説明】

図面は、本案を示し、第１図は、一部截断斜視
図、第２図は、要部の一部截断分解斜視図であ
る。 １……びん、２……胴下部、３……外装カバ
ー、４……切欠、５……係止環、６……把手、７
……抱着腕、８……鈎部、９……係合片。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. びん１の上部に外装カバー３を装着し、該外装
   カバーの前部に注出用切欠４を設けた容器におい
   て、外装カバー３の後面に扁平な係止環５を付設
   し、また、末端部６が適宜に下方へ垂下する把手
   ６を設け、該把手の基端部ａから外装カバー３の
   周りに抱き付く一対の抱着腕７，７を突設すると
   共に、該抱着腕の先端に上記注出用切欠４の両側
   縁へ係合する鈎部８，８を設け、且つ、基端部ａ
   に上記係止環５と係合する係合片９を突設したこ
   とを特徴とする把手付容器。