JPS6244909Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本案は合成樹脂製の樽状容器に係る。

容器の強度を高めると共に肉薄化でき、又軽量
化できる等、その他種々の利点から、近時二軸延
伸させた合成樹脂製容器が多く用いられており、
又該容器を使い易く、しかも容器外見を整えるた
め、樽状とした二軸延伸容器が、特にビール容器
として用いられている。ところでこの種容器は比
較的大形であるため、把手を付設させることが望
ましい。

本案は上記把手を樽状の二軸延伸容器に装着さ
せたもので、把手の装着が確実かつ容易であると
共に持ち易く、又使用上も便利であるよう設けた
ものである。

以下図面について説明すると、１は飽和ポリエ
ステル樹脂製のコールドパリソンを二軸延伸して
形成させた容器体で、その底部２は球面状に下方
へ膨出形成されている。３は底部周縁から円筒状
に起立させた胴部、５は、丸みを持たせて形成さ
れた肩部４を介して上方へ起立させた口頚部で、
該口頚部の下部には外向きフランジ６が付設させ
てあり、該口頚部の上部にはキヤツプ７が螺合さ
せてある。

上記容器体の下部には、該容器体を安定に起立
させるための脚台８が、又上部には筒状の上部嵌
合部材９が、それぞれ嵌合させてある。脚台８に
は容器体底部を支持させる底壁８ａを付設させる
とよい。上部嵌合部材周壁１０の上端内周縁から
は、下内方へ垂下彎曲させて中央部を筒状に起立
させた内向きフランジ１１が突出させてあり、該
フランジ内周部は、既述口頚部の外向きフランジ
外周部下縁に係合させてあつて、上部嵌合部材周
壁内に埃等が入るのを防止すると共に、容器体上
部に対する上部嵌合部材に固定を確実としてい
る。脚台８と上部嵌合部材９との各上下両部外面
には、締め輪を形どつた突条帯１２…が付設させ
てあり、これ等が容器に樽状容器の外見を持たせ
ている。上部嵌合部材下方の突条帯の一部外面に
は、チヤンネル状板部を付設させることで上下両
端面開口の差込み筒部１３が形成させてある。

上記のように容器体上下に上部嵌合部材９と脚
台８とを嵌着させて樽状容器本体１４を形成さ
せ、該本体に把手１５を装着させる。該把手は、
上下方向において弧状をなす主幹１６を有し、そ
の上端から係止片１７を下前方へ垂下させると共
に、主幹の中間やゝ上方部内面からほゞ水平に張
出し部１８を、かつ該張出し部先端からは下方へ
嵌合片１９をそれぞれ突出させたもので、その嵌
合片下端部には抜出し防止突条２０を有する。主
幹下端にはアクセサリーを兼ねたメーカー表示用
円板２１が付設されている。該把手は、図示のよ
うに主幹上端部内面と係止片１７とが形成する下
面開口の凹部内へ上部嵌合部材の一部上端縁を嵌
合させると共に、既述差込み筒部１３内に嵌合片
１９を、その抜出し防止突条２０を差込み筒部下
端縁に係合させて嵌合する。該把手装着状態にお
いて、既述張出し部１８の直ぐ下方の主幹部分、
つまり主幹の上下方向中間部はほゞ垂直となるよ
う設けてあり、該部を把手の握持部２２としてあ
る。

本案は上記構成とするもので、上部嵌合部材の
下部外面の一部に差込み筒部１３を付設させ、該
上部嵌合部材は二軸延伸させた容器体の上部に嵌
着させるから、該容器体１の上部に直接差込み筒
部を形成させる場合のように容器体の二軸延伸が
困難となることがなく、又その容器体上部に上部
嵌合部材を嵌着させ、かつその下部外面に差込み
筒部を形成させるから、又把手１５は、上下方向
において弧状をなす主幹１６上端から係止片１７
を下前方へ垂下させると共に、該主幹の中間やゝ
上方部内面からほヾ水平に張出し部１８を、かつ
張出し部先端から下方へ嵌合片１９をそれぞれ突
出させるから、上方から把手を押下げるだけで、
主幹上端部と係止片との間に上部嵌合部材の一部
上端縁を嵌合させ、かつ差み筒部内に嵌合片を嵌
合させることが出来、よつて把手の装着を容易か
つ迅速に行うことが出来、嵌合片下端に差込み筒
部下端縁に係合する抜出し防止突条２０が付設さ
せてあるから、把手が外れるおそれは全くなく、
把手は主幹の中間やゝ上方内面からほゞ水平に張
出し部を突出させ、該張出し部先端から垂下させ
た係合片を上記差込み筒部に嵌合させて、張出し
部直ぐ下方の主幹部分を把手握持部２１として該
部をほゞ垂直に形成させるから、杷手主幹は上記
装着を容易とするため弧状に形成させてあるに拘
らず、握持部を持ち易く、かつ張出し部がほゞ水
平に突出させてあるから、該張出し部がストツパ
ーとなつて握持部を持つた手が主幹上方へ滑るこ
とを防止できて把手を持ち易く、従つて又該把手
利用によつて容器を傾けての容器内容物の注出も
容易である。

【図面の簡単な説明】

図面は本案容器の一部を切欠いた側面図であ
る。 １……合成樹脂製容器体、８……脚台、９……
上部嵌合部材、１４……樽状容器本体、１５……
把手。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 二軸延伸させた合成樹脂製容器体１の下部には
   筒状をなす脚台８を、上部には筒状をなす上部嵌
   合部材９を、それぞれ嵌着させると共に、上部嵌
   合部材の下部外面の一部に上下両端面開口の差込
   み筒部１３を付設させた樽状容器本体１４と、該
   樽状容器本体に装着させた把手１５とからなり、
   該把手は、上下方向において弧状をなす主幹１６
   上端から係止片１７を下前方へ垂下させると共
   に、該主幹の中間や、上方部内面からほゞ水平に
   張出し部１８を、かつ該張出し部先端からは下方
   へ嵌合片１９をそれぞれ突出させて形成させ、上
   記係止片と主幹上端部とが形成する下面開口の凹
   部内に上記嵌合部材の一部上端縁を嵌合させると
   共に嵌合片１９を上記差込み筒部１３内に、該嵌
   合片下端に付設させた抜出し防止突条２０を差込
   み筒部下端縁に係合させて嵌合させ、上記張出し
   部の直ぐ下方の主幹部分を把手握持部２１として
   該部をほゞ垂直に形成させたことを特徴とする合
   成樹脂製樽状容器。