JPH0354028Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 「産業上の利用分野」 本考案は、把手の組み付け操作が簡単で安定し
かつ成形が容易なビール容器に関するものであ
る。

「従来の技術」 ビールを収納する容器として、樽を模した種々
の構成容器が発売されている。

これ等の容器は、例えば２リツトル、３リツト
ルといつたようにある程度多量にビールを収納す
るので、重量の嵩むものであり、従つて持ち運び
に不便で注出操作がやりにくいといつた欠点が存
した。

この点を解消するべく容器の一部に把手を突出
付設する構造の製品も発表されている。

この種の容器は、ビールを収納する耐圧壜体の
上部と下部とにオーバーキヤツプとベースキヤツ
プとを組み付ける構造のものが一般であり、（場
合によつては、ベースキヤツプを省略することも
ある）、前記オーバーキヤツプに把手を一体設或
いは組み付ける構成である。

しかしながらこの把手構造は、成形或いは組み
付けに手間がかかり、重い容器を持ち上げる際に
不安定となる欠点、不都合があつた。

「考案が解決しようとする問題点」 本考案は、上述した従来の欠点、不都合を解消
するべく考案されたビール容器であつて、成形或
いは組み付けが簡単で注出操作をし易くすること
を目的とする。

「問題点を解決するための手段」 本考案のビール容器は、有底筒形状の壜体１
と、該壜体１の上部に組み付けられるオーバーキ
ヤツプ９と、該オーバーキヤツプ９上端から壜体
１下端にかけて組み付けられる把手１２とから構
成される。

壜体１は、所定の合成樹脂でブロー成形される
所謂ペタロイド構造の耐圧壜体であつて、円筒胴
部２の上端に肩部３を介して口筒４を連設し、ペ
タロイド形状となつた底部６の溝の一つを係止溝
７とし、さらに前記底部６の中心に係止凹部８を
設けた構成である。

次にオーバーキヤツプ９は、壜体１の上部に組
み付けられ、筒壁１０の前部上端部に注出用切り
欠き１１を設けられている。

そして把手１２は、上端にオーバーキヤツプ９
の筒壁１０の後部上端に係止するフツク片１４を
設けると共に、前記係止溝７内に係止する係止部
１５を下部に形成し、さらに前記係止凹部８内に
係止する係止突起１６を下端に設けた構成であ
る。

「作用」 上述した構成にあつて、把手１２は、上端がオ
ーバーキヤツプ９の筒壁１０の後部上端に係止
し、下端が壜体１の係止凹部８内に係止し、さら
に下部が壜体１の係止溝７内に係止している。

すなわち把手１２は、上下両端が壜体１とオー
バーキヤツプ９との組み合せ物に係止組み付けさ
れて抜け出しが防止され、かつ壜体１のペタロイ
ド形状となつた底部６の溝の一つを利用して左右
方向の位置ずれが防止されているので、組み付き
が極めて安定することになる。

「実施例」 図示実施例で、壜体１の肩部３および底部６
は、ペタロイド構造の耐圧壜体として半球形状と
なつており、底部６の中心に設けられた係止凹部
８から放射状に形成された複数の溝の一つを利用
して係止溝７としたものである。

またオーバーキヤツプ９は、筒壁１０が上端で
連設された二重壁構造であつて、内周壁の下端が
口筒４のフランジ５に下方から係止し、外筒壁の
下端が壜体１上部に嵌合する。

そして把手１２は、桿形状の把持部１３の上端
にフツク片１４を屈曲成形し、把持部１３の下部
を前記係止溝７の幅にほぼ等しい幅とした係止部
１５とし、さらに下端を膨出させて係止突起１６
を形成したものである。

「効果」 以上の説明から明らかなように、本考案の容器
は、壜体１と、オーバーキヤツプ９と、把手１２
とが夫々別体であるので成形が容易であり、把手
１２は、その所定部分を所定位置に引っ掛けるだ
けでよいので組み付けが簡単であり、壜体１とオ
ーバーキヤツプ９との組み合せ物に位置ずれする
ことなく安定して係止しているので、容器の持ち
運び或いは注出操作を楽に達成することができる
等、多くの優れた作用効果を有する。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の断面図である。 符号の説明、１；壜体、３；肩部，４；口筒、
６；底部、７；係止溝、８；係止凹部、９；オー
バーキヤツプ、１０；筒壁、１１；切り欠き、１
２；把手、１４；フツク片，１５；係止部、１
６；係止突起。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 肩部を介して口筒を連設すると共に、ペタロイ
   ド形状となつた底部の溝の一つを係止溝とし、さ
   らに前記底部の中心に係止凹部を設けた耐圧壜体
   と、該壜体の上部に組み付けられ、筒壁の前部上
   端部に注出用切り欠きを設けたオーバーキヤツプ
   と、前記オーバーキヤツプの後部上端に係止する
   フツク片を上端に設けると共に、前記係止溝内に
   係止する係止部を下部に形成し、さらに前記係止
   凹部内に係止する係止突起を下端に設けた把手と
   から成るビール容器。