JPH0339184Y2 - - Google Patents

Info

Publication number
JPH0339184Y2
JPH0339184Y2 JP13799785U JP13799785U JPH0339184Y2 JP H0339184 Y2 JPH0339184 Y2 JP H0339184Y2 JP 13799785 U JP13799785 U JP 13799785U JP 13799785 U JP13799785 U JP 13799785U JP H0339184 Y2 JPH0339184 Y2 JP H0339184Y2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
cloth
needle
sewing machine
fabric
presser foot
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired
Application number
JP13799785U
Other languages
English (en)
Other versions
JPS6247374U (ja
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed filed Critical
Priority to JP13799785U priority Critical patent/JPH0339184Y2/ja
Publication of JPS6247374U publication Critical patent/JPS6247374U/ja
Application granted granted Critical
Publication of JPH0339184Y2 publication Critical patent/JPH0339184Y2/ja
Expired legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Sewing Machines And Sewing (AREA)

Description

【考案の詳細な説明】 産業上の利用分野 本考案はジグザグミシンに関するものであり、
特に、加工布の縁(布縁と言う)から所定距離だ
け隔てて縫目線を形成する布縁倣い縫ミシンに関
するものである。
従来の技術 布縁倣い縫の可能なジグザグミシンは米国特許
第4248168号の明細書によつて既に知られている。
これは布縁の位置が布検出器としての透過型フオ
トセンサによつて検出され、その検出信号に基づ
いて縫針の揺動機構が制御されることにより布縁
から一定距離隔てて縫目線が形成されるものであ
る。
このように縫針の横方向位置、すなわち加工布
の送り方向に直角な方向の位置が変えられるとい
うジグザグミシンの特徴を利用すれば、フオトセ
ンサを始め、簡単な装置の付加によつて布縁倣い
縫の可能なミシンを得ることができる。
考案が解決しようとする問題点 しかし、布地にポケツトを縫い付けたり、アツ
プリケを施す場合のように、2枚あるいはそれ以
上の加工布を布縁を互にずらして縫い合わせる場
合には、ミシンのベツド上に配設された受光体が
下側の加工布によつて覆われてしまうため、上側
の加工布の布縁は検出できず、倣い縫ができない
問題があつた。
問題点を解決するための手段 上記の問題点を解決するために本考案は、上下
往復運動可能な縫針と、布押さえ足と協働して加
工布を移送する送り装置と、送り装置による加工
布の移送方向と直交する方向における縫針と加工
布との相対位置を制御するための制御モータとを
備え、その制御モータの駆動により加工布上の縫
目形成位置を変化させるジグザグミシンにおい
て、(a)ミシンベツド上に載置される幅広の第一の
加工布上にその第一の加工布と縁部をずらして位
置決めされる第二の加工布の縁部を検出するため
に互に近接配置された発光部と受光部とから成る
布検出器と、(b)第一の加工布を押圧する布押さえ
足の前後方向の中間部に左右方向の片側からその
押さえ足の幅方向に形成された切欠部と、(c)発光
部からの放射光を受光部に向かつて反射するため
にミシン機枠またはそれに取り付けられた部材か
ら布押さえ足の切欠部近傍まで下方に延出した延
出体の下端に設けられ、その切欠部近傍の両加工
布の間に介在可能な反射面と、(d)受光部の受光量
を前記縫針と加工布との相対位置に関する位置指
令信号に変換する変換手段と、(e)前記位置指令信
号に従つて制御モータの駆動を制御する制御装置
とを含むように構成される。
なお、ここにおいて「布押さえ足の切欠部近
傍」とは、第二の加工布が反射面上を通過して布
押さえ足の後部下側に進入することを許容する位
置であればよいのであつて、布押さえ足のうち、
切欠部の後方側(オペレータから遠い側)の端縁
を画定する部分よりも前方側の部分を指し、切欠
部内のみならず、布押さえ足の切欠部より前方側
部分の上方位置をも含む。
作 用 上記のように構成されたミシンにおいて幅広の
第一の加工布上に第二の加工布を布縁をずらして
位置決めし、第二の加工布の布縁に沿つて両布を
縫い合わせる場合には、第一の加工布は布押さえ
足の下を潜らせてミシンベツド上に載置する一
方、第二の加工布はその縫製開始側の端部を切欠
部のうち延出体と布押さえ足の切欠部より後方側
(オペレータから遠い側)の部分とによつて画定
される隙間から布押さえ足の後部下側に挿入し、
第一の加工布に重ね合わせる。
第二の加工布の切欠部よりも前方側の部分は、
そのまま布押さえ足の前部上に載せておいてもよ
いが、例えば、延出体の下端部が切欠部内に位置
し、その下端部と布押さえ足の切欠部より前方側
の部分とによつて画定される隙間が加工布を通す
のに十分な大きさである場合には、第二の加工布
を布押さえ足の後部下側に挿入するとともに前部
下側にも挿入して布縁検出位置の前後において第
二の加工布を押さえるようにしてもよい。
いずれにしても上記のように第一および第二の
加工布をセツトすれば、延出体の下端に設けられ
た反射面は第一の加工布と第二の加工布との間に
挟まれた状態となり、反射面の上に載置された第
二の加工布の布縁が布検出器により検出されて倣
い縫が行われることとなる。すなわち、反射面上
における第二の加工布の布縁の位置が変動すれば
受光部の受光量が変動し、その受光量の変動に応
じて変換手段および制御装置により送り装置によ
る加工布の移送方向と直交する方向における縫針
と加工布との相対位置が制御され、その相対位置
が布縁の位置の変動に追従して変えられて、第二
の加工布の縁から所定距離だけ離れた位置に連続
した縫目が形成されることとなるのである。
考案の効果 以上の説明から明らかなように、本考案に係る
ミシンによれば、加工布を布縁をずらして縫い合
わせる場合でも、上側の加工布の布縁に沿つて倣
い縫を行うことができる。
また、本考案に係るミシンにおいては、布縁の
位置を検出する布検出器が反射型のフオトセンサ
とされているため、加工布の厚さは勿論、材質や
色も縫代の制御に殆ど影響しない。反射面からの
反射光と加工布からの反射光との強さの差に比較
して、加工布の材質や色による反射光の強さの差
は著しく小さなものであるため、加工布の材質や
色が布縁位置の検出に影響を与えることがないの
である。したがつて、布検出器を透過型のフオト
センサによつて構成した場合にように加工布の材
質や色の違いを補正するためのフオトセンサを設
ける必要がなく、コスト低減が可能になるととも
に、チエツク等柄物の縫製に当たつても縫代が不
均一となることがない。
実施例 以下、本考案の一実施例を図面に基づいて詳細
に説明する。
本実施例のミシンは、第3図に示すように、上
面が平らなベツド2と、そのベツド2の端から立
ち上がつた図示しない脚柱部と、その脚柱部の上
端から片持ち状にかつベツド2にほぼ平行に延び
る中空の上方アーム4とから成るミシン機枠5を
備えている。上方アーム4の頭部は常にはカバー
によつて覆われているが、第3図はそのカバーを
外した状態を示すものである。また、上方アーム
4には、図示は省略するが、ミシンの起動、停止
を制御する起動スイツチ、本ミシンによつて形成
可能な複数種類の縫目模様を表す形象が表示され
た表示板、縫目模様を選択するために操作される
模様選択スイツチが設けられており、さらに、前
記脚柱部には、布縁から一定の距離を隔てて縫目
線を形成する倣い縫を行うための倣い縫スイツ
チ、針揺動調節操作部材および送り量調節操作部
材が設けられている。
上方アーム4の内側上部には延出部6が設けら
れており、その延出部6に固定された枢軸8には
針棒台10が垂直面内において揺動可能に取り付
けられている。針棒台10には針棒12が上下方
向に摺動可能に取り付けられており、その下端に
縫針14が固定されている。針棒12は針棒抱き
等を介して図示しないミシンモータに接続されて
おり、ミシンモータの駆動によつて針棒12およ
び縫針14が上下往復運動をさせられるようにな
つている。また、針棒台10には図示しないZ連
杆等を介して針揺動制御モータ(図示せず)が接
続されており、この針揺動制御モータの駆動によ
つて針棒台10が揺動させられることにより、縫
針14が横方向(第3図において紙面に直角な方
向)に揺動させられ、加工布上の縫目形成位置が
変化させられるようになつている。
上方アーム4内にはまた、針棒台10と並んで
押さえ棒16が配設されている。押さえ棒16
は、前記延出部6および上方アーム4の下壁にそ
れぞれ設けられた上下方向に延びる貫通孔18,
20に摺動可能に嵌挿されている。押さえ棒16
と延出部6との間には、曲げコイルばね22が装
着されている。この曲げコイルばね22はコイル
状の本体部24と、両端の腕部26とから成る。
腕部26の先端は環状に湾曲させられて係止部2
8とされており、延出部6および押さえ棒16に
回動可能に連結されている。すなわち、上記延出
部6に取り付けられた平板状の係止板30および
押さえ棒16に固定のブロツクに取り付けられた
係止板32には上下方向の位置を一致させてピン
34および36が立設されており、各ピン34,
36に各係止部28が嵌合されているのである。
曲げコイルばね22は自然状態においては本体部
24が密着して直線状を成し、腕部26が本体部
24に対して所定の角度を成しているが、上記の
ようにして押さえ棒16に取り付けられた状態で
は全体が弓形状となり、押さえ棒16を下方に付
勢している。
また、押さえ棒16のほぼ中間部には押さえ棒
抱きが固定されており、上方アーム4にはその押
さえ棒抱きの延出部40に対向して、レバー42
が軸44のまわりに回動可能に取り付けられてい
る。レバー42には延出部40に係合可能なカム
面46が形成されており、レバー42が回動させ
られることにより、カム面46が延出部40に係
合して押さえ棒16が昇降させられるようになつ
ている。
上記押さえ棒16の下端部には、布押さえ足4
8を保持したホルダ50が締めねじ52により着
脱可能に取り付けられている。布押さえ足48
は、第1図に示すように、板状の押さえ部54
と、押さえ部54の後方側(オペレータから遠い
側)に設けられた一対の脚部56とを備えてお
り、それら脚部56間にホルダ50の下端部が嵌
入させられ、ピン58によつて回動可能に連結さ
れている。
上記押さえ部54の縫針14と対向する部分に
は針孔60が形成されている。針孔60は縫針1
4の揺動方向に沿つて形成された長穴であり、押
さえ部54の針孔60よりも前方側(オペレータ
側)の部分には切欠部62が穿設されている。切
欠部62は押さえ部54の加工布の送り方向に対
して左側に開口させられるとともに、切欠64に
よつて針孔60と連通させられており、縫製時に
は上糸を切欠部62および切欠64から針孔60
に通して布押さえ足48の下から後方側に引き出
しておくようになつている。
また、押さえ棒16には、延出体66が取り付
けられている。延出体66は板材から製造され、
押さえ棒16から前方側(オペレータ側)に前記
切欠部62と並ぶ位置まで水平に延び出し、下方
に曲がつた後、さらに布押さえ足48側に曲が
り、その下端部67は針孔60と平行な方向に延
びるとともに押さえ部54を越えて切欠部62の
うち前方側の部分に入り込んでいる。この延出体
66の押さえ棒16から水平に延び出した部分の
先端部には、下端部67と対向して布検出器68
が固定されている。布検出器68は赤外線を放射
する発光素子70を発光部として、また、その赤
外線の反射して来たものを受光する受光素子72
を受光部として備えるとともに、それら発光素子
70および受光素子72を保持するホルダ74
と、図示を省略する信号処理回路とを備えてい
る。なお、受光素子72の近傍には、第4図aに
示すように、赤外線の通過は許容するが他の波長
の光は遮断する光学フイルタ75が設けられてい
る。
また、前記延出体66の下端部67の上面に
は、反射面76が形成されている。この反射面7
6は、前記布検出器68の発光素子70から放射
された赤外線を受光素子72に向かつて反射する
ものであり、第4図aに示すように発光素子70
と受光素子72との中央の点Pを中心とする円弧
凹面とされている。発光素子70と受光素子72
とは前記針棒台10の揺動平面に平行な平面内に
おいて水平方向に小距離離れて配設されている
が、その離間距離の中点Pを中心とする円弧凹面
とされているのである。したがつて、この中点P
と反射面76上の任意の1点Qとを結ぶ直線は反
射面76と直交するとともに、発光素子70と点
Qとを結ぶ直線と受光素子72と点Qとを結ぶ直
線との成す角θを二等分することとなり、発光素
子70から点Qに向かつて放射された光は正確に
受光素子72に向かつて反射される。その結果、
受光素子72自体はリニアリテイの有る範囲が極
く狭い安価なものであるにもかかわらず、第4図
bに示すように反射面76上に載置された加工布
の布縁位置と布検出器68の出力電圧との間に広
い範囲にわたつて直線関係が成立することとな
る。
さらに、前記ベツド2の布押さえ足48に対向
する部分には針板78が取り付けられている。こ
の針板78には複数のスロツトが形成され、この
スロツトから送り歯79が上方へ突出可能とされ
ている。この送り歯79は送り制御モータに連結
されて、縫針14の上下往復運動に調時し、かつ
送り量が可変である送り運動を与えられる送り装
置を構成し、布押さえ足48と協働して加工布を
前後方向に送るものである。
第5図に本ミシンの制御装置を示す。この制御
装置はデイスクリート回路として示されている
が、主要部をマイクロコンピユータで構成するこ
とも可能である。前記模様選択スイツチ80が第
5図の左端に示されている。この模様選択スイツ
チ80には模様選択カウンタ81が接続されてお
り、模様選択スイツチ80の操作回数をカウント
し、そのカウント内容を縫目データ発生装置82
に供給する。
縫目データ発生装置82は形成可能な縫目模様
の各々に対応した縫目データを記憶しており、そ
れらの縫目データ中から模様選択カウンタ81の
カウント内容に対応した縫目データを選択し、こ
れを縫目制御信号として送り演算装置84と針揺
動演算装置86とに供給するようになつている。
すなわち、縫目データ発生装置82には前記針棒
12が1往復上下運動する毎に1個のパルス信号
を発生するタイミングパルス発生器88が接続さ
れており、このタイミングパルスが供給される毎
に縫目データ発生装置82は縫目データ中の送り
データおよび針揺動データをそれぞれ送り演算装
置84および針揺動演算装置86に供給するので
ある。
上記送り演算装置84には送り量調節装置89
が、また、針揺動演算装置86には針揺動調節装
置90がそれぞれ接続されている。送り量調節装
置89は、前記送り量調節操作部材の操作に応じ
て変化する送り量調節データを送り演算装置84
に供給する。送り演算装置84は、この送り調節
データと前記縫目データ発生装置82から供給さ
れる送りデータとの掛算を行つて、縫目データ発
生装置82から供給された送りデータに送り量調
節操作部材の操作位置に対応した変更を加えた上
で、送り駆動制御回路92に供給する。針揺動演
算装置86も同様にして縫目データ発生装置82
から供給される針揺動データに針揺動調節操作部
材の位置に対応した変更を加えた上、マルチプレ
クサ94を経て針揺動制御回路96に供給する。
その結果、送り駆動制御回路92が送り制御モー
タ98を、また、針揺動制御回路96が針揺動制
御モータ100をそれぞれ制御し、縫針14の揺
動および送り歯79による布送り量が適宜制御さ
れて、模様選択スイツチの操作によつて選択され
た縫目模様が形成されることとなる。
前記倣い縫スイツチ108は模様選択カウンタ
81およびマルチプレクサ94に接続されてお
り、この倣い縫スイツチ108がオン状態とされ
ることにより模様選択カウンタ81がリセツトさ
れて縫目データ発生装置82からは直線縫いの縫
目データが出力されるとともに、マルチプレクサ
94は針揺動演算装置86の出力信号ではなく倣
い縫制御装置110の出力信号(以下、針位置指
令信号という)を針揺動制御回路96に供給する
状態に切り換えられる。
倣い縫制御装置110には、前記布検出器68
が接続されている。布検出器68の検出電圧Vd
が倣い縫制御装置110の加算器112に供給さ
れるようになつているのである。この加算器11
2には検出電圧Vdと共に一定電圧Vcが供給され
るようになつており、加算器112は一定電圧
Vcから検出電圧Vdを差し引いた大きさの電圧を
A/D変換器114に向かつて出力し、A/D変
換器114はこれをデジタル化して布縁検出デー
タDdを別の加算器116に供給する。この加算
器116には縫代データメモリ118からの縫代
データDwが供給されるようになつており、加算
器116は、前記タイミングパルス発生器88か
らのタイミングパルスがオア回路122を経て供
給される毎に、布縁検出データDdから縫代デー
タDwを差し引いた針位置データDpを針位置指令
信号としてマルチプレクサ94を経て針揺動制御
回路96に供給し、針揺動制御回路96はこの針
位置データDpに従つて針揺動制御モータ100
を制御するようになつている。
第6図は上記各電圧およびデータの関係を示す
図である。第6図から明らかなように、一定電圧
Vcは縫針14の最大振幅の左端から布検出器6
8の検出範囲の右端までの距離に対応する電圧
(反射面76がその上に載置された加工布によつ
て上記最大振幅の左端の位置まで覆われた状態に
おける布検出器68の出力電圧)であり、検出電
圧Vdは検出範囲の右端から加工布の布縁までの
距離に対応する電圧である。したがつて、加算器
112は縫針14の最大振幅の左端位置から加工
布の布縁までの距離に対応する電圧を演算し、
A/D変換器114はこれをデジタル化して最大
振幅の左端位置から布縁までの距離に対応したデ
ジタル値である布縁検出データDdを加算器11
6に供給することとなる。そして、加算器はこの
布縁検出データDdから縫代データDwを差し引い
て最大振幅の左端位置から縫目線までの距離に対
応する針位置データDpを求め、これをマルチプ
レクサ94に供給するのである。
上記縫代データDwは、前記針揺動調節装置9
0の出力信号に基づいて縫代データメモリ118
から出力される。すなわち、縫代データメモリ1
18には針揺動調節装置90の出力信号である針
揺動調節データに対応して複数の縫代データが記
憶されており、これらのデータのいずれかが針揺
動調節装置90からの針揺動調節データに応じて
選択され、加算器116に供給されるのである。
以上の説明から明らかなように、針揺動調節装
置90の出力信号である針揺動調節データが、倣
い縫スイツチ108がオフの状態においては針揺
動演算装置86において縫目データ発生装置82
からの針揺動データと掛け合わされ、マルチプレ
クサ94を経て針揺動制御回路96に供給される
一方、倣い縫スイツチ108がオンの状態におい
ては縫代データメモリ118において縫代データ
Dwに変換され、さらに加算器116において針
位置データDpに変換されてマルチプレクサ94
を経て針揺動制御回路96に供給されるようにな
つている。本実施例においては加算器112、
A/D変換器114、加算器116、縫代データ
メモリ118等が受光部としての受光素子72の
受光量を縫針14の横方向揺動位置に関する位置
指令信号に変換する変換手段として機能し、マル
チプレクサ94および針揺動制御回路96等がそ
の位置指令信号に従つて針揺動制御モータ100
の駆動を制御する制御装置として機能するのであ
る。
上記のように構成されたミシンによつて、第7
図に示すように、厚めの毛織の生地130(第一
の加工布)に同生地のポケツト布132(第二の
加工布)を縫い付ける場合には、布押さえ足48
を上昇させた状態で生地130を布押さえ足48
の下を潜らせてベツド2上に載置するとともに、
第2図に示すように、ポケツト布132の縫製開
始側の端部を切欠部62のうち押さえ部54の切
欠部62より後方側の部分と下端部67との間の
隙間から針孔60の下に挿入し、生地130に重
ね、縫目線形成希望位置が針孔60の真中当たり
に来るようにした後、布押さえ足48を下ろして
両布130,132をベツド2に押さえ付ける。
ポケツト布132の切欠部62よりもオペレータ
側の部分は布押さえ足48上に載せたままとして
おく。それによつて反射面76は第4図aに示す
ように両布130,132によつて挟まれた状態
となり、ポケツト布132の布縁は反射面76上
において切欠部62から布押さえ足48の下側に
進入する直前、すなわち生地130に縫い付けら
れる直前に検出されることとなる。
この状態において倣い縫スイツチ108を操作
すれば模様選択カウンタ81がリセツトされ、そ
れまでいかなる縫目模様が選択されていた場合で
も直線縫が選択された状態となる。また、マルチ
プレクサ94が倣い縫制御装置110の針位置デ
ータDpを針揺動制御回路96に供給する状態に
切り換えられる。
上記のように生地130、ポケツト布132が
セツトされた状態において、布検出器68は検出
範囲のポケツト布132に覆われていない部分の
面積に対応する検出電圧Vdを加算器112へ供
給する。加算器112はこの検出電圧Vdを一定
電圧Vcから差し引いた電圧をA/D変換器11
4に供給し、A/D変換器114はこれを布縁検
出データDdとして加算器116に供給する。こ
の状態においてはミシンはまだ起動されておら
ず、かつ、縫針14は上昇位置にあるため、クロ
ツクパルス発生器126からのクロツクパルスが
アンド回路128およびオア回路122を経て加
算器116に供給される。このクロツクパルスを
受けた加算器116は、布縁検出データDdから
縫代データDwを差し引いて針位置データDpを出
力する。
マルチプレクサ94はこの針位置データDpを
針揺動制御回路96に供給し、針揺動制御回路9
6はこの針位置データDpに基いて針揺動制御モ
ータ100を駆動する。その結果、針棒台10が
揺動させられ、それに針棒12を介して支持され
ている縫針14の位置が変えられる。この縫針1
4の位置が希望通りであればオペレータは起動ス
イツチを操作してミシンを起動させるのである
が、そうでなければ針揺動調節操作部材を操作す
る。この操作によつて針揺動調節装置90の出力
信号である針揺動調節データが変化し、この変化
した針揺動調節データに基づいて縫代データメモ
リ118から縫代データDwが出力され、加算器
116に供給される。以下、上記と同様にこの新
しい縫代データDwに基づいて縫針14の位置制
御が行われる。
そして、縫針14の位置が希望通りの位置にな
つたならば、オペレータは起動スイツチを操作し
てミシンを起動させる。これによつて所望の位置
に縫目線が形成され、所望の縫代で縫製が行われ
ることとなるが、この際形成される縫目の大きさ
は縫目データ発生装置82から供給される送りデ
ータと送り量調節装置89から供給される送り調
節データとによつて決まることは通常の縫製作業
におけると同様である。
縫目線の形成に伴つてポケツト布132は切欠
部62を通つて布押さえ足48の前部の上側から
後部の下側に進入しつつ生地130と共に送ら
れ、この過程においてオペレータはポケツト布1
32の布縁の位置をほぼ一定に保つのであるが、
これがある程度は変動することを避け得ない。こ
のように布縁位置が変動した場合には布検出器6
8からの検出電圧Vdが変動する。ミシンの作動
中においてはタイミングパルス発生器88からの
タイミングパルスがオア回路122を経て加算器
116に供給されるため、このタイミングパルス
の入力に応じて加算器116が針位置データDp
を出力し、これがマルチプレクサ94に供給さ
れ、以後はミシンの停止状態におけると同様にし
て縫針14の位置が変えられる。ポケツト布13
2の布縁の位置が変動した場合には縫針14の位
置がそれに追従するように自動的に変更されるの
であり、それによつて縫代は常に一定に保たれ
る。
また、本実施例においては布検出器68および
反射面76は共に押さえ棒16に取り付けられた
延出体66に設けられているため、生地130あ
るいはポケツト布132に凹凸があつて布押さえ
足48がピン58のまわりに回動させられた場合
でも布検出器68および反射面76は回動せず、
両者の相対位置関係は変わらないため、布縁の検
出精度に誤差が生ずることが少なくて済む。
なお、生地130、ポケツト布132が無地の
ものである場合には、布縁の位置が一定に保たれ
る限り布検出器68からの検出電圧Vdが変動す
ることがないことは明らかであるが、ポケツト布
132が例えばチエツクのように各部において色
が異なるものである場合には、布縁位置が変動し
ないにもかかわらずポケツト布132からの反射
光量の変動によつて受光素子72の受光量が変動
し、検出電圧Vdが変動する可能性がある。そこ
で本考案者らは黒い紙と白い紙と紺色の布(サー
ジ)との3種類をそれらの縁が同一の条件となる
ように本実施例のミシンにセツトして、これらの
種類の違いにより縫針14の位置が変わるか否か
を調べたが、縫針14の位置は殆ど変動せず、実
用上全く問題がないことを確認できた。
さらに、本実施例の布検出器68は反射型のフ
オトセンサであるが、布検出器として透過型のフ
オトセンサを使用した場合との比較実験を、消灯
した室内で光学フイルタ75を使用することなく
行つた。その結果を第8図および第9図に示す。
第8図から明かなように、フオトセンサが反射型
である場合には、縁が検出範囲のどの位置にある
場合でも黒い紙と白い紙と紺色の布との間でフオ
トセンサの出力電圧に殆ど差がないのに対して、
透過型である場合には、第9図に示すように、受
光素子の紙や布によつて覆われる部分が多くなる
ほどフオトセンサの出力電圧に顕著な差が生じ、
布縁位置の検出に関する限り透過型のフオトセン
サを使用するより反射型のフオトセンサを使用す
る方が有利であることが明らかとなつた。
以上詳記した実施例においては、延出体66は
ミシン機枠5を構成する上方アーム4により支持
された押さえ棒16に取り付けられていたが、ミ
シン機枠5に直接取り付けるようにしてもよく、
布検出器68は延出体66とは別にミシン機枠5
あるいはそれに取り付けられた部材に設けるよう
にしてもよい。
また、延出体66の下端部67は反射面76が
切欠部62内の前方側部分に位置するようにされ
て、比較的小さい切欠部62から厚地の加工布も
容易に布押さえ足48の後部下側へ進入させ得る
ようにされていたが、反射面76が切欠部62の
前後方向の中間部あたりに位置するようにし、第
二の加工布の縫製開始側の端部を前述のように布
押さえ足48の後部の下側に挿入するとともに、
切欠部62よりも前方側の部分を布押さえ足48
の前部と延出体66との間の隙間から布押さえ足
48の前部下側に挿入し、第二の加工布を布縁検
出位置の前後両側においてベツド2に押さえ付け
るようにしてもよい。
さらに、針揺動調節装置90の出力信号である
針揺動調節データに基づいて縫代データDwが出
力されるようになつており、針揺動調節操作部材
の操作に応じてこの縫代データDwが変えられる
ことにより縫代が変更可能となつているが、送り
量調節装置89の出力信号である送り調節データ
に基づいて縫代データDwが出力されるようにす
ることも可能である。
また、前記実施例においては布検出器68の検
出範囲が縫針14の最大振幅より大きくされてい
たが、逆に布検出器68の検出範囲の方を小さく
すること、あるいは最大振幅と検出範囲とを同じ
にすることも可能である。
さらにまた、前記実施例においてはミシンが停
止している状態においても縫針14の位置が針揺
動調節操作部材の操作に応じて変えられるように
なつているため、縫製開始当初から縫目線は所望
の位置に形成されるようになつているが、このよ
うな必要がない場合にはクロツクパルス発生器1
26およびアンド回路128を省略することがで
きる。
前記実施例においては倣い縫が行われる場合に
は自動的に直線縫が選択されるようになつている
が、これは倣い縫には一般に直線縫が使用される
ためであつて、任意の縫目模様で倣い縫を行い得
るようにすることも可能である。
その他、倣い縫制御装置110の構成を変更
し、あるいは針棒台10をほぼ垂直な軸線のまわ
りの揺動運動によつて縫針14の横方向位置を変
えるものとし、あるいはジグザグミシン全体の構
成を変更するなど、当業者の知識に基づいて種々
の変形、改良を施した態様で本考案を実施するこ
とが可能である。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案の一実施例である布縁倣い縫ミ
シンの布押さえ足を示す斜視図である。第2図は
同ミシンにセツトされた加工布と布押さえ足とを
示す平面図である。第3図は同ミシンの頭部をそ
のカバーを外した状態で示す正面図である。第4
図は同ミシンにおける布検出器と反射面との相対
位置関係ならびに布検出器にリニアリテイの得ら
れる範囲を示す説明図である。第5図は同ミシン
の制御回路を示すブロツク図である。第6図は同
ミシンにおける針位置の制御を示す説明図であ
る。第7図は同ミシンによつて縫合される第一加
工布と第二加工布とを示す平面図である。第8図
および第9図は同一の発光素子および受光素子を
反射型フオトセンサとして使用することにより布
縁位置の検出を行う場合と透過型フオトセンサと
して使用する場合との比較試験の結果を示すグラ
フである。 2:ベツド、4:上方アーム、5:ミシン機
枠、14:縫針、48:布押さえ足、62:切欠
部、66:延出体、67:下端部、68:布検出
器、70:発光素子(発光部)、72:受光素子
(受光部)、76:反射面、79:送り歯(送り装
置)、82:縫目データ発生装置、86:針揺動
演算装置、89:送り量調節装置、90:針揺動
調節装置、{94:マルチプレクサ、96:針揺
動制御回路}(制御装置)、100:針揺動制御モ
ータ、110:倣い縫制御装置、{112:加算
器、114:A/D変換器、116:加算器、1
18:縫代データメモリ}(変換手段)、130:
生地(第一の加工布)、132:ポケツト布(第
二の加工布)。

Claims (1)

  1. 【実用新案登録請求の範囲】 1 上下往復運動可能な縫針と、布押さえ足と協
    働して加工布を移送する送り装置と、送り装置
    による加工布の移送方向と直交する方向におけ
    る縫針と加工布との相対位置を制御するための
    制御モータとを備え、その制御モータの駆動に
    より加工布上の縫目形成位置を変化させるジグ
    ザグミシンにおいて、 ミシンベツド上に載置される幅広の第一の加
    工布上にその第一の加工布と縁部をずらして位
    置決めされる第二の加工布の縁部を検出するた
    めに互いに近接配置された発光部と受光部とか
    ら成る布検出器と、 前記第一の加工布を押圧する前記布押さえ足
    の前後方向の中間部に左右方向の片側からその
    押え足の幅方向に形成された切欠部と、 前記発光部からの放射光を前記受光部に向か
    つて反射するためにミシン機枠またはそれに取
    り付けられた部材から前記布押さえ足の切欠部
    近傍まで下方に延出した延出体の下端に設けら
    れ、その切欠部近傍の前記両加工布の間に介在
    可能な反射面と、 前記受光部の受光量を前記縫針と加工布との
    相対位置に関する位置指令信号に変換する変換
    手段と、 前記位置指令信号に従つて前記制御モータの
    駆動を制御する制御装置とを含み、 前記第二の加工布の縁から所定距離だけ離れ
    た位置に連続した縫目を形成して両加工布を縫
    合することを特徴とする布縁倣い縫ミシン。 2 前記反射面は、前記布押さえ足の切欠部中の
    前方側に配置されていることを特徴とする実用
    新案登録請求の範囲第1項記載の布縁倣い縫ミ
    シン。
JP13799785U 1985-09-09 1985-09-09 Expired JPH0339184Y2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP13799785U JPH0339184Y2 (ja) 1985-09-09 1985-09-09

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP13799785U JPH0339184Y2 (ja) 1985-09-09 1985-09-09

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS6247374U JPS6247374U (ja) 1987-03-24
JPH0339184Y2 true JPH0339184Y2 (ja) 1991-08-19

Family

ID=31042572

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP13799785U Expired JPH0339184Y2 (ja) 1985-09-09 1985-09-09

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0339184Y2 (ja)

Also Published As

Publication number Publication date
JPS6247374U (ja) 1987-03-24

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPS61257675A (ja) 布縁倣い縫ミシン
GB2204604A (en) Sewing machine for performing pattern-match sewing
JPH0357796B2 (ja)
JPH0339184Y2 (ja)
JPH0349796A (ja) 布縁倣い縫ミシン
US4953486A (en) Electronic zigzag sewing machine
JPH0123429Y2 (ja)
JPH0339185Y2 (ja)
JP3754523B2 (ja) かがり縫いミシン
JPS6268482A (ja) 布縁倣い縫ミシン
JPH0136399B2 (ja)
JPS61257677A (ja) 布縁倣い縫ミシン
JPH0148785B2 (ja)
JPH01115393A (ja) ミシンの布押え圧調節装置
JPH0339186Y2 (ja)
JPS61257679A (ja) 布縁倣い縫ミシン
JPS61257682A (ja) 布縁倣い縫可能なミシン
JPS61257678A (ja) 布縁倣い縫ミシン
JPH0148784B2 (ja)
JPH0236118B2 (ja)
JPS61257676A (ja) 布縁倣い縫ミシン
JPS61257680A (ja) 布縁倣い縫ミシン
JPS63277090A (ja) 布縁倣い縫ミシン
JPS628787A (ja) 布縁倣い縫ミシン
JPH0354596B2 (ja)