JPH033876Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 (イ) 産業上の利用分野 本案は分離型空気調和機の室外側空気調和ユニ
ツトに関する。

(ロ) 従来の技術 ユニツト本体の前面に空気吹出口を縦方向に複
数個配設すると共にこの空気吹出口からの吹出方
向を複数枚の傾斜した導風板で変えるようにした
空気調和ユニツトが実公昭58−48992号公報で提
示されている。

(ハ) 考案が解決しようとする問題点 導風板で空気を斜め方向に吹き出させる為に複
数台の空気調和ユニツトを並設した場合、一方の
ユニツトから吹き出された吹出空気が他方のユニ
ツトへ吸込まれる、所謂、エアーシヨートの発生
が防止できるが、ユニツトが接近して置かれた場
合にはエアーシヨートが防げない問題点を有して
いた。又、ユニツトを１台設置する場合も吹出口
側を建物の壁面とある程度離しておかないとこの
壁面に沿つて吹き出された空気がこのユニツトの
吸込口に再び吸入される問題点を有していた。

本案はかかる問題点を解決すると共に複数個の
吹出口から略同風量の空気が吹き出されるように
した空気調和ユニツトを提供するものである。

(ニ) 問題点を解決するための手段 本案はユニツト本体の前面に空気吹出口を縦方
向に複数個配設してなる空気調和ユニツトにおい
て、この複数個の空気吹出口を一活して覆う吹出
ダクトの上面に排気口を設けると共に、この吹出
ダクトの下部の通風路には下方の空気吹出口と対
向する位置にこの空気吹出口から吹き出される空
気の流れ方向を前記排気口側へ向ける風向変更具
を設けるようにしたものである。

(ホ) 作用 空気調和機の運転時に室外側空気調和ユニツト
の複数個の空気吹出口から空気が吹き出される
が、下方の空気吹出口から吹き出た空気は風向変
更具により上方向へ滑らかに変えられると共に、
上方の空気吹出口から吹き出た空気は風向変更具
により風向変更されたこの下方からの空気流によ
つて上方向へ向けられながら合流し、吹出ダクト
の上面の排気口から上方向へ排出される。

(ヘ) 実施例 第１図は分離型空気調和機における室外側空気
調和ユニツトの分解斜視図、第２図は同じく室外
側空気調和ユニツトの側面図であり、空気調和ユ
ニツトはユニツト本体１と上下に分割された吹出
ダクト２，３とから構成されている。

そして、ユニツト本体１は内部に熱交換器４と
送風機５，６とを内蔵すると共に、背面に空気吸
込口７が、前面に送風機５，６と対応して空気吹
出口８，９が縦方向に夫々配設されている。

又、一方の上側吹出ダクト２は左右に一対のフ
ランジ片１０，１０を備えたコ字状の板金材から
形成されると共に、他方の下側吹出ダクト３は左
右に一対のフランジ片１１，１１を、前面下部に
風向変更具１２を、底部に透孔１３を夫々備えた
板金材から形成されており、吹出ダクト２，３を
組み合わせて空気吹出口８，９を一括して覆う
と、上面に排気口１４が形成されると共に風向変
更具１２が下方の空気吹出口９と対向する位置と
なるように決められている。

以上の如く構成されており、予め両吹出ダクト
２，３は夫々の螺子孔１５，１６同志及び螺子孔
１７，１８同志が螺子１９止めされることにより
一体に組み合わせられ、然る後、夫々のフランジ
片１０，１１を螺子２０でユニツト本体１に固着
すると、第２図の如く吹出ダクト２，３はユニツ
ト本体１に組み付けられる。

そして、かかる組み付け状態で空気調和機を運
転すると、送風機５，６により背面の空気吸込口
７から吸入された室外空気は熱交換器４を通過し
て熱交換された後、送風機５，６により空気吹出
口８，９から前方向へ吹き出されるが、下方の空
気吹出口９から吹き出た室外空気は吹出ダクト３
の下部通風路２１で風向変更具１２により排気口
１４側である上方向側へ第２図に示す実線矢印の
如く滑らかに変えられると共に、上方の空気吹出
口１４から吹き出た空気はこの風向変更された実
線矢印の空気流によつて一点鎖線矢印の如く上方
向へ向けられながら合流し、吹出ダクト２の上面
の排気口１４から上方向へ排出される。

このように、吹出空気は排気口１４から上方向
へ排出されるので、空気調和ユニツト同志を接近
させて据付けても、又、空気吹出口８，９側を建
物の壁面に接近させて据付けても、排出された空
気が再び吸込口７に吸入されることはない。

併せて、排気口１４から吹出ダクト２，３内に
入り込むゴミ等の異物や雨水等は透孔１３から下
方へ排出されると共に、この透孔１３から吹出空
気の一部が排出されて吹出風量の減少を防いでい
る。

第３図は高さの低いユニツト本体２２に上述の
吹出ダクト２，３を共用した例を示すもので、こ
の場合、両吹出ダクト２，３は互いの重なり寸法
を更に大きくして夫々の螺子孔２３，１６同志及
び螺子孔２４，１８同志を螺子１９止めすること
によりユニツト本体２２の高さに応じた低い高さ
寸法に予め組み合わせ、然る後、夫々のフランジ
片１０，１１をユニツト本体２２に螺子止めする
ようにしたものである。

尚、上記実施例において、風向変更具１２は下
側吹出ダクト３と一体に形成した傾斜板で構成さ
れているが、下側吹出ダクト３と別体の傾斜板を
この下部通風路２１に設けても良い。又、下方の
空気吹出口９から吹き出た空気が上方向へ更に滑
らかに変わるように風向変更具１２を湾曲状に形
成しても良い。

(ト) 考案の効果 本案によれば、複数個の空気吹出口から前方へ
吹き出される空気を吹出ダクトの上面の排気口か
らまとめて上方向へ排出するようにしたので、空
気調和ユニツト同志を接近させて据付けても、
又、吹出口側を建物の壁面に接近させて据付けて
も、排出された空気が再び空気吸込口に吸入され
る、所謂、エアーシヨートの発生の虞れはなく、
熱交換効率の低下を防止することができる。

しかも、下方の空気吹出口から吹き出た空気は
風向変更具により上方向へ滑らかに変えられると
共に、上方の空気吹出口から吹き出た空気は風向
変更具により風向変更されたこの下方からの空気
流によつて上方向へ向けられながら合流して吹出
ダクトの排気口から排出されるので、吹出ダクト
内で吹出風量が減少するのを最小限に抑えられる
と共に、上下の両空気吹出口から吹き出される空
気量が略等しくなり熱交換器を上下部にわたり略
均一に室外空気と熱交換させることができる。

併せて、風向変更具を吹出ダクトと一体に構成
するようにすれば製造が容易であり、又、吹出ダ
クトを上下に分割して上下方向の長さを調整でき
るようにすれば、高さの異なる他の空気調和ユニ
ツトにも吹出ダクトを共用することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本案の実施例を示す空気調和ユニツト
の分解斜視図、第２図及び第３図は本案の異なる
実施例を示す空気調和ユニツトの側面図である。 １，２２……ユニツト本体、２，３……吹出ダ
クト、８，９……空気吹出口、１２……風向変更
具、１４……排気口、２１……下部通風路。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) ユニツト本体の前面に空気吹出口を縦方向に
   複数個配設してなる空気調和ユニツトにおい
   て、この複数個の空気吹出口を一活して覆う吹
   出ダクトの上面に排気口を設けると共に、この
   吹出ダクトの下部の通風路には下方の空気吹出
   口と対向する位置にこの空気吹出口から吹出さ
   れる空気の流れ方向を前記排気口側へ向ける風
   向変更具を設けたことを特徴とする空気調和ユ
   ニツト。 (2) 風向変更具を吹出ダクトと一体に形成した実
   用新案登録請求の範囲第１項記載の空気調和ユ
   ニツト。 (3) 吹出ダクトを上下に分割して上下方向の長さ
   を調整可能とした実用新案登録請求の範囲第１
   項記載の空気調和ユニツト。