JPH0337361Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 (イ) 産業上の利用分野 本考案は農業機械のうち、歩行形の溝掘・揚土
装置における揚土ガイドカバーの構造に関するも
のである。

(ロ) 従来技術 従来から、走行形耕耘機の前部にアツプカツト
耕耘装置を設けてローターカバーにより揚土をガ
イドする溝掘・揚土装置は公知とされている。

例えば、同一出願人による実開昭54−65806号
公報や、実開昭54−164205号公報に記載の技術の
如くである。

またローター駆動ケース前方より、先端に行く
程Ｖ形に拡げるガイドカバー（土寄せ板）を設け
た点についても、実開昭59−6404号公報に記載の
如き技術が公知とされている。

本考案は更にこの技術を改良して、溝掘・揚土
時における揚土の無駄な飛散をなくそうとするも
のである。

(ハ) 考案が解決しようとする問題点 前記従来技術として示した溝掘・揚土装置にお
いては、ローター爪により上方へ跳ね上げられた
耕耘土のガイドは、ローターカバーでうまく行わ
れているのであるが、初期の段階で前方へ向いて
跳ね飛ばされた土壌がローターカバーへ至らず
に、その下から前方へ跳ね飛ばされたり、デプス
ホイールに衝突して意図しない方向へ跳げ飛ばさ
れるという不具合いがあつたのである。本考案は
特に前方へ跳ね飛ばされる土壌のガイドカバー構
造に関するものである。

(ニ) 課題を解決する為の手段 本考案の目的は以上の如くであり、次に該目的
を達成する為の構成を説明すると。

アツプカツト耕耘するローター爪４Ｌ，４Ｒに
より、溝掘・揚土を行う装置において、ローター
駆動ケース１６の前端でかつ左右のローター爪４
Ｌ，４Ｒの間に分岐基部を有し、デプスホイール
６部分において先端を左右にＹ形に拡げたガイド
カバー１Ｌ，１Ｒを設けたものである。

(ホ) 実施例と作用 本考案の目的・構成は以上の如くであり、次に
添付の図面に示した実施例の構成に基づいて、本
考案の構成及び作用を説明すると。

第１図は本考案の溝掘・揚土装置の側面図、第
２図はローターカバー５を外した状態の側面図、
第３図は同じく平面図、第４図、第５図は同じく
前面図、第６図はローターカバーを開いた状態の
斜視図、第７図は主要部品の配置を示す平面図で
ある。

第１図、第２図より全体構成から説明すると、
１１はハンドルであり、ハンドル１１の下方にエ
ンジン１３が配置されている。１４は走行ミツシ
ヨンケースであり、エンジン１３の動力が伝えら
れ、変速後に車輪１５，１５を駆動している。走
行ミツシヨンケース１４より、動力取出ケース１
２にてローター駆動ケース１６へ耕耘動力が伝え
られている。

そしてローター駆動ケース１６と、走行ミツシ
ヨンケース１４の間に補強体２が介装固定されて
いる。又、該補強体２より下方へ残耕処理犂３が
垂設されている。４Ｌ，４Ｒがローターであり、
アツプカツト耕耘方向にローター駆動ケースのロ
ーター軸より回転させられている。ローターは先
端がスプーン状に構成された揚土爪である。ロー
ター駆動ケース１６より前方へフレーム１７が突
出され、先端にデプスホイール６が支持されてい
る。該デプスホイール６の高さを調節ハンドルの
回動により変えて耕深調節を行うのである。５
Ｌ，５Ｒはローターカバーであり、ローター爪４
Ｌ，４Ｒの回転外周上に配置されており、普通の
耕耘では第４図の如く水平に突出されて、耕耘や
除草を行う。

そして、溝掘・揚土を行う場合には第５図の如
くローターカバー５Ｌ，５Ｒを上方へ翼を拡げた
形状に回動させ、ストツパー杆１８で固定し、揚
土のガイド板の役目をさせる。

しかし、第５図の如くローターカバー５Ｌ，５
Ｒを拡げると、上方への揚土はガイドできるが、
前方への揚土がガイドできず、跳げ上げ初期の揚
土が前方へ跳ね出されてしまうのである。そし
て、デプスホイールにより、意図しない方向に跳
ね返されたり、機体の進行方向に落下し、再度ロ
ーター爪４Ｌ，４Ｒによる揚土をする必要が出て
くるのである。

本考案はこの不具合を解消すべく、第７図に示
すようにローター駆動ケース１６の前面に分岐基
部を有し、該分岐基部をローター爪４Ｌ，４Ｒの
間に配置した状態で、デプスホイール６との間に
徐々にＹ形に拡がるガイドカバー１Ｌ，１Ｒを設
けたものである。該ガイドカバー１Ｌ，１Ｒは第
８図の如く、ガイドカバー支持杆２０を下からフ
レーム１７に挿入して固定したものであり、ガイ
ドカバー後端の１Ｌ，１Ｒの接合部は、ローター
駆動ケース１６に固設した爪２１，２１に嵌着さ
れている。

１９はローターカバー５の基部であり、跳ね上
げられた土壌がローターカバー５Ｌ，５Ｒの回動
枢支部から洩れて飛び出さないように構成してい
る。

又、前述の補強体２はこのように構成したロー
ター駆動ケース１６に負荷がかかつた場合に効果
的に支持することができ、残耕処理犂３は、左右
のローター爪４Ｌ，４Ｒ間に残る残耕部を耕起し
てゆくものである。

(ヘ) 考案の効果 本考案は以上の如く構成したので、次のような
効果を有するものである。

第１に、ガイドカバー１Ｌ，１Ｒをローター爪
４Ｌ，４Ｒの間の前方に設けたので、跳ね上げる
土壌を横斜め上方にきれいに勢いよく飛ばすこと
ができる為、深い溝掘ができるのである。

第２に、ガイドカバー１Ｌ，１Ｒが設けられた
ことにより、ローターカバー５Ｌ，５Ｒへの土壌
の付着を少なくすることができるのである。

第３に、ガイドカバー１Ｌ，１Ｒの分岐基部が
ローター爪４Ｌ，４Ｒの間に配置されているの
で、前方のデプスホイール方向への土の飛散を少
なくでき、土の２度飛ばしがなくなり、デプスホ
イールの土の付着を少なくすることができるので
ある。

第４に、アトランダムな土の飛散が少なくなる
為に作業精度が向上し、作業者が土埃をかぶるこ
とも少ないのである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の溝掘・揚土装置の側面図、第
２図はローターカバー５を外した状態の側面図、
第３図は同じく平面図、第４図、第５図は同じく
前面図、第６図はローターカバー開いた状態の斜
視図、第７図は主要部品の配置を示す平面図、第
８図はガイドカバーの取付けを示す斜視図であ
る。 １…ガイドカバー、２…補強体、３…残耕処理
犂、４…ローター爪、５Ｌ，５Ｒ…ローターカバ
ー、６…デプスホイール。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. アツプカツト耕耘するローター爪４Ｌ，４Ｒに
   より、溝掘・揚土を行う装置において、ローター
   駆動ケース１６の前端でかつ左右のローター爪４
   Ｌ，４Ｒの間に分岐基部を有し、デプスホイール
   ６部分において先端を左右にＹ形に拡げたガイド
   カバー１Ｌ，１Ｒを設けたことを特徴とする溝
   掘・揚土装置のガイドカバー構造。