JPS599530Y2 - タバコ残稈処理装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、回転軸に耕耘爪を多数取付けた耕耘ロータを
用いて、タバコ葉が採取されて圃場に植立して残ってい
るタバコの残稈を、破砕しながら圃場の土中に埋没させ
ていくタバコ残稈の処理装置についての改良に関するも
のである。

本考案における目的は、上記耕耘ロータを利用するタバ
コ残稈の処理装置で、圃場に植立して残っているタバコ
残稈を処理するに際し、そのタバコ残稈の根部まで、効
率的に破砕していけるようにすることにある。

そして、この目的を達戊するための本考案によるタバコ
残稈処理装置は、走行輪により走行する機体に、回転軸
に耕耘爪を多数取付けてなる耕耘ロータを、それの耕耘
爪の回転方向が前記機体の前進走行時における走行輪の
回転方向と逆くになるように設定して装架して、その耕
耘ロータの周囲に、該耕耘ロータが掻上げる耕土を該ロ
ータの上方を越して後方に放出せしめるよう案内する案
内ケースを設けると共に、該耕耘ロータの下面側に、機
体の進行によりタバコ残稈の根部を掘り上げて該耕耘ロ
ータの回転軌跡内に向けすくい上げる掘上げ器を装設し
て構或したことを特長とするものである。

次に実施の一例を図面に従い具体的に説明すると、第１
図において１は走行輪１０により走行する機体で、この
例では公知の四輪の農用トラクタが用いられている。

２は前記機体たる農用トラクタ１の後部に装架した耕耘
ロータで、機枠２０に横架軸支せる回転軸２１に多数の
なた刃状の耕耘爪２２（または耕耘刃）を植設してなる
通常のものであり、前記ト．ラクタ１が機体後部に具備
しているトップリンク１１及びロアリンク１２ならびに
リフトアーム１３により昇降自在に装架してある。

そして、前記回転軸２１を回転さすための伝導機構の入
力軸２３は自在接手を具備する伝導軸２４を介して前記
トラクタ１が具備するＰＴＯ軸に伝導せしめてあって、
トラクタ１の原動機１４からそのトラクタ１のＰＴＯ軸
を経て伝導される回転動力により駆動され、前記回転軸
２１が駆動回転するようになっている。

しかして、該耕耘ロータ２は、前記回転軸２１が駆動さ
れたときの耕耘爪２２の回転方向Ｗが、トラクタ１の走
行輪１０の前進時（作業時）における回転方向Ｙと逆く
になるように設定してあり、これにより、トラクタ１の
走行により、第３図で゛矢印Ｚに示す方向に進行してい
くときに、前記矢印Ｗ方向に回転する耕耘爪２２が、耕
起した土を前方上方に跳上げていくようにしてある。

３は、前記耕耘爪２２が跳上げる耕土を、該ロー夕２の
上方を越して後方に放出さすよう案内誘導する案内ケー
スで、該ロータの周囲を下面を残してそっくり囲う箱状
のケース３０の上面にシュート３１が一体に連続する如
き形状に形設してありそれのケース３０の前壁３０ ａ
は前記シュート３１に連続する案内壁となるよう弧状に
形或してある。

４は前記耕耘ロータ２の下面側に配位して機体に装設せ
る掘土器で、・前記案内ケース３の後壁３０ｂの後面に
装設せる取付機枠４０に、下方に向いながら次第いに前
方に弯曲する腕杆４１を取付け、その腕杆４１の先端に
取付け支持せしめてある。

該掘上器４は機体の進行により、先端の刃部４２が土中
に喰い込んで、植生しているタバコ残稈の根部を掘り上
げ、その掘上げた根部を浚い上げるようになればよく、
実施例では側面から見て弧状に弯曲させた板状体に形威
しその前縁に刃部４２を具備さすように形設してあるが
、ホーク状にするなど適宜に形威してよい。

また、植生している残稈の根部を掘上げるのであるから
、耕耘ロータ２の全中に渡るよう設ける必要はなく、３
０糎程度の巾に形或してよい。

なお、図示する実施例に．おいて、５は前述の取付機枠
４０を利用してそれの左右の両端部に昇降調節自在に装
架せる定規輪、６は案内ケース３の前壁３０ ａの前面
に、左右に対称するように装設したタバコ残稈の掻寄板
で、前記定規輪５の昇降調節に対応させて昇降させ得る
よう昇降調節自在に装設゛してある。

次に作用効果について説明すると、上述の如く構戊して
あるタバコ残稈処理装置Ａは、タバコの残稈が植生して
いるタバコ圃場に、タバコ残稈Ｂ・・・の条列に耕耘ロ
ータ２の左右の中心部が位置するように入れて、第１図
で示している如く、機体１によりタバコ残稈Ｂを押し倒
していくように走行させ、それにより圃場面に押し倒し
た残稈Ｂを耕耘ロータ２により破砕し、その破砕片を、
耕耘ロータ２で耕耘されて跳上げられる耕土と併せて、
案内ケース３により後方に放出することにより、タバコ
残稈Ｂを破砕しながら耕上の中に埋没させるように使用
する。

この使用に際し、タバコ残稈Ｂはそれの根部ｂが土中に
残り勝ちで、そのため、根部ｂにまで耕耘爪２２が届く
よう耕耘ロータ２の作用深さを深くしているが、極端に
負荷が太くなって作業能率を低下させるだけでなく、そ
の根部の破砕効果もそれほど上げられない問題があった
。

ところが本考案においては、耕耘ロータ２の下面側に掘
上器４を設けているのだから、タバコ残稈Ｂの根部ｂが
掘上げられて耕耘ロータ２の回転軌跡に近づくよう浚い
上げられるようになるので、根部ｂの破砕が確実に行な
われると共に、耕耘ロータ２の作用深さを、地表に押し
倒されて散乱している茎稈部と地表に作用していく程度
に浅くしてよいことになって、効率をすこぶる良くする
。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の実施例装置の側面図、第２図は同上装
置の要部の横断平面図、第３図は同上要部の縦断側面図
、第４図は同上要部の部分の横断平面図である。 １・・・機体、１０・・・走行輪、Ｙ・・・同上の回転
方向、２・・・耕耘ロータ、２１・・・回転軸、２２・
・・耕耘爪、Ｗ・・・同上の回転方向、３・・・案内ケ
ース、４・・・掘土器。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 走行輪により走行する機体に、回転軸に耕耘爪を多数取
   付けてなる耕耘ロータを、それの耕耘爪の回転方向が前
   記機体の前進走行時における走行輪の回転方向と逆くに
   なるように設定して装架して、その耕耘ロータの周囲に
   、該耕耘ロータが掻上げる耕土を該ロータの上方を越し
   て後方に放出せしめるよう案内する案内ケースを設ける
   と共Ｃこ、該耕耘ロータの下面側に、機体の進行により
   タバコ残稈の根部を掘り上げて該耕耘ロータの回転軌跡
   内に向けすくい上げる掘上げ器を装設して構或したこと
   を特長とするタバコ残稈処理装置。