JP3065014U - 耕耘機の残耕処理装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 歩行型耕耘機により畑地を耕耘する際に、残
耕部分を残耕処理刃により一定深さで均一に耕耘する耕
耘機の残耕処理手段を提供する。 【解決手段】ミッション９の後方に残耕処理刃１６と、
その後方に尾そり１４を配備して、これら残耕処理刃１
６と尾そり１４を取付けロッド１３の下端に一体的に連
結し、この取付けロッド１３を機体１に対し上下に調節
自在に装着する。残耕処理刃１６の先端を三角錐状に形
成する。取付けロッド１３の下端部を前後に分岐して、
その前方の端部に残耕処理刃１６を、他方の端部に尾そ
り１４を連結する。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は耕耘機の残耕処理装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】

歩行式耕耘機においては、エンジンからミッションを介して一対の駆動車輪に 連結し、後部にはミッションから駆動チェーンを介して耕耘軸に連結し、耕耘軸 にはその左右の中心に駆動チェーンと噛合うスプロケツトを設け、駆動チェーン とスプロケツトを覆うチェーンケースを設け、耕耘軸の左右に耕耘ロータを取付 けて歩行型耕耘機を構成している。この歩行型耕耘機で畑地を耕耘すると、左右 の耕耘ロータにより畑地を耕耘できるが、耕耘軸の中心部分では、チェーンケー スやミッションに遮られて耕耘できない残耕部分が生じる。 従来、この部分を耕耘するため、ミッションの後方に残耕処理刃を取付け、耕 耘機の走行により畑土中を引きづって、この残耕部分を耕耘している。しかしな がら、畑土の状態や作業者の運転ハンドルにかける負荷のバラツキにより、耕耘 される深さが一定にならず、耕耘機の耕耘作業に支障があった。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

本考案では、耕耘機により生じる残耕部分を残耕処理刃により、一定の深さで 確実に耕耘できる残耕処理手段を提供することを目的とする。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

本考案では、ミッションの後方に残耕処理刃を配備し、この残耕処理刃の後方 に尾そりを設け、これら残耕処理刃と尾そりを取付けロッドの下端に一体的に連 結し、この取付けロッドを機体に対し上下に調節自在に装着する。 さらに、この残耕処理刃の先端を三角錐状に形成し、また、取付けロッドの下 端部を前後に分岐しその一方の端部に残耕処理刃を、他方の端部に尾そりを連結 する。

【０００５】

【考案の実施の形態】

本考案の実施の形態を添付図面により詳細に説明する。 図１は本考案の歩行型耕耘機の側面図、図２はその要部背面図である 機体１は一対の駆動車輪２に支持され、その前部に燃料タンク３とエンジン４ を搭載し、機体１の後方には複数の耕耘刃５からなる耕耘ロータ６を設け、その 上方に運転ハンドル７、走行切換装置等の制御運転部８を設ける。同時にミッシ ョン９から駆動チェーン（図示せず）を介して耕耘軸１０に設けたスプロケツト １２に連結し、耕耘軸１０には駆動チェーンとスプロケツト１２を覆うチェーン ケース１１を中央に配置し、耕耘軸１０の左右には複数の耕耘刃５を取付けて、 耕耘ロータ６を形成する。 ミッション９やスプロケツト１２を覆うチェーンケース１１の後方に、取付け ロッド１３を設け、取付けロッド１３の上端を機体１に上下に調整自在に取付け 、機体１から後方に斜め下方に向けて配置する。取付けロッド１３の下端部を前 後に分岐して、その前方の副取付けロッド１５の下端に前方に刃先を突出して残 耕処理刃１６を取付け、後方の取付けロッド１３の下端には尾そり１４を進行方 向に揃えて取り付ける。残耕処理刃１６と尾そり１４の高さは、耕耘ロータ６の 耕耘刃５の刃先に揃える。

【０００６】 図３は取付けロッド先端の断面図、図４は残耕処理刃の平面図である。 取付けロッド１３の下端には、水平に板材を熔接して、その進行方向の前後両 端を円弧状に立ち上げて尾そり１４を形成する。尾そり１４に代わり、進行方向 に回転するローラ状の尾輪を取付けてもよい。 副取付けロッド１５の先端に、進行方向に向けて尖った残耕処理刃１６を設け る。残耕処理刃１６は図４に示すように、鋭角二等辺三角形の板材の鋭角を挟む 二辺を内側に立ち上げて、鋭角先端で熔接して三角錐状に形成し、これを副取付 けロッド１５の先端に熔接して形成する。

【０００７】 以上の構成により、始めに作業者はエンジン４を始動する。エンジン４が始動 して運転状態に入ると、運転ハンドル７を握り「走行」に切り換え、運転ハンド ル７により駆動車輪２を支点として耕耘ロータ６を持ち上げて、歩行型耕耘機を 運転して畑地まで移動する。 畑地に到着すると、所定の位置で運転ハンドル７を下げて、耕耘ロータ６を畑 地におろし、「耕耘走行」に切り換えて駆動車輪２を減速運転し、駆動チェーン により耕耘軸１０を介して耕耘ロータ６を回転して畑地を耕耘する。この時、ミ ッション９の後方に取付けた残耕処理刃１６は、耕耘刃５の深さに合わせてその 先端を沈下してそのまま前進し、左右の耕耘ロータ６の間に生じた残耕部分を掘 り起こし、畑地の土を左右に振り分けながら残耕部分を耕耘する。後方に続く尾 そり１４は、残耕処理刃１６により耕耘された後を追従しながら、土を平らにな らして水平に移動する。同時に尾そり１４は残耕処理刃１６が畑土に深く潜り込 まないように残耕処理刃１６の高さを支える。 以上のように、取付けロッドに、残耕処理刃１６と尾そりを一体に形成するこ とにより、機体に上下に調節自在に装着した取付けロッドの高さを調整するだけ で、残耕処理の深さを一定にできる。

【０００８】

【考案の効果】

本考案では、残耕処理刃と尾そりを一体に取付けて、ミッションの後方に上下 に調節自在に配置することにより、左右の耕耘ロータの間に生じる残耕部分に、 この残耕処理刃を一定深さで移動し耕耘することができる。 また、残耕処理刃と尾そりを熔接等により取付けロッドに一体に形成して、機 体の取付部で取付けロッドを上下に調節するだけで、残耕処理刃と尾そりの高さ を変えることができ、耕耘作業中でも容易に調整することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の歩行型耕耘機の側面図である。

【図２】本考案の歩行型耕耘機の要部背面図である。

【図３】取付けロッド先端の断面図である。

【図４】残耕処理刃の平面図である。

【符号の説明】

１ 機体 ２ 駆動車輪 ３ 燃料タンク ４ エンジン ５ 耕耘刃 ６ 耕耘ロータ ７ 運転ハンドル ８ 制御運転部 ９ ミッション １０ 耕耘軸 １１ チェーンケース １２ スプロケツト １３ 取付けロッド １４ 尾そり １５ 副取付けロッド １６ 残耕処理刃

Claims (3)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】機体中央のミッションの左右に耕耘ロータ
   を配した耕耘機において、 前記ミッションの後方に残耕処理刃を配備し、この残耕
   処理刃の後方に尾そりを設け、これら残耕処理刃と尾そ
   りを取付けロッドの下端に一体的に連結し、 この取付けロッドを機体に対し上下に調節自在に装着し
   てなる残耕処理装置。
2. 【請求項２】前記残耕処理刃の先端の形状が三角錐状で
   あることを特徴とする請求項1記載の残耕処理装置。
3. 【請求項３】前記取付けロッドの下端部を前後に分岐し
   その一方の端部に前記残耕処理刃を、他方の端部に前記
   尾そりを連結することを特徴とする請求項1記載の残耕
   処理装置。