JPH0336416Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） この考案は、自動車用サンルーフの開閉装置に
関し、より詳しくはサンルーフを開いた状態にし
たとき、このサンルーフにがたつきが生じないよ
うにする装置に関する。

（従来の技術） 自動車には、採光や換気のために従来よりサン
ルーフが設けられている。このサンルーフには、
例えば実開昭57−150016号公報で示されたような
ものがある。この構成によれば、車体ルーフに窓
開口が形成され、この窓開口の開閉自在とする窓
プレートが上記車体ルーフに上下回動自在に枢支
されている。また、上記窓プレートが窓開口を開
閉するとき、この窓プレートをその状態に保持す
る開閉装置を設けてある。

上記開閉装置は窓開口の開口縁と窓プレートの
回動端側とを結ぶ回動アームを有している。この
場合、この回動アームの一端はばねによる付勢力
で窓プレートの回動端側に係合し、これにより回
動アームが窓プレート側に連結されている。そし
て、このばねの付勢力に抗して回動アームを押動
すれば、上記連結が解除され、これによつて車体
ルーフからの窓プレートの取り外しができるよう
になつている。

（考案が解決しようとする問題点） ところで、上記構成の場合、窓プレート側と回
動アームとの連結はばねによる付勢力で、保たれ
ているため、自動車の走行により窓プレート側に
振動が生じ、このときの振動力がばねの付勢力に
抗するように作用すると、窓プレート側と回動ア
ームとの間にがたつきが生じるという不都合があ
る。

（考案の目的） この考案は、上記のような事情に注目してなさ
れたもので、自動車の走行中に窓開口を開いた状
態の窓プレートにがたつきが生じなうようにする
ことを目的とする。

（考案の構成） 上記目的を達成するためのこの考案の特徴とす
るところは、窓プレートの回動端側を窓開口の開
口縁に支持する回動アームを設け、窓プレートが
窓開口を開くとき、この窓プレートを支持する回
動アームを窓プレート側に設けられたストツパ
と、このストツパ側にこの回動アームを押し付け
るように案内する案内部材とで支持する点にあ
る。

（実施例） 以下、この考案の実施例を図面により説明す
る。

第２図から第４図において、１は自動車の車体
ルーフ、２は車室である。この車体ルーフ１の両
側にはそれぞれ窓開口３を形成してあり、この各
窓開口３を開閉自在とする窓プレート４が設けら
れる。図示しないがこの窓プレート４はその車幅
方向内端側が上記窓開口３の開口縁に枢支され、
この窓開口３の外端側が上下回動自在とされてい
る（第２図中矢印Ａ）。即ち、窓プレート４を上
方回動させれば窓開口３は開き、同上窓プレート
４を下方回動させれば窓開口３は閉じるようにな
つている。

上記窓プレート４が窓開口３を開閉するとき、
この窓プレート４をその状態に保持する開閉装置
６が設けられる。

以下、上記開閉装置６について説明する。

図中７，７は一対のブラケツトで、このブラケ
ツト７は上記窓プレート４の回動端に対応した窓
開口３の車室２側開口縁に突設されている。各ブ
ラケツト７にはそれぞれ枢支孔７ａが形成されて
おり、回動アーム８の一端に突設した第１枢支軸
９をこの枢支孔７ａに嵌入することにより、この
回動アーム８が第２図中矢印Ｃで示すように上下
回動自在に枢支されている。

一方、上記窓プレート４の回動端には上記第１
枢支軸９と軸心が平行な第２枢支軸１２によりハ
ンドルレバー１１を回動自在に枢支してあり、こ
のハンドルレバー１１を車幅方向外方に向う方向
（第２図中矢印Ｂ）に付勢するつるまきばね１３
が設けられている。

また、前記回動アーム８と上記ハンドルレバー
１１の各回動端同士が相対回動自在に互いに連結
されている。

そして、第２図中実線で示すように、上記ハン
ドルレバー１１を上方移動させ回動アーム８を上
方回動させれば、窓プレート４が上方回動して窓
開口３が開かれる。このとき、回動アーム８とハ
ンドルレバー１１のそれ以上の相対回動が規制さ
れることと、つるまきばね１３による付勢力とに
よつて、窓プレート４の姿勢が窓開口３を開いた
状態に保持される。

また、上記とは逆に、同上第２図中二点鎖線で
示すように、ハンドルレバー１１を下方移動させ
回動アーム８を下方回動させれば、窓プレート４
が下方回動して窓開口３が閉じられる。このと
き、窓プレート４が窓開口３の車外側開口縁に当
接することと、同上つるまきばね１３による付勢
力とによつて、窓プレート４の姿勢が窓開口３を
閉じた状態に保持される。

次に、上記回動アーム８とハンドルレバー１１
の各回動端同士の連結部について詳しく説明す
る。

特に第４図において、上記ハンドルレバー１１
の回動端には一対のブラケツト１５，１５を突設
してある。一方、上記各回動アーム８はその回動
端に突設した第３枢支軸１６を有し、この第３枢
支軸１６を上記ブラケツト１５に形成した枢支孔
１５ａに嵌入することにより上記回動アーム８と
ハンドルレバー１１の各回動端同士が互いに連結
されている。

また、上記両回動アーム８，８を互いに離れる
方向に付勢するばね１７を設けてある。上記各第
３枢支軸１６が枢支孔１５ａを貫通した突出端に
それぞれスナツプリング１８を嵌着してあり、両
回動アーム８，８が第４図中実線で示すように所
定以上離れたとき、各スナツプリング１８がブラ
ケツト１５に当接しれそれ以上の移動が阻止され
る。即ち、上記ブラケツト１５，１５は両回動ア
ーム８，８が所定以上に離れることを阻止するス
トツパとして機能する。

同上第４図中矢印Ｄで示すように、両回動アー
ム８，８に外力を加えてこれらを互いに接近させ
れば、図中二点鎖線で示すように前記ブラケツト
７の枢支孔７ａに対する各第１枢支軸９の嵌合が
解除される。即ち、窓プレート４側たるハンドル
レバー１１と回動アーム８との連結が解除され
る。そして、これに加えて、窓開口３の開口縁に
対する窓プレート４の枢支を図示しない手段によ
り解除すれば、窓プレート４は車体ルーフ１から
取り外されることとなる。

上記構成において、両回動アーム８，８の上方
回動に伴い窓プレート４を上方回動させて窓開口
３を開くとき、この回動に伴つて、回動アーム８
をストツパたるブラケツト１５に押し付ける方向
に案内する案内部材２０が窓プレート４側たるハ
ンドルレバー１１に設けられる。

上記案内部材２０について、特に、第１図と第
５図により説明すると、上記ハンドルレバー１１
の回動軸で両回動アーム８，８間には第３枢支軸
１６と同軸上で断面半円形のリブ２１が突設され
ている。このリブ２１の両端面にはそれぞれ傾斜
したガイド面２２を形成してあり、このガイド面
２２は回動アーム８の上方回動に伴つて両回動ア
ーム８，８を互いに離れる方向に、即ち、スナツ
プリング１８をブラケツト１５に押し付ける方向
にこれら回動アーム８を摺動させながら案内す
る。このため、窓プレート４の上方回動で窓開口
３が開かれたときには、上記回動アーム８はブラ
ケツト１５と案内部材２０とで押え付けられてハ
ンドルレバー１１と連結されることとなる。よつ
て、回動アーム８とハンドルレバー１１の相対移
動が阻止され、この両者間にがたつきの生じるこ
とが防止される。

（考案の効果） この考案によれば、自動車の走行中に窓開口を
開こうとして回動アームを上方回動させるとき、
この回動に伴つて回動アームをストツパに押し付
ける方向に案内する案内部材を設けたため、回動
アームの上方回動に伴う窓プレートの上方回動
で、窓開口を開いたときには、上記回動アームは
ストツパと案内部材とで押え付けられて窓プレー
ト側に連結されることとなる。よつて、窓プレー
ト側と回動アームとの間にがたつきの生じること
が抑制される。

【図面の簡単な説明】

図はこの考案の実施例を示し、第１図はハンド
ルレバーと回動アームとの連結部を示す部分図、
第２図は開閉装置の全体側面図、第３図は同開閉
装置を車外側からみた全体図、第４図は第３図の
部分拡大一部断面図、第５図は案内部材の部分斜
視図である。 １……車体ルーフ、３……窓開口、４……窓プ
レート、６……開閉装置、８……回動アーム、１
５……ブラケツト（ストツパ）、１７……ばね、
２０……案内部材。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 車体ルーフに窓開口を形成し、この窓開口を開
   閉自在とする窓プレートを上記車体ルーフに上下
   回動自在に枢支し、一端が上記窓開口の開口縁に
   他端が窓プレートの回動端側にそれぞれ相対回動
   自在に連結される回動アームを設け、この回動ア
   ームの上方回動で窓プレートが上方回動して窓開
   口が開くようにし、一方、上記回動アームをその
   回動中心の軸方向一方側に移動させるように付勢
   すると共に、この回動アームの所定以上の移動を
   阻止するストツパを窓プレート側に設けた自動車
   用サンルーフにおいて、上記回動アームを上方回
   動させるとき、この回動に伴つて回動アームをス
   トツパに押し付ける方向に案内する案内部材を窓
   プレート側に設けたことを特徴とする自動車用サ
   ンルーフの開閉装置。