JPH0335400B2 - - Google Patents

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JPH0335400B2
JPH0335400B2 JP56188602A JP18860281A JPH0335400B2 JP H0335400 B2 JPH0335400 B2 JP H0335400B2 JP 56188602 A JP56188602 A JP 56188602A JP 18860281 A JP18860281 A JP 18860281A JP H0335400 B2 JPH0335400 B2 JP H0335400B2
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Japan
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electrodeposition
coated
tank
bath
liquid
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JP56188602A
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Yoshinobu Takahashi
Yasuo Tokushima
Masamitsu Odanaka
Masayuki Kojima
Hisami Iwata
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Toyota Motor Corp
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Toyota Motor Corp
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Publication date
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は電着塗装装置に関するもので、さらに
詳しくは電着塗装において塗り残しを防止するた
めの電着浴液噴出機構を備えた塗装装置に関す
る。
電着塗装は、今日工業的に広く応用されてお
り、その塗装方法は使用する塗料により、アニオ
ン型電着塗装とカチオン型電着塗装に大別され
る。
アニオン型電着塗装方法は、酸性樹脂たとえば
ポリカルボン酸樹脂をアミンあるいは水酸化カリ
ウムのような塩基性化合物で中和、水溶化し、ビ
ヒクル顔料を分散してなるアニオン型電着塗料を
調製し、この塗料を水で希釈して電着槽中に充填
して電着浴とし、該浴中に浸漬された被塗物であ
る陽極と、その対極である電着槽の両極間に直流
電圧を印加することにより、浴中のアニオン粒子
を陽極である被塗物表面に膜状に析出させ、被塗
物引上げ後、得られた実質的に水不溶性の塗膜を
焼付けて硬化塗膜を形成させる方法である。
また、カチオ型電着塗装方法は、塩基性樹脂た
とえばポイアミノ樹脂を酢酸のような酸で中和、
水溶化し、ビヒクル顔料を分散してなるカチオン
型電着塗料を調製し、この塗料を水で希釈して、
塩化ビニル樹脂等で内面を電気絶縁、耐酸性の為
ライニングをほどこした電着槽内に充填して電着
浴とし、該浴中に、被塗物である陰極と、その対
極である陽極板とを浸し、この両極間に直流電圧
を印加することにより浴中のカチオン粒子を被塗
物表面に膜状に析出させ、被塗物引上げ後、得ら
れた塗膜を焼付けて硬化させる方法である。
上記アニオン型及びカチオン型電着塗装方法に
おいて、被塗物を連続的に電着浴中に導入移送し
て電着塗装を連続して行う際、被塗物の形状によ
つては浴中においてその表面の一部にエアが残留
したままになるいわゆるエアーポケツトを生じ、
この部分に塗膜が析出せずに塗り残しとなるとい
う問題があつた。これは被塗物の形状によつては
被塗面が平らではない場合があり、例えば被塗物
下面の上方に向かつてへこんだ上向き凹部や、被
塗物側面にある凹部の内側上方のようなエアの溜
りやすい部分(以下、単に局部という)にエアが
残留し、このエアが除去できないままコンベアで
電着浴中から浴外へ移動するため、前記局部がほ
とんど最後まで電着浴液と接触しないことによる
ものと考えられた。
かかる電着塗装における塗り残しに関する問題
点は、被塗物が浴内に徐々に浸没する間、電着槽
の側面又は底部から電着浴液を該被塗物の局部、
主として上向き凹部に向つて上方ないし斜上方へ
吹き出させることによつて対処していた。すなわ
ち、被塗物の上向き凹部に向つて下方より浴液を
上向きないし斜上方に噴出する噴液ノズルを、電
着槽の槽底又は槽壁部下方に配管した浴液循環ラ
イザーの被塗物導入端側に1個ないし複数個配設
し、これにより上向き凹部に残留するエアを除去
していた。
第1図は上記のエア除去手段を備えたアニオン
型電着装置の一例を示したもので、電着槽内に配
設したライザーに複数個の噴液ノズルを設け、該
ノズルから浴液を噴出せしめてエアーポケツトを
防止する方式を採用した装置の縦断面図である。
(実公昭56−32525号公報参照)。
図に示すように、降下ライン1aを備えたコン
ベアライン1により、上向き凹部等その表面にエ
アの残留しやすい局部を有する形状の被塗物6を
図中矢印で示す方向から電着槽2中のアニオン型
電着浴中へ導入し、徐々に浴液10中へ浸漬させ
る。電着槽2の被塗物出槽側端部には補助タンク
3が接続されており、電着槽2中の浴液10が補
助タンク3へオーバフローして入り、補助タンク
3と電着槽2の間に配管された循環用管5から電
着槽2へ循環する。4は循環用管5に設けられた
循環ポンプである。前記循環用管5の一端は電着
槽2の底面を貫通して電着槽2内に突出し、電着
槽2の底面に沿つて配設されたライザー9に接続
されている。ライザー9には電着槽2の底面に向
かつて浴液を噴出する小孔(図示せず)が多数穿
設されている。ライザー9の被塗物導入側には噴
出口を上方に向けた噴液ノズル7,7……が適宜
の間隔をおいて配設されており、補助タンク3か
ら循環用管5を介して電着槽2へ循環される循環
液は、ライザー9から矢印で示すように槽底面へ
向けて噴出する。これとともに、前記噴液ノズル
7,7……から、図中矢印8で示すように上方へ
向けて循環液を噴出する。噴液ノズル7から噴出
した液は、電着槽2へ導入された被塗物6の局部
のエアを良好に除去するか移動させる。なお、被
塗物6は、直流電源11の陽極側に導電性を有す
るバスバー12を介して電気的接続され、電着槽
2が電源11の陰極側に接続され、直流電圧引加
により被塗物6の表面に塗膜を析出する。
以上のように、噴液ノズルによつて、アニオン
型電着塗装においては浴液を被塗物へ向けて吹き
出させることにより、被塗物局部のエアを除去す
るか移動させ、電着塗膜の塗り残しが防止でき
る。
ところが、カチオン型電着塗装においては、第
2図に示すように内側に電気絶縁・耐酸性のため
塩化ビニル樹脂等のライニング13を施した電着
槽2に、カチオン型電着塗料浴液10を入れ、陽
極となる極板14aと14bとを、槽2内の出槽
側後半部分に設置してなる構成としてあり、この
場合には前記第1図で示したと同じ位置に噴液ノ
ズル7,7……を配設しても、塗膜の塗り残しを
無くすることが不可能であつた。カチオン型電着
塗装の場合には、通常第2図に示すように、吊り
下げ極板14a,14a……及び固定極板14
b,14b……を槽2の後半部分に設けている。
極板をこのように電着槽2の後半部分に配置した
のは次のような理由による。すなわち、カチオン
型電着塗装の場合、第1図で示すアニオン型電着
塗装と同様に、電着槽2内の被塗物導入側端部か
ら連続的に極板を設けると、大電流が流れること
に起因して、被塗物6の塗膜面にブツ、段付き現
象、泡跡等いわゆる塗膜の塗面平滑性を欠くこと
がしばしば生じるのでこれを回避するためであ
る。
このように、アニオン型とは構成の異なるカチ
オン型電着塗装装置においては、噴液ノズル7を
被塗物入槽側に設置してもどういう理由か、被塗
物6に塗り残しが生じていた。したがつて、未電
着塗装部位にはプライマーサーフエサー等の防錆
塗料を塗布しておく必要があり、このため、後工
数の増加や材料コストの上昇等の欠点を生じる。
この欠点は、内面に絶縁性ライニングを施こし
たアニオン型電着槽において、後半部分に極板を
前半部分に噴液ノズルを配置した構成の塗装装置
を用いて電着塗装を行なつた場合にも同様にみら
れた。
本発明は、上記電着塗装装置の有する欠点を解
消するためのもので、被塗物の局部に残留するエ
アを完全に除去し、塗り残しのない塗膜を形成す
ることのできる電着塗装装置を提供するものであ
る。
すなわち、本発明は、絶縁性材料によつて内面
がライニングされ、帯電被塗物の対極となる電着
塗装用の主電極が槽内の出槽側後半部位だけに配
置されている電着槽と、被塗物を傾斜させながら
入槽及び出槽させる浸漬用コンベアラインとを有
する電着塗装装置において、被塗物に向かつて電
着浴液を噴出するノズルを、傾斜させながら出槽
させる部位を含む前記主電極の配置範囲に設けた
ことを特徴とするものである。
なお、ここで言う主電極とは、場合により設け
られる予備塗装用の電極を除いた本格的な電着塗
装用の電極を意味する。以後、単に“電極”又は
“極板”と言う場合、この主電極を指す。
以下、本発明装置について図面に基いてさらに
詳しく説明する。以下の説明はカチオン型電着塗
装を例とするが、本発明装置は特にカチオン型に
限定されず、アニオン型でも良いことは勿論であ
る。
第3図は本発明によるカチオン型電着塗装装置
の一例を示す断面図である。
1は被塗物搬送用のコンベアラインで、電着槽
2のカチオン型電着浴液10に被塗物6を浸漬・
引上げるため、両端には降下ライン1aと上昇ラ
イン1bとが設けられている。
2は電着槽で、内面全体には絶縁性・耐酸化性
ライニング13が施こされている。また、この電
着槽2の取出槽側端部には、補助タンク3が連設
され、電着槽2からオーバーフローした浴液10
をこの補助タンク3で受ける。補助タンク3に入
つた浴液10は、タンク3から浴液循環用管5を
通つて、電着槽2内へ循環される。4は、循環用
管5の途中に設けられたポンプである。
6は被塗物で、コンベアライン1からハンガー
1cにより吊り下げられ、図中矢印の方向から搬
送されて電着浴液10中へ浸漬され、また搬送コ
ンベアの上昇ライン1bに沿つて浴液10から引
上げられる。
被塗物6は、降下ライン1aに沿つて浴液10
中に浸漬される際、コンベアライン1の下側にて
前記ライン1と平行に配設されたバスバー12に
より負に帯電される。バスバー12の一端は、槽
2と別に設けた直流電源11の陰極側に接続して
いる。一方、槽2中に配設された吊り下げ極板1
4a,14a……及び固定極板14b,14b…
…が電源11の陽極側に接続している。両極板1
4a及び14bは、槽2において被塗物6の移動
方向後半部分に設置される。これは、前記ですで
に記載したように、槽2中の被塗物移動方向全体
にわたつて極板14a,14bを設けると、被塗
物6と極板14a,14bとの間に大電流が流
れ、塗膜の性状が悪くなるためである。
電着槽2の底部には、舟形底面形状に沿つて循
環ライザー9が配設され、前記補助タンク3から
循環された浴液を、ライザー9から矢印で示すよ
うに底面へ向かつて噴出させる。これにより槽2
内における浴液10に流れが起こり、効率良く電
着塗装を行うことができる。
7,7……は循環ライザー9に配設された噴液
ノズルであり、前記両極板14a及び14bの設
置範囲Aに対応する範囲、すなわち槽2の後半部
分に設けられている。噴液ノズル7,7……から
噴出する液は、図中矢印8で示すように被塗物6
の下方又は斜め下方から吹き上げられるので、被
塗物6の下側にある上向き凹部等の局部からエア
を完全に除去することができる。循環ライザー9
は、図示したように槽2の底面にのみ設けてもよ
く、また槽2の内側壁に沿つて設けてもよい。し
たがつて、噴液ノズル7も、内側壁に設けた循環
ライザー9に設けることができる。
上記構成の電着塗装装置において、コンベアラ
イン1によつて被塗物6を搬送し、電着槽2の浴
液10へ徐々に浸漬させる。被塗物6は、浴液1
0へ浸漬されながらバスバー12を介して負に印
加され、この被塗物6が槽2中央より後方へ移動
する際に、被塗物6と正に印加された極板14a
及び14bとの間で電界が発生し、浴液10中に
溶解されているカチオン型塗料が被塗物6の表面
に付着する。被塗物入槽時に局部に残留したエア
は、噴液ノズル7,7……からの液の噴出により
良好に除去されるか左右前後に移動させられ局部
全体に電着浴液が接触するため、未塗装部分が残
らず均一な塗膜が形成される。
次に、噴液ノズルの設置位置を変更することに
より極めて良好な結果を得たことを考察してみ
る。被塗物局部に未電着塗装部が発生する原因
が、前述したように入槽時にエアが残留したまま
になるいわゆるエアーポケツトだけだとすると、
第2図で示した構成の装置において皆無になるは
ずであつた。しかるに第2図の装置で未電着塗装
部が発生したのは2つの理由が考えられる。第1
に液の噴流ではエアは完全に除去できておらず、
一部は液流により左右前後に局部内を移動するだ
けである。その間、第1図に示すアニオン型装置
ではエアが次々と移動し、その残部に電着塗膜が
順次形成されるので塗り残しなく塗膜が局部全体
に形成されるが、第2図の装置では、まだ電着塗
膜形成が行なわれておらず、さらに被塗物が槽2
内を移動すると槽2の後半部分には噴液ノズルが
設置されていないため噴流はなく、局部エアは局
部内の一定個所に止まつたままになる。かかる状
態で極板14a,14bが近接してくるため電着
塗膜はエア滞留部以外に形成され、局部に未電着
塗装部分が残る。
第2に、カチオン型電着塗装方法の場合には電
着塗膜析出開始前後では、被塗物が陰極となつて
いるため水素発生があるが、この発生ガスによる
気泡が噴液ノズル7,7……による局部エア除去
後にほぼ同一凹部にたまり、以後の電着塗膜析出
の阻害になる。この発生ガス気泡は第2図の装置
においては除去する手段がなくそのままとなり、
結果として凹部は未電着塗装となる。
一方、第3図に示す本発明装置においては、入
槽時に局部にエアがとどまつていても、あるいは
電着開始初期に発生するガスの気泡が局部にとど
まつていても、電着塗膜析出時には極板配置範囲
に設置された噴液ノズル7,7……により噴流が
局部に向かつているため、エアや発生ガス気泡の
一部が除去されたり、局部内で左右前後に移動す
るため、結果として局部全体に塗膜が析出でき、
特に出槽部位に設けたノズル7,7……が残留し
ている気泡を被塗物の上向き傾斜時(出槽時;電
着塗装は継続中)に良好に除去するのでかかる局
部の未電着塗装は皆無になつたものと考えられ
る。
本発明による他の実施例を第4図及び第5図に
示す。第4図は基本的には第1図と同じである
が、異なる点は噴液ノズル用の浴液循環経路をラ
イザー用浴液循環経路と独立して別に設けた点に
ある。
すなわち、槽2の底面付近にこの底面に沿つて
槽を縦断するように設けられた循環ライザー49
aと、これと独立して槽2の後半部分、すなわち
極板(吊り下げ極板44a……と固定極板44b
……)の設置範囲Bに噴液専用ライザー49bを
設け、噴液ノズル47,47……を専用ライザー
49bにのみ設け、補助タンク3と前記循環ライ
ザー49aとの間を浴液循環用管45aで連結
し、補助タンク3と前記専用ライザー49bとの
間を別の噴液循環用管45bで連結する。噴液循
環用管45bの途中には、バルブ43を設ける。
図中、48は前記噴液ノズル47から噴出される
浴液の噴出方向を示す矢印である。
本実施例の装置の利点としては、循環ライザー
49aの配置に関係なく独立に専用ライザー49
bを配設しているので、被塗物6の局部形状、大
きさ、位置やエアポケツトの程度に応じて浴液の
噴流方向、位置等を、適宜調節することができる
点と、バルブ46により噴液ノズル47から出る
噴流の量及び圧力を任意に設定できる点にあり、
この点で第3図よりは好ましい装置であるといえ
る。
第5図はカチオン型電着における2段通電方式
の電着装置に本発明を適用した例であり、基本的
には第4図と同じであるが異なる点は極板を2段
式に設けたことである。すなわち、槽2の前半部
分に予備電極となる1段目極板54aと54a′を
設け、槽2の後半部分に主電極となる2段目極板
54bと54b′を設け、これらの極板はそれぞれ
別の電源に接続させる。1段目極板54aと54
a′の配置範囲Cと2段目極板54bと54b′の配
置範囲Dとに、循環ライザー59aとは独立し
て、それぞれ噴液ノズル57,57……を備えた
1段目極板用噴液専用ライザー(1段目用専用ラ
イザー)59bと2段目極板用噴液専用ライザー
(2段目専用ライザー)59cとを設ける。循環
ライザー59aと補助タンク3との間は浴液循環
用管55aで連結され、1段目専用ライザー59
b,2段目専用ライザー59cと補助タンク3と
の間は途中で枝分れした噴液循環用管55bで連
結されている。噴液循環用管55bの枝分れした
支管部55b′及び55b″は、その先端がそれぞれ
1段目専用ライザー59bと2段目専用ライザー
59cに接続しており、各支管部55b′,55
b″にはバルブ53′,53″が設けられている。図
中、56a,56bは、それぞれ浴液循環用管5
5a及び噴液循環用管55bの基管部分に設けら
れたポンプである。1段目の吊下げ極板54a及
び固定極板54a′は、電着槽2と別に設けた第1
の直流電源52aの陽極側にバスバー12aを介
して電気的に接続され、また2段目の吊り下げ極
板54b及び固定極板54b′は第2の直流電源5
2bの陽極側にバスバー12bを介して電気的に
接続される。被塗物6はコンベアライン1により
移動し、第3図と同様に、電源52aと52bの
陰極側に接続するバスバー12a,12bと接触
して負に帯電される。電源52aは、電源52b
に比較して低い電圧を極板にかけるようになつて
いる。
第5図の構成の電着装置において、補助タンク
3の浴液10はポンプ56bにより、噴液循環用
管55bを通りバルブ53′,53″を経て専用ラ
イザー59b,59cへ供給され、噴液ノズル5
7,57……にて図中矢印58に示すように上方
へ噴出する。被塗物6がコンベアライン1により
搬送され、浴液10中へ浸入すると、槽2の第1
段目極板配置範囲Cにおいて予備電着塗装が開始
する。第1段目極板54aと54a′の設置範囲C
には噴液ノズル57,57……が配設されている
ので、予備電着塗装と同時に被塗物6に浴液の噴
流58が当たり、局部からエアが良好に除去され
被塗物6の局部にも浴液が接触する。同時に、電
着塗装時に陰極である被塗物6の表面に発生する
水素ガスもある程度良好に除去される。次いで被
塗物6が第2段目極板配置範囲Dに搬送され、こ
の範囲で本格的な電着塗装が行なわれる。第2段
目極板配置範囲Dにもノズル57,57……が配
設されているため、この範囲内でも被塗物6の局
部に浴液が接触し、均一な塗膜が析出する。
第5図の装置においては、1段目と2段目極板
がそれぞれ配置され、1段目極板配置範囲Cでは
予備電着塗装、2段目極板配置範囲Dでは主電着
塗装が行なわれるため、得られる塗膜は十分な膜
厚を有する。また第4図と同じように、噴液ノズ
ルを被塗物局部の大きさ、形状に合わせて適宜の
位置に設けることができるという利点を有するほ
か、各電着塗装範囲C及びDのそれぞれに噴液ノ
ズル57,57……が配設されているため、被塗
物局部の残留エアならびに発生ガスが良好に除
去・移動され、したがつて塗り残しなく均一な塗
膜が得られる。しかしながら、実用上は2段目極
板配置範囲Dのみの浴液噴流でも被塗物6の局部
からエアを除去でき、均一な電着塗膜を得ること
ができる。設備コスト的に考えれば2段目極板配
置範囲Dのみの方が有利でもある。これは、第1
段目極板での電着塗装で未塗着部分が生じても、
第2段目極板の通電による電着塗装により局部の
エアが除去された状態で塗膜が形成されるので何
ら不都合がないからである。また、これは多段通
電方式を採用した電着装置においても同様で、主
電着(主電極)の配置範囲に噴液ノズルを設けて
おけば、この範囲での電着塗装で局部に完全に塗
膜が形成される。
したがつて、本発明は多段通電方式の電着塗装
装置において、少なくとも1つの極板配置範囲内
にノズルを設置する実施態様をも包含するもので
ある。
本発明に使用する噴液ノズルは、特殊な構造と
することは必ずしも必要ではなく、通常電着槽内
の配管に用いられる管と類似のものをライザーに
装着すれば容易に目的を達しうるが、被塗物の形
状によつては市販のノズルのうちから適宜選択し
てもよく、とくに制限はない。
また、噴液ノズルの設置個数については、被塗
物の形状によつて異なるため適宜選択してよい。
また、本発明装置のうちの電着浴液循環部分に
おいて、途中から更に配管系を分岐させてこの系
に限外過装置、イオン交換装置、冷却加温用熱
交換装置等の装置を付設すること、或いは電着浴
液循環部分の配管途中に直接過装置を組みこむ
こともできる。
以上、本発明電着塗装装置について詳述した
が、本発明は図示したカチオン型電着塗装装置に
限定されず、アニオン型の場合でも十分適用可能
である。
すなわち、塩化ビニル樹脂等で内部をライニン
グした電着槽中にアニオン型電着浴液を充填した
電着浴中に、負に帯電した極板を配設し、被塗物
(陽極)をその浴中に浸漬、塗装する際、電着槽
の前記極板配置範囲に被塗物へ向かつて浴液を噴
出する噴液ノズルを配設し、被塗物の局部にも完
全に浴液が接触するようにする。従つて、被塗物
局部に残留するエアや発生ガスが完全に追い出さ
れ、未塗着部分のない均一な塗膜が得られる。
ただし、アニオン型電着の場合には、電着初期
に発生するガスは酸素である。
電着塗装初期に水素もしくは酸素のようなガス
が発生するのは、一般的には、電圧印加により電
流が流れ始めて数秒から数十秒後に塗膜が析出し
始めるまでの期間に最も多く、これは被塗物表面
での水の電気分解に伴うものと考えられる。
以上の記載からも明らかなように、本発明の電
着塗装装置は、内面を電気絶縁された電着槽内に
極板を配設し、該電極配置範囲の槽底面又は側壁
部に、被塗物局部に向かつて電着浴液を噴流させ
ることのできるノズルを設けたことにより、電着
塗装と同時に被塗物局部にたまつたエアや発生ガ
スを完全に追い出すことができ、未塗着部分のな
い均一な塗膜を得ることができる。これにより、
電着塗装後の後工程における修正工数、材料費が
低減され、品質のきわめて良好な塗装物が得られ
る。
【図面の簡単な説明】
第1図は従来のアニオン型電着塗装装置の断面
模式図、第2図は従来のカチオン型電着塗装装置
の断面模式図、第3図、第4図及び第5図はそれ
ぞれ本発明のカチオン型電着塗装装置の実施例を
示す断面模式図である。 図中、1……コンベアライン、2……電着槽、
6……被塗物、7……噴液ノズル、9……ライザ
ー、10……電着浴液、14a,14b,44
a,44b,54a,54a′,54b,54b′…
…極板、47,57……噴液ノズル。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 絶縁性材料によつて内面がライニングされ、
    帯電被塗物の対極となる電着塗装用の主電極が槽
    内の出槽側後半部位だけに配置されている電着槽
    と、被塗物を傾斜させながら入槽及び出槽させる
    浸漬用コンベアラインとを有する電着塗装装置に
    おいて、 被塗物に向かつて電着浴液を噴出するノズル
    を、傾斜させながら出槽させる部位を含む前記主
    電極の配置範囲に設けたことを特徴とする電着塗
    装装置。
JP18860281A 1981-11-25 1981-11-25 電着塗装装置 Granted JPS5891198A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP18860281A JPS5891198A (ja) 1981-11-25 1981-11-25 電着塗装装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP18860281A JPS5891198A (ja) 1981-11-25 1981-11-25 電着塗装装置

Publications (2)

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JPS5891198A JPS5891198A (ja) 1983-05-31
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