JPH0333458B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、板状ワークの位置決め作業台、詳し
くは途中に作業位置が設定される板状ワークの搬
送手段を、前記作業位置に搬送手段とは別に設け
られる作業体との間でＸ、Y2方向に相対移動す
ることによつてワークのＸ、Y2方向位置決めが
可能なように構成した板状ワークの位置決め作業
台に関し、例えば電子部品を電子回路を形成する
基板の各所定位置に装着したり、板状ワークに対
し接着剤類を所定位置、所定形状に塗布したり、
基板上にプリント配線を施したりするのに利用さ
れる。

従来の技術 従来この種の装置は、特公昭59−12565号公報
等で知られているように、板状ワークを単に一方
向に搬送し、途中作業位置で板状ワークとそれに
上方から対向する部品装着ヘツド等の作業体との
Ｘ、Y2方向の位置決めを行い、板状ワーク上面
の各部に対し部品装着等所定の作業を施すように
なつている。

発明が解決しようとする問題点 前記従来装置では、１ステーシヨンの作業台で
板状ワークの片面にしか作業できないので、表裏
にプリント配線を形成しまた部品を装着すると云
つた作業は、２つの作業ステーシヨンで順次処理
するか、１つの作業ステーシヨンで第１面作業を
施し排出されたものを再び同一ステーシヨンに供
給して第２面作業を行うかしなければならない。
このため前者の場合設備費が高くつくと共にワー
ク搬送経路長が倍加するのに対応してワーク搬送
にトラブルが生じ易く信頼性低下の原因ともな
る。後者の場合第１面作業後のワークを一旦整理
保管し、第２面作業のために再び供給する必要が
あるので作業が煩雑となり能率も悪く、取扱い中
ワークおよびその装備品を傷め易い。またワーク
は表裏への作業のため２回搬送することになるか
らその分搬送トラブルが起き易くなる点で前者の
場合と同じである。さらに前者、後者何れの場合
も、第１面作業時と第２面作業時との位置決めが
それぞれ個別になされるため、第１面および第２
面各作業間の位置決め精度が得難い。

問題点を解決するための手段 本発明では、前記問題点解決のために、途中に
作業位置が設定される板状ワークの搬送手段を、
前記作業位置に搬送手段とは別に設けられる作業
体との間でＸ、Y2方向に相対移動することによ
つてワークのＸ、Y2方向位置決めが可能なよう
に構成した板状ワークの位置決め作業台におい
て、搬送手段の少なくとも作業位置に板状ワーク
を水平軸まわりに180度反転させる反転部を設け
たものとされる。

作 用 搬送手段は、板状ワークを作業位置に順次導入
し、作業後の板状ワークを作業位置から順次排出
する。また作業位置に導入した板状ワークを作業
位置で搬送手段と対向している作業体とのＸ、
Y2方向の相対移動によつて作業体に対しＸ、Y2
方向に位置決めして各種作業に供する。搬送手段
に設けられる反転部は、作業位置にある板状ワー
クを水平軸まわりに180度反転させ、板状ワーク
の表裏何れをも作業体に対向させ得る。

実施例 第１図から第３図に、本発明を電子部品装着機
に適用した場合の一実施例が示されている。基台
１上にＹ方向レール２の案内を受けるＹ方向移動
台３が設けられ、その一側受動片３ａに螺合する
螺子軸４の可逆回転モータ５による回転で基台１
上をＹ方向に移動される。Ｙ方向移動台３上にＸ
方向レール３９の案内を受けるＸ方向移動台６が
設けられ、その一側受動片６ａに螺合する螺子軸
７の可逆回転モータ８による回転でＹ方向移動台
３上をＸ方向に移動される。これによつて、Ｘ方
向移動台６は、Ｙ方向移動台３の移動をも受け、
結果的にＸ、Y2方向に移動されることになる。

Ｘ方向移動台６上に、電子回路基板９をＸ方向
に搬送する搬送手段１０が設けられている搬送手
段１０は、基板９を作業位置Ａに位置させている
部分を他の基板導入部１０ａ、基板排出部１０ｂ
とは独立し、Ｙ方向水平軸１１まわりに180度反
転可能な反転部１０ｃとされている。搬送手段１
０の基板導入部１０ａは、横断面Ｌ型の基板ガイ
ドレール対１２とガイドレール対１２上の基板９
を作業位置Ａの搬送手段反転部１０ｃへ送り付け
る押動アタツチメント１３付きチエンコンベヤ対
１４とからなり、搬送手段反転部１０ｃは、横断
面チヤンネル型の基板保持ガイドレール対１５と
ガイドレール対に保持された基板９を搬送手段基
板排出部１０ｂへ送り付ける押動アタツチメント
１６付きチエンコンベヤ対１７とからなつてい
る。さらに搬送手段基板排出部１０ｂは、横断面
Ｌ型の基板ガイドレール対１８とガイドレール１
８上の基板９を排出側へ送り出す押動アタツチメ
ント１９付きチエンコンベヤ対２０とからなつて
いる。

各レール対１２，１５，１８の各一方は、その
外側でＸ方向移動台６上に固設された固定壁２
１，２２，２３と、各レール対１２，１５，１８
のＸ方向移動台６上に固設された他方との間に架
設された各ガイドステー対２４，２５，２６の案
内を受けてそれぞれＹ方向に変位可能とされてい
る。可動なレール１２，１５，１８は、第１図、
第３図で右側、第２図で上側に位置しており、そ
れぞれ自身に螺合している止め螺子２７，２８，
２９を各ガイドステー２４，２５，２６に対し押
し付けることで所定位置に固定され、各ガイドレ
ール対１２，１５，１８の搬送基板９に対応した
調整後間隔を保つようにされている。

搬送手段反転部１０ｃの固定側レール１５と固
定壁２２とはその外面に反転部回転中心軸１１が
突設され、この軸１１をＸ方向移動台６上ブラケ
ツト３０，３１に軸受することにより定位置で回
動可能とされ、反転部１０ｃ全体のそれが作業位
置Ａで保持している基板９の中心を通るＹ方向水
平軸１１を中心とした回動反転を可能にしてい
る。一方の軸１１に受動ギヤ３２が装着されると
共にＸ方向移動台６上のソレノイド３３に連結さ
れたラツク３４がギヤ３２に連結され、ラツク３
４のソレノイド３３による進退で、ギヤ３２、軸
１１を介し反転部１０ｃの前記180度反転を往復
回動によつて行うようになつている。

Ｘ方向移動台６がＹ方向移動台３、さらに基台
１には必要に応じ反転部１０ｃの反転に対する干
渉防止窓３５が設けられる。

作業位置Ａ上には、作業体である部品装着ヘツ
ド３６を持つた作業アーム３７が位置している。
アーム３７はプログラムに従い、搬送手段１０外
で供給される所定の部品３８をピツクアツプし、
作業位置Ａの定位置に第１図、第３図仮想線の如
く順次持ち運び、基板９上へ装着する。

部品３８を装着される基板９は、搬送手段１０
に対しその基板導入部１０ａ側から図示しないロ
ーダーによつて送り込まれる。導入部１０ａはこ
の送り込まれた基板９を作業位置Ａの搬送手段反
転部１０ｃへ送り付ける。反転部１０ｃは送り付
けられた基板９をそのまま作業アーム３７による
部品装着に供する。この部品装着の都度、各部品
装着位置に係るプログラムに従い、移動台３や６
のＹ方向、Ｘ方向移動による基板９のＸ、Y2方
向の位置決めがなされ、基板９上各所定位置に所
定の部品が第４図の如く装着される。

基板９の上向きである第１面に対する部品装着
が終了したとき、作業アーム３７による部品装着
を中断するか次の部品装着作業までに、ソレノイ
ド３３が作動されてラツク３４、ギヤ３２、軸１
１を介し搬送手段反転部１０ｃを軸１１を中心に
180度回動させる。これにより反転部１０ｃは基
板９を保持したまま基板９の作業アーム部品装着
ヘツド３６との位置関係を狂わせることなく上下
が反転し、基板９の部品３８を装着し終えた第４
図上向き第１面を第５図のように下向きとし、部
品未装着の第４図下向き第２面を第５図のように
上向きとする。

この状態で第５図上向きとなつた基板９の第２
面に対し、基板９の原点位置調整の必要なく第１
面同様に第５図仮想線の如く必要な部品３８の装
着が行われ、基板９への部品装着を完了する。

なお、基板９の第２面に対する部品装着が不要
な場合、基板９の第１面への部品装着後の搬送手
段反転部１０ｃの反転動作およびそれに続く基板
９の第２面への部品装着動作なしに、基板９への
部品装着が完了する。

基板９への部品装着が完了すると、作業位置Ａ
の部品装着後の基板９が搬送手段基板排出部１０
ｂに送り出され排出部１０ｂに接続された図示し
ないアンローダによつてさらに排送される。同時
に作業位置Ａには次の基板９が送り込まれる。

前記実施例は本発明の一具体例であつて、それ
に限定されるものではなく、種々の搬送手段、反
転手段を採用し得るし、搬送手段反転部に反転時
の基板脱落を防止する溝以外の安定保持手段例え
ば摩擦保持手段を採用する等種々に工夫され得
る。また、部品装着作業以外の各種両面、片面作
業にも適用できる。また、他の実施例として、板
状基板と作業体とのＸ、Y2方向の位置決めが、
搬送手段側のＸ、Y1方向の移動と作業体の他方
向の移動とによつて行われるものも考えられる。

発明の効果 本発明によれば、板状ワークを作業位置へ送り
付け排出する搬送手段が、作業位置に送り付けた
板状ワークを180度反転させる反転部を持ち、作
業位置の板状ワークを必要に応じそのまま180度
反転させるから、１つの作業ステーシヨンでしか
も第１面作業後の板状ワークを供給し直すような
手間もなしに、板状ワーク表裏両面への作業が達
成され、設備費や手間代がかさまず、作業能率も
向上する。また２面作業のためにワーク搬送経路
が増大しないし第１面、第２面作業間でのワーク
管理、取扱いが不要なためトラブルの発生も半減
する。さらに、第１面、第２面作業における原点
位置調整が不要なため、第１面、第２面各作業の
相互位置決めが容易かつ精度よく達成される。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の一実施例を示す斜視図、第２
図は第１図の平面図、第３図は一部を断面して見
た第１図の側面図、第４図、第５図は基板への部
品装着進行状態を示す基板の側面図である。 Ａ……作業位置、１……基台、３……Ｙ方向移
動台、６……Ｘ方向移動台、９……電子回路基板
（板状ワーク）、１０……搬送手段、１０ｃ……反
転部、１１……水平軸、３２……受動ギヤ、３３
……ソレノイド、３４……ラツク、３７……作業
アーム、３８……部品。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 途中に作業位置が設定される板状ワークの搬
   送手段を、前記作業位置に搬送手段とは別に設け
   られる作業体との間でＸ、Y2方向に相対移動す
   ることによつてワークのＸ、Y2方向位置決めが
   可能なように構成した板状ワークの位置決め作業
   台において、搬送手段の少なくとも作業位置に板
   状ワークを水平軸まわりに180度反転させる反転
   部を設けたことを特徴とする板状ワークの位置決
   め作業台。 ２ 反転部は、Ｘ、Ｙ何れかの方向で作業位置板
   状ワークの中央部を通る軸線まわりに板状ワーク
   を反転させるようにされている特許請求の範囲第
   １項記載の板状ワークの位置決め作業台。 ３ 反転部は、板状ワークと同体的に反転可能と
   するワーク保持手段を有している特許請求の範囲
   第１項または第２項記載の板状ワークの位置決め
   作業台。 ４ 搬送手段は、板状ワークの両側を案内するレ
   ールの一方を固定、他方を一方との距離調節可能
   とされている特許請求の範囲第１項、第２項また
   は第３項記載の板状ワークの位置決め作業台。