JP2571047B2 - 物品組立て方法及びその物品組立て装置 - Google Patents

物品組立て方法及びその物品組立て装置

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JP2571047B2
JP2571047B2 JP62034780A JP3478087A JP2571047B2 JP 2571047 B2 JP2571047 B2 JP 2571047B2 JP 62034780 A JP62034780 A JP 62034780A JP 3478087 A JP3478087 A JP 3478087A JP 2571047 B2 JP2571047 B2 JP 2571047B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は物品組立て方法及びその物品組立て装置に関
し、複数の物品をパレット上にセットしてそのパレット
を複数ステーションに亙って搬送し、各ステーションで
順々に自動組立を行なう物品組立て技術に関する。
(従来技術) 従来より、複数ステーションに亙ってパレットを搬送
し、各ステーションで順々に組立作業を行なうようにし
た物品組立装置が実用化されている。この種物品組立装
置には、各ステーションにおいて専用の部品供給装置に
より各部品をパレット上へ供給しその部品供給装置によ
りあるいは専用の自動組立装置により組立を行うように
したものが少なくない。例えば、特公昭52−16915号公
報には、自動車のデファレンシャル装置をパレット上に
組立てていく組立装置において、キャリア供給装置によ
りパレット上のドライブピニオンに対してキャリアを複
雑な移動軌跡の動作で組付けるようにしたものが記載さ
れている。
上記のように、各ステーションにおいて専用の部品供
給装置で部品をパレットに供給して組付ける方式では、
ステーションの数が多くなるだけでなく、製品の設計変
更やモデルチェンジに柔軟に対応しにくいことから、最
近では予めパレット上に複数の部品を配設し、各ステー
ションでは専用の自動組立装置により順々に組立てるよ
うにした物品組立装置が実用化されつつあり、この種物
品組立装置は例えば特開昭57−211430号公報や特開昭57
−184641号公報に記載されている。
(発明が解決しようとする問題点) 上記のように予めパレット上に複数の部品をセット
し、そのパレットを複数ステーションに亙って搬送し、
各ステーションで順々に組立てるようにした物品組立技
術によって、例えばデファレンシャル装置を組立てる場
合には、キャリアにドライブピニオン支承用ベアリング
のアウタレースを圧入する圧入工程及びドライブピニオ
ンに該ベアリングのインナレース等を圧入する圧入工程
の後で、キャリアをドライブピニオンに組付けることに
なるが、このとき自動組立装置によりキャリアを支持し
て上方移動させ更に平行移動させてから下方移動させる
などの動作を行なうことになるので、自動組立装置の構
造が非常に複雑になるだけでなく、組立精度もバラツキ
がちになるという問題がある。
一方、特開昭62−4531号公報には、板状ワークをX、
Y方向へ相対移動する搬送手段における作業位置に、板
状ワークを水平軸回りに180度反転させることが可能な
反転枠を含む反転機構を設けた板状ワークの位置決め作
業台が記載されている。この作業台においては、板状ワ
ークをセットした反転枠全体を反転する構成であるの
で、板状ワークを搬送する搬送路の構造が、その反転の
為のステーションにおいて複雑化し、複雑な構造の反転
機構を設ける必要があり、作業台全体の製作コストが高
くなり、反転枠を含む反転機構を設けるためスペース的
に不利である。更に、板状ワークをセットした反転枠を
反転した後に、次の作業を行うための板状ワークの位置
決めの精度を高くする必要があるといった問題がある。
本発明の目的は、物品組立て装置における物品反転用
の装置を、簡単化し、省スペース化し、安価にし、且つ
反転した部品とその相手方部品との組立て精度を高め得
るような物品組立て技術を提供することである。
(問題点を解決するための手段) 第1発明に係る部品組立て方法は、複数の部品をパレ
ット上にセットして、そのパレットを複数ステーション
に亙って搬送し、各ステーションで順々に自動組立てを
行なう物品組立て方法において、上記パレットに設けた
反転式保持手段の反転アームに第1部品を保持して固定
解除可能に固定するとともに、パレットに設けた保持手
段に第2部品を保持してパレットを搬送し、何れかの反
転ステーションにおいて、パレットとは独立の反転手段
により反転アームを介して第1部品を第2部品の方へ18
0度反転させて、第1部品と第2部品とを組立てること
を特徴とするものである。
第2発明に係る部品組立て装置は、複数の部品をパレ
ット上にセットして、そのパレットを複数ステーション
に亙って搬送し、各ステーションで順々に自動組立を行
なう物品組立て装置において、何れかのステーションに
おいて第1部品を第2部品の方へ180度反転させて第1
部品と第2部品とを組立てる為に、上記パレットに、第
1部品を保持する反転アームとその第1部品を反転アー
ムに固定する固定具とを備えた反転式保持手段を設け、
上記パレットのうちの第1部品が反転される位置に第2
部品を保持する保持手段を設け、上記第1部品を反転す
るステーションには、反転アームを介して第1部品を第
2部品の方へ180度反転させる反転装置をパレットとは
独立に設けたものである。
(作用) 第1発明に係る部品組立て方法においては、複数の物
品をパレット上にセットして、そのパレットを複数ステ
ーションに亙って搬送し、各ステーションで順々に自動
組立てを行なう物品組立てる際、パレットに設けた反転
式保持手段の反転アームに第1部品を保持して固定解除
可能に固定するとともに、パレットに設けた保持手段に
第2部品を保持してパレットを搬送し、何れかの反転ス
テーションにおいて、パレットとは独立の反転手段によ
り反転アームを介して第1部品を第2部品の方へ180度
反転させて、第1部品と第2部品とを組立てる。
第2発明に係る部品組立て装置においては、パレット
に設けた反転式保持手段の反転アームには第1部品が予
め保持されて固定具により固定解除可能に固定されて、
パレットのうちの第1部品が反転される位置に設けられ
た保持手段には第2部品が保持される。パレットが第1
部品を反転する反転ステーションまで搬送されると、そ
の反転ステーションにパレットとは独立に設けられた反
転装置によって反転アームを介して第1部品が第2部品
の方へ180度反転され、これら第1部品と第2部品とが
組立てられることになる。
(発明の効果) 第1発明に係る部品組立て方法によれば、パレット上
に第1部品と第2部品とをセットしてパレットを搬送
し、各ステーションにおいてそれらの第1,2部品に必要
な組立て作業を施してから、反転ステーションにおいて
第1部品を第2部品へ反転させて第1部品と第2部品と
を組立てることができる。また、パレットを設けた反転
式保持手段の反転アームと、反転ステーションにパレッ
トとは独立に設けた反転装置とで、第1部品を反転する
ので、第1部品を反転させる為の装置、つまり組立て装
置が簡単化する。また、第1部品がパレットに設けた反
転アームを介して反転されるので、第1部品と第2部品
との組立て誤差が生じにくく、安定した精度で組立てを
行なうことが出来る。
第2発明に係る物品組立て装置によれば、第1部品を
反転可能に保持する反転式保持手段と、その第1部品が
反転される反転位置に第2部品を保持する保持手段とを
パレットに設け、第1部品を反転する反転ステーション
に反転アームを介して第1部品を第2部品の方へ180度
反転させる反転装置をパレットとは独立に設けたので、
第1部品と第2部品とを組立てるときの動作が非常に簡
単化し、その組立て装置が簡単化し小型化しスペース的
に有利になるうえ、第1部品は反転アームに固定され反
転アームとともに反転するだけなので組付け誤差が生じ
にくく安定した精度で組立てを行なうことが出来る。
(実施例) 以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明する。
本実施例は本発明を自動車のデファレンシャル装置の
自動組立装置(組立てライン)ALとその自動組立て方法
に適用した場合の実施例である。
先ず、最初にデファレンシャル装置Dは、第1図に示
すように、キャリア1と、ドライブピニオン2と、コン
パニオンフランジ3と、作動歯車を含むギヤケース4
と、リングギヤ5などの主要部分及びベアリング類・オ
イルシール6・その他多種の小部品とから構成されてお
り、上記ベアリング類としてはドライブピニオン2を支
承するフロントベアリング7及びリヤベアリング8、ギ
ヤケース4の左右端部を支承するサイドベアリング9な
どが設けられている。その他シム10、ディスタンスピー
ス11、ワッシャ12及びナット13、サイドベアリング9の
上半部を覆うベアリングキャップ(図示略)等が設けら
れている。
上記自動組立ラインALは、第2図に示すようにS1〜S2
0の20ステーションに亙ってパレットPをコンベアで搬
送するループ状の搬送ラインを設け、各ステーションに
必要に応じてロボット・圧入装置・パーツ供給装置・ナ
ットライナなどを設け、4種類のデファレンシャル装置
を混流的に組立てるようにしたものであり、各ステーシ
ョンでは次のような組立作業を行なう。
S1〜S3ステーションでは、パレットP上の所定の治具
に大部分の部品がマニュアルでセットされる(第5図〜
第11図参照)。S4ステーションでは、ギヤケース4とリ
ングギヤ5との間に可動スペーサを介在させた状態でギ
ヤケース4とリングギヤ5間にネジロック剤(接着剤)
がロボットにより塗布され、その塗布後可動スペーサが
上記ロボットにより解除される。S5ステーションでは、
圧入装置によりキャリア1に対して上下両方から同時に
リヤベアリング8のアウタレース8bとフロントベアリン
グ7のアウタレース7bとが圧入される一方、別の圧入装
置によりギヤケース4に対して上下両方から同時にサイ
ドベアリング9のローラ付きのインナレース9aが圧入さ
れる。
S6ステーションでは、シム10の厚さを決定する為の寸
法測定がなされ、S7ステーションでは、リングギヤ5を
10本のボルト5aで締付けるタイプのギヤケース4とリン
グギヤ5とに対して加圧装置と5軸ナットランナとによ
りギヤケース4とリングギヤ5との加圧及びボルト締め
(5本ずつ2回)がなされる。
S8ステーションでは、リングギヤ5を8本のボルト5a
で締付けるタイプのギヤケース4とリングギヤ5とに対
してS7ステーションと同様にボルト締めがなされる。こ
れと並行してS8ステーションでは、ドライブピニオン2
に対してシム10とリヤベアリング8のローラ付のインナ
レース8aが供給セットされる。S10ステーションでは、
ドライブピニオン2に対して圧入装置により上記インナ
レース8aが圧入され、またロボットによりドライブピニ
オン2に対してディスタンスピース11が組付けられる。
更に反転装置によりキャリア1を反転させてドライブピ
ニオン2を組付け、その反転後圧入装置によりドライブ
ピニオン2に対してフロントベアリング7のローラ付き
のインナレース7aが圧入される。S11ステーションで
は、キャリア1に対して圧入装置によりオイルシール6
が圧入され、その圧入後ドライブピニオン2に対してコ
ンパニオンフランジ3が圧入装置により圧入される。
以下、S12〜S20ステーションでは、ドライブピニオン
2に対するワッシャ12とナット13の組付け、ナット13の
取付けとプリロード測定、その他各種の測定、一体化さ
れたキャリア1とドライブピニオン2の反転、キャリア
1に対するギヤケース4・リングギヤ5の組付け、サイ
ドベアリング9のアウタレース9b・アジャストスクリュ
ー(図示略)・ベアリングキャップ・ロックプレート14
の組付けなどがなされる。
次に、上記デファレンシャル装置Dの組立てに供する
パレットPの構造について説明する。
第3図〜第5図に示すようにパレットPの搬送方向を
前方として説明すると、このパレットPは、矩形状のベ
ースプレート15と、ベースプレート15の前部に設けられ
たキャリアセット治具20と、ベースプレート15の中央部
に設けられたドライブピニオンセット治具16と、ベース
プレート15の後部に設けられたギヤケース・リングギヤ
セット治具30(これを、GC・RGセット治具という)と、
オイルシール受け治具41と、コンパニオンフランジ受け
治具42と、フロントベアリング7のインナレース受け治
具43と、ディスタンスピース受け治具44と、サイドベア
リング9圧入用の4種の圧入パンチ受け治具45と、ベア
リングキャップ受け部46と、フロントベアリング7のア
ウタレース受け部47と、サイドベアリング9のインナレ
ース受け部48と各ステーションでパレットPの3次元位
置を設定する為の前後1対の位置決め用嵌合部49などを
備えている。
上記キャリアセット治具20は第3図〜第6図に示すよ
うに左右1対対称のセット治具20Aと左右のセット治具2
0A同士を連結し、且つ受け部材21aで受け止められる係
止部材21とからなる。
各セット治具20Aは、ベースプレート15に立設の筒部
材22に軸部材23を上下動可能に挿入装着し、軸部材23の
上端部のブラケット23aに左右方向の枢支軸24を介して
反転アーム25を連結し、反転アーム25にサポートプレー
ト26を鉛直支軸27を介して回転可能に装着し、そのサポ
ートプレート26の上側にクランパ28(固定具に相当す
る)を設けたものである。上記クランパ28はクランパ部
材28aと締付けボルト28bとからなる。上記反転アーム25
とクランパ28とで反転式保持機構が構成されている。サ
イズの異なる4種のキャリア1を位置決めして支持し得
るように、サポートプレート26の前後左右の4辺には各
位置決め支持部が形成され、その夫々にはキャリア1の
ボルト穴1aに嵌まる1対のピン26aが立設されている。
そして、キャリア1のフロント側を下方にし且つキャリ
ア1のドライブピニオン装着孔をアウタレース受け部47
と同心状に保ち、キャリア1のフランジ部16を左右のサ
ポートプレート26に亙って載置し、左右各1対のピン26
aで位置決めし、左右のクランパ28でフランジ部1bを固
定し、これによりキャリア1をセットするようになって
いる。S10にて反転装置によりキャリア1を反転すると
きには枢支軸24を介して反転アーム25と供にキャリア1
を後方へ180゜反転させ支軸台29を支持し得るようにな
っている。
上記ドライブピニオンセット治具16は、第4図・第7
図に示すようにベースプレート15に立設された1対のガ
イドロット17aで案内された上下動可能な昇降台17と、
昇降台17上に立向きにセットされたドライブピニオン2
を倒れないように保持するホルダ18とを備え、昇降台17
の上端中央部にはドライブピニオン2のリヤ端中央の凹
部に嵌まる軸心設定ピン17bが組込まれ、この軸心設定
ピン17bはバネで付勢されている。上記ホルダ18はベー
スプレート15に立設したボルダガイド18aに左右方向位
置調節自在に取付けられ、ホルダ18の先端部にはドライ
ブピニオン2を嵌める略半円状の切欠部18bが形成され
ている。
上記GC・RGセット治具30は、第3図〜第5図・第8図
に示すように左右1対対称のセット治具30Aからなる。
各セット治具30Aは、ベースプレート15に立設した筒部
材31に軸部材32を上下動可能に装着し、その軸部材32の
上端に左右に亙って一体のサポートプレート33を固着
し、サポートプレート33をバネケース34内に設けた圧縮
バネ34aで上方へ付勢し、軸部材32の下端鍔部32aで上限
位置を規制するとともにサポートプレート33の下側に左
右に亙って設けた規制部材35により下限位置を規制可能
にし、サポートプレート33に立設した軸部材36の回りに
回転可能に位置決め規制板37をサポートプレート33上に
設けたものである。
そして、軸部材36に上下動可能に装着され圧縮バネで
上方へ付勢された支持ロッド38の上端部には角筒部材38
aが左右方向に向けて水平に装着され、その角筒部材38a
に可動スペーサ39が左右相対向するように装着され、可
動スペーサ39の外端部には立向きのハンドル部39aが形
成されている。
4種のギヤケース4とリングギヤ5とを支持し位置決
めし得るように、位置決め規制板37の前後左右の4辺に
は夫々リングギヤ5のテーパ端面を受ける受け部37a及
びリングギヤ5の外周端部を位置決め規制する位置決め
規制部37bとが形成されている。即ち、リングギヤ5は
左右のセット治具30Aの受け部37aにより所定の付勢に保
持されるとともに位置決め規制部37bによりその軸心位
置がパレットPに対して所定の位置となるようにセット
される。
以上のように、パレットPのベースプレート15に対し
て、キャリア1、ドライブピニオン2、ギヤケース4及
びリングギヤ5、オイルシール6、コンパニオンフラン
ジ3、フロントベアリング7のインナレース7a、ディス
タンスピース11、サイドベアリング9の圧入パンチなど
が夫々所定位置・所定姿勢となるようにセットされ、パ
レットPは各ステーにおいて各ストッパで粗位置決めさ
れた後1対の位置決め用嵌合孔49に各ステーションの嵌
合ピンを嵌合させることにより前後・左右・上下方向に
正確に位置決めされるので、各ステーションでは各種の
自動圧入装置・ロボット・ナットランナ・パーツ供給装
置を介して殆ど自動的に組立作業を進めることが出来
る。
ところで、本実施例に係るデファレンシャル装置の自
動組立装置では、S10ステーションにおいて反転してド
ライブピニオン2に組立てられるキャリア1を保持する
反転式保持手段としてのキャリアセット治具20をパレッ
トPに設けた点と、そのキャリアセット治具20の反転ア
ーム25を介してキャリア1を反転させる反転装置50をS1
0ステーションに設けた点とに特徴を有するものであ
る。S10ステーションにおける組立作業との関係で、先
ずドライブピニオン2にインナレース8aを圧入する圧入
装置51について説明し、その次に反転装置50について説
明する。
S10ステーションには、第12図に示すように、上記イ
ンナレース8aを圧入シリンダ52により圧入する圧入装置
51と、この圧入装置51の圧入パンチ53を圧入ヘッド54に
着脱するロボット55が設けられており、上記圧入ヘッド
54は、エア供給路56aを有するヘッドブロック56と、圧
入荷重伝達用の筒部材57と、筒部材57に内嵌されたエア
シリンダ58と、エア通路56aから作動室58aへのエア通路
を形成する通路形成部材59と、筒部材57に上下動自在に
外嵌された可動スリーブ60と、筒部材57の孔に装着され
たチャッキング用鋼球61と、可動スリーブ60を上下動さ
せるエアシリンダ62とを備えている。
4種のドライブピニオン2にインナレース8aを圧入す
る4種の圧入パンチ53はS10ステーションに準備されて
おり、各圧入パンチ53は対応するドライブピニオン2の
シャフト部分2aに嵌合する略筒状に形成され、その下端
部には環状の圧入力伝達部53aを有し、その上端部には
圧入ヘッド54の筒部材57に嵌まる嵌合部53bが形成さ
れ、嵌合部53bには環状V溝53cが形成されている。上記
ロボット55により圧入パンチ53の何れかを選択しそれを
掴んで圧入ヘッド54に装着する場合、エアシリンダ58を
介して可動スリーブ60の内周の環状溝60aを鋼球61の位
置に合致させた状態で、ロボット55により圧入パンチ53
の嵌合部53bを筒部材57に嵌合させる。このとき鋼球61
はV溝53cに合致しているので、可動スリーブ60を下方
へ移動させると、鋼球61がV溝53cに嵌まり、圧入パン
チ53は圧入ヘッド54に固定される。
このようにして、圧入パンチ53が圧入ヘッド54に装着
され、圧入可能な状態となる。但し、S9ステーションに
おいてドライブピニオン2にシム10が装着され、インナ
レース8aも仮組付けされているので、ロボット55により
圧入パンチ53をドライブピニオン2に装着してからその
圧入パンチ53を圧入ヘッド54に固定してもよい。
圧入後、圧入パンチ53を取外す場合には、ロボット55
で圧入パンチ53を掴んだ状態で、可動スリーブ60の環状
溝60aを鋼球61に合致させてからエアシリンダ58の作動
室58aへエアを供給しつつ、ロボット55により圧入パン
チ53を下方へ移動させると、ピストン58bにより圧入パ
ンチ53が下方へ押出されてロボット55へ預けられること
になる。
第13図の状態でインナレース8aを圧入する場合、圧入
荷重がパレットPのベースプレート15に伝達しないよう
に、昇降台17の下方より開口17cを通して昇降装置(図
示略)の昇降ヘッド62が上昇し、この昇降ヘッド62と圧
入ヘッド54・圧入パンチ53により圧入動作がなされるこ
とになる。但し、この圧入時ホルダ18はロボット55によ
り側方へ移動される。
尚、上記昇降装置は、上記インナレース8aの圧入時
に、圧入荷重を支持するだけでなく、キャリア1を反転
させてドライブピニオン2に組付ける際にはキャリア1
を180゜近くまで反転させて仮停止した状態でドライブ
ピニオン2を上昇させるのにも活用されるし、更にキャ
リア1をドライブピニオン2に組付けてから圧入装置51
によりドライブピニオン2にインナレース7aを圧入する
ときにも活用される。
次に、反転装置50及びそれに関連する構造について説
明する。
先ず、上記パレットPのキャリアセット治具20には、
第14図・第15図に示すように反転用ローラ63が設けら
れ、この反転用ローラ63がベースプレート15の側縁外へ
突出している。即ち、右側のセット治具20Aの反転アー
ム25の下側にローラ取付部材64の一端部が固着され、そ
のローラ取付部材64のフランジ部64aには遊輪からなる
反転ローラ63が左右方向の支軸65を介して取付けられて
いる。前記反転装置50は、第12図に示すように、圧入装
置51を取付けたフレーム66と共通のフレームに設けられ
ている。
上記反転装置50は、第12図・第15図・第16図に示すよ
うに上記キャリアセット治具20の反転用ローラ63に係合
する溝形の係合部材67を有する反転レバー68と反転レバ
ー68を180度反転させる反転機構69とを備え、反転レバ
ー68はフレーム66の外側に設けられるとともに反転機構
69はフレーム66内に配設されている。
上記反転機構69は、フレーム66にトラニオン支持され
た油圧シリンダ70と、その油圧シリンダ70でレバー71を
介して回動駆動される駆動軸72と、従動軸73と、駆動軸
72の回転を2倍に増速して従動軸73に伝える増速ギヤ74
とを備えている。第16図に示すように、シリンダ70のピ
ストンロッド70aを最大限収縮させた状態で反転レバー6
8は水平状態となり、ピストンロッド70aを伸長させてレ
バー71を下方へ90゜揺動させると、増速ギヤ74の増速作
用により反転レバー68は180゜反転する。
上記キャリア1を反転させてドライブピニオン2に取
付ける際に、キャリア1とドライブピニオン2のピニオ
ン部分2bとの干渉を避けるため、キャリア1を180゜近
くまで反転した位置で仮停止させる必要がある。その仮
停止の為の仮停止機構75がエアシリンダ76と段付ブロッ
ク77とで構成され、仮停止時には段付ブロック77の上段
部77aでレバー71の下端を受け止め、また180゜反転時に
は段付ブロック77の下段部77bで受け止めるようになっ
ている。
更に、上記係合部材67を、反転用ローラ63に係合する
係合位置(第15図実線図示)と反転用ローラ63外へ外れ
た非係合位置とに切換えるため、係合部材67は1対のガ
イドロッド67aを介して反転レバー68に装着されるとと
もに、係合部材67はエアシリンダ78により係合位置と非
係合位置とに切換えられるようになっている。
S10ステーションにおいてドライブピニオン2にイン
ナレース8aを圧入後キャリア1を反転する場合、パレッ
トPが該ステーションに位置決めされた状態で、反転レ
バー68を水平に倒して係合部材67をローラ63の側方に位
置させ、エアシリンダ78により係合部材67を係合位置に
切換える。次に、油圧シリンダ70のピストンロッド70a
を伸長させていくと、レバー71が下方へ揺動するのと並
行的に反転レバー68が第16図で時計回りに回動し、上記
反転用ローラ63を介してキャリアセット治具20の1対の
反転アーム25及びこれに固定されたキャリア1が反転す
ることになる。
この反転の際、当初仮停止機構75の段付ブロック77の
上段部77aでレバー71の下端を受け止めることにより、
キャリア1を180゜近く反転させた状態で、昇降装置の
昇降ヘッド62により昇降台17を介してドライブピニオン
2を上昇させる。このようにすると、比較的大径のピニ
オン部分2bを有するドライブピニオン2であってもキャ
リア1との干渉を避けることが出来る。上記ドライブピ
ニオン2を所定位置まで上昇させた状態で、エアシリン
ダ76のピストンロッドを収縮させて段付ブロック77の下
端部77bでレバー71を受け止めるように切換えると、反
転アーム68とキャリア1とは180゜反転し、キャリア1
が支持台29で受け止められる。
上記支持台29の高さが一定なので、比較的大型のキャ
リア1の場合、反転後において反転アーム25は反転前に
比べて幾分高く位置するが、この高さ変化はキャリアセ
ット治具20における上下動自在の軸部材23の上昇により
実現される。上記のように、キャリア1を反転してドラ
イブピニオン2を組付け、キャリア1に対してドライブ
ピニオン2を所定位置に保持した状態において、圧入装
置51によりキャリア1側のアウタレース7bとドライブピ
ニオン2との間のインナレース7aが圧入される。尚、上
記ロボット55は勿論のこと、圧入装置51及び反転装置50
はパレットPを位置決めする嵌合ピン駆動装置等の制御
装置からの信号に基いて自動制御されるようになってい
る。そして、本願の物品組立て装置はデファレンシャル
装置D以外の各種機械装置などの組立に適用し得ること
は言うまでもない。
以上説明したように、反転アーム25を有するキャリア
セット治具20にキャリア1をセットし、キャリア1の反
転位置に設けたドライブピニオンセット治具16にドライ
プピニオン2をセットし、S10ステーションに反転アー
ム25を介してキャリア1を反転する反転装置50を設けた
ので、キャリア1を反転する為の装置が非常に簡単化
し、且つキャリア1の反転に伴う位置決め誤差も僅小と
なって組立精度が向上する。
しかも、反転アーム25とクランパ28を含む反転保持機
構をパレットP側に設け、反転アーム25を反転させる反
転装置50をステーション側に設けたので、キャリア1を
反転させる為の構造が簡単化し、省スペース化でき、製
作費も安価にすることができる。
【図面の簡単な説明】
図面は本発明の実施例を示すもので、第1図はデファレ
ンシャル装置の横断面図、第2図はデファレンシャル装
置の自動組立ラインの概略平面図、第3図はパレットの
概略斜視図、第4図はパレット平面図、第5図はパレッ
トの縦断側面図、第6図は第4図VI−VI線断面図、第7
図は第4図VII−VII線断面図、第8図は第4図VIII−VI
II線断面図、第9図・第10図・第11図は夫々コンパニオ
ンフランジ受け治具・インナレース受け治具・ディスタ
ンスピース受け治具の背面図、第12図は圧入装置とロボ
ットと反転装置の側面図、第13図は圧入状態における圧
入ヘッドと圧入パンチの縦断面図、第14図は第4図のXI
V−XIV線断面図、第15図は反転装置の縦断面図、第16図
は反転装置の側面図、第17図はキャリア反転動作を示す
パレットの要部断面図である。 D……デファレンシャル装置、P……パレット、1……
キャリア、2……ドライブピニオン、16……ドライブピ
ニオンセット治具、20……キャリアセット、25……反転
アーム、28……クランパ、50……反転装置。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小川 洋 広島県安芸郡府中町新地3番1号 マツ ダ株式会社内 (72)発明者 新名 勝美 北九州市八幡西区上々津役15−16 (56)参考文献 特開 昭62−4531(JP,A) 特開 昭61−226234(JP,A) 実開 昭58−830(JP,U)

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】複数の物品をパレット上にセットして、そ
    のパレットを複数ステーションに亙って搬送し、各ステ
    ーションで順々に自動組立てを行なう物品組立て方法に
    おいて、 上記パレットに設けた反転式保持手段の反転アームに第
    1部品を保持して固定解除可能に固定するとともに、パ
    レットに設けた保持手段に第2部品を保持してパレット
    を搬送し、 何れかの反転ステーションにおいて、パレットとは独立
    の反転手段により反転アームを介して第1部品を第2部
    品の方へ180度反転させて、第1部品と第2部品とを組
    立てることを特徴とする物品組立て方法。
  2. 【請求項2】複数の物品をパレット上にセットして、そ
    のパレットを複数ステーションに亙って搬送し、各ステ
    ーションで順々に自動組立てを行なう物品組立て装置に
    おいて、 何れかのステーションにおいて第1部品を第2部品の方
    へ180度反転させて第1部品と第2部品とを組立てる為
    に、 上記パレットに、第1部品を保持する反転アームとその
    第1部品を反転アームに固定する固定具とを備えた反転
    式保持手段を設け、 上記パレットのうちの第1部品が反転される位置に第2
    部品を保持する保持手段を設け、 上記第1部品を反転するステーションには、反転アーム
    を介して第1部品を第2部品の方へ180度反転させる反
    転装置をパレットとは独立に設けた、 ことを特徴とする物品組立て装置。
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