JPH0330923B2 - - Google Patents
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- JPH0330923B2 JPH0330923B2 JP59184421A JP18442184A JPH0330923B2 JP H0330923 B2 JPH0330923 B2 JP H0330923B2 JP 59184421 A JP59184421 A JP 59184421A JP 18442184 A JP18442184 A JP 18442184A JP H0330923 B2 JPH0330923 B2 JP H0330923B2
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Landscapes
- Manufacturing Of Magnetic Record Carriers (AREA)
Description
〔産業上の利用分野〕
本発明は、磁気デイスクの製造方法に関する。
本発明は、さらに詳しく述べると、高密度記録が
可能な垂直磁化磁気デイスクを製造する方法に関
する。この磁気デイスクは、コンピユータ用メモ
リー等として、広く利用することができる。 〔従来の技術〕 従来、水平磁気記録用の磁気デイスクが数多く
提案されかつ実用に供されてきたことは周知の通
りである。この水平磁気記録方式の磁気デイスク
は、塗布技術を用いて、すなわち磁気記録媒体を
含む磁性塗料を円板表面に塗布し、そしてこの塗
膜を磁気的に水平に配向させることによつて製造
することができた。記録媒体の水平配向は、例え
ば第2図に示されるように、円板をその回転下、
垂直磁場及び水平磁場の影響下におくことで達成
されてきた。すなわち、磁性塗料塗布のt1後、円
板を高速R2で回転させながら(第2図のC参
照)、垂直磁場BをH2で印加する。このt1からt2
までの間で磁気記録媒体の塗膜を良好に形成す
る。次いで、記録媒体の水平配向のため、円板の
回転数をR1まで下げ、水平磁場AのH2での印加
を開始する。垂直磁場Bの印加は、水平配向を妨
害しないため、放置時間t3で中止する。なお、円
板の回転数をt2点でR1に変更したのは、記録媒体
をよりきれいに配向させることが目的であつた。
円板の回転数は、t4で再び高速R2に変更する。円
板の回転下にしばらくにわたつて水平磁場を印加
することの結果、記録媒体の水平配向とその塗膜
の乾燥を完了する。この水平磁気記録方式は、し
かしながら、高密度記録用の媒体を目的とした場
合、膜厚を薄くしなければならず、限界や製造の
困難を伴ない、また、上記した水平配向処理もか
なり煩雑で、長時間を要する。 最近、水平磁気記録方式に代るものとして、磁
気記録媒体を垂直に配向させる方式が開発され、
実用化されるに至つた。この垂直磁気記録方式で
は、高密度になればなるほど磁石の長さ/幅が改
善され、単位磁石に働く減磁界が弱められ、ま
た、高密度記録の場合、1ビツト当りの磁石の持
つ残留磁気モーメントを大きくすることができ
る。このようなメリツトをもつた垂直磁化磁気デ
イスクは、通常、垂直磁化膜をスパツタ法、蒸着
法、塗布法などで形成することによつて製造され
ている。このタイプの磁気デイスクのとりわけ有
用な製造方法は、例えばバリウムフエライト
(BaFe12O19)のような磁性粉と分散剤、溶剤、
バインダなどを含む磁性塗料を円板表面に塗布
し、強い磁場中で配向させながら乾燥させること
からなつている。バリウムフエライトの微粒子が
磁性粉として好んで用いられるのは、それが六方
晶系の平板状で、板径が板厚よりも十分に大きく
かつ磁化が板面に垂直であるために、より垂直配
向が容易にあるからである。 垂直磁化膜形成のための垂直配向は、通常、第
3図に示されるようにして行なわれている。図示
のAから判るように水平磁場は印加されておら
ず、また、図示のCから判るように円板は回転さ
れていない。すなわち、この方法の場合、磁性塗
料の塗布後に強い垂直磁場H3中に円板を放置す
るだけである(図示のB参照)。磁場H3は、通
常、4〜5KOe以上である。また、円板の放置時
間tは12時間〜24時間以上である。このような配
向処理を通じて、磁気記録媒体を、高密度記録が
可能な程度に媒体表面に対して垂直に配向させる
ことができる。 〔発明が解決しようとする問題点〕 塗布法による垂直磁化磁気デイスクの製造方法
は、上記したように記録の高密度化に関してとり
わけ有用であるというものの、同じく上記したよ
うに、磁場の強さが配向度を左右するので4〜
5KOe以上の強い磁場が必要である、強い磁場を
かけ得るとしてもなかなか配向度を上げることが
できない、磁場中での放置は密閉条件下に行なわ
れるので塗膜の乾燥に12〜24時間以上が必要であ
る、という欠点を有する。さらに加えて、この製
造方法では、磁性粉が規則的かつきれいに配向し
ない、磁化膜表面の平滑性が悪くて凹凸が目立
つ、垂直磁場印加時に磁石の間にはさむので磁化
膜の膜厚が予め決められてしまい、膜厚のコント
ロールが難かしい、等の欠点がある。したがつ
て、今、これらの欠点を伴なわない、垂直磁化磁
気デイスクを製造するための改良された方法を提
供することが望まれている。 〔問題点を解決するための手段〕 本発明者らは、上述の問題点を解決すべく研究
の結果、垂直磁化のための配向処理時に垂直磁場
のみを印加するのではなくて、垂直磁場に水平磁
場も併用して印加するのが非常に有効であるとい
う知見を得、よつて、例えばバリウムフエライト
粉のような磁性粉を含む垂直磁化膜形成性磁性塗
料を円板表面に塗布した後、その円板を回転させ
ながら、垂直磁場及び水平磁場を組み合わせて印
加する第1配向工程、そして垂直磁場のみを印加
する第2配向工程を順次実施し、かつ、前記第1
及び第2配向工程の間じゆう、前記円板を2〜
10rpmの速度で回転させることを要旨とする本発
明の垂直磁化磁気デイスクの製造方法を完成し
た。 本発明では、第1に、配向処理工程(第1配向
工程プラス第2配向工程)の間じゆう、磁性塗料
を塗布した円板を連続的に回転させることが重要
である。回転させながら磁場を印加すると、膜厚
むらを生じにくいのはもちろんのこと、乾燥速度
も早くなる。実際、本発明では、通常5分間、長
くても10分間で塗膜の乾燥が完了する。それとい
うのも、円板を回転させると塗膜に含まれるシン
ナーなどの溶剤が蒸発しやすくなり、また、乾燥
そのものも非常におだやかで均一に進行するから
である。円板の回転は、一定の速度で、特に2〜
10rpmの低速度で実施するのが有利である。 本発明では、第2に、垂直磁場に水平磁場を併
用した第1配向工程を先ず実施し、引き続いて垂
直磁場のみ印加する第2配向工程を実施すること
が重要である。第1配向工程での垂直磁場は、良
好な塗膜形成性を達成するため、すなわち、磁性
塗料がうまく流れるのを遠心力等で達成するため
に有効である。さらに、この第1配向工程で垂直
磁場と水平磁場を組み合わせて印加することは、
磁性粉を立てたり寝せたりすることの結果、磁性
粉の配列状態を規則正しくしたり、表面性を改良
して塗膜表面から凹凸をなくしたりするのに有用
である。さらに、この結果として、引き続く第2
配向工程において垂直磁場のみで最終的に垂直配
向時も、小さな垂直磁場を印加するのみで高い配
向度、そして強固な配向を達成することができ
る。 本発明の実施において、垂直磁場の印加と水平
磁場の印加を交互に実施することによつて第1配
向工程となすのが好ましい。別の好ましい態様に
よれば、第1配向工程の前半で垂直磁場のみを印
加しかつその後半で垂直磁場及び水平磁場を同時
に印加することが推奨される。この態様では、第
1配向工程で印加する垂直磁場の強さを一定とし
かつ第2配向工程で印加する垂直磁場の強さより
も小とすることが好ましい。この態様では、第1
配向工程の垂直磁場の強さを第2配向工程の垂直
磁場の強さ及び第1配向工程の水平磁場の強さの
約1/3〜1/2とすることが特に好ましい。 本発明方法の好ましい一例を説明すると、第1
図に図示する通りである。放置時間t0は、垂直磁
化膜形成性磁性塗料、例えば磁性粉(例えばバリ
ウムフエライト)と例えばトルエン、キシレン、
酢酸セロソルブのような溶剤、例えばエポキシ樹
脂、アクリル樹脂、フエノール樹脂のようなバイ
ンダなどを含む磁性塗料を例えばアルミニウム合
金のような円板の表面に塗布した時点を意味す
る。なお、本発明をバリウムフエライト以外の磁
性粉に適用することももちろん可能である。 磁性塗料の塗布からt1を経過して、円板を高速
R2で回転させるC。同時に、弱い垂直磁場H1、
例えば1KOeを印加するB。さらに、弱い垂直磁
場H1を印加している途中t2から、強い水平磁場
H2、例えば2〜3KOeを印加するA。また、この
途中t2から、円板の回転数を低速R1に変更する。
なお、前記した水平磁場の印加は短時間(t3−
t2)で切り上げる。ここまでが第1配向工程であ
る。水平磁場の印加を中止するとともに、今度は
垂直磁場の強さをH2、例えば2〜3KOeまで上昇
させ、これを一定時間維持する。この一定時間後
に第2配向工程も完了し、したがつて、円板の回
転もこの時点で中止する。円板が完全に乾燥した
ことは肉眼で確認可能である。なお、時間的配分
は、第1配向工程(t1〜t3)に約2分、第2配向
工程に約3分、合計して約5分である。 〔実施例〕 例1: 粒径約0.1〜0.2μmのバリウムフエライト微粒
子を溶剤(トルエン)及びバインダ(エポキシ樹
脂)と入念に混練して磁性塗料を調製した。この
磁性塗料をスピンコート法によりアルミ基板に膜
厚1μmで塗布した。塗料の塗布後直ちに、先に
説明した第1図の処理モードで垂直配向処理を実
施した。得られた垂直磁化膜の垂直配向度Mr/
Ms(Mr:残留磁化、Ms:飽和磁化)を磁化測定
装置(東英工業(株)製VSM−3S)を用いて磁化ヒ
ステリシス曲線から求めた。さらに、この垂直磁
化膜の平均表面粗さ(μmRa)を表面粗さ計
(小坂研究所(株)製SE−3C)を用いて測定した。得
られた結果を次の第1表に記載する。 比較のため、垂直配向のための処理モードを変
更して上記手法を繰り返した。対照1では、
2.5KOeの垂直磁場を適用して第3図の処理モー
ドを反復した。さらに、対照2では、水平磁場の
印加を省略して第1図の処理モードを反復した。
次表に記載のような結果が得られた。
本発明は、さらに詳しく述べると、高密度記録が
可能な垂直磁化磁気デイスクを製造する方法に関
する。この磁気デイスクは、コンピユータ用メモ
リー等として、広く利用することができる。 〔従来の技術〕 従来、水平磁気記録用の磁気デイスクが数多く
提案されかつ実用に供されてきたことは周知の通
りである。この水平磁気記録方式の磁気デイスク
は、塗布技術を用いて、すなわち磁気記録媒体を
含む磁性塗料を円板表面に塗布し、そしてこの塗
膜を磁気的に水平に配向させることによつて製造
することができた。記録媒体の水平配向は、例え
ば第2図に示されるように、円板をその回転下、
垂直磁場及び水平磁場の影響下におくことで達成
されてきた。すなわち、磁性塗料塗布のt1後、円
板を高速R2で回転させながら(第2図のC参
照)、垂直磁場BをH2で印加する。このt1からt2
までの間で磁気記録媒体の塗膜を良好に形成す
る。次いで、記録媒体の水平配向のため、円板の
回転数をR1まで下げ、水平磁場AのH2での印加
を開始する。垂直磁場Bの印加は、水平配向を妨
害しないため、放置時間t3で中止する。なお、円
板の回転数をt2点でR1に変更したのは、記録媒体
をよりきれいに配向させることが目的であつた。
円板の回転数は、t4で再び高速R2に変更する。円
板の回転下にしばらくにわたつて水平磁場を印加
することの結果、記録媒体の水平配向とその塗膜
の乾燥を完了する。この水平磁気記録方式は、し
かしながら、高密度記録用の媒体を目的とした場
合、膜厚を薄くしなければならず、限界や製造の
困難を伴ない、また、上記した水平配向処理もか
なり煩雑で、長時間を要する。 最近、水平磁気記録方式に代るものとして、磁
気記録媒体を垂直に配向させる方式が開発され、
実用化されるに至つた。この垂直磁気記録方式で
は、高密度になればなるほど磁石の長さ/幅が改
善され、単位磁石に働く減磁界が弱められ、ま
た、高密度記録の場合、1ビツト当りの磁石の持
つ残留磁気モーメントを大きくすることができ
る。このようなメリツトをもつた垂直磁化磁気デ
イスクは、通常、垂直磁化膜をスパツタ法、蒸着
法、塗布法などで形成することによつて製造され
ている。このタイプの磁気デイスクのとりわけ有
用な製造方法は、例えばバリウムフエライト
(BaFe12O19)のような磁性粉と分散剤、溶剤、
バインダなどを含む磁性塗料を円板表面に塗布
し、強い磁場中で配向させながら乾燥させること
からなつている。バリウムフエライトの微粒子が
磁性粉として好んで用いられるのは、それが六方
晶系の平板状で、板径が板厚よりも十分に大きく
かつ磁化が板面に垂直であるために、より垂直配
向が容易にあるからである。 垂直磁化膜形成のための垂直配向は、通常、第
3図に示されるようにして行なわれている。図示
のAから判るように水平磁場は印加されておら
ず、また、図示のCから判るように円板は回転さ
れていない。すなわち、この方法の場合、磁性塗
料の塗布後に強い垂直磁場H3中に円板を放置す
るだけである(図示のB参照)。磁場H3は、通
常、4〜5KOe以上である。また、円板の放置時
間tは12時間〜24時間以上である。このような配
向処理を通じて、磁気記録媒体を、高密度記録が
可能な程度に媒体表面に対して垂直に配向させる
ことができる。 〔発明が解決しようとする問題点〕 塗布法による垂直磁化磁気デイスクの製造方法
は、上記したように記録の高密度化に関してとり
わけ有用であるというものの、同じく上記したよ
うに、磁場の強さが配向度を左右するので4〜
5KOe以上の強い磁場が必要である、強い磁場を
かけ得るとしてもなかなか配向度を上げることが
できない、磁場中での放置は密閉条件下に行なわ
れるので塗膜の乾燥に12〜24時間以上が必要であ
る、という欠点を有する。さらに加えて、この製
造方法では、磁性粉が規則的かつきれいに配向し
ない、磁化膜表面の平滑性が悪くて凹凸が目立
つ、垂直磁場印加時に磁石の間にはさむので磁化
膜の膜厚が予め決められてしまい、膜厚のコント
ロールが難かしい、等の欠点がある。したがつ
て、今、これらの欠点を伴なわない、垂直磁化磁
気デイスクを製造するための改良された方法を提
供することが望まれている。 〔問題点を解決するための手段〕 本発明者らは、上述の問題点を解決すべく研究
の結果、垂直磁化のための配向処理時に垂直磁場
のみを印加するのではなくて、垂直磁場に水平磁
場も併用して印加するのが非常に有効であるとい
う知見を得、よつて、例えばバリウムフエライト
粉のような磁性粉を含む垂直磁化膜形成性磁性塗
料を円板表面に塗布した後、その円板を回転させ
ながら、垂直磁場及び水平磁場を組み合わせて印
加する第1配向工程、そして垂直磁場のみを印加
する第2配向工程を順次実施し、かつ、前記第1
及び第2配向工程の間じゆう、前記円板を2〜
10rpmの速度で回転させることを要旨とする本発
明の垂直磁化磁気デイスクの製造方法を完成し
た。 本発明では、第1に、配向処理工程(第1配向
工程プラス第2配向工程)の間じゆう、磁性塗料
を塗布した円板を連続的に回転させることが重要
である。回転させながら磁場を印加すると、膜厚
むらを生じにくいのはもちろんのこと、乾燥速度
も早くなる。実際、本発明では、通常5分間、長
くても10分間で塗膜の乾燥が完了する。それとい
うのも、円板を回転させると塗膜に含まれるシン
ナーなどの溶剤が蒸発しやすくなり、また、乾燥
そのものも非常におだやかで均一に進行するから
である。円板の回転は、一定の速度で、特に2〜
10rpmの低速度で実施するのが有利である。 本発明では、第2に、垂直磁場に水平磁場を併
用した第1配向工程を先ず実施し、引き続いて垂
直磁場のみ印加する第2配向工程を実施すること
が重要である。第1配向工程での垂直磁場は、良
好な塗膜形成性を達成するため、すなわち、磁性
塗料がうまく流れるのを遠心力等で達成するため
に有効である。さらに、この第1配向工程で垂直
磁場と水平磁場を組み合わせて印加することは、
磁性粉を立てたり寝せたりすることの結果、磁性
粉の配列状態を規則正しくしたり、表面性を改良
して塗膜表面から凹凸をなくしたりするのに有用
である。さらに、この結果として、引き続く第2
配向工程において垂直磁場のみで最終的に垂直配
向時も、小さな垂直磁場を印加するのみで高い配
向度、そして強固な配向を達成することができ
る。 本発明の実施において、垂直磁場の印加と水平
磁場の印加を交互に実施することによつて第1配
向工程となすのが好ましい。別の好ましい態様に
よれば、第1配向工程の前半で垂直磁場のみを印
加しかつその後半で垂直磁場及び水平磁場を同時
に印加することが推奨される。この態様では、第
1配向工程で印加する垂直磁場の強さを一定とし
かつ第2配向工程で印加する垂直磁場の強さより
も小とすることが好ましい。この態様では、第1
配向工程の垂直磁場の強さを第2配向工程の垂直
磁場の強さ及び第1配向工程の水平磁場の強さの
約1/3〜1/2とすることが特に好ましい。 本発明方法の好ましい一例を説明すると、第1
図に図示する通りである。放置時間t0は、垂直磁
化膜形成性磁性塗料、例えば磁性粉(例えばバリ
ウムフエライト)と例えばトルエン、キシレン、
酢酸セロソルブのような溶剤、例えばエポキシ樹
脂、アクリル樹脂、フエノール樹脂のようなバイ
ンダなどを含む磁性塗料を例えばアルミニウム合
金のような円板の表面に塗布した時点を意味す
る。なお、本発明をバリウムフエライト以外の磁
性粉に適用することももちろん可能である。 磁性塗料の塗布からt1を経過して、円板を高速
R2で回転させるC。同時に、弱い垂直磁場H1、
例えば1KOeを印加するB。さらに、弱い垂直磁
場H1を印加している途中t2から、強い水平磁場
H2、例えば2〜3KOeを印加するA。また、この
途中t2から、円板の回転数を低速R1に変更する。
なお、前記した水平磁場の印加は短時間(t3−
t2)で切り上げる。ここまでが第1配向工程であ
る。水平磁場の印加を中止するとともに、今度は
垂直磁場の強さをH2、例えば2〜3KOeまで上昇
させ、これを一定時間維持する。この一定時間後
に第2配向工程も完了し、したがつて、円板の回
転もこの時点で中止する。円板が完全に乾燥した
ことは肉眼で確認可能である。なお、時間的配分
は、第1配向工程(t1〜t3)に約2分、第2配向
工程に約3分、合計して約5分である。 〔実施例〕 例1: 粒径約0.1〜0.2μmのバリウムフエライト微粒
子を溶剤(トルエン)及びバインダ(エポキシ樹
脂)と入念に混練して磁性塗料を調製した。この
磁性塗料をスピンコート法によりアルミ基板に膜
厚1μmで塗布した。塗料の塗布後直ちに、先に
説明した第1図の処理モードで垂直配向処理を実
施した。得られた垂直磁化膜の垂直配向度Mr/
Ms(Mr:残留磁化、Ms:飽和磁化)を磁化測定
装置(東英工業(株)製VSM−3S)を用いて磁化ヒ
ステリシス曲線から求めた。さらに、この垂直磁
化膜の平均表面粗さ(μmRa)を表面粗さ計
(小坂研究所(株)製SE−3C)を用いて測定した。得
られた結果を次の第1表に記載する。 比較のため、垂直配向のための処理モードを変
更して上記手法を繰り返した。対照1では、
2.5KOeの垂直磁場を適用して第3図の処理モー
ドを反復した。さらに、対照2では、水平磁場の
印加を省略して第1図の処理モードを反復した。
次表に記載のような結果が得られた。
本発明によれば、弱い磁場を印加するだけで高
い垂直配向度を実現し得るばかりでなく、垂直磁
化膜の表面精度も著しく改善することができる。
さらに加えて、本発明によれば、このような特性
を具えた磁気デイスクを簡単な工程で短時間に製
造することができる。
い垂直配向度を実現し得るばかりでなく、垂直磁
化膜の表面精度も著しく改善することができる。
さらに加えて、本発明によれば、このような特性
を具えた磁気デイスクを簡単な工程で短時間に製
造することができる。
第1図は、本発明による垂直配向処理モードを
示した略示図、第2図は、従来の水平配向処理モ
ードを示した略示図、そして第3図は、従来の垂
直配向処理モードを示した略示図である。 図中のAは水平磁場印加を、Bは垂直磁場印加
を、そしてCは円板の回転を、それぞれ表わす。
示した略示図、第2図は、従来の水平配向処理モ
ードを示した略示図、そして第3図は、従来の垂
直配向処理モードを示した略示図である。 図中のAは水平磁場印加を、Bは垂直磁場印加
を、そしてCは円板の回転を、それぞれ表わす。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 垂直磁化膜形成性磁性塗料を円板表面に塗布
した後、その円板を回転させながら、垂直磁場及
び水平磁場を組み合わせて印加する第1配向工
程、そして垂直磁場のみを印加する第2配向工程
を順次実施し、かつ、前記第1及び第2配向工程
の間じゆう、前記円板を2〜10rpmの速度で回転
させることを特徴とする垂直磁化磁気デイスクの
製造方法。 2 前記第1配向工程において、垂直磁場の印加
と水平磁場の印加を交互に実施する、特許請求の
範囲第1項に記載の製造方法。 3 前記第1配向工程において、その工程の前半
で垂直磁場のみを印加しかつその後半で垂直磁場
及び水平磁場を同時に印加する、特許請求の範囲
第1項に記載の製造方法。 4 前記第1配向工程で印加する垂直磁場の強さ
は一定でありかつ前記第2配向工程で印加する垂
直磁場の強さよりも小である、特許請求の範囲第
3項に記載の製造方法。 5 前記第1配向工程の垂直磁場の強さは前記第
2配向工程のそれ及び前記第1配向工程の水平磁
場の強さの1/3〜1/2である、特許請求の範囲第4
項に記載の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP18442184A JPS6163927A (ja) | 1984-09-05 | 1984-09-05 | 垂直磁化磁気デイスクの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP18442184A JPS6163927A (ja) | 1984-09-05 | 1984-09-05 | 垂直磁化磁気デイスクの製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS6163927A JPS6163927A (ja) | 1986-04-02 |
JPH0330923B2 true JPH0330923B2 (ja) | 1991-05-01 |
Family
ID=16152865
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP18442184A Granted JPS6163927A (ja) | 1984-09-05 | 1984-09-05 | 垂直磁化磁気デイスクの製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS6163927A (ja) |
Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5636497A (en) * | 1980-08-11 | 1981-04-09 | Rikagaku Kenkyusho | Benzylated saccharide derivative |
JPS5758247A (en) * | 1980-09-22 | 1982-04-07 | Toshiba Corp | Manufacture of vertical magnetic recording medium |
-
1984
- 1984-09-05 JP JP18442184A patent/JPS6163927A/ja active Granted
Patent Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5636497A (en) * | 1980-08-11 | 1981-04-09 | Rikagaku Kenkyusho | Benzylated saccharide derivative |
JPS5758247A (en) * | 1980-09-22 | 1982-04-07 | Toshiba Corp | Manufacture of vertical magnetic recording medium |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS6163927A (ja) | 1986-04-02 |
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