JPH03291249A - ビスフェノールaの製造方法 - Google Patents

ビスフェノールaの製造方法

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JPH03291249A
JPH03291249A JP40501490A JP40501490A JPH03291249A JP H03291249 A JPH03291249 A JP H03291249A JP 40501490 A JP40501490 A JP 40501490A JP 40501490 A JP40501490 A JP 40501490A JP H03291249 A JPH03291249 A JP H03291249A
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英敏 喜多
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飯室 茂
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
[0001]
【産業上の利用分野】
本発明は高純度の2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニ
ル)プロパン(以下、ビスフェノールAという)の製造
方法に関する。 [0002] 更に詳しくは、触媒としての酸性イオン交換樹脂の存在
下で、フェノールとアセトンとを反応させてビスフェノ
ールAを製造する方法において、フェノールとアセトン
との反応を、該反応中に生成する水分の一部をフェノー
ル及びアセトンを含む混合液からパーベーパレーション
分離法により除去しながら実施することを特徴とするビ
スフェノールAの製造方法に関する。 [0003]
【従来の技術】
ビスフェノールAはポリカーボネート樹脂やエポキシ樹
脂の製造原料として用いられる他、近年ではエンジニア
リングプラスチックなどの製造原料としての用途および
需要が増大している。 [0004] これらの用途には高純度のビスフェノールAが必要とさ
れ、特にポリカーボネート樹脂用原料としては、無色で
高純度のビスフェノールAが要求される。一方、需要の
増大に伴い、経済的な製造プロセスが望まれている。 [0005] ビスフェノールAは酸性触媒の存在下に、ある場合には
、イオウ化合物のような助触媒を併用して、アセトンと
過剰量のフェノールから製造される。反応は回分式また
は連続式で行われる。 [0006] 一般的には、この縮合反応の触媒として塩酸や硫酸のよ
うな反応系に可溶性の触媒が用いられる。これらの腐食
性を有する酸を触媒として用いる場合には、高価な材質
の装置を必要とし、また、反応混合物からこれらの触媒
(酸)を除去するためには大規模な精製工程を必要とす
るので、経済的でない。更に、これらの酸が痕跡程度で
も製品中に残ると、製品の品質が劣化する。 [0007] ビスフェノールAの製造用触媒としては、固体の酸を触
媒として用いることもできる。この場合には上記腐食の
問題は軽減され、また、反応装置として固定床または流
動床触媒層を利用できる。この場合、上述の反応系に可
溶性の触媒を用いる場合の触媒の除去の煩雑さの問題が
ないので、製造操作を容易にすることができる。 [0008] 固体の酸触媒として、酸性イオン交換樹脂を用い得るこ
とは既に公知である(特公昭36−23334号公報)
。イオン交換樹脂を触媒として用いる場合においても、
例えば、メルカプト基のような、含イオウ化合物を助触
媒として用いることにより反応速度を速くすることがで
きる(特公昭46−19953号公報)。この場合、メ
ルカプト基は一方に窒素原子を含む化合物としてイオン
交換樹脂に固定される。これらの方法ではアセトンに対
して4〜10倍モルの過剰量のフェノールを用いて、4
0〜100℃の範囲で反応が行われ、反応系中の水分は
少ない方が好ましいので、これらの樹脂は使用に先立っ
て乾燥される。 [0009] イオン交換樹脂触媒を用いてアセトンとフェノールから
ビスフェノールAを製造する方法の欠点は、イオン交換
樹脂のメルカプト基を含むアミン類での変性の有無に関
係なく、化学量論的にビスフェノールAと殆ど等モル生
成する水によって、イオン交換樹脂の触媒能が低下する
ことである。 [0010] フェノールとアセトンとのモル比を6対1として反応を
行った場合でも、アセトンの転化率が50%のところで
反応系に占める反応生成水は、1.4%以上に達する。 そのため、使用に先立って乾燥されたイオン交換樹脂を
触媒として用いた場[0011] また、触媒として塩酸や硫酸のようなフェノールに可溶
性の鉱酸触媒を用いた場合には、通常6〜8時間でアセ
トンの転化率が95%以上にまで到達させることができ
るのに対し、イオン交換樹脂を触媒として用いた場合は
、反応生成水のために、反応の進行とともに、反応系中
の水分が増加し、反応速度は次第に遅くなる。通常、回
分式反応では、多量の触媒を用いても95%以上の転化
率に達するためには10時間以上を必要とする。また、
連続式反応では、95%以上の転化率に達することは実
質的に困難である。 [0012] 従って、イオン交換樹脂の固定床触媒を用いる場合には
、可溶性無機酸触媒を用いる場合のような反応系からの
触媒の除去操作及び残留酸、無機物による製品の汚染は
軽減されるが、反応生成水による反応速度の低下が起こ
り、それに伴ってアセトンの転化率が低下する。更に、
後処理のために煩雑な工程が必要となる[0013] 従来技術による場合、イオン交換樹脂の固定床触媒方式
によって、アセトンの転化率を90%以上にしようとす
ると、大量のイオン交換樹脂が必要となり工業的に実用
的な方法ではない。 [0014] このため、特公昭36−23334号公報に記載される
方法では、アセトンの転化率は50%程度が良いとされ
、未反応アセトンは生成水及び一部のフェノールと共に
分離され、再使用されている。そのため煩雑な操作と分
離のための多量のエネルギーを必要とする。 [0015] また、これらの方法では、得られる反応生成物流中のビ
スフェノールAが低濃度であるため、製品の分離精製に
も余分なエネルギーを必要とし、経済的なプロセスとは
言えない。 [0016] 反応生成物流の一部からアセトン、水と一部のフェノー
ルを除去し、一部を反応系にリサイクルすることにより
、反応生成物流中のビスフェノールAの濃度を上昇させ
る方法が知られている。(特開昭54−19951号公
報)しかし、この方法には、未反応アセトンの回収方法
は開示されておらず、また、反応器での処理能力も実質
的に低下するために、経済的な方法であるとは言えない
。 [0017] 特公昭63−52021号公報には、フェノールとアセ
トンを含む混合液を酸性イオン交換樹脂と脱水剤とに、
同時または交互に接触させて反応を行うことを特徴とす
るビスフェノールAの製造方法が開示されている。この
方法に従えば、反応生成物流を循環することなく、アセ
トンの転化率を殆ど100%まで高めることができる。 しかし、脱水剤は飽和水分を含む前に、再生されなけれ
ばならず、工業的にこの方法を実施するには、過大な装
置および煩雑な操作が必要である。 [0018]
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は固体の酸、特に、酸性イオン交換樹脂を
触媒として用い、フェノールとアセトンを含む混合液か
らビスフェノールAを製造する場合に生ずる上記欠点を
克服すること、すなわち、反応生成水による該触媒の活
性低下を抑え、アセトンの転化率を向上させ、後処理工
程を簡易にしたビスフェノールAの製造方法を提供する
ことにある。 [0019]
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記目的を達成するために鋭意検討し、
遂に本発明に到った。 [0020] 即ち、本発明は、触媒としての酸性イオン交換樹脂の存
在下で、フェノールとアセトンとを反応させてビスフェ
ノールAを製造する方法において、フェノールとアセト
ンとの反応を、該反応中に生成する水分の一部をフェノ
ール及びアセトンを含む混合液からパーベーパレーショ
ン分離法により除去しながら実施することを特徴とする
ビスフェノールAの製造方法である。 [0021] 本発明において、パーベーパレーション分離法は水選択
透過膜を用いて実施され、該水選択透過膜は無機多孔質
膜、有機高分子膜および無機−有機複合膜がら選ばれる
。 [0022] 上記無機多孔質膜は、多孔質ガラス膜、多孔質シリカ膜
、多孔質アルミナ膜、多孔質セラミック膜からなる群か
ら選ばれた1種以上の膜である。 [0023] また、有機高分子膜は、イオン化多糖類系膜、スチレン
−ジビニルベンゼン系あるいはパーフルオロ系のイオン
交換膜、ポリアミド膜、ポリイミド膜、ポリアミドイミ
ド膜、ポリビニルアルコール膜、ポリ酢酸ビニル膜、ポ
リアクリロニトリル膜からなる群から選ばれた1種以上
の膜である。これらの有機高分子膜は、膜の厚み方向に
均一であってもよいし、非対称膜であってもよい。 [0024] また、無機−有機複合膜は、上記記載の中から選ばれた
1種以上の有機高分子[0025] 本発明は、回分式反応器でも連続式反応器でも実施でき
る。連続式反応器の場合には、反応器は1つ、あるいは
2つ以上を直列または並列に使用することができる。反
応器が2つ以上直列に使用される場合に、原料は第一の
反応器のみに供給してもよいし、第二の反応器以降に分
割して供給してもよい。特に、アセトンは前記のように
分割して供給するのが好ましい。 [0026] 従来、このようにアセトンを分割して装入する方法は、
反応系中のアセトン濃度を低下させ、副生物の生成を抑
制する効果があるが、反応はそれだけ遅くなり未反応の
アセトンが増加することとなり、より大きな反応器を必
要とされてぃた[0027] 本発明の方法によれば、このようにして供給されたアセ
トンも高転化率でビスフェノールAに変えることが可能
となり反応生成液中のビスフェノールAの濃度を実質的
に増大させることができる。 [0028] 反応と脱水とは、同時あるいは、交互に行われる。回分
式反応、あるいは、連続式反応が1つの反応器で行われ
る場合には、反応と脱水は同時に行うのが好ましい。2
つ以上の反応器を用いる場合には、反応と脱水はパーベ
ーパレーション分離膜の形状により同時、あるいは、交
互に行い得るが、同時に行うのが好ましい。 [0029] 本発明で触媒として使用される酸性イオン交換樹脂はメ
ルカプト基を有する化合物で変性されたスルホン酸型陽
イオン交換樹脂である。スルホン酸型陽イオン交換樹脂
としては9通常の市販品であるスチレン−ジビニルベン
ゼン系およびパーフルオロ系の樹脂を用いることが出来
る。またメルカプト基を有する化合物による変性は公知
の技術で、例えば、メルカプトアルキルアミン(特公昭
46−19953号公報) チアゾリジン化合物(特開
昭48−71389号公報) ピリジンアルカンチオー
ル類(特開昭57−35533号公報)等の化合物が挙
げられる。 [0030] イオン交換樹脂の変性率は、通常、該樹脂中のスルホン
酸基に対して5〜35モル%、好ましくは10〜20モ
ル%である。変性率が低い場合には、反応速度が低下し
、また、ジアニン化合物の生成が増加するので好ましく
ない。変性率が高過ぎる場合には、反応速度及び転化率
が低下するので好ましくない。 [00313 イオン交換樹脂の変性は、例えば、特公昭46−199
53号公報に記載の方法に従って回分的に処理する方法
や、特開昭53−14680号公報に記載の方法に従っ
て反応機に中和されていない樹脂の固定床を作り、この
固定床にメルカプトアミンの溶液を通すことにより、一
部が変性された固定床をつくる方法で行うことができる
。 [0032] 本発明の方法に用いる酸性イオン交換樹脂触媒は使用に
先立って乾燥されてい及び転化率の低下を除けば、反応
液中の水分は直ちに膜分離により反応系外へ除去され、
触媒樹脂中の水分は僅かとなるので、乾燥したものを使
用した場合と同一の転化速度、転化率を継続して維持す
ることが出来る。 [0033] 本発明の方法に用いられる分離膜は、水に対しては高い
透過性を示し、アセトン、フェノールおよびビスフェノ
ールAに対してはできるだけ不透過性であることが必要
である。水の透過速度が、10〜10000g/m2.
 hr、であり、水/(アセトン+フェノール)で表さ
れる透過速度の比が50以上であることが好ましい。 [0034] 更に、アセトンとフェノールとの反応は発熱反応であり
、また、経済的な反応速度を得るためには加熱が必要で
あり、いずれにしろ、分離膜には耐熱性が要求される。 このような要求に合えば、分離膜の素材はどんなもので
も用い得る。 [0035] 例えば、素材としては、水とアセトンとを有効に分離で
きる10〜20Aの微細孔径を有する無機多孔質膜が挙
げられる。このような無機多孔質膜を製造する方法とし
ては、硼珪(ホウケイ)酸ソーダガラスの分相現象を利
用して作られる多孔質ガラスの他に、ゾル−ゲル法によ
る多孔質シリカ、あるいは、アルミナ等の膜が挙げられ
る。これらの膜は単独、あるいは、より孔径の大きな多
孔質セラミックに担持して用いることができる。 [0036] 有機高分子膜としては、セルロース、キチンキトサン、
アルギン酸、コンドロイチン硫酸のような、イオン化多
糖類系膜、スチレン−ジビニルベンゼン系やパーフルオ
ロ系のイオン交換膜、ポリアミド膜、ポリイミド膜、ポ
リアミドイミド膜、ポリビニルアルコール膜、ポリ酢酸
ビニル膜、ポリアクリロニトリル膜等の高分子膜が用い
られる。これらは従来公知のものであっても、水透過性
をさらに大きくする目的で、例えば、水酸基、カルボキ
シル基、スルホン酸基等の官能基をそのまま、あるいは
、これらの官能基を有する化合物を高分子の主鎖、側鎖
、または、末端に導入することによって変性されたもの
でもよい。膜の膨潤を抑制するため、及び、膜の強度の
向上を図るために架橋構造を導入した膜でも良い。 [0037] 更に、工業的連続使用に耐える強度を持たせるために、
上記の有機高分子系の材料を、多孔質シリカ膜、多孔質
アルミナゲル膜、多孔質セラミック膜等に担持させた無
機−有機複合膜として用いることもできる。 [0038] 無機、有機を問わずこれらの膜は、2種以上を同時に使
用することができる。 [0039] これらの膜は、平膜状、チューブラ−状、あるいは、中
空繊維状にして使用されるが、上記の無機材料との複合
膜として、例えば、無機層の上に有機高分子膜を担持し
た形でもよい。 [0040] 触媒のイオン交換樹脂は、平膜上、チューブラ−内部あ
るいは中空糸外部に置くことができる。 [0041] 本発明ではフェノールとアセトンとを反応させるが、通
常、アセトンに対して3〜20倍モル、好ましくは4〜
12倍モルの過剰量のフェノールを使用し、第3成分と
しての溶媒を実質的に使用しないで反応させる。2つま
たはそれ以上の連続する反応器で反応を行う場合には未
反応フェノールとアセトンとのモル比を各反応帯域にお
いて5以上とするのが望ましい。 [0042] また、反応モル比は反応最終段から出る流れの温度と所
望のビスフェノールAの濃度によって決められる。ビス
フェノールAの濃度が高過ぎるとフェノールとの付加物
結晶を反応帯域で発生させて連続操作を困難にするし、
低過ぎる場合には、分離工程での無駄なエネルギーを必
要とする。 [0043] 60℃におけるフェノールとアセトンのモル比の適当な
範囲の例は20〜15であり100℃では6〜4である
。 [0044] アセトンを2箇所以上の反応帯域に分割して装入する場
合には、各反応帯域入口において未反応フェノールとア
セトンとのモル比を10以上とするのが好ましい。これ
により副生物の量を大幅に減少する事ができる。 [0045] 反応温度は触媒イオン交換樹脂および分離膜の劣化が起
こらない範囲で自由に選択できる。 [0046] 適当な温度範囲は、30〜120℃であるが50〜10
0℃の範囲が好ましい。反応温度が低すぎる場合には、
反応速度が遅く、また、あまり高い場合には副生成物の
生成が多くなるので好ましくない。反応帯は必要に応じ
て加熱または冷却することができる。 [0047] 反応時間は反応形式、特に反応温度によって異なるが、
例えば、攪拌槽を用いたバッチ式反応の場合には、通常
、0.1〜10時間であり、触媒を固定床としたピスト
ンフロー型の連続式反応の場合には、空塔速度(S、 
V、 )が0.1から10/hr、どなるように調節さ
れる。 [0048] 以下、図面に沿って本発明を説明する。 [0049] 反応器1の内部には原料であるアセトン、フェノールを
装入し、ここに触媒であるイオン交換樹脂を入れる。反
応器の一部の壁(第1図では底部であり第2図では減圧
管外壁)は、本願で用いる水選択的分離膜2で構成する
。反応器内部の温度は、反応器外部の水3によって調整
される。分離膜外部からの減圧により反応により内部で
生成した水は、反応器外部に除去される。 [0050] 図面は、本願の効果をモデル的に説明するためのもので
あり、本願の実施態様の全てを表したものではないこと
は、詳細な説明より明らかである。 [0051] 本発明の方法により得られたビスフェノールAを含む流
れからは、煩雑なアセトン、水の回収工程を経ることな
く公知の方法、即ち、蒸発によるフェノールの除去ある
いは結晶化等によりそのまま製品とすることも出来るし
、更に、他の工程で精製や成形を施した後に製品とする
こともできる。公知の精製方法、例えば、フェノールと
の付加物を晶出した後にフェノールを除去することによ
り、無色で高純度のビスフェノールAを経済的に得るこ
とができる。 [0052]
【実施例】
以下、実施例および比較例により本発明の方法を具体的
に説明する。 [0053] 実施例1 本例に用いたポリ(4,4[]−オキシジフェニレンピ
ロメリットイミド)非対称ポリイミド膜は、対応する非
対称ポリアミック酸の熱イミド化により製造した。 [0054] 第1図に示す反応器に、相転換法により作成した非対称
ポリイミド膜を装着し、フェノール86.4部、アセト
ン8.9部、および、触媒用強酸性イオン交換樹脂(バ
イエル社製レバチッ) 5PC−1188Gの交換基の
20%をメルカプトエチルアミンで中和したもの)4.
7部を仕込み、70℃に加熱し、膜の下流側を減圧にし
て、パーベーパレーション分離法による水分の除去を行
った。ビスフェノールAの収率は第3図(a)に示すよ
うに3時間後に50%に達し、8時間後には80%に達
した。ビスフェノールAの選択率は92%であった。 [0055] この反応混合物のスラリーを分析したところ、3核体は
殆ど不検出であり、0゜pa一体、ジアニン化合物はビ
スフェノールAに対してそれぞれ1.5.0.2重量%
であった。 [0056] 実施例2 実施例1と同じ反応条件で分離膜として、孔径的1μm
の多孔質アルミナ管にゾル−ゲル法でアルミナ膜をコー
トした無機膜を用いて、第2図に示す反応装置を用いて
パーベーパレーション分離法による水分の除去を行った
ところ、ビスフェノールAの収率は2時間後に50%に
達し、8時間後には90%に達した。 [0057] 実施例3 実施例2と同じ反応装置、反応条件で、分離膜として多
孔質アルミナ管にフッ素イオン交換樹脂(デュポン社製
ナフィオン117)をコートした無機有機複合膜を用い
てパーベーパレーション分離法による水分の除去を行っ
たところ、ビスフェノールAの収率は8時間後に75%
まで達した。 [0058] 比較例1 実施例1と同じ条件で、パーベーパレーション分離法に
よる水分の除去を行こなわずに反応をおこなった。第3
図(b)に示すように8時間後のビスフェノールAの収
率は50%で、この条件で24時間反応を継続してもビ
スフェノールAの収率は70%であった。 [0059]
【発明の効果】
本発明は、上記の構成をとるので、反応で生成した水は
反応と同時に、あるいは、反応と交互にパーベーパレー
ション分離操作により直ちに除かれる。そのため触媒の
酸性イオン交換樹脂が生成水により劣化されることがな
い。また、脱水のための煩雑な操作も不要である。 [0060] このような作用により、酸性イオン交換樹脂は殆ど再生
することなしに長期間連続して使用することが出来る。 [0061] 本発明の方法によれば上記の様にフェノールとアセトン
から高転化率、高収率で経済的にビスフェノールAを製
造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1図は実施例1で用いた合成装置の概略図で
ある。
【図2】第2図は実施例2で用いた合成装置の概略図で
ある。
【図3】実施例1および比較例1における製品収率の経
時変化を示す。
【符号の説明】
1は反応器 2は分離膜 3は温調用水 4は減圧管 (a)は実施例1における製品収率の経時変化(b)は
比較例1における製品収率の経時変化
【書類基】
【図1】
【図2】 図面
【図3】 特開平3−291ど’11(ltj)

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】触媒としての酸性イオン交換樹脂の存在下
    で、フェノールとアセトンとを反応させて2,2−ビス
    (4−ヒドロキシフェニル)プロパン(以下ビスフェノ
    ールAという)を製造する方法において、フェノールと
    アセトンとの反応を、該反応中に生成する水分の一部を
    フェノール及びアセトンを含む混合液からパーベーパレ
    ーシヨン分離法により除去しながら実施することを特徴
    とするビスフェノールAの製造方法。
  2. 【請求項2】反応中に生成する水分のパーベーパレーシ
    ヨン分離を水選択透過膜を用いて実施する請求項1記載
    のビスフェノールAの製造方法。
  3. 【請求項3】水選択透過膜が無機多孔質膜である請求項
    2記載のビスフェノールAの製造方法。
  4. 【請求項4】水選択透過膜が有機高分子膜である請求項
    2記載のビスフェノールAの製造方法。
  5. 【請求項5】水選択透過膜が無機−有機複合膜である請
    求項2記載のビスフェノールAの製造方法。
  6. 【請求項6】無機多孔質膜が多孔質ガラス膜、多孔質シ
    リカ膜、多孔質アルミナ膜及び多孔質セラミック膜から
    なる群から選ばれた1種以上の膜である請求項3記載の
    ビスフェノールAの製造方法。
  7. 【請求項7】有機高分子膜がイオン化多糖類系膜、スチ
    レン−ジビニルベンゼン系またはパーフルオロ系のイオ
    ン交換膜、ポリアミド膜、ポリイミド膜、ポリアミドイ
    ミド膜、ポリビニルアルコール膜、ポリ酢酸ビニル膜、
    ポリアクリロニトリル膜からなる群から選ばれた1種以
    上の膜である請求項4記載のビスフェノールAの製造方
    法。
  8. 【請求項8】無機−有機複合膜がイオン化多糖類系膜、
    スチレン−ジビニルベンゼン系またはパーフルオロ系の
    イオン交換膜、ポリアミド膜、ポリイミド膜、ポリアミ
    ドイミド膜、ポリビニルアルコール膜、ポリ酢酸ビニル
    膜、ポリアクリロニトリル膜からなる群から選ばれた1
    種以上の膜を、多孔質ガラス膜、多孔質シリカ膜、多孔
    質アルミナ膜及び多孔質セラミック膜からなる群から選
    ばれた1種以上の膜に担持したものである請求項5記載
    のビスフェノールAの製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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