JPH03281612A - 含フッ素共重合体およびその用途 - Google Patents

含フッ素共重合体およびその用途

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JPH03281612A
JPH03281612A JP8521590A JP8521590A JPH03281612A JP H03281612 A JPH03281612 A JP H03281612A JP 8521590 A JP8521590 A JP 8521590A JP 8521590 A JP8521590 A JP 8521590A JP H03281612 A JPH03281612 A JP H03281612A
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JP
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fluorine
containing copolymer
mol
vinyl ether
amount
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JP8521590A
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Inventor
Takashi Izumi
和泉 隆
Sakae Murakami
栄 村上
Hajime Inagaki
稲垣 始
Yoichi Hirakuri
平栗 洋一
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Mitsui Petrochemical Industries Ltd
Original Assignee
Mitsui Petrochemical Industries Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 発明の技術分野 本発明は、有機溶剤に溶解して常温で速やかに硬化させ
ることができ、しかも基材との密着性に優れた含フッ素
共重合体およびその用途に関する。
発明の技術的背景ならびにその問題点 建築物、車輌、船舶、航空機等の外装分野には耐候性、
耐久性の優れた塗料が要求され、ポリエステル系または
アクリル系の高級外装塗料が利用されている。しかし、
既存塗料の屋外耐用年数は短く、上述の高級塗料でさえ
数年で美観と基材保護作用を失ってしまう。
一方、フッ素系重合体は熱的にも化学的にも極めて安定
であり、耐候性、耐水性、耐薬品性、耐溶剤性あるいは
離型性、低摩擦性、撥水性に優れているので、各種基材
の表面処理剤として好適である。しかし、従来知られて
いるフッ素系重合体は、前述のような性質が災いして、
有機溶媒に溶けに<<、塗膜の形成が困難であって、塗
料として非常に使用しにくかった。たとえば、現在知ら
れているフッ素系重合体からなる塗料は、粉体塗料が多
く、僅かにPVdF (ポリビニリデンフルオライド)
が高温下に特定の溶媒に溶解する性質を利用して有機溶
媒分散型塗料として用いられているに過ぎない。しかも
これらのフッ素系重合体からなる塗料は、皮膜形成の際
に高温での焼付が必要であるため、その利用分野が加熱
設備のある場所に制限されていた。また加熱設備を必要
とすることおよび焼付工程を行なわなければならないこ
とは、作業に従事する人の安全面や作業場の環境面から
も好ましいものではない。そこで、近年になり溶剤可溶
性あるいは高温での焼付工程の必要のないフッ素系重合
体の開発が試みられている。
たとえば特開昭57−34107号公報には、フルオロ
オレフィン、シクロヘキシルビニルエーテル、アルキル
ビニルエーテルおよびヒドロキシアルキルビニルエーテ
ルからなる4元共重合体が開示されており、この共重合
体は有機溶剤に可溶であって、常温で硬化させることが
可能であることも記載されている。しかし、この共重合
体を常温で硬化させるには、メラミン系硬化剤や尿素樹
脂系硬化剤が必要であって、当然ながらその使用形態は
2液型であり作業性に劣る。また、この共重合体のガラ
ス転移温度は、常温以上すなわち25℃以上と比較的高
い。また特公昭46−39472号公報には、実際の例
は記載されていないが、PTFE (ポリテトラフルオ
ロエチレン)にオレフィン性不飽和結合および加水分解
可能な基をもつ有機珪素化合物を、有機ヒドロペルオキ
シド等のラジカル開始剤の存在下で機械的に処理したも
のは、常温で水によって架橋し硬化することが示唆され
ている。しかし、この方法で製造されるフッ素系重合体
は、有機珪素化合物がPTFEにグラフトした重合体で
あり、有機溶剤には実質的に不溶である。
特開昭61−57609号公報には、クロロトリフルオ
ロエチレン、脂肪酸ビニルエステルまたは脂肪酸イソプ
ロペニルエステルおよびヒドロキシ基含有アリルエーテ
ルを必須成分として含有する硬化可能な含フッ素共重合
体が開示されている。
また、特開昭62−66207号公報には、トリクロロ
フルオロエチレンと脂肪酸ビニルエステルまたは脂肪酸
イソペンタニルエステル、およびヒドロキシ基含有アリ
ルエーテルを必須成分とする、硬化可能な含フッ素共重
合体をさや材成分とする光伝送繊維が開示されている。
本発明者らは、このような現状に鑑みて、■ 有機溶剤
に低温で溶解し、 ■ 硬化に際して特殊な硬化剤を必要とせず、■ 常温
で硬化し、 ■ 1液型の塗料として使用でき、 ■ 硬化後は耐候性、耐水性、耐薬品性、耐溶剤性、低
摩擦性に優れ、 ■ モノマー成分から直接重合できるような含フッ素共
重合体として、 I^1(a)フルオロオレフィン、 (11)  ビニルエーテル、 (c)オレフィン性不飽和結合および加水分解可能な基
をもつ有機珪素化合物、 とから実質的に構成される共重合体であって、[B] 
共重合体中の(a)〜(C)の合計モル数に対して、(
a)=30〜70モル%、(b):20〜60モル%、
(c)  : 1〜25モル%であって、 [C1ゲル・パーミェーションクロマトグラフ法によっ
て測定した数平均分子量(Mn)が3000〜2000
0G、 で定義づけられる珪素を含有する溶剤可溶性含フッ素共
重合体およびこの含フッ素系重合体を有機溶剤に溶解し
てなる塗料を、特願昭59−263017号に提案した
この含フッ素共重合体は極めて優れた特性を有している
が、この含フッ素共重合体を有機溶剤に溶解させてなる
塗料組成物を基材上に塗布した後に得られる塗膜は、や
や基材との密着性に劣るという問題点があった。
このような点に鑑みて本発明者らは鋭意検討したところ
、上記のような珪素を含有する溶剤可溶性含フッ素共重
合体と、新規な溶剤可溶性含フッ素共重合体とを併用す
ることによって上記のような問題点が解決されることを
見出して、本発明を完成するに至った。また上記のよう
な新規な溶剤可溶性含フッ素共重合体は、それ自体でも
有機溶剤に溶解させて塗料組成物として用いられうるこ
とを見出して、本発明を完成するに至った。
発明の目的 本発明は、上記のような問題点を解決しようとするもの
であって、有機溶剤に溶解して塗料として用いた場合に
、基材との密着性に優れた塗膜を与えうるような、有機
溶剤に可溶性の新規な含フッ素共重合体およびこの含フ
ッ素共重合体を有機溶剤に溶解してなる塗料組成物を提
供することを目的としている。
また本発明は、上記したような珪素を含有する溶剤可溶
性含フッ素共重合体と、上記したような新規な含フッ素
共重合体とからなる含フッ素共重合体組成物およびこの
含フッ素共重合体組成物を有機溶剤に溶解してなる塗料
組成物を提供することを目的としている。
発明の概要 本発明に係る含フッ素共重合体[!コは、[^) (i
)フルオロオレフィンから誘導される単位、 (i)ビニルエーテルから誘導される単位および (i)次式で表わされる単位 0 H (式中、mは0〜10であり、nは1〜10である) から実質的になり、 [B]該共重合体を形成する(i)、(i)および(i
)の合計モル数に対して、(i)は30〜70モル%の
量で、(i)は20〜60モル%の量で、(i)は1〜
25モル%の量であり、かつ [cl ケル・パーミェーションクロマトグラフ法によ
って測定した数平均分子量(Fan )が3000〜2
001100の範囲内にあることを特徴としている。
また本発明に係る第1の塗料組成物は、上記のような含
フッ素共重合体[I]を有機溶剤に溶解してなることを
特徴としている。
また本発明に係る含フッ素共重合体組成物は、[I]上
記のような含フッ素共重合体[I] と、[n] [AI (a)  フルオロオレフィン(b)  ビニ
ルエーテル (C)オレフィン性不飽和結合および加水分解可能な基
を有する有機珪素化合物の共重合体であって、 [B]該共重合体を形成する(a)、(b)および(C
)の合計モル数に対して、(1)は30〜70モル%の
量で、(b)は20〜60モル%の量で、(C)は1〜
25モル%の量であり、かつ、 [C]ゲル・パーミェーションクロマトグラフ法によっ
て測定した数平均分子量(Mn )が3000〜200
000の範囲内にあることを特徴とする溶剤可溶性含フ
ッ素共重合体[II] とからなることを特徴としてい
る。
また本発明に係る′!J2の塗料組成物は、上記のよう
な含フッ素共重合体を有機溶剤に溶解してなることを特
徴としている。
発明の詳細な説明 以下本発明に係る含フッ素共重合体[I]およびこれを
含む塗料組成物について、具体的に説明する。
まず本発明に係る含フッ素共重合体[I]について説明
すると、この含フッ素共重合体は、(1)フルオロオレ
フィンから誘導される単位と、(i)ビニルエーテルか
ら誘導される単位と、(i)次式で表わされる単位 (式中、mは0〜10であり、nは1〜10である) とから実質的になり、上記の構成単位はランダムに配置
されている。しかしながら本発明の目的を損わない範囲
で、少量の他の共重合可能なモノマー成分、たとえばa
−オレフィン類、シクロオレフィン類、不飽和カルボン
酸類、カルボン酸ビニルエステル類、カルボン酸アリル
エステル類などを共重合させていてもかまわない。
本発明で用いられるフルオロオレフィン(i)は、分子
中に少なくとも1個以上のフッ素原子をもっており、好
ましくはオレフィンの水素原子が全てフッ素原子および
他のハロゲン原子で置換されているペルハロオレフィン
がよく、とくにペルフルオロオレフィンが好適である。
さらに重合性および得られる重合体の性質の観点からは
、炭素原子数2または3のフルオロオレフィンとくにペ
ルフルオロオレフィンが好ましい。
このようなフルオロオレフィンとしては、具体的には以
下のような化合物が用いられる。
CF  =CF  5CHF=CF  、Cl−12=
2  2       2 CF  5CH2=CHF、CCI F=CF2、Cl
−1cI =CF  5CCI  =CF  、CCI
 F2   2  2 =CCI F、CHF=CC1、CH2=CHF。
CC12=CCIF等のフルオロエチレン系。
CF  CF=CF  、CF3CF=CHF12 CH3CH=CH2、CF3CH=CH2、CF  C
F3CBr、CHF2CF=CHF。
CF CH=CH2、CH3CH=CH2、CHCH=
CH2、CH3CH=CH2、CF  CI CH=C
H、CF3CCl =CF2、2 CF3CF=CFCI。
CF  CI CCI =CF2、CF2Cl CF=
CFCI、CFCl20F=CF2、 CF  CCI =CCl F、CF3CCl =CC
l2、CCIF2CF=CC12、CCI   CH=
CH、CF2Cl CCAl =2 CC12、CFCl2CC1=CC12、CF3CF=
CHCISCCI F2CF=CHC1、CF3CCl
 =CHC1。
CHF  CCI =CC1、CF2Cl CH=2 CCI  、CF2ClCCl=CHC1゜CC13C
F=CH(11CF21 CH=CH2、CF  Br
 CH=CH5CF3CBr =2 CHB r 、 CF 2 CI CB r = CH
2、CHBr CF3CBr 2、CF3CBr =C
H2、CF2CH=CH2「、CF2BrCH=CHF
、CF2B+ CH=CH2等のフルオロプロペン系。
CF  CF  CH=CH2、 2 CF30F=CFCF3、CF3CH=CHCF3、C
F2=CFCF2CHF2、CF CF CH=CH2
、CF3CH=2 CHCF3、CF2CHCH2CH3、CF2CHCH
2CH3、CF3CH2CH=CH2、CF  CF3
CCl  S CF2=3 CHCHCHS CHCF2CH=CH2,233 CFHCH=CHCFH2、CH3CF3CBr =CH3、CF2CHCH2CH3、 CF3 (CF2)2CF=CF2、 cF  (CF  )  CH=CH2等の炭素原子数
3     2  3 4以上のフルオロオレフィン系。
これらの中では、上記のようにフルオロエチレンおよび
フルオロプロペン系が好ましく、とくにテトラフルオロ
エチレン(CF  =CF2)およびり0ロトリフルオ
ロエチレン(CF2=CFCI )が好適であり、さら
には安全性、取扱い性の面からクロロトリフルオロエチ
レンが好適である。
また本発明において、フルオロオレフィンは、単独で用
いてもよく、また2種以上を混合して用いてもよい。
本発明で用いられるビニルエーテル(i)は、ビニル基
と、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、アラ
ルキル基などとがエーテル結合した化合物である。
このようなビニルエーテルとしては、具体的には、エチ
ルビニルエーテル、プロピルビニルエーテル、イソプロ
ピルビニルエーテル、ブチルビニルエーテル、ten−
ブチルビニルエーテル、ペンチルビニルエーテル、ヘキ
シルビニルエーテル、イソヘキシルビニルエーテル、オ
クチルビニルエーテル、4−メチル−1−ペンチルビニ
ルエーテル等の鎖状アルキルビニルエーテル類、シクロ
ペンチルビニルエーテル、シクロヘキシルビニルエーテ
ル等のシクロアルキルビニルエーテル類、フェニルビニ
ルエーテル、0−1m−1l’−)リビニルエーテル等
のアリールビニルエーテル類、ベンジルビニルエーテル
、フェネチルビニルエーテル等のアラルキルビニルエー
テル類を用いることができる。
これらの中ではとくに炭素数が8以下好ましくは2〜4
である鎖状アルキルビニルエーテルおよび炭素数が5〜
6であるシクロアルキルビニルエーテルが好ましく、さ
らにはエチルビニルエーテル、プロピルビニルエーテル
、ブチルビニルエーテルが好適である。
また本発明においては、上記のようなビニルエーテルは
、単独で用いてもよく、また複数混合して用いてもよい
なお本発明において、ビニルエーテル(i)として、(
a)炭素数が1〜3の直鎖アルキルビニルエーテルと、
(b)シクロアルキルビニルエーテルまたは分枝アルキ
ルビニルエーテルとを組合せて用いることにより、耐汚
れ性に優れた塗膜を与えうる含フッ素共重合体が得られ
る。この際、(1)直鎖アルキルビニルエーテルは、(
1)+(b)ノ合計モル数の99.5〜90モル%の量
であり、(b) シクロアルキルビニルエーテルまたは
分枝アルキルビニルエーテルは0.5〜10モル%の量
であることが好ましい。
このようなビニルエーテルから誘導される単位(式中 
R1は直鎖または分枝鎖アルキル基あるいはシクロアル
キル基である。)で表わされる。
本発明に係る含フッ素共重合体[1]は、上記のような
(i)フルオロオレフィンから誘導される単位と、(i
)ビニルエーテルから誘導される H (式中、mは0〜10であり、nは1〜10である)で
表わされる単位とから実質的に構成されている。
上記式で表わされる単位は、下記のようなモノマーを用
いることによって誘導される。
C)l  =CH(CH2) 0)1 CM  =CH0C)I2) 20H CH=CH0(CH2) 30H C)l  =CH0(CH2)OH CH=CH0CH2)20H CB  =CH0CR,、) 30i+CIl  =C
H0(C12) 4011CI(=CH(CD2) 0
(CH2) OHCH=CH(CH) 0(C112)
、、 OH2 CI(=CH(CH) 0(CH2) 30i12 CH=CH(CH) 0(C)12)40)12 CB  =CH(CH2) 20(CH2) OH2 C1l  =CH(CH)   0(CH2) 2H2
22 CH=CH(CH)0(C12)30)12   22 CH=CH(CI  )  0(C112) 4H22
2 本発明では、また上記のような CH=CH0(C[12)。0CORあるいはC)I 
 =CH(CH2)  。0(CH2) ll0COR
で示されるモノマーを用いて、含フッ素共重合体中にあ
るいは (CH2)。0CORで表わされる 単位を−たん導入し、この構成単位を加水分解すること
によって−←CH2−CH← (CH2)IlOH (CH2)nOHで表わされ る単位を、含フッ素共重合体中に導入してもよい。
本発明に係る含フッ素共重合体[I]では、(i)〜(
i)のモノマー成分の含有割合は、(i)〜(i)の合
計モル数を基準として、(i)は30〜70モル%好ま
しくは40〜60モル%の量であり、(i)は20〜6
0モル%好ましくは20〜50モル%の量であり、(i
)は1〜25モル%好ましくは3〜20モル%の量であ
る。
このような含フッ素共重合体[1]の分子量は、テトラ
ヒドロフランを溶媒にし、分子量既知の単分散ポリスチ
レンを標準物質として用いて、ゲル・パーミェーション
クロマトグラフ法(GPC)により測定して求めた数平
均分子量(Mn )が、通常3000〜200000、
多くは5000〜I[1O000の範囲にある。
本発明に係る含フッ素共重合体[I]は、また非品性あ
るいは低結晶性、多くは非品性であり、一般にはX線に
よる結晶化度が0%、示差走査型熱量計(D S C)
で融点が観察されないことが多い。したがって本発明に
係る含フッ素共重合体は、透明性が良好である。
本発明に係る含フッ素系共重合体は、このような組成割
合および分子量を採ることにより、溶剤可溶性で皮膜塗
装性に優れたものになり、また後述する方法で硬化させ
た後では、耐溶剤性、耐薬品性、耐候性、耐熱性、機械
的性質および基材との密着性に優れたものとなる。
このような本発明に係る含フッ素共重合体[1]は、常
温において、たとえばベンゼン、トルエン、キシレンな
どの芳香族炭化水素類、アセトン、メチルエチルケトン
などのケトン類、ジエチルエーテル、ジプロピルエーテ
ルなどのエーテル類、エタノールなどのアルコール類、
トリクロロメタン、ジクロロエタン、クロロベンゼンな
どのハロゲン化炭化水素類などに溶解する。
したがって上記のような含フッ素共重合体[1]を上記
のような有機溶剤に溶解させて塗料組成物を調製するこ
とができる。
上記のような含フッ素共重合体[I]から塗料組成物を
調製する場合には、有機溶剤として、トルエン、キシレ
ン、酢酸ブチル、イソブチルメチルケトン、メチルセロ
ソルブ、エチルセロソルブあるいはこれらの混合物など
を用いることが好ましい。
このような含フッ素共重合体[I]を有機溶剤に溶解さ
せてなる塗料組成物は、次のようにして硬化させること
ができる。
すなわち、硬化剤としては[I]の水酸基と反応し得る
アミノプラスト化合物、多価イソシアネート化合物、エ
ポキシ基含有化合物、多塩基酸、あるいはその無水物金
属アルコキサイド、またはその誘導体などが例示される
が、耐候性などの点からアミノプラスト化合物を用いて
加熱硬化するか、あるいは多価イソシアネートを用いて
常温硬化することが好ましい。アミノプラスト化合物と
しては、メラミン樹脂、尿素樹脂、ベンゾグアナミン樹
脂、アセトグアナミン樹脂などが挙げられ、多価イソシ
アネート化合物としては、ヘキサメチレンジイソシアネ
ート、テトラメチレンジイソシアネート、イソホロンジ
イソシアネートなどが挙げられる。
また、多価イソシアネート化合物として、アルコール類
、フェノール類、オキシム類、アミン類などのブロック
化剤でブロックされた多価イソシアネートも採用できる
。硬化剤の添加混合量は、硬化剤の官能基の数/共重合
体[I]の水酸基の数が0.5〜1.5の量であること
が好ましい。
本発明では、また上記のような本発明に係る含フッ素共
重合体[I]と、下記のような珪素を含有する溶剤可溶
性含フッ素共重合体[11] とからなる組成物が提供
される。
すなわち本発明に係る含フッ素共重合体と組合せて用い
られる珪素を含有する溶剤可溶性含フッ素共重合体[1
1]は、 [Ai (a) フルオロオレフィン (b)  ビニルエーテル (c)オレフィン性不飽和結合および加水分解可能な基
を有する有機珪素化合物の共重合体であって、 [81該共重合体を形成する(a) 、(b)および(
C1の合計モル数に対して、(1)は30〜70モル%
の量で、(b)は20〜60モル%の量で、(C)は1
〜25モル%の量であり、かつ、 [Clゲル−パーミェーションクロマトグラフ法によっ
て測定した数平均分子量(Mn )が3000〜200
000の範囲にある含フッ素共重合体である。
この珪素を含有する溶剤可溶性含フッ素共重合体[n]
では、(りフルオロオレフィンきしては、上記のような
(i)フルオロオレフィンが用いられ、また(b)  
ビニルエーテルとしては、上記のような(i)ビニルエ
ーテルが用いられる。
またこの珪素を含有する含フッ素共重合体[n]て用い
られる有機珪素化合物(C)は、分子中にオレフィン性
不飽和結合および加水分解可能な基を有する化合物であ
って、具体的には下記−数式(1,)〜(3)に示され
る化合物を例示することかできる。
R’ R2Si Y’ Y2    (1)RXSi 
Y’ Y2     (2)RSiY’Y”Y3   
 (3) 2 (式中、RSRは、オレフィン性不飽和結合を有し、炭
素、水素および場合によって酸素からなり、それぞれ同
一または相異なる基である。Xは、オレフィン性不飽和
結合を有1 2 3 しない有機基であり、Y  SY  、Y  はそれぞ
れ同一または相異なる加水分解可能な基である。) R1またはR2は、具体的には、ビニル、アリル(!1
171) 、ブテニル、シクロへキセニル、シクロペン
タジェニルなどであり、とくに末端オレフィン性不飽和
基であることが好ましい。またR またはR2は、末端
不飽和酸のエステル結合を有する CH=CH−COO(CH2)3−1 CH2=C(CH3)C00(CH2)3CH2=C(
CH3’)Coo (CH,、) 2−0(CH2)3 CH2=C(CH3)COOCH2CH2H などの基であることもできる。これらの中では、Rおよ
びR2が酸素を含まず炭素と水素とから構成されている
ことが好ましく、特にビニル基が最適である。
Xは、具体的には、1価の炭化水素基であるメチル、エ
チル、プロピル、テトラデシル、オクタデシル、フェニ
ル、ベンジル、トリルなどであり、またこれらの基は、
ハロゲン置換炭化水素基でもよい。
YI  Y2、Y3は、具体的には、メトキシ、エトキ
シ、ブトキシ、メトキシエトキシのようなアルコキシ基
、アルコキシアルコキシ基、ホルミロキシ、アセトキシ
、プロピオノキシのようなアシロキシ基、オキシムたと
えば 0N=C(CHa )2、 一0N=CHCH2C2H5および ON = C(Ca Hs ) 2または置換アミノ基
およびアリールアミノ基たとえば−NHCH3、−NH
CHおよび−NH(C6H5)などで5 あり、その他任意の加水分解し得る有機基である。
本発明では有機珪素化合物[■]は、−数式(3)で表
わされる化合物であることが好ましく、とくに基Y 、
Y2、Y3が同一である有機珪素化合物が好ましい。こ
れらの中でもR1がビニル基であり、Y1〜Y3がアル
コキシ基またはアルコキシアルコキシ基である有機珪素
化合物が特に好ましく、たとえばビニロキシプロピルト
リメトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニル
トリエトキシシラン、ビニルトリス(メトキシエトキシ
)シランなどが好ましい。またビニルメチルジェトキシ
シラン、ビニルフエニルジメトキシシランなども同様に
用いることができる。
このような珪素を含有する含フッ素共重合体[Ir]で
は、(a)〜(C)のモノマー成分の含有割合は、(a
)〜(c)の合計モル数を基準として、i)は30〜7
0モル%好ましくは40〜60モル%の量であり、(b
)は20〜60モル%好ましくは20〜50モル%の量
であり、(C)は1〜25モル%好ましくは3〜20モ
ル%の量である。
この珪素を含有する含フッ素共重合体[II]の分子量
は、テトラヒドロフランを溶媒にし、分子量既知の単分
散ポリスチレンを標準物質として用いて、ゲル・パーミ
ェーションクロマトグラフ法(G P C)により測定
して求めた数平均分子量(Mn )が、通常3QOO〜
2NOOO1多くは5000〜+00000の範囲にあ
る。
またこの珪素を含有する含フッ素共重合体[11]は、
また非品性あるいは低結晶性、多くは非品性であり、一
般にはX線による結晶化度が0%、示差走査型熱量計(
D S C)で融点が観察されないことが多い。したが
ってこの珪素を含有する含フッ素共重合体[11]は、
透明性が良好である。
またこの珪素を含有する含フッ素共重合体[11]は、
そのガラス転移温度(Tg)を、試料を一120℃に冷
却したのち10℃/分の昇温速度でDSCにより測定す
ると、通常−60〜+20℃、多くが一40〜+5℃の
範囲にある。またこの含フッ素共重合体は、通常1.4
8〜1.34、多くは1.44〜1.36の範囲の屈折
率を有している。
このような珪素を含有する含フッ素共重合体[II] 
もまた、常温において、たとえばベンゼン、トルエン、
キシレンなどの芳香族炭化水素類、ア七トン、メチルエ
チルケトンなどのケトン類、ジエチルエーテル、ジプロ
ピルエーテルなどのエーテル類、エタノールなどのアル
コール類、トリクロロメタン、ジクロロエタン、クロロ
ベンゼンなどのハロゲン化炭化水素類などに溶解する。
したがって上記のような本発明に係る含フッ素共重合体
[1]と珪素を含有する含フッ素共重合体[11]とか
らなる組成物を上君己のような有機溶剤に溶解させて塗
料組成物を調製することができる。
上記のような含フッ素共重合体[I]と珪素を含有する
含フッ素共重合体[nlとから塗料組成物を調製する場
合には、有機溶剤として、トルエン、キシレン、酢酸ブ
チル、イソブチルメチルケトン、メチルセロソルブ、エ
チルセロソルブあるいはこれらの混合物などを用いるこ
とが好ましい。
上記のような珪素を含有する含フッ素共重合体[I[]
は、有機珪素化合物(C)に由来する加水分解可能な有
機基を有しているので、水分と接触することにより重合
体の分子鎖間に橋かけ反応が起こり、硬化する。したが
って、大気中の湿気によっても当然のことながら架橋が
起こり得る。この珪素を含有する含フッ素共重合体[I
I]は、単独でも架橋が進むことは明白であるが、塗料
として用いる場合には、基材に塗布された含フッ素共重
合体の皮膜が迅速に硬化するように、シラノール縮合触
媒を塗料組成物中に添加しておくことが好ましい。この
場合、珪素を含有する含フッ素共重合体[nlと本発明
に係る含フッ素共重合体[I] とを溶解した有機溶剤
液にシラノール縮合触媒を予め添加しておき、これを基
材に塗布すると、有機溶剤が蒸散して空気中の湿分と接
触しだすと同時に硬化反応が起こり、皮膜硬化が起こる
したがって1液型の含フッ素共重合体塗料組成物となる
シラノール触媒としては、公知のものを用いることがで
き、具体的には、ジブチル錫ジラウレート、酢酸第1錫
、オクタン酸第1錫、ナフテン酸鉛、2−エチルヘキサ
ン酸鉄、ナフテン酸コバルトなどのカルボン酸金属塩、
エチルアミン、ヘキシルアミン、ジブチルアミン、ピペ
リジンなどの有機塩基、無機酸および有機脂肪酸などの
酸などが用いられる。このうちアルキル錫カルボン塩、
たとえばジブチル錫ジラウレート、ジブチル錫ジオクト
エート、ジブチル錫ジアセテートが好ましい。
本発明に係る含フッ素共重合体の橋かけ反応は、常温す
なわち室温付近(0〜40℃)で十分進行するが、必要
に応じて加熱下で反応を行わしめてもよい。
本発明に係る含フッ素共重合体[Bと珪素を含有する含
フッ素共重合体[nl とを塗料として使用する場合に
は、前記のように1液型で使用するのが好適であり、こ
の塗料組成物は、通常の液体塗料と同じように刷毛、ス
プレー ローラコータ等で金属、木、プラスチック、セ
ラミック、紙、ガラスなどの基材表面に塗布することが
できる。
硬化後の被膜は、耐候性、耐薬品性、耐溶剤性、耐水性
、耐熱性、低摩擦性に優れ、さらに透明性、光沢、基板
との密着性にも優れている。
すなわち、硬化後(塗布後14日放置後)の含フッ素共
重合体[I]および[II]からなる被膜は、JIS 
K 5400(+979)6. 14による鉛筆硬度が
通常3H〜2B、多くはH−Bの範囲にあり、IIs 
K 5400(1979)6. 16による耐屈曲性が
通常3閣φ、多くが2mmφ以下である。
また硬化後の含フッ素共重合体[I]および[11]か
らなる被膜は、水との接触角が、通常70〜98° 多
くは78〜94°であり、静摩擦係数か通常0.30〜
0.60、多くは0.35〜0.50の範囲にある。な
お、ここで静摩擦係数は、鋼板に含フッ素共重合体を塗
布し硬化させた鋼板より3 an X 3 anの小片
を切り出し、同一重合体を塗布硬化した鋼板上に塗膜面
が接触するように置き、小片上に、145gのおもりを
載せて鋼板の一端を持ち上げて、小片がすべり落ちはし
めた時の傾斜角(θ)を求め、txnθを静摩擦係数と
した。
硬化後の含フッ素共重合体[I]および[I!]からな
る被膜は、光線透過率が通常95%以上、多くは99%
以上である。ここで光線透過率は、離型基材の上に皮膜
を形成し、硬化後剥離してフィルム片となし、石英セル
中に該フィルム片を固定して純水を満たし、純水のみを
滴たした石英セルをブランクとして、JIS K 67
14に準じて行った。
また硬化後の含フッ素共重合体[I]および[1r]か
らなる被膜は、前記のように基板との密着性にも優れて
いる。ここで含フッ素共重合体の基板との密着性は以下
のようにして評価した。
鋼板に塗布した塗り板の塗膜表面にNl5K54001
979塗料一般試験方法6.15基盤目試験」に準じて
切り傷を入れた。次に、基盤目部分の塗膜表面に幅20
mのセロハン粘着テープをあて、その上から幅7■のス
パチユラで強くこすりながらテープを塗膜表面に密着さ
せた後、急速にセロハンテープを鉛直上方に引き上げて
はがした。このセロハンテープの密着とはがしを基盤目
の4辺の各方向から計4回行い、除かれずに残った基盤
目の数を調べ、その数で試験成績を表示した。
本発明に係る含フッ素共重合体[I]は、上記のような
各モノマー(i)〜(i)を周知のラジカル開始剤の存
在下共重合することによって製造することができる。こ
こで(i)〜(i)の各成分はいずれも存在することが
必要であり、たとえば(i)成分と(i)成分とのみで
は共重合が生しないが、(i)成分を加えることによっ
て(i)、(i)、(i)の各成分が共重合する。
このような本発明に係る含フッ素共重合体[I]を製造
する際にはラジカル開始剤として、公知の種々のものが
使用できる。具体的には有機ペルオキシド、有機ペルエ
ステルたとえばベンゾイルペルオキシド、ジクロルベン
ゾイルペルオキシド、ジクミルペルオキシド、ジーte
11−ブチルペルオキシド、2,5−ジメチル−2,5
−ジ(ペルオキシベンゾエート)ヘキシン−3,1,4
−ビス(l e r f−ブチルペルオキシイソプロピ
ル)ベンゼン、ラウロイルペルオキシド、+eN−ブチ
ルペルアセテート、2.5−ジメチル−2,5−ジ(t
 e + 1−ブチルペルオキシ)ヘキシン−3,25
−ジメチル−2,5−ジ(l l + 1−ブチルペル
オキシ)ヘキサン、IeN−ブチルペルベンゾエート、
tert−ブチルペルフェニルアセテート、ten−ブ
チルペルイソブチレート、tell−ブチルペルーie
cオクトエート、tcrt−ブチルペルビバレート、ク
ミルペルビバレート、tcrt−ブチルペルジエチルア
セテートなど、その他アゾ化合物たとえばアゾビス−イ
ソブチルニトリル、ジメチルアゾイソブチレートなどが
用いられる。このうちジクミルペルオキシド、ジーte
r+−ブチルペルオキシド、25−ジメチル−2,5−
ジ(tell−ブチルペルオキシ)ヘキシン−3,2,
5−ジメチル−2,5−ジ(t e t t−ブチルペ
ルオキシ)ヘキサン、1,4−ビス(tert−ブチル
ペルオキシイソプロピル)ベンゼンなどのジアルキルペ
ルオキシドが好ましい。
上記のような共重合反応は、有機溶媒からなる反応媒体
中で行われることが好ましい。このような有機溶媒とし
ては、ベンゼン、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化
水素、n−ヘキサン、シクロヘキサン、立−ヘプタンな
どの脂肪族炭化水素、クロロベンゼン、ブロモベンゼン
、ヨードベンゼン、0−ブロモトルエンなどのハロゲン
化芳香族炭化水素、テトラクロロメタン、1.1. i
 トリクロロエタン、テトラクロロエチレン、1−クロ
ロブタンなどのハロゲン化脂肪族炭化水素等を用いるこ
とができる。
上記のような共重合反応は、上記のような溶媒中でラジ
カル開始剤をモノマーの合計モル数に対してモル比で1
0−2〜2X10’の範囲で添加して行うことが好まし
い。また重合温度は一30〜200℃、好ましくは20
〜100℃、重合圧力は0〜100kg/cnf−G、
好ましくは0〜50kg/cd−Gである。
本発明に係る含フッ素共重合体[I] と、有機顔料な
どとの親和性をより向上させるため、含フッ素共重合体
の分子鎖中にカルボキシル基をさらに導入することもで
きる。具体的には、不飽和カルボン酸およびその誘導体
を含フッ素共重合体にグラフト重合すればよい。このよ
うな目的で用いられる不飽和カルボン酸類としては、ア
クリル酸、メタクリル酸、α−エチルアクリル酸、マレ
イン酸、フマール酸、イタコン酸、シトラコン酸、テト
ラヒドロフタル酸、メチルテトラヒドロフタル酸、エン
ドシス−ビシクロ[2,2,11ヘプト−5−ニンー2
.3−ジカルボン酸(ナジック酸■)、メチル−エンド
シス−ビシクロ[2,2,1,1ヘプト−5−エン−2
,3−ジカルボン酸(メチルナジック酸■)などの不飽
和カルボン酸、該不飽和カルボン酸のハライド、アミド
、イミド、酸無水物、エステルすなわち塩化マレニル、
マレイミド、無水マレイン酸、無水シトラコン酸、マレ
イン酸モノメチル、マレイン酸ジメチルなどがある。
なお本発明で用いられる珪素を含有する含フッ素共重合
体[IN] も、上記のような含フッ素共重合体[I]
と同様にして製造することができる。
本発明に係る含フッ素共重合体[I]の利用分野として
は、上記してきたように各種の有機溶剤に溶解した形で
塗料組成物として用いるのが最適である。この場合、顔
料あるいは染料などを塗料組成物に配合して着色塗料と
してもよく、さらに必要に応じて通常合成樹脂に配合さ
れる各種添加剤を配合してもよい。また上記のような含
フッ素共重合体を、シリル化アクリル樹脂、シリコン系
塗料、シリル化ポリオレフィンなどのアルコキシシリル
基あるいはシラノール基を有する樹脂の改質剤として使
用してもよい。
〔実施例〕
以下本発明の内容を好適な例でもって説明するが、とく
に断わりのない限り本発明はこれらの例に制限されるも
のではなく、本発明の目的を損わない範囲でいかなる態
様も可能である。
実施例1 1.51のステンレス製攪拌機付きオートクレーブ内を
窒素置換した後、窒素気流下にベンゼン500m1、ア
リルオキシエタノール(AOE)45.9g、エチルビ
ニルl−チル(EYE )75.7g、過酸化ジラウロ
イル5.4gを仕込んだ。その後クロロトリフルオロエ
チレン(CTFE)183.0gをオートクレーブ中に
導入し、65℃で7.5時間反応を行なった後、オート
クレーブを水冷し、反応を停止させた。
冷却後、未反応モノマーを追い出し、オートクレーブを
開放し、1.51のナス型フラスコに反応液を取り出し
た。減圧下ベンゼンを留去した後、メタノール400 
mlに濃縮液を最沈殿し上澄み液を除去し、さらにメタ
ノール400m1を加え、攪拌する操作を3回繰り返し
た。メタノールを減圧下留去し、キシレン500 ml
を加え、攪拌により均一溶液とした後、減圧濃縮して無
色透明な重合体78.6gを得た。
得られた重合体のGPCによる数平均分子量は6000
てあった。
また、この重合体の組成分析を元素分析およびNMRを
用いて行なったところCTFE/EVE/AOE=48
/42/10であった。
上記の方法で得られた重合体38.2重量部とテトラメ
チルオルト珪酸オリゴマー1.9重量部と酸化チタン2
6.7重量部とキシレン31.3重量部からなる塗料を
調製した。
1゜51のステンレス製攪拌機付きオートクレーブ内を
窒素置換した後、窒素気流下にトルエン380m1、ア
リルオキシエタノール(八〇E )30.6g、エチル
ビニルl−チル(EVE )86.5.を仕込んだ。そ
の後クロロトリフルオロエチレン(CTFD 183.
 0 gをオートクレーブ中に導入し、65℃まで昇温
した。このようにして得られた混合物に、過酸化ジラウ
ロイル6、Ogをトルエン120m1に溶解させた開始
剤溶液を3時間かけてフィードした。さらに65℃で5
時間反応を行なった後、オートクレーブを水冷し、反応
を停止させた。
冷却後、未反応モノマーを追い出し、オートクレーブを
開放し、1.51のナス型フラスコに反。
応液を取り出した。減圧下トルエンを留去した後、メタ
ノール400 mlに濃縮液を再沈殿し、上澄み液を除
去し、さらにメタノール400m1を加え、攪拌する操
作を3回くり返した。メタノールを減圧下留去し、キシ
レン500m1を加え、攪拌ニより均一溶液とした後、
減圧濃縮して無色透明な重合体168gを得た。
得られたポリマーのGPCによる数平均分子量は900
0であった。
また、この重合体の組成分析を元素分析およびNMRを
用いて行なったところCTFE/EVE/AOE=48
/46/6であった。
一方、月S G 33G2に規定する亜鉛鋼板(spc
)にエポキシ塗料マリンSC(三井金属塗料化学■製)
を塗布し、屋外暴露期間を10日として塗装用基材を製
作した。
また、上記の方法で調製した塗料100重量部に対し、
上記の方法で得られた重合体の71.2重量%キシレン
溶液を5.4重量部、およびジラウリン酸n−ブチル錫
の6.3重量%キシレン溶液を3.8重量部混合して含
フッ素共重合体組成物を調製し、この組成物を上記の塗
装用基材上に100μmのアプリケータを用いて塗布し
た。
このようにして得られた塗膜を屋外に1週間暴露した後
基盤目試験を行なった。
結果を表1に示す。
実施例2 1.51のステンレス製攪拌機付きオートクレーブ内を
窒素置換した後、窒素気流下にベンゼン180m1.エ
チルビニルエーテル(EVE)106gSn−ブチルビ
ニルエーテル(BYE)21.0g、)リメトキシビニ
ルシラン(TMVS)62.2g、合成ハイドロタルサ
イト(Mg4.5Al 2(OH) 、3Co3−3.
 5 820 )粉末の焼成品(SHT)13.0gを
仕込んだ。その後クロロトリフルオロエチレン(CTF
o 257 gをオートクレーブ中に導入し、65℃ま
で昇温した。
このようにして得られた混合物に、過酸化ジラウロイル
7.6gをベンゼン120m1に溶解した開始剤溶液を
4時間かけてフィードした。さらに65℃で6時間反応
を行なった後、オートクレーブを水冷し、反応を停止し
た。
冷却後、未反応モノマーを追い出し、オートクレーブを
解放し、1.51のナス型フラスコに反応液を取り出し
た。
この反応液にキシレン210 g、メタノール120g
、SHT  13.Ogを加え、50℃で1.5時間さ
らに60℃で1.5時間攪拌下に加熱処理した。
処理後、エバポレーターにて減圧下に残留モノマーおよ
び溶媒を留去し、継いでキシレン550gを加え、攪拌
により均一溶液とした。
この溶液を濾過してSHTを除去し、減圧濃縮して無色
透明な重合体366gを得た。
得られたポリマーのGPCによる数平均分子量は100
00であった。
また、この重合体の組成分析を元素分析およびNMRを
用いて行なったところ、CTFE/EVE/BVE/T
MVS=50/37/6/7(モル比)であった。
実施例1と同様の方法で調整した塗料100重量部に対
し、上記の方法で得られた重合体の73.1重量%キシ
レン溶液5.2重量部およびジラウリン酸n−ブチル錫
の6.3%キシレン溶液を3.8重量部混合して含フッ
素共重合体組成物を調整した。
この組成物を用い、実施例1と同様にして塗膜を形成し
、屋外に1遍間暴露した後、基盤目試験を行なった。
結果を表1に示す。
比較例1 実施例1で調製した塗料100重量部に対し、ジラウリ
ン酸n−ブチル錫6.3重量%キシレン溶液を3.8重
量部混合して含フッ素共重合体組成物を調製した。
一方、実施例1と同様にして製作した塗装用基材上に1
00μmのアプリケータを用いて塗布した。
このようにして得られた塗膜を屋外に1週間暴露した後
、基盤目試験を行なった。
結果を表1に示す。
表  1 発明の効果 本発明の含フッ素共重合体[1]は、 (i)有機溶剤に常温で溶解する、 (i)水分が存在すれば常温で硬化反応が進む、(i)
透明性に優れ、硬化後は耐候性、耐薬品性、機械的性質
、低摩擦性、基板との密着性等の性質に優れる、 といった特長を示し、したがって塗料として、上記のよ
うな含フッ素共重合体[ff]と組合せて用いた場合に
は、 (iV)1液型塗料として使用でき、 (V)フッ素系塗料でありながら焼付工程が不要であり
、 (vl)基材との密着性に優れている、といった特長を
示す。したがって金属、木材、プラスチック、セラミッ
ク、紙等のコーティング剤、光ファイバーや光ディスク
、液晶表示基板の表面コートに利用できる。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)[A](i)フルオロオレフィンから誘導される
    単位、 (ii)ビニルエーテルから誘導される単位および (iii)次式で表わされる単位 ▲数式、化学式、表等があります▼ (式中、mは0〜10であり、nは1〜 10である) から実質的になり、 [B]該共重合体を形成する(i)、(ii)および(
    iii)の合計モル数に対して、(i)は30〜70モ
    ル%の量で、(ii)は20〜60モル%の量で、(i
    ii)は1〜25モル%の量であり、かつ [C]ゲル・パーミエーションクロマトグラフ法によっ
    て測定した数平均分子量(@M@_n)が3000〜2
    00000の範囲内にあることを特徴とする溶剤可溶性
    含フッ素共重合体。
  2. (2)請求項第1項に記載の含フッ素共重合体を有機溶
    剤に溶解してなる塗料組成物。
  3. (3)[ I ] [A](i)フルオロオレフィンから誘導される単位、 (ii)ビニルエーテルから誘導される単位および (iii)次式で表わされる単位 ▲数式、化学式、表等があります▼ (式中、mは0〜10であり、nは1〜 10である) から実質的になり、 [B]該共重合体を形成する(i)、(ii)および(
    iii)の合計モル数に対して、(i)は30〜70モ
    ル%の量で、(ii)は20〜60モル%の量で、(i
    ii)は1〜25モル%の量であり、かつ [C]ゲル・パーミエーションクロマトグラフ法によっ
    て測定した数平均分子量(@M@_n)が3000〜2
    00000の範囲内にあることを特徴とする溶剤可溶性
    含フッ素共重合体[ I ]、および [II] [A](a)フルオロオレフィン (b)ビニルエーテル (c)オレフィン性不飽和結合および加水分解可能な基
    を有する有機珪素化合物の共 重合体であって、 [B]該共重合体を形成する(a)、(b)および(c
    )の合計モル数に対して、(i)は30〜70モル%の
    量で、(b)は20〜60モル%の量で、(c)は1〜
    25モル%の量であり、かつ、 [C]ゲル・パーミエーションクロマトグラフ法によっ
    て測定した数平均分子量(@M@_n)が3000〜2
    00000の範囲内にあることを特徴とする溶剤可溶性
    含フッ素共重合体[II] からなる溶剤可溶性含フッ素共重合体組成物。
  4. (4)請求項第3項に記載の含フッ素共重合体組成物を
    有機溶剤に溶解してなる塗料組成物。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5283304A (en) * 1990-08-13 1994-02-01 Asahi Kasei Kogyo Kabushiki Kaisha Fluorine-containing resin and coating composition containing same as main component
JP6456569B1 (ja) * 2018-04-18 2019-01-23 三菱電機株式会社 コーティング膜、物品、コーティング組成物及び遠心送風機

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