JPH0326233Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、出入口等の開口部に建付けられる建
築用シヤツターの断熱スラツト構造に関するもの
である。

〔従来技術及び考案が解決しようとする問題点〕

一般に、この種建築用シヤツターのなかには、
スラツトに断熱性を付与するため、断熱材を設け
たものがある。しかるに従来、これらスラツトに
断熱性を設けるには、スラツト本体を中空状に
し、ここにポリウレタン樹脂等の断熱材を注入発
泡したり、ロール成形されたスラツトの裏面に断
熱材を発泡せしめたりあるいは貼着したりしてい
た。しかしながら、断熱材の発泡には膨大な設備
の投入が必要になる許りでなく、特に前者の注入
発泡においては、未充填部の解消が難しく、その
ための対策が問題になつている。一方、断熱材を
貼着するものにあつては、接着剤の経時変化によ
つて断熱材が剥離してしまつたり、あるいは肉厚
のものが使用できない等の欠点があり問題になつ
ていた。

〔問題を解決するための手段〕

本考案は、上記の如き実状に鑑みこれらの欠点
を一掃することができる建築用シヤツターの断熱
スラツト構造を提供することを目的としたもので
あつて、開口部の開閉を行なうシヤツターカーテ
ンのスラツトを、互いに回動自在にインターロツ
ク結合をするインターロツク部が上縁、下縁にそ
れぞれ形成された上下の横枠と、該上下両横枠に
上下両端縁が係合して、両横枠を連結する少なく
とも一枚のパネル体と、上下両横枠にそれれ形成
した係合溝に上下両縁の係合部がスライド嵌合す
ることで両横枠間に介装される断熱材とで構成し
たことを特徴とするものである。

そして本考案は、この構成によつて、スラツト
に、断熱材を極めて簡単かつ確実に取付けること
ができるようにしたものである。

〔実施例〕

次に、本考案の実施例を図面に基づいて説明す
る。図面において、１は建物用シヤツターのシヤ
ツターカーテンであつて、該シヤツターカーテン
１はシヤツターケース２に内装された巻取ドラム
（図示せず）に巻装されると共に、ガイドレール
３にガイドされることによつて上下昇降動をし、
開口部の開閉を行なうようになつていることなど
は、いずれも従来通りである。

上記シヤツターカーテン１は、スラツト４によ
つて構成されるのであるが、該スラツト４は、左
右方向に延びる上下の横枠５，６、両横枠５，６
間に介装されるパネル体７，８、並びに断熱材１
５を用いて構成されている。即ち、上記上横枠５
の上縁及び下横枠６の下縁には、互いに回動自在
（屈曲自在）に連結可能なインターロツク部１０，
１１が形成されているが、さらに上下横枠５，６
の前後両側面には係合溝１２，１２ａ，１３，１
３ａがそれぞれ形成されている。そしてこの係合
溝１２，１３、および１２ａ，１３ａには、上下
両縁が側面視においてフツク状に折曲形成された
パネル体７，８の係合辺７ａ，８ａがそれぞれ係
合せしめられ、これによつて上下横枠５，６が一
体的に連結されるようになつている。さらに上下
横枠５，６の互いに対向する内面に係合溝１４，
１４ａが形成されているが、この係合溝１４，１
４ａに、ポリウレタン、ポリスチレン等の樹脂材
からなる断熱材１５の上下両端縁に形成した係合
部１５ａをスライド係合せしめることによつて、
断熱材１５は両横枠５，６間に介装されるように
なつている。

叙述の如く構成された本考案の実施例におい
て、巻取ドラムの正逆回動によつてシヤツターカ
ーテン１がガイドレール３を上下昇降動し、開口
部の開閉を行なうことができるものであるが、こ
のシヤツターカーテン１を構成しているスラツト
４は、上下一対の横枠５，６間に断熱材１５を介
装したものであるため、その断熱性が極めて優れ
たものとなる。しかもこの断熱材１５は、その上
下両端縁に形成した係合部１５ａを、上下横枠
５，６の係合溝１４，１４ａにスライド嵌合せし
めることによつて両横枠５，６間に介装されるよ
うになつているので、従来の発泡剤を吹付けある
いは注入して発泡せしめたり接着剤による貼着の
如く特殊な設備や面倒な作業が必要になることは
なく、断熱材１５を簡単かつ確実に介装せしめる
ことができ、また断熱材自体も、予め成形された
ものを使用することができ、もつて、作業性が大
幅に向上し、安価で安定した品質のものを大量に
供給できることとなる。しかも、上下両横枠５，
６間に断熱材１５を介装するようにしても、両横
枠５，６は、パネル体７，８によつて連結されて
いるので、強度的に何ら問題となることはない。

尚本考案は上記実施例に限定されるものでない
ことは勿論であつて、パネル体は、前後両側では
なく片側のみであつてもよく、この場合、断熱材
は、第３図に示す如く横枠の側面に形成した係合
溝１４，１４ａに係合せしめるようにしてもよい
ものである。

〔作用効果〕

以上要するに、本考案は、叙述の如く構成され
たものであるから、断熱材が設けられていて、断
熱性に極めて優れたスラツトでありながら、この
断熱材は、従来の如くスラツト自体に発泡したり
貼着したりすることなく、上両横枠にスライド嵌
合せしめるのみで極めて簡単かつ確実に取付けら
れることとなり、従つて、断熱スラツトが、大量
かつ安価で、しかも安定した品質で提供できるこ
ととなる。

【図面の簡単な説明】

図面は、本考案に係る建築用シヤツターの断熱
スラツト構造の実施例を示したものであつて、第
１図は建築用シヤツターの概略正面図、第２図は
シヤツターカーテンの要部斜視図、第３図は他の
実施例を示すスラツトの断面図である。 図中、１はシヤツターカーテン、２はシヤツタ
ーケース、３はガイドレール、４はスラツト、
５，６は上下横枠、７，８はパネル体、１０，１
１はインターロツク部、１２，１２ａ，１３，１
３ａ，１４，１４ａは係合溝、１５は断熱材、１
５ａは係合部である。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 開口部の開閉を行なうシヤツターカーテンのス
   ラツトを、互いに回動自在にインターロツク結合
   をするインターロツク部が上縁、下縁にそれぞれ
   形成された上下の横枠と、該上下両横枠に上下両
   端縁が係合して、両横枠を連結する少なくとも一
   枚のパネル体と、上下両横枠にそれぞれ形成した
   係合溝に上下両縁の係合部がスライド嵌合するこ
   とで両横枠間に介装される断熱材とで構成したこ
   とを特徴とする建築用シヤツターの断熱スラツト
   構造。