JPH0617966Y2 - オ−バヘツドドアのカ−テン - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） この考案は、工場，倉庫，車両格納庫等の前面開口に設
置されて天井面に沿って収納されるオーバヘッドドアの
カーテンの構造に関するものである。

（従来の技術） はじめに、この種のオーバヘッドドアの一般的な構造に
つき、第６図を参照してその概要を説明する。

建屋外壁１の前面開口１ａの屋内側（図面右方）には、
同開口１ａの左右両側に略Ｌ形の１対のガイドレール２
が立設されていて、同ガイドレール２の高さは、建屋の
天井６近くに達している。

次に、該前面開口１ａの屋内側に設置されたオーバヘッ
ドドアのカーテン３は、上下複数枚（図示では、４段）
のドアパネル４の上下の連結により構成されていて、具
体的に、上下に隣接する各ドアパネル４間は、その屋内
側が丁番５を介して互に連結されることにより、その屋
外側面間が折開き自在に連成されている。

しかして、各丁番５の左右の側端のヒンジ軸には、同軸
上にガイドローラ（図示せず）が張出し軸着されてい
て、これらの各ガイドローラがガイドレール２のガイド
溝に挿通，案内され、これによりカーテン３は、図示し
ない駆動機構に駆動されて、ガイドレール２上を開閉摺
動するようになっている。

（考案が解決しようとする問題点） ところで、前面開口１ａの高さが、例えば2.5米前後の
低い高さの建屋の場合（第６図）には、操作者Ｍの手の
先がカーテン３の折れ曲り部分、すなわちパネル４の屋
外側面の折開き部分に容易に届くことから、従来は、カ
ーテン３を下ろしてドアを閉める際に、操作者Ｍが手先
をドアパネル４の間の折開き空間に挟まれて怪我をする
事故がしばしば起っており、このような事故を防ぐた
め、ドアパネル４の前面の適所に注意書きのステッカを
貼ったり、あるいは取手を付けてドアパネル４をつかみ
易くするなどの対策が講じられていた。

なお、普通の横開き式ドアの場合にも、同様な手を挟ま
れる事故の例があり、これを防ぐための手段として、第
７図（ａ）［ドア閉め状態］および第７図（ｂ）［ドア
開き状態］に示すように、ドアＤのヒンジ隅部を、ゴム
質の帯カバーＢで覆う方式が提案されている。ところ
が、このような方式をオーバヘッドドアのカーテンに適
用したとすると、第７図（ａ）に示すように、帯カバー
Ｂの中間部が突出してカーテンの美感を損なうほか、帯
カバーＢが天井６に当って摺動の邪魔になるなど、実用
上に支障を来たして有効な対策手段とは言えない。

そこで本考案は、ドアの開閉時において操作者が手挟み
事故を起す虞がないようにしたオーバヘッドドアのカー
テンを提供することを目的としている。

（問題点を解決するための手段） その目的を達成するため、本考案の構成においては、上
下対向縁の屋外側面間が折開き自在として上下に連結さ
れる複数枚のドアパネルの、前記上下対向縁の屋外側面
間に横長ゴム質材の帯カバーが渡設されているオーバヘ
ッドドアのカーテンにおいて、前記帯カバーは、その成
形時の自由状態では、屋外側の板面部分と、同板面部分
の一端縁から裏側に折返された波形のひだ部分とにより
形成されていて、かつ、前記板面部分の他端縁に一体形
成された取付縁部が前記隣接するドアパネルの一方の屋
外側面に固定されると共に、前記ひだ部分の端縁に形成
された取付縁部が前記隣接するドアパネルの他方の屋外
側面に固定された構造としている。

（作用） このような構造から、ドアパネル間が直状に連綴して折
開き空間が生じない状態では、カーテンの屋外面は、帯
カバーの板面部分が露呈するだけで平たん面を保ち、一
方、ドアパネル間が折れて折開き空間が生じた状態で
は、帯カバーが略弧形に延伸して折開き空間を覆い、こ
れにより操作者がパネル間に手を挟まれたり、また、カ
ーテンの外観が損なわれたり他の邪魔になったりする虞
れがない。

（実施例） 以下、第１図ないし第５図（ａ），（ｂ）に示す一実施
例に基づき、本考案の構成を具体的に述べる。

第１図は、カーテンの左右の中間部の１箇所のパネル連
結部の断面斜視図であるが、この実施例のカーテン７の
構成においては、上方のドアパネル８の屋外側すなわち
図面左方の下端と、下方のドアパネル８の屋外側の上端
との間は、上下方向に伸縮可能の横長の帯カバー９によ
って閉塞されている。

なお、上下に連綴されたドアパネル８間は、ドアパネル
８の左右の両側端と中間の適所とにおいて丁番１０（第
５図表記）により折開き自在に屋内側で枢結されてい
る。

具体的に、先ず、各ドアパネル８の屋外側面の上端縁寄
りと下端縁寄りの夫々には、上部取付バー１１と下部取
付バー１２とがドアパネル８の間口方向に全通して固着
されており、しかして各取付バー１１，１２の上端部に
は、切欠き付きの心穴１１ａ，１２ａが開けられてい
る。

次に、帯カバー９は、ドアパネル８の間口幅と略等しい
長さを有するゴム質材による成型品であって、その成形
時の自由状態における断面形状は、屋外側の板面部分１
３と、同板面部分１３の下端から裏側に折返された波形
のひだ部分１４と、同板面部分１３の上端縁に成形され
た心棒状の取付縁部１５と、同ひだ部分１４の上端縁に
成形された心棒状の取付縁部１６とにより形成された弾
性部材であり、なお、板面部分１３の表面には、断面略
半円状の 部１３ａが通して付けられている。

しかして、上記板面部分１３の取付縁部１５は、上述し
た下部取付バー１２の心穴１２ａに挿通，保持されると
共に、上記ひだ部分１４の取付縁部１６は、上述した上
部取付バー１１の心穴１１ａに挿通，保持されている。

帯カバー９は、このようにドアパネル８の屋外面の連結
部に取付けられていることから、ドアパネル８間が直状
に連綴して折開き空間が生じない状態では、カーテン７
の屋外面は、第５図（ａ）に示すように、帯カバー９の
板面部分１３が露呈するだけで平たん面を保ち、一方、
ドアパネル８間が折れて折開き空間が生じた状態では、
カーテン７の屋外面は、第５図（ｂ）に示すように、帯
カバー９が略弧状に延伸して折開き空間を閉塞させる。

このように、カーテン７の開閉摺動時には、各ドアパネ
ル８間の帯カバー９が上述のように伸縮移動することか
ら、操作者が誤って手を折開き空間に入れて挟まれる虞
れがなく、また、カーテン７の外観が帯カバー９によっ
て不体裁になったり、あるいは帯カバー９が天井に接触
したりすることがない。

（考案の効果） 以上述べたように、本考案に係るオーバヘッドドアのカ
ーテンによれば、カーテンを形成する連綴ドアパネルの
連結部の屋外側を、伸縮可能且つ二重に折り畳み可能の
帯カバーによって覆わせるように構成させたので、カー
テンの開閉摺動時において折開き空間に操作者が手を挟
まれる虞れがなくなると共に、カーテンの美感を損った
り、あるいはカーテンの作動に支障を及ぼしたりするこ
とがなく、これにより、オーバヘッドドアの開閉作動
性，安全性および商品性を向上させる効果がある。

【図面の簡単な説明】 第１図は、本考案の一実施例を示すオーバヘッドドアの
カーテンの部分斜視図、第２図は、第１図の帯カバーの
前面図、第３図は、第２図の側面図、第４図は、同後面
図、第５図（ａ）は、第１図の側断面概略図、第５図
（ｂ）は、第５図（ａ）の作動図、第６図は、一般的な
オーバヘッドドアの側断面図、第７図（ａ）は、横開き
ドアの要部の平断面図、第７図（ｂ）は、同作動図であ
る。 ７…カーテン、８…ドアパネル、９…帯カバー、１３…
板面部分、１４…ひだ部分、１５，１６…取付縁部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】上下対向縁の屋外側面間が折開き自在とし
   て上下に連結される複数枚のドアパネルの、前記上下対
   向縁の屋外側面間に横長ゴム質材の帯カバーが渡設され
   ているオーバヘッドドアのカーテンにおいて、 前記帯カバーは、その成形時の自由状態では、屋外側の
   板面部分と、同板面部分の一端縁から裏側に折返された
   波形のひだ部分とにより形成されていて、かつ、前記板
   面部分の他端縁に一体形成された取付縁部が前記隣接す
   るドアパネルの一方の屋外側面に固定されると共に、前
   記ひだ部分の端縁に形成された取付縁部が前記隣接する
   ドアパネルの他方の屋外側面に固定されていることを特
   徴とするオーバヘッドドアのカーテン。