JPH03234657A - 液体噴射記録装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本発明は液体噴射記録装置及びその制御方法に関し、特
に電気・熱エネルギー変換体の発生する熱エネルギーを
利用して記録を行う液体噴射記録装置及びその制御方法
に関する。

Ｃ従来の技術Ｊ 液体噴射記録法は種々の方式により記録液を吐出し、こ
れを紙等の被記録材に付着させて記録を行う記録方法で
ある。

このような記録方法を適用した記録装置の中でも高密度
に多数の吐出口を配置することが容易に行い得る記録方
法として液体吐出のためのエネルギーとして熱エネルギ
ーを利用する記録方法が知られている。

この液体吐出エネルギーとして熱エネルギーを利用する
液体噴射記録装置は通常、記録液を加熱して記録液を吐
出するための吐出口と、電気信号を印加することにより
発熱し、記録液を加熱することのできる電気・熱変換体
を有する記録ヘッドを具備している。

〔発明が解決しようとしている課題〕

液体噴射記録装置では記録液供給系よりの気泡の混入や
吐出口（オリフィス）面の記録液による濡れ等の原因に
より稀に液体の吐出不良又は不吐出を起こすことがあり
、記録の品位を低下される為、早期に吐出不良や不吐出
を検知して回復操作を行う必要があった。

本発明は、印字中の記録ヘッドの温度上昇率が設定値を
越えたときに吐出不良とみなし、表示、回復操作等を自
動的に行えるようにしたことにより、印字中に吐出不良
を起こし、印字品質が低下し、その使用者が気付かない
場合においても記録装置が自動的に記録を停止し、回復
操作を行うので、印字品質の低下を最小限に留めること
ができる液体噴射記録装置及びその制御方法を提供する
ことを目的とする。

更に本発明は、記録ヘッドの温度制御回路の故障により
、記録ヘッドの温度が異常に上昇した場合に於いても、
使用者が気付かない場合に於いても、記録装置が自動的
に加熱を停止するため、極めて安全性の高い記録装置及
びその制御方法を提供することを目的とする。

本発明は、液体を吐出させる為の吐出口と前記液体を吐
出するために利用される熱エネルギーを発生する電気・
熱変換体とを有する液体噴射記録ヘッドを備えた液体噴
射記録装置に於いて、前記液体噴射記録ヘッドの温度を
検出する温度検出手段と、該検出手段の検出結果に基づ
く前記記録ヘッドの温度変化によって前記記録ヘッド及
び／又は液体噴射記録装置を制御する制御部を有する液
体噴射記録装置を提供することを目的とする。

本発明は、液体を吐出するための吐出口を有する記録ヘ
ッドと該記録ヘッドを駆動するための駆動部とを備えて
なる液体噴射記録装置の制御方法において、前記記録ヘ
ッドの温度を検出し、該温度の上昇率が所望の温度上昇
率よりも大きいときに前記記録ヘッドの駆動を中止させ
る液体噴射記録装置の制御方法を提案することを目的と
する。

〔課題を解決するための手段〕

本発明の目的は、液体を吐出させる為の吐出口と前記液
体を吐出するために利用される熱エネルギーを発生する
電気・熱変換体とを有する液体噴射記録ヘッドを備えた
液体噴射記録装置に於いて、前記液体噴射記録ヘッドの
温度を検出する温度検出手段と、該検出手段の検出結果
に基づく前記記録ヘッドの温度変化によって前記記録ヘ
ッド及び／又は液体噴射記録装置を制御する制御部を有
する液体噴射記録装置によって、達成される。

また、本発明の目的は、液体を吐出するための吐出口を
有する記録ヘッドと該記録ヘッドを駆動するための駆動
部とを備えてなる液体噴射記録装置の制御方法において
、前記記録ヘッドの温度を検出し、該温度の上昇率が所
望の温度上昇率よりも大きいときに前記記録ヘッドの駆
動を中止させる液体噴射記録装置の制御方法によって達
成される。

本発明は電気・熱変換体を用いて液体を加熱し液滴を吐
出させる液体噴射記録装置において、記録ヘッドの温度
上昇率が設定値を越えたときに不吐出とみなし、記録を
停止し、報知（表示や信号音の発生）及び／又は回復操
作を自動的に行うようにしたものである。

〔実施例〕

以下、本発明を図面を用いて詳細に説明する。

第５図は、液体吐出エネルギーとして熱エネルギーを利
用する液体噴射記録ヘッドを有する液体噴射記録装置、
所謂バブルジェットプリンタの構成の一例を示す模式図
的斜視図である。

液体噴射記録ヘッド（記録ヘッド）２は摺動軸１０上を
不図示のキャリッジ駆動モータ（ＣＲモータ）、及びキ
ャリッジ駆動ベルト１１により左右に走査されるキャリ
ッジ３上に搭載される。

また、メインボード７からの電気信号はフレキシブルプ
リント板（ＦＰＣ）６を介して記録ヘッド２に供給され
る。記録液は、液体噴射記録装置１本体内の不図示のイ
ンクカートリッジより、インク供給のためのチューブ５
を介してキャリッジ３上のサブインクタンク４を経由し
て液体噴射記録ヘッド２へ供給される。

また、液体噴射記録ヘッド２は、気泡の混入や記録液の
吐出口面への付着等により、吐出不良を発生することが
稀にあるため、液体噴射記録装置１のキャリッジ３のホ
ームポジションには吸引回復装置（吸引回復機構）が設
けである。記録部材はプラテン９上を不図示の紙送りモ
ータ（ＬＦモータ）により上方へ送られる。記録部材へ
の記録は、記録部材の移動と記録ヘッド２の左右への走
査により行われる。

第６図は、液体噴射記録装置１の制御部（メインボード
７）の−構成例を示すブロック図である。

この制御部は例えばホストコンピュータからの印字デー
タを受信し、１行分の印字データを貯え、記録ヘッドの
ヘッドコントローラにより記録ヘッドを制御して印字を
行うものである。

まず、ＰＰＩ（プログラマブルペリフェラルインクフェ
イス）６０１は、本例に係る記録装置のホストコンピュ
ータから送られてくる印字データを並列受信し、ＣＰＵ
６０２に印字データを送る働きを行う。ＣＰＵ６０２は
制御用ＲＯＭ６０３の内容に従い、記録装置の様々な処
理手順を実行する。ＲＡＭ６０４はＰＰ　Ｉ　６０　Ｌ
で受信した印字データを数行骨貯えるラインバッフアメ
そり、フォント発生用ＲＯＭ６０５は印字出力文字のフ
ォントを格納したメモリ、制御用ＲＯＭ６０３はＣＰＵ
６０２が実行する処理手順を格納したメモリである。こ
れらは、アドレスバス、データバスを介して接続されて
いる。

Ｉ１０コントローラ６０６は、紙送りモータ（ＬＦモー
タ）６０７、キャリッジ駆動モータ（ＣＲモータ）６０
８、吸引回復装置駆動モータ（ポンプモータ）６０９の
制御、パネルスイッチ６１０へのデータ入出力の制御、
記録ヘッドＧｌｌ内の保温ヒータ６１２の制御、記録ヘ
ッド内の温度検出手段（サーミスタ）６１３からの温度
情報の入力制御等を専用に行うＩＣである。

ヘッドコントローラ６１４は、印字データ及び印字出力
時間をラッチし、ＣＰＵ６０２からの指令に応じて印字
出力を記録ヘッド６１１に送る専用のＩＣである。

記録ヘッド６１１はヘッドコントローラ６１４からの印
字データ及び印字出力時間データに従い、記録液を吐出
し、記録部材上へ記録を行う。

第７図は液体噴射記録ヘッド、特に熱を吐出エネルギと
して利用する記録ヘッドのユ ニットの一構成例を示す模式的側面図である。

ベースプレート１３上に電気配線基板（ＰＣＢ）１４及
び、サーミスタ１９、及び記録液を吐出する為の吐出口
、電気・熱変換体、液室な有する吐出エレメント１８が
設けられており、吐出エレメント１８へは、ＦＰＣ上の
へラドコネクタ１２と記録ヘッドに電気的に接続された
電気配線基板１４のコネクタ部１５が係合することによ
り、ＦＰＣ６からの印字データが伝達される。

記録液は、インク供給管１７や液溜２０と一体化された
記録ヘッド主要部の保護を目的としたホルダ１６を介し
て吐出エレメント１８に供給される。

第８図は記録ヘッド２の主要部を示す模式図である。吐
出エレメント１８は、Ｓｉ基板２１上に設けられた吐出
エネルギー発生体としての電気・熱変換素子２３、記録
ヘッドを加熱可能に設けられた前記吐出エネルギー発生
体とは別の電気・熱変換体であるヘッド保温ヒーター２
５．２６、及び前記電気・熱変換素子２３及び前記ヘッ
ド保温ヒーター２５のそれぞれに電力を伝達するための
Ａ℃配線２７、Ｓｉ基板２１に接合された部材２４、部
材２４上に接合されたフィルター２９により、構成され
ている。部材２４にはＳｉ基板２１と接合されることで
吐出口２２、吐出口２２に連通ずる７夜路、液路に連通
する液室２８を形成するための凹部が設けられている。

フィルター２９は液室２８へ供給される液体中のゴミ等
の不純物を除去するために設けられる。なお、部材２４
は図に示されている形状に限るわけでなく、また、１つ
の部材で構成されなくても良い。例えば、感光性樹脂の
硬化膜でｌ復路の壁部分を形成しその上に別の板部材を
接合することによって構成されて良い。いずれにしても
記録ヘッドそのものの構成は必要に応じて種々の形態を
取り得るものである。

吐出エレメント１８と電気配線基板１４、サーミスタ１
９と電気配線基板１４の電気的接続はそれぞれワイヤ３
０によって成される（ワイヤボンディング）。

電気・熱変換体を用いて液体を加熱し液体を吐出させる
液体噴射記録装置では電気・熱変換体（１！気・熱変換
素子２３）より発生する熱エネルギーは、その多く（例
えば５割以上）は液体の温度上昇と戚摘の飛翔エネルギ
ーに消費されており、加熱された液体は液滴として記録
ヘッド外へ吐出され、また、基板側に伝達された熱は基
板外に放熱される為、記録ヘッドの温度上昇に消費され
るエネルギーは実際には投入エネルギー全体の残り何割
かである。

しかしながら、吐出に何等かの支障が生じた場合には、
液体の吐出によって熱エネルギーが記録ヘッド外へ放出
されない場合がある。

第１０図は記録液（インク）が記録ヘッドに供給される
場合（インク有）と供給されない場合（インク無）で印
字信号を印加したときの記録ヘッドの温度上昇の一例を
示したものである。

インク無しの場合（不吐出となった場合でインクが供給
されていてもそれが全く吐出されない場合も同様な結果
となる）、吐出液滴による熱エネルギーの記録ヘッド外
への放出分が無くなるため、発生する熱エネルギーのほ
ぼ１００％が記録ヘッドの温度上昇に使われる。その結
果、インク無の場合のヘッド昇温ΔＴ２はインク有の場
合の昇温ΔＴ、に較べてかなり高いものになる（ここで
は約２倍以上）。

本発明は上記のような熱エネルギーにより液体を吐出さ
せる液体噴射記録装置特有の原理を応用したものである
。

つまり、本発明は第１１図に示すように正常印字時と不
吐出時との記録ヘッドの温度上昇率の差を利用したもの
であり、設定された温度上昇率を例えば１０度Ｃ／１０
秒とすれば、正常吐出時にはこの値より小さな温度上昇
率で昇温するが、不吐出が発生した時にはこの設定値を
上回るため、これを検出して、各種の処理を行うように
したものである。

〔実施例１〕 第１図は本発明の第１の実施例を示す処理手順（フロー
チャート）である。

装置の電源を０Ｎ（１０１）Ｌ、た後印字信号の入力の
有無を判定（ｔｏ２）Ｌ、印字信号が入力されたときは
先ず記録ヘッドの温度を検出してＴｅｍｐｌという値を
得る（１０３）。次に、タイマーをリセットした後にス
タートさせＴｉｍｅ　１としてカウントする（１０４）
。印字信号に基づいて１ドツト印字を行い（１０５）印
字信号に基づく印字がそれで終了かどうか判定する（１
０６）。

印字がまだ終了でない場合はカウントしている時間Ｔｉ
ｍｅ　１が１０秒より大きいか否かを判定する（１０７
）。この際Ｔｉｍｅ　１が１０秒に満たなければステッ
プ１０５に戻ってこれを繰返す。Ｔｉｍｅ　１が１０秒
を越えた場合は記録ヘッドの温度を検出して丁ｅｍｐ　
２の値を得る（１０８）。そして前記Ｔｅｍｐ２の値か
らＴｅｍｐ　１の値を引いてこの値が１０度Ｃ以上かど
うかを判定する（１０９）。この値が１０度Ｃ以下であ
れば丁ｅｍｐ　２の値をＴｅｍｐ　１の値としく１１３
）、ステップ１０４に戻りこれを繰返す。この値が１０
度Ｃを越える場合には不吐出と判断されるので装置本体
等に不吐出の表示（報知）を行い（１１０）オフライン
する（１１１）。

その後、記録ヘッドの目詰まりを解消するため、或は記
録ヘッドの保護をするために記録ヘッドをホームポジシ
ョンへ戻しキャッピングして（１１２）待機状態に戻る
。ステップ１０６において印字終了と判定された場合に
もステップ１１２に移り記録ヘッドを目詰まり等から守
るためにキャッピングする。

本実施例においては、温度上昇率の設定値を１０秒間の
温度上昇が１０度Ｃとし、これより温度上昇が大きいと
きに不吐出との判断をした。

その結果、連続的に記録ヘッドの吐出口金てから液体を
吐出しても温度上昇にともなう不吐出表示はなされず、
また、不吐出の発生時においては、設定値を越える温度
上昇により記録が中止されたため、記録ヘッドの過加熱
による損傷もなく、また、吐出不良がかなり早い時点で
検出され駆動が中止されるため記録液等の無駄も最小限
にすることができた。

なお、本実施例では１ドツトごとに時間をカウントして
いたが、記録印字中に、記録ヘッドの温度検知を１秒毎
や１文字ごと、或は所定領域ごとに行い、１０秒間又は
所定印字時間の温度上昇がｌＯ度Ｃ以上になった場合に
、不吐出とみなし、記録を停止し、表示するのであって
も良いものである。

もちろん本実施例では１０秒間１０度Ｃを設定の基準と
したが、これは記録ヘッドの特性や装置の特性、構成に
合わせて任意に最適な値を設定できる。

また、ステップ１１３では、Ｔｅｍｐ　２の値をＴｅｍ
ｐｌの値としたが、この温度設定は、Ｔｅｍｐ　２の値
をＴｅｍｐ　１の値と置き換えることなくステップ１０
３に戻り改めて温度検出しても良い。

〔実施例２〕 本実施例は、設定される温度上昇率の値を記録内容の情
報に従って設定するようにしたものである。これは、よ
り精度良く不吐出を検出するために行うものであり、例
えば、記録印字１行分の総ドツト数をカウントし、正常
印字の場合の温度上昇分を予測して、その予測値より高
い、ある値に比較される温度上昇率を設定するようにし
たものである。

第２図に本実施例のフローチャートを示す。

本実施例と第１の実施例との違いは、印字信号入力の後
に、印字内容によって設定温度ΔＴを設定するステップ
２０１が加わっているのと、第１図のステップ１０９が
１０度Ｃを越えたか否かで判定しているのに対して本実
施例ではΔＴを基準にしている（ステップ２０２）とい
う点である。

これにより、記録密度の低い場合でも（使用される吐出
口の数が少ない場合、あるいは、使用される総吐出口数
が少ない場合でもでも）より精度良く不吐出を検出でき
るようになった。

〔実施例３〕 本実施例は、第１の実施例に更に自動吸引回復操作を行
う例である。

第３図に本実施例のフローチャートを示す。

本実施例と第１の実施例との違いは、第１の実施例では
ステップ１０９で温度差が１０度Ｃ以上になった場合に
は不吐出表示をして印字を止め記録ヘッドをキャッピン
グするのに対して、本実施例では、温度差がｌＯ度Ｃ以
上になった場合は、印字を中止し記録ヘッドをホームポ
ジションへ戻しキャッピング（３０１）した後回復動作
を行い（３０２）オフラインする（３０３）点である。

これにより不吐出状態となったときは自動的に回復動作
がはかられるため、印字のやり直しや再使用に際して回
復操作のし忘れを防止できより一層の信頼性を発揮する
ことができた。

【実施例４〕 液体噴射記録装置では記録液の温度により、その記録特
性、特に吐出液滴体積が影響を受け、記録濃度の不均一
の原因となる為、記録ヘッドを一定の温度に保つ温度制
御が一般に行われてきた。

記録ヘッド内に、記録ヘッドの温度を検出する温度検知
手段と、記録ヘッドを加熱する保温ヒータを設け、記録
装置は温度検知手段からの温度情報に基き、保温ヒータ
への電力のＯＮ１０　Ｆ　Ｆを制御する。

第９図ａは保温ヒータ駆動回路の一例を示す回路図であ
る。保温ヒータは本例ではＨｌ、Ｈ２の２個が並列に記
録ヘッド内で接続されている。保温ヒータのドライバと
してトランジスタが用いられ、保温ヒータをＯＮ１０　
Ｆ　Ｆする。

しかしながら、保温ヒータ駆動トランジスタが仮に故障
、破壊してしまい、第９図すに示す様に、ショート状態
になってしまった場合、或いは記録装置の制御系の故障
により、駆動トランジスタが常にＯＮになってしまった
場合などでは、電源電圧■。が供給され続ける限り、即
ち記録装置の主電源が切られるまで、保温ヒータは記録
ヘッドを加熱し続け、記録ヘッドの異常過熱、破損等の
危険性があった。

本実施例ではこの問題点を解決する好ましい一例を示す
。

本実施例では、第３の実施例に更に記録ヘッド温度が７
０℃を越えた場合には、記録ヘッド駆動電圧Ｖ１４をＯ
ＦＦするようにしたものである。

第４図に本実施例のフローチャートを示す。

本実施例は第３の実施例に次の判定ステップが加えられ
ている。即ち、温度差が１０度Ｃ以上になった場合、先
ず、記録ヘッドの温度Ｔｅｍｐ２が７０度Ｃを越えてい
るかどうか判定する（４０１）。この結果、７０度Ｃを
越えていなければ第３の実施例と同様にステップを進む
が、７０度Ｃを越えている場合には記録ヘッドの記録ヘ
ッド駆動電圧ＶＨ又は記録装置の電源を停止する（４０
２）。

即ち、本実施例においては、７０度Ｃ以上に記録ヘッド
温度が上昇した場合は、保温ヒータ駆動回路の故障によ
り保温ヒータがＯＮになり続けてしまったとみなし、記
録ヘッド駆動電圧ｖＨ又は記録装置の電源を停止し、保
温ヒータの加熱を停止させるようにしたものである。

もちろん、この７０度Ｃの設定は、記録ヘッドや装置本
体のそれぞれの特性、性能等を考慮してこれとは異なる
値に設定されて良い。しかしながら、この温度は記録ヘ
ッドの全ての吐出口から連続的に吐出を行っている場合
であって、通常の印字動作が行える温度を越える温度に
設定されるべきである。

本実施例によれば、更に記録ヘッドの異常をすばやく検
出することで記録ヘッドの損傷や装置全体の損傷等の大
きな損害に達することがなく、より一層安全な装置を提
供できた。

〔発明の効果Ｊ 以上説明したように、印字中の記録ヘッドの温度上昇率
が設定値を越えたときに吐出不良とみなし、表示、回復
操作等を自動的に行えるようにしたことにより、印字中
に吐出不良を起こし、印字品質が低下し、その使用者が
気付かない場合においても記録装置が自動的に記録を停
止し、回復操作を行うので、印字品質の低下を最小限に
留めることができる。

更に、記録ヘッドの温度制御回路の故障により、記録ヘ
ッドの温度が異常に上昇した場合に於いても、使用者が
気付かない場合に於いても、記録装置が自動的に加熱を
停止するため、極めて安全性の高い記録装置及びその制
御方法を提供できる。

上記した様に、本発明は、特にインクジェット記録方式
の中でもバブルジェット方式の記録ヘッド、記録装置に
於いて、優れた効果をもたらすものである。

その代表的な構成や原理については、例えば、米国特許
第４７２３１２９号明細書、同第４７４０７９６号明細
書に開示されている基本的な原理を用いて行なうものが
好ましい。この方式は所謂オンデマンド型、コンティニ
ュアス型のいずれにも適用可能であるが、特に、オンデ
マンド型の場合には、液体（インク）が保持されている
シートや液路に対応して配置されてい電気熱変換体に、
記録情報に対応していて核沸騰を越える急速な温度上昇
を与える少なくとも一つの駆動信号を印加することによ
って、電気熱変換体に熱エネルギーを発生せしめ、記録
ヘッドの熱作用面に膜沸騰させて、結果的にこの駆動信
号に一対一対応し液体（インク）内の気泡を形成出来る
ので有効である。この気泡の成長、収縮により吐出用開
口を介して液体（インク）を吐出させて、少なくとも一
つの滴を形成する。この駆動信号をパルス形状とすると
、即時適切に気泡の成長収縮が行なわれるので、特に応
答性に優れた液体（インク）の吐出が達成でき、より好
ましい。このパルス形状の駆動信号としては、米国特許
第４４６３３５９号明細書、同第４３４５２６２号明細
書に記載されているようなものが適している。尚、上記
熱作用面の温度上昇率に関する発明の米国特許第４３１
３１２４号明細書に記載されている条件を採用すると、
更に優れた記録を行なうことができる。

記録ヘッドの構成としては、上述の各明細書に開示され
ているような吐出口、液路、電気熱変換体の組み合わせ
構成（直線状液流路又は直角液流路）の他に熱作用部が
屈曲する領域に配置されている構成を開示する米国特許
第４５５８３３３号明細書、米国特許第４４５９６００
号明細書を用いた構成も本発明に含まれるものである。

加えて、複数の電気熱変換体に対して、共通するスリッ
トを電気熱変換体の吐出部とする構成を開示する特開昭
５９年第１２３６７０号公報や熱エネルギーの圧力波を
吸収する開孔を吐出部に対応せる構成を開示する特開昭
５９年第１３８４６１号公報に基づいた構成としても本
発明は有効である。

更に、記録装置が記録できる最大記録部材の幅に対応し
た長さを有するフルラインタイプの記録ヘッドとしては
、上述した明細書に開示されているような複数記録ヘッ
ドの組み合わせによって、その長さを満たす構成や一体
的に形成された一個の記録ヘッドとしての構成のいずれ
でも良いが、本発明は、上述した効果を一層有効に発揮
することができる。

加えて、装置本体に装着されることで、装置本体との電
気的な接続や装置本体からのインクの供給が可能になる
交換自在のチップタイプの記録ヘッド、あるいは記録ヘ
ッド自体に一体的に設けられたカートリッジタイプの記
録ヘッドを用いた場合にも本発明は有効である。

又、前述した様に本発明の記録装置の構成として設けら
れる、記録ヘッドに対しての回復手段、予備的な補助手
段等を付加することは本発明の効果を一層安定できるの
で好ましいものである。これらを具体的に挙げれば、記
録ヘッドに対しての、キャビング手段、クリーニング手
段、加圧或は吸引手段、電気熱変換体或はこれとは別の
加熱素子或はこれらの組み合わせによる予備加熱手段、
記録とは別の吐出を行なう予備吐出モードを行なうこと
も安定した記録を行なうために有効である。

更に、記録装置の記録モードとしては黒色等の主流色の
みの記録モードだけではなく、記録ヘッドを一体的に構
成するか複数個の組み合わせによってでもよいが、異な
る色の複色カラー又は、混色によるフルカラーの少なく
とも一つを備えた装置にも本発明は極めて有効である。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の第１の実施例を示すフローチャート、 第２図、第３図、第４図はそれぞれ本発明の第２．３．
４の実施例を示すフローチャート、第５図は本発明の適
用される液体噴射記録装置の一構成例を示す模式的斜視
図、 第６図は本発明の適用される液体噴射記録装置の制御部
の一構成例を示すブロック図、第７図は本発明の適用さ
れる液体噴射記録ヘッドユニットの一構成例を示す模式
的側面図、第８図は本発明の適用される液体噴射記録ヘ
ッドの主要部を示す模式的斜視図、 第９図ａ、及び第９図すはそれぞれヘッド保温ヒータの
駆動回路図、 第１０図は記録ヘッド内にインクの有る場合と無い場合
のヘッド昇温カーブ、 第１１図は本発明を説明するための、不吐出があった場
合のヘッド昇温カーブである。 １：′ＩｒＩｔ体噴射記録装置 ２：液体噴射記録ヘッド ３：キャリッジ ４：サブインクタンク ５：インク供給、吸引チューブ ６：ＦＰＣ（フルキシプルプリント板）７：本体基板（
メインボード） ８：吸引回復装置（ポンプ） ９ニブラテン １０：摺動軸 １１：キャリッジ駆動ベルト １２：ヘッドコネクタ １３：ベースプレート １４：電気配線基板（ＰＣＢ） １５：コネクタ部 １６：ホルダ １７：インク供給管 １８：吐出エレメント １９：サーミスタ ２０：液溜 ２１：Ｓｉ基板 ２２ニオリフイス ２３：電気・熱変換素子 ２４：部材 ２５：ヘッド保温ヒータＨ１ ２６：ヘッド保温ヒータＨ２ ２７：へ℃配線 ２８　：　ｌ後室 ２９：フィルター ３０：ワイヤ ｌ４電東白味硯板 ２．牙麗もＯＷｌし乙４えへ−／Ｐ

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １、液体を吐出させる為の吐出口と前記液体を吐出する
   ために利用される熱エネルギーを発生する電気・熱変換
   体とを有する液体噴射記録ヘッドを備えた液体噴射記録
   装置に於いて、前記液体噴射記録ヘッドの温度を検出す
   る温度検出手段と、該検出手段の検出結果に基づく前記
   記録ヘッドの温度変化によって前記記録ヘッド及び／又
   は液体噴射記録装置を制御する制御部を有することを特
   徴とする液体噴射記録装置。 ２、前記記録ヘッドは前記電気・熱変換体とは別の記録
   ヘッド加熱用の電気・熱変換体を有する請求項１に記載
   の液体噴射記録装置。 ３、前記記録ヘッドは前記電気・熱変換体とは別の記録
   ヘッド加熱用の電気・熱変換体を有し、前記制御部は、
   前記加熱用の電気・熱変換体を記録ヘッドの温度変化に
   よって制御する請求項１に記載の液体噴射記録装置。 ４、更に表示および／又は警告する報知手段を有する請
   求項１に記載の液体噴射記録装置。 ５、更に吸引回復機構を有する請求項１に記載の液体噴
   射記録装置。 ６、更に前記記録ヘッドの吐出口を覆うキャップを有す
   る請求項１に記載の液体噴射記録装置。 ７、前記制御部は記録ヘッドの温度が設定値を越えた場
   合に、記録ヘッドに供給される電源を切る回路を有する
   請求項１に記載の液体噴射記録装置。 ８、液体を吐出するための吐出口を有する記録ヘッドと
   該記録ヘッドを駆動するための駆動部とを備えてなる液
   体噴射記録装置の制御方法において、前記記録ヘッドの
   温度を検出し、該温度の上昇率が所望の温度上昇率より
   も大きいときに前記記録ヘッドの駆動を中止させること
   を特徴とする液体噴射記録装置の制御方法。 ９、前記所望の温度上昇率は、記録すべき情報に応じて
   設定される請求項８に記載の液体噴射記録装置の制御方
   法。 １０、前記記録すべき情報は、所望期間内の記録ドット
   である請求項８に記載の液体噴射記録装置の制御方法。