JPH03220373A - ポリエステル繊維の処理方法、該方法で処理したポリエステル繊維及び該ポリエステル繊維とニトリル基含有高飽和共重合体ゴムとの複合体 - Google Patents

ポリエステル繊維の処理方法、該方法で処理したポリエステル繊維及び該ポリエステル繊維とニトリル基含有高飽和共重合体ゴムとの複合体

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JPH03220373A
JPH03220373A JP1400890A JP1400890A JPH03220373A JP H03220373 A JPH03220373 A JP H03220373A JP 1400890 A JP1400890 A JP 1400890A JP 1400890 A JP1400890 A JP 1400890A JP H03220373 A JPH03220373 A JP H03220373A
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JP
Japan
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polyester fiber
copolymer rubber
latex
highly saturated
nitrile group
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JP1400890A
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Osamu Mori
修 森
Hiroshi Kuki
久木 博
Motofumi Oyama
尾山 元文
Kiyomori Oura
清護 大浦
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Zeon Corp
Original Assignee
Nippon Zeon Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明はポリエステル繊維の処理方法、この方法によっ
て得られるポリエステル繊維及びこのポリエステル繊維
とニトリル基含有高飽和共重合体ゴムとの複合体に関す
る。
〔従来の技術〕
自動車用タイミングベルト、ボリリブドベルト。
コンベアーベルト、ホース、ダイヤプラム等には、繊維
とゴムとの複合体が用いられている。そのためのゴムと
しては、従来、耐油性アクリロニトリル−ブタジェン共
重合体ゴムが用いられてきたが、最近では耐熱性と耐油
性とを兼ね備えたニトリル基含有高飽和共重合体ゴムが
賞月されるようになっている。しかして、本発明者らは
、このニトリル基含有高飽和共重合体ゴムとポリエステ
ル繊維との複合体を製造する場合において、ポリエステ
ル繊維を、先ず、ビニルピリジン単位含有量が20重量
%以上で70重童%以下であるビニルピリジン−共役ジ
エン系共重合体ラテックスとレゾルシノール−ホルムア
ルデヒド樹脂とを主成分とする接着剤組成物で処理し、
次いで、ヨウ素価が120以下のニトリル基含有高飽和
共重合体ゴムのラテックスとレゾルシノール−ホルムア
ルデヒド樹脂とを主成分とする接着剤組成物で処理する
ことにより、初期接着力及び耐熱接着力に優れた複合体
を得ることができることを見出した(特願平1−219
98)。
〔発明が解決しようとする課題〕
本発明者らは、更にポリエステル繊維とニトリル基含有
高飽和共重合体ゴムとの複合体について検討を進めたと
ころ、ヨウ素価が120以下のニトリル基含有高飽和共
重合体ゴムのラテックスの製造法によって、複合体の耐
水接着力に差異が生じることを見出し、この知見に基い
て本発明を完成するに至った。
〔課題を解決するための手段〕
かくして本発明によれば、(イ)ビニルピリジン単位含
有量が20重量%以上で70重景%以下であるビニルピ
リジン−共役ジエン系共重合体ラテックス(A)とレゾ
ルシノール−ホルムアルデヒド樹脂とを主成分とする接
着剤組成物(AR)で処理し、次いで、(ロ)乳化重合
で得た。ヨウ素価が120以下のニトリル基含有高飽和
共重合体ゴムのラテックス(B)とレゾルシノール−ホ
ルムアルデヒド樹脂とを主成分とする接着剤組成物(B
R)で処理することを特徴とするポリエステル繊維の処
理方法、この方法で処理したことを特徴とするポリエス
テル繊維及びこのポリエステル繊維とニトリル基含有高
飽和共重合体ゴムとの複合体が提供される。
本発明において用いるラテックス(A)を構成する共重
合体は、20重量%以上で70重量%以下のビニルピリ
ジン単位を有するものであればよいが、接着力の観点か
ら好ましくはビニルピリジン単位25〜60重量%及び
共役ジエン単位40〜75重量%を含有するものであり
、また、本発明の効果を損なわない限り、40重量%以
下のその他の単量体単位を含有するものであることもで
きる。
ラテックス(A)の合成に使用する共役ジエンは、特に
制限されないが、その具体例として1例えば1.3−ブ
タジェン、イソプレン、2,3−ジメチル−1,3−ブ
タジェン、1,3−ペンタジェン、ハロゲン置換ブタジ
ェン等の脂肪族共役ジエンを示すことができる。これら
の共役ジエンは一種単独で用いてもよく、二種以上を併
用してもよい。
ラテックス(A)の合成に使用するビニルピリジンとし
ては2〜ビニルピリジンが望ましいが、その一部ないし
全部を3−ビニルピリジン、4−ビニルピリジン、2−
メチル−5−ビニルピリジン、5−エチル−2−ビニル
ピリジン等の一種又は二種以上で代替することができる
共役ジエン及びビニルピリジンと共重合可能な単量体と
しては、例えばスチレン、α−メチルスチレン、2−メ
チルスチレン、3−メチルスチレン、4−メチルスチレ
ン、2,4−ジイソプロピルスチレン。
2.4−ジメチlレスチレン、4−仁−ブチルスチレン
、5−t−ブチル−2−メチルスチレン、モノクロロス
チレン、ジクロロスチレン、モノフルオロスチレン、ヒ
ドロキシメチルスチレン等のような芳香族ビニル化合物
ニアクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、ケイ皮酸、
イタコン酸、フマル酸、マレイン酸、ブテントリカルボ
ン酸等のような不飽和カルボン酸;アクリル酸メチル、
アクリル酸エチル、メタクリル酸メチル等のような不飽
和モノカルボン酸エステルフイタコン酸エチル、フマル
酸ブチル、マレイン酸ブチル等のような不飽和ジカルボ
ン酸エステル:アクリル酸スルホエチルナトリウム塩、
メタクリル酸スルホプロピルナトリウム塩、アクリルア
ミドプロパンスルホン酸等の不飽和スルホン酸又はその
塩;及びエチレン、プロピレン、アクリロニトリル、塩
化ビニル等のような脂肪族ビニル化合物等が例示され、
これらは単独で用いてもよく二種以上を併用することも
できる。
ビニルピリジン−共役ジエン系共重合体は、通常、乳化
重合によって製造されるが、これ以外の方法によるもの
でもよい。また1重合時における単量体の添加方法も特
に制限されず、使用する全単量体を重合容器に一括投入
して一段重合で製造してもよいし、一部の単量体を重合
させた後、残りの単量体を一括投入して重合を継続する
二段重合法等で製造してもよい。更には、一部の単量体
を重合させた後、残りの単量体を継続的或は断続的に添
加して重合する方法でもよい。
ラテックス(A)は、乳化重合法で直接製造してもよい
し、その他の方法で得られた共重合体の有機溶媒溶液を
転相して製造してもよい。
本発明において用いるラテックス(B)を構成するニト
リル基含有高飽和共重合体ゴムは、120以下、初期接
着力及び耐熱性の観点から好ましくは100以下のヨウ
素価を有するニトリル基含有共重合体ゴムであれば特に
制限されないが、通常はα、β−不飽和不飽和用トリル
単位量が10〜50重量%、共役ジエン単位30〜90
重量%及びエチレン性不飽和単量体単位0〜20重量%
のものである。
このようなニトリル基含有高飽和共重合体ゴムは、直接
ヨウ素価が120以下の重合体として得られるものであ
ってもよいし、共役ジエンの使用量を多くすること等に
よって得られるヨウ素価の高い二上りル基含有共重合体
ゴムを水素化して得たものであってもよい。
ラテックス(B)の合成に使用するα、β−、β−ニト
リルは、″ニトリル基と重合可能な不飽和結合とを含有
するものであればよいが、その具体例としてアクリロニ
トリル、メタクリロニトリル等を示すことができる。
共役ジエンとしては、ラテックス(A)の合成に使用す
るものと同様のものが使用できる。
エチレン性不飽和単量体としてはアクリル酸、メタクリ
ル酸、イタコン酸、マレイン酸等のような不飽和カルボ
ン酸及びその塩:(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)
アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ
)アクリル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸
トリフルオロエチル、 (メタ)アクリル酸テトラフル
オロプロピル、イタコン酸エチル、フマル酸ブチル、マ
レイン酸ブチル、(メタ)アクリル酸メトキシメチル、
(メタ)アクリル酸エトキシエチル、(メタ)アクリル
酸メトキシエトキシエチル、(メタ)アクリル酸シアノ
メチル、(メタ)アクリル[2−シアノエチル、(メタ
)アクリル1121−シアノプロピル、(メタ)アクリ
ル酸2−エチル−6−シアノヘキシル、(メタ)アクリ
ル酸3−シアノプロピルのような前記不飽和カルボン酸
のエステル;(メタ)アクリルアミド;N−メチロール
(メタ)アクリルアミド、N、N’−ジメチロール(メ
タ)アクリルアミド、N−エトキシメチル(メタ)アク
リルアミドのようなN−置換(メタ)アクリルアミド;
フルオロエチルビニルエーテル等のようなフルオロアル
キルビニルエーテル:ビニルピリジン等が含まれる。更
に+  N−(4−アニリノフェニル)(メタ)アクリ
ルアミド、N−(4−アニリノフェニル)シンナムアミ
ド−N−(4−アニリノフェニル)クロトンアミド+ 
 N−(4−アニリノフェニル)アミノ−2−ヒドロキ
シプロピル(メタ)アリルエーテル、(メタ)アクリル
@ 5−N−(4−アニリノフェニル)アミノ−2−ヒ
ドロキシペンチル、(メタ)アクリル酸2−N−(4−
アニリノフェニル)アミノエチル、N−[4−(メチル
アニリノ)フェニル](メタ)アクリルアミド、N−(
4−アニリノフェニル)マレインイミド、  N−[4
−(メチルアニリノ)フェニルコマレインイミド、N−
フェニル−4−(3−ビニルベンジルオキシ)アニリン
、N−フェニル−4−(4−ビニルベンジルオキシ)ア
ニリン等の共重合性老化防止剤を共重合させることもで
きる。
本発明においては、ビニルノルボーネン、ジシクロペン
タジェン、1,4−へキサジエンのような非共役ジエン
もエチレン性不飽和単量体に包含される。
このようなニトリル基含有高飽和共重合体ゴムの具体例
として、ブタジェン−アクリロニトリル共重合体ゴム、
イソプレン−ブタジェン−アクリロニトリル共重合体ゴ
ム、イソプレン−アクリロニトリル共重合体ゴム等を水
素化したちの;ブタジェン−アクリル酸メチル−アクリ
ロニトリル共重合体ゴム、ブタジェン−アクリル酸−ア
クリロニトリル共重合体ゴム等及びこれらを水素化した
ちの:ブタジエンーエチレンーアクリロニトリル共重合
体ゴム、アクリル酸ブチル−アクリル酸工トキシエチル
ークロロ酢酸ビニルーアクリロニトリル共重合体ゴム、
アクリル酸ブチル−アクリル酸エトキシエチル−ビニル
ノルボーネン−アクリロニトリル共重合体ゴム等が挙げ
られる。
ラテックス(B)は、乳化重合法で製造したものである
。乳化重合によって得られたラテックスを構成するニト
リル基含有共重合体ゴムのヨウ素価が120を超える場
合は、水素化によりヨウ素価を120以下にする。この
水素化は、乳化重合で得られたラテックスの状態のまま
行なうことが必要である。ヨウ素価が120以下の場合
には、そのまま本発明に使用することができるが、必要
に応じて更に水素化してもよい。
ニトリル基含有高飽和共重合体ゴムラテックスを該共重
合体の有機溶媒溶液からの転相により得る方法も知られ
ているが、この方法で得たラテックスを用いるときは、
本発明の目的を達成することができない。低飽和共重合
体ゴムの水素化を溶液状態で行なうことによりニトリル
基含有高飽和共重合体ゴムを得る場合には、転相法によ
ってラテックスを得なければならないので、やはり、本
発明の目的を達成することができない。
ニトリル基含有共重合体ゴムのラテックス状態での水素
化の方法は、特に限定されるものではないが、その例と
して特願昭63−334831号記載の方法を示すこと
ができる。
ラテックス(B)を得るための乳化重合方法は、従来公
知の方法を採用すればよい。即ち、乳化重合の方式は、
回分式、半回分式、連続式のいずれでもよく、重合温度
や圧力も制限されない。
重合時に使用する乳化剤も、特に限定されないが、アニ
オン系界面活性剤、なかでも脂肪酸系のものが好ましい
。その使用量に特に制限はないが。
このラテックスから得られる接着剤組成物の接着力の観
点から全単量体に対して1〜10重量%、好ましくは2
〜6重量%の範囲である。
また、重合開始剤、分子量調整剤その他の重合副資材等
も、通常使用されているものでよい。
更に1重合により得られたラテックスに、必要に応じて
、老化防止剤、pH調整剤等を添加することも差し支え
ない。
本発明において用いる接着剤組成物(AR)及び(B 
R)は、それぞれラテックス(A)、(B)と、レゾル
シノール−ホルムアルデヒド樹脂とを主成分とするもの
である。本発明において用いる接着剤組成物(AR)又
は(BR)においてレゾルシノール−ホルムアルデヒド
樹脂の使用量は、それぞれに用いられるラテックス(A
)又は(B)の固型分100重量部に対して10〜18
0重量部(乾燥型ff1)である。
本発明で使用するレゾルシノール−ホルムアルデヒド樹
脂は、従来公知のもの(例えば特開昭55−14263
5号開示のもの等)でよく、特にI限されない。また、
接着力を高めるために従来から使用されている2、6−
ビス(2,4−ジヒドロキシフェニルメチル)−4−ク
ロロフェノール等の化合物、イソシアネート、ブロック
トイソシアネート、エチレン尿素、ポリエポキシド、変
性ポリ塩化ビニル樹脂等を併用することもできる。
本発明においては発明の趣旨を損なわない限りにおいて
、接着剤組成物(AR)及び/又は(BR)中めラテッ
クスの一部を、スチレン−ブタジェン共重合体ゴムラテ
ックス及びその変性ラテックス。
アクリロニトリル−ブタジェン共重合体ゴムラテックス
及びその変性ラテックス、天然ゴムラテックス等の各種
ラテックスのうちの一種又は二種以上で代替することが
できる。
本発明の処理方法が適用できるポリエステル繊維はポリ
エチレンテレフタレートを主成分とする線状高分子ポリ
エステルであれば特に制限はなく、例えば特公昭57−
50184号公報等に開示されているポリエステル繊維
等が挙げられ、通常。
糸、コード、連続フィラメント、布等の形態のものが使
用されるが、その他の形態であってもよい。
本発明においては、ポリエステル繊維を、先ず、接着剤
組成物(AR)で処理し、次いで接着剤組成物(B R
)で処理する。
これらの接着剤組成物のそれぞれによるポリエステル繊
維の処理方法について特に制限はなく。
公知のレゾルシノール−ホルムアルデヒド樹脂−重合体
ラテックス系接着剤組成物を用いる場合と同様の方法を
採用することができるが、その方法の一例を示せば以下
のとおりである。ポリエステル繊維を、先ず、接着剤組
成物(AR)で浸漬処理し、必要ならば乾燥したのち、
加熱処理する。加熱の条件は、特に限定されるものでは
なく、浸漬により付着した接着剤組成物を反応定着させ
るのに十分な時間と温度であり、通常、約140〜約2
50’Cで数分間である。この繊維を、次いで。
接着剤組成物(B R)で浸漬処理し、必要ならば乾燥
したのち、加熱処理する。その条件は接着剤組成物(A
R)の場合と同様である。なお、ポリエステル繊維の浸
漬処理に先立って、予め、繊維をイソシアネート化合物
溶液、エポキシ化合物分散液又はこれらの混合液に浸漬
し、乾燥処理しておくことも可能である。この場合の乾
燥温度は、接着剤組成物浸漬後の乾燥温度以下とするの
が望ましい。
本発明において、接着剤組成物固形分の合計付着量は特
に限定されないが1通常、ポリエステル繊維に対して2
〜20重量%、好ましくは3〜10重量%である。ポリ
エステル繊維に付着させる接着剤組成物(AR)の藺形
分と接着剤組成物(BR)の固形分との比率にも特に制
限はないが、通常、5o:50〜80:20である。
このようにして得られた本発明のポリエステル繊維をニ
トリル基含有高飽和共重合体ゴムと加硫接着することに
より、本発明のニトリル基含有高飽和共重合体ゴムとポ
リエステル繊維との複合体が得られる。
本発明においてポリエステル繊維との複合体にポリエス
テル繊維の被着体として使用されるニトリル基含有高飽
和共重合体ゴム(以下、被着体ゴムということがある。
)は、α、β−エチレン性不飽和ニトリルと、共役ジエ
ン及び/又はエチレン性不飽和単量体との共重合体ゴム
又はその誘導体であればよい、被着体ゴムにおける、ニ
トリル基を含む単量体単位の含有量は、繊維と複合化さ
れたゴム製品の耐油性の点から通常10〜60重量%の
範囲であり、ヨウ素価は耐熱性の点から120以下、好
ましくは100以下、より好ましくは80以下の範囲で
ある。この被着体ゴムの合成には、前記ニトリル基含有
高飽和共重合体ゴムラテックスの合成に使用するものと
同様の単量体を使用することができる。
被着体ゴムは、前記の各単量体の共重合により直接ニト
リル基含有高飽和共重合体ゴムとして得ることができる
ほか、ニトリル基含有不飽和共重合体ゴムを水素化して
得ることもできる。そのための重合方法、水素化方法も
特に限定されない。
被着体ゴムの具体例としては、高飽和ブタジェン−アク
リロニトリル共重合体ゴム、高飽和イソプレン−ブタジ
ェン−アクリロニトリル共重合体ゴム、高飽和イソプレ
ン−アクリロニトリル共重合体ゴム;高飽和ブタジェン
−アクリル酸メチル−アクリロニトリル共重合体ゴム、
高飽和ブタジェン−アクリル酸−アクリロニトリル共重
合体ゴム、高飽和ブタジェン−エチレン−アクリロニト
リル共重合体ゴム、アクリル酸ブチル−アクリル酸エト
キシエチル−ビニルノルボルネン−アクリロニトリル共
重合体ゴム等を挙げることができる。
ニトリル基含有高飽和共重合体ゴムと本発明のポリエス
テル繊維との加硫接着の方法は特に限定されず、従来、
ゴムと繊維との加硫接着に採用されているのと同様の方
法が採用できる。具体的には、ゴムに加硫剤、充填剤等
の配合剤を添加して調製されたゴム配合物にポリエステ
ル繊維を埋め込んだ後、通常、0.5〜10MPaの加
圧下、120〜180℃で1〜120分間加硫する。
〔発明の効果〕
本発明のポリエステル繊維を用いて得られるニトリル基
含有高飽和共重合体ゴムとポリエステル繊維との複合体
は、優れた初期接着力、耐熱接着力を有すると共に、熱
水に長時間曝した後でも高い接着力(耐水接着力)を保
持することができ、タイミングベルト、ボリリブドベル
ト等の用途に適している。
〔実施例〕
以下に実施例を挙げて本発明を更に具体的に説明する。
なお、実施例及び比較例中の部及び%は特に断りのない
かぎり重量基準である。
(ラテックス(A)の調製) 撹拌機付きオートクレーブに、第1表に記載の単量体混
合物合計100部、水150部、エチレンジアミン四#
酸四ナトリウム塩0.1部、ラウリル硫酸ナトリウム5
部1重炭酸ナトリウム0.5部、し−ドデシルメルカプ
タン0.5部及び過硫酸カリウム0.3部を仕込み、攪
拌混合しながら60℃で反応させた。重合転化率95%
に達した時にハイドロキノン0.05部を添加して反応
を停止し、減圧にして未反応単量体を除去して、ラテッ
クスA−1〜A−6を得た。
[以下余白コ (乳化重合法によるラテックス(B)の調製)容積19
の耐圧ボトルに、水240部、オレイン酸カリウム4部
、アクリロニトリル37部をこの順で入れ、ボトル内を
窒素ガスで置換した後、ブタジェン63部を圧入した。
このボトルを恒温水槽に入れ、触媒として過硫酸アンモ
ニウム0.25部を添加して16時間重合を行ない、 
結合アクリロニトリル量37重量%のアクリロニトリル
−ブタジェン共重合体(以下、NBRと略する。)のラ
テックスを得た。
次に、このものの固形分濃度を12%に調整したのち、
その400−を、攪拌器付きの内容積19のオートクレ
ーブに投入し、窒素ガスを10分間流してラテックス中
の溶存酸素を除去したのち、水素化触媒をアセトン24
0mQに溶解して添加した。系内雰囲気を水素ガスで2
回置換した後、系内圧力が30気圧となるまで水素ガス
で加圧した。
この後、内容物を50℃まで加温して、攪拌下に6時間
反応させた。内容物を室温まで冷却した後、余剰の水素
をパージし、得られたラテックスをエバポレーターを用
いて有機溶媒を除去するとともに、固形分濃度が約40
%となるまで濃縮してヨウ素価24の高飽和NBRラテ
ックスB−1を得た。
水素化条件を変えるほかは上記と同様にして、ヨウ素価
の異なる高飽和NBRラテックスB−2を得た。そのラ
テックス性状を第2表に示す。
(転相法によるラテックスの調製) 上記と同様にして乳化重合法で得た結合アクリロニトリ
ル量37%のNBRラテックスを通常の方法で凝固して
得たNBRを、メチルイソブチルケトンに溶解し、パラ
ジウム−カーボン触媒を用いてNBR中のブタジェン部
分を水素化してヨウ素価28の水素化NBRを得た。こ
の水素化NBR60部を540部のメチルエチルケトン
/シクロヘキサン(50150容量%)の混合溶媒に溶
解した。得られた溶液に、ホモミキサー(特殊機化工業
製M型)での攪拌下、水酸化カリウムでPH11,5に
調整した濃度15%のオレイン酸カリウム水溶液32部
と水600部とを添加したのち、12000回転/分で
10分間攪拌して乳化させた。生成したエマルジョンか
らスチームストリッピングにより溶媒を除去し、ついで
エバポレーターを用いて濃縮し、固形分濃度が約30%
のラテックスを得た。更に、これを室温で10000回
転/分で16分間、遠心分離(国産遠心器製タイプH2
51)に付して、固形分濃度40%のラテックスC−1
を得た。水素化率を変えるほかは同様にしてラテックス
C−2を得た。
これらの性状を第2表に示す。
第2表 (接着剤組成物(AR)の調製) レゾルシノール16.6部、ホルマリン水溶液(濃度3
7%)14.6部及び水酸化ナトリウム1.3部を水3
33.5部に溶解し、撹拌下に25℃で2時間反応させ
た。得られた液の中へラテックス(A−1)を100部
添加し、撹拌下に25℃で200時間反応せた。次いで
バルカボンドE(VulcabondE、 Vulna
x社製品)を社製部添加した。この水溶液を固型分濃度
20%に調整して接着剤組成物(AR−1)を得た。
同様にして、ラテックス(A−2)〜(A−6)にそれ
ぞれ対応する接着剤組成物(AR−2)〜(AR−6)
を得た。
(接着剤組成物(B R)のm製) レゾルシノール11部、ホルマリン水溶液(濃度37%
)16.2部及び水酸化ナトリウム0.3部を水238
.5 部に溶解し、撹拌下に25℃で6時間反応させた
。得られた液の中へラテックス(B−1)100部、ア
ンモニア水(濃度14%)22.6部及び水47.9部
を添加し、撹拌下に25℃で200時間反応せて接着剤
組成物(BR−1)を得た。
同様にしてラテックス(B−2)、(C−1>及び(C
−2)にそれぞれ対応する接着剤組成物(BR−2)−
(CR−1)及び(CR−2)を得た。
(被着用ゴム配合物のvRiI) 第3表に示す配合処方に従って、ニトリル基含有高飽和
共重合体ゴムと配合剤とをロール上で混練し、約2.5
II11の厚さのゴム配合物のシートを作製した。
!3表 配合処方 注)(1)日本ゼオン■製品:ヨウ素価28゜結合アク
リロニトリル量36% 実施例1 接着剤組成物(A R−4)を用いて試験用シングルコ
ードディッピングマシンでポリエステルコード(構造1
100/2x3)を浸漬処理したのち245℃で1分間
熱処理を行った。得られたコードを更に続けて接着剤組
成物(BR−1)で浸漬処理したのち245℃で1分間
熱処理を行った。
このようにして得られたポリエステルコードを、第3表
の配合処方により調製したゴム配合物に埋め込み幅25
mmで埋め込み、プレス圧5MPa、150℃で30分
間加硫して繊維とゴムとの複合体を得た。
得られた複合体についてA S TM−D−2630に
準拠してコード剥離試験を行なって初期接着力を測定し
た。同様にして得られた複合体について、120℃で1
68時間、空気オーブン中で熱処理したあとのコード剥
i1試験を行なって耐熱接着力を、50℃の熱水に72
時間浸漬した後のコード剥離試験を行なって耐水接着力
を求めた。
結果をM4表に示す。
比鮫例1及び2 接着剤組成物(BR−1)に代えて接着剤組成物(CR
−1)又は(CR−2)を使用するほかは実施例1と同
様にして複合体を作製し、これらについて実施例1と同
様の評価を行なった。結果を第4表に併せて示す。
314表 第4表の結果から、乳化重合法で得られたラテックス(
B)を用いた接着剤組成物(BR)で処理したポリエス
テルコードを用いるときは優れた初期接着力、耐熱接着
力及び耐水接着力を有する複合体が得られるのに対して
、転相法で得られたラテックス(C)を用いた接着剤組
成物(CR)で処理して得られた複合体は同等の初期接
着力を有するものの、耐熱接着力及び耐水接着力が劣る
ことが分かる。
実施例2〜7 実施例1と同様に、jI5表に示す接着剤組成物の組合
せで浸漬処理したポリエステルコードを得た。これらの
ポリエステルコードと第3表の配合処方により調製した
ゴム配合物とから実施例1と同様にして複合体を得た。
これらの複合体について実施例1と同様にしてコード剥
離試験を行なった。その結果を第5表に示す。
第5表の結果から、本発明の方法によるときは優れた初
期接着力、i#熱接着力及び耐水接着力を有する複合体
が得られることが分かる。
[以下余白]

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)(イ)ビニルピリジン単位含有量が20重量%以
    上で70重量%以下であるビニルピリジン−共役ジエン
    系共重合体ラテックス(A)とレゾルシノール−ホルム
    アルデヒド樹脂とを主成分とする接着剤組成物(AR)
    で処理し、次いで、(ロ)乳化重合で得た、ヨウ素価が
    120以下のニトリル基含有高飽和共重合体ゴムのラテ
    ックス(B)とレゾルシノール−ホルムアルデヒド樹脂
    とを主成分とする接着剤組成物(BR)で処理すること
    を特徴とするポリエステル繊維の処理方法。
  2. (2)請求項(1)の方法で処理したことを特徴とする
    ポリエステル繊維。
  3. (3)請求項(2)のポリエステル繊維とニトリル基含
    有高飽和共重合体ゴムとの複合体。
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