JPH02229273A - ポリエステル繊維の処理方法及びポリエステル繊維とニトリル基含有高飽和共重合体ゴムとの接着方法 - Google Patents

ポリエステル繊維の処理方法及びポリエステル繊維とニトリル基含有高飽和共重合体ゴムとの接着方法

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JPH02229273A
JPH02229273A JP4304189A JP4304189A JPH02229273A JP H02229273 A JPH02229273 A JP H02229273A JP 4304189 A JP4304189 A JP 4304189A JP 4304189 A JP4304189 A JP 4304189A JP H02229273 A JPH02229273 A JP H02229273A
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JP
Japan
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polyester fiber
latex
nitrile group
highly saturated
adhesion
Prior art date
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Pending
Application number
JP4304189A
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English (en)
Inventor
Osamu Mori
修 森
Hiroshi Kuki
久木 博
Motofumi Oyama
尾山 元文
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Zeon Corp
Original Assignee
Nippon Zeon Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明はポリエステル繊維の処理方法及びこれによって
得られるポリエステル繊維並びにポリエステル繊維とニ
トリル基含有高飽和共重合体ゴムとの接着方法及びこれ
によって得られる繊維とニトリル基含有高飽和共重合体
ゴムとの複合体に関する. 〔従来の技術〕 自動車用タイミングベルト、ボリリブドベルト、コンベ
アーベルト、ホース、ダイヤフラム等には,繊維とゴム
との複合体が用いられている。そのためのゴムとしては
、従来,対油性アクリロニトリルーブタジエン共重合体
ゴム(NBR)が用いられてきた。 ところが,近年、
自動車の排ガス規制対策、自動車の軽量化のためのエン
ジンルームの小型化,及び騒音対策のためのエンジンル
ームの密閉化等に対応して、新たな特性として耐熱性が
上記用途に用いられるゴムに対して要求されるようにな
った。このため、最近では耐熱性と耐油性とを兼ね備え
たニトリル基含有高飽和共重合体ゴムが賞用されるよう
になっている。一このニトリル基含有高飽和共重合体ゴ
ムを用いて繊維との複合体を製造する場合において、繊
維としてナイロン繊維、レーヨン繊維或はアラミド繊維
を用いるときは、これらの繊維をニトリル基含有高飽和
共重合体ラテックスで処理することにより高い接着力を
有する前E?j[合体が得られる.ところが、繊維とし
てポリエステル繊維を用いるときには、複合体の製造時
の接着力(初期接着力)は十分なものの,m維の前処理
の条件や繊維をラテックスで浸漬処理した後の処理温度
条件によっては高温下での使用後における接着力(耐熱
接着力)に再現性がないなどの問題があり、ニトリル基
含有高飽和共重合体ラテックスによるポリエステルw&
維処理は工業的に必ずしも満足できる方法であるとはい
えなかった。
〔発明が解決しようとするil!!題〕本発明の目的は
、ニトリル基含有高飽和共重合体ゴムとポリエステル繊
維との初期接着力及び附熱接着力に優れた複合体を得る
ことにある。本発明者らは、この目的を達成すべく鋭意
研究の結果、特定のラテックスを主成分とする接着剤組
成物を用いて特定の方法でポリエステル繊維を処理する
ことにより、耐熱接着力が向上することを見出し、この
知見に基いて本発明を完成するに至った。
〔課題を解決するための手段〕
かくして本発明によれば(イ)ゲル含有量が80%以上
であり、かつ、ゲル膨潤度が20倍以下である共役ジエ
ン系共重合体のラテックス(A)とレゾルシノール−ホ
ルムアルデヒド樹脂とを主成分とする接着剤組成物(A
 R )で処理し,次いで、(口)ヨウ素価が120以
下のニトリル基含有高飽和共重合体のラテックス(B)
とレゾルシノール−ホルムアルデヒド樹脂とを主成分と
する接着剤組成物(BR)で処理することを特徴とする
ポリエステル繊維の処理方法及びこの方法によって得ら
れるポリエステル繊維、並びにニトリル基含有高飽和共
重合体ゴムとポリエステル繊維とを加硫接着するに際し
、ポリエステル繊維を前記方法で処理することを特徴と
するポリエステル繊維とニトリル基含有高飽和共重合体
ゴムとの接着方法及びこの方法によって得られるポリエ
ステル繊維とニトリル基含有高飽和共重合体ゴムとの複
合体が提供される。
本発明において用いられる共役ジエン系共重合体ラテッ
クス(A)を構成する共重合体は、ゲル含有量が80%
以上であり,かつ、ゲル膨潤度が20倍以下である共役
ジエン系共重合体であればよいが、耐熱性をより向上さ
せるためには,ゲル含有量は90%以上、ゲル膨潤度は
12倍以下であることが好ましい。
本発明で規定するゲル含有量及びゲル膨潤度は以下の方
法で測定して得られるものである6共重合体(共重合体
ラテックスの場合は、これをエタノールで凝固し、水洗
、乾燥して得る.)の所定量を適当な容器に入れたテト
ラヒドロフラン(T H F )中に浸漬し、25℃で
24時間静置後、80メッシュのステンレス製金網で渡
過し、金網上に残存したT H Fに不溶解の膨潤状態
の共重合体の重量及びこれからTHFを蒸発させた後の
共重合体の乾燥重量を求め、下式により算出する。
本発明において使用される共役ジエン系共重合体は共役
ジエンの単独重合体又は共役ジエンとこれと共重合可能
な単量体との共重合体である。
本発明において使用される共役ジエンは、特に制限され
ないが、その具体例として、例えば1,3−ブタジエン
、イソプレン、2.3−ジメチル−1.3−ブタジエン
、1.3−ペンタジエン、ハロゲン置換ブタジエンなど
の脂肪族共役ジエンを示すことができる.これらの共役
ジエンは一種単独で用いてもよく、二種以上を併用して
もよい。
これら共役ジエンの使用量は、ゲル含有量及びゲル膨潤
度が上記範囲となるように適宜選定すればよいが,通常
、全単量体混合物中50〜100重量%の範囲で使用さ
れる。
共役ジエンと共重合可能な単量体としては、例えばスチ
レン、α−メチルスチレン、2−メチルスチレン、3−
メチルスチレン、4−メチルスチレン、2,4−ジイソ
プ口ピルスチl/ン、2.4−ジメチルスチレン、4−
t−プチルスチレン、5−t−ブチルー2−メチルスチ
レン、モノクロ口スチレン、ジクロロスチレン、モノフ
ルオロスチレン,ヒドロキシメチルスチレン等の芳香族
ビニル化合物;例えば2−ビニルピリジン、3−ビニル
ピリジン、4−ビニルピリジン、2−メチル−5−ビニ
ルビリジン、5−エチル−2−ビニルピリジンなどのビ
ニルピリジン:例えばアクリル酸、メタクリル酸,クロ
トン酸、ケイ皮酸、イタコン酸、フマル酸,マレイン酸
、ブテントリカルボン酸などの不飽和カルボン酸フ例え
ば(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチ
ルなどの不飽和モノカルボン酸エステル:例えばイタコ
ン酸エチル,フマル酸ブチル、マレイン酸ブチルなどの
不飽和ジカルボン酸エステル;例えばアクリル酸スルホ
エチルナトリウム塩、メタクリル酸スルホプロビルナト
リウム塩、アクリルアミドプ口バンスルホン酸等の不飽
和スルホン酸又はその塩;及びエチレン、プロピレン、
アクリロニトリル、塩化ビニルなどの脂肪族ビニル化合
物などが例示され、これらの一種又は二種以上を使』す
ることができる。これらの単量体の使用量も特に限定さ
れないが、通常、全単量体混合物中0〜50:tGk%
の範囲で使用される。
また上記以外の単量体として架橋性単量体もゲル含有量
及びゲル膨潤度を調整する目的で使用することができる
。その具体例としては、メチレンビス(メタ)アクリル
アミド、ブタンジオールジ(メタ)アクリレート.エチ
レングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレン
グリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロビレング
リコールジ(メタ)アクリレート、アリル(メタ)アク
リレート、グリシジル(メタ)アクリレート、2−ヒド
ロキシエチル(メタ)アクリレート、トリアリルシアヌ
レート、トリアリルイソシアヌレート、ジビニルベンゼ
ン等を挙げることが出来る。架橋性単量体の使用量は、
通常、全単量体混合物中0〜20重量%であり、使用量
が少なすぎると耐熱接着力が十分でなく、多すぎるとポ
リエステル繊維が硬くなる。望ましい使用量は全単量体
混合物中0.1〜10重量%である。
本発明において使用される共役ジエン系共重合体は、通
常、乳化重合によって製造されるが,これ以外の方法に
よるものでもよい。また、重合時における単量体の添加
方法も特に制限されず,例えば、使用する全単量体を重
合容器に一括投入して一段重合で製造してもよいし、単
量体混合物の一部を重合させた後,単量体混合物の残り
を一括投入して重合を継続する二段重合法等で製造して
もよい。更には、単量体混合物の一部を重合させた後、
単量体混合物の残りを継続的或は断続的に添加して重合
する方法でもよい。
ラテックス(A)の製造方法は特に限定されないが、通
常、乳化重合法で製造される。
本発明において用いられるラテックス(B)を構成する
ニトリル基含有高飽和共重合体は、ヨウ素価が120以
下、初期接着力の観点から好ましくはヨウ素価100以
下のニトリル基含有重合体であれば特に制限されないが
、通常は、重合体中のα,β一不飽和二トリル単位の含
有量が10〜60重量%のものが用いられる。このよう
なニトリル基含有高飽和共重合体は、直接ヨウ素価が1
20以下の重合体として得られるものであってもよいし
、共役ジエンを多用する等によって得られるヨウ素価の
高いニトリル基含有共重合体を水素化してヨウ素価を1
20以下としたものであってもよい。
ニトリル基含有高飽和共重合体の例としては、α,β一
不飽和二トリルー共役ジエン系共重合体の共役ジエン単
位を水素化したちの;α,β一不飽和ニトリルー共役ジ
エンーエチレン性不飽和単量体三元共重合体及びこの共
重合体の共役ジエン単位を水素化したちの;α,β一不
飽和二トリルーエチレン性不飽和単量体系共重合体等を
示すことができる。
本発明において使用されるニトリル基含有高飽和共重合
体を製造するために使用される単量体について説明する
. α,β一不飽和二トリルは,ニトリル基と重合可能な不
飽和結合とを含有するものであればよいが,その具体例
としてアクリロニトリル、メタクリ口ニトリルなどを示
すことができる。
共役ジエンとしては、ラテックス(A)に使用するもの
と同様のものが使用できる。
エチレン性不飽和単量体としてはアクリル酸、メタクリ
ル酸、イタコン酸、マレイン酸などの不飽和カルボン酸
及びその塩;(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アク
リル酸エチル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)ア
クリル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸トリ
フルオロエチル,(メタ)アグリル酸テトラフルオ口プ
ロピル、イタコン酸エチル、フマル酸ブチル,マレイン
酸ブチル、(メタ)アクリル酸メトキシメチル、(メタ
)アクリル酸エトキシエチル、(メタ)アクリル酸メト
キシエトキシエチルのような前記不飽和カルボン酸のエ
ステル:(メタ)アクリルアミド;N−メチロール(メ
タ)アクリルアミド、N,N−ジメチロール(メタ)ア
クリルアミド、N一二トキシメチル(メタ)アクリルア
ミドのようなN一置換(メタ)アクリルアミド;(メタ
)アクリル酸シアノメチル、(メタ)アクリル酸2−シ
アンエチル、(メタ)アクリル酸1−シアノプ口ピル、
(メタ)アクリル酸2−エチル−6−シアノヘキシル、
(メタ)アクリル酸3−シアノプロピルなどの(メタ)
アクリル酸シアノアルキルエステル;フルオロエチルビ
ニルエーテルなどのフルオロアルキルビニルエーテル:
ビニルビリジンなどが含まれる。
α,β一不飽和二トリルーエチレン性不飽和単量体系共
重合体においては、エチレン性不飽和単量体の一部をビ
ニルノルボーネン、ジシクロペンタジエン,1,4−へ
キサジエンのような非共役ジエンで置換して共重合させ
てもよい。
これらの単量体の重合には通常の手法を用いることがで
きる.また、得られる共重合体の水素化も通常の方法で
行なうことができる。
このようなニトリル基含有高飽和共重合体の具体例とし
て、ブタジエンーアクリロニトリル共重合体、イソプレ
ンーブタジエンーアクリロニトリル共重合体、イソプレ
ンーアクリロニトリル共重合体などを水素化したちの冫
ブタジエンーアクリル酸メチルーアクリロニトリル共重
合体、ブタジエンーアクリル酸−アクリロニトリル共重
合体など及びこれらを水素化したちの;ブタジエンーエ
チレンーアクリロニトリル共重合体、アクリル酸ブチル
ーアクリル酸エトキシエチルーク口口酢酸ビニルーアク
リロニトリル共重合体,アクリル酸ブチルーアクリル酸
エトキシエチルービニルノルボーネンーアクリロニトリ
ル共重合体などが挙げられる。
ラテックス(B)は、溶液重合法等によって直接得た、
或は溶液重合に続いて水素化して得たニトリル基含有高
飽和共重合体から通常の転相法により製造してもよいし
,乳化重合法で或は転相法で得たヨウ素価の高いニトリ
ル基含有共重合体ラテックスを水素化して製造してもよ
い。転相法としては、例えば特開昭63−248879
号公報に記載の方法を示すことができる。
本発明においては発明の趣旨を損なわない限りにおいて
、接着剤組成物(AR)又は(BR.)中のラテックス
の一部をスチレンーブタジエン共重合体ラテックス及び
その変性ラテックス、アクリロニトリルーブタジエン共
重合体ラテックス及びその変性ラテックス、天然ゴムラ
テックスその他のラテックスの一種又は二種以上で代替
することができる。また、接着剤組成物(A R )中
のラテックスの一部をラテックス(A)以外のジエン系
共重合体ラテックスの一種又は二種以上で代替すること
も可能である。
本発明で使用するレゾルシノール−ホルムアルデヒド樹
脂は,従来公知のもの(例えば特開昭55−14263
5号開示のものなど)が使用でき、特に制限されない。
また、接着力を高めるために従来から使用されている2
,6−ビス(2,4−ジヒドロキシフェニルメチル)−
4−クロロフェノール又は類似の化合物、イソシアネー
ト,ブロックl・イソシアネート、エチレン尿素等を併
用することもできる。
本発明において用いられる接着剤組成物(AR)及び(
BR)は、レゾルシノール−ホルムアルデヒド樹月旨と
、それぞれラテックス(A)、(B)とを主成分とする
ものである。本発明において用いられる接着剤組成物(
AR)又は(BR)においてレゾルシノール−ホルムア
ルデヒド樹脂の使用ffi(乾燥重iiE)は、それぞ
れに用いられるラテックス(A)又は(B)の固型分1
00重量部に対して10〜180重量部である。
本発明の方法において使用されるポリエステル繊維はポ
リエチレンテレフタレートを主成分とする線状高分子ポ
リエステルであれば特に制限はなく、例えば特公昭57
−50184号公報等に開示されているポリエステル繊
維等が挙げられ、通常,糸、コード、連続フィラメント
、布等の形態のものが使用されるが、その他の形態であ
ってもよい。
本発明においては、ポリエステル繊維は先ず、接着剤組
成物(AR)で処理され、次いで接着剤組成物(BR)
で処理される。
これらの接着剤組成物によるポリエステル繊維の処理方
法については特に制限はなく、公知のレゾルシノール−
ホルムアルデヒド樹脂一重合体ラテックス系接着剤組成
物を用いる場合と同様の方法を採用することができるが
、その方法の一例を示せば以下のとおりである。ポリエ
ステル繊維を、先ず,接着剤紐成物(AR)で浸漬処理
し、必要ならば乾燥したのち、加熱処理する。加熱の条
件は、特に限定されるものではなく、浸漬により付着し
た接着剤組成物を反応定着させるのに十分な時間と温度
であり、通常,約140〜約250℃で数分間行なわれ
る。この繊維を、次いで、接着剤組成物(BR)で浸漬
処理し、必要ならば乾燥し7たのち,加熱処理する.そ
の条件は接着剤組成物(AR)の場合と同様である。な
お、ポリエステル繊維の浸漬処理に先立って、予め、繊
維をイソシアネート溶液、エポキシ溶液又はこれらの混
合液に浸漬し、乾燥処理しておくことも可能である。
本発明において、接着剤組成物の固形分の付着量は特に
限定されないが、通常、ポリエステル繊維に対して2〜
20重量%、好ましくは3〜10重量%である。ポリエ
ステル繊維に付着させる接着剤組成物(AR)の面形分
と接着剤′組成物(BR)の固形分との比率にも特に制
限はないが、通常、50:50〜8o:20である。
このようにして得られた本発明のポリエステル繊維をニ
トリル基含有高飽和共重合体ゴムと加硫接着することに
より,本発明のニトリル基含有高飽和共重合体ゴムとポ
リエステル繊維との複合体が得られる。
本発明においてポリエステル繊維との複合体にポリエス
テル繊維の被着体として使用されるニトリル基含有高飽
和共重合体ゴムは、前記ラテックス(B)に用いられる
ニトリル基含有高飽和共重合体と同様の構成のゴムが使
用される。
ニトリル基含有高飽和共重合体ゴムと本発明のポリエス
テル繊維との加硫接着の方法は特に限定されず、従来、
ゴムと繊維との加硫接着に採用されているのと同様の方
法が採用できる。具体的には、ゴムに加硫剤、充填剤等
の配合剤を添加してll製されたゴム配合物にポリエス
テル!2ftを埋め込んだ後,加硫することにより達成
される。加硫の条件は、通常、0.5〜10MPaの加
圧下、120〜180でで1〜120分間である。
〔発明の効果〕
本発明のポリエステル繊維を用いて得られるニトリル基
含有高飽和共重合体ゴムとポリエステル繊維との複合体
は、優れた初期接着力を有すると共に、ポリエステル繊
維を(イ)ゲル含有量が80%以上であり、かつ、ゲル
膨潤度が20倍以下である共役ジエン系共重合体のラテ
ックス(A.)とレゾルシノール−ホルムアルデヒド樹
脂とを主成分とする接着剤紐成物(A R )で処理し
,次いで、(口)ヨウ素価が120以下のニトリル基含
有高飽和共重合体のラテックス(B)とレゾルシノール
−ホルムアルデヒド樹脂とを主成分とする接着剤紐成物
(B R)で処理したことによって、従来のポリエステ
ル繊維を用いて得られる複合体に比べて、高温下に長期
間使用された後にも高い接着力を保持することができ、
タイミングベルト、ボリリブドベルト等の用途に適して
いる。
〔実施例〕
現下に実施例を挙げて本発明を更に具体的にfl?明す
る。なお、実施例及び比較例中の部及び%は特に断りの
ないかぎり、重量基準である。
(ラテックス(A)の調製) 撹拌機付きオートクレープに、第1表記載の組成の単量
体混合物を合計100部、水150@、エチレンジアミ
ン四酢酸四ナトリウム塩0.1部、ラウリル@酸ナトリ
ウム5部,重炭酸ナトリウム0.5部及び過硫酸カリウ
ム0.3部を仕込み,撹拌混合しながら50℃で反応さ
せた。所定の重合転化率に達した時に冷却して反応を停
止し,末反応単量体を除去しラテックス(A−1 )〜
(A−5)を得た。同様にして第1表記載の単量体混合
物を用いてラテックス(C−1)〜(C−3)を得た。
これらのラテックス中の共重合体のゲル含有量及びゲル
膨潤度を次の方法により測定した。結果を同表に示す。
ガラス製ビーカーにエタノール1− 0 0 gを入れ
、これをマグネチックスターラーで攪拌しながらラテッ
クス約Logを/!)童づつ投入して凝固させる。
ラテックス投入終了後、更に5分間撹拌を続けた後エタ
ノールを捨てて蒸留水100gを入れ、撹拌下に共重合
体を洗浄する.蒸留水での洗浄を3回繰り返した後、共
重合体を回収し50℃に保持した真空乾燥機で2時間乾
燥する。次にガラス製ビーカーに乾燥した共重合体0.
2gとテトラヒド口フラン(THF)100gを入れ,
25℃で24時間静置する.その後、重量既知の80メ
ッシュステンレス製金網で濾過し、先ず金網ごと秤量し
て膨潤状態のTHF不溶解共重合体の重量を求め、次に
金網ごと乾燥した後秤量してTHF不溶解共重合体の重
量を求め、前記の式によりゲル含有量及びゲル膨潤度を
計算した。
(ラテックス(B)の調製) 乳化重合法によって得たアクリロニトリルーブタジエン
共重合体(NBR.  結合アクリロニトリル量37%
)をメチルイソブチルケトンに溶解し、バラジウムーカ
ーボン触媒を用いてNBR中のブタジエン部分を水素化
してヨウ素価80の水素化NBRを得た。この水素化N
BRSQ部を540部のメチルエチルケトン/シクロヘ
キサン(50/50容量%)の混合溶媒に溶解した。得
られた溶液に、ホモミキサー(特殊機化工業製M型)で
の撹拌下、水酸化カリウムでp, Hを11.5に調製
した濃度15%のオレイン酸カリウム水溶液32部と水
600部を添加したのち.11000回転/分で10分
間撹拌して乳化させた。生成した乳化液からスチームス
トリツビングにより溶媒を除去し、ついでエバボレータ
ーを用いて濃縮し,固形分濃度が約30%のラテックス
を得た。更に室温で10000回転/分で16分間遠心
分離(国産遠心器製タイプH 2 51 )に付して.
固形分濃度40%のラテックス(B−1)を得た.同様
にしてヨウ素価28の水素化NBRから固形分濃度40
%のラテックス(B−2)を得た. また、固形分濃度約30%のNBRラテックス(NBR
のヨウ素価248,結合アクリロニトリル量37%)を
乳化重合によりvR製し、更に濃縮により固形分濃度を
40%とした。これをラテックス(D−1)とする。
(接着剤組成物(AR)の調製) レゾルシノール16.6部,ホルマリン水溶液(37%
濃度)14.6部、水酸化ナトリウム1.3部を水33
3.5部に溶解し、撹拌下に25℃で2時間反応させた
。得られた液の中へラテックス(A)を100部添加し
、撹拌下に25℃で20時間反応させた.次いでバルカ
ボンドE ( V ulcabondE.Vulnax
社製品)を80部添加した。この水溶液を固型分濃度2
0%に調整してラテックス(A)に対応する接着剤組成
物(AR)を得た。
(接着剤組成物(B R)の調製) レゾルシノール11部、37%ホルマリン水溶液16.
2部及び水酸化ナトリウム0.3部を水238.5部に
溶解し、撹拌下に25℃で6時間反応させた。得られた
液の中へラテックス(B)100部、アンモニア水(1
4%濃度)22.6部及び水47.9部を添加し,撹拌
下に25℃で20時間反応させてラテックス(B)に対
応する接着剤組成物(BR)を得た。
(被着用ゴム配合物のtlII製) jI2表に示す配合処方に従って、ニトリル基含有高飽
和共重合体ゴムと配合剤とをロール上で混練し、約2 
. 5 mmの厚さのゴム配合物のシートを作製した。
[以下余白] 第2表    配合処方 実施例1 ラテックス(A)としてラテックス(A − 4 )を
用いて調製した接着剤組成物(AR−4)を用いて試験
用シングルコードディッピングマシンでポリエステルコ
ード(構造1 1 0 0 d/2x3)を浸漬処理し
たのち245℃で1分間熱処理を行った.得られたコー
ドを更に続けてラテックス(B)としてラテックス(B
−1 )を用いて調製した接着剤組成物(BR−1)で
浸漬処理したのち245℃で1分間熱処理を行った。
このようにして得られたポリエステルコードを、第2表
の配合処方により調製したゴム配合物に埋め込み長さ8
IlIII1で埋め込み、プレス圧5MPa、150℃
で30分間加硫してw&維とゴムとの複合体を得た。
得られた複合体についてA S TM−D−2 6 3
 0に準拠してコード剥離試験を行なって初期接着力を
測定した。別蓮、同様にして得られた複合体を120’
Cで168時間空気オーブン中で熱処理したあとのコー
ド剥g!試験を行なって耐熱接着力を求めた。結果を第
3表に示す。
実施例2 ラテックス(B−1)に代えてラテックス(B−2)を
用いるほかは、実施例1と同様の実験を行なった。結果
を第3表に示す。
比較例1〜2 ラテックス(B−1)に代えてラテックス(D−1)を
用いるか,又はラテックス(A − 4 )を用いない
ほかは実施例1と同様の実験を行なった。結果を第3表
に併せて示す。
第3表 第3表の結果から、接着剤組成物(AR)及び(B R
)で処理された本発明のポリエステルコ一ドを泪いると
きは、優れた初期接着力及び耐熱接着力を有する複合体
が得られるのに対して、接着剤組成物(ER)に代えて
ヨウ素価120を超えるニトリル基含有共重合体のラテ
ックスから調製された接看剤組成物を用いたとき、ある
いは接着剤組成物(BR)のみで処理して得られるポリ
エステルコ一ドを用いるときは,複合体の初期接着力及
び/ヌは耐熱接着力が劣ることが分かる。
実施例3〜6 ラテックス(A−4)に代え,ラテックス(A−1).
(A−2).(A−3)又は(A−5)を用いるほかは
実施例1と同様の実験を行なった。その結果を第4表に
示す。
比較例3〜5 ラテックス(A−1)に代え、ラテックス(C−1)、
(C−2)又は(C−3)を用いるほかは実施例1と同
様の実験を行なった。結果を第4表に併せて示す。
第4表の結果から,ゲル含有量が80%風上で、かつ、
ゲル膨潤度が20倍以下の共没ジエン系共重合体のラテ
ックスを用いて調製された接着剤組成物で処理されたポ
リエステルコードを用いるときは優れた初期接着力及び
耐熱接着力を有する複合体が得られるのに対して、ゲル
含有量が80%未満及び/又はゲル膨潤度が20倍超の
共役ジエン系共重合体のラテックスを用いて調製した接
着剤組成物を用いるときは、得られる複合体の耐熱接着
力が劣ることが分かる。
実施例7及び比較例6 ポリエステルコ一ドを接着剤組成物に没漬した後の熱処
理温度を230℃とするほかは実施例1と同様にして得
た繊維とゴムとの複合体について、実施例1と同様にし
て初期接着力及び耐熱接着力を求めたところ、いずれも
再現性よく優れた結果が得られた。一方、ポリエステル
コードを接着剤組成物に浸漬した後の熱処理温度を,上
記と同様にするほかは比較例2と同様にして得た繊維と
ゴムとの複合体について同様の実験を行なったところ、
初期接着力については再現性良好であったものの、耐熱
接着力の測定結果は大きくバラついて再現性がなかった
特許出願人 日本ゼオン株式会社

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)(イ)ゲル含有量が80%以上であり、かつ、ゲ
    ル膨潤度が20倍以下である共役ジエン系共重合体のラ
    テックス(A)とレゾルシノール−ホルムアルデヒド樹
    脂とを主成分とする接着剤組成物(AR)で処理し、次
    いで、(ロ)ヨウ素価が120以下のニトリル基含有高
    飽和共重合体のラテックス(B)とレゾルシノール−ホ
    ルムアルデヒド樹脂とを主成分とする接着剤組成物(B
    R)で処理することを特徴とするポリエステル繊維の処
    理方法。
  2. (2)請求項(1)の方法で処理したことを特徴とする
    ポリエステル繊維。
  3. (3)ニトリル基含有高飽和共重合体ゴムとポリエステ
    ル繊維とを加硫接着するに際し、ポリエステル繊維を請
    求項(1)の方法で処理することを特徴とするポリエス
    テル繊維とニトリル基含有高飽和共重合体ゴムとの接着
    方法。
  4. (4)請求項(3)の方法を用いて加硫接着したことを
    特徴とするポリエステル繊維とニトリル基含有高飽和共
    重合体ゴムとの複合体。
JP4304189A 1989-02-27 1989-02-27 ポリエステル繊維の処理方法及びポリエステル繊維とニトリル基含有高飽和共重合体ゴムとの接着方法 Pending JPH02229273A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH03260176A (ja) * 1990-03-01 1991-11-20 Unitta Co Ltd 帆布

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JPH03260176A (ja) * 1990-03-01 1991-11-20 Unitta Co Ltd 帆布

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