JPH0320934Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 (イ) 産業上の利用分野 本考案はビデオテープレコーダ（VTR）、ビデ
オデイスクプレーヤ等に利用される音声信号ミユ
ート回路に関するものである。

(ロ) 従来技術 従来のVTRではピクチヤーサーチ、スローモ
ーシヨン再生などの特殊再生機能を有しておりま
たこの特殊再生モード時には音声信号をミユート
して不正な音声信号が出力されるのを防止するよ
うにしている。第１図は従来回路を示すものであ
つて、図示の如く、記録媒体１上の音声トラツク
より音声信号を抽出する信号変換手段２と、該信
号変換手段出力を入力するプリアンプ３と、該プ
リアンプ出力を結合コンデンサ４を経由して受
け、該プリアンプ出力レベルを調整する手段５
と、該調整手段出力を結合コンデンサ６を経由し
て受けるライプアンプ７と、ミユート信号発生源
８と、該ミユート信号発生源からのミユート信号
を受け、調整手段５出力をラインアンプ７の前段
で交流的に接地するスイツチング回路９とを備え
ている。

この従来回路ではVTRが特殊再生モードに設
定されたときミユート信号発生源８からのミユー
ト信号によつてスイツチング回路９がオン状態に
設定されそれによつて調整手段５出力のラインア
ンプ７への伝送を遮断するわけであるが、図中の
点ａの直流電位は第２図に示す如くミユートオフ
のときにはゼロであるが、ミユートオンのとき
（時間t₁）にはスイツチング回路９を構成するト
ランジスタＱのベース電流I_Bとエミツタ抵抗RE
とによつてV₁（＝I_B・R_E）に持ち上がり、その結
果ラインアンプ７の入力端（点ｂ）には瞬間的に
第３図に示すパルス状の信号が結合コンデンサ６
とラインアンプ７の入力インピーダンスとで微分
されるから付与され、これがミユートオン時のポ
ツプ音となつて聞こえることになる。

(ハ) 考案の目的 本考案はビデオ再生装置の動作モードを再生モ
ードから特殊再生モードに転換してもその転換時
にポツプ音を発生させないようにしようとするも
のである。

(ニ) 考案の構成 本考案は記録媒体上の音声トラツクより音声信
号を抽出する信号変換手段２と、該信号変換手段
出力を入力するプリアンプ３と、該プリアンプ出
力を受け該プリアンプ出力を調整する手段５と、
該調整手段出力を受けるラインアンプ７と、ミユ
ート信号発生源８と、該ミユート信号発生源から
のミユート信号を受け調整手段出力をラインアン
プ７の前段で交流的に接地するスイツチング回路
９とを備えてなる音声信号ミユート回路におい
て、再生モード時に再生モード信号を発生する手
段１０と、該発生手段出力を調整手段５出力のス
イツチング回路９が付与される点に付与する回路
１４とを備え、該接続点の直流電位がスイツチン
グ回路９の動作モードの転換時に急変しないよう
に構成し、もつてポツプ音を出力しないようにす
ることを特徴とするものである。

(ホ) 実施例 第４図は本考案回路の１実施例を示し、第５図
及び第６図は第４図中の点ａ、ｂの各直流レベル
を示す波形図である。第４図において、第１図と
同一符号は同一機能要素を示している。本実施例
では、さらに、再生モード時に再生モード信号
（再生モード時にハイレベルを呈しかつそれ以外
の動作モード時にロウレベルを呈する）を発生す
る手段１０と、レベル調整手段たるボリウム５の
アース側端５ａとアース１１との間に付設してな
る抵抗１２と、上記再生モード信号を抵抗１３を
介して前記アース側端５ａに付与する回路１４と
を備えている。発生手段１０は、外部指令手段よ
りの指令信号や装置内の各種制御信号を受け上記
再生モード信号を生成するものである。

再生時、接続点１５には発生手段１０からのハ
イレベルの信号が抵抗１３、ボリウム５、抵抗１
６を介して付与され、該接続点１５の電位を、ト
ランジスタＱがオンに反転したときに該トランジ
スタのコレクタ電極に現われる電位I_B・R_Eにほぼ
等しい値（約2mV）に設定している（第５図参
照）。これにより、接続点１５の直流電位は、装
置が特殊再生モードに設定されて、ミユート信号
発生源８からのミユート信号がトランジスタＱに
付与され該トランジスタがオン状態に反転させら
れても変化せず、従い結合コンデンサ６を通じて
接続されるラインアンプ７の入力端（点ｂ）はミ
ユート信号のオンの前後でレベルが変化しない第
６図に示すような電位に維持される。トランジス
タＱのオン時、接続点１５上の伝送情報はアース
に落とされラインアンプ７へは伝達されない。

(ヘ) 考案の効果 本考案はミユートオン時に伝送路上の伝送信号
を交流的に地絡するトランジスタのホツト側の直
流電位を、装置の再生モード時に、該トランジス
タのオン時の降下電位以上に設定するようにして
いるので、該トランジスタが再生モード時にオン
に反転しても上記ホツト側の直流電位を急変させ
ることがなく、ポツプ音の原因となるパルス性の
信号をラインアンプに伝達しないようにし、従い
特殊再生モードへの転換時に異常音の発生を効果
的に防止する。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来の音声信号ミユート回路の構成
図、第２図、第３図は第１図中のａ点、ｂ点の直
流電位のタイムチヤートである。第４図は本考案
回路の１実施例の回路構成図、第５図、第６図は
第４図中のａ点及びｂ点の直流電位のタイムチヤ
ートである。 主な図番の説明、２……信号変換手段、３……
プリアンプ、５……調整手段、７……ラインアン
プ、８……ミユート信号発生源、９……スイツチ
ング回路、１０……再生モード信号発生手段、１
４……付与回路。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 記録媒体上の音声トラツクより音声信号を抽出
   する信号変換手段と、該信号変換手段出力を入力
   するプリアンプと、該プリアンプ出力を受け該プ
   リアンプ出力レベルを調整する手段と、該調整手
   段出力を受けるラインアンプと、ミユート信号発
   生源と、該ミユート信号発生源からのミユート信
   号を受け前記調整手段出力を前記ラインアンプの
   前段で交流的に接地するトランジスタスイツチン
   グ回路とを備えてなる音声信号ミユート回路にお
   いて、再生モード時に再生モード信号を発生する
   再生モード信号発生手段と、該再生モード信号発
   生手段出力を前記調整手段出力の前記スイツチン
   グ回路が接続される点に付与する回路とを備え、
   前記トランジスタスイツチング回路がオン状態の
   時に、前記接続される点に生じる電圧上昇分を前
   記再生モード時にあらかじめ供給していることを
   特徴とする音声信号ミユート回路。