JPH03207017A - フロッピーディスク - Google Patents

フロッピーディスク

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JPH03207017A
JPH03207017A JP208890A JP208890A JPH03207017A JP H03207017 A JPH03207017 A JP H03207017A JP 208890 A JP208890 A JP 208890A JP 208890 A JP208890 A JP 208890A JP H03207017 A JPH03207017 A JP H03207017A
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thickness
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彰二 中島
Koichi Abe
晃一 阿部
Iwao Okazaki
巌 岡崎
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野コ 本発明はフロッピーディスクに関するものである。
[従来の技術] 近年パーソナルコンピューターやワードプロセッサーの
外部記憶装置として、フロッピーディスクドライブ装置
及びその磁気記録媒体としてフロッピーディスクを用い
ることが一般化した。
これら磁気記録媒体の非磁性基板としては、二軸配向熱
可塑性樹脂フィルム、特に二軸配向ポリエステルフィル
ムが用いられるのが通常である。
そしてこのような二軸配向ポリエステルフィルムとして
は、熱可塑性樹脂であるポリエステルにコロイド状シリ
カに起因する実質的に球形のシリカ粒子を含有せしめた
フィルムなどが知られている(たとえば特開昭60−2
05821号公報)。
[発明が解決しようとする課題コ しかし、上記従来の二軸配向熱可塑性樹脂フィルムを用
いたフロッピーディスクは、その磁性層が磁気ヘッドと
の接触により傷つけられたり、磨耗したりするという欠
点があった。
また、これを改善せんとして、フィルムの表面を荒すと
、電磁変換特性(S/N)が低下するという問題があっ
た。特に、フロッピーディスクの場合は、磁性層の厚み
が薄いことから、フィルム表面の凹凸の影響が磁性層表
面に顕著に反映されるため、上記問題の解決が急務であ
った。更に、最近では携行に便利な小型フロッピーディ
スクの出現を見るにおよんで、いかなる使用環境の変化
にも適合し得るトラッキングエラーの少ないフロッピー
ディスクが熱望されていたのである。
本発明は、かかる従来技術の欠点を解決し、磁性層の耐
久性と高S/Nの両特性を満足させる(以下、耐スクラ
ッチ性という)と共に、高温高湿雰囲気下でも使用に耐
える(以下、耐トラッキング性という)フロッピーディ
スクを提供せんとするものである。
[課題を解決するための手段コ 本発明は、二軸配向熱可塑性樹脂フィルム及びその少な
くとも一方の表面に設けられた磁性層からなるフロッピ
ーディスクであって、該二軸配向熱可塑性樹脂フィルム
が熱可塑性樹脂Aと粒子とを主成分とする厚さ0.00
5〜3μmのフィルム層Aを含み、かつ該フィルム層A
中に含有される粒子の平均粒径がフィルム層Aの厚さの
0.1〜10倍、該粒子の含有量が0.  5〜50重
量%であり、更に該二軸配向熱可塑性樹脂フィルムの8
0℃で30分間加熱したときの熱収縮率が面内のあらゆ
る方向において1.  5%以下、100℃で30分間
加熱したときの熱収縮率が面内のあらゆる方向において
5%以下であることを特徴とするフロッピーディスクに
関するものである。
本発明を構成する熱可塑性樹脂Aはポリエステル、ポリ
オレフィン、ポリアミド、ポリフエニレンスルフィドな
ど特に限定されることはないが、特に、ポリエステル、
中でも、エチレンテレフタレート、エチレンα,β−ビ
ス(2−クロルフェノキシ)エタン−4.4′−ジカル
ボキシレート、エチレン2.6−ナフタレート単位から
選ばれた少なくとも一種の構造単位を主要構或或分とす
る場合に耐スクラッチ性、耐トラッキング性がより一層
良好となるので望ましい。また、本発明を構成する熱可
塑性樹脂は結晶性、あるいは溶融時光学異方性である場
合に耐スクラッチ性、耐トラッキング性がより一層良好
となるのできわめて望ましい。ここでいう結晶性とはい
わゆる非品質ではないことを示すものであり、定量的に
は結晶化パラメータにおける冷結晶化温度Tccが検出
され、かつ結晶化パラメータΔTcgが150℃以下の
ものである。さらに、示差走査熱量計で測定された融解
熱(融解エンタルピー変化)が7.5cal/g以上の
結晶性を示す場合に耐スクラッチ性、耐トラッキング性
がより一層良好となるのできわめて望ましい。また、エ
チレンテレフタレートを主要構成成分とするポリエステ
ルの場合に耐トラッキング性と耐スクラッチ性がより一
層良好となるので特に望ましい。なお、本発明を阻害し
ない範囲内で、2種以上の熱可塑性樹脂を混合しても良
いし、共重合ポリマを用いても良い。
本発明の熱可塑性樹脂A中の粒子は、フィルム層A中で
の粒径比(粒子の長径/短径)が1.0〜1.  3の
粒子、特に、球形状の粒子の場合に耐スクラッチ性がよ
り一層良好となるので望ましい。
また、本発明の熱可塑性樹脂A中の粒子はフィルム層A
中での単一粒子指数が0.  7以上、好ましくは0.
9以上である場合に耐スクラッチ性、耐トラッキング性
がより一層良好となるので特に望ましい。
また、本発明の熱可塑性樹脂A中の粒子は、フィルム層
A中での相対標準偏差が0.  6以下、好ましくは0
.  5以下の場合に耐スクラッチ性、耐トラッキング
性がより一層良好となるので望ましい。
本発明の熱可塑性樹脂A中の粒子の種類は特に限定され
ないが、上記の好ましい粒子特性を満足するにはアルミ
ナ珪酸塩、1次粒子が凝集した状態のシリカ、内部析出
粒子などは好ましくなく、コロイダルシリカに起因する
実質的に球形のシリ力粒子、架橋高分子による粒子(た
とえば架橋ボリスチレン)などがあるが、特に10重量
%減量時温度(窒素中で熱重量分析装置島津TG−30
Mを用いて測定。昇温速度20°C/分)が380℃以
上になるまで架橋度を高くした架橋高分子粒子の場合に
耐スクラッチ性、耐トラッキング性がより一層良好とな
るので特に望ましい。なお、コロイダルシリ力に起因す
る球形シリカの場合にはアルコキシド法で製造された、
ナトリウム含有量が少ない、実質的に球形のシリカの場
合に耐スクラッチ性がより一層良好となるので特に望ま
しい。
しかしながら、その他の粒子、例えば炭酸カルシウム、
二酸化チタン、アルミナ等の粒子でもフィルム厚さと平
均粒径の適切なコントロールにより十分使いこなせるも
のである。
本発明の熱可塑性樹脂A中の粒子の結晶化促進係数は特
に限定されないか、−15〜15°C、好ましくは−5
°C〜10℃の場合に、耐スクラッチ性がより一層良好
となるので特に望ましい。
粒子の大きさは、フィルム層A中での平均粒径がフィル
ム厚さの0.  1〜10倍、好ましくは0.5〜5倍
、さらに好ましくは1.1〜3倍の範囲であることが必
要である。平均粒径/フィルム厚さ比が上記の範囲より
小さいと耐スクラッチ性が不良となり、逆に大きくても
耐スクラッチ性、耐トラッキング性が不良となるので好
ましくない。
また熱可塑性樹脂A中の粒子のフィルム層A中での平均
粒径(直径)が0.007〜0.5ttm、好ましくは
0.02〜0.45μmの範囲である場合に、耐スクラ
ッチ性、耐トラッキング性がより一層良好となるので望
ましい。
本発明の熱可塑性樹脂A中の粒子の含有量は0.5〜5
0重量%、好ましくは1〜30重量%、さらに好ましく
は2〜15重量%であることが必要である。粒子の含有
量が上記の範囲より少なくても、逆に大きくても耐スク
ラッチ性が不良となるので好ましくない。
本発明のフィルム層Aは上記熱可塑性樹脂Aと粒子から
なる組戊物を主要成分とするか、本発明の目的を阻害し
ない範囲内で、他種ボリマをブレンドしてもよいし、ま
た酸化防止剤、熱安定剤、滑剤、紫外線吸収剤などの有
機添加剤が通常添加される程度添加されていてもよい。
本発明のフィルム層Aは上記組或物を二軸配向せしめた
フィルムである。一軸あるいは無配向フィルムでは耐ス
クラッチ性が不良となるので好ましくない。この配向の
程度は特に限定されないが、高分子の分子配向の程度の
目安であるヤング率が長平方向、幅方向ともに300k
g/mm2以上である場合に耐スクラッチ性がより一層
良好となるのできわめて望ましい。分子配向の程度の目
安であるヤング率の上限は特に限定されないが、通常、
2 0 0 0 k g/mm2程度が製造上の限界で
ある。
また、本発明のフィルム層Aは、ヤング率が上記範囲内
であっても、フィルムの厚さ方向の一部分、例えば、表
層付近のポリマ分子の配向が無配向、あるいは、一軸配
向になっていない、すなわち、厚さ方向の全部分の分子
配向が二軸配向である場合に耐スクラッチ性、耐トラッ
キング性がより一層良好となるので特に望ましい。
特にアッペ屈折率計、レーザーを用いた屈折率計、全反
射レーザーラマン法などによって測定される分子配向が
、表面、裏面ともに二軸配向である場合に耐スクラッチ
性、耐トラッキング性がより一層良好となるので特に望
ましい。
さらに熱可塑性樹脂Aが結晶性ポリエステルであり、こ
れを主成分とする本発明のフィルム層Aの表面の全反射
ラマン結晶化指数が20cm−1以下、好ましくは18
cm””以下、さらに17cm1以下の場合に耐スクラ
ッチ性、耐トラッキング性がより一層良好となるのでき
わめて望ましい。
本発明の熱可塑性樹脂Aを主成分とするフィルム層Aの
2次イオンマススペクトルによって測定される表層粒子
濃度比は特に限定されないが、1/10以下、特に1/
50以下である場合に耐スクラッチ性がより一層良好と
なるので特に望ましい。
本発明の熱可塑性樹脂Aを主成分とするフィルム層Aの
厚さは0.005〜3μm1好ましくは0.01〜1μ
m1さらに好ましくは0.03〜0.5μmであること
が必要である。フィルム厚さが上記の範囲より小さいと
耐トラッキング性が不良となり逆に大きいと耐スクラッ
チ性が不良となるので好ましくない。
本発明の熱可塑性樹脂Aを主成分とするフィルム層Aの
表面の平均突起高さは5〜500nm,好ましくは10
〜300nm,さらに好ましくは15〜200nmの範
囲である場合に耐スクラッチ性、耐トラッキング性がよ
り一層良好となるので特に望ましい。
本発明の熱可塑性樹脂Aを主成分とするフィルム層Aの
平均突起間隔は6μm以下、好ましくは4μm以下であ
る場合に耐スクラッチ性、耐トラッキング性がより一層
良好となるので特に望ましい。
本発明の熱可塑性樹脂Aを主成分とするフィルム層Aの
表面の中心線深さRpは特に限定されないが、Rpが1
80nm以下、特に160nm以下の場合に耐トラッキ
ング性がより一層良好となるので特に望ましい。また、
上記Rpと最大高さRtの比、Rt/Rpが1.5〜2
.5、特に、1.7〜2.3の場合に耐スクラッチ性、
耐トラッキング性がより一層良好となるので特に望まし
い。
本発明の熱可塑性樹脂Aを主成分とするフィルム層Aの
表面の中心線平均粗さRaと最大高さRtの比、R t
 / R aが9.  0以下、特に8.5以下の場合
に耐スクラッチ性、耐トラッキング性がより一層良好と
なるので特に望ましい。
本発明のフィルム層Aは上述したように、構成する熱可
塑性樹脂が結晶性あるいは溶融光学異方性であることが
きわめて望ましいが、溶融等方性フィルムの場合、結晶
化パラメータΔTcgが25〜65℃である場合に耐ス
クラッチ性、耐トラッキング性がより一層良好となるの
で特に望ましい。
なお熱可塑性樹脂Aがポリエステルの場合には熱可塑性
樹脂A面の厚さ方向屈折率が1.  5以下の場合に、
耐スクラッチ性、耐トラッキング性がより一層良好とな
るので特に望ましい。
本発明のフィルム層Aを構或する熱可塑性樹脂Aがポリ
エステルの場合はフィルムの固有粘度が0.60以上、
特に0.70以上の場合に耐スクラッチ・性がより一層
良好となるので特に望ましい。
本発明のフィルム層Aを構成する熱可塑性樹脂Aがポリ
エステルの場合はフィルム中の低分子成分含有量が0.
8重量%以下、特に0.  5重量%以下の場合に耐ス
クラッチ性がより一層良好となるので特に望ましい。
本発明における二軸配向熱可塑性樹脂フィルムの積層構
成は層A/層B/層A1層A/層Bであるが、もちろん
、層Aと異なる表面状態を有する層CをAと反対面に設
けた層A/層B/層Cでも、あるいはそれ以上の多層構
造でもよい。(ここで、層A1層B1層Cそれぞれの熱
可塑性樹脂の種類は同種でも、異種でもよい。また、少
なくとも片方の表面は層Aであることが必要である。)
熱可塑性樹脂Bとしては結晶性ボリマが望ましく、特に
、結晶性パラメータΔTCgが20〜100℃の範囲の
場合に、耐トラッキング性がより一層良好となるので望
ましい。具体例として、ポリエステル、ボリアミド、ポ
リフエニレンスルフィド、ポリオレフィンが挙げられる
が、ポリエステルの場合に耐トラッキング性がより一層
良好となるので特に望ましい。また、ポリエステルとし
ては、エチレンテレフタレート、エチレンα,βビス(
2−クロルフエノキシ)エタン−4.4′−ジカルボキ
シレート、エチレン2.6−ナフタレート単位から選ば
れた少なくとも一種の構造単位を主要構成成分とする場
合に耐トラッキング性が特に良好となるので望ましい。
ただし、本発明を阻害しない範囲内、望ましい結晶性を
損なわない範囲内で、好ましくは5モル%以内であれば
他戊分が共重合されていてもよい。
本発明の熱可塑性樹脂Bにも、本発明の目的を阻害しな
い範囲内で、他種ボリマをブレンドしてもよいし、また
酸化防止剤、熱安定剤、滑剤、紫外線吸収剤などの有機
添加剤が通常添加される程度添加されていてもよい。
熱可塑性樹脂Bを主成分とするフィルム層B中には粒子
を含有している必要は特にないが、平均粒径が0.00
7 〜2μm,特に0.02〜0.45μmの粒子が0
.001〜0.2重量%、特に0.005〜0.15重
量%、さらには0.005〜0.12重量%含有されて
いると、耐スクラッチ性がより一層良好となるのできわ
めて望ましい。含有する粒子の種類は熱可塑性樹脂Aに
望ましく用いられるものを使用することが望ましい。
熱可塑性樹脂AとBに含有する粒子の種類、大きさは同
じでも異なっていても良い。
上記熱可塑性樹脂Aと熱可塑性樹脂Bの結晶化パラメー
タΔTcgの差(A−B)は特に限定されないが、−3
0〜+20℃の場合に、耐スクラッチ性、耐トラッキン
グ性がより一層良好となるので特に望ましい。
本発明で用いられる二軸配向熱可塑性樹脂フィルムは、
単膜フィルムであっても複合フィルムであっでも、80
℃で30分間加熱したときに熱収縮率が面内のあらゆる
方向において1.5%以下、好ましくは1.0%以下、
さらに好ましくは0.5以下で、かつ100℃で30分
間加熱したときの熱収縮率が面内のあらゆる方向におい
て5%以下、好ましくは2%以下、さらに好ましくは1
%以下であることが必要である。前者の熱収縮率が1.
5%を越えると高温雰囲気下での使用に耐えない。また
後者の熱収縮率が5%を越えると磁性層を塗布したり蒸
着したりする工程で、フィルムが収縮してしまい、その
結果異方性を生ずることになり、フロッピーディスクの
打ち抜きを行なったときに真円の外径や内径を形成する
ことができなくなる。
本発明を構成する二軸配向熱可塑性樹脂フィルムの温度
膨脹係数は、5X10−6〜30X10−6℃〜1の場
合に耐スクラッチ性、耐トラッキング性がより一層良好
となるので望ましい。
本発明における磁性層としては、γ−Fe203、co
含有γ一Fe203、微細針状鉄粉やバリウムフエライ
ト粉末を塗設したものであってもよく、またCoXNi
,Cr,Fe又はこれらの合金をメッキ、蒸着又はスパ
ッタリングなどの処理により形威せしめたものであって
もよい。
本発明を構或する二軸配向熱可塑性樹脂フィルムの厚さ
は20〜100μm1好ましくは25〜90μm,磁性
層の厚さは0.05〜10,czm,好ましくは0. 
 1〜5μmである場合に耐スクラッチ性、耐トラッキ
ング性がより一層良好となるので望ましい。
次に本発明に用いるフィルムの製造方法について説明す
る。
まず、熱可塑性樹脂Aに粒子を含有せしめる方法として
は、熱可塑性樹脂がポリエステルの場合には、ジオール
或分であるエチレングリコールのスラリーの形で分散せ
しめ、このエチレングリコールを所定のジカルボン酸或
分と重合せしめるのか延伸破れなく、本発明範囲の厚さ
と平均粒径の関係、含有量、望ましい範囲の配向状態の
フィルムを得るのに有効である。また、粒子を含有する
ポリエステルの溶融粘度、共重合成分などを調節して、
その結晶化パラメータΔTcgを40〜65℃の範囲に
しておく方法は延伸破れなく、本発明範囲の厚さと平均
粒径の関係、含有量、望ましい範囲の配向状態、表層粒
子濃度比、平均突起高さ、Rt/Rp比、R t / 
R a比のフィルムを得るのに有効である。
また、粒子のエチレングリコールのスラリーを140〜
200℃、特に180〜200℃の温度で30分〜5時
間、特に1〜3時間熱処理する方法は延伸破れなく、本
発明範囲の厚さと平均粒径の関係、含有量、望ましい範
囲の配向状態、表層粒子濃度比のフィルムを得るのに有
効である。
また熱可塑性樹脂(ポリエステルも含めて)に粒子を含
有せしめる方法として、粒子をエチレングリコール中で
140〜200℃、特に180〜200℃の温度で30
分〜5時間、特に1〜3時間熱処理した後、溶媒を水に
置換したスラリーの形で熱可塑性樹脂と混合し、ベント
方式の2軸押出機を用いて混練して熱可塑性樹脂に練り
込む方法も本発明範囲の厚さと平均粒径の関係、含有量
、望ましい範囲の配向状態、表層粒子濃度比、平均突起
高さ、Rt/Rp比、R t / R a比のフィルム
を得るのにきわめて有効である。
粒子の含有量を調節する方法としては、上記方法で高濃
度マスターを作っておき、それを製膜時に粒子を実質的
に含有しない熱可塑性樹脂で希釈して粒子の含有量を調
節する方法が有効である。
かくして、粒子を所定量含有するペレットを必要に応じ
て乾燥したのち、公知の溶融押出機に供給し、熱可塑性
樹脂の融点以上、分解点以下でスリット状のグイからシ
一ト状に押出し、キャスティングロール上で冷却固化せ
しめて未延伸フィルムを作る。この場合、未延伸フィル
ムに押出し或形する時の、口金スリット間隙/未延伸フ
ィルム厚さの比を5〜30、好ましくは8〜20の範囲
にすることが、延伸破れなく本発明範囲の厚さと平均粒
径の関係、含有量の範囲、望ましい範囲の配向状態、表
層粒子濃度比、全反射ラマン結晶化指数のフィルムを得
るのに有効である。
次にこの未延伸フィルムを二軸延伸し、二軸配向せしめ
る。延伸方法としては、逐次二軸延伸法または同時二軸
延伸法を用いることができる。ただし、最初に長手方向
、次に幅方向の延伸を行なう逐次二軸延伸法を用い、長
手方向の延伸を3段階以上に分けて、総縦延伸倍率を3
.5〜6.5倍で行なう方法は延伸破れなく、本発明範
囲の厚さと平均粒径の関係、含有量、望ましい範囲の配
向状態、表層粒子濃度比のフィルムを得るのに有効であ
る。ただし、熱可塑性樹脂が溶融光学異方性樹脂である
場合は長平方向延伸倍率はl〜1.1倍が適切である。
長平方向延伸温度は熱可塑性樹脂の種類によって異なり
一概には言えないが、通常、その1段目を50〜130
℃とし、2段目以降はそれより高くすることが本発明範
囲の厚さと平均粒径の関係、含有量、望ましい範囲の配
向状態、平均突起高さ、表層粒子濃度比のフィルムを得
るのに有効である。長手方向延伸速度は5000〜50
000%/分の範囲が好適である。幅方向の延伸方法と
してはステン夕を用いる方法が一般的である。延伸倍率
は、3.0〜5.0倍の範囲が適当である。幅方向の延
伸速度は、1000〜20000%/分、温度は80〜
160℃の範囲が好適である。次にこの延伸フィルムを
弛緩状態で熱処理する。
得られたフィルムの熱収縮率を本発明で規定する範囲内
とするための手段は特に限定されない。
例えば、上記フィルムの製膜工程における延伸温度や延
伸倍率などを適宜選択し、また幅方向延伸後の熱処理工
程の温度、処理時間、弛緩率を適宜選択したり、更には
ロールの周速差やフィルムを把持するクリップの間隔差
を利用した長平方向の弛緩を行なうことによって、所定
の熱収縮率とすることが可能である。特に長手方向の熱
収縮率を効果的に下げるためには、例えば得られたフィ
ルムをロール状に巻き取った状態で100〜130℃の
雰囲気中に30分以上放置する方法や、フィルムを60
〜90℃に加熱しながら巻き取る方法などがある。この
場合の巻き取り張力は0.5〜15kg/mが好ましい
。前者の加熱方法とじては、フィルムロールをオーブン
中に放置しておくのが最も簡便であるが、後者の場合は
、巻き取り工程において、ラジエーションヒー夕や熱風
によって加熱する方法や、巻き取り装置自体をオーブン
中に設けて加熱する方法などがある。いずれにしても、
これらの方法に限定されるものでないことはもちろんで
ある。
次に、熱可塑性樹脂Bを主或分とするフィルムの少なく
とも片面に熱可塑性樹脂Aを主成分とするフィルムを積
層する方法としては、次の方法が有効である。
所定の熱可塑性樹脂AM成物と熱可塑性樹脂B(A,B
は同種、異種どちらでもよい)を公知の溶融積層用押出
機に供給し、スリット状のダイからシ一ト状に押出し、
キャスティングロール上で冷却固化せしめて未延伸フィ
ルムを作る。すなわち、2または3台の押出し機、2ま
たは3層のマニホールドまたは合流ブロックを用いて、
熱可塑性樹脂AXBを積層し、口金から2または3層の
シートを押し出し、キャスティングロールで冷却して未
延伸フィルムを作る。この場合、熱可塑性樹脂Aのボリ
マ流路に、スタティックミキサーギャポンプを設置する
方法は延伸破れなく、本発明範囲の厚さと平均粒径の関
係、含有量、望ましい範囲の配向状態、平均突起高さ、
Rt/Rp比、R t / R a比、表層粒子濃度比
のフィルムを得るのに有効である。また、熱可塑性樹脂
A側の押し出し機の溶融温度を、熱可塑性樹脂B側より
、10〜40℃高くすることが、延伸破れなく、本発明
範囲の厚さと平均粒径の関係、含有量、望ましい範囲の
配向状態、平均突起高さ、Rt/Rp比、R t / 
R a比、表層粒子濃度比、全反射ラマン結晶化指数の
フィルムを得るのに有効である。
次にこの未延伸フィルムを二軸延伸し、二軸配向せしめ
る方法のポイントは、基本的に上述した単層フィルムと
同様である。ただし、積層フィルムの場合の延伸温度の
設定は熱可塑性樹脂Bを基準として設定する必要がある
。さらに2層積層フィルムの熱処理工程は、熱可塑性樹
脂A層に吹き付ける熱風温度を熱可塑性樹脂B層よりも
3〜2O℃低くすることが、本発明範囲の厚さと平均粒
径の関係、含有量、望ましい範囲の配向状態、平均突起
高さ、Rt/Rp比、R t / R a比、表層粒子
濃度比、全反射ラマン結晶化指数のフィルムを得るのに
有効である。
[物性の測定方法ならびに効果の評価方法]本発明の特
性値の測定方法並びに効果の評価方法は次の通りである
(1)粒子の平均粒径 フィルムから熱可塑性樹脂をプラズマ低温灰化処理法(
たとえばヤマト科学製PR−503型)で除去し粒子を
露出させる。処理条件は熱可塑性樹脂は灰化されるが粒
子はダメージを受けない条件を選択する。これをSEM
(走査型電子顕微鏡)で観察し、粒子の画像(粒子によ
ってできる光の濃淡)をイメージアナライザー(たとえ
ばケンブリッジインストルメント製QTM900)に結
び付け、観察箇所を変えて粒子数5000個以上で次の
数値処理を行ない、それによって求めた数平均径Dを平
均粒径とする。
D=ΣD./N ここで、D,は粒子の円相当径、Nは個数である。
(2)粒子の含有量 熱可塑性樹脂は溶解し粒子は溶解させない溶媒を選択し
、粒子を熱可塑性樹脂から遠心分離し、粒子の全体重量
に対する比率(重量%)をもって粒子含有量とする。場
合によっては赤外分光法の併用も有効である。
(3)結晶化パラメータΔTcg,融解熱パーキンエル
マ−社製のDSC (示差走査熱量計)■型を用いて測
定した。DSCの測定条件は次の通りである。すなわち
、試料10mgをDSC装置にセットし、300℃の温
度で5分間溶融した後、液体窒素中に急冷する。この急
冷試料を10℃/分で昇温し、ガラス転移点丁gを検知
する。
さらに昇温を続け、ガラス状態からの結晶化発熱ピーク
温度をもって冷結晶化温度Tccとした。
ざらに昇温を続け、融解ピークから融解熱を求めた。こ
こでTccとTgの差(Tcc−Tg)を結晶化パラメ
ータΔTagと定義する。
(4)表面の分子配向(屈折率) ナトリウムD線(589nm)を光源として、アッペ屈
折率計を用いて測定した。マウント液にはヨウ化メチレ
ンを用い、25℃、65%RHにて測定した。ボリマの
二軸配同性は長平方向、幅方向、厚さ方向の屈折率をN
1、N2、N3とした時、(NI  N2)の絶対値が
0.07以下、かつ、N3/ [ (N. 十N2 )
/2]が0.95以下であることをひとつの基準とでき
る。また、レーザー型屈折率計を用いて屈折率を測定し
ても良い。さらに、この方法では測定が難しい場合は全
反射レーザーラマン法を用いることもできる。
レーザー全反射ラマンの測定は、Job i n−Yv
on社製Ramanor U − 1 0 0 0ラマ
ンシステムにより、全反射ラマンスペクトルを測定し、
例えばPETの場合では、1615cm−”(ベンゼン
環の骨格振動)と1730cm−’(カルボニル基の伸
縮振動)のバンド強度比の偏光測定比(YY/XX比な
ど。
ここでYY:レーザーの偏光方向をYにしてYに対して
平行なラマン光検出、XX:レーザーの偏光方向をXに
してXに対して平行なラマン光検出)が分子配向と対応
することを利用できる。ボリマの二軸配向性はラマン測
定から得られたパラメータを長手方向、幅方向の屈折率
に換算して、その絶対値、差などから判定できる。この
場合の測定条件は次のとおりである。
■光源 アルゴンイオンレーザー(5145A)■試料のセッテ
ィング フィルム表面を全反射プリズムに圧着させ、レーザのプ
リズムへの入射角(フィルム厚さ方向との角度)は60
゜とした。
■検出器 PM : RCA31G34/f’hoton Cou
r+ting System(tlamamajsu 
Cl230)  (supply 1600V)■測定
条件 SLIT        100(DzmLASER 
      l00mW GATE TIME     1. [lsecSCA
N SPEED     12cm”/minSAMP
LING  INTERVAL  O.2cm  ”R
EPEAT  TIME      6(5)全反射ラ
マン結晶化指数 Job in−Yvon社製Ramanot U − 
1 0 0 0ラマンシステムにより、全反射ラマンス
ペクトルを測定し、カルボニル基の伸縮振動である1 
7 3 0cm−’の半価幅をもって表面の全反射ラマ
ン結晶化指数とした。測定条件は次のとおりである。測
定深さは、表面から500〜ioooオングストローム
程度である。
■光源 アルゴンイオンレーザー(5145A)■試料のセッテ
ィング レーザー偏光方向(S偏光)とフィルム長手方向が平行
となるようにフィルム表面を全反射プリズムに圧着させ
、レーザのプリズムへの入射角(フィルム厚さ方向との
角度)は60’  とした。
■検出器 PM : RCA31034/Photon Coun
ting S7stem(Hamamatsu Cl2
30)  (supply 1600V)■測定条件 SLIT        1000μmLASER  
     100mW GATE TIME     1. OsecSCAN
 SPEED     12cm”/minSAMPL
ING INTERVAL O. 2cm −1REP
EAT TIME    6 (6)表面突起の平均高さ 2検出器方式の走査型電子顕微鏡[ESM−3200、
エリオニクス(株)製コと断面測定装置[PMS−1、
エリオニクス(株)製]においてフィルム表面の平坦面
の高さを0として走査した時の突起の高さ測定値を画像
処理装置[I BAS2000、カールツアイス(株)
製]に送り、画像処理装置上にフィルム表面突起画像を
再構築する。次に、この表面突起画像で突起部分を2値
化して得られた個々の突起の面積から円相当径を求めこ
れをその突起の平均径とする。また、この2値化された
個々の突起部分の中で最も高い値をその突起の高さとし
、これを個々の突起について求める。この測定を場所を
かえて500回繰返し、突起個数を求め、測定された全
突起についてその高さの平均値を平均高さとした。また
個々の突起の高さデータをもとに、高さ分布の標準偏差
を求めた。また走査型電子顕微鏡の倍率は、1000〜
8000倍の間の値を選択する。なお、場合によっては
、高精度光干渉式3次元表面解析装置(WY K O社
製TOPO−3D,対物レンズ:40〜200倍、高解
像度カメラ使用が有効)を用いて得られる高さ情報を上
記SEMの値に読み替えて用いてもよい。
(7)中心線平均表面粗さRa,中心線深さRp.最大
高さRt、突起間隔Sm 小坂研究所製の高精度薄膜段差測定器ET−10を用い
て測定した。条件は下記のとおりであり、20回の測定
の平均値をもって値とした。
・触針先端半径:O、5μm ・触釘荷重  : 5mg ・測定長   :lmm ・カットオフ値:0.08mm なお、RaXRp,RtXSmの定義は、たとえば、奈
良治郎著「表面粗さの測定・評価法」 (総合技術セン
ター 1983)に示されているものである。
(8)ヤング率 J r S−Z−1702に規定された方法にしたがっ
て、インストロンタイプの引っ張り試験機を用いて、2
5℃、65%RHにて測定した。
(9)固有粘度[η] (単位はdi/g)オルソク口
ルフェノール中、25℃で測定した溶液粘度から下記式
から計算される値を用いる。
すなわち、 η5,/C=[η]+K[η]2 ・Cここで、η5,
=(溶液粘度/溶媒粘度)−1、Cは溶媒1 0 0m
 lあたりの溶解ポリマ重量(g/100ml,通常1
、2)、Kはハギンス定数(0.343とする)。また
、溶液粘度、溶媒粘度はオストワルド粘度計を用いて測
定した。
(10)表層粒子濃度比 2次イオンマススペクトル(SIMS)を用いて、フィ
ルム中の粒子に起因する元素の内のもっとも高濃度の元
素と熱可塑性樹脂の炭素元素の濃度比を粒子濃度とし、
厚さ方向の分析を行なう。
SIMSによって測定される最表層粒子濃度(深さOの
点)における粒子濃度Aとさらに深さ方向の分析を続け
て得られる最高濃度Bの比、A/Bを表層濃度比と定義
した。測定装置、条件は下記のとおりである。測定装置
、条件は下記のとおりである。
■ 測定装置 2次イオン質量分析装置(STMS) 西独、ATOMIKA社製 A−1)II)A30H■
 測定条件 1次イオン種 :02 1次イオン加速電圧:12KV 1次イオン電流:200nA ラスター領 域: 400μm口 分 析領域,ゲート30% 測定真空度: 6. O X 1 0−9TorrE 
  −   G   U  N:0.  5KV−3.
  OA(11)単一粒子指数 フィルムの断面を透過型電子顕微鏡(TEM)で写真観
察し、粒子を検知する。観察倍率を10oooo倍程度
にすれば、それ以上分けることができない1個の粒子が
観察できる。粒子の占める全面積をA1その内2個以上
の粒子が凝集している凝集体の占める面積をBとした時
、(A−B)/Aをもって、単一粒子指数とする。TE
M条件は下記のとおりであり1視野面積:2μm2の測
定を場所を変えて、500視野測定する。
・装置:日本電子製JEM−1200EX・観察倍率:
 100000倍 ・加速電圧:100kV ・切片厚さ:約1000オングストローム(l2)粒径
比 上記(1)の測定において個々の粒子の長径の平均値/
短径の平均値の比である。
すなわち、下式で求められる。
長径=ΣDI,/N 短径=ΣD2./N Di,,D2,はそれぞれ個々の粒子の長径(最大径)
、短径(最短径)、Nは総個数である。
(13)粒径の相対標準偏差 上記(1)の方法で測定された個々の突起径Di、平均
径D、粒子総数Nから計算される標準偏差σ(=f{Σ
(D.−D) 2/Nl )を平均径Dで割った値(σ
/D)で表わした。
(14)低分子或分含有量 試料ボリマを粉砕しソックスレー抽出器を用いて、クロ
ロホルムを溶媒として、還流下で24時間抽出を行なう
。クロロホルムを蒸発させて得られた抽出物の重量のも
との試料の重量に対する比率(重量%)をもって低分子
或分含有量とした。
(15)結晶化促進係数 上記(3)の方法で粒子をI重量%含有する熱可塑性樹
脂のΔTCg(I)、およびこれから粒子を除去した同
粘度の熱可塑性樹脂のΔTcg(II)を測定し、ΔT
cg(II)とΔTcg (I)の差[ΔTcg(n)
一ΔTcg (I)]をもって、結晶化促進係数とした
(16)積層フィルム中のフィルム層Aの厚さ2次イオ
ン質量分析装置(S IMS)を用いて、フィルム中の
粒子の内最も高濃度の粒子に起因する元素と熱可塑性樹
脂の炭素元素の濃度比(M”/C1)を粒子濃度とし、
フィルム層Aの表面から深さ(厚さ)方向の分析を行な
う。表層では表面という界面のために粒子濃度は低く表
面から遠ざかるにつれて粒子濃度は高くなる。本発明フ
ィルムの場合は深さ[I]でいったん極大値となった粒
子濃度がまた減少し始める。この濃度分布曲線をもとに
極大値の粒子濃度の1/2になる深さ[1]  (ここ
でII>I)を積層厚さとした。条件は測定法(10)
と同様である。
なお、フィルム中にもっとも多く含有する粒子が有機高
分子粒子の場合はSIMSでは測定が難しいので、表面
からエッチングしなからXPS(X線光電子分光法)、
■R(赤外分光法)あるいはコンフォーカル顕微鏡など
で、その粒子濃度のデプスプロファイルを測定し、上記
同様の手法から積層厚さを求めても良い。
さらに、上述した粒子濃度のデプスプロファイルからで
はなく、フィルムの断面観察あるいは薄膜段差測定機等
によってフィルム層Aの積層厚さを求めても良い。
(17)■トラッキングずれテスト(温度変化)トラッ
キングずれテストとしては次の様な方法を用いる。金属
薄膜をスパッタ法により基材フィルムの両面に磁気記録
層を形成してディスク状に打抜いた金属薄膜よりなるフ
ロッピーディスクを温度15℃湿度60%RHでリング
ヘッドを用い磁気記録し、そのときの最大出力と磁気シ
ートの出力エンベロープを測定する。次に雰囲気温度を
40℃湿度60%RHになるように維持して、その温度
における最大出力と出力エンベロープを調べ、15℃湿
度60%RHの時の出力エンベロープと40℃湿度60
%RHのときの出力エンベロープを比較して、トラッキ
ングの状態を判定する。
この差が小さいほど優れたトラッキング特性を有してい
る。この差が3dB以上になるとトラッキングが悪く、
評価としては不良であり、3dB以内のものは優として
評価した。
■ トラッキングずれテスト(湿度変化)前項と同様に
温度25℃,相対湿度20%の雰囲気で記録し、さらに
雰囲気条件を25℃、相対湿度70%に保持し、25℃
,相対湿度20%のときと25℃、相対湿度70%の出
力エンベロープを比較する。前項と同様にトラッキング
の良好性を評価する。評価の方法は■項と同様である。
(18)耐スクラッチ性 上記(17)と同様にして得られたフロッピーディスク
に磁気記録した同一トラックを相対走行速度6m/se
cで100万回以上走査し、その出力エンベロープを調
べた。評価基準は、磁性層の表面に生じた傷を確認し、
かつ出力エンベロープが不安定となったものを不良とし
た。磁性層の表面に傷が発生せず、かつ出力エンベロー
プが安定なものを優と評価した。
(19)熱収縮率 適当な大きさに試料を切り出し、23℃、60%R H
の雰囲気に30分間放置し、その雰囲気下で、測定しよ
うとする方向に約200mmの間隔で2つの印を付け、
マイクロメーターにてその印の間隔を測定し、測定値を
Aとする。次に;該試料を張力がかからない状態で所定
の温度(80℃又は100’C)の雰囲気中に30分間
放置して、次いで23°C,60%RHの雰囲気に取り
出して1時間冷却後、先に付した印の間隔を測定し、測
定値をA′ とする。
上記測定値から熱収縮率は下式により求める。
熱収縮率−1 00 (A−A’ ) /A[実施例] 本発明を実施例に基ついて説明する。
実施例1〜4、比較例1〜4 平均粒径の異なる架橋ポリスチレン粒子、コロイダルシ
リカに起因するシリカ粒子を含有するエチレングリコー
ルスラリーを調製し、このエチレングリコールスラリー
を190’Cで1.5時間熱処理した後、テレフタル酸
ジメチルとエステル交換反応後、重縮合し、該粒子を0
.  4〜55重量%含有するポリエチレンテレフタレ
ート(以下PETと略記する)のペレットを作った。こ
の時、重綜合時間を調節し固有粘度を0.70とした(
熱可塑性樹脂A)。また、常法によって、固有粘度0.
62の実質的に粒子を含有しないPETを製造し、熱可
塑性樹脂Bとした。これらのボリマをそれぞれ180°
Cで3時間減圧乾燥( 3 Torr)した。熱可塑性
樹脂Aを押出機1に供給し310℃で溶融し、さらに、
熱可塑性樹脂Bを押出機2に供給、280℃で溶融し、
これらのボリマを合流ブロック(フィードブロック)で
合流積層し、静電印加キャスト法を用いて表面温度30
℃のキャスティング・ドラムに巻きつけて冷却固化し、
2層構造の未延伸フィルムを作った。この時、口金スリ
ット間隙/未延伸フィルム厚さの比を10どして未延伸
フィルムを作った。また、それぞれの押出機の吐出量を
調節し総厚さ、フィルム層Aの厚さを調節した。この未
延伸フィルムを温度60〜12゜Cにて長平方向に3〜
5.5倍延伸した。
この延伸は2組ずつのロールの周速差で、4段階で行な
った。この一軸延伸フィルムをステン夕を用いて延伸速
度2000%/分で100℃で幅方向に3〜6倍延伸し
、定長下で、温度を120〜240℃の範囲で変更して
5秒間熱処理し、総厚さ75μm、フィルム層Aの厚さ
O、2〜5μmの二軸配向積層フィルムを得た。これら
のフィルムの本発明のパラメータは第1表に示したとお
りであり、本発明のパラメータが範囲内の場合は耐スク
ラッチ性、耐トラッキング性は第1表に示したとおり優
であったが、そうでない場合は耐スクラッチ性、耐トラ
ッキング性を兼備するフィルムは得られなかった。
[発明の効果] 本発明は、製法の工夫により、粒子を含有する熱可塑性
樹脂を用いて、粒子の大きさとフィルム厚さの関係、含
有量、フィルム厚さと熱収縮率を特定範囲としたフィル
ムあるいはその積層フィルムを用いたため、耐スクラッ
チ性、耐熱性、寸法安定性に優れたフロツピディスクを
実現した。
また、本発明のフィルムが2層構造のものは、コーティ
ングなどの操作なしで直接複合積層によって作ったフィ
ルムであり、製膜工程中あるいはその後のコーティング
によって作られる積層フィルムに比べて、最表層の分子
も二軸配向であるため、上述した特性以外、例えば、表
面の耐削れ性もはるかに優れ、しかもコスト面、品質の
安定性などにおいて有利であるものである。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)二軸配向熱可塑性樹脂フィルム及びその少なくと
    も一方の表面に設けられた磁性層からなるフロッピーデ
    ィスクであって、該二軸配向熱可塑性樹脂フィルムが熱
    可塑性樹脂Aと粒子とを主成分とする厚さ0.005〜
    3μmのフィルム層Aを含み、かつ該フィルム層A中に
    含有される粒子の平均粒径がフィルム層Aの厚さの0.
    1〜10倍、該粒子の含有量が0.5〜50重量%であ
    り、更に該二軸配向熱可塑性樹脂フィルムの80℃で3
    0分間加熱したときの熱収縮率が面内のあらゆる方向に
    おいて1.5%以下、100℃で30分間加熱したとき
    の熱収縮率が面内のあらゆる方向において5%以下であ
    ることを特徴とするフロッピーディスク。
  2. (2)二軸配向熱可塑性樹脂フィルムが、フィルム層A
    及び熱可塑性樹脂Bを含むフィルム層Bからなる複合フ
    ィルムであることを特徴とする請求項1記載のフロッピ
    ーディスク。
  3. (3)フィルム層Bが、実質的に粒子を含有しないこと
    を特徴とする請求項(2)記載のフロッピーディスク。
  4. (4)フィルム層Bが、熱可塑性樹脂Bと平均粒径0.
    007〜2μmの粒子とを主成分とし、該粒子の含有量
    が0.001〜0.2重量%であることを特徴とする請
    求項(2)記載のフロッピーディスク。
  5. (5)熱可塑性樹脂Aが結晶性ポリエステルであり、か
    つ、フィルム層Aの表面の全反射ラマン結晶化指数が2
    0cm^−^1以下であることを特徴とする請求項(1
    )〜(4)のいずれかに記載のフロッピーディスク。
  6. (6)フィルム層Aに含有される粒子が、粒径比1.0
    〜1.3の粒子であることを特徴とする請求項(1)〜
    (5)のいずれかに記載のフロッピーディスク。
  7. (7)フィルム層Aに含有される粒子の相対標準偏差が
    0.6以下であることを特徴とする請求項(1)〜(6
    )のいずれかに記載のフロッピーディスク。
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Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS61126629A (ja) * 1984-11-20 1986-06-14 Toray Ind Inc 磁気記録媒体用二軸延伸ポリエステルフイルム
JPH01176556A (ja) * 1987-12-29 1989-07-12 Toyobo Co Ltd 複合ポリエステルフイルム

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