JP2000336183A - 二軸配向ポリエステルフイルムおよびその製造方法 - Google Patents
二軸配向ポリエステルフイルムおよびその製造方法Info
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Abstract
録媒体において磁気記録のトラックずれを改良した二軸
延伸ポリエステルフィルムおよびその製造方法を提供す
る。 【解決手段】エチレンテレフタレートを主成分とするポ
リエステルとポリエーテルイミドを含有する二軸配向ポ
リエステルフィルムであって、50%/分の引張速度で
測定した長手方向のヤング率が6.5GPa以上、幅方
向の温度100℃の熱収縮率が0〜0.5%、温度50
℃における、長手方向の荷重32MPaの条件下で72
時間経過後の長手方向の残留伸びが0.05〜0.5
%、および幅方向の残留伸びが−0.01〜−0.3%
の範囲である二軸配向ポリエステルフィルム。
Description
レートを主成分とするポリエステルとポリエーテルイミ
ドを含有する二軸配向ポリエステルフィルムおよびその
製造方法に関し、特に、耐クリープに優れ、高密度磁気
記録媒体用ベースフィルムに適した二軸配向ポリエステ
ルフィルムおよびその製造方法に関する。
優れた機械的特性、熱的特性、電気的特性、耐薬品性の
ために、さまざまな分野で利用されており、特に磁気テ
ープ用ベースフィルムとしての有用性は、他のフィルム
の追随を許さない。近年は機材の軽量化、小型化と長時
間記録化のためにベースフィルムの一層の薄膜化が要求
されるとともに、磁気記録密度が高くなる傾向にある。
そこで磁気テープは、8〜12.5mm幅の長尺テ−プ
をカセット内に巻き込み、高速で走行巻き回して、記録
・再生する。記録密度を高くすると、記録トラックの幅
およびトラック間隔が狭くなり、テープの寸法安定性が
望まれる。特に、走行巻き回しに際して、テープは50
℃前後の温度および巻き張力がかかった状態になり、こ
のとき、テープが熱、張力で経時的に寸法が変化すると
トラックずれを起こし、記録・再生が困難となる。
抑制する方法として、二軸配向ポリエステルフィルムの
高強度化が進められており、その手法としては、縦・横
二方向に延伸したフィルムを再度縦方向に延伸し、縦方
向に高強度化する方法が知られている(例えば、特公昭
42−9270号公報、特公昭43−3040号公報、
特公昭46−1119号公報、特公昭46−1120号
公報)。また、さらに横方向にも強度を付与したい場合
には、再縦延伸を行なった後、再度横方向に延伸する再
縦再横延伸法が提案されている(例えば、特開昭50−
133276号公報、特開昭55−22915号公
報)。また上記の従来技術によって高強度化したフィル
ムは、熱収縮特性が悪くなるため、フィルムを再延伸、
熱固定した後に弛緩処理を行い、熱収縮率を改善する方
法が行われてる。
化の手法では、磁気テープのベースフィルムに使用した
場合、50℃前後の温度下で、テープに張力をかけて、
走行巻きあげた場合、その巻き応力によって経時変化を
生じ、長手方向に伸びて、幅縮小が生じたり、また巻き
応力による圧力によって、幅方向に伸びが生じたりし
て、磁気記録のトラックずれが生じやすい欠点がある。
T)とポリエーテルイミド(PEI)の組成物について
は過去にも記述があり、PEIの分率の増加に伴ってガ
ラス転移温度が上昇することが示されている(例えば
「JOURNAL of APPLIED POLYM
ER SCIENCE 48,935−937(199
3)」、「Macromolecules 28,28
45−2851(1995)」、「POLYMER 3
8,4043−4048(1997)」等)。しかしな
がら、PET/PEIのフィルムに関する報告はなく、
ましては、延伸フィルムの寸法安定性については全く知
られておらず、検討もなされていないのが現状である。
度で寸法安定性に優れ、かつ高密度磁気記録媒体におい
て磁気記録のトラックずれを改良した二軸延伸ポリエス
テルフィルムおよびその製造方法を提供することにあ
る。
本発明の二軸配向ポリエステルフィルムは、エチレンテ
レフタレートを主成分とするポリエステルとポリエーテ
ルイミドを含有する二軸配向ポリエステルフィルムであ
って、50%/分の引張速度で測定した長手方向のヤン
グ率(YmMD)が6.5GPa以上、幅方向の温度1
00℃の熱収縮率が0〜0.5%、温度50℃におけ
る、長手方向の荷重32MPaの条件下で72時間経過
後の長手方向の残留伸びが0.05〜0.5%、および
幅方向の残留伸びが−0.01〜−0.3%(縮み方
向)の範囲であることを特徴とするものである。
フィルムを製造する方法は、エチレンテレフタレートを
主成分とするポリエステルとポリエーテルイミドを含有
する未延伸キャストフイルムを、長手方向に延伸するに
際し、1段目の延伸温度より2段目以降の延伸温度が低
い温度で多段階に延伸し、次いで幅方向に延伸した後、
長手方向に多段階温度で再延伸し、次いで幅方向に再延
伸することを特徴とするものである。
は、エチレンテレフタレートを主成分とするポリエステ
ルとポリエーテルイミドを含有する二軸配向ポリエステ
ルフィルムであって、50%/分の引張速度で測定した
長手方向のヤング率(YmMD)が6.5GPa以上、
幅方向の温度100℃の熱収縮率が0〜0.5%、温度
50℃における、長手方向の荷重32MPaの条件下で
72時間経過後の長手方向の残留伸びが0.05〜0.
5%、および幅方向の残留伸びが−0.01〜−0.3
%(縮み方向)の範囲内にあるものである。
主成分とするポリエステルとは、テレフタル酸を酸成分
として少なくとも70モル%以上含有するポリマーであ
る。酸成分としては、少量の他の酸成分を共重合しても
良い。またエチレングリコールを70モル%以上含有す
るポリマーであり、主たるグリコール成分とするが、他
のグリコール成分を共重合成分として加えても良い。ま
た、さらに酸成分、グリコール成分以外に、p−ヒドロ
キシ安息香酸、m−ヒドロキシ安息香酸、2,6−ヒド
ロキシナフトエ酸などの芳香族ヒドロキシカルボン酸お
よびp−アミノフェノール、p−アミノ安息香酸など
を、本発明の効果が損なわれない程度の量であれば、さ
らに共重合せしめることができる。
とするポリエステルの固有粘度は、好ましくは0.55
〜2.0dl/g、より好ましくは0.6〜1.4dl
/gである。
しては、ポリエステルと相溶するポリマーであれば良
く、特に限定されないが、2,2−ビス[4−(2,3
−ジカルボキシフェノキシ)フェニル]プロパン二無水
物とm−フェニレンジアミンとの縮合物が好ましい。こ
のポリエーテルイミドは、「Ultem」(登録商
標)」の商標名で、General Electric
社より入手可能である。さらに相溶化剤、無機粒子や有
機粒子、その他の各種添加剤、例えば酸化防止剤、帯電
防止剤、結晶核剤などを添加することもできる。
しくは5〜30重量%、より好ましくは10〜25重量
%である。ポリエーテルイミドの含有量が本発明の範囲
外では、寸法安定性あるいは延伸によるフィルム強度が
実用に耐えられないので好ましくない。特にポリエーテ
ルイミドの含有量が30重量%を越える場合は、フィル
ムの結晶性が小さくなるので好ましくない。
ートを主成分とするポリエステルとポリエーテルイミド
を含有する二軸配向ポリエステルフィルムであり、長手
方向および幅方向に多段に延伸して、高度に配向を付与
したポリエステルフィルムである。
速度で測定した長手方向のヤング率(YmMD)が6.
5GPa以上であることが必要であり、好ましくは7.
0GPa以上である。長手方向のヤング率の上限は、特
に限定されないが、14GPa以下が好ましく、より好
ましくは12GPa以下である。特にヤング率の測定時
の引張速度が50%/分の低速度時のヤング率は、フィ
ルムの耐クリープ特性に密接に関与するので重要であ
る。該ヤング率が6.5GPa未満の場合は、記録・再
生の走行時の張力、あるいは巻き回し後の圧力によっ
て、磁気テープの長手方向の残留伸びが大きくなり、磁
気記録のトラックずれが起こりやすくなるので好ましく
ない。
熱収縮率は、0〜0.5%の範囲であり、好ましくは
0.1〜0.4%の範囲である。フィルムの熱収縮率が
本発明の範囲外では、磁気記録媒体に加工する際の熱に
よるフィルムの熱伸縮変形が大きくなるばかりでなく、
幅方向の残留伸びが本発明の範囲から外れ易くなるので
好ましくない。
ける、長手方向の荷重32MPaの条件下で72時間経
過後の長手方向の残留伸びは0.05〜0.5%、およ
び幅方向の残留伸びは−0.01〜−0.3%(縮み方
向)の範囲であり、好ましくは長手方向の残留伸びが
0.08〜0.4%および幅方向の残留伸びが−0.0
3〜−0.2%(縮み方向)の範囲である。本発明の上
記条件での長手方向の残留伸びが0.5%を越える場
合、および幅方向の残留伸びが−0.3%を下回る場合
は、記録の走行時の張力あるいは巻き回し後の圧力によ
って、保管経時した時に長手方向、幅方向の残留伸びが
大きくなり、磁気記録のトラックずれとなりやすくなる
ので好ましくない。長手方向の残留伸びは0.05%未
満、あるいは幅方向の残留伸びは−0.01%を上回る
ことは望ましいが、現状のポリエステルフィルムの測定
では、実現出来ていない範囲である。
速度で測定した幅方向のヤング率(YmTD)が、好ま
しくは4.5GPa以上、より好ましくは4.8GPa
以上、さらに好ましくは5.0GPa以上である。幅方
向のヤング率の上限は、特に限定されないが、9GPa
以下が好ましく、より好ましくは8GPa以下である。
本発明の幅方向のヤング率(YmTD)が4.5GPa
未満では、磁気テープとした場合、テープの幅方向の曲
げ抵抗が不足し、走行時のエッジダメージが起こりやす
くなるので好ましくない。
0℃の熱収縮率が0.1〜−0.1%の範囲が好まし
い。フィルムの幅方向の温度80℃の熱収縮率が0.1
%を越える場合、および−0.1%未満である場合、フ
ィルムを磁気テープに加工する際に熱変形したり、ま
た、磁気テープの記録・再生時の環境変化により、フィ
ルムの寸法変化が大きくなりやすい。
は、高密度磁気記録媒体のベースフィルムの場合、3〜
7μmの範囲が好ましい。記録密度が、100GB(ギ
ガバイト)以下では、5〜6μm、また100GBを越
える場合では、4〜5μmが好ましい。
から求められる補外ガラス転移開始温度は、好ましくは
90〜125℃、より好ましくは95〜115℃の範囲
である。
は1.35〜1.41g/cm3、より好ましくは1.
36〜1.40g/cm3の範囲である。
た本発明の範囲にすることで、高密度磁気記録用テープ
のベースフィルムに適したものとなる。
しては、好ましくは30GB(ギガバイト)以上、より
好ましくは100GB以上、さらにより好ましくは20
0GB以上である。また、本発明のフィルムは、2層以
上に積層した構造のフィルムであることが好ましい。2
層以上の積層フィルムの場合は、磁気記録面となるフィ
ルム面とその反対面の表面粗さを異なる設計にすること
で、磁気記録面の表面粗さを高密度磁気記録用ベースフ
ィルムに適したものにできる。特に、高いレベルの電磁
変換特性を達成するためには、少なくとも磁気記録面の
表面粗さ(Ra)を0.1nm〜10nmと超平滑な表
面とすることが好ましい。2層以上からなる積層ポリエ
ステルフィルムでは、各層を構成する樹脂のポリエステ
ルとポリエーテルイミドの含有量が異なる場合でも良
く、いずれか一方をエチレンテレフタレートを主成分と
するポリエステルとしても良いが、各層を構成する樹脂
のポリエステルとポリエーテルイミドの含有量の割合
は、同じ割合であることがフィルムのカール防止の点か
ら好ましい。
レフタレートを主成分とするポリエステルとポリエーテ
ルイミドを含有する樹脂に無機粒子や有機粒子などを添
加することが好ましい。これらの添加粒子の粒径、配合
量、形状などは、用途、目的に応じて選ぶことが可能で
あるが、通常は、平均粒子径としては0.005μm以
上3μm以下、配合量としては、0.001重量%以上
2重量%以下が好ましい。
テレフタレートを主成分とするポリエステルとポリエー
テルイミドを含有する未延伸キャストフイルムを、長手
方向に延伸するに際し、1段目の延伸温度より2段目以
降の延伸温度が低い温度で多段階に延伸し、次いで幅方
向に延伸した後、長手方向に多段階温度で再延伸し、次
いで幅方向に再延伸することを特徴とするものである。
リエステルのガラス転移温度Tg+20)〜(Tg+4
0)℃の範囲の温度で、1.5〜2.5倍延伸し、次い
で(Tg−20)〜(Tg+10)℃の範囲の温度に冷
却する工程を経た後、長手方向の2段目以降の延伸を、
2.2〜3.2倍の範囲に延伸することが好ましい。
0)〜(Tg+60)℃の範囲の温度でかつ2段階以上
の温度(段階的に高い温度とする)で、1.1〜1.8
倍の範囲に再延伸することが好ましい。
〜(Tg+120)℃の範囲の温度でかつ2段階以上の
温度(段階的に高い温度とする)で、1.1〜1.8倍
の範囲に再延伸することが好ましい。
延伸前のフィルム速度と延伸後のフィルム速度の比から
求め、また幅方向の場合は、延伸前のフィルムの幅方向
に等間隔の刻印を記して、その刻印の幅と延伸後のフィ
ルムの幅方向における中央部の平均刻印幅の比から求め
たものである。
ルムの製造法の一具体例について説明するが、本発明は
かかる例に限定されるものではない。
タレートのペレットとポリエーテルイミドを、一定の割
合で混合して、270〜300℃に加熱されたベント式
の二軸押出機に供給して溶融押出し、ポリエーテルイミ
ド含有ポリエステルチップを得る。
テルチップを、温度180℃で真空下で十分に乾燥し
て、280〜300℃の温度に加熱された押出機に供給
し、T型口金よりシート状に押し出す。この溶融された
シートを、表面温度10〜40℃に冷却されたドラム上
に、静電気力で密着させて冷却固化し、実質的に非晶状
態の未延伸キャストフィルムを得る。このキャストフィ
ルムを、加熱金属ロール群で(ポリエステルのガラス転
移温度Tg+20)〜(Tg+40)℃の範囲の温度
で、1.5〜2.5倍に1段目の縦延伸を行い、次いで
(Tg−20)〜(Tg+10)℃の範囲の温度に冷却
する工程を経た後、2.2〜3.2倍に2段目の縦延伸
する。この2段目の延伸を分割して、多段に延伸しても
良い。
プで把持して、幅方向延伸テンターに導き、(Tg−2
0)〜(Tg+15℃)の温度ゾーンで幅方向に3〜5
倍に延伸して室温に冷却する。このフィルムを加熱金属
ロール群で予熱し、(Tg−10)〜(Tg+60)℃
の温度範囲で、かつ2段階以上の温度(段階的に高い温
度とする)に加熱した金属ロール群に導き、1.1〜
1.8倍の範囲に再縦延伸して室温に冷却する。2段階
以上の温度として、例えば(Tg−10)〜(Tg+1
0)℃/(Tg+10)〜(Tg+60)℃、または
(Tg−10)〜(Tg+10)℃/(Tg+10)〜
(Tg+40)℃/(Tg+40)〜(Tg+60)℃
とするのが好ましい。このフイルムの両端部を、走行す
るクリップで把持して、幅方向延伸テンターに導き、
(Tg+60)〜(Tg+120)℃の範囲の温度で、
かつ2段階以上の温度(段階的に高い温度とする)で、
1.1〜1.8倍の範囲に再横延伸する。2段階以上の
温度として、例えば(Tg+60)〜(Tg+90)℃
/(Tg+90)〜(Tg〜120)℃とするのが好ま
しい。再横延伸した後、引き続き熱固定を行うのが好ま
しい。さらにこのフィルムを40〜180℃の温度ゾー
ンを経て冷却するのが好ましい。
ボットDSC−RDC220”を用い、データー解析装
置として、同社製“ディスクセッション”SSC/52
00を用い、サンプルを約5mg採取し、室温から昇温
速度20℃/分で300℃まで加熱した時に得られる熱
カーブより、Tgを求める。
“テンシロンAMF/RTA−100”を用いて、試料
フィルムを幅10mm、試長間50mm、引張り速度2
5mm/分で引っ張った。得られた張力−歪曲線の立上
がりの接線の勾配から、ヤング率を求めた。測定は25
℃、65%RHの雰囲気下で行った。
の間隔に標線をマークして、標線の間隔を測定(L0)
した後、そのフィルムを紙の間に挟み、80℃の温度、
または100℃の温度に制御したオーブンに入れ、30
分処理した後、取り出して、1時間室温に放置後、標線
の間隔を測定(L)して、次式から熱収縮率を求めた。 熱収縮率(%)={(L0−L)/L0 }×100 80℃の温度で処理して測定したものを80℃熱収縮
率、100℃の温度で処理して測定したものを100℃
熱収縮率とした。
mmにフィルムを切断し、上記サンプルを、23℃、6
5%RHの条件下にて、24時間調湿調温した後、大日
本印刷(株)製クロムマスク上に、サンプルを張り付
け、光学顕微鏡を用いて、長手方向の長さ(LMD0)お
よび幅方向の長さ(LTD0)を測定する。その後、50
℃、65%RH、長手方向に32MPaの荷重をかけた
状態で、72時間放置する。72時間放置後、荷重を解
放し、23℃、65%RHの条件下にて24時間調湿調
温後、長手方向の長さ(LMD)幅方向の長さ(LTD)を
測定した。残留伸びは下記式により求めた。 長手方向の残留伸び(%)=[(LMD−LMD0)/LMD
0]×100 幅方向の残留伸び(%)=[(LTD−LTD0)/L
TD0]×100。
ウム水溶液を用いてフィルムの密度を測定した。
い、JIS K7121に従って求めた。 装 置:TA Instrument社製温度変調D
SC 測定条件: 加熱温度 :270〜570K(RCS冷却法) 温度校正 :高純度インジウムおよびスズの融点 温度変調振幅:±1K 温度変調周期:60秒 昇温ステップ:5K 試料重量 :5mg 試料容器 :アルミニウム製解放型容器(22mg) 参照容器 :アルミニウム製解放型容器(18m
g)。
から、下式で計算した値を用いた。 ηsp/C=[η]+K[η]2・C ηsp:(溶液粘度/溶媒粘度)−1 C :溶媒100mlあたりの溶解ポリマー重量(g
/100ml、通常1.2採用) K :ハギンス定数(0.343とする) また、溶液粘度、溶媒粘度は、オストワルド粘度計を用
いて測定した。単位は[dl/g]で示す。
いて、測定して、JIS−B−0601に準じて中心線
平均表面粗さ(Ra)を求めた。触針先端半径0.5μ
m、針圧5mg、測定長1mm、カットオフ0.08m
mとした。
性 発明のフィルムの表面に、下記組成の磁性塗料を塗布厚
さ2.0μmになるよう塗布し、磁気配向させ、乾燥さ
せる。次いで反対面に下記組成のバックコート層を形成
した後、カレンダー処理をして、60℃で、48時間キ
ュアリングする。このようにして得られたテープ原反を
1/2インチ幅にスリットし、磁気テープとして長さ6
70m分を、カセットに組み込んでカセットテープとし
た。
gstar3590 MODELB1A Tape D
riveを用い、100時間走行させ、次の基準でテー
プの走行耐久性を評価した。 ○:テープ端面の伸び、折れ曲がりがなく、削れ跡が見
られない。 △:テープ端面の伸び、折れ曲がりがないが、一部削れ
跡が見られる。 ×:テープ端面の一部が伸び、ワカメ状の変形が見ら
れ、削れ跡が見られる。
M製Magstar3590 MODELB1A Ta
pe Driveを用いて、データを読み込んだ後、カ
セットテープを40℃、80%RHの雰囲気中に100
時間保存した後、データを再生して、次の基準で、テー
プの保存性を評価した。 ○:テープ幅に異常が無く、トラックずれも無く、正常
に再生した。 △:テープ幅に異常が無いが、一部に読みとり不可が見
られる。 ×:テープ幅に変化があり、読みとり不可が見られる。
て説明する。
T)(固有粘度0.85dl/g)のペレット50重量
%とポリエーテルイミドとしてGeneralElec
tric社製のポリエーテルイミド“ウルテム”101
0のペレット50重量%を、290℃に加熱されたベン
ト式2軸押出機に供給して、溶融押出し、ポリエーテル
イミドを50重量%含有ペレット(I)を得た。
含有ペレット(I)とポリエチレンテレフタレート(固
有粘度0.65、平均径0.4μmの球状架橋ポリスチ
レン粒子0.1重量%配合)のペレット(II)を180
℃で3時間真空乾燥した後に、それぞれのチップを表1
に示すPEIの含有量(重量%)となるように混合し
て、280℃に加熱された押出機に供給して溶融押出
し、Tダイよりシート状に吐出した。さらにこのシート
を表面温度25℃の冷却ドラム上に、静電気力で密着さ
せて冷却固化し、未延伸キャストフィルムを得た。この
未延伸キャストフィルムのガラス転移温度を表1に示
す。この未延伸フィルムを加熱金属ロ−ル群で、表1に
示した温度に加熱して長手方向に2倍延伸(1段目延
伸)し、引き続き表1に示す温度に冷却した後、表1に
示した倍率で長手方向に延伸した(2段目延伸)。この
フィルムの両端部をクリップで把持して、テンターに導
き、表1に示した温度で幅方向に3.5倍延伸し、さら
に幅方向延伸温度で、幅定長で熱処理した後、室温に冷
却した。このフィルムを加熱金属ロール群で、表1に示
した多段階温度で、長手方向に表1に示す倍率で延伸し
た(再縦延伸)。このフィルムの両端部をクリップで把
持してテンターに導き、表1に示した多段階温度で、幅
方向に、表1に示す倍率で延伸した(再横延伸)。引き
続き210℃の温度で、幅定長で熱固定した。引き続き
150℃の温度で3秒、110℃の温度で3秒熱処理し
て室温に冷却した。熱処理ゾーンでの幅方向の弛緩率
は、150℃ゾーンで1.0%、110℃ゾーンで0.
3%とした。フイルム厚みは、押出量を調節して5.5
μmに合わせた。比較例1は、ポリエチレンテレフタレ
ート(固有粘度0.65、平均径0.4μmの球状架橋
ポリスチレン粒子0.1重量%配合)のペレット(II)
を用い、表1の条件で製膜した以外は実施例1と同様に
行った。また比較例2は、長手方向の延伸を1段で行っ
た例である。比較例3はPEI含有量が本発明の範囲外
とした例である。フィルムの製造条件(PEIの含有
量、未延伸フィルムのガラス転移温度、延伸温度、延伸
倍率)を表1に、得られたフィルムの特性(ヤング率、
幅方向の100℃熱収縮率、荷重下経時後の残留伸び、
補外ガラス転移開始温度、フィルム密度、磁気テープの
走行耐久性および保存性)を表2に示した。
Aには、実施例1で用いたPEIを20重量%含有せし
めたポリエチレンテレフタレート(III)(固有粘度
0.66、平均径0.07μmの球状架橋ポリスチレン
粒子0.1重量%配合)のペレットを180℃で3時間
真空乾燥した後に供給し、同じく280℃に加熱された
押出機Bには、実施例1で用いたPEIを20重量%含
有せしめたポリエチレンテレフタレート(IV)(固有粘
度0.66、平均径0.4μmの球状架橋ポリスチレン
粒子0.1重量%と平均径0.8μmの球状架橋ポリス
チレン粒子0.015重量%配合)のペレットを180
℃で3時間真空乾燥した後に供給し、Tダイ中で合流し
(積層比III/IV=9/1)、積層シートにして押出し
て、該シートを表面温度25℃のキャストドラム上に、
静電気により密着させて冷却固化し、積層未延伸キャス
トフィルムを得た。積層未延伸フィルムを表1の条件で
製膜した以外は、実施例3と同様の方法で二軸配向フィ
ルムを得た。フィルムの表面粗さは、III層側表面が
3.5nm、IV層側表面が8.3nmであり、III層側
表面に磁性層を設けて磁気テープ特性を評価した。フィ
ルムの製造条件(PEIの含有量、未延伸フィルムのガ
ラス転移温度、延伸温度、延伸倍率)を表1に、得られ
たフィルムの特性(ヤング率、幅方向の100℃熱収縮
率、荷重下経時後の残留伸び、補外ガラス転移開始温
度、フィルム密度、磁気テープの走行耐久性および保存
性)を表2に示した。
およびその製造方法によれば、フィルムのヤング率が高
く、幅方向の温度100℃の熱収縮率が小さく、かつ温
度50℃における、長手方向の荷重32MPaの条件下
で72時間経過後の長手方向および幅方向の残留伸びの
小さいフィルムとなり、高密度磁気記録用テープとした
場合、記録したトラックのずれが起こりにくくなり、磁
気記録媒体用ベースフィルムとして、良好な特性を得る
ことができる。
Claims (8)
- 【請求項1】エチレンテレフタレートを主成分とするポ
リエステルとポリエーテルイミドを含有する二軸配向ポ
リエステルフィルムであって、50%/分の引張速度で
測定した長手方向のヤング率(YmMD)が6.5GP
a以上、幅方向の温度100℃の熱収縮率が0〜0.5
%、温度50℃における、長手方向の荷重32MPaの
条件下で72時間経過後の長手方向の残留伸びが0.0
5〜0.5%、および幅方向の残留伸びが−0.01〜
−0.3%の範囲であることを特徴とする二軸配向ポリ
エステルフィルム。 - 【請求項2】50%/分の引張速度で測定した幅方向の
ヤング率(YmTD)が4.5GPa以上である請求項
1記載の二軸配向ポリエステルフイルム。 - 【請求項3】ポリエーテルイミドを5〜30重量%含有
する請求項1または2記載の二軸配向ポリエステルフイ
ルム。 - 【請求項4】フィルム厚みが3〜7μmの範囲である請
求項1〜3のいずれかに記載の二軸配向ポリエステルフ
イルムをベースフィルムとして用いた高密度磁気記録媒
体。 - 【請求項5】エチレンテレフタレートを主成分とするポ
リエステルとポリエーテルイミドを含有する未延伸キャ
ストフイルムを、長手方向に延伸するに際し、1段目の
延伸温度より2段目以降の延伸温度が低い温度で多段階
に延伸し、次いで幅方向に延伸した後、長手方向に多段
階温度で再延伸し、次いで幅方向に再延伸することを特
徴とする二軸配向ポリエステルフイルムの製造方法。 - 【請求項6】長手方向の1段目の延伸を、(ポリエステ
ルのガラス転移温度Tg+20)〜(Tg+40)℃の
範囲の温度で、1.5〜2.5倍延伸し、次いで(Tg
−20)〜(Tg+10)℃の範囲の温度に冷却する工
程を経た後、長手方向の2段目以降の延伸を、2.2〜
3.2倍の範囲に延伸する請求項5記載の二軸配向ポリ
エステルフイルムの製造方法。 - 【請求項7】長手方向の再延伸を、(Tg−10)〜
(Tg+60)℃の範囲の温度で、かつ2段階以上の温
度で、1.1〜1.8倍の範囲に再延伸する請求項5ま
たは6記載の二軸配向ポリエステルフイルムの製造方
法。 - 【請求項8】幅方向の再延伸を、(Tg+60)〜(T
g+120)℃の範囲の温度で、かつ2段階以上の温度
で、1.1〜1.8倍の範囲に再延伸する請求項5〜7
のいずれかに記載の二軸配向ポリエステルフイルムの製
造方法。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP11146149A JP2000336183A (ja) | 1999-05-26 | 1999-05-26 | 二軸配向ポリエステルフイルムおよびその製造方法 |
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP11146149A JP2000336183A (ja) | 1999-05-26 | 1999-05-26 | 二軸配向ポリエステルフイルムおよびその製造方法 |
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Family Applications (1)
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Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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US6835461B1 (en) * | 1999-04-19 | 2004-12-28 | Toray Industries, Inc. | Biaxially oriented polyester film, process for producing the same, and magnetic recording medium |
JP2006274113A (ja) * | 2005-03-30 | 2006-10-12 | Toray Ind Inc | 二軸配向ポリエステルフィルム |
-
1999
- 1999-05-26 JP JP11146149A patent/JP2000336183A/ja active Pending
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