JP4893190B2 - 二軸配向ポリエステルフィルム - Google Patents
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Description
(ここで、M/Pはポリエステル中に含まれる金属元素(M)とリン元素(P)のモル比を示す)
(4)ポリエステルがポリエチレンテレフタレート、ポリエチレン−2,6−ナフタレートおよびそれらの変性体からなる群から選ばれる少なくとも1種のポリマを含んでいる、上記(1)〜(3)のいずれかに記載の二軸配向ポリエステルフィルム。
上記R3、R4としては、例えば、下記式群に示される芳香族残基を挙げることができる。
このポリエーテルイミドは、“ウルテム”(登録商標)の商品名で、ジーイープラスチックス社より入手可能である。
(ここで、M/Pはポリエステル中に含有されている金属元素(M)とリン元素(P)のモル比を示す)
より好ましくは0.2≦M/P≦1.5であり、さらに好ましくは0.3≦M/P≦1.0である。M/Pが0.1未満であると、ポリエステルの軟化点が低下したり、ポリエステルの熱分解起因と考えられるフィルム表面欠点が増加したりすることがある。また、M/Pが2を超えると、本発明のポリエステルやポリイミドと金属元素の相互作用が低下したり、溶融安定性に劣ったり、さらにはポリエステルの合成反応時に金属元素に起因する異物が発生し、得られるフィルムは透明性に劣るものとなることがある。
(磁性塗料の組成)
・強磁性金属粉末 : 100重量部
・変成塩化ビニル共重合体 : 10重量部
・変成ポリウレタン : 10重量部
・ポリイソシアネート : 5重量部
・2−エチルヘキシルオレート : 1.5重量部
・パルミチン酸 : 1重量部
・カーボンブラック : 1重量部
・アルミナ : 10重量部
・メチルエチルケトン : 75重量部
・シクロヘキサノン : 75重量部
・トルエン : 75重量部
(バックコートの組成)
・カーボンブラック(平均粒径20nm) : 95重量部
・カーボンブラック(平均粒径280nm): 10重量部
・アルミナ : 0.1重量部
・変成ポリウレタン : 20重量部
・変成塩化ビニル共重合体 : 30重量部
・シクロヘキサノン : 200重量部
・メチルエチルケトン : 300重量部
・トルエン : 100重量部
磁気記録媒体は、例えば、データ記録用途、具体的にはコンピュータデータのバックアップ用途(例えばリニアテープ式の記録媒体(LTO4やLTO5など))や映像などのデジタル画像の記録用途などに好適に用いることができる。
本発明における特性値の測定方法並びに効果の評価方法は次の通りである。
フィルムの幅方向に対して、下記条件にて測定を行い、3回の測定結果の平均値を本発明における温度膨張係数とする。
・測定装置:島津製作所製熱機械分析装置TMA−50(湿度発生器:アルバック理工製湿度雰囲気調節装置HC−1)
・試料サイズ:フィルム長手方向10mm×フィルム幅方向12.6mm
・荷重:0.5g
・測定回数:3回
・測定温度:窒素をフローした状態で温度25℃から昇温速度2℃/分で温度50℃まで昇温して、5分間保持した後、温度25℃まで降温速度2℃/分で降温し、温度40〜30℃のフィルム幅方向の寸法変化量ΔL(mm)を測定する。次式から温度膨張係数(ppm/℃)を算出する。
・温度膨張係数(ppm/℃)=106×{(ΔL/12.6)/(40−30)}
(2)湿度膨張係数
フィルムの幅方向に対して、下記条件にて測定を行い、3回の測定結果の平均値を本発明における湿度膨張係数とする。
・測定装置:島津製作所製熱機械分析装置TMA−50(湿度発生器:アルバック理工製湿度雰囲気調節装置HC−1)
・試料サイズ:フィルム長手方向10mm×フィルム幅方向12.6mm
・荷重:0.5g
・測定回数:3回
・測定温度:30℃
・測定湿度:40%RHで6時間保持し寸法を測定し時間40分で80%RHまで昇湿し、80%RHで6時間保持したあと支持体幅方向の寸法変化量ΔL(mm)を測定する。次式から湿度膨張係数(ppm/%RH)を算出する。
・湿度膨張係数(ppm/%RH)=106×{(ΔL/12.6)/(80−40)}
(3)ヤング率
ASTM−D882(1997年)に準拠してフィルムのヤング率を測定する。なお、インストロンタイプの引張試験機を用い、条件は下記のとおりとする。5回の測定結果の平均値を本発明におけるヤング率とする。
・測定装置:インストロン社製超精密材料試験機MODEL5848
・試料サイズ:
フィルム幅方向のヤング率測定の場合
フィルム長手方向2mm×フィルム幅方向12.6mm
(つかみ間隔はフィルム幅方向に8mm)
フィルム長手方向のヤング率測定の場合
フィルム幅方向2mm×フィルム長手方向12.6mm
(つかみ間隔はフィルム長手方向に8mm)
・引張り速度:1mm/分
・測定環境:温度23℃、湿度65%RH
・測定回数:5回測定し、平均値から算出する。
ポリエステルをオルソクロロフェノールに溶解(溶媒100gに対してポリマー5g)し、このポリマー溶液と同量のジクロロメタンを加えて溶液の粘性を調製した後、遠心分離器(回転数18,000rpm、1時間)で粒子を沈降させる。その後、傾斜法で上澄み液のみを回収し、上澄み液と同量のアセトンを添加することによりポリマーを再析出させ、そのあと3G3のガラスフィルター(IWAKI社製)で濾過し、濾上物をさらにアセトンで洗浄した後、室温で12時間真空乾燥してアセトンを除去した。以上の前処理を施して得られたポリマーについて、フィルムを融点+20℃に加熱して溶融させ、円形ディスクを作成し、蛍光X線元素分析装置(堀場製作所社製、MESA−500W型)により、含有量既知のサンプルで予め作成した検量線を用い、金属含有量に換算して求めた。
触針式表面粗さ計を用いて下記条件にてフィルムの中心線平均粗さRaを測定する。フィルム幅方向に20回走査して測定を行い、得られた結果の平均値を本発明における中心線平均粗さRaとする。
・測定装置 :小坂研究所製高精度薄膜段差測定器ET−10
・触針先端半径:0.5μm
・触針荷重 :5mg
・測定長 :1mm
・カットオフ値:0.08mm
・測定環境 :温度23℃湿度65%RH
(6)ガラス転移温度(Tg)
下記装置および条件で比熱測定を行い、JIS K7121(1987年)に従って決定する。
・装置 :TA Instrument社製温度変調DSC
・測定条件:
・加熱温度 :270〜570K(RCS冷却法)
・温度校正 :高純度インジウムおよびスズの融点
・温度変調振幅:±1K
・温度変調周期:60秒
・昇温ステップ:5K
・試料重量 :5mg
・試料容器 :アルミニウム製開放型容器(22mg)
・参照容器 :アルミニウム製開放型容器(18mg)
なお、ガラス転移温度は下記式により算出する。
ガラス転移温度=(補外ガラス転移開始温度+補外ガラス転移終了温度)/2
(7)融点(Tm)
示差走査熱量計としてセイコーインスツルメンツ社製DSC(RDC220)、データ解析装置として同社製ディスクステーション(SSC/5200)を用いて、サンプル約5mgをアルミニウム製受皿上300℃で5分間溶融保持し、急冷固化した後、室温から昇温速度20℃/分で昇温する。そのとき、観測される融解の吸熱ピークのピーク温度を融点(Tm)とする。
1m幅にスリットしたフィルムを、張力200Nで搬送させ、支持体の一方の表面(A)に下記組成の磁性塗料および非磁性塗料をエクストルージョンコーターにより重層塗布し(上層が磁性塗料で、塗布厚0.2μm、下層が非磁性塗料で塗布厚0.9μm)、磁気配向させ、乾燥温度100℃で乾燥させる。次いで反対側の表面(B)に下記組成のバックコートを塗布した後、小型テストカレンダー装置(スチール/ナイロンロール、5段)で、温度85℃、線圧2.0×105N/mでカレンダー処理した後、巻き取る。上記テープ原反を1/2インチ(12.65mm)幅にスリットし、パンケーキを作成する。次いで、このパンケーキから長さ200m分をカセットに組み込んで、カセットテープとする。
(磁性塗料の組成)
・強磁性金属粉末 : 100重量部
〔Fe:Co:Ni:Al:Y:Ca=70:24:1:2:2:1(重量比)〕
〔長軸長:0.09μm、軸比:6、保磁力:153kA/m(1,922Oe)、飽和磁化:146Am2 /kg(146emu/g)、BET比表面積:53m2 /g、X線粒径:15nm〕
・変成塩化ビニル共重合体(結合剤) : 10重量部
(平均重合度:280、エポキシ基含有量:3.1重量%、スルホン酸基含有量:8×10−5当量/g)
・変成ポリウレタン(結合剤) : 10重量部
(数平均分子量:25,000,スルホン酸基含有量:1.2×10−4当量/g、ガラス転移点:45℃)
・ポリイソシアネート(硬化剤) : 5重量部
(日本ポリウレタン工業(株)製コロネートL(商品名))
・2−エチルヘキシルオレート(潤滑剤) : 1.5重量部
・パルミチン酸(潤滑剤) : 1重量部
・カーボンブラック(帯電防止剤) : 1重量部
(平均一次粒子径:0.018μm)
・アルミナ(研磨剤) : 10重量部
(αアルミナ、平均粒子径:0.18μm)
・メチルエチルケトン : 75重量部
・シクロヘキサノン : 75重量部
・トルエン : 75重量部
(非磁性塗料の組成)
・変成ポリウレタン : 10重量部
(数平均分子量:25,000、スルホン酸基含有量:1.2×10−4当量/g、ガラス転移点:45℃)
・変成塩化ビニル共重合体 : 10重量部
(平均重合度:280、エポキシ基含有量:3.1重量%、スルホン酸基含有量:8×10−5当量/g)
・メチルエチルケトン : 75重量部
・シクロヘキサノン : 75重量部
・トルエン : 75重量部
・ポリイソシアネート : 5重量部
(日本ポリウレタン工業(株)製コロネートL(商品名))
・2−エチルヘキシルオレート(潤滑剤) : 1.5重量部
・パルミチン酸(潤滑剤) : 1重量部
(バックコートの組成)
・カーボンブラック : 95重量部
(帯電防止剤、平均一次粒子径0.018μm)
・カーボンブラック : 10重量部
(帯電防止剤、平均一次粒子径0.3μm)
・アルミナ : 0.1重量部
(αアルミナ、平均粒子径:0.18μm)
・変成ポリウレタン : 20重量部
(数平均分子量:25,000、スルホン酸基含有量:1.2×10−4当量/g、ガラス転移点:45℃)
・変成塩化ビニル共重合体 : 30重量部
(平均重合度:280、エポキシ基含有量:3.1重量%、スルホン酸基含有量:8×10−5当量/g)
・シクロヘキサノン : 200重量部
・メチルエチルケトン : 300重量部
・トルエン : 100重量部
カセットテープのカートリッジからテープを取り出し、下記恒温恒湿槽内へ図1のように作製したシート幅測定装置を入れ、幅寸法測定を行う。なお、図1に示すシート幅測定装置は、レーザーを使って幅方向の寸法を測定する装置で、磁気テープ9をフリーロール5〜8上にセットしつつ荷重検出器3に固定し、端部に荷重となる分銅4を吊す。この磁気テープ9にレーザー光10を照射すると、レーザー発振器1から幅方向に線状に発振されたレーザー光10が磁気テープ9の部分だけ遮られ、受光部2に入り、その遮られたレーザーの幅が磁気テープの幅として測定される。3回の測定結果の平均値を本発明における幅とする。
・測定装置:(株)アヤハエンジニアリング社製シート幅測定装置
・レーザー発振器1、受光部2:レーザー寸法測定機 キーエンス社製LS−5040
・荷重検出器3:ロードセル NMB社製CBE1−10K
・恒温恒湿槽:(株)カトー社製SE−25VL−A
・荷重4:分銅(長手方向)
・試料サイズ:幅1/2inch×長さ250mm
・保持時間:5時間
・測定回数:3回測定する。
(幅寸法変化率)
2つの条件でそれぞれ幅寸法(lA、lB)を測定し、次式にて寸法変化率を算出する。次の基準で寸法安定性を評価する。A条件で24時間経過後lAを測定して、その後B条件で24時間経過後にlBを測定する。テープカートリッジのはじめから30m地点から切り出したサンプル、100m地点から切り出したサンプル、170m地点から切り出したサンプルの3点を測定した。×を不合格とする。
B条件:29℃80%RH 張力0.55N
幅寸法変化率(ppm)=106×((lB−lA)/lA)
◎:幅寸法変化率の最大値が400(ppm)未満
○:幅寸法変化率の最大値が400(ppm)以上500(ppm)未満
△:幅寸法変化率の最大値が500(ppm)以上600(ppm)未満
×:幅寸法変化率の最大値が600(ppm)以上
(9)保存安定性
上記(12)と同様に、作製したカセットテープのカートリッジからテープを取り出し、次の2つの条件でそれぞれ幅寸法(lC、lD)を測定し、次式にて寸法変化率を算出する。次の基準で寸法安定性を評価する。23℃65%RHで24時間経過後lCを測定して、40℃20%RHの環境下で10日間カートリッジを保管後、23℃65%RHで24時間経過後にlDを測定する。テープカートリッジのはじめから30m地点から切り出したサンプル、100m地点から切り出したサンプル、170m地点から切り出したサンプルの3点を測定した。×を不合格とする。
◎:幅寸法変化率の最大値が50(ppm)未満
○:幅寸法変化率の最大値が50(ppm)以上100(ppm)未満
×:幅寸法変化率の最大値が100(ppm)以上
(10)走行耐久性
上記(8)と同様にカセットテープ作製し、市販のIBM社製LTOドライブ3580−L11を用いて23℃65%RHの環境で300回走行することで評価する。エラーレートはドライブから出力されるエラー情報(エラービット数)から次式にて算出する。×を不合格とする。
◎:エラーレートが1.0×10−6未満
○:エラーレートが1.0×10−6以上、1.0×10−5未満
△:エラーレートが1.0×10−5以上、1.0×10−4未満
×:エラーレートが1.0×10−4以上
テレフタル酸ジメチル194重量部とエチレングリコール124重量部とをエステル交換反応装置に仕込み、内容物を140℃に加熱して溶解した。その後、内容物を撹拌しながら酢酸マグネシウム四水和物0.3重量部および三酸化アンチモン0.05重量部を加え、140〜230℃でメタノールを留出しつつエステル交換反応を行った。次いで、リン酸トリメチルの5重量%エチレングリコール溶液を1重量部(リン酸トリメチルとして0.05重量部)添加した。
実施例1と同様にして得られた積層未延伸フィルムを、赤外線ヒーターを用いて温度140℃で4秒間熱処理してから温度70℃以下に冷却した後、リニアモータ式クリップを有する同時二軸テンターを用いて、二軸延伸した。長手方向および幅方向に同時に、温度105℃、延伸速度6,000%で3.5倍×3.5倍延伸し、70℃まで冷却した。続いて、温度170℃で長手方向および幅方向に同時に1.2×1.4倍に再延伸した。その後、温度190℃で5秒間熱処理後、温度160℃で幅方向に2%の弛緩処理を行い、厚さ5μmの二軸配向ポリエステルフィルムを作製した。
得られた二軸延伸ポリエステルフィルムを評価したところ、表1、表2に示すように、磁気テープとして使用した際に寸法安定性や保存安定性に優れた特性を有していた。
実施例1と同様にして得られた積層未延伸フィルムを、赤外線ヒーターを用いて温度115℃で4秒間熱処理してから温度70℃以下に冷却した後、リニアモータ式クリップを有する同時二軸テンターを用いて、二軸延伸した。長手方向および幅方向に同時に、温度105℃、延伸速度6,000%で3.5倍×3.5倍延伸し、70℃まで冷却した。続いて、温度170℃で長手方向および幅方向に同時に1.2×1.4倍に再延伸した。その後、温度190℃で5秒間熱処理後、温度160℃で幅方向に2%の弛緩処理を行い、厚さ5μmの二軸配向ポリエステルフィルムを作製した。
得られた二軸延伸ポリエステルフィルムを評価したところ、表1、表2に示すように、磁気テープとして使用した際に寸法安定性や保存安定性に十分な特性を有していた。
実施例1と同様にして得られた積層未延伸フィルムを、赤外線ヒーターを用いて温度160℃で4秒間熱処理してから温度70℃以下に冷却した後、リニアモータ式クリップを有する同時二軸テンターを用いて、二軸延伸した。長手方向および幅方向に同時に、温度105℃、延伸速度6,000%で3.5倍×3.5倍延伸し、70℃まで冷却した。続いて、温度170℃で長手方向および幅方向に同時に1.2×1.4倍に再延伸した。その後、温度190℃で5秒間熱処理後、厚さ5μmの二軸配向ポリエステルフィルムを作製した。
得られた二軸延伸ポリエステルフィルムを評価したところ、表1、表2に示すように、磁気テープとして使用した際に寸法安定性や保存安定性に優れた特性を有していた。
実施例1と同様にして得られた積層未延伸フィルムを、赤外線ヒーターを用いて温度160℃で4秒間熱処理してから温度70℃以下に冷却した後、リニアモータ式クリップを有する同時二軸テンターを用いて、二軸延伸した。長手方向および幅方向に同時に、温度105℃、延伸速度6,000%で3.5倍×3.5倍延伸し、70℃まで冷却した。続いて、温度170℃で長手方向および幅方向に同時に1.2×1.4倍に再延伸した。その後、温度205℃で5秒間熱処理後、温度160℃で幅方向に2%の弛緩処理を行い、厚さ5μmの二軸配向ポリエステルフィルムを作製した。
得られた二軸延伸ポリエステルフィルムを評価したところ、表1、表2に示すように、磁気テープとして使用した際に寸法安定性や保存安定性に十分な特性を有していた。
実施例1と同様にして得られた積層未延伸フィルムを、赤外線ヒーターを用いて温度160℃で4秒間熱処理してから温度70℃以下に冷却した後、リニアモータ式クリップを有する同時二軸テンターを用いて、二軸延伸した。長手方向および幅方向に同時に、温度105℃、延伸速度6,000%で3.5倍×3.5倍延伸し、70℃まで冷却した。続いて、温度170℃で長手方向および幅方向に同時に1.2×1.4倍に再延伸した。その後、温度205℃で5秒間熱処理後、温度190℃で幅方向に2%の弛緩処理を行い、厚さ5μmの二軸配向ポリエステルフィルムを作製した。
得られた二軸延伸ポリエステルフィルムを評価したところ、表1、表2に示すように、磁気テープとして使用した際に寸法安定性や保存安定性に十分な特性を有していた。
実施例1と同様にして得られた積層未延伸フィルムを、赤外線ヒーターを用いて温度160℃で4秒間熱処理してから温度70℃以下に冷却した後、リニアモータ式クリップを有する同時二軸テンターを用いて、二軸延伸した。長手方向および幅方向に同時に、温度105℃、延伸速度6,000%で3.5倍×3.5倍延伸し、70℃まで冷却した。続いて、温度170℃で長手方向および幅方向に同時に1.3×1.3倍に再延伸した。その後、温度205℃で5秒間熱処理後、温度190℃で幅方向に2%の弛緩処理を行い、厚さ5μmの二軸配向ポリエステルフィルムを作製した。
得られた二軸延伸ポリエステルフィルムを評価したところ、表1、表2に示すように、磁気テープとして使用した際に寸法安定性や保存安定性に優れた特性を有していた。
(実施例8)
押出機を2台使わずに、295℃に加熱された押出機E1に、実施例1で得られたPETペレットX79重量部、PETペレットY10重量部、PETペレットZ1重量部、およびブレンドチップ(I)10重量部を180℃で3時間減圧乾燥した後に供給し、単層で二軸配向ポリエステルフィルムを作製したこと以外は実施例1と同様の方法にて磁気記録媒体用支持体を得た。得られた二軸配向ポリエステルフィルムは表1、表2に示すように磁気テープとして使用した際に十分な特性を有していた。
実施例1における酢酸マグネシウム四水和物の含有量を0.5重量部とする以外は実施例1と同様にして、厚さ5μmの二軸配向ポリエステルフィルムを作製した。
得られた二軸延伸ポリエステルフィルムを評価したところ、表1、表2に示すように、磁気テープとして使用した際に寸法安定性や保存安定性に優れた特性を有していた。
実施例1における酢酸マグネシウム四水和物の含有量を0.1重量部とする以外は実施例1と同様にして、厚さ5μmの二軸配向ポリエステルフィルムを作製した。
得られた二軸延伸ポリエステルフィルムを評価したところ、表1、表2に示すように、磁気テープとして使用した際に寸法安定性や保存安定性に十分な特性を有していた。
実施例1における酢酸マグネシウム四水和物の代わりに酢酸亜鉛二水和物を用いる以外は実施例1と同様にして、厚さ5μmの二軸配向ポリエステルフィルムを作製した。
得られた二軸延伸ポリエステルフィルムを評価したところ、表1、表2に示すように、磁気テープとして使用した際に寸法安定性や保存安定性に優れた特性を有していた。
2,6−ナフタレンジカルボン酸ジメチル100重量部とエチレングリコール60重量部の混合物に、酢酸マンガン・4水和物塩0.3重量部を添加し、150℃の温度から240℃の温度に徐々に昇温しながらエステル交換反応を行った。途中、反応温度が170℃に達した時点で三酸化アンチモン0.024重量部を添加した。また、反応温度が220℃に達した時点で3,5−ジカルボキシベンゼンスルホン酸テトラブチルホスホニウム塩0.042重量部を添加した。その後、引き続いてエステル交換反応を行い、トリメチルリン酸0.023重量部を添加した。次いで、反応生成物を重合装置に移し、フェニルホスホン酸ジメチルエステル(DPPO)を0.5重量部加えて、290℃の温度まで昇温し、30Paの高減圧下にて重縮合反応を行い、重合装置の撹拌トルクが所定の値(重合装置の仕様によって具体的な値は異なるが、本重合装置にて固有粘度0.65のポリエチレン−2,6−ナフタレートが示す値を所定の値とした)を示した。そこで反応系を窒素パージし常圧に戻して重縮合反応を停止し、冷水にストランド状に吐出、直ちにカッティングして固有粘度0.65のPEN(ポリエチレン−2,6−ナフタレート)ペレットPを得た。
実施例1における酢酸マグネシウムを用いない以外は実施例1と同様にして、厚さ5μmの二軸配向ポリエステルフィルムを作製した。得られたフィルムは、表1、表2に示すように、寸法安定性や保存安定性が不十分であった。
実施例1と同様にして得られた積層未延伸フィルムをリニアモータ式クリップを有する同時二軸テンターを用いて、二軸延伸した。長手方向および幅方向に同時に、温度105℃、延伸速度6,000%で3.5倍×3.5倍延伸し、70℃まで冷却した。続いて、温度170℃で長手方向および幅方向に同時に1.2×1.4倍に再延伸した。その後、温度190℃で5秒間熱処理後、温度160℃で幅方向に2%の弛緩処理を行い、厚さ5μmの二軸配向ポリエステルフィルムを作製した。
得られた二軸延伸ポリエステルフィルムを評価したところ、表1、表2に示すように、寸法安定性や保存安定性が不十分であった。
実施例1と同様にして得られた積層未延伸フィルムを赤外線ヒーターを用いて温度160℃で4秒間熱処理してから温度70℃以下に冷却した後、リニアモータ式クリップを有する同時二軸テンターを用いて、二軸延伸した。長手方向および幅方向に同時に、温度105℃、延伸速度6,000%で3.5倍×3.5倍延伸し、70℃まで冷却した。続いて、温度170℃で長手方向および幅方向に同時に1.2×1.4倍に再延伸した。その後、温度230℃で5秒間熱処理後、温度160℃で幅方向に2%の弛緩処理を行い、厚さ5μmの二軸配向ポリエステルフィルムを作製した。
得られた二軸延伸ポリエステルフィルムを評価したところ、表1、表2に示すように、寸法安定性や保存安定性が不十分であった。
実施例1と同様にして得られた積層未延伸フィルムを赤外線ヒーターを用いて温度160℃で4秒間熱処理してから温度70℃以下に冷却した後、リニアモータ式クリップを有する同時二軸テンターを用いて、二軸延伸した。長手方向および幅方向に同時に、温度105℃、延伸速度6,000%で3.5倍×3.1倍延伸し、70℃まで冷却した。続いて、温度170℃で長手方向および幅方向に同時に1.6×1.2倍に再延伸した。その後、温度190℃で5秒間熱処理後、温度160℃で幅方向に2%の弛緩処理を行い、厚さ5μmの二軸配向ポリエステルフィルムを作製した。
実施例1における酢酸マグネシウム四水和物の含有量を0.7重量部とする以外は実施例1と同様にして、厚さ5μmの二軸配向ポリエステルフィルムを作製した。
2:受光部
3:荷重検出器
4:荷重
5:フリーロール
6:フリーロール
7:フリーロール
8:フリーロール
9:磁気テープ
10:レーザー光
Claims (7)
- ポリエステル70〜99重量%とポリイミド1〜30重量%とを含む二軸配向ポリエステルフィルムであって、リチウム、ナトリウム、カリウム、マグネシウム、チタン、クロム、マンガン、コバルト、ニッケル、銅、亜鉛、錫およびジルコニウムからなる群から選ばれる少なくとも1種類の金属元素を含む化合物をポリエステルに対して2〜15モル/トン含有し、フィルム幅方向の温度膨張係数が−5.0〜8.0ppm/℃であり、フィルム幅方向の湿度膨張係数が0〜6.0ppm/%RHである二軸配向ポリエステルフィルム。
- 金属元素の価数が1価または2価である、請求項1に記載の二軸配向ポリエステルフィルム。
- リン元素を含む化合物を含有し、金属元素およびリン元素を、下記式を満足するように含有している、請求項1または2に記載の二軸配向ポリエステルフイルム。
0.1≦M/P≦2
(ここで、M/Pはポリエステル中に含まれる金属元素(M)とリン元素(P)のモル比を示す) - ポリエステルがポリエチレンテレフタレート、ポリエチレン−2,6−ナフタレートおよびそれらの変性体からなる群から選ばれる少なくとも1種のポリマを含んでいる、請求項1〜3のいずれかに記載の二軸配向ポリエステルフィルム。
- ポリイミドがポリエーテルイミドである、請求項1〜4のいずれかに記載の二軸配向ポリエステルフィルム。
- フィルムの長手方向および幅方向のヤング率の和が12〜20GPaである、請求項1〜5のいずれかに記載の二軸配向ポリエステルフィルム。
- フィルムの長手方向および幅方向のヤング率がそれぞれ5〜12GPaである、請求項1〜6のいずれかに記載の二軸配向ポリエステルフィルム。
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