JP3925162B2 - 二軸配向ポリエステルフィルム - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、二軸配向ポリエステルフィルムの改良に関し、特に高密度磁気記録媒体用として好適な二軸配向ポリエステルフィルムに関する。
【0002】
【従来の技術】
二軸配向ポリエステルフィルムはその優れた熱的特性、寸法安定性および機械的特性から各種用途に使用されており、特に磁気テープ用などのベースフィルムとしての有用性は周知である。近年、磁気テープは機材の軽量化、小型化と長時間記録化のために、ベースフィルムの一層の薄膜化と高密度記録化が要求されており、磁気テープとしたときの走行耐久性および保存安定性の改善要求がますます強くなっている。しかしながら、薄膜化すると機械的強度が不十分となってフィルムの腰の強さが弱くなったり、長手方向に伸びやすく、幅方向に縮みやすくなる為、例えば磁気テープ用途では、トラックずれを起こしたり、ヘッドタッチが悪化し電磁変換特性が低下するといったような問題点がある。
【0003】
上記の要求に応え得るベースフィルムとして、従来からアラミドフィルムが、強度、寸法安定性の点から使用されている。アラミドフィルムは高価格であるためコストの点では不利であるが、性能面から代替し得る品が無いため使用されているのが現状である。
【0004】
一方、二軸配向ポリエステルフィルムの高強度化に関する従来技術としては、縦、横二方向に延伸したフィルムを再度縦方向に延伸して縦方向に高強度化する方法が知られている(例えば、特公昭42−9270号公報、特公昭43−3040号公報、特公昭46−1119号公報、特公昭46−1120号公報、特開昭50−133276号公報、特開昭55−22915号公報等)が、(1)使用時にテープが切断する、(2)幅方向の剛性不足によりエッジダメージが発生する、(3)記録トラックにずれが生じて記録再生時にエラーが発生する、(4)強度が不十分で薄膜対応が難しく、所望の電磁変換特性が得られない、等の問題があり、大容量の高密度磁気記録テープへの適用に際して、多くの課題が残されているのが現状である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、上記の課題を解決し、フィルム加工時の寸法安定性が良好で、磁気テープとしたときの記録トラックずれが起こりにくく、走行耐久性、保存安定性、加工適性及び電磁変換特性に優れた二軸配向ポリエステルフィルムを提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的は、フィルム長手方向のヤング率が6〜15GPaの範囲であり、フィルム幅方向の温度膨張係数が0〜12ppm/℃の範囲であり、かつ、tanδのピーク温度が120〜180℃の範囲、ピーク値が0.10〜0.25の範囲である二軸配向ポリエステルフィルムとすることによって達成される。
【0007】
【発明の実施の形態】
本発明に用いられるポリエステルは、芳香族ジカルボン酸、脂環族ジカルボン酸または脂肪族ジカルボン酸とジオールを主たる構成成分とするポリエステルである。芳香族ジカルボン酸としては例えば、テレフタル酸、イソフタル酸、フタル酸、1,4−ナフタレンジカルボン酸、1,5−ナフタレンジカルボン酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、4,4’−ジフェニルジカルボン酸、4,4’−ジフェニルエーテルジカルボン酸、4,4’−ジフェニルスルホンジカルボン酸等を用いることができ、なかでも好ましくは、テレフタル酸、フタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸を用いることができる。脂環族ジカルボン酸としては例えば、シクロヘキサンジカルボン酸などを用いることができる。脂肪族ジカルボン酸としては例えば、アジピン酸、スベリン酸、セバシン酸、ドデカンジオン酸等を用いることができる。これらの酸成分は一種のみ用いてもよく、二種以上併用してもよく、さらには、ヒドロキシエトキシ安息香酸などのオキシ酸等を一部共重合してもよい。
【0008】
また、ジオール成分としては例えば、エチレングリコール、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオール、ネオペンチルグリコール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,2−シクロヘキサンジメタノール、1,3−シクロヘキサンジメタノール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリアルキレングリコール、2,2’−ビス(4’−βーヒドロキシエトキシフェニル)プロパン等を用いることができる。なかでも好ましくは、エチレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、ジエチレングリコール等であり、特に好ましくは、エチレングリコールである。これらのジオール成分は一種のみ用いてもよく、二種以上併用してもよい。
【0009】
また、ポリエステルにはトリメリット酸、ピロメリット酸、グリセロール、ペンタエリスリトール、2,4−ジオキシ安息香酸、ラウリルアルコール、イソシアン酸フェニル等の多官能化合物を、ポリマーが実質的に線上である範囲内で共重合させてもよい。
【0010】
本発明のポリエステルとしては、ポリエチレンテレフタレート(以後PETと略称)、ポリエチレン−2,6−ナフタレンジカルボキシレート(以後PENと略称)、またはこれらの共重合体、および変性体が特に好ましい。
【0011】
本発明のポリエステルの固有粘度は、特に限定されないが、フィルム製造の安定性の観点から、0.55〜2.0(dl/g)の範囲であることが好ましく、さらに好ましくは0.65〜1.5(dl/g)である。
【0012】
また、本発明に用いられるポリエステルに、ポリイミドを5重量%以上含有させると、フィルムのガラス転移温度やtanδピーク温度が上昇し、温度に対する寸法安定性が向上するため好ましい。また延伸による強度が高く、フィルムの結晶性を大きくする観点から、ポリイミドの含有率は30重量%以下であることが好ましい。ポリイミドのより好ましい含有量は、7〜25重量%の範囲であり、さらに好ましい含有量は、10〜20重量%の範囲である。ポリエステルとポリイミドの溶融粘度は大きく異なるため、ポリイミドの含有量が5重量%未満であれば、押出機にて十分な混練を得て互いに相溶することが困難なことがあったり、本発明の効果が十分に得られなかったりすることがある。また、ポリイミドの含有量が30重量%を超える量であれば、成形加工が困難になることがある。用いられるポリイミドとしては、環状イミド基を繰り返し単位として含有するポリマーであり、溶融成形性を有するポリマーであれば、特に限定されない。例えば、米国特許第4141927号明細書、特許第2622678号、特許第2606912号、特許第2606914号、特許第2596565号、特許第2596566号、特許第2598478号の公報に記載されたポリエーテルイミド、特許第2598536号、特許第2599171号、特開平9−48852号、特許第2565556号、特許第2564636号、特許第2564637号、特許第2563548号、特許第2563547号、特許第2558341号、特許第2558339号、特許第2834580号の公報に記載されたポリマーがある。本発明の効果を阻害しない範囲内であれば、ポリイミドの主鎖に環状イミド以外の構造単位、例えば、芳香族、脂肪族、脂環族エステル単位、オキシカルボニル単位等が含有されていても良い。
【0013】
本発明のポリイミドは、下記一般式で表される。
【0014】
【化1】
上記式中のArは6〜42個の炭素原子を有する芳香族基であり、Rは6〜30個の炭素原子を有する2価の芳香族基、2〜30個の炭素原子を有する脂肪族基、4〜30個の炭素原子を有する脂環族基からなる群より選択された2価の有機基である。
【0015】
上記一般式において、Arとしては、例えば、
【0016】
【化2】
を挙げることができる。Rとしては、例えば、
【0017】
【化3】
【0018】
【化4】
を挙げることができる。
【0019】
これらは、本発明の効果を阻害しない範囲内で、1種あるいは2種以上一緒にポリマー鎖中に存在してもよい。
【0020】
本発明のポリイミドは、特に限定されないが、ポリエステルとの溶融成形性や取り扱い性などの点から好ましい例として、例えば、下記一般式で示されるように、ポリイミド構成成分中にエーテル結合を含有する構造単位、からなるポリマーであるポリエーテルイミドを挙げることができる。
【0021】
【化5】
ただし、上記式中R1は、2〜30個の炭素原子を有する2価の芳香族または脂肪族基、脂環族基からなる群より選択された2価の有機基である。
【0022】
上記R1、R2としては、例えば、下記式群に示される芳香族基
【0023】
【化6】
を挙げることができる。
【0024】
本発明では、ガラス転移温度が350℃以下、より好ましくは250℃以下のポリエーテルイミドが好ましく、下記式で示される構造単位を有する、2,2−ビス[4−(2,3−ジカルボキシフェノキシ)フェニル]プロパン二無水物とm−フェニレンジアミンまたはp−フェニレンジアミンとの縮合物が、ポリエステルとの相溶性、コスト、溶融成型性等の観点から最も好ましい。このポリエーテルイミドは、「Ultem」(登録商標)の商標名で、General Electric社より入手可能である。
【0025】
【化7】
【0026】
また、本発明のポリイミドは、特に限定されないが、ポリエステルとの溶融成形性や取り扱い性などの点から、他の好ましい例として、前記一般式中のArが、
【化8】
であり、前記一般式中のRが、
【0027】
【化9】
であるポリマーを挙げることができる。
【0028】
上記ポリイミドは、公知の方法によって製造することができる。例えば、上記Arを誘導することができる原料であるテトラカルボン酸および/またはその酸無水物と、上記Rを誘導することができる原料である脂肪族一級ジアミンおよび/または芳香族一級ジアミンよりなる群から選ばれる一種もしくは二種以上の化合物を脱水縮合することにより得られ、具体的には、ポリアミド酸を得て、次いで、加熱閉環する方法を例示することができる。または、酸無水物とピリジン、カルボジイミドなどの化学閉環剤を用いて化学閉環する方法、上記テトラカルボン酸無水物と上記Rを誘導することのできるジイソシアネートとを加熱して脱炭酸を行って重合する方法などを例示することができる。
【0029】
上記方法で用いられるテトラカルボン酸としては、例えば、ピロメリット酸、1,2,3,4―ベンゼンテトラカルボン酸、3,3',4,4'―ビフェニルテトラカルボン酸、2,2',3,3'―ビフェニルテトラカルボン酸、3,3',4,4'―ベンゾフェノンテトラカルボン酸、2,2',3,3'―ベンゾフェノンテトラカルボン酸、ビス(2,3―ジカルボキシフェニル)メタン、ビス(3,4―ジカルボキシフェニル)メタン、1,1' ―ビス(2,3―ジカルボキシフェニル)エタン、2,2'―ビス(3,4―ジカルボキシフェニル)プロパン、2,2'―ビス(2,3―ジカルボキシフェニル)プロパン、ビス(3,4―ジカルボキシフェニル)エーテル、ビス(2,3―ジカルボキシフェニル)エーテル、ビス(3,4―ジカルボキシフェニル)スルホン、ビス(2,3―ジカルボキシフェニル)スルホン、2,3,6,7―ナフタレンテトラカルボン酸、1,4,5,8―ナフタレンテトラカルボン酸、1,2,5,6―ナフタレンテトラカルボン酸、2,2'―ビス[(2,3―ジカルボキシフェノキシ)フェニル]プロパン等および/またはその酸無水物等が用いられる。
【0030】
またジアミンとしては、例えば、ベンジジン、ジアミノジフェニルメタン、ジアミノジフェニルエタン、ジアミノジフェニルプロパン、ジアミノジフェニルブタン、ジアミノジフェニルエーテル、ジアミノジフェニルスルホン、ジアミノジフェニルベンゾフェノン、o,m,p―フェニレンジアミン、トリレンジアミン、キシレンジアミン等およびこれらの例示した芳香族一級ジアミンの炭化水素基を構造単位に有する芳香族一級ジアミン等や、エチレンジアミン、1,2−プロパンジアミン、1,3−プロパンジアミン、2,2−ジメチル−1,3−プロパンジアミン、1,6−ヘキサメチレンジアミン、1,8−オクタメチレンジアミン、1,9−ノナメチレンジアミン、1,10−デカメチレンジアミン、1,11−ウンデカメチレンジアミン、1,12−ドデカメチレンジアミン、2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジアミン、2,4,4−トリメチルヘキサメチレンジアミン、1,3−シクロヘキサンジアミン、1,4−シクロヘキサンジアミン、1,4−シクロヘキサンジメチルアミン、2−メチル−1,3−シクロヘキサンジアミン、イソホロンジアミン等およびこれらの例示した脂肪族および脂環族一級ジアミンの炭化水素基を構造単位に有する脂肪族および脂環族一級ジアミン等を例示することができる。
【0031】
本発明において用いられる、ポリイミドを5〜30重量%含有するポリエステル樹脂組成物は、ポリエステルとポリイミドを含有するものであり、相溶させるものである。ここでいう相溶とは、得られたチップのガラス転移温度(Tg)が単一であることを意味する。このように両者が相溶した場合のTgは、ポリエステルのTgとポリイミドのペレットのTgの間に存在することが一般的に知られている。本発明でいうガラス転移温度は、示差走査熱分析における昇温時の熱流束ギャップからJIS K7121に従って求めることができる。示差走査熱分析による方法のみで判定しにくい場合には、動的粘弾性測定あるいは顕微鏡観察などの形態学的方法を併用してもよい。また、示差走査熱分析によってガラス転移温度を判定する場合は、温度変調法や高感度法を使用することも有効である。該組成物が2つ以上のガラス転移温度を有する場合は、組成物中でポリエステルとポリイミドが相溶していない。
【0032】
ポリエステルとポリイミドを相溶させる場合、ポリイミドをポリエステルに添加する時期は、特に限定されないが、ポリエステルの重合前、例えば、エステル化反応前に添加してもよいし、重合後かつ溶融押出前に添加してもよい。中でも、溶融押出前に、ポリエステルとポリイミドをペレタイズして、マスターチップにすることが溶融成形性の観点から好ましい。該ペレタイズには、ポリエステルとポリイミドを二軸混練押出機に供給して溶融押出するのが、ポリエステルとポリイミドを相溶化させ、本発明のポリエステル組成物やそれからなる中空成形体を得る上で、特に好ましい。
【0033】
また必要に応じて、相溶化剤を添加すれば、分散径を制御できるため好ましい。この場合、相溶化剤の種類は、ポリマーの種類によって異なるが、添加量は0.01〜10重量%が好ましい。
【0034】
本発明の二軸配向ポリエステルフィルムは、不活性粒子を含有することが好ましい。不活性粒子としては、例えば、クレー、マイカ、酸化チタン、炭酸カルシウム、カオリン、タルク、湿式または乾式シリカ、コロイド状シリカ、リン酸カルシウム、硫酸バリウム、ケイ酸アルミニウム、アルミナおよびジルコニア等の無粒子、アクリル酸、スチレン等を構成成分とする有機粒子、ポリエステル重合反応時に添加する触媒等によって析出する、いわゆる内部粒子等を挙げることができる。この中でも、高分子架橋粒子、アルミナ、球状シリカ、ケイ酸アルミニウムが特に好ましく例示される。
【0035】
本発明の二軸配向ポリエステルフィルムは、単層でも2層以上の積層構造でもよい。特に限定されないが、2層以上の積層構造である方がより好ましい。単層であると、例えば、磁気記録媒体用として用いる場合、粒子を含有させると、表面の突起がそろわず、電磁変換特性や走行性が悪化する場合がある。さらに、3層の場合に本発明の効果がより一層良好となり好ましい。最外層の厚みは、特に限定されないが、最外層に含有された粒子の平均径の0.1〜10倍であることが、本発明の効果がより一層良好となり好ましい。なぜならば、この範囲の下限値を下回ると、電磁変換特性の不良となる恐れがあり、一方、この範囲の上限値を超えると走行性の不良の恐れがあるからである。
【0036】
本発明の二軸配向ポリエステルフィルムは、本発明の効果を阻害しない範囲内で、その他の各種添加剤、例えば熱安定剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、帯電防止剤、難燃剤、顔料、染料、脂肪酸エステル、ワックスなどの有機滑剤などを添加することもできる。
【0037】
本発明の二軸配向ポリエステルフィルムに含有される不活性粒子の平均粒径は0.001〜2μmが好ましく、より好ましくは0.005〜1μm、さらに好ましくは0.01〜0.5μmである。0.001μmより小さい場合は、フィルム表面突起としての役割を果たさないので好ましくなく、2μmより大きい場合には、粗大突起として脱落しやすくなるため好ましくない。
【0038】
本発明の二軸配向ポリエステルフィルムに含有される不活性粒子の含有量は、0.01〜3重量%が好ましく、より好ましくは0.02〜1重量%、さらに好ましくは0.05〜0.5重量%である。0.01重量%より少ない場合は、フィルムの走行特性等の改善効果が不十分であるので好ましくなく、3重量%より多い場合には、凝集して粗大突起となり脱落しやすくなるため好ましくない。
【0039】
本発明の二軸配向ポリエステルフィルムは、単層であっても良いし、2層以上の積層構造であっても良い。本発明では、フィルムの基層部の片側にフィルムの走行性やハンドリング性を良化させる役割を担うフィルム層を薄膜積層した2層構造をとるものが特に好ましい。なお、基層部とは、層厚みにおいて、最も厚みの厚い層のことであり、それ以外が積層部である。磁気材料用途で重要とされる弾性率や寸法安定性等の物性は、主に基層部の物性によって決定される。
【0040】
本発明のフィルム層の積層部は、不活性粒子の平均粒径d(nm)と積層厚さt(nm)との関係が、0.2d≦t≦10dである場合、均一な高さの突起が得られるため好ましい。
【0041】
本発明の二軸配向ポリエステルフィルムは、長手方向のヤング率が6〜15GPaの範囲であり、幅方向の温度膨張係数が0〜12ppm/℃の範囲であり、かつ、tanδのピーク温度が120〜180℃の範囲、ピーク値が0.10〜0.25の範囲であることが必要である。
【0042】
最近の磁気記録材料用途においては、長時間記録化のためのベースフィルムの一層の薄膜化と高密度記録化が要求されている。本発明では、その要求を満たすための最も重要な特性として、磁気テープへの加工工程や、磁気テープのドライブ内での温度、湿度、張力等によるテープの長手方向および幅方向の寸法安定性に着目した。その寸法安定性の指標として、ヤング率、温度膨張係数、tanδのピーク温度およびピーク値を上記範囲にすることによって、磁気テープへの加工工程や磁気テープ使用環境の温度、湿度、張力に対する長手方向および幅方向への変形が少なく、加工適性および磁気テープとしたときのトラックずれ、走行耐久性、保存安定性等に優れた高剛性の二軸配向ポリエステルフィルムが得られることがわかった。
【0043】
長手方向のヤング率が6GPaより小さくなると、テープドライブ内での長手方向への張力により、長手方向の伸び変形による幅方向の収縮が生じ、記録トラックのずれが発生する。さらにドロップアウトが多発して、データの保存安定性が悪化したり、電磁変換特性が悪化する。逆に15GPaより大きくなると、テープ破断が起きやすくなったり、幅方向のヤング率が不足し、エッジダメージの原因となる。より好ましくは6.5〜14.5GPaの範囲、最も好ましくは7〜14GPaの範囲である。また、幅方向の温度膨張係数が0ppm/℃より小さくなると、磁気テープへの加工工程やドライブ内での温度上昇により幅方向に収縮してしまい、トラックずれなどの原因となる。逆に12ppm/℃より大きくなると、幅方向に膨張してしまい、加工適性、保存安定性等が悪化する。より好ましくは1〜11ppm/℃の範囲、最も好ましくは2〜10ppm/℃の範囲である。さらにtanδのピーク温度が120℃より低くなると、ガラス転移温度も低下し、加工工程などでの加熱により寸法変化する等、加工適性が悪化する。また180℃より高くなると、製膜性が悪化する。また、tanδピーク値が0.25より大きくなると、フィルムの結晶性が低くなり寸法安定性が悪化する。0.10より小さくなると、分子の運動性が悪くなり、延伸しにくくなる。より好ましくはピーク温度が125〜170℃の範囲、ピーク値が0.12〜0.23の範囲、さらに好ましくはピーク温度が130〜165℃の範囲、ピーク値が0.14〜0.20の範囲である。
【0044】
本発明の二軸配向ポリエステルフィルムの幅方向のヤング率は、エッジダメージの抑制やスリット性を良くする観点から4.5GPa以上であることが好ましく、長手方向のヤング率低下を抑制する観点から9.0GPa以下であることが好ましい。より好ましくは、5〜8.5GPaの範囲、さらに好ましくは5.5〜8GPaの範囲である。
【0045】
本発明の二軸配向ポリエステルフィルムでは、幅方向の100℃30分間での熱収縮率は、テープ加工工程での熱履歴によるしわ発生抑制の観点からは0%以上が好ましく、磁気テープと磁気記録ヘッドとの摩擦熱や、テープ加工工程での熱履歴による幅方向の収縮の抑制、フィルム表面の耐久性、データの保存安定性などの観点からは0.3%以下であることが好ましい。より好ましくは0〜0.25%の範囲、最も好ましくは0〜0.2%の範囲である。
【0046】
本発明の二軸配向ポリエステルフィルムは、一方のフィルム表面(A面)の表面粗さRaAは、磁気ヘッドとの摩擦軽減の観点から、3nm以上であることが好ましく、電磁変換特性の観点から10nm以下であることが好ましい。また、A面の反対側のフィルム表面(B面)の表面粗さRaBは、加工工程でのハンドリング性の観点から、5nm以上であることが好ましく、テープとして巻いたときの押し圧による転写軽減の観点から17nm以下であることが好ましい。より好ましくはRaAが3〜9nm、RaBが6〜12nmの範囲であり、さらに好ましくはRaAが4〜8nm、RaBが7〜10nmの範囲である。
【0047】
本発明の二軸配向ポリエステルフィルムは、磁気テープへの加工工程や、磁気テープの記録再生時の高温条件下での寸法安定性の観点から、長手方向の温度膨張係数(α)が、−10×10-6〜5×10-6(/℃)の範囲にあることが好ましい。ここで、−(マイナス)は、収縮することを示している。さらに好ましくは、−8×10-6〜4×10-6(/℃)、最も好ましくは、−6×10-6〜3×10-6(/℃)の範囲である。
【0048】
本発明の二軸配向ポリエステルフィルムは、磁気テープへの加工工程や、磁気テープの記録再生時の高湿条件下での寸法安定性の観点から、湿度膨張係数(β)が、1×10-6〜12×10-6(/%RH)の範囲にあることが好ましい。さらに好ましくは、2×10-6〜11×10-6(/%RH)、最も好ましくは、3×10-6〜10×10-6(/%RH)の範囲である。
【0049】
本発明の二軸配向ポリエステルフィルムは、磁気記録テープ用、コンデンサー用、感熱転写リボン用、感熱孔版印刷原紙用などに好ましく用いられる。特に好ましい用途は、均一で微細な表面形態を必要とするデータストレージ用などの高密度磁気記録媒体である。そのデータ記録容量としては、好ましくは30GB(ギガバイト)以上、より好ましくは70GB以上、さらに好ましくは100GB以上である。また、該高密度磁気記録媒体用ベースフィルムの厚みは、3〜7μmが好ましい。より好ましくは3.5〜6.5μm、さらに好ましくは4〜6μmである。
【0050】
高密度磁気記録媒体として用いる場合、磁性層としては、強磁性金属薄膜や、強磁性金属微粉末を結合剤中に分散してなる磁性層や金属酸化物塗布による磁性層などが好適な例として挙げられる。強磁性金属薄膜としては、鉄、コバルト、ニッケルやその他の合金等が好ましい。また、強磁性金属微粉末としては、強磁性六方晶フェライト微粉末や、鉄、コバルト、ニッケルやその他の合金等が好ましい。結合剤としては、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、反応型樹脂や、これらの混合物などが好ましい。
【0051】
磁性層の形成法は、磁性粉を熱可塑性、熱硬化性、あるいは放射線硬化性などの結合剤と混練し、塗布、乾燥を行う塗布法、金属または合金を蒸着法、スパッタリング法、イオンプレコーティング法などにより、基材フィルム上に直接磁性金属薄膜層を形成する乾式法のいずれの方式も採用できる。
【0052】
本発明の磁気記録媒体においては、強磁性金属薄膜上に保護膜が設けられていてもよい。この保護膜によって、さらに走行耐久性、耐食性を改善することができる。保護膜としては、シリカ、アルミナ、チタニア、ジルコニア、酸化コバルト、酸化ニッケルなどの酸化物保護膜、窒化チタン、窒化ケイ素、窒化ホウ素などの窒化物保護膜、炭化ケイ素、炭化クロム、炭化ホウ素等の炭化物保護膜、グラファイト、無定型カーボン等の炭素からなる炭素保護膜があげられる。
【0053】
前記炭素保護膜は、プラズマCVD法、スパッタリング法等で作成したアモルファス構造、グラファイト構造、ダイヤモンド構造、もしくはこれらの混合物からなるカーボン膜であり、特に好ましくは一般にダイヤモンドライクカーボンと呼ばれる硬質カーボン膜である。
【0054】
また、この硬質炭素保護膜上に付与する潤滑剤との密着をさらに向上させる目的で、硬質炭素保護膜表面を酸化性もしくは不活性気体のプラズマによって表面処理しても良い。
【0055】
本発明では、磁気記録媒体の走行耐久性および耐食性を改善するため、上記磁性膜もしくは保護膜上に、潤滑剤や防錆剤を付与することが好ましい。
【0056】
次に本発明の二軸配向ポリエステルフィルムの製造方法について説明する。ただし、本発明は以下の方法に限定されるものではない。
【0057】
本発明の二軸配向ポリエステルフィルムは、ポリエステル樹脂を溶融成形したシートを、長手方向と幅方向に逐次二軸延伸または/および同時二軸延伸により延伸配向を付与したフィルムであり、長手、幅方向に一段階の二軸延伸を行った後、幅方向に多段階で微延伸を行い、さらに長手、幅方向の延伸を行い、高度に配向させることにより得られる。
【0058】
以下に、具体的な製造方法をポリエチレンテレフタレート(PET)フィルムの逐次二軸延伸の場合を例として説明する。
【0059】
まず、常法で得られたPETのペレットを180℃で3時間以上、真空乾燥した後、270〜300℃で溶融押出し、繊維焼結ステンレス金属フィルター内を通過させた後、T型口金よりシート状に吐出する。この溶融されたシートを、表面温度25〜30℃に冷却されたドラム上に静電気力で密着させて冷却固化し、実質的に無配向状態の未延伸ポリエステルフィルムを得る。
【0060】
次に、この未延伸フィルムを二軸延伸し、二軸配向させる。延伸方法としては、逐次二軸延伸法または同時二軸延伸法を用いることができる。ここでは、数本のロールの配置された縦延伸機を用いて、ロールの周速差を利用して縦方向に延伸し、続いてステンターにより横延伸を行い、さらにロール縦延伸機で再縦延伸を行い、再度ステンターにより横延伸を行う逐次二軸延伸方法について説明する。
【0061】
まず、未延伸ポリエステルフィルムを加熱ロール群で加熱し、長手方向に1.1〜2.0倍、好ましくは、1.2〜1.9倍、さらに好ましくは1.3〜1.8倍に予備延伸する(MD予備延伸)。延伸温度は(Tg(ポリエステルのガラス転移温度)+20)〜(Tg+100)℃の範囲が好ましく、より好ましくは(Tg+30)〜(Tg+90)℃の範囲、さらに好ましくは(Tg+40)〜(Tg+80)℃の範囲である。その後さらに長手方向に2〜5倍、好ましくは2.5〜4.5倍、さらに好ましくは3〜4倍に延伸する(MD延伸1)。延伸温度はTg〜(Tg+60)℃、好ましくは(Tg+5)〜(Tg+55)℃、さらに好ましくは(Tg+10)〜(Tg+50)℃の範囲である。その後20〜50℃の冷却ロール群で冷却し、このフィルムの両端部をクリップで把持して、テンターに導き、幅方向の延伸を行う(TD延伸1)。延伸温度はTg〜(Tg+80)℃が好ましく、より好ましくは(Tg+10)〜(Tg+70)℃、さらに好ましくは(Tg+20)〜(Tg+60)℃の範囲である。延伸倍率は、2.0〜6.0倍が好ましく、より好ましくは3.0〜5.0倍、さらに好ましくは3.5〜4.5倍の範囲である。
【0062】
さらにフィルムを加熱ロール群で加熱し、長手方向に1.1〜2.5倍、好ましくは1.2〜2.4倍、さらに好ましくは1.3〜2.3倍に再縦延伸し(MD延伸2)、20〜50℃の冷却ロール群で冷却する。延伸温度はTg〜(Tg+100)℃の範囲が好ましく、より好ましくは(Tg+20)〜(Tg+80)℃の範囲、さらに好ましくは(Tg+40)〜(Tg+60)℃の範囲である。次に、ステンターを用いて再び幅方向の延伸を行う(TD延伸2)。延伸温度はTg〜250℃の範囲が好ましく、より好ましくは(Tg+20)〜240℃の範囲、さらに好ましくは(Tg+40)〜220℃の範囲である。延伸倍率は1.1〜2.5倍の範囲が好ましく、より好ましくは1.15〜2.2倍、さらに好ましくは1.2〜2.0倍である。この延伸フィルムを緊張下または幅方向に弛緩しながら熱固定する。好ましい熱固定温度は、150〜250℃、より好ましくは170〜240℃、さらに好ましくは160〜220℃の範囲である。さらにこのフィルムを40〜180℃の温度ゾーンで幅方向に弛緩しながら冷却するのが好ましい。弛緩率は、幅方向の熱収縮率を低下させる観点から7%以上であることが好ましく、厚みむらやシワの発生の抑制の観点から13%以下であることが好ましい。より好ましくは7.5〜12.5%、さらに好ましくは8〜12%の範囲である。この時、120〜180℃の範囲と40〜120℃の範囲の2段階以上で徐冷するのが好ましい。この後さらに、幅方向に微延伸(TD微延伸)する。延伸温度は40〜75℃の範囲が好ましく、延伸倍率は1.01〜1.05倍の範囲で行うことが好ましい。この微延伸を行うことによって、幅方向の配向度が向上し、構造が固定され、本発明の二軸配向ポリエステルフィルムが得られやすいので、好ましい。
【0063】
その後、フィルムエッジを除去し、ロールに巻き取る。さらに必要に応じて、フィルムをコアに巻いた状態(ロール状フィルム)で、熱風オーブン内で加熱処理してもよい。好ましい処理温度は、(Tg−10)〜(Tg−60)℃の範囲、より好ましくは(Tg−15)〜(Tg−55)℃の範囲、さらに好ましくは(Tg−20)〜(Tg−50)℃の範囲である。好ましい処理時間は、10〜360時間の範囲、より好ましくは24〜240時間の範囲、さらに好ましくは72〜168時間である。また、このロール状フィルムでの加熱処理を、上記温度および時間の範囲内で、温度、時間を変更して2段階以上の多段階で行うこともできる。このロール状加熱処理を行うことによって、クリープ特性等の寸法安定性が改良されるので好ましい。
【0064】
[物性の測定方法ならびに効果の評価方法]
特性値の測定方法ならびに効果の評価方法は次の通りである。
【0065】
(1)ヤング率
ASTM−D882に規定された方法に従って、オリエンテック(株)製フイルム強伸度自動測定装置“テンシロンAMF/RTA−100”を用いて、幅10mm、試長100mmのサンプルを、温度23℃、湿度65%RH、引張り速度200mm/分の条件で、5回測定を行い、その平均値をとった。
【0066】
(2)温度膨張係数(/℃)
フィルムを幅4mmにサンプリングし、試長15mmになるように、真空理工(株)製TMA TM−3000および加熱制御部TA−1500にセットした。0.5gの荷重をフィルムにかけて、温度を室温(23℃)から50℃まで上昇させた後、一旦、室温まで温度を戻した。その後、再度温度を室温から50℃まで上昇させた。その時の、30℃から40℃までのフィルムの変位量(ΔL μm)を測定し、次式から温度膨張係数を算出した。
温度膨張係数(/℃)={ΔL/(15×1000)}/(40−30)
【0067】
(3)tanδ
オリエンテック(株)製非共振強制伸張振動型装置“RHEOVIBRON”DDV−II−EAを用いて、駆動周波数3.5Hz、測定領域−120〜200℃、昇温速度2℃/分で測定した。詳細な測定条件を下記に示す。
【0068】
試料長 :40mm
試料幅 :4mm
振動変位(歪み):16μm(片振幅)
初荷重 :約6g
測定温度間隔 :2℃
測定雰囲気 :窒素ガス
試験室雰囲気 :23±2℃、60±5%RH
上記条件下で測定したデータをもとに、tanδを縦軸(0〜0.30)、温度(−120〜200℃)を横軸としたグラフを作成し、tanδの最大値とそのときの温度を読み、ピーク値、ピーク温度とした。
【0069】
(4)熱収縮率
JIS−C2318に規定された方法に従って、幅10mm、標線間隔約100mmのサンプルを、温度100℃、荷重0.5g、で30分間熱処理した。その熱処理前後の標線間隔を、(株)テクノニーズ製熱収縮率測定器を用いて測定し、次式
熱収縮率(%)=[(L0−L)/L0]×100
L0:加熱処理前の標線間隔
L:加熱処理後の標線間隔
から熱収縮率を算出した。
【0070】
(5)表面粗さRa
小坂研究所製の高精度薄膜段差測定器ET−10を用いて、触針先端半径0.5m、触針荷重5mg、測定長1mm、カットオフ値0.08mmでの中心線平均粗さRaを、フィルム幅方向に走査して、20回測定を行い、その平均値をとった。
【0071】
(6)湿度膨張係数(/%RH)
フィルムを幅10mmにサンプリングし、試長200mmになるように、大倉インダストリー製のテープ伸び試験器にセットし、温度30℃、湿度40%RHに30分保持し、その後10g荷重下で80%RHまで変化させ30分保持した後、変位量(ΔL mm)を測定し、次式
湿度膨張係数(/%RH)=(ΔL/200)/(80−40)
から湿度膨張係数を算出した。
【0072】
(7)ガラス転移温度(Tg)
擬似等温法にて下記装置および条件で比熱測定を行い、JIS K7121に従ってガラス転移温度(Tg)を決定した。
【0073】
装置: TA Instrument社製温度変調DSC
測定条件:
加熱温度:270〜570K(RCS冷却法)
温度校正:高純度インジウムおよびスズの融点
温度変調振幅:±1K
温度変調周期:60秒
昇温ステップ:5K
試料重量:5mg
試料容器:アルミニウム製開放型容器(22mg)
参照容器:アルミニウム製開放型容器(18mg)
なお、ガラス転移温度(Tg)は下記式
ガラス転移温度=(補外ガラス転移開始温度+補外ガラス転移終了温度)/2
により算出した。
【0074】
(8)固有粘度
オルトクロロフェノール中、25℃で測定した溶液粘度から下式により計算される値を用いる。
ηsp/C=[η]+K[η]2・C
ここで、ηsp=(溶液粘度/溶媒粘度)−1、Cは溶媒100mlあたりの溶解ポリマ重量(g/100ml、通常1.2)、Kはハギンス定数(0.343とする)である。また、溶液粘度、溶媒粘度はオストワルド粘度計を用いて測定した。
【0075】
(9)磁気テープの走行耐久性および保存安定性
二軸配向ポリエステルフィルムの表面に、下記組成の磁性塗料と非磁性下層塗料とをエクストルージョンコーターにより重層塗布(上層は磁性塗料で、塗布厚0.2μm、非磁性下層の厚みは適宜変化させた。)し、磁気配向させ、乾燥させる。次いで反対面に、下記組成のバックコート層を形成した後、小型テストカレンダー装置(スチール/ナイロンロール、5段)で、温度85℃、線圧200kg/cmでカレンダー処理した後、70℃で、48時間キュアリングして、テープ原反を得た。上記テープ原反を1/2インチ幅にスリットし、磁気テープとして、長さ670m分を、カセットに組み込んでカセットテープとした。
【0076】
(磁性塗料の組成)
・強磁性金属粉末 :100重量部
・スルホン酸Na変性塩化ビニル共重合体: 10重量部
・スルホン酸Na変性ポリウレタン : 10重量部
・ポリイソシアネート : 5重量部
・ステアリン酸 : 1.5重量部
・オレイン酸 : 1重量部
・カーボンブラック : 1重量部
・アルミナ : 10重量部
・メチルエチルケトン : 75重量部
・シクロヘキサン : 75重量部
・トルエン : 75重量部
(非磁性下層塗料の組成)
・酸化チタン :100重量部
・カーボンブラック : 10重量部
・スルホン酸Na変性塩化ビニル共重合体: 10重量部
・スルホン酸Na変性ポリウレタン : 10重量部
・メチルエチルケトン : 30重量部
・メチルイソブチルケトン : 30重量部
・トルエン : 30重量部
(バックコートの組成)
・カーボンブラック(平均粒径20nm) : 95重量部
・カーボンブラック(平均粒径280nm): 10重量部
・αアルミナ : 0.1重量部
・酸化亜鉛 : 0.3重量部
・スルホン酸Na変性塩化ビニル共重合体 : 30重量部
・スルホン酸Na変性ポリウレタン : 20重量部
・シクロヘキサノン :200重量部
・メチルエチルケトン :300重量部
・トルエン :100重量部
【0077】
作成したカセットテープを、IBM製Magstar3590 MODEL B1A Tape Driveを用い、100時間走行させ、次の基準
○:テープ端面の伸び、折れ曲がりがなく、削れ跡が見られない
△:テープ端面の伸び、折れ曲がりはないが、一部削れ跡が見られる
×:テープ端面の一部が伸び、ワカメ状の変形が見られ、削れ跡が見られる
でテープの走行耐久性を評価した。
また、上記作成したカセットテープをIBM製Magstar3590 MODEL B1A Tape Driveを用い、データを読み込んだ後、カセットテープを60℃、80%RHの雰囲気中に100時間保存した後、データを再生して次の基準
○:テープ幅に異常がなく、トラックずれも無く、正常に再生した
△:テープ幅に異常が無いが、一部に読みとり不可が見られる
×:テープ幅に変化があり、読みとり不可が見られる
で、テープの保存安定性を評価した。
【0078】
(10)テープ幅変化
上記(9)で作成したカセットテープを、25℃、65%RHの雰囲気中に24時間保存した後、テープ走行試験機を用いて、下記の1〜5の条件で順番に走行させた時の幅方向の寸法変化をレーザ寸法測定器で常時読みとり、下記のとおり走行前後でのテープ幅変化を求めた。条件1の温度、湿度、張力下で走行前のテープ幅の初期値をL0(μm)、下記条件5で走行させた後のテープ幅をL1(μm)として、以下の式よりテープ幅変化を算出した。
条件1:20℃、50%RH、張力 85g 走行回数 3回
条件2:20℃、50%RH、張力140g 走行回数 3回
条件3:40℃、60%RH、張力140g 走行回数 100回
条件4:20℃、50%RH、張力140g 走行回数 3回
条件5:20℃、50%RH、張力 85g 走行回数 3回
テープ幅変化(μm)=|L0−L1|
【0079】
(11)フィルムの加工適性
500mm幅に巻き取られたフィルムを、アンワインダーから巻出しながら、搬送速度20m/分で、井上金属工業株式会社製のオーブン処理装置に供給し、180℃の熱処理を施して、100mの長さで巻き取った。その際に、蛇行などにより、巻き取ったフィルムの端部が10mmを超えて突出して不揃いとなったものを「×」、端部の突出が5mm以上、10mm以下のもの、また、5mm未満であるが加工中にしわが観測されたものを「△」、端部の突出が5mm未満であり、かつ加工中にしわが観測されなかったものを「○」とした。
【0080】
(12)電磁変換特性(C/N)
上記(9)で作成したテープ原反を8mm幅にスリットし、パンケーキを作成した。次いで、このパンケーキから長さ200m分をカセットに組み込んで、カセットテープとした。
【0081】
このテープについて、市販のHi8用VTR(SONY社製 EV−BS3000)を用いて、7MHz±1MHzのC/Nの測定を行った。このC/Nを市販されているHi8用MPビデオテープと比較して、次の通りランク付けした。
【0082】
+3dB以上のもの :◎
+1dB以上、+3dB未満のもの :○
+1dB未満のもの :×
【0083】
【実施例】
以下に、本発明をより明確にするための実施例、比較例を示す。
【0084】
実施例1
押出機A、B2台を用い、280℃に加熱された押出機Aには、ポリエチレンテレフタレート(PET)−I(固有粘度0.62、平均径0.3μmの球状シリカ粒子0.4重量%配合)のペレットを180℃で3時間真空乾燥した後に供給し、同じく280℃に加熱された押出機Bには、PET−II(固有粘度0.62、平均径0.3μmの球状架橋ポリスチレン粒子1.0重量%と平均径0.8μmの球状架橋ポリスチレン粒子0.1重量%配合)のペレットを180℃で3時間真空乾燥した後に供給した。溶融したPET−IおよびPET−IIをTダイ中で合流させ、表面温度25℃のキャストドラム上に静電印加法により密着させて冷却固化し、積層厚みの比がPET−I/PET−II=13/1の積層未延伸フィルムを得た。この未延伸フィルムを表1に示す条件で延伸を行った。まず、数本のロールの配置された縦延伸機を用いて、ロールの周速差を利用して長手方向に120℃で1.7倍に予備延伸を行い、さらに105℃で3.2倍に延伸し、冷却した。このフィルムの両端部をクリップで把持して、テンターに導き、幅方向に延伸し、さらにロール縦延伸機で再縦延伸後、ステンターにより再横延伸、209℃の温度で熱固定を施し、140℃の冷却ゾーンで幅方向に6.0%、さらに103℃のゾーンで幅方向に1.8%の弛緩率で弛緩処理した後、60℃で1.02倍に微延伸を行った。そのフィルムを室温まで徐冷して巻取り、二軸配向ポリエステルフィルムを得た。なお、フィルム厚みは押出量を調節して4.5μmとした。
【0085】
得られた二軸配向ポリエステルフィルムの製膜条件を表1に、各物性を表2、表3に示す。このフィルムは、表3に示したとおり、テープ幅変化が小さく、走行耐久性、保存安定性、加工適性及び電磁変換特性に優れていた。
【0086】
比較例1
弛緩処理後の幅方向微延伸を行わなかったこと以外は、実施例1と同様の方法にて、厚さ4.8μmのポリエステルフィルムを得た。得られた二軸配向ポリエステルフィルムの各物性を表2、表3に示す。
【0087】
比較例2
実施例1と同様の方法にて、積層未延伸フィルムを得た。該未延伸フィルムを、長手方向の予備延伸、再縦延伸、再横延伸を行わず、延伸倍率、温度を表1に示した条件に変更した以外は実施例1と同様に、延伸、熱固定、弛緩処理、幅方向微延伸を行い、徐冷して巻き取り、厚さ5.0μmのポリエステルフィルムを得た。得られた二軸配向ポリエステルフィルムの各物性を表2、表3に示す。
【0088】
実施例2
実施例1と同様の方法にて、積層未延伸フィルムを得た。該未延伸フィルムを、表1に示した条件に変更した以外は実施例1と同様に、延伸、熱固定を行った。その後148℃の冷却ゾーンで幅方向に7.5%弛緩処理を行い、さらに幅方向に65℃で1.04倍に微延伸を行い、徐冷して巻き取り、厚さ5.0μmのポリエステルフィルムを得た。得られたフィルムを、ロール状のまま60℃に調節された熱風オーブン内で、72時間熱処理を行った。
【0089】
得られた二軸配向ポリエステルフィルムの各物性を表2、表3に示す。このフィルムは、表3に示したとおり、テープ幅変化が小さく、走行耐久性、保存安定性、加工適性及び電磁変換特性に優れていた。
【0090】
比較例3
PET(固有粘度0.62、平均径0.3μmの球状架橋ポリスチレン粒子1.0重量%と平均径0.8μmの球状架橋ポリスチレン粒子0.1重量%配合)のペレットを180℃で3時間真空乾燥した後、押出機に供給し、280℃にて溶融押出し、Tダイよりシート状に吐出した。さらにこのシートを表面温度25℃のキャストドラム上に静電印加法により密着させて冷却固化し、未延伸フィルムを得た。この未延伸フィルムを再横延伸および弛緩処理後の幅方向の微延伸、ロール状熱処理を行わず、延伸条件を表1のように変更したこと以外は、実施例1と同様に行った。得られた二軸配向ポリエステルフィルムの各物性を表2、表3に示す。
【0091】
実施例3
常法により得られたPET(固有粘度0.85)のペレット(50重量%)とポリエーテルイミド(PEI)のペレット(”Ultem”1010(General Electric社 登録商標))(50重量%)を280℃に加熱されたベント式の二軸混練押出機に供給して、滞留時間1分にて溶融押出し、PEIを50重量%含有したペレット(I)を得た。押出機A、B2台を用い、280℃に加熱された押出機Aには、得られたPEI含有ペレット(I)とPET(固有粘度0.62、平均径0.3μmの球状架橋ポリスチレン粒子0.4重量%配合)のペレット(II)を20:80の重量比でドライブレンドしたもの(PET/PEI−III)を180℃で3時間真空乾燥した後に供給し、同じく280℃に加熱された押出機Bには、PET(固有粘度0.62、平均径0.3μmの球状架橋ポリスチレン粒子0.7重量%と平均径0.8μmの球状架橋ポリスチレン粒子0.1重量%配合)のペレット(IV)を180℃で3時間真空乾燥した後に供給した。これらをTダイ中で合流させ、表面温度25℃のキャストドラム上に、静電印加法により密着させて冷却固化し、積層厚みの比が(PET/PEI−III)/PET−IV=18/1のPEI含有の積層未延伸フィルムを得た。この得られたフィルムを表1に示した条件で、実施例1と同様に延伸、熱固定、弛緩処理、微延伸を行い、室温まで徐冷して巻取った。フィルム厚みは押出量を調節して5.1μmに合わせた。
【0092】
得られた二軸配向ポリエステルフィルムの各物性を表2、表3に示す。このフィルムは、表3に示したとおり、テープ幅変化が小さく、走行耐久性、保存安定性、加工適性及び電磁変換特性に優れていた。
【0093】
比較例4
弛緩処理後の幅方向微延伸を行わなかったこと以外は、実施例3と同様の方法にて、厚さ4.8μmのポリエステルフィルムを得た。得られた二軸配向ポリエステルフィルムの各物性を表2、表3に示す。
【0094】
実施例4
実施例3と同様の方法にて、積層未延伸フィルムを得た。該未延伸フィルムを、表1に示した条件に変更した以外は実施例3と同様にして、延伸、熱固定、弛緩処理を行い、さらに幅方向に微延伸して、厚さ4.2μmのポリエステルフィルムを得た。得られたフィルムを、ロール状のまま70℃に調節された熱風オーブン内で、90時間熱処理を行った。
【0095】
得られた二軸配向ポリエステルフィルムの各物性を表2、表3に示す。このフィルムは、表3に示したとおり、テープ幅変化が小さく、走行耐久性、保存安定性、加工適性及び電磁変換特性に優れていた。
【0096】
実施例5
ポリエチレンテレフタレートをポリエチレン−2,6−ナフタレンジカルボキシレート(PEN)に変更したこと以外は、実施例1と同様にして、積層未延伸フィルムを得た。該未延伸フィルムを、表1に示した条件に変更した以外は実施例4と同様に、延伸、熱固定、弛緩処理、幅方向微延伸、ロール状熱処理を行い、厚さ4.5μmのポリエステルフィルムを得た。
【0097】
得られた二軸配向ポリエステルフィルムの各物性を表2、表3に示す。このフィルムは、表3に示したとおり、テープ幅変化が小さく、走行耐久性、保存安定性、加工適性及び電磁変換特性に優れていた。
【0098】
比較例5
延伸条件を表1のように変更し、再縦延伸、再横延伸、ロール状熱処理を行わなかったこと以外は、実施例5と同様に行った。得られた二軸配向ポリエステルフィルムの各物性を表2、表3に示す。
【0099】
実施例6,7
本実施例では、ポリイミドとして下記のポリイミドA,Bを使用して作成した二軸配向ポリエステルフィルムの例を示す。
(1)ポリイミドA
イソホロンジイソシアネート200gを窒素雰囲気下でN−メチルー2−ピロリドン(NMP)3000ml中に添加しかくはんする。次いで、この溶液に無水ピロメリット酸196gを室温で添加した後、徐々に昇温する。その後、180℃で6時間加熱すると、二酸化炭素の発生が終了したので加熱を止めた。このポリマー溶液を水中に展開して洗浄した後、ここで得られたポリマーを乾燥し、下記式で示す構造単位からなるポリイミドAを得た。
【化10】
【0100】
(2)ポリイミドB
窒素気流下にて、ビフェニルテトラカルボン酸二無水物147g(0.5mol)をN−メチル−2−ピロリドン(NMP)3000mlに投入した。この溶液に、トランス−1,4−ジアミノシクロヘキサン57g(0.5mol)をNMP17.6gに溶解したものを滴下し、室温で2時間、さらに50℃で4時間かくはんし、ポリアミド酸溶液を得た。この溶液を冷却後、水500mlに投入し、ポリマーを析出させた。析出したポリマーを濾取し、窒素中、250℃で2時間熱処理し、下記式で示す構造単位からなるポリイミドBを得た。
【化11】
【0101】
ここで得られたポリイミドA,Bのそれぞれをポリエーテルイミド“ウルテム”の代わりに使用した以外は実施例3と同様の方法で、積層未延伸フィルムを得た。この得られたフィルムを表1に示した条件で、延伸、熱固定、弛緩処理、微延伸を行い、室温まで徐冷して巻取った。フィルム厚みは押出量を調節して5.0μmに合わせた。実施例6で得られた二軸配向ポリエステルフィルムにおいて、ポリイミドAを含む層中におけるポリイミドAの含有量は10重量%であり、実施例7で得られた二軸配向ポリエステルフィルムにおいて、ポリイミドBを含む層中におけるポリイミドBの含有量は10重量%である。
【0102】
得られた二軸配向ポリエステルフィルムの各物性を表2、表3に示す。このフィルムは、表3に示したとおり、テープ幅変化が小さく、走行耐久性、保存安定性、加工適性及び電磁変換特性に優れていた。
【0103】
【表1】
【0104】
【表2】
【0105】
【表3】
【0106】
【発明の効果】
二軸配向ポリエステルフィルムにおいて、長手方向のヤング率、幅方向の温度膨張係数、tanδのピーク温度およびピーク値を本発明の範囲内とすることにより、特に高密度磁気記録媒体のベースフィルムに適した特性を具備することができ、フィルム加工時の寸法安定性が良好で、磁気テープとしたときの記録トラックずれが起こりにくく、走行耐久性、保存安定性、加工適性及び電磁変換特性に優れたものとなり、その工業的価値は極めて高い。
Claims (7)
- フィルム長手方向のヤング率が6〜15GPaの範囲であり、フィルム幅方向の温度膨張係数が0〜12ppm/℃の範囲であり、かつ、tanδのピーク温度が120〜180℃の範囲、ピーク値が0.10〜0.25の範囲であることを特徴とする二軸配向ポリエステルフィルム。
- フィルム幅方向のヤング率が4.5〜9.0GPaである請求項1に記載の二軸配向ポリエステルフィルム。
- フィルム幅方向の100℃熱収縮率が0〜0.3%の範囲である請求項1または請求項2に記載の二軸配向ポリエステルフィルム。
- 一方のフィルム表面(A面)の表面粗さRaAが3〜10nmの範囲であり、A面の反対側のフィルム表面(B面)の表面粗さRaBが5〜17nmである請求項1〜3のいずれかに記載の二軸配向ポリエステルフィルム。
- ポリエステルがポリエチレンテレフタレート、ポリエチレン−2,6−ナフタレンジカルボキシレート、またはこれらの共重合体または変性体である請求項1〜4のいずれかに記載の二軸配向ポリエステルフィルム。
- ポリイミドを5〜30重量%含有するポリエステル樹脂組成物からなる請求項5に記載の二軸配向ポリエステルフィルム。
- 請求項1〜6のいずれかに記載の二軸配向ポリエステルフィルムをベースフィルムとして用いたデータテープ用磁気記録媒体。
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