JP2020164807A - 二軸配向ポリエステルフィルム - Google Patents

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Abstract

【課題】走行性や巻き取り性に優れ、さらには寸法安定性に優れた二軸配向ポリエステルフィルムであって、磁気記録媒体とした際に平滑な磁性層を有すると共に温度や湿度の環境変化や保存による寸法変化が小さい、エラーレートの少ない高密度磁気記録媒体となる二軸配向ポリエステルフィルムを安定に提供すること。【解決手段】二軸配向ポリエステルフィルムの少なくとも一方の最外層表面において、高さ60nm以上の突起個数が2,000〜60,000個/mm2、高さ60nmにおける突起の切り口の平均突起面積が0.03〜0.18μm2である二軸配向ポリエステルフィルムとする。【選択図】なし

Description

本発明は、走行性やスリット性、寸法安定性および表面性に優れた二軸配向ポリエステルフィルムに関するものであり、データストレージなどの塗布型磁気記録媒体のベースフィルムに好適に用いることができる二軸配向ポリエステルフィルムに関するものである。
二軸配向ポリエステルフィルムはその優れた熱特性、寸法安定性、機械特性および表面形態の制御のし易さから各種用途に使用されており、特に磁気記録媒体などの支持体としての有用性がよく知られている。磁気記録媒体には常に高密度記録化が要求され、更なる高密度記録を達成するためには、磁性層の薄膜化や微粒子磁性体を使用し磁性層表面の平滑性をさらに向上させることは有効である。
近年の強磁性六方晶フェライト粉末を用いてなる磁気記録媒体用支持体においては、磁性層や非磁性層、バックコート層、さらには支持体自体の薄膜化に伴い平滑面のみならず走行面の粗面化が制約されている。製造過程で磁気記録媒体としてロール状態で保存する場合、走行面に形成されている突起が磁性面に転写し、平滑な磁性層表面に窪みを形成させたり、支持体の薄膜化に伴い支持体に含有している大きな粒子が平滑面に突き上げられ磁性層表面になだらかな凸状のウネリを発生させ磁性層表面の平滑性が低下するといった問題がある。磁性層表面の平滑性を高めるために支持体に含有する粒子の小径化を図り、超高精細な表面として平滑性を向上させると、走行性や巻き取り、さらには表面の耐久性が不十分となる。
したがって、スリット性と表面の平滑性の両立といった特性の改善に対する要求は高密度記録化のためには常に発生する課題といえる。
上記課題を解決するために、微細な粒子を含有させて、フィルム表面の粗さや突起高さと個数を制御し磁性層表面への転写を抑制したポリエステルフィルム(例えば特許文献1)が検討されている。しかしながら、バックコート層側のベースフィルム表面に形成された特定の高さや大きさの突起を規定しても磁性層やバックコート層が薄く高精細な表面を有する強磁性六方晶フェライト粉末を用いてなる磁気記録媒体用支持体に用いる場合には、依然として粗大突起の低減には至らず、転写による磁性面の平滑性の低下を解消できないのが実情である。また、磁性層を形成しない側の積層厚みが厚いため、表面突起による反対面(磁性層側)への突き上げにより磁性層側の平滑性の欠陥は依然として解消できない。さらには、含有粒子の小径化に伴い突起が低くなったことにより走行性に寄与する高さを有する突起が減少し走行性や巻き取り性、表面の耐摩耗性に問題が残る。また、ポリエステルフィルム表面のうねりを特定の範囲内に制御することで優れた巻き取り性と電磁変換特性を両立したポリエステルフィルム(例えば特許文献2)や特定の突起高さを有する突起の割合を規定し走行性と表面性を両立させた二軸配向ポリエステルフィルム(例えば特許文献3)がある。しかし、高精細な表面が要求される強磁性六方晶フェライト粉末を用いてなる磁気記録媒体用支持体に用いる場合には、特定の高さの突起の割合を規定するだけではバックコート層表面の突起による磁性層表面への転写痕の総数は低下するが、大きな面積で凹みを形成する転写痕の存在が判明し、磁性層表面の平滑性は未だ不十分である。
特開2012−153100号公報 特開2012−153099号公報 特開2016−79410号公報
本発明者らは上記目的を解決するために鋭意検討を重ねた結果、磁性面への転写や突起の突き上げによる磁性層表面の平滑性の低下を抑制するために走行面の粗さや表面突起の高さと個数を制御するだけでは必ずしも磁性層表面の欠陥を低減できず、走行性と平滑性を高いレベルで両立するには限界があると判断した。さらに検討を重ねた結果、磁性層表面の転写痕には深さや大きさに分布があることが判明し、中でも特に転写痕の深さに関わらず大きな領域で凹む転写痕を低減することがさらなる磁性層表面の平滑性のために重要となる事を見出し、本発明に到達した。
本発明の目的は、上記の問題を解決した、走行性やスリット性、寸法安定性に優れた二軸配向ポリエステルフィルムであって、磁気記録媒体とした際に平滑な磁性層を有すると共に温度や湿度の環境変化や保存による寸法変化が小さく、ミッシングパルスの発生頻度に優れた高密度磁気記録媒体となる二軸配向ポリエステルフィルムを安定に提供することにある。
上記課題を解決するための本発明は、次の各構成を特徴とするものである。
(1)二軸配向ポリエステルフィルムの少なくとも一方の最外層表面において、高さ60nm以上の突起個数が2,000〜60,000個/mm、高さ60nmにおける突起の切り口の平均突起面積が0.03〜0.18μmである二軸配向ポリエステルフィルム。
(2)上記(1)に記載の特徴を有する最外層表面(B面)において、高さ60nmにおける突起面積が1μm以上の突起が100個/mm以下である、上記(1)に記載の二軸配向ポリエステルフィルム。
(3)B面の表面粗さ(SRa)が3〜15nm以下である、上記(2)に記載の二軸配向ポリエステルフィルム。
(4)幅方向の湿度膨張係数が0〜6.5ppm/%RHである、上記(1)〜(3)のいずれかに記載の二軸配向ポリエステルフィルム。
(5)B面の反対側の最外層表面(A面)の表面粗さ(SRa)が0.5〜5nmである、上記(1)〜(4)のいずれかに記載の二軸配向ポリエステルフィルム。
(6)塗布型デジタル記録方式の磁気記録媒体用ベースフィルムに用いられる、上記(1)〜(5)のいずれかに記載の二軸配向ポリエステルフィルム。
本発明の二軸配向ポリエステルフィルムは走行性やスリット性、寸法安定性に優れた二軸配向ポリエステルフィルムであって、磁気記録媒体とした際に平滑な磁性層を有すると共に温度や湿度の環境変化や保存による寸法変化が小さい、ミッシングパルスの発生頻度に優れた高密度磁気記録媒体となる二軸配向ポリエステルフィルムを得ることができる。
本発明において用いるポリエステルとしては、例えば、芳香族ジカルボン酸、脂環族ジカルボン酸または脂肪族ジカルボン酸などの酸成分やジオール成分を構成単位(重合単位)とするポリマーで構成されたものを用いることができる。
芳香族ジカルボン酸成分としては、例えば、テレフタル酸、イソフタル酸、フタル酸、1,4−ナフタレンジカルボン酸、1,5−ナフタレンジカルボン酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、4,4’−ジフェニルジカルボン酸、4,4’−ジフェニルエーテルジカルボン酸、4,4’−ジフェニルスルホンジカルボン酸等を用いることができ、なかでも好ましくは、テレフタル酸、フタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸を用いることができる。脂環族ジカルボン酸成分としては、例えば、シクロヘキサンジカルボン酸等を用いることができる。脂肪族ジカルボン酸成分としては、例えば、アジピン酸、スベリン酸、セバシン酸、ドデカンジオン酸等を用いることができる。これらの酸成分は一種のみを用いてもよく、二種以上を併用してもよい。
ジオール成分としては、例えば、エチレングリコール、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオール、ネオペンチルグリコール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,2−シクロヘキサンジメタノール、1,3−シクロヘキサンジメタノール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリアルキレングリコール、2,2’−ビス(4’−β−ヒドロキシエトキシフェニル)プロパン等を用いることができ、なかでも、エチレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、ジエチレングリコール等を好ましく用いることができ、特に好ましくは、エチレングリコール等を用いることができる。これらのジオール成分は一種のみを用いてもよく、二種以上を併用してもよい。
ポリエステルには、ラウリルアルコール、イソシアン酸フェニル等の単官能化合物が共重合されていてもよいし、トリメリット酸、ピロメリット酸、グリセロール、ペンタエリスリトール、2,4−ジオキシ安息香酸、等の3官能化合物などが、過度に分枝や架橋をせずポリマーが実質的に線状である範囲内で共重合されていてもよい。さらに酸成分、ジオール成分以外に、p−ヒドロキシ安息香酸、m−ヒドロキシ安息香酸、2,6−ヒドロキシナフトエ酸などの芳香族ヒドロキシカルボン酸およびp−アミノフェノール、p−アミノ安息香酸などを本発明の効果が損なわれない程度の少量であればさらに共重合せしめることができる。
ポリマーの共重合割合はNMR法(核磁気共鳴法)や顕微FT−IR法(フーリエ変換顕微赤外分光法)を用いて調べることができる。
ポリエステルは、二軸延伸を施せること、および、寸法安定性などの本発明の効果を発現するために、ガラス転移温度が150℃未満のものを好適に使用できる。本発明において用いるポリエステルとしては、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート(ポリエチレン−2,6−ナフタレート)が好ましく、また、これらの共重合体や変性体でもよく、他の熱可塑性樹脂とのポリマーアロイでもよい。ここでいうポリマーアロイとは高分子多成分系のことであり、共重合によるブロックコポリマーであってもよいし、混合などによるポリマーブレンドでもよい。本発明で用いるポリエステルとしては特に、結晶子サイズや結晶配向度を高めるプロセスが適用しやすいことから主成分がポリエチレンテレフタレートであることがより好ましい。ここで、主成分とはフィルム組成中80質量%以上であることをいう。
本発明で用いるポリエチレンテレフタレートをポリマーアロイとする場合、他の熱可塑性樹脂は、ポリエステルと相溶するポリマーが好ましく、ポリエーテルイミド樹脂などがより好ましい。ポリエーテルイミド樹脂としては、例えば以下で示すものを用いることができる。
Figure 2020164807
(ただし、上記式中Rは、6〜30個の炭素原子を有する2価の芳香族または脂肪族残基、Rは6〜30個の炭素原子を有する2価の芳香族残基、2〜20個の炭素原子を有するアルキレン基、2〜20個の炭素原子を有するシクロアルキレン基、および2〜8個の炭素原子を有するアルキレン基で連鎖停止されたポリジオルガノシロキサン基からなる群より選択された2価の有機基である。)
上記R、Rとしては、例えば、下記式群に示される芳香族残基を挙げることができる。
Figure 2020164807
本発明では、ポリエステルとの親和性、コスト、溶融成形性等の観点から、2,2−ビス[4−(2,3−ジカルボキシフェノキシ)フェニル]プロパン二無水物とm−フェニレンジアミン、またはp−フェニレンジアミンとの縮合物である、下記式で示される繰り返し単位を有するポリマーが好ましい。
Figure 2020164807
または
Figure 2020164807
(nは2以上の整数、好ましくは20〜50の整数である。)
このポリエーテルイミドは、“ウルテム”の商品名で、SABICイノベーティブプラスチック社より入手可能であり、「Ultem(登録商標)1000」、「Ultem(登録商標)1010」、「Ultem(登録商標)1040」、「Ultem(登録商標)5000」、「Ultem(登録商標)6000」および「Ultem(登録商標)XH6050」シリーズや「Extem(登録商標) XH」および「Extem(登録商標) UH」の登録商標名等で知られているものである。
本発明の二軸配向ポリエステルフィルムは、平均粒径が0.01〜0.3μm以下の不活性粒子を含有する層(B層)を少なくとも1層有する2層以上の積層構成を有することが好ましい。この場合、B層は走行性を担う層として機能し、フィルムの一方の最外層として設けられる。もう一方の最外層には平滑性を担う層(A層)が設けられている少なくとも2層以上の積層構成が本発明の効果を得るためには好ましい。
本発明の二軸配向ポリエステルフィルムを磁気記録媒体用ベースフィルムとして用いる場合は、上記したB層側の表面(B面)側にバックコート層(以下BC層という)を設けることが高密度磁気記録媒体を得る上で好ましく、磁性層に強磁性六方晶フェライト粉末を用いてなる磁気記録媒体はベースフィルムのみならず磁性層および非磁性下層やBC層自体の厚みも薄膜化の傾向にある。特に、BC層の厚みが0.4μm以下と薄膜化するとBC層表面が支持体に起因する突起の影響を受け易くなり、BC層表面の平滑性が低下する。B層表面の特定の高さの突起個数や、平均突起面積を本発明の範囲に規定することによって、より薄膜化したBC層であってもその表面の平滑性を損なうことなくミッシングパルスの発生頻度に優れた電磁変換特性を発揮できる。
本発明の二軸配向ポリエステルフィルムは、少なくとも一方の最外層表面において原子間力顕微鏡測定により求められる高さ60nm以上の突起個数が2,000〜60,000個/mmである。好ましくは、5,000〜50,000個/mmであり、さらに好ましくは10,000個〜40,000個/mmである。
なお、上記した本発明の高さ60nm以上の突起個数は、原子間力顕微鏡測定により求められる基準面からの高さ60nmにおける突起個数である。該突起個数が下限値以下となれば走行性が悪化するためスリット性が低下する。上限値を超える、例えば、磁気記録テープとして巻き取った際にBC層表面の凹凸が磁性層表面へ転写するために転写痕の数が多くなりミッシングパルスの発生頻度が増加する場合がある。
また、本発明の二軸配向ポリエステルフィルムの少なくとも一方の最外層表面において高さ60nmにおける突起の切り口の平均突起面積は0.03〜0.18μmである。好ましくは0.05〜0.12μmである。
さらに、本発明の二軸配向ポリエステルフィルムの少なくとも一方の最外層表面において、原子間力顕微鏡測定により求められる基準面からの高さ60nmにおける突起の切り口の突起面積が1μm以上の突起は100個/mm以下であることが好ましく、より好ましくは0〜100個/mm、さらに好ましくは30〜100個/mmである。より好ましくは50〜80個/mmである。突起面積が1μm以上の突起個数が100個/mmを超えると磁性層表面の転写痕が多くなりすぎ、磁性層表面の平滑性が著しく低下し、ミッシングパルスが多発する傾向がある。
この高さ60nmにおける突起の切り口の突起面積および平均突起面積は、原子間力顕微鏡により求められ、基準面からの高さ60nmにおける突起の切り口の面積である。該平均突起面積が下限値以下となれば、突起の耐久性が著しく低下し、走行性が悪化する場合がある。また、上限値を超えると、例えば、磁気記録テープとして巻き取った際にBC層表面の凹凸による磁性層表面の転写痕が大きくなり、結果として大きな領域で凹むために磁性層表面の平滑性が著しく低下し、ミッシングパルスの発生頻度が増加する場合がある。なお、上記の特徴を有する最外層表面はB面であることが好ましい。
上記した二軸配向ポリエステルフィルムの最外層表面(B面)において、高さ10nm以上の突起個数(Z)は3万個/mm〜20万個/mmであることが好ましい。より好ましくは4万個/mm〜10万個/mmである。突起個数(Z)が3万個/mm未満であると走行性やスリット性が低下する傾向にある。20万個/mmを超えると、突起が密集する箇所が発生することによって表面にうねりが発生し、磁気記録テープとして巻き取った際にBC層表面の凹凸による磁性層表面の転写が起こりやすくなる場合がある。
上記した二軸配向ポリエステルフィルムの最外層表面(B面)において、突起比率((X/Z)×100)は0.5%以下であり、好ましくは0.3%以下である。突起個数(X)とは、高さ10nmにおける突起の切り口の面積(以下、突起面積という)が20μm以上で、かつ高さが60nm以上の突起個数である。
本発明の高さ10nmにおける突起面積、突起個数(X)、(Z)は、走査型白色干渉顕微鏡により求められる。
基準面からの高さ10nmにおける突起面積が20μm以上の突起の中で、高さが60nm以上を有する突起の個数(X)と高さ10nm以上の突起個数(Z)の比率((X/Z)×100)を特定値以下に制御することで、ミッシングパルスの発生が抑制される。高さ10nmの突起面積は小さい程好ましいが、フィルムに含有される粒子の粒子径が微細化するとフィルム中で粒子が密集し易くなる傾向がある。粒子が密集すると高さ10nmにおける突起面積は大きくなりやすく、突起高さも高くなる。特に、高さ10nmにおける突起面積が20μm以上の突起は高さも高くなり易く、磁気記録テープとして巻き取った際に磁性層表面に形成する凹みが大きくなりやすいので磁性層表面の平滑性が低下する場合がある。さらに、突起比率((X/Z)×100)が0.5%を超えると、突起個数(Z)が低下し走行性やスリット性が悪化する場合がある。
本発明の二軸配向ポリエステルフィルムの最外層表面(B面)の表面粗さ(SRa)は3〜15nmであることが好ましく、より好ましくは3〜7nmである。また、表面粗さ(SRz)は50〜160nmであり、より好ましくは60〜150nmである。B面の表面粗さSRaおよびSRzが下限値未満であると走行性やスリット性が不良となりやすく、SRaおよびSRzが上限値を超えると該表面にバックコート層を設け磁気記録媒体とした場合に転写痕によるミッシングパルスの発生頻度が多発しやすい。また、B面の反対側の最外層表面(A面)の表面粗さ(SRa)は0.5〜5nmであることが好ましく、より好ましくは0.5〜3nmである。A面の表面粗さが本発明の範囲外であると該表面に磁性層を設け磁気記録媒体としたときに走行性やスリット性、ミッシングパルスを両立することが困難となることがある。
上記した原子間顕微鏡および走査型白色干渉顕微鏡によって計測される各種突起個数や突起面積の制御方法としては、B層における含有粒子の粒子径、添加量、積層厚み、延伸条件で制御が可能である。特にB層に含有する粒子の平均粒子径は0.4μm未満、好ましくは0.05〜0.3μmの粒子を用いることが重要である。
本発明の二軸配向ポリエステルフィルムのB層に好ましく含有される粒子としては特に限定されないが、無機粒子、有機粒子、いずれも用いることができ、2種類以上の粒子を併用しても構わない。具体的な種類としては、例えば、クレー、マイカ、酸化チタン、炭酸カルシウム、湿式シリカ、乾式シリカ、コロイダルシリカ、リン酸カルシウム、硫酸バリウム、アルミナ珪酸塩、カオリン、タルク、モンモリロナイト、アルミナ、ジルコニア等の無機粒子、アクリル酸類、スチレン系樹脂、シリコーン、イミド等を構成成分とする有機粒子、コアシェル型有機粒子などが例示できるが、本発明の突起径と突起密度を制御するには、単一分散する球形の粒子である有機粒子やコロイダルシリカが特に好ましい。さらに、走行性とスリット性を改善させるためにアルミナをB層に0.2〜0.7質量%添加させると効率よく改善できるため好ましい。
本発明の二軸配向ポリエステルフィルムのB層に添加される粒子の添加量は、0.005〜0.8質量%が好ましく例示され、さらに好ましくは0.01〜0.5質量%である。
本発明の二軸配向ポリエステルフィルムのB層の積層厚み(t)は、1μm以下が好ましく、さらに好ましくは0.6μm以下である。また、積層厚み(t)と該B層に含有される最大の粒子の粒子径(D)の比(t/D)を1〜10、好ましくは1.3〜6に設定することが好ましい。
本発明の二軸配向ポリエステルフィルムの厚みは3.5〜4.6μmの範囲が好ましい。厚みが3.5μmより小さくなると、剛性や寸法安定性が悪化しテープの腰が不十分となり磁気記録媒体としたときに電磁変換特性が悪化する傾向がある。また、B層表面突起による平滑面(A面)側への突き上げを抑制しにくくなる。また、4.6μmより大きいとテープ1巻あたりのテープ長さが短くなるため、磁気テープの小型化、高容量に対応し難い。厚みの調整方法としては、二軸配向ポリエステルフィルムの製膜の際のポリマーの溶融押出時におけるスクリューの吐出量を調整し、口金から未延伸フィルムの厚みを制御することによって二軸延伸後のフィルム厚みを調節することが可能となる。
本発明の二軸配向ポリエステルフィルムは、幅方向の湿度膨張係数が0〜6.5ppm/%RHであることが好ましい。湿度膨張係数が6.5ppm/%RH以下であると、磁気記録媒体用に用いた場合、湿度変化による変形が大きくならず、寸法安定性の悪化が起こりにくくなる。より好ましい上限は6.0ppm/%RHであり、さらに好ましくは5.5ppm/%RHである。湿度膨張係数は分子鎖の緊張度合いが影響する物性であり、後述するようにTD延伸1とTD延伸2の倍率比によって制御することができ、また、TD延伸トータルの倍率やMD延伸倍率との比によっても制御が可能である。
なお、本発明において、MDとは二軸配向ポリエステルフィルムの長手方向(縦方向)を示し、TDとは二軸配向ポリエステルフィルムの幅方向(横方向)を示す。
本発明の二軸配向ポリエステルフィルムは、幅方向のヤング率が7GPa以上であることが好ましく、7〜10GPaであることが幅方向の湿度膨張係数の制御の観点からより好ましい。幅方向のヤング率が上記範囲内であると、磁気記録媒体用に用いた場合に磁気記録媒体の記録再生時の環境変化による寸法安定性が良好となる傾向にある。幅方向のヤング率は後述するTD延伸1、2の温度や倍率によって制御することができる。特にトータルのTD倍率が影響し、トータルのTD倍率が高いほどTDヤング率が高くなる。
本発明の二軸配向ポリエステルフィルムは、長手方向のヤング率が3.5〜8GPaであることが好ましい。長手方向のヤング率が上記範囲内であると、磁気記録媒体用に用いた場合に磁気記録媒体の保管時の張力による保存安定性がより良好となる。長手方向のヤング率のさらに好ましい範囲は3.8〜7.5GPa、さらにより好ましい範囲は4〜7GPaである。長手方向のヤング率はMD延伸倍率で制御することができる。MD倍率が高いほどMDヤング率が高くなる。
上記したような本発明の二軸配向ポリエステルフィルムは、たとえば次のように製造される。
まず、ポリエステルのペレットを、押出機を用いて溶融し、口金から吐出した後、冷却固化してシート状に成形する。このとき、繊維焼結ステンレス金属フィルターによりポリマーを濾過することが、ポリマー中の未溶融物を除去するために好ましい。
本発明の特徴面を阻害しない範囲内であれば、各種添加剤、例えば、相溶化剤、可塑剤、耐候剤、酸化防止剤、熱安定剤、滑剤、帯電防止剤、増白剤、着色剤、導電剤、結晶核剤、紫外線吸収剤、難燃剤、難燃助剤、顔料、染料、などが添加されてもよい。
続いて、上記シートを長手方向と幅方向を同時二軸延伸した後、再度横方向に延伸し熱処理する。上記の突起個数や平均突起面積、幅方向の寸法安定性を向上させるために延伸工程は、縦横方向の多段延伸および幅方向に再延伸することが好ましい。縦横多段延伸によって高さ60nmの平均突起面積が制御され易くなり、幅方向の再延伸により高寸法安定性の磁気テープとして最適な高強度のフィルムが得られ易いために好ましい。
延伸形式としては、同時二軸延伸した後にさらに幅方向に延伸する方法が好ましい。逐次二軸延伸法では、長手方向に延伸した後、幅方向に延伸する際に粒子部に延伸応力が集中しやすくなるため、ボイドが形成されやすくなり、本発明の平均突起面積を得られない場合があるが、長手および幅方向の延伸に多段階延伸を採用するなど工夫することによって実施することも可能である。
以下、本発明のフィルムの製造方法について、ポリエチレンテレフタレート(PET)をポリエステルとして用いた例を代表例として説明する。なお本願はPETフィルムに限定されるものではなく、他のポリマーを用いたものものでもよい。例えば、ガラス転移温度や融点の高いポリエチレン−2,6−ナフタレンジカルボキシレートなどを用いてポリエステルフィルムを構成する場合は、以下に示す温度よりも高温で押出や延伸を行えばよい。
まず、PETのペレットを製造する。PETは、次のいずれかのプロセスで製造される。すなわち、(1)テレフタル酸とエチレングリコールを原料とし、直接エステル化反応によって低分子量のPETまたはオリゴマーを得、さらにその後の三酸化アンチモンやチタン化合物を触媒に用いた重縮合反応によってポリマーを得るプロセス、(2)ジメチルテレフタレートとエチレングリコールを原料とし、エステル交換反応によって低分子量体を得、さらにその後の三酸化アンチモンやチタン化合物を触媒に用いた重縮合反応によってポリマーを得るプロセスである。
フィルムを構成するPETに粒子を含有させるには、エチレングリコールに粒子を所定割合にてスラリーの形で分散させ、このエチレングリコールを重合時に添加する方法が好ましい。粒子を添加する際には、例えば、粒子の合成時に得られる水スラリーやアルコールスラリーの粒子を一旦乾燥させることなく添加すると粒子の分散性がよい。ここで高さ60nmにおける突起の切り口の平均突起面積を本発明の範囲内に制御するためには、粒子のスラリー濃度を5%以下にすることが重要である。添加する粒子が無機粒子の場合は、特定濃度に調整した粒子含有スラリーに平均粒径0.5〜0.05mmのガラスビーズを加え1,000〜5,000rpmで1〜5時間攪拌することも非常に効果的である。次に、粒子の水スラリーを直接PETペレットと混合し、ベント式二軸混練押出機を用いて、粒子含有量が0.1〜0.5質量%となるようにPETに練り込み粒子マスターペレットを作成することが特に重要である。粒子の含有量を調節する方法としては、上記方法で作成した特定濃度の粒子マスターペレットを製膜時に粒子を実質的に含有しないPETで希釈して粒子の含有量を調節する方法が好ましい。この際、特に実質的に粒子を含有しないPETペレットの配合割合が50質量%以下、好ましくは35質量%以下にすることが本願の平均突起面積を得るためには特に重要である。さらに、2種類以上の粒子マスターペレットを用いる場合に、予め所定の所望の含有量になるように配合した後、再度、溶融混練した2段混練粒子マスターを用いることも本願の平均突起面積を制御する上で好ましく例示される。
次に、得られたPETのペレットを、180℃で3時間以上減圧乾燥した後、固有粘度が低下しないように窒素気流下あるいは減圧下で、270〜320℃に加熱された押出機に供給し、スリット状のダイから押出し、キャスティングロール上で冷却して未延伸フィルムを得る。この際、異物や変質ポリマーを除去するために各種のフィルター、例えば、焼結金属、多孔性セラミック、サンド、金網などの素材からなる高精度フィルターを用いることが好ましい。また、定量供給性を向上させ、所望の積層厚みを得るためにギアポンプを設けることは上記した特徴面を形成する上で極めて好ましい。フィルムを積層するには、2台以上の押出機およびマニホールドまたは合流ブロックを用いて、複数の異なるポリマーを溶融積層するとよい。
次に、このようにして得られた未延伸フィルムを同時二軸延伸し、続いて再度幅方向に延伸する方法について説明する。
まず、未延伸フィルムをMD、TD方向に同時二軸延伸する。延伸温度は、用いるポリマーの種類によって異なるが、未延伸フィルムのガラス転移温度(Tg)を目安として決めることができる。Tg+5〜Tg+20℃の範囲であることが好ましく、より好ましくはTg+8℃〜Tg+15℃である。上記範囲より延伸温度が低い場合には、フィルム破れが多発して生産性が低下し、同時二軸延伸後に再度幅方向に延伸する際に安定して延伸することが困難となることがある。同時二軸延伸時のMD延伸倍率は3〜6倍、好ましくは3.1〜5.0倍である。TD延伸倍率は3.2〜6倍、好ましくは3.3〜4.8倍である。
次に、再度TD方向に延伸(TD延伸2)を行う。TD延伸2の延伸温度は180〜205℃、好ましくは185〜200℃である。TD延伸2の延伸倍率は好ましくは1.4〜2倍であり、より好ましくは1.5〜1.8倍である。この時、MD方向に1.05〜2.0倍、好ましくは1.1〜1.4倍の範囲内で同時二軸延伸するとTD方向に再延伸した際にB面の表面突起がTD方向に連なり、本発明の平均突起面積が大きくなりすぎることを抑制する効果がある。この延伸フィルムを緊張下または幅方向に弛緩しながら熱固定処理する。熱固定処理条件として、熱固定温度は、190〜230℃、好ましくは200〜230℃である。特に好ましくは215〜230℃である。熱処理温度を215℃以上、好ましくは220〜230℃に高温化するとTD方向に再延伸した際にB面の表面突起がTD方向に連なり、本発明の平均突起面積や突起個数(X)が大きくなりすぎることを抑制する効果がある。熱固定処理時間は0.5〜10秒の範囲、弛緩率は0.3〜2%で行うのが好ましい。次に100〜150℃に調整された冷却ゾーンに導き徐冷した後、フィルムエッジ部を裁断してロールに巻き取り、本発明の二軸配向ポリエステルフィルムを得ることができる。また、TD延伸2の延伸温度と熱固定温度に差があり、熱固定温度が上述の範囲よりも高いとフィルムが緩和しやすく上記した湿度膨張係数を得ることが困難となり寸法安定性が低下しやすい。熱固定温度が低すぎると結晶性が低くなりやすく、磁気記録媒体の製造工程においてベースフィルムのへ平面性が低下しミッシングパルスの発生頻度が増加する傾向がある。さらに、熱固定処理後に特定の温度領域で徐冷せず、室温まで急冷すると本発明の平均突起面積を制御することが困難となる場合がある。
次に、磁気記録媒体は例えば次のように製造される。
上記のようにして得られた磁気記録媒体用支持体(二軸配向ポリエステルフィルム)を、たとえば0.1〜3m幅にスリットし、速度20〜300m/min、張力50〜300N/mで搬送しながら、一方の面に非磁性塗料をエクストルージョンコーターにより厚み0.5〜1.5μm塗布し乾燥後、さらに磁性塗料を厚み0.1〜0.3μmで塗布する。その後、磁性塗料および非磁性塗料が塗布された支持体を磁気配向させ、温度80〜130℃で乾燥させる。次いで、反対側の面にバックコートを厚み0.3〜0.8μmで塗布し、カレンダー処理した後、巻き取る。なお、カレンダー処理は、小型テストカレンダー装置(金属ロール、7段)を用い、温度70〜120℃、線圧0.5〜5kN/cmで行う。その後、60〜80℃にて24〜72時間エージング処理し、12.65mm幅にスリットし、パンケーキを作製する。次いで、このパンケーキから特定の長さ分をカセットに組み込んで、カセットテープ型磁気記録媒体とする。
ここで、磁性塗料などの組成は例えば以下のような組成が挙げられる。
以下、単に「部」と記載されている場合は、「質量部」を意味する。
[磁性層形成塗液]
バリウムフェライト磁性粉末 100部
〔板径:20.5nm、板厚:7.6nm、板状比:2.7、Hc:191kA/m(≒2400Oe)飽和磁化:44Am/kg、BET比表面積:60m/g〕
ポリウレタン樹脂 12部
質量平均分子量 10,000
スルホン酸官能基 0.5meq/g
α−アルミナ HIT60(住友化学社製) 8部
カーボンブラック #55(旭カーボン社製)粒子サイズ0.015μm 0.5部
ステアリン酸 0.5部
ブチルステアレート 2部
メチルエチルケトン 180部
シクロヘキサノン 100部
[非磁性層形成用塗布液]
非磁性粉体 α酸化鉄 100部
平均長軸長 :0.09μm、BET法による比表面積 50m/g
平均針状比 : 7
DBP吸油量: 27〜38ml/100g
表面処理層 :Al 8質量%
カーボンブラック 25部
コンダクテックスSC−U(コロンビアンカーボン社製)
塩化ビニル共重合体 MR104(日本ゼオン社製) 13部
ポリウレタン樹脂 UR8200(東洋紡社製) 5部
フェニルホスホン酸 3.5部
ブチルステアレート 1.0部
磁気記録媒体は、例えば、データ記録用途、具体的にはコンピュータデータのバックアップ用途(例えばリニアテープ式の記録媒体(LTO7、LTO8、次世代LTOテープ(LTO9))や映像などのデジタル画像の記録用途などに好適に用いることができる。
本発明の二軸配向ポリエステルフィルムが好適に用いられる塗布型デジタル記録方式の磁気記録媒体としては、例えば、磁性層がバリウムフェライト等の強磁性粉末をポリウレタン樹脂等のバインダーに均一に分散させて磁性塗液を作成し、その塗液を塗布して磁性層が形成された塗布型磁気記録媒体を例示することができる。
(物性の測定方法ならびに効果の評価方法)
本発明における特性値の測定方法並びに効果の評価方法は次の通りである。
(1)高さ60nm以上の突起個数(個/mm
原子間力顕微鏡(AFM)を用いて、場所を変えて20視野測定を行った。サンプルセットは、カンチレバーの走査方向に対して垂直方向(Y軸方向)がサンプルフィルムの長手方向(長手方向とは、フィルムの製造工程においてフィルムが走行する方向)となるようにサンプルをセットして、以下のAFM測定条件にて測定する。得られた画像について、付属の解析ソフト(NanoScope Analysis Version 1.40)を用い解析する。得られるフィルム表面のHeight Sensor画像を下記するFlatten処理のみを施した後、Particle Analysis解析モードを下記の通り設定することで、フィルム表面の基準面が自動的に決定される。該基準面から、突起高さの閾値(Threshold Height)を60nmに定めで得られる突起個数(Mean列−Total Count行の値)求める。20視野の夫々の突起個数を合算し、20視野の総面積における総突起個数を求める。この総突起個数を1mm当たりに換算した数値を、高さ60nm以上の突起個数とする。
[AFM測定条件]
・装置:Bruker社製 原子間力顕微鏡(AFM)
Dimention Icon with ScanAsyst
・カンチレバー :窒化ケイ素製プローブ ScanAsyst Air
・走査モード :ScanAsyst
・走査速度 :0.5Hz
・走査方向 :後述する方法にて作製した測定サンプルの幅方向に走査を行う
・測定視野 :90μm四方
・サンプルライン :512
・LP Deflection BW :40 kHz
・サンプル調整 :23℃、65%RH、24時間静置
・AFM測定環境 :23℃、65%RH
・サンプル測定回数 :各サンプル同士が少なくとも5μm以上離れるように場所を変え、20回測定を行う。
[Flatten処理条件]
・Flatten Order :3rd
・Flatten Z Threshholding Direction
:No theresholding
・Find Threshold for :the whole image
・Flatten Z Threshold % :0.00 %
・Mark Excluded Data :Yes
[Particle Analysisモード設定条件]
(Detectタブ)
・Threshold Height :60nm
・Feature Direction :Above
・X Axis :Absolute
・Number Histogram Bins :512
・Histogram Filter Cutoff :0.00 nm
・Min Peak to Peak :1.00 nm
・Left Peak Cutoff :0.00000%
・Right Peak Cutoff :0.00000%
(Modifyタブ)
・Beughbirhood Size :3
・Number Pixels Off :1
・一切のDilate/Erode操作を行わない。
(Selectタブ)
・Image Cursor Mode:Particle Select
・Bound Particles :Yes
・Non−Representative Particles :Yes
・Height Reference :Relative To Threshold
・Number Histogram Bins :50
・前記数値を求めるに際し、解析画像中の特定のピーク、エリアを選択しない。
・Diameter、Height、Area全てのヒストグラムで特定の場所を選択しない。
(2)高さ60nmにおける平均突起面積(μm
前記(1)の解析において、閾値60nmにおける平均突起面積(Mean列−Area行の値)を求め、20視野の平均値を高さ60nmにおける平均突起面積とする。
(3)高さ60nmにおける1μm以上の突起面積を有する突起個数(個/mm
前記(1)の解析において、SelectタグのAreaタグを選択し、Particle Area Histogramを表示させる。2本のガイドラインが表示されるので左側のガイドラインをX軸上の突起面積1μmに、右側のガイドラインはX軸上の最大値に設定し高さ60nmにおける1μm以上の突起面積を有する突起個数を求める。20視野の夫々の突起個数を合算し、20視野の総面積における総突起個数を求める。この総突起個数を1mm当たりに換算した数値を、高さ60nmにおける1μm以上の突起面積を有する突起個数とする。
(4)B層表面(B面)の表面粗さ(SRa)
前記(1)の測定においてFlatten処理のみを施した後、Roughness Analysis解析モードを選択し、以下の設定条件にてRaを求め、20視野の平均値をSRaとした。
[Roughness Analysisモード設定条件]
(Stop Band Inputs)
・Use Threshold : OFF
・Feature Direction :Above
・Number Histogram Bins :512
・X Axis :Absolute
・Boundary Particles :Yes
・Non−Representative Particles :No
・Particles Filter Sigma :1.00
(Peak Inputs)
・Peak :On
・Perk threshold reference :Zero
・Perk threshold value type :Rms
・Perk threshold value :100%
・Zero Crossing :Off
(5)突起個数(X)、(Z)
走査型白色干渉顕微鏡を用いて、場所を変えて100視野測定を行った。サンプルセットは、試料台のX軸方向に対して垂直方向(Y軸方向)がサンプルフィルムの長手方向(長手方向とは、フィルムの製造工程においてフィルムが走行する方向)となるようにサンプルをセットして、以下の測定条件にて測定する。得られた全画像について付帯の解析ソフト(VS−Viewer)で以下の画像処理を施した後、全視野について以下の条件で粒子解析を実施し、高さ10nm以上の突起個数を求め、さらに、突起の切り口面積が20μm以上の突起について、基準面からの高さが60nm以上の突起の個数を求めた。各視野の各種高さの突起個数の総数を高さ10nm以上の突起個数(Z)、突起の切り口面積が20μm以上、かつ高さが60nm以上の突起個数(X)とした。
<装置> : 日立ハイテクサイエンス社製 VS−1540
<測定条件>
対物レンズ : 50倍
波長フィルター : 530white
測定デバイス : ピエゾ
測定モード : Wave
測定視野サイズ : 113μm×113μm
<画像処理条件>
補間 : 完全補間
フィルター : メジアン3×3
面補正 : 4次
<粒子解析>
解析 : 突解析
画像補正 : なし
高さ閾値 : 10nm
基準高さ : ゼロ面
(6)幅方向の湿度膨張係数(ppm/%RH)、寸法安定性
フィルムの幅方向に対して、下記条件にて測定を行い、3回の測定結果の平均値を本発明における湿度膨張係数とした。
測定装置:島津製作所製熱機械分析装置TMA−50(湿度発生器:アルバック理工製湿度雰囲気調節装置HC−1)
試料サイズ:フィルム長手方向10mm×フィルム幅方向12.6mm
荷重 :0.5g
測定回数:3回
測定温度:30℃
測定湿度:40%RHで6時間保持し寸法を測定し時間40分で80%RHまで昇湿し、80%RHで6時間保持したあと支持体幅方向の寸法変化量ΔL(mm)を測定する。次式から湿度膨張係数(ppm/%RH)を算出した。
湿度膨張係数(ppm/%RH)=10×{(ΔL/12.6)/(80−40)}
なお、寸法安定性は以下の判断基準とし、Cを寸法安定性不良と判断した。
AA :湿度膨張係数が5.5ppm/%RH以下
A :湿度膨張係数が5.5ppm/%RHを超え6.0ppm/%RH以下
B :湿度膨張係数が6.0ppm/%RHを超え6.5ppm/%RH以下
C :湿度膨張係数が6.5ppm/%RH超え
(7)積層厚み(μm)
以下の条件にて断面観察を場所を変えて10視野行い、得られた厚み(μm)の平均値を算出しA層の厚み(μm)とした。
測定装置:透過型電子顕微鏡(TEM) 日立製H−7100FA型
測定条件:加速電圧 100kV
測定倍率:1万倍
試料調整:超薄膜切片法
観察面 :TD−ZD断面(TD:幅方向、ZD:厚み方向)
測定回数:1視野につき3点、10視野を測定する。
(8)屈折率
JIS−K7142(2008年)に従って、下記測定器を用いて測定した。
装置 :アッベ屈折計 4T(株式会社アタゴ社製)
光源 :ナトリウムD線
測定温度 :25℃
測定湿度 :65%RH
マウント液:ヨウ化メチレン
(但し、屈折率1.74以上の場合は硫黄ヨウ化メチレンを用いた。)
平均屈折率n_bar=((nMD+nTD+nZD)/3)
複屈折Δn=(nMD−nTD)
nMD;フィルム長手方向の屈折率
nTD;フィルム幅方向の屈折率
nZD;フィルム厚み方向の屈折率
(9)ヤング率
ASTM−D882(1997年)に準拠してフィルムのヤング率を測定した。なお、インストロンタイプの引張試験機を用い、条件は下記のとおりとした。5回の測定結果の平均値を本発明におけるヤング率とした。
測定装置:インストロン社製超精密材料試験機MODEL5848
試料サイズ:
フィルム幅方向のヤング率測定の場合
フィルム長手方向2mm×フィルム幅方向12.6mm
(つかみ間隔はフィルム幅方向に8mm)
フィルム長手方向のヤング率測定の場合
フィルム幅方向2mm×フィルム長手方向12.6mm
(つかみ間隔はフィルム長手方向に8mm)
引張り速度:1mm/分
測定環境:温度23℃、湿度65%RH
測定回数:5回。
(10)走行性
フィルムのA面側とB面側を重ね合わせた2枚のフィルムを基板の上に設置し、フィルム上に100gの重り(接触面積40cm)を置く。下側のフィルムの一端(移動方向側)と基板を固定し、上側のフィルムの一端(移動方向とは逆端)は検出器に固定した。基板を速度2mm/secで5mm移動した時の静摩擦係数(μs)を以下の式より求めた。なお、測定はフィルムを変えて5回測定しその平均値をμsとした。
なお、走行性の判断は、下記の通りとした。
μs=(スタート時の張力)/(荷重100g)
A:μs=0.5以下
B:μs=0.5を超え、0.6以下
C:μs=0.6を超える
(11)スリット性
フィルムを幅1mにスリットする際、スリット速度を変更しフィルム端部の切れ味を目視にて以下に示す方法により評価した。なお、Cをスリット性不良と判断した。
AA:速度70m/分でも端部が歪になることなくスリット可能。
A:速度60m/分以上70m/分未満で端部に歪が発生する。
B:速度50m/分以上60m/分未満で端部に歪が発生する。
C:速度50m/分未満でフィルム表面にシワが発生し端部が歪になる。
(12)ミッシングパルス発生頻度
1m幅にスリットしたフィルムを、張力200Nで搬送させ、支持体の一方の表面に下記に従って磁性塗料および非磁性塗料を塗布し12.65mm幅にスリットし、パンケーキを作成する。次いで、このパンケーキから長さ200m分をカセットに組み込んで、磁気テープとした。
(以下、「部」とあるのは「質量部」を意味する。)
磁性層形成用塗布液
バリウムフェライト磁性粉末 100部
(板径:20.5nm、板厚:7.6nm、
板状比:2.7、Hc:191kA/m(≒2400Oe)
飽和磁化:44Am/kg、BET比表面積:60m/g)
ポリウレタン樹脂 12部
質量平均分子量 10,000
スルホン酸官能基 0.5meq/g
α−アルミナ HIT60(住友化学社製) 8部
カーボンブラック #55(旭カーボン社製)
粒子サイズ0.015μm 0.5部
ステアリン酸 0.5部
ブチルステアレート 2部
メチルエチルケトン 180部
シクロヘキサノン 100部
非磁性層形成用塗布液
非磁性粉体 α酸化鉄 85部
平均長軸長 : 0.09μm、BET法による比表面積 50m/g
平均針状比 : 7
DBP吸油量: 27〜38ml/100g
表面処理層 : Al 8質量%
カーボンブラック 15部
“コンダクテックス”(登録商標)SC−U(コロンビアンカーボン社製)
ポリウレタン樹脂 UR8200(東洋紡社製) 22部
フェニルホスホン酸 3部
シクロヘキサノン 140部
メチルエチルケトン 170部
ブチルステアレート 1部
ステアリン酸 2部
上記の塗布液のそれぞれについて、各成分をニ−ダで混練した。0.5mmφのジルコニアビーズを分散部の容積に対し65%充填する量を入れた横型サンドミルに、塗布液をポンプで通液し、2,000rpmで120分間(実質的に分散部に滞留した時間)、分散させた。得られた分散液にポリイソシアネ−トを非磁性層の塗料には5.0部、磁性層の塗料には2.5部を加え、さらにメチルエチルケトン3部を加え、1μmの平均孔径を有するフィルターを用いて濾過し、非磁性層形成用および磁性層形成用の塗布液をそれぞれ調製した。
得られた非磁性層形成用塗布液を、PETフィルム上に乾燥後の厚さが0.8μmになるように塗布乾燥させた後、磁性層形成用塗布液を乾燥後の磁性層の厚さが0.07μmになるように塗布を行い、磁性層がまだ湿潤状態にあるうちに6,000G(600mT)の磁力を持つコバルト磁石と6,000G(600mT)の磁力を持つソレノイドにより配向させ乾燥させた。その後、カレンダ後の厚みが0.35μmとなるようにバックコート層(カーボンブラック 平均粒子サイズ:17nm 100部、炭酸カルシウム平均粒子サイズ:40nm 80部、αアルミナ 平均粒子サイズ:200nm 5部をポリウレタン樹脂、ポリイソシアネートに分散)を塗布した。次いでカレンダで温度90℃、線圧300kg/cm(294kN/m)にてカレンダ処理を行った後、65℃で、72時間キュアリングした。さらに、スリット品の送り出し、巻き取り装置を持った装置に不織布とカミソリブレードが磁性面に押し当たるように取り付け、テープクリーニング装置で磁性層の表面のクリーニングを行い、磁気テープを得た。
上記により得られた磁気テープカートリッジ(磁気テープ全長500m)をIBM社製LTO−7ドライブにセットし、磁気テープを張力0.55N、走行速度8m/秒で1,500往復走行させた。
上記走行後の磁気テープカートリッジをリファレンスドライブ(IBM社製LTO7ドライブ)にセットし、磁気テープを走行させて記録再生を行った。走行中の再生信号を外部AD(Analog/Digital)変換装置に取り込み、再生信号振幅が平均(全トラックでの測定値の平均)に対して80%以上低下した信号をミッシングパルスとして、その発生頻度を磁気テープ全長で除して、磁気テープの単位長さ当たりのミッシングパルス発生頻度(単位:回/m)として求めた。ミッシングパルス発生頻度が2.5回/m以下のテープを信頼性の高い磁気テープとし、ミッシングパルス発生頻度が2.5回/mを超えて発生するテープを不良とし、以下の基準で判断した。
AA:ミッシングパルス発生頻度が1.5回/m以下
A:ミッシングパルス発生頻度が1.5回超え〜2.0回/m以下
B:ミッシングパルス発生頻度が2.0回超え〜2.5回/m以下
C:ミッシングパルス発生頻度が2.5回/m超え
次の実施例に基づき、本発明の実施形態を説明する。なお、ここでポリエチレンテレフタレートをPET、ポリエチレンナフタレートをPEN、ポリエーテルイミドをPEIと表記する。
(1)PETペレットの作製:テレフタル酸ジメチル194質量部とエチレングリコール124質量部とをエステル交換反応装置に仕込み、内容物を140℃に加熱して溶解した。その後、内容物を撹拌しながら酢酸マグネシウム四水和物0.3質量部および三酸化アンチモン0.05質量部を加え、140〜230℃でメタノールを留出しつつエステル交換反応を行った。次いで、リン酸トリメチルの5質量%エチレングリコール溶液を0.5質量部(リン酸トリメチルとして0.025質量部)とリン酸二水素ナトリウム2水和物の5質量%エチレングリコール溶液を0.3質量部(リン酸二水素ナトリウム2水和物として0.015質量部)添加した。
トリメチルリン酸のエチレングリコール溶液を添加すると反応内容物の温度が低下する。そこで余剰のエチレングリコールを留出させながら反応内容物の温度が230℃に復帰するまで撹拌を継続した。このようにしてエステル交換反応装置内の反応内容物の温度が230℃に達した後、反応内容物を重合装置へ移行した。
移行後、反応系を230℃から275℃まで徐々に昇温するとともに、圧力を0.1kPaまで下げた。最終温度、最終圧力到達までの時間はともに60分とした。最終温度、最終圧力に到達した後、2時間(重合を始めて3時間)反応させたところ、重合装置の撹拌トルクが所定の値(重合装置の仕様によって具体的な値は異なるが、本重合装置にて固有粘度0.62のポリエチレンテレフタレートが示す値を所定の値とした)を示した。そこで反応系を窒素パージし常圧に戻して重縮合反応を停止し、冷水にストランド状に吐出、直ちにカッティングして固有粘度0.62のポリエチレンテレフタレートのPETペレットを得た(原料−1)。
(1b)PENペレットの作成:2,6−ナフタレンジカルボン酸ジメチル128質量部とエチレングリコール60質量部の混合物に、酢酸マンガン・4水和物塩0.025質量部と酢酸ナトリウム・3水塩0.005質量部を添加し、150℃の温度から240℃の温度に徐々に昇温しながらエステル交換反応を行った。途中、反応温度が170℃に達した時点で三酸化アンチモン0.024質量部を添加した。また、反応温度が220℃に達した時点で3,5−ジカルボキシベンゼンスルホン酸テトラブチルホスホニウム塩0.042質量部(2mmol%に相当)を添加した。その後、引き続いてエステル交換反応を行い、トリメチルリン酸0.023質量部を添加した。次いで、反応生成物を重合装置に移し、290℃の温度まで昇温し、30Paの高減圧下にて重縮合反応を行い、重合装置の撹拌トルクが所定の値(重合装置の仕様によって具体的な値は異なるが、本重合装置にて固有粘度0.62のポリエチレン−2,6−ナフタレートが示す値を所定の値とした)を示した。そこで反応系を窒素パージし常圧に戻して重縮合反応を停止し、冷水にストランド状に吐出、直ちにカッティングして固有粘度0.62のPENペレット(原料−1b)を得た。
(2−a)粒子含有PETペレットの作製:280℃に加熱された同方向回転タイプのベント式2軸混練押出機に、上述のPETペレット(原料−1)を90質量部と平均粒径0.30μmの架橋ポリスチレン粒子の5質量%水スラリーを10質量部(架橋ポリスチレン粒子として0.5質量部)を供給し、ベント孔を1kPa以下の減圧度に保持し水分を除去し、架橋ポリスチレン粒子を0.5質量%含有する固有粘度0.62の粒子含有ペレット(原料−2a)を得た。
(2−b)粒子含有PETペレットの作製:280℃に加熱された同方向回転タイプのベント式2軸混練押出機に、上述の固相重合PETペレット(原料−1k:処理時間2時間)を90質量部と平均粒径0.30μmの架橋ポリスチレン粒子の20質量%水スラリーを10質量部(架橋ポリスチレン粒子として2質量部)を供給し、ベント孔を1kPa以下の減圧度に保持し水分を除去し、架橋ポリスチレン粒子を2質量%含有する固有粘度0.62の粒子含有ペレット(原料−2b)を得た。
(2−c)粒子含有PETペレットの作製:280℃に加熱された同方向回転タイプのベント式2軸混練押出機に、上述の固相重合PETペレット(原料−1)を90質量部と平均粒径0.15μmの架橋ポリスチレン粒子の5質量%水スラリーを10質量部(架橋ポリスチレン粒子として0.5質量部)を供給し、ベント孔を1kPa以下の減圧度に保持し水分を除去し、架橋ポリスチレン粒子を0.5質量%含有する固有粘度0.62の粒子含有ペレット(原料−2c)を得た。さらに、原料−1をPENペレット(原料−1b)に変更して同様に作成した架橋ポリスチレン粒子を0.5質量%含有する固有粘度0.62の粒子含有ペレット(原料−2cb)を得た。
(2−d)粒子含有PETペレットの作製:280℃に加熱された同方向回転タイプのベント式2軸混練押出機に、上述のPETペレット(原料−1)を80質量部と平均粒径0.45μmの架橋ポリスチレン粒子の10質量%水スラリーを20質量部(架橋ポリスチレン粒子として2質量部)を供給し、ベント孔を1kPa以下の減圧度に保持し水分を除去し、架橋ポリスチレン粒子を2質量%含有する固有粘度0.62の粒子含有ペレット(原料−2d)を得た。
(2−e)粒子含有PETペレットの作製:280℃に加熱された同方向回転タイプのベント式2軸混練押出機に、上述のPETペレット(原料−1)を94質量部と平均粒径0.060μmのコロイダルシリカ粒子の5質量%水スラリーに平均粒径0.05mmのガラスビーズを加え1,000rpmで2時間攪拌した後ろ過しガラスビーズを除去した水スラリーを6質量部(コロイダルシリカ粒子として0.3質量部)を供給し、ベント孔を1kPa以下の減圧度に保持し水分を除去し、コロイダルシリカ粒子を0.3質量%含有する固有粘度0.62の粒子含有ペレット(原料−2e)を得た。さらに、原料−1をPENペレット(原料−1b)に変更して同様に作成したコロイダルシリカ粒子を0.3質量%含有する固有粘度0.62の粒子含有ペレット(原料−2eb)を得た。
(2−f)粒子含有PETペレットの作製:280℃に加熱された同方向回転タイプのベント式2軸混練押出機に、上述のPETペレット(原料−1)を90質量部と平均粒径0.10μmのコロイダルシリカ粒子の5質量%水スラリーに平均粒径0.05mmのガラスビーズを加え1,000rpmで2時間攪拌した後ろ過しガラスビーズを除去した水スラリーを10質量部(コロイダルシリカ粒子として0.5質量部)を供給し、ベント孔を1kPa以下の減圧度に保持し水分を除去し、コロイダルシリカ粒子を0.5質量%含有する固有粘度0.62の粒子含有ペレット(原料−2f)を得た。
(2−g)粒子含有PETペレットの作製:280℃に加熱された同方向回転タイプのベント式2軸混練押出機に、上述のPETペレット(原料−1)を90質量部と平均粒径0.20μmのコロイダルシリカ粒子の5質量%水スラリーに平均粒径0.05mmのガラスビーズを加え3,000rpmで2時間攪拌した後ろ過しガラスビーズを除去した水スラリーを10質量部(コロイダルシリカ粒子として0.5質量部)を供給し、ベント孔を1kPa以下の減圧度に保持し水分を除去し、コロイダルシリカ粒子を0.5質量%含有する固有粘度0.62の粒子含有ペレット(原料−2g)を得た。
(2−h)粒子含有PETペレットの作製:280℃に加熱された同方向回転タイプのベント式2軸混練押出機に、上述のPETペレット(原料−1)を90質量部と平均粒径0.20μmのコロイダルシリカ粒子の20質量%水スラリーを10質量部(コロイダルシリカ粒子として2質量部)を供給し、ベント孔を1kPa以下の減圧度に保持し水分を除去し、コロイダルシリカ粒子を2質量%含有する固有粘度0.62の粒子含有ペレット(原料−2h)を得た。
(2−i)粒子含有PETペレットの作製:280℃に加熱された同方向回転タイプのベント式2軸混練押出機に、上述のPETペレット(原料−1)を90質量部と1次平均粒径0.02μmのアルミナ粒子の10質量%水スラリーに平均粒径0.5mmのジルコニアビーズを加え3,000rpmで2時間攪拌した後ろ過しジルコニアビーズを除去した水スラリーを10質量部(アルミナ粒子として1質量部)を供給し、ベント孔を1kPa以下の減圧度に保持し水分を除去し、アルミナ粒子を1質量%含有する固有粘度0.62の粒子含有ペレット(原料−2i)を得た。さらに、原料−1をPENペレット(原料−1b)に変更して同様に作成したアルミナ粒子を1質量%含有する固有粘度0.62の粒子含有ペレット(原料−2ib)を得た。
(2−j)粒子含有PENペレットの作製:280℃に加熱された同方向回転タイプのベント式2軸混練押出機に、上述のPENペレット(原料−1b)を90質量部と平均粒径0.30μmの架橋ポリスチレン粒子の5質量%水スラリーを10質量部(架橋ポリスチレン粒子として0.5質量部)を供給し、ベント孔を1kPa以下の減圧度に保持し水分を除去し、架橋ポリスチレン粒子を0.5質量%含有する固有粘度0.62の粒子含有ペレット(原料−2j)を得た。
(3)2成分組成物(PET/PEI)ペレットの作製:温度280℃に加熱されたニーディングパドル混練部を3箇所設けた同方向回転タイプのベント式2軸混練押出機(日本製鋼所製、スクリュー直径30mm、スクリュー長さ/スクリュー直径=45.5)に、上記方法で得られたPETペレット(原料−1)とSABICイノベーティブプラスチック社製のPEI“Ultem”(登録商標)1010のペレットを供給して、剪断速度100sec−1、滞留時間1分にて溶融押出し、PEIを50質量%含有した2成分組成物ペレットを得た。なお、作製した2成分組成物ペレットのガラス転移温度は150℃であった(原料−3)。
(実施例1)
押出機E1、E2の2台を用い、280℃に加熱された押出機E1には、A層原料として、PETペレット(原料−1)を33質量部、平均粒径0.06μmのコロイダルシリカ粒子含有ペレット(原料−2e)67質量部を180℃で3時間減圧乾燥した後に供給した。同じく280℃に加熱された押出機E2には、B層原料として、PETペレット(原料−1)15質量部、平均粒径0.20μmのコロイダルシリカ粒子含有ペレット(原料−2g)75質量部、平均粒径0.30μmの架橋ポリスチレン粒子含有ペレット(原料−2a)10質量部、を配合し、180℃で3時間減圧乾燥した後に供給した。これらを2層積層するべくTダイ中で積層厚み比(A層|B層)=8|1とし、B層側がキャストドラム面側になるように合流させ、表面温度25℃のキャストドラムに静電荷を印加させながら密着冷却固化し、積層未延伸フィルムを作製した。
この積層未延伸フィルムを同時二軸延伸機にて88℃で長手方向(MD方向)に3.1倍延伸(MD延伸1)、幅方向(TD方向)に3.5倍延伸し(TD延伸1)、さらに続いて190℃の温度の加熱ゾーンでに長手方向に1.1倍(MD延伸2)、幅方向に1.6倍同時に延伸した(TD延伸2)。引き続いて、テンター内の熱処理ゾーンで210℃の温度で7秒間の熱処理を施し、さらに130℃の温度で0.5%幅方向に弛緩処理を行った。次いで、25℃に均一に冷却後、フィルムエッジを除去し、コア上に巻き取って厚さ4.5μmの二軸延伸ポリエステルフィルムを得た。得られた二軸配向ポリエステルフィルムの製膜安定性は良好であり、物性評価したところ、表に示すように、磁気テープとして使用した際に優れた特性を有していた。
以下、表に各実施例、比較例の原料組成、製膜条件、二軸配向ポリエステルフィルムの物性、磁気テープの特性等を示す。
(実施例2)
押出機E1、E2の2台を用い、280℃に加熱された押出機E1には、A層原料として、PETペレット(原料−1)を29質量部、2成分組成物ペレット(原料−3)4質量部、平均粒径0.06μmの架橋ポリスチレン粒子含有ペレット(原料−2d)67質量部を180℃で3時間減圧乾燥した後に供給した。同じく280℃に加熱された押出機E2には、B層原料として、PETペレット(原料−1)を7質量部、2成分組成物ペレット(原料−3)4質量部、平均粒径0.2μmのコロイダルシリカ粒子含有ペレット(原料−2f)60質量部、平均粒径0.3μmの架橋ポリスチレン粒子含有ペレット(原料−2a)4質量部、アルミナ粒子含有ペレット(原料−2i)25質量部を配合した以外は全て実施例1と同様にして厚さ4.5μmの二軸延伸ポリエステルフィルムを得た。得られた二軸配向ポリエステルフィルムの製膜安定性は良好であり、物性評価したところ、表に示すように、磁気テープとして使用した際に優れた特性を有していた。
(実施例3)
表に示す通りとなるよう、B層原料として、2成分組成物ペレット(原料−3)4質量部、平均粒径0.15μmの架橋ポリスチレン粒子含有ペレット(原料−2c)64質量部、アルミナ粒子含有ペレット(原料−2i)32質量部に変更し、A,B層の積層厚み比(A層|B層)=12|1とした以外は全て実施例2と同様にして厚さ4.5μmの二軸延伸ポリエステルフィルムを得た。
(実施例4)
平均粒径0.2μmのコロイダルシリカ粒子含有ペレット(原料−2g)64質量部、に変更し、B層の積層厚みを変更した以外は全て実施例3と同様にして厚さ4.5μmの二軸延伸ポリエステルフィルムを得た。
(実施例5)
A層原料として、PENペレット(原料−1b)33質量部、平均粒径0.06μmのコロイダルシリカ粒子含有ペレット(原料−2eb)67質量部を180℃で3時間減圧乾燥した後に供給した。同じく280℃に加熱された押出機E2には、B層原料として、平均粒径0.15μmの架橋ポリスチレン粒子含有ペレット(原料−2cb)64質量部、平均粒径0.30μmの架橋ポリスチレン粒子含有ペレット(原料−2j)6質量部、アルミナ粒子(原料−2ib)を30質量部配合し、180℃で3時間減圧乾燥した後に供給した。これらを2層積層するべくTダイ中で積層厚み比(A層|B層)=8|1とし、B層側がキャストドラム面側になるように合流させ、表面温度25℃のキャストドラムに静電荷を印加させながら密着冷却固化し、積層未延伸フィルムを作製した。
この積層未延伸フィルムを同時二軸延伸機にて125℃で長手方向に4倍、幅方向に4.5倍延伸し、さらに続いて170℃の温度の加熱ゾーンでに長手方向に1.2倍、幅方向に1.6倍同時に延伸した。引き続いて、テンター内の熱処理ゾーンで210℃の温度で7秒間の熱処理を施し、さらに150℃の温度で0.5%幅方向に弛緩処理を行った。次いで、25℃に均一に冷却後、フィルムエッジを除去し、コア上に巻き取って厚さ4.5μmの二軸延伸ポリエステルフィルムを得た。
(実施例6)
表に示す通りとなるよう、A層原料の配合量、B層に用いる粒子種および添加量を変更した。
同時二軸延伸機にて88℃で長手方向(MD方向)に3.0倍延伸(MD延伸1)、幅方向(TD方向)に3.5倍延伸し(TD延伸1)、さらに続いて190℃の温度の加熱ゾーンでに長手方向に1.05倍(MD延伸2)、幅方向に1.4倍同時に延伸した(TD延伸2)。引き続いて、テンター内の熱処理ゾーンで225℃の温度で7秒間の熱処理を施し、さらに150℃の温度で0.5%幅方向に弛緩処理を行った。次いで、25℃に均一に冷却後、フィルムエッジを除去し、コア上に巻き取って厚さ4.5μmの二軸延伸ポリエステルフィルムを得た。得られた二軸配向ポリエステルフィルムの製膜安定性は良好であり、物性評価したところ、表に示すように、磁気テープとして使用した際に優れた特性を有していた。
(実施例7)
A層およびB層原料は実施例2と同様の原料を用いた。この積層未延伸フィルムを同時二軸延伸機にて88℃で長手方向(MD方向)に3.1倍延伸(MD延伸1)、幅方向(TD方向)に3.5倍延伸し(TD延伸1)、さらに続いて190℃の温度の加熱ゾーンで長手方向に1.1倍(MD延伸2)、幅方向に1.6倍と同時に延伸した(TD延伸2)。引き続いて、テンター内の熱処理ゾーンで225℃の温度で7秒間の熱処理を施し、さらに150℃の温度で0.5%幅方向に弛緩処理を行った。次いで、25℃に均一に冷却後、フィルムエッジを除去し、コア上に巻き取って厚さ4.5μmの二軸延伸ポリエステルフィルムを得た。
(比較例1)
B層に用いる原料としてPETペレット(原料−1)を75質量部、平均粒径0.20μmのコロイダルシリカ粒子含有ペレット(原料−2h)22.5質量部、平均粒径0.30μmの架橋ポリスチレン粒子含有ペレット(原料−2b)2.5質量部、を配合し、180℃で3時間減圧乾燥した後に供給した。これらを2層積層するべくTダイ中で積層厚み比(A層|B層)=8|1とし、B層側がキャストドラム面側になるように合流させ、表面温度25℃のキャストドラムに静電荷を印加させながら密着冷却固化し、積層未延伸フィルムを作製した。この積層未延伸フィルムをロール式延伸機にて88℃で長手方向に3.5倍延伸した。得られた一軸延伸フィルムの両端をクリップで把持しながらテンター内の90℃の温度の予熱ゾーンに導き、引き続き連続的に90℃の温度の加熱ゾーンで長手方向に直角な幅方向(TD方向)に3.5倍延伸し(TD延伸1)、さらに続いて190℃の温度の加熱ゾーンでに幅方向に1.6倍延伸した(TD延伸2)。引き続いて、テンター内の熱処理ゾーンで190℃の温度で10秒間の熱処理を施し、さらに150℃の温度で0.5%幅方向に弛緩処理を行った。次いで、25℃に均一に冷却後、フィルムエッジを除去し、コア上に巻き取って厚さ4.5μmの二軸延伸ポリエステルフィルムを得た。
(比較例2)
B層原料として、PETペレット(原料−1)55.5質量部、2成分組成物ペレット(原料−3)4質量部、平均粒径0.30μmの架橋ポリスチレン粒子含有ペレット(原料−2a)40質量部、平均粒径0.45μmの架橋ポリスチレン粒子含有ペレット(原料−2d)0.5質量部、を表の通り変更した以外は全て実施例2と同様にして厚さ4.5μmの二軸延伸ポリエステルフィルムを得た。
(比較例3)
B層原料の配合量を変更したに用いる原料として、PETペレット(原料−1)22.5質量部、2成分組成物ペレット(原料−3)4質量部、平均粒径0.20μmのコロイダルシリカ粒子含有ペレット(原料−2g)66質量部、平均粒径0.30μmの架橋ポリスチレン粒子含有ペレット(原料−2b)7.5質量部、を配合し、熱処理温度を220℃に変更した以外は全て実施例4と同様にして厚さ4.5μmの二軸延伸ポリエステルフィルムを得た。
(比較例4)
B層に用いる粒子原料として2成分組成物ペレット(原料−3)4質量部、平均粒径0.10μmのコロイダルシリカ粒子含有ペレット(原料−2f)66質量部、アルミナ粒子含有ペレット(原料−2i)30質量部を配合し、A,B層の積層厚み比(A層|B層)=3.5|1とし、TD延伸2を1.4倍に変更した。また、熱固定処理後に特定の温度領域で徐冷は実施しなかった以外は全て実施例2と同様にして厚さ4.5μmの二軸延伸ポリエステルフィルムを得た。
(比較例5)
B層原料として、PETペレット(原料−1)61.5質量部、2成分組成物ペレット(原料−3)4質量部、平均粒径0.30μmの架橋ポリスチレン粒子含有ペレット(原料−2b)1.5質量部、アルミナ粒子(原料−2i)を33質量部配合し、熱固定処理後に特定の温度領域で徐冷は実施しなかった以外は全て実施例2と同様にして厚さ4.5μmの二軸延伸ポリエステルフィルムを得た。
(比較例6)
表に示す通りとなるよう、B層に用いる粒子の添加量を変更した以外は、実施例6と同様にして厚さ4.5μmの二軸延伸ポリエステルフィルムを得た。
Figure 2020164807
Figure 2020164807
Figure 2020164807

Claims (6)

  1. 二軸配向ポリエステルフィルムの少なくとも一方の最外層表面において、高さ60nm以上の突起個数が2,000〜60,000個/mm、高さ60nmにおける突起の切り口の平均突起面積が0.03〜0.18μmである二軸配向ポリエステルフィルム。
  2. 請求項1に記載の特徴を有する最外層表面(B面)において、高さ60nmにおける突起の切り口の突起面積が1μm以上の突起が100個/mm以下である、請求項1に記載の二軸配向ポリエステルフィルム。
  3. B面の表面粗さ(SRa)が3〜15nmである、請求項2に記載の二軸配向ポリエステルフィルム。
  4. 幅方向の湿度膨張係数が0〜6.5ppm/%RHである、請求項1〜3のいずれかに記載の二軸配向ポリエステルフィルム。
  5. B面の反対側の最外層表面(A面)の表面粗さ(SRa)が0.5〜5nmである、請求項1〜4のいずれかに記載の二軸配向ポリエステルフィルム。
  6. 塗布型デジタル記録方式の磁気記録媒体用ベースフィルムに用いられる、請求項1〜5のいずれかに記載の二軸配向ポリエステルフィルム。
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