JPH03195894A - 防かび性組成物 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 この発明は、家庭用および業務用エアコン等の熱交換器
におけるフィン材の防かび処理、並びに自動車等の輸送
機用熱交換器におけるフィン材の防かび処理に用いられ
る防かび性組成物に関するものである。

従来の技術 一般に、ルームエアコンやカーエアコン等においてアル
ミニウム製フィン付き熱交換器が夏季冷房に使用された
さい、フィンの表面温度が大気の露点以下になるので、
フィン表面に水滴が付亡する。水滴が付着すると、フィ
ン表面が湿気を帯びるため、かびなどの菌が繁殖して不
快な臭いが生じ、これが吹出口からエアによって室内な
いし車内に放たれ、人に嫌悪感を与える。

とくに近年、居住空間の快適さが強く求められるように
なり、これを破壊するような臭いとかびを除去する対策
への要求が強くなっている。

このような熱交換器に防かび性を付与する対策として、
従来、アルミニウム製フィン付き熱交換器のボストコー
ト（加工品処理）において親水性樹脂皮膜中に抗菌剤を
添加し、かびなどの微生物の繁殖や異臭の発生を防止す
ることが行われた（例えば特開昭８０−５０３９７号公
報、特開昭６１−１６８８７５号公報、および実開昭６
１−１７８１８［！号公報参照）。

発明が解決しようとする課題 しかしながら、上記の従来法のように、薄い親水性樹脂
皮膜中へ抗菌剤を添加するだけでは、抗菌効果を持続す
ることが困難であるという問題があった。

そこで、本出願人は、先に親水性樹脂皮膜中に防かび剤
を添加したアルミニウムフィン付き熱交換器を提案した
（特開昭６２−１２９８９５号公報参照）。

また本出願人は、合成樹脂耐食性下地皮膜を介して表面
に親水性皮膜が形成されているアルミニウムフィンを備
えた熱交換器において、親水性皮膜に相対的に速効性を
有する抗菌剤を、耐食性下地皮膜に相対的に遅効性を有
する抗菌剤をそれぞれ添加することにより、広範囲な抗
菌スペクトルを実現するとともに、防かび持続性を改良
することを提案した（特開昭６２−１２９８９５号公報
参照）。

しかし一般に、防かび性物質（防かび活性原体）は、水
に対する溶解度の低いものが多く、これらの先提案の技
術においては、水に難溶性の防かび性物質を界面活性剤
等の分散剤により水に溶けやすく調整して使用する必要
があり、このような防かび性物質と界面活性剤等の分散
剤を含む薄い親水性皮膜あるいは下地樹脂皮膜は、これ
が水環境下にさらされると、防かび性物質が短期間のう
ちに界面活性剤等の分散剤と一緒に水に溶出してしまい
、やはり防がび性の持続性が充分でないという問題があ
った。

この点を解決するため、本出願人はさらに、水に難溶性
の防かび性物質を界面活性剤等の分散剤により水に溶け
やすく調整した防かび剤を添加する場合に、防かび剤に
対して、バインダとして−ＣＯＯＨ，−ＣＯＯＮａおよ
び−ＣＯＮＨ２等の官能基を有する水溶性有機高分子化
合物を予め混合し、ついでこれを樹脂皮膜形成用溶液中
に加えて、親水性樹脂皮膜皮膜あるいは下地樹脂皮膜を
形成することを提案した（特願平１−１２６８５３参照
）。

これにより、防かび性物質の溶出をかなり抑制できるよ
うになった。

しかし、この先提案の防かび性組成物では、これに含ま
れているバインダの役目を果たす水溶性有機高分子化合
物と、樹脂皮膜形成用溶液中の水溶性合成樹脂との相溶
性が悪いと、瞬時にゲル化が起こり、防かび剤を樹脂皮
膜形成用溶液中に、うまく分散混合できないという問題
が生じた。

この発明は、上記の従来技術の問題を解決するためにな
されたもので、樹脂皮膜形成用溶液中に防かび性物質を
添加する場合、水に任意の割合で混合できかつ水溶性合
成樹脂とも比較的良く混合するエチレングリコール、エ
チルセロソルブおよびメチルセロソルブよりなる溶剤と
、防かび性物質とを予め混合して、防かび性物質の溶液
をつくり、この防かび性物質の溶液を樹脂皮膜形成用溶
液中へ加えることにより、ゲル化が生じる可能性が少な
く、防かび性物質が樹脂皮膜形成用溶液中に均一に分散
され、樹脂皮膜形成後、アルミニウム製フィンが水環境
下さらされた場合であっても、樹脂皮膜中の防かび性物
質の溶出速度を確実に抑制することができて、防かび性
の持続性が大幅に向上することを見い出し、この発明を
完成するに至った。

課題を解決するための手段 この発明による防かび性組成物は、２−　（４−チアゾ
リル）ベンズイミダゾールまたはメチルベンズイミダゾ
ール−２−イルカルバメートよりなる防かび性物質１重
量部と、エチレングリコール、エチルセロソルブおよび
メチルセロソルブのうちの少なくとも１種の溶剤１０〜
２００重量部とよりなる防かび性物質の溶液を、樹脂皮
膜形成用溶液中に、形成後の樹脂皮膜に対して上記防か
び性物質が０．２〜５０ｉｉ量％の割合となるように、
加えてなるものであることを特徴としている。

上記において、防かび性物質は、２−（４−チアゾリル
）ベンズイミダゾール（以下ＴＢＺと略記する）、およ
びメチルベンズイミダゾール−２−イルカルバメート（
以下ＭＢＣと略記する）である。

これらの防かび性物質は既に公知のものであるが、ここ
で、上記ＴＢＺは、融点２９６〜３０３℃、および水に
対する溶解度が０．００３％（室温）である。また、上
記ＭＢＣは、融点３０７〜３１２℃、および水に対する
溶解度が８ｐｐｍ（室温）である。

また上記ＴＢＺまたはＭＢＣからなる防かび性物質と、
エチレングリコール、エチルセロソルブおよびメチルセ
ロソルブのうちの少なくともＩＦＪの溶剤とよりなる防
かび性物質の溶液は、アルミニウム製フィン付き熱交換
器の表面に形成される耐食性を有する下地側の樹脂皮膜
を形成するための樹脂皮膜形成用溶液、およびこれの表
面のアルカリケイ酸塩や親水性有機化合物等を含む表層
側の親水性樹脂皮膜を形成するための樹脂皮膜形成用溶
液のうちの一方、もしくは両方に加えられる。

なお、耐食性を有する下地側の皮膜が、クロメート皮膜
等の無機質皮膜であるような場合には、防かび性物質の
溶液は、表層側の樹脂皮膜形成用溶液にのみ添加される
ものである。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. ２−（４−チアゾリル）ベンズイミダゾールまたはメチ
   ルベンズイミダゾール−２−イルカルバメートよりなる
   防かび性物質１重量部と、エチレングリコール、エチル
   セロソルブおよびメチルセロソルブのうちの少なくとも
   １種の溶剤１０〜２００重量部とよりなる防かび性物質
   の溶液を、樹脂皮膜形成用溶液中に、形成後の樹脂皮膜
   に対して上記防かび性物質が０．２〜５０重量％の割合
   となるように、加えてなる、防かび性組成物。