JP2683812B2 - アルミニウムフィン付き熱交換器 - Google Patents

アルミニウムフィン付き熱交換器

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永三 礒山
政秋 溝口
克美 田中
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昭和アルミニウム株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 この発明は、ルームエアコン、カーエアコンなどに使
用せられるアルミニウムフィン付き熱交換器に関するも
のである。
この明細書において、抗菌剤につき「速効性」および
「遅効性」というのは、抗菌効果を速く発揮するものお
よび遅く発揮するものをいう。また合成樹脂には、合成
樹脂とキレートを形成するキレート剤が加わったものを
含むものとする。
従来の技術 上記熱交換器が夏季冷房用に使用されたさい、アルミ
ニウムフィンの表面温度が大気の露点以下になるので、
フィン表面に水滴が付着する。フィン表面に水滴が付着
すると、つぎのような4つの問題が発生する。第1に、
アルミニウムフィンが腐食され易い状態になる。第2
に、通風抵抗が増大し、風量が減少するために、熱交換
効率が低下する。第3に、フィン表面の水滴がエアの吹
出しにともなって室内ないし車内に飛散る。第4に、フ
ィン表面が湿気を帯びるため、かびなどの菌が繁殖して
不快な臭が生じ、これが吹出口からエアによって室内な
いし室内に放たれ、人に嫌悪感を与える。
フィン表面のぬれ性がよいと、フィン表面に付着した
水が球状の水滴にならず膜状となることから、従来より
フィンの表面に親水性皮膜が形成せられ、かつ防食のた
め、フィンと親水性皮膜の間に、合成樹脂耐食性皮膜が
介在させられたものが知られている。これにより第1な
いし第3の問題点は解決せられるが、第4の問題点が残
っている。
そこで、この残る問題を解決するために、本出願人
は、上記親水性皮膜および合成樹脂耐食性皮膜の存在を
利用し、両皮膜の少なくともいずれか一方に防腐剤すな
わち抗菌剤を含ませた熱交換器を提案した(特開昭62−
129695号公報参照)。
発明が解決しようとする課題 上記提案熱交換器では、付着水によりアルミニウムフ
ィンがぬれた状態になったさい、親水性皮膜および耐食
性皮膜の少なくともいずれか一方に含まれている抗菌剤
が水に溶解し、抗菌効果を発揮するものであるが、抗菌
剤が速効性のものであると直ちに効果を発揮するものの
これは付着水の排出によって流されてしまうので持続性
に問題がある。他方、抗菌剤が遅効性のものであると直
ちに効果を発揮しないので、効果を発揮するまでに菌が
繁殖し、熱交換器を使用し始めた最初のうち不快臭が生
じるおそれがある。
この発明の目的は、アルミニウムに水が付着し菌が発
生し始めようとするさい直ちに抗菌効果を発揮し、しか
もその効果を長期にわたって持続しうるアルミニウムフ
ィン付き熱交換器を提供することにある。
課題を解決するための手段 この発明は、合成樹脂耐食性皮膜を介して表面に親水
性皮膜が形成せられているアルミニウムフィンを備えた
熱交換器において、上記の目的を達成するために、親水
性皮膜に相対的に速効性を有する第1抗菌剤が、耐食性
皮膜に相対的に遅効性を有する第2抗菌剤がそれぞれ含
ませられており、抗菌剤の添加量が、各皮膜重量に対し
て0.2重量%〜20重量%の範囲であることを特徴とする
ものである。
抗菌剤の添加量を各皮膜重量に対して0.2重量%〜20
重量%の範囲に限定した理由は、0.2重量%未満では抗
菌効果が十分に発揮されず、逆に20重量%を超えると抗
菌剤が皮膜の耐食機能、親水性機能を損ねるからであ
る。とくに好ましい添加量は1重量%〜10重量%であ
る。第1抗菌剤および第2抗菌剤は、それぞれ1種類の
抗菌剤に限らず2種類以上の併用が可能であり、その場
合は総添加量が上記範囲内にあればよい。
第1抗菌剤および第2抗菌剤ともに、耐食性皮膜形成
用液および親水性皮膜形成用液のそれぞれに単に添加
し、液をよく撹拌して懸濁液とするだけでよい。
合成樹脂としては、ポリビニル系、ポリアクリル系樹
脂およびこれらの共重合体などが適当である。合成樹脂
とキレートを形成するキレート化剤としては、酸化ジル
コニウム、酸化チタンおよび酸化クロムなどの金属酸化
物、3価クロムのクロム酸、6価クロムのクロム酸など
の金属酸、クロム酸カリウム、クロム酸ナトリウム、重
クロム酸カリウムおよび重クロム酸ナトリウムなどの金
属酸の塩、チタン酸エステルのような金属酸エステルな
らびに硝酸クロム、硝酸ジルコニウム、フッ化ジルコニ
ウム、フッ化チタンおよび硫酸チタンなどの酸の金属塩
をあげることができる。
また親水性皮膜形成剤としては、本出願人の提案によ
るアルカリケイ酸塩とカルボニル基を有する低分子有機
化合物を含んでなるもの(特開昭60−101156号公報参
照)、アルカリケイ酸塩と無機硬化剤と水溶性有機高分
子化合物を含んでなるもの(特開昭62−235477号公報参
照)および親水性ポリマーとカルボニル基を有する低分
子有機化合物(架橋剤)とを含んでなるもの(特開昭62
−27384号公報参照)などが適当である。
第1抗菌剤および第2抗菌剤の具体例を表1に示す。
なお、相対的に速効性を有するかあるいは遅効性を有す
るかは、媒質液に対する溶解性によって決まる。すなわ
ち水または溶剤などの媒質液に溶け易いと効果は速く現
われ、水に難溶であると効果は遅く現われる。また、両
抗菌剤は人体に対し安全性が保証されるものでなければ
ならない。そこで、表1には、溶解性および急性経口毒
性(数値が大きい程毒性が少ない。ちなみにNaClは3000
である。)をも併せて示す。
作用 この発明によるアルミニウムフィン付き熱交換器は、
上述のような構成を有するので、熱交換器の使用開始に
よりアルミニウムフィンの表面に、親水性皮膜の存在の
ため水が膜状に付着すると、第1抗菌剤が第2抗菌剤よ
り速く水に溶け、しかもこれが上層の親水性皮膜に含ま
れているため、直ちに菌の発生を阻止する。そして、第
1抗菌剤が不着水の排出にともなって流出し、その含有
量が少なくなった頃下層の合成樹脂耐食性皮膜に含まれ
ている第2抗菌剤が効果を発揮するのである。
実 施 例 この発明の実施例を比較例とともに表2に示す。
発明の効果 この発明のアルミニウムフィン付き熱交換器によれ
ば、熱交換器の使用開始によりアルミニウムフィンの表
面に水が付着し菌が発生しようとするときには、上層の
親水性皮膜中の第1抗菌剤が抗菌効果を発揮し、さらに
第1抗菌剤の効果が劣化する頃には、下層の合成樹脂耐
食性皮膜中の第2抗菌剤が効果を発揮し始め、両抗菌剤
により長期にわたりかびなどの菌の発生を防ぐため、菌
の繁殖に起因する不快臭が熱交換器の吹出口より室内や
車内に放出されるおそれがない。
また、第1抗菌剤と第2抗菌剤とでは、抗菌性を異に
するので、広範囲な抗菌スペクトルを期待することがで
きる。
さらに、抗菌剤の添加量が、各皮膜重量に対して0.2
重量%〜20重量%の範囲であるから、抗菌剤は、各皮膜
の耐食機能、親水性機能を損なうことなく、抗菌効果を
充分に発揮する。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 伊藤 昌明 大阪府堺市海山町6丁224番地 昭和ア ルミニウム株式会社内 (56)参考文献 特開 昭62−129695(JP,A) 特開 昭60−50397(JP,A)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】合成樹脂耐食性皮膜を介して表面に親水性
    皮膜が形成せられているアルミニウムフィンを備えた熱
    交換器において、親水性皮膜に相対的に速効性を有する
    第1抗菌剤が、耐食性皮膜に相対的に遅効性を有する第
    2抗菌剤がそれぞれ含ませられており、抗菌剤の添加量
    が、各皮膜重量に対して0.2重量%〜20重量%の範囲で
    あることを特徴とするアルミニウムフィン付き熱交換
    器。
JP63251359A 1988-10-05 1988-10-05 アルミニウムフィン付き熱交換器 Expired - Fee Related JP2683812B2 (ja)

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