JPH07190676A - 表面処理を施した熱交換器用フィン - Google Patents
表面処理を施した熱交換器用フィンInfo
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- JPH07190676A JPH07190676A JP33136693A JP33136693A JPH07190676A JP H07190676 A JPH07190676 A JP H07190676A JP 33136693 A JP33136693 A JP 33136693A JP 33136693 A JP33136693 A JP 33136693A JP H07190676 A JPH07190676 A JP H07190676A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 熱交換特性の長期持続性に優れており、かつ
樹脂による初期臭、細菌による経時臭等不快臭の少ない
熱交換器用フィンを提供すること。 【構成】 少なくともキトサンを含有してなり、キトサ
ン含有率が乾燥重量で30〜90重量%である最表面保
護層を有する熱交換器用フィン
樹脂による初期臭、細菌による経時臭等不快臭の少ない
熱交換器用フィンを提供すること。 【構成】 少なくともキトサンを含有してなり、キトサ
ン含有率が乾燥重量で30〜90重量%である最表面保
護層を有する熱交換器用フィン
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は少なくともキトサンを含
有する最表面保護層で被覆してなる熱交換器用フィンに
関する。
有する最表面保護層で被覆してなる熱交換器用フィンに
関する。
【0002】
【従来の技術】従来、熱交換器用フィンは耐食性と熱交
換能力の向上のため、アルミニウム等の金属表面に耐食
性被膜として化成型クロメート被膜あるいは高分子樹脂
被膜を下塗とし、シリカを主成分とする無機系上塗剤あ
るいはセルロースやアクリルを主成分とする有機系上塗
剤から形成してなる親水性被膜を上塗とする二層表面構
造が採られている。
換能力の向上のため、アルミニウム等の金属表面に耐食
性被膜として化成型クロメート被膜あるいは高分子樹脂
被膜を下塗とし、シリカを主成分とする無機系上塗剤あ
るいはセルロースやアクリルを主成分とする有機系上塗
剤から形成してなる親水性被膜を上塗とする二層表面構
造が採られている。
【0003】熱交換器特性にとって重要な親水性被膜と
して、シリカを主成分とする無機系被膜を適用した場
合、以下のような問題があった。熱交換器用フィン素材
は表面処理後にプレス加工機によってフィンに成形加工
されることが多いため、成形加工時の金型摩耗が著し
く、経費増大につながる。また、製品化後の吹き出し口
から樹脂の分解による悪臭(初期臭)が発生する。熱交
換器用フィンには大気中の水分が結露し、湿潤状態下
で、カビ、バクテリア等が繁殖しやすい。従って、使用
経時に伴ってカビ、バクテリアの繁殖によって発生する
経時臭(経時臭)が問題となっている。
して、シリカを主成分とする無機系被膜を適用した場
合、以下のような問題があった。熱交換器用フィン素材
は表面処理後にプレス加工機によってフィンに成形加工
されることが多いため、成形加工時の金型摩耗が著し
く、経費増大につながる。また、製品化後の吹き出し口
から樹脂の分解による悪臭(初期臭)が発生する。熱交
換器用フィンには大気中の水分が結露し、湿潤状態下
で、カビ、バクテリア等が繁殖しやすい。従って、使用
経時に伴ってカビ、バクテリアの繁殖によって発生する
経時臭(経時臭)が問題となっている。
【0004】また、親水性被膜として有機系被膜を適用
する場合、上記無機系被膜に比べて金型加工および製品
化後の初期臭問題は少ない。しかし、経時臭の問題は依
然として存在する。さらに有機系被膜は親水持続性が劣
るという欠点がる。この親水性は熱交換を効率よく行う
ために重要な特性である。それ故、経時後の熱交換能力
が低下するという問題があり、さらにそれに伴い製品の
小型化が制約されている等の問題があった。
する場合、上記無機系被膜に比べて金型加工および製品
化後の初期臭問題は少ない。しかし、経時臭の問題は依
然として存在する。さらに有機系被膜は親水持続性が劣
るという欠点がる。この親水性は熱交換を効率よく行う
ために重要な特性である。それ故、経時後の熱交換能力
が低下するという問題があり、さらにそれに伴い製品の
小型化が制約されている等の問題があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記事情に鑑
みなされたものであり、長期使用しても親水持続性があ
り不快臭のない熱交換能に優れた熱交換器用フィンを提
供することを目的とする。
みなされたものであり、長期使用しても親水持続性があ
り不快臭のない熱交換能に優れた熱交換器用フィンを提
供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】すなわち本発明は少なく
ともキトサンを含有してなり、キトサン含有率が乾燥重
量で30〜90重量%である最表面保護層を有する熱交
換器用フィンに関する。
ともキトサンを含有してなり、キトサン含有率が乾燥重
量で30〜90重量%である最表面保護層を有する熱交
換器用フィンに関する。
【0007】本発明の熱交換器用フィンはその最表面
に、少なくともキトサンを含有してなり、キトサン含有
率が乾燥重量で30〜90重量%である保護膜を有する
ことを特徴とする。
に、少なくともキトサンを含有してなり、キトサン含有
率が乾燥重量で30〜90重量%である保護膜を有する
ことを特徴とする。
【0008】かかる最表面保護層を有するフィン構成と
することにより、熱交換特性の長期持続性に優れてお
り、かつ樹脂による初期臭、細菌による経時臭等不快臭
の少ない熱交換器用フィンを提供することができる。
することにより、熱交換特性の長期持続性に優れてお
り、かつ樹脂による初期臭、細菌による経時臭等不快臭
の少ない熱交換器用フィンを提供することができる。
【0009】本発明に使用するキトサンは、N−アセチ
ル−β−D−グルコサミン残基が(1→4)結合した多
糖であるキチンをN−脱アセチル化して得られる一種の
生体高分子であり、種々の誘導体、例えばN−カルボキ
シメチル化キトサン、N−カルボキシプロピル化キトサ
ン等を含むものである。本発明においては脱アセチル化
度が、80%以上、好ましくは90%以上のキトサンが
望ましい。脱アセチル化度が80%より低いキトサンを
用いると、浸水持続性、抗菌性、後述するプライマー塗
膜との接着性等に悪影響がでる可能性がある。また、キ
トサンは粘度(0.5%、20℃)で表して50〜30
0cp、好ましくは100〜200cpのものが望まし
い。その粘度が小さすぎるものを使用すると、表面保護
層の接着力や成形加工性の低下が生じる。粘度が大きす
ぎるものを使用すると、抗菌性、親水性の低下を招く。
ル−β−D−グルコサミン残基が(1→4)結合した多
糖であるキチンをN−脱アセチル化して得られる一種の
生体高分子であり、種々の誘導体、例えばN−カルボキ
シメチル化キトサン、N−カルボキシプロピル化キトサ
ン等を含むものである。本発明においては脱アセチル化
度が、80%以上、好ましくは90%以上のキトサンが
望ましい。脱アセチル化度が80%より低いキトサンを
用いると、浸水持続性、抗菌性、後述するプライマー塗
膜との接着性等に悪影響がでる可能性がある。また、キ
トサンは粘度(0.5%、20℃)で表して50〜30
0cp、好ましくは100〜200cpのものが望まし
い。その粘度が小さすぎるものを使用すると、表面保護
層の接着力や成形加工性の低下が生じる。粘度が大きす
ぎるものを使用すると、抗菌性、親水性の低下を招く。
【0010】キトサンは乾燥重量で表して、30〜90
重量%、好ましくは50〜70重量%含有させる。この
含有量が30重量%より少ないと親水性、抗菌性が低下
する。また、その含有量が90重量%より多いと成形加
工性が低下する。
重量%、好ましくは50〜70重量%含有させる。この
含有量が30重量%より少ないと親水性、抗菌性が低下
する。また、その含有量が90重量%より多いと成形加
工性が低下する。
【0011】本発明において、乾燥重量とはキトサン表
面保護溶液の固形分中の重量割合であって、揮発性媒体
を除去し、105±2℃で2時間乾燥し、この乾燥物の
中に含まれるキトサンの含量をいう(JIS K510
1−23に準ずる)。
面保護溶液の固形分中の重量割合であって、揮発性媒体
を除去し、105±2℃で2時間乾燥し、この乾燥物の
中に含まれるキトサンの含量をいう(JIS K510
1−23に準ずる)。
【0012】本発明においては上記キトサンに加え親水
性表面調整剤を添加することが好ましい。この親水性表
面調整剤はキトサンの表面親水性を調整するため、また
最表面保護層の平滑性を向上するために添加するもので
ある。かかる親水性表面調整剤としてはパーフルオロア
ルキルエチレンオキシド、ポリオキシエチレンエーテル
エステル共重合体、ポリエーテル変性ポリシロキサン共
重合体等が知られており、そのいずれをも使用可能であ
るが、親水持続性やレベリング性(平滑性)の点から、
親水性フッ素系界面活性剤が望ましい。
性表面調整剤を添加することが好ましい。この親水性表
面調整剤はキトサンの表面親水性を調整するため、また
最表面保護層の平滑性を向上するために添加するもので
ある。かかる親水性表面調整剤としてはパーフルオロア
ルキルエチレンオキシド、ポリオキシエチレンエーテル
エステル共重合体、ポリエーテル変性ポリシロキサン共
重合体等が知られており、そのいずれをも使用可能であ
るが、親水持続性やレベリング性(平滑性)の点から、
親水性フッ素系界面活性剤が望ましい。
【0013】親水性表面調整剤はキトサン固形分に対し
て0.05〜1重量%、好ましくは0.1〜0.5重量
%添加する。その添加量が0.05重量%より少ない場
合は、親水性の調整を十分行うことができない。またそ
の添加量が1重量%より多いと最終的に得られる最表面
保護層の耐水性が低下する。
て0.05〜1重量%、好ましくは0.1〜0.5重量
%添加する。その添加量が0.05重量%より少ない場
合は、親水性の調整を十分行うことができない。またそ
の添加量が1重量%より多いと最終的に得られる最表面
保護層の耐水性が低下する。
【0014】本発明においてはさらに抗菌性、防カビ性
を付与するために、抗菌剤を添加することは有意義であ
る。かかる抗菌剤としては、銀系の無機イオン交換体、
2-(4チアゾリル)−ベンズイミダゾール、2-ベンズイミ
ダゾール、カルバミン酸メチル、2,4,5,6-テトラクロロ
イソフタロニトリル、 2,3,5,6-テトラクロロ-4-(メチル
スルフォニル)ピリジン等種々知られているが、これら
の中でも特に銀系の無機イオン交換体と組み合わせて使
用すると得られる効果が大きいのみならず、安全性の面
からも有益である。
を付与するために、抗菌剤を添加することは有意義であ
る。かかる抗菌剤としては、銀系の無機イオン交換体、
2-(4チアゾリル)−ベンズイミダゾール、2-ベンズイミ
ダゾール、カルバミン酸メチル、2,4,5,6-テトラクロロ
イソフタロニトリル、 2,3,5,6-テトラクロロ-4-(メチル
スルフォニル)ピリジン等種々知られているが、これら
の中でも特に銀系の無機イオン交換体と組み合わせて使
用すると得られる効果が大きいのみならず、安全性の面
からも有益である。
【0015】抗菌剤はキトサン固形分に対して0.01
〜0.1重量%、好ましくは0.03〜0.08重量%
添加する。添加量が0.01重量%より少ないと抗菌効
果が十分得られず、0.1重量%より多く添加しても、
抗菌効果は変わらず、かえって表面保護層の接着性や親
水性の低下を招く。
〜0.1重量%、好ましくは0.03〜0.08重量%
添加する。添加量が0.01重量%より少ないと抗菌効
果が十分得られず、0.1重量%より多く添加しても、
抗菌効果は変わらず、かえって表面保護層の接着性や親
水性の低下を招く。
【0016】本発明においてはさらに本発明の効果を損
なわない範囲で消泡剤や増粘剤等の添加剤を添加しても
よい。
なわない範囲で消泡剤や増粘剤等の添加剤を添加しても
よい。
【0017】本発明の熱交換器用フィンの最表面保護層
の形成に際しては、上記したキトサン、親水性表面調整
剤、抗菌剤、その他所望の添加剤を適当な溶媒に添加溶
解したキトサン表面保護溶液を作製し、この溶液を塗布
乾燥して最表面保護層として形成する。
の形成に際しては、上記したキトサン、親水性表面調整
剤、抗菌剤、その他所望の添加剤を適当な溶媒に添加溶
解したキトサン表面保護溶液を作製し、この溶液を塗布
乾燥して最表面保護層として形成する。
【0018】具体的にはキトサン表面保護溶液は、キト
サンを水および氷酢酸等の混合溶媒に溶解させ、さらに
メタノール等の有機溶媒で希釈した溶液に、親水性表面
調整剤、抗菌剤等を添加して調製される。キトサン濃度
は、塗布方法、使用する溶媒、所望する粘度に合わせて
適宜設定すればよい。下記実施例においてはキトサン約
0.5%溶液として調整している。
サンを水および氷酢酸等の混合溶媒に溶解させ、さらに
メタノール等の有機溶媒で希釈した溶液に、親水性表面
調整剤、抗菌剤等を添加して調製される。キトサン濃度
は、塗布方法、使用する溶媒、所望する粘度に合わせて
適宜設定すればよい。下記実施例においてはキトサン約
0.5%溶液として調整している。
【0019】塗布方法は従来から行われている方法、例
えばバーコーター法、浸漬法、スプレー法等種々の方法
が適用可能であり、焼き付け後の厚さが0.2〜2.0
μm、好ましくは0.5〜1.0μmとなるように最表
面保護層を形成する。その厚さが0.2μmより薄いと
親水性が低下し、2.0μmより厚いと接着性や加工性
が低下する。
えばバーコーター法、浸漬法、スプレー法等種々の方法
が適用可能であり、焼き付け後の厚さが0.2〜2.0
μm、好ましくは0.5〜1.0μmとなるように最表
面保護層を形成する。その厚さが0.2μmより薄いと
親水性が低下し、2.0μmより厚いと接着性や加工性
が低下する。
【0020】本発明の熱交換器用フィンは、アルミニウ
ム等の熱交換器用フィン材の上に公知の有機系樹脂で形
成されてなるプライマー塗膜上に、上記した最表面保護
層形成してなる。
ム等の熱交換器用フィン材の上に公知の有機系樹脂で形
成されてなるプライマー塗膜上に、上記した最表面保護
層形成してなる。
【0021】熱交換器用フィン材は、通常アルミニウム
およびアルミニウム合金が熱伝導性、耐食性、機械加工
性等の観点から使用されているが、熱交換器用フィンと
して親水性、抗菌性、防カビ性が問題となるものであれ
ば、特に限定されるものではなく、銅、銅合金、鉄、鉄
合金、さらには将来新たに開発されるであろう新材料
等、熱交換機器用フィン材として使用可能なものであれ
ば本発明に包含されるものである。
およびアルミニウム合金が熱伝導性、耐食性、機械加工
性等の観点から使用されているが、熱交換器用フィンと
して親水性、抗菌性、防カビ性が問題となるものであれ
ば、特に限定されるものではなく、銅、銅合金、鉄、鉄
合金、さらには将来新たに開発されるであろう新材料
等、熱交換機器用フィン材として使用可能なものであれ
ば本発明に包含されるものである。
【0022】熱交換器用フィン材の表面には有機系樹脂
でプライマー塗膜を形成する。プライマー塗膜はフィン
材の腐食等の防止、さらに最表面保護層の接着性を向上
させるために形成される塗膜である。かかる塗膜として
は例えばアクリル樹脂系塗料、エポキシ樹脂系塗料、ポ
リエステル樹脂系塗料等従来使用されている有機系樹脂
を従来の方法で適用することが可能である。より詳細に
はプライマー塗膜は、バーコーター法、浸漬法、スプレ
ー法等従来の塗布方法により塗布し、約230℃〜25
0℃で焼き付けを行い、厚さ0.2〜2.0μm、好ま
しくは0.5〜1.0μmに形成する。膜厚をこのよう
な厚さにするのは、このプライマー塗膜上に形成される
最表面保護層との合計膜厚が厚くなり過ぎないように調
整するためであり、また保護膜の良好な機械加工性を確
保するためである。それ故、その厚さが2.0μmより
厚いと保護膜の機械加工性が低下し、0.2μmより薄
いと耐食性が低下する。
でプライマー塗膜を形成する。プライマー塗膜はフィン
材の腐食等の防止、さらに最表面保護層の接着性を向上
させるために形成される塗膜である。かかる塗膜として
は例えばアクリル樹脂系塗料、エポキシ樹脂系塗料、ポ
リエステル樹脂系塗料等従来使用されている有機系樹脂
を従来の方法で適用することが可能である。より詳細に
はプライマー塗膜は、バーコーター法、浸漬法、スプレ
ー法等従来の塗布方法により塗布し、約230℃〜25
0℃で焼き付けを行い、厚さ0.2〜2.0μm、好ま
しくは0.5〜1.0μmに形成する。膜厚をこのよう
な厚さにするのは、このプライマー塗膜上に形成される
最表面保護層との合計膜厚が厚くなり過ぎないように調
整するためであり、また保護膜の良好な機械加工性を確
保するためである。それ故、その厚さが2.0μmより
厚いと保護膜の機械加工性が低下し、0.2μmより薄
いと耐食性が低下する。
【0023】本発明の熱交換器用フィン成形に際して
は、熱交換器用フィン材を成形加工してから、上記プラ
イマー塗膜および最表面保護層を形成してもよいし、ま
ず熱交換器用フィン材上にプライマー塗膜および最表面
保護層を形成後に成形加工してもよい。後者の成形加工
方法を適用に際しても、良好な成型加工性が得られる。
は、熱交換器用フィン材を成形加工してから、上記プラ
イマー塗膜および最表面保護層を形成してもよいし、ま
ず熱交換器用フィン材上にプライマー塗膜および最表面
保護層を形成後に成形加工してもよい。後者の成形加工
方法を適用に際しても、良好な成型加工性が得られる。
【0024】
【実施例】実施例1 水(980g)にキトサン粉末(キミツキトサンA;君
津化学工業社製:脱アセチル化度90%)10gを混濁
した。1時間後、左記混濁液に氷酢酸10gを添加し、
20〜25℃で約5時間撹拌し、キトサン粉末を溶解さ
せた。
津化学工業社製:脱アセチル化度90%)10gを混濁
した。1時間後、左記混濁液に氷酢酸10gを添加し、
20〜25℃で約5時間撹拌し、キトサン粉末を溶解さ
せた。
【0025】得られた約1%キトサン溶液をメタノール
で約0.5%に希釈した。さらに該希釈液に親水性表面
調整剤パーフルオロアルキルエチレンオキサイド付加物
(メガファックF−142D;大日本インキ化学工業社
製)をキトサン固形分約0.1%を添加してキトサン表
面保護溶液を得た。
で約0.5%に希釈した。さらに該希釈液に親水性表面
調整剤パーフルオロアルキルエチレンオキサイド付加物
(メガファックF−142D;大日本インキ化学工業社
製)をキトサン固形分約0.1%を添加してキトサン表
面保護溶液を得た。
【0026】一方、ウレタン変性エポキシ樹脂(エポキ
−838−45TM;三井東圧化学社製)をシンナー
(メチルエチルケトン:トルエン:3−メトキシブチル
アセテート:n−ブタノール:キシレン=38:35:
12:10:5)で固形分が約3%になるように調整し
た塗液を調製した。
−838−45TM;三井東圧化学社製)をシンナー
(メチルエチルケトン:トルエン:3−メトキシブチル
アセテート:n−ブタノール:キシレン=38:35:
12:10:5)で固形分が約3%になるように調整し
た塗液を調製した。
【0027】得られた塗液をアルカリ脱脂したアルミ材
(A1100P−H26;板厚0.106mm)にバー
コーターにて塗布した。塗液を210℃で30秒間焼き
付け、0.9〜1.0μm厚のプライマー塗膜を得た。
(A1100P−H26;板厚0.106mm)にバー
コーターにて塗布した。塗液を210℃で30秒間焼き
付け、0.9〜1.0μm厚のプライマー塗膜を得た。
【0028】次に、プライマー塗膜上に上記キトサン表
面保護溶液を塗布し、230℃で30秒間焼き付けを行
い、厚さ0.6〜0.7μmの最表面保護層を形成し
た。
面保護溶液を塗布し、230℃で30秒間焼き付けを行
い、厚さ0.6〜0.7μmの最表面保護層を形成し
た。
【0029】実施例2 実施例1のキトサン表面保護膜溶液にさらに銀系無機抗
菌剤(ノバロンAG300;東亜合成化学工業社製)を
キトサン固形分に対して0.05%添加して十分混合分
散した。
菌剤(ノバロンAG300;東亜合成化学工業社製)を
キトサン固形分に対して0.05%添加して十分混合分
散した。
【0030】得られた表面保護溶液を用いた以外、実施
例1と同様にしてプライマー塗膜上に該表面保護溶液の
塗布、焼き付けを行い、厚さ0.6〜0.7μmの最表
面保護層を形成した。
例1と同様にしてプライマー塗膜上に該表面保護溶液の
塗布、焼き付けを行い、厚さ0.6〜0.7μmの最表
面保護層を形成した。
【0031】比較例1 熱硬化型水性アクリル樹脂(アルマテックスE162;
三井東圧化学社製)を固形分5%となるように水に溶解
させた表面保護溶液を調製した。
三井東圧化学社製)を固形分5%となるように水に溶解
させた表面保護溶液を調製した。
【0032】得られた表面保護溶液を用いた以外、実施
例1と同様にしてプライマー塗膜上に該表面保護溶液の
塗布、焼き付けを行い、厚さ0.7〜0.8μmの最表
面保護層を形成した。
例1と同様にしてプライマー塗膜上に該表面保護溶液の
塗布、焼き付けを行い、厚さ0.7〜0.8μmの最表
面保護層を形成した。
【0033】比較例2 水溶性セルロース樹脂であるヒドロキシエチルセルロー
ス粉末(HEC AG−15;フジケミカル社製)を固
形分2%となるように水で溶解させた表面保護溶液を調
製した。
ス粉末(HEC AG−15;フジケミカル社製)を固
形分2%となるように水で溶解させた表面保護溶液を調
製した。
【0034】得られた表面保護溶液を用いた以外、実施
例1と同様にしてプライマー塗膜上に該表面保護溶液の
塗布、焼き付けを行い、厚さ0.6〜0.7μmの最表
面保護層を形成した。
例1と同様にしてプライマー塗膜上に該表面保護溶液の
塗布、焼き付けを行い、厚さ0.6〜0.7μmの最表
面保護層を形成した。
【0035】比較例3 水ガラス系フィン用親水性表面処理剤(LN4526;
日本パーカライジング社製)を用いた以外、実施例1と
同様にしてプライマー塗膜上に該表面処理剤の塗布、焼
き付けを行い、厚さ0.7〜0.8μmの最表面保護層
を形成した。
日本パーカライジング社製)を用いた以外、実施例1と
同様にしてプライマー塗膜上に該表面処理剤の塗布、焼
き付けを行い、厚さ0.7〜0.8μmの最表面保護層
を形成した。
【0036】比較例4 比較例2の表面保護膜溶液にさらに銀系無機抗菌剤(ノ
バロンAG300;東亜合成化学工業社製)(実施例2
で使用した抗菌剤と同じ)をヒドロキシセルロース固形
分に対して0.05%添加して十分混合分散した。
バロンAG300;東亜合成化学工業社製)(実施例2
で使用した抗菌剤と同じ)をヒドロキシセルロース固形
分に対して0.05%添加して十分混合分散した。
【0037】得られた表面保護溶液を用いた以外、実施
例1と同様にしてプライマー塗膜上に該表面保護溶液の
塗布、焼き付けを行い、厚さ0.6〜0.7μmの最表
面保護層を形成した。
例1と同様にしてプライマー塗膜上に該表面保護溶液の
塗布、焼き付けを行い、厚さ0.6〜0.7μmの最表
面保護層を形成した。
【0038】
【評価】親水性評価 上記実施例および比較例で得られた試料について、親水
性初期接触角試験、親水持続性接触角試験および実用親
水性接触角試験を行うことにより、親水性について評価
し、以下のようにランク付けを行った。
性初期接触角試験、親水持続性接触角試験および実用親
水性接触角試験を行うことにより、親水性について評価
し、以下のようにランク付けを行った。
【0039】◎:塗膜と水滴の接触角が20度以下 ○:塗膜と水滴の接触角が21〜30度 △:塗膜と水滴の接触角が31〜40度 ×:塗膜と水滴の接触角が41度以上
【0040】なお、各試験は以下のようにして行った。
【0041】親水性初期接触角試験:接触角計(CA−
D型;協和界面科学社製)を使用して行った。
D型;協和界面科学社製)を使用して行った。
【0042】親水持続性接触角試験:試料を0.5m/
秒の流水中に250時間浸漬後の接触角を測定した。測
定は上記親水性初期接触角試験に用いた接触角計(CA
−D型;協和界面科学社製)を使用して行った。
秒の流水中に250時間浸漬後の接触角を測定した。測
定は上記親水性初期接触角試験に用いた接触角計(CA
−D型;協和界面科学社製)を使用して行った。
【0043】実用親水性接触角試験:試料を0.5m/
秒の流水中に10時間浸漬後、80℃×20時間乾燥の
ヒートサイクルを14サイクル繰り返した後の接触角を
測定した。測定は上記親水性初期接触角試験に用いた接
触角計(CA−D型;協和界面科学社製)を使用して行
った。
秒の流水中に10時間浸漬後、80℃×20時間乾燥の
ヒートサイクルを14サイクル繰り返した後の接触角を
測定した。測定は上記親水性初期接触角試験に用いた接
触角計(CA−D型;協和界面科学社製)を使用して行
った。
【0044】以上の試験結果を下記表1にまとめた。
【0045】
【表1】
【0046】抗菌性および防カビ性 抗菌性および防カビ性について、表2に示した試験方法
で評価した。
で評価した。
【0047】
【表2】
【0048】
【表3】
【0049】
【表4】
【0050】
【発明の効果】熱交換特性の長期持続性に優れており、
かつ樹脂による初期臭、細菌による経時臭等不快臭の少
ない熱交換器用フィンを提供した。
かつ樹脂による初期臭、細菌による経時臭等不快臭の少
ない熱交換器用フィンを提供した。
Claims (2)
- 【請求項1】 少なくともキトサンを含有してなり、キ
トサン含有率が乾燥重量で30〜90重量%である最表
面保護層を有する熱交換器用フィン。 - 【請求項2】 少なくともキトサンおよび親水性表面処
理剤を含有してなり、キトサンの含有率が乾燥重量で3
0〜90重量%であり、親水性表面処理剤がキトサンに
対して固形分に対して0.05〜1重量%である最表面
保護層を有する熱交換器用フィン。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP33136693A JP3419864B2 (ja) | 1993-12-27 | 1993-12-27 | 表面処理を施した熱交換器用フィン |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP33136693A JP3419864B2 (ja) | 1993-12-27 | 1993-12-27 | 表面処理を施した熱交換器用フィン |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07190676A true JPH07190676A (ja) | 1995-07-28 |
JP3419864B2 JP3419864B2 (ja) | 2003-06-23 |
Family
ID=18242885
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP33136693A Ceased JP3419864B2 (ja) | 1993-12-27 | 1993-12-27 | 表面処理を施した熱交換器用フィン |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3419864B2 (ja) |
Cited By (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0975654A (ja) * | 1995-09-19 | 1997-03-25 | Matsushita Electric Ind Co Ltd | 創水装置 |
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US7294362B2 (en) * | 2002-01-11 | 2007-11-13 | Nihon Parkerizing Co., Ltd. | Aqueous agent for treating substrate, method for treating substrate and treated substrate |
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JP2021103057A (ja) * | 2019-12-25 | 2021-07-15 | 昭和電工パッケージング株式会社 | 熱交換器およびその外包ラミネート材 |
-
1993
- 1993-12-27 JP JP33136693A patent/JP3419864B2/ja not_active Ceased
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CN106660344A (zh) * | 2014-09-22 | 2017-05-10 | 富士胶片株式会社 | 抗菌片、抗菌涂层、层叠体及抗菌液 |
JPWO2016047568A1 (ja) * | 2014-09-22 | 2017-05-25 | 富士フイルム株式会社 | 抗菌シート、抗菌コート、積層体、抗菌液 |
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---|---|
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