JPH05140482A - 抗菌性コーテイング組成物 - Google Patents

抗菌性コーテイング組成物

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JPH05140482A
JPH05140482A JP3326388A JP32638891A JPH05140482A JP H05140482 A JPH05140482 A JP H05140482A JP 3326388 A JP3326388 A JP 3326388A JP 32638891 A JP32638891 A JP 32638891A JP H05140482 A JPH05140482 A JP H05140482A
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JP
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antibacterial
water
substance
resin
clay mineral
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JP3326388A
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Katsuaki Yoshioka
克昭 吉岡
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Nippon Paint Co Ltd
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Nippon Paint Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 (1) 塗膜形成樹脂と、(2) (a) 粘土鉱物に、
(b) 第一、第二、又は第三アミン塩、もしくは第四級ア
ンモニウム塩のいずれかであって、炭素数が10以上の
アルキル基を2個以上有し、エステル結合、エーテル結
合及びアミド結合のうちの少なくとも1種を含有するカ
チオン界面活性剤の少なくとも1種を用いて(c) 抗菌性
物質をインターカレートした物質とを主成分とする抗菌
性コーティング組成物。 【効果】 特定の界面活性剤を用いて、液状の抗菌性物
質を粘土鉱物にインターカレートすることにより、徐放
性、耐熱性を向上させた塗膜が形成され、抗菌性を幅広
い分野で生かすことが可能になった。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、良好な抗菌性を長期間
にわたり維持する塗膜を形成することができるコーティ
ング組成物に関し、特に、抗菌性インターカレート物質
を含有した水性塗膜を形成する組成物に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】各種塗
料中には、被塗材の腐食や黴の発生を防止するために抗
菌性物質を添加することが多い。抗菌性物質としては、
用途によって異なるが、たとえばゼオライト等の無機物
質に抗菌性を発現する金属イオンを担持したものなどが
広く使用されている。
【0003】たとえばその一例として、特定のオルガノ
アルコキシシランと、親水性有機溶剤と、水と、抗菌剤
とをそれぞれ特定量配合してなる抗菌性コーティング用
組成物(特開平1−178563号)がある。この例で
は、抗菌性物質として銀、銅、亜鉛等の金属、またはそ
のような金属を付加したゼオライトを用いている。
【0004】ところで、近年、環境汚染の防止等の観点
から、天然の抗菌性物質や殺菌性物質が見直されつつあ
る。たとえば、各種植物から抽出される天然の抗菌性物
質や殺菌性物質を塗料中に混入しておけば、被塗材の腐
食や黴の発生が防止できる。このように、天然の抗菌性
物質や殺菌性物質を用いると、環境をひどく汚染するこ
ともない。
【0005】ところが、このような抗菌性物質や殺菌性
物質、たとえばひば油、ひのき油等の油状物質は一般に
低分子量で沸点も低く、また揮発性のものも多いため、
さらにヒノキチオール等の結晶性のものは昇華性を有す
るために単に塗料中に配合するのでは容易に塗膜から発
散してゆき、長期間の抗菌効果が得られない。特に熱硬
化性塗料に配合して用いる場合、塗膜の加熱硬化時にほ
とんどの抗菌性物質や殺菌性物質が揮散してしまう。ま
た、常温硬化塗料に配合して用いる場合でも、溶剤の揮
発に伴って抗菌性物質や殺菌性物質も揮散し、抗菌効果
が十分とはならない。
【0006】そこで、このような抗菌性物質や殺菌性物
質を塗料中に良好に保持し、長期間にわたってその効果
を維持する種々の方法が模索されている。
【0007】たとえば、モンモリロナイト(ベントナイ
ト)等の粘土鉱物を第四級のアルキルアンモニウム塩等
の有機塩により変性した有機変性粘土のインターカレー
ト性(液状物質を粘土鉱物内の層間に取り込むこと)を
利用し(たとえば、特開昭61−129033号、同6
1−245836号、同61−289014号等)、こ
の有機変性粘土中に抗菌性物質をインターカレートし、
それを塗料中に配合する方法が考えられる。
【0008】しかしながら、従来の有機変性粘土には、
低分子量の溶剤等はインターカレートすることができた
が、天然の抗菌性物質等は良好にインターカレートでき
なかった。また、たとえインターカレートできたとして
も、容易に有機変性粘土から滲み出すか揮散してしま
い、長期にわたる抗菌効果を維持するものとはならなか
った。
【0009】なお、有機変性粘土に液状の親油性物質を
インターカレートした例として、Na型モンモリロナイト
を非イオン界面活性剤で処理して流動パラフィンを層間
にインターカレートし、流動パラフィンに対して膨潤性
を示すようにした有機変性粘土の報告(山口道広、油化
学、第39巻(2)、95〜99ページ、及び100〜
104ページ、1990年)がある。
【0010】しかしながら、本発明者等の研究によれ
ば、モンモリロナイト等の粘土鉱物に非イオン界面活性
剤を添加して粘土鉱物の層間を処理し、これに親油性物
質をインターカレートしてなるものは、粘土粉末の洗浄
中に非イオン界面活性剤が染み出しやすく、親油性物質
を良好に保持することができないことがわかった。した
がって、この方法により抗菌性物質を有機変性粘土に保
持したものを配合した塗料では抗菌性に良好な塗膜を形
成することができない。
【0011】また、抗菌性物質をインターカレートした
有機変性粘土を塗料に用いる場合には、塗膜の形成時の
加熱処理に耐えうるような良好な耐熱性(加熱によって
も抗菌性物質を良好に保持できること)も必要となり、
耐熱性に良好な添加剤である必要もある。
【0012】なお、塗料中に抗菌性物質や殺菌性物質を
混入する例ではないが、天然の抗菌性物質を用いて物品
に抗菌性を付与した例として、ヒバ油を包接又は吸着作
用によりその内部又は表面に固定させた固体粉末を、基
材の表面に粘着剤又は接着剤を介して固着した防黴防菌
シート(特開平1−135355号)がある。このよう
に、包接又は吸着作用により抗菌性物質等をその内部又
は表面に固定させた固体粉末を用いれば、ある程度の徐
放性(抗菌性物質等が徐々に固体粉末から放出されるこ
と)が得られて、比較的長期間にわたって抗菌性を維持
することができる。しかしながら、単に包接又は吸着作
用により抗菌性物質等をその内部又は表面に固定させた
固体粉末を用い、これを例えば熱硬化性塗料中に配合し
ただけでは、熱硬化塗膜に対して良好な抗菌性を付与す
ることはできない。
【0013】したがって本発明の目的は、天然の抗菌性
物質や殺菌性物質(又はそれらに相応する合成物)を含
有し、良好な抗菌性や殺菌性を有する熱硬化型塗膜、常
温硬化型塗膜、電着塗膜等を与えることができるコーテ
ィング組成物を提供することである。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記目的に鑑み鋭意研究
の結果、本発明者は、(a) 塗膜形成樹脂と、(b) 特定の
構造を有するカチオン性界面活性剤を用いて粘土鉱物を
処理し、その粘土鉱物の層内を親油性にして層内に液状
の抗菌性物質を保持したものとを含有する組成物は、良
好な耐熱性(塗膜硬化時の加熱によっても抗菌性物質が
実質的に揮散しないこと)を有し、またそれから得られ
る塗膜は長期間にわたって良好な抗菌性を有することを
発見し、本発明を完成した。
【0015】すなわち、本発明の抗菌性コーティング組
成物は、(1) 塗膜形成樹脂と、(2) (a) 粘土鉱物に、
(b) 第一、第二、又は第三アミン塩、もしくは第四級ア
ンモニウム塩のいずれかであって、炭素数が10以上の
アルキル基を2個以上有し、エステル結合、エーテル結
合及びアミド結合のうちの少なくとも1種を含有するカ
チオン界面活性剤の少なくとも1種を用いて(c) 抗菌性
物質をインターカレートした物質とを含有することを特
徴とする。
【0016】以下本発明を詳細に説明する。塗膜形成樹脂 本発明で用いる塗膜形成樹脂としては、好適には、水性
の塗膜形成樹脂を用いる。これらの樹脂としては、ポリ
ビニルピロリドンとポリビニルアルコールとの混合物
や、後述する水溶性樹脂、水分散性樹脂、乳化された樹
脂等を用いることができる。なお、詳しくは後述する
が、上記の水分散性樹脂とは、乳化剤なしで水中に分散
することができる樹脂を指し、また、乳化された樹脂と
は、乳化剤により水に分散してなるものを指す。
【0017】本発明において使用することができるポリ
ビニルピロリドンは、下記一般式
【化1】 (ただし、式中nは重合度を表す)により表されるもの
であり、N−ビニル−2−ピロリドンを重合して得られ
るものである。ポリビニルピロリドンの重合度nは50
〜1000であるのがよい。
【0018】また、本発明で使用することができるポリ
ビニルアルコールは、下記一般式
【化2】 (ただし、上記式中、mはケン化された構成単位の数を
表し、nは未ケン化の構成単位の数を表す)により表さ
れるものであり、ポリ酢酸ビニルを少なくとも部分的に
ケン化したものである。
【0019】上記化2で表されるポリビニルアルコール
のケン化度は80%以上で、また、重合度(m+n)は
100〜1000であるのがよい。
【0020】上述したポリビニルピロリドンとポリビニ
ルアルコールとを混合して水性塗膜形成樹脂のベースと
する場合、ポリビニルピロリドン(A) とポリビニルアル
コール(B) の合計重量に対するポリビニルピロリドンの
重量の比(固形分換算値):(A) /〔(A) +(B) 〕を0.
1 〜0.9 の範囲内にするのがよい。このような樹脂(組
成物)は、例えば、空調機のエバポレータのアルミニウ
ムフィンを親水性にする場合に好適に用いられる。
【0021】また、水溶性樹脂及び水分散性樹脂は、通
常塗料に用いられている樹脂であれば特に制限はなく、
アニオン系、カチオン系、両性イオン系のものでも、非
イオン性のものでもよい。好ましい樹脂としては、アル
キド系樹脂、アクリル系樹脂、ポリエステル系樹脂、エ
ポキシ系樹脂、ウレタン系樹脂、アミノプラスト系樹
脂、マレイン化油系樹脂などの樹脂を水溶性又は水分散
性としたものが挙げられる。
【0022】以上の樹脂のうち、たとえばアクリル系樹
脂、アルキド系樹脂等のアニオン系樹脂の場合には、ア
ンモニア、アルキルアミン類、アルカノールアミン類の
ような塩基性化合物で中和して水溶性にして、水に溶解
して用いるか、または、中和部分を少なくして水分散性
に転化して水に分散させて用いる。一方、カチオン系樹
脂の場合には、酸性化合物を用いて中和して水溶性にす
るか、または、中和部分を少なくして水分散性に転化し
て用いる。
【0023】また、本発明で用いることができる乳化さ
れた樹脂とは、通常、樹脂エマルジョンと呼ばれるもの
であり、乳化剤を用いて水に樹脂成分を乳化させた水性
エマルジョンである。乳化される対象樹脂としては、酢
酸ビニル系樹脂、アクリル系樹脂、スチレンブタジエン
系樹脂、塩化ビニル系樹脂、エポキシ系樹脂、ウレタン
系樹脂等を挙げることができる。
【0024】これらの樹脂を乳化し、水性エマルジョン
とするのに用いる乳化剤としては、たとえば、ノニオン
系として、ポリエチレングリコール型(エステル型、エ
ーテル型、アミンアミド型)、多価アルコール脂肪酸エ
ステル型、カチオン系としては、第4級アンモニウム塩
型、アミン塩型、アニオン系としては、カルボン酸塩
型、スルホン酸塩型、硫酸エステル塩型等が挙げられ
る。特にノニオン系のものを用いるのが好ましいが、カ
チオン性の構造単位を有する樹脂に対してはカチオン系
のもの、アニオン性の構造単位を有する樹脂に対しては
アニオン系のものを用いてもよく、また、上記した乳化
剤以外の界面活性剤やポリビニルアルコールなどの保護
コロイドを用いることもできる。
【0025】樹脂エマルジョン(水性エマルジョン)
は、それぞれの樹脂成分を上述したような乳化剤を用い
て水に懸濁させて調製することができるが、各モノマー
(樹脂を形成するモノマー)を用いて乳化重合によって
製造するのが好ましい。
【0026】樹脂エマルジョンを酢酸ビニル系エマルジ
ョンとする場合には、酢酸ビニル単独重合体のエマルジ
ョン、酢酸ビニルと他のモノマー(例えば、アクリル酸
エチル、アクリル酸ブチル、マレイン酸ジブチル等)と
の共重合体のエマルジョン等を用いることができる。
【0027】また、アクリル系エマルジョンとしては、
各種アクリルモノマーとビニルモノマーとの共重合体の
エマルジョンを用いるのがよい。用いるモノマーとして
は、スチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン、
アクリロニトリル、メタクリロニトリル、メタクリル酸
メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸ブチル、メ
タクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸ラウリ
ル、メタクリル酸シクロヘキシル、メタクリル酸ベンジ
ル、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸
ブチル、アクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸ラ
ウリル、アクリル酸シクロヘキシル、アクリル酸ベンジ
ル、メタクリル酸ヒドロキシエチル、メタクリル酸ヒド
ロキシプロピル、アクリル酸ヒドロキシエチル、アクリ
ル酸ヒドロキシプロピル、メタクリル酸、アクリル酸、
クロトン酸、イタコン酸、マレイン酸、アクリルアミ
ド、メチロールアクリルアミド、ダイアセトンアクリル
アミド、ジメチルアクリルアミドや、これらモノマーと
共重合可能なモノマーが挙げられる。これらのモノマー
の種類及び配合量は、塗料としての要求特性に合わせて
適宜設定する。
【0028】また、本発明では、水性塗膜形成樹脂にお
ける成分として、必要に応じて水溶性ポリアミド樹脂、
水溶性ポリアミド樹脂以外の樹脂で架橋剤となりうる水
溶性樹脂等を添加してもよい。
【0029】水溶性ポリアミド樹脂としては、水溶性ナ
イロン、例えばナイロン−6を水及び/又はアルコール
に可溶性にしたものであって、平均重合度が50〜300
で、市販の樹脂、例えばAQ−ナイロン、A−90、A−
70、P−70など(いずれも東レ(株)製)を好適に使用
することができる。
【0030】架橋剤となりうる水溶性樹脂としては、水
溶性アミノ樹脂や水溶性フェノール樹脂等を好適に使用
することができる。
【0031】水溶性アミノ樹脂は、例えばn−ブチル化
メラミン樹脂、イソブチル化メラミン樹脂等のメラミン
樹脂や、ベンゾグアナミン樹脂、尿素樹脂などを水溶化
したものがあげられる。これらの樹脂は通常メラミン、
ベンゾグアナミン等のアミノ化合物に、ホルムアルデヒ
ド、パラホルムアルデヒド等のアルデヒドを付加反応ま
たは付加縮合反応させて得られたものを、炭素数1〜4
の1価アルコールでエーテル化して得られる。
【0032】メラミン樹脂の具体例としては、アルコキ
シ基がメトキシ基、エトキシ基、n−ブトキシ基、i−
ブトキシ基などであるアルコキシメチルメラミン樹脂を
あげることができる。好ましくは、メチル化メラミン樹
脂をあげることができる。
【0033】水溶性フェノール樹脂としては、フェノー
ル、クレゾール、キシレノール、p−アルキルフェノー
ル、p−フェニルフェノール、クロロフェノール、ビス
フェノールA、フェノールスルホン酸、レゾルシンなど
のフェノール性−OH基を有するものに、ホルマリン、
フルフラールなどのアルデヒド類を付加、縮合した高分
子物を水溶化したものを用いることができる。これらは
一般に、フェノール・ホルマリン、クレゾール・ホルマ
リン、フェノール・フルフラール、レゾルシン樹脂等と
して分類されるものである。
【0034】以上に示した水性塗膜形成樹脂と、後述す
る抗菌性物質インターカレート物とを用いてコーティン
グ組成物を形成して熱硬化性塗料、常温硬化性塗料とす
ることができるが、本発明のコーティング組成物は、電
着塗料として用いることもできる。電着塗料とする場
合、水性塗膜形成樹脂としては、アニオン系樹脂でもカ
チオン系樹脂でもよく、また、水溶性樹脂でも水分散性
樹脂でもよい。特に、(1) 乾性油またはポリブタジエン
のような液状ゴムのα、β−エチレン性不飽和2塩基酸
またはその無水物付加物や、それらをエポキシ化したも
の及びそれらの変性誘導体(マレイン化油樹脂、マレイ
ン化ポリブタジエン樹脂、アミン変性エポキシ化ポリブ
タジエン樹脂等)、(2) 樹脂状ポリオールの脂肪酸エス
テルを主骨格とするもの及びその変性誘導体(エポキシ
樹脂、エステル化樹脂等)、(3) アルキド樹脂を主骨格
とするもの、(4)アクリル樹脂を主骨格とするものを用
いるのが好ましい。
【0035】抗菌性物質をインターカレートした物質 本発明では、第一、第二、又は第三アミン塩、もしくは
第四級アンモニウム塩のいずれかであって、炭素数が1
0以上のアルキル基を2個以上有し、エステル結合、エ
ーテル結合及びアミド結合のうちの少なくとも1種を含
有するカチオン界面活性剤の少なくとも1種を用いて粘
土鉱物の層内を親油性にし、親油性に変性された層内に
抗菌性物質をインターカレートした物質を用いる。
【0036】抗菌性物質をインターカレートする粘土鉱
物は、2:1型の層状構造を示すものであり、含水珪酸
アルミニウム系のものを好適に使用することができる。
含水珪酸アルミニウム系の粘土鉱物は、一般に、 (X,Y)2-3 (Si,Al)4 20(OH) 2 ・Z1/3 ・n
2 O (ただし、XはAl、Fe(3価)、Mn(3価)、又はCr
(3価)であり、YはMg、Fe(2価)、Ni、Zn、又はLi
であり、ZはK、Na、又はCaである)の構造式で示され
る。このような粘土鉱物としては、天然の粘土鉱物では
モンモリロナイト、サポナイト、ヘクトライト、バーミ
キュライト、バイデライト等がある。また、これらと同
様の構造を有する合成の粘土鉱物を用いてもよい。な
お、合成された粘土鉱物の中には、上記の式中、(OH)
2 の部分がF等のハロゲン基で置換されたものもある
が、本発明における粘土鉱物はそれらを含む。合成され
た粘土鉱物としてはさらに、合成雲母(四珪素マイカ、
テニオライト)等が挙げられる。
【0037】上記したような粘土鉱物は強い親水性を示
し、水中において多量の水をその結晶層間にインターカ
レートして著しく膨潤する。なお、通常の雲母、パイロ
フィライト等は水に膨潤せず、本発明には不適当であ
る。
【0038】次に、本発明に使用できるカチオン界面活
性剤は、第一、第二、又は第三アミン塩、もしくは第四
級アンモニウム塩のいずれかからなる界面活性剤であっ
て、炭素数が10以上のアルキル基を2個以上有し、エ
ステル結合、エーテル結合及びアミド結合のうちの少な
くとも1種を含有するものである。
【0039】本発明者らの研究によると、カチオン界面
活性剤であっても、炭素数が10以上のアルキル基を
2個以上有さないもの、または炭素数が10以上のア
ルキル基を2個以上有してはいるが、その骨格中にエス
テル結合、エーテル結合又はアミド結合を持たないもの
を用いた場合、粘土鉱物の層間にインターカレートして
も、抗菌性物質が滲み出してくる(抗菌性物質と粘土鉱
物とが分離する)傾向がある。
【0040】粘土鉱物の層内を親油性にするカチオン界
面活性剤としては、具体的には、第一アミン塩として
は、ジアルコキシアルキルアミン塩等が挙げられ、第二
アミン塩としては、N−(3−アルコキシ−2−ヒドロ
キシプロピル)モノアルキルアミン塩、モノアルキルエ
ステルエチルモノアルキルアミン塩、アルキルアミドエ
チルモノアルキルアミン塩等が挙げられる。また第三ア
ミン塩としては、N−(3−アルコキシ−2−ヒドロキ
シプロピル)ジアルキルアミン塩、モノアルキルエステ
ルエチルジアルキルアンモニウム塩、アルキルアミドエ
チルジアルキルアンモニウム塩等が挙げられる。さらに
第四級アンモニウム塩としては、N−(3−アルコキシ
−2−ヒドロキシプロピル)トリアルキルアンモニウム
ハライド、モノアルキルエステルエチルトリアルキルア
ンモニウム塩、アルキルアミドエチルトリアルキルアン
モニウム塩等が挙げられる。上記の塩の好ましいものと
してはハロゲンを有する塩であり、好ましいハロゲンと
しては塩素である。好ましくは、N−(3−アルコキシ
−2−ヒドロキシプロピル)トリアルキルアンモニウム
ハライド、N−(3−アルコキシ−2−ヒドロキシプロ
ピル)ジアルキルアミンハライド等を、より好ましくは
これらのクロライド等を用いる。上記各成分のアルコキ
シ基、アルキル基は、少なくともその2個以上が炭素数
10以上である。
【0041】N−(3−アルコキシ−2−ヒドロキシプ
ロピル)トリアルキルアンモニウムハライドは下記の構
造を有する。
【化3】 より好ましくは、上記化3中において、R1 として炭素
数が12〜13のアルキル基、R2 として炭素数が16
〜18のアルキル基、R3 及びR4 としてメチル基から
なるものを用いる。なお、Xはハロゲン元素を示す。
【0042】前述した粘土鉱物の層間にインターカレー
トされる抗菌性物質には、天然油としては、桐油、ひば
油、ワサビ抽出液、やし油、ウェスタンレッドシダー
油、アスナロ油、ヒノキ油、ベージル油、カシア油、ク
ミン油、デイル油、ローズマリー油、レモン油、オレン
ジ油、ユーカリ油、シナモン油、ナツメグ油等が挙げら
れる。
【0043】また植物からの抽出成分及びそれらの合成
物質も粘土鉱物にインターカレートすることができる。
このような抽出成分及び合成物質としては、ヒノキチオ
ール、d−ツヤプリシン、チモール、カルパクロール、
シンナムアルデヒド、リモネン、シトロネール、メント
ロール、チャビコール、メチルサリシレート、トロポロ
ン誘導体、プロタミン、カテキンガレード、ワサビ成
分、テレペン類等が挙げられる。
【0044】インターカレートされる抗菌性物質の量
は、用いた粘土鉱物の種類、及び得られる抗菌性物質イ
ンターカレート組成物の用途等に応じて適宜変更してよ
いが、一般には、粘土鉱物100gに対して抗菌性物質
を10〜2000gとするのがよい。さらに好ましく
は、抗菌性物質の量を30〜1000gとする。
【0045】粘土鉱物への抗菌性物質のインターカレー
トは以下の方法によって行うことができる。
【0046】まず、粘土鉱物を準備する。このとき粘土
鉱物を水等により適当な濃度に希釈しておいてもよい。
【0047】次に、カチオン界面活性剤を水等により希
釈するか、加温するかして、適度な粘性に調整する。
【0048】目的に応じて、上記の粘土鉱物及びカチオ
ン界面活性剤を所望の濃度比で混合し、十分に撹拌又は
混練する。なお、撹拌はディスパー等を用いて通常の方
法で行うことができる。
【0049】粘土鉱物、及びカチオン界面活性剤の配合
量は、粘土鉱物100gに対して、カチオン界面活性剤
を10ミリ当量以上200ミリ当量以下とするのがよ
い。カチオン界面活性剤が10ミリ当量未満では、粘土
鉱物が良好に膨潤しない。すなわち、粘土鉱物の層間に
多量の液状の抗菌性物質をインターカレートできない。
一方、カチオン界面活性剤の量を200ミリ当量を超す
量としても、水膨潤性の粘土鉱物のイオン交換能に限度
がある(粘土鉱物の層間に置換されるイオンの絶対量に
限度がある)ために、インターカレートされる抗菌性物
質の量の増加がみられない。したがってカチオン界面活
性剤の添加量の上限を200ミリ当量とするのがよい。
【0050】より好ましいカチオン界面活性剤の配合量
は、一般に、粘土鉱物100gに対して、60ミリ当量
以上150ミリ当量以下であるが、用いる粘土鉱物の種
類に応じて適宜変更するのがよい。たとえば合成マイカ
を用いる場合には、カチオン界面活性剤の配合量は75
ミリ当量程度とするのがよい。また、バーミキュライト
を用いる場合には、150ミリ当量程度がよい。
【0051】次に、混合物を十分に洗浄する。洗浄は、
まず混合物を水等に分散させ、つぎに遠心分離機等を用
いて脱水する操作を繰り返して行うことができる。な
お、この洗浄の工程で、分散液が発泡する場合には、ア
ルコール等を添加するのがよい。
【0052】さらに、水/親水性の有機溶剤の混合物を
用い、脱水した粘土鉱物を洗浄する。このとき水/親水
性の有機溶剤の比率を変化させた複数の水/親水性の有
機溶剤の混合液を用い(徐々に溶剤量を多くする)、繰
り返し洗浄する。そして最終的には、有機溶剤のみで洗
浄し、粘土鉱物の表面に付着したカチオン界面活性剤を
完全に洗い落とす。ここで、溶剤としては例えばメタノ
ール、エタノール、イソプロパノール、アセトン等の水
と相溶する溶剤等を用いることができる。
【0053】このようにして得られたものが、液状の抗
菌性物質をインターカレートすることができる組成物と
なるが、この組成物は通常ゲル、又はペースト状とな
る。これをさらに遠心分離機にかけ、蒸発又は真空乾燥
を施して、所望の成形体(固形物)としてもよい。ま
た、この固形物を粉砕して粉末状としてもよい。
【0054】上記で得られた組成物に対し、上述した抗
菌性物質を加え、カチオン界面活性剤により変性した粘
土鉱物の層間に所望の抗菌性物質をインターカレートす
る。
【0055】カチオン界面活性剤により変性した粘土鉱
物に、液状の抗菌性物質をインターカレートする方法
は、両者を適量混ぜ合わせ、これを十分混合(撹拌、混
練)することにより行うことができる。
【0056】なお、以上で得られたインターカレート物
質と、水性塗膜形成樹脂との混合では、(1) エタノー
ル、メタノール等のアルコール類や、セロソルブ類、ア
セトン類等の水に溶解する溶媒にあらかじめ分散させて
おき、これを水性塗膜形成樹脂と混合する方法や、(2)
水性塗膜形成樹脂の一成分(たとえばポリビニルアルコ
ール等)をあらかじめ少量取り、これと水を混合してイ
ンターカレート物質の分散媒としてインターカレート物
質を分散させ、次に残りの水性塗膜形成樹脂成分を加え
る方法や、上述した(1) と(2)の方法を組み合わせる方
法等を採用するのがよい。
【0057】上述した水性塗膜形成樹脂と、抗菌性物質
をインターカレートした物質との配合量は、水性塗膜形
成樹脂の固形分とインターカレート物質中の抗菌性物質
との重量比で100:0.01〜30とするのがよい。
上述の比が100:0.01未満(インターカレート物
質が少ない)では、塗膜に良好な抗菌性が付与されず、
100:30を超えて(水性塗膜形成樹脂成分が少な
い)も効果が変わらない。より好ましい配合比は、10
0:0.1〜15である。粘土鉱物と抗菌性物質との比
率は、前記範囲内で目的に応じて選択すればよい。
【0058】その他の添加物 本発明の抗菌性コーティング組成物には、その他の成分
として、以下に示す顔料、界面活性剤、防かび剤及び防
腐剤等の添加剤等を加えることができる。まず、顔料と
しては、 (1) プライマー用防錆顔料として、クロム酸ストロンチ
ウム、クロム酸亜鉛、燐酸亜鉛、鉛丹、亜鉛華、塩基性
硫酸塩、塩基性炭酸塩などが挙げられる。 (2) 着色顔料として、フタロシアニンブルー、フタロシ
アニングリーン、キナクドリン、インダンスロン、イソ
インドリノン、ペリレン、アンスラピリミジン、ベンズ
イミダゾロン、カーボンブラック、二酸化チタン、黒
鉛、黄色酸化鉄、赤色酸化鉄などが挙げられる。 (3) 金属箔顔料として、アルミニウム箔、ブロンズ箔、
錫箔、金箔、銀箔、銅箔、金属チタン箔、ステンレスス
チール箔、ニッケル箔、クロム箔、及び上述した金属の
合金箔、プラスチックで被覆した金属箔などが挙げられ
る。 (4) 光輝性顔料として、マイカ箔、箔状フタロシアニン
ブルー等が挙げられる。 (5) 体質顔料としては、炭酸カルシウム、石膏、クレ
ー、タルク等が挙げられる。
【0059】界面活性剤としては、例えば非イオン系、
陰イオン系、陽イオン系、両性系などの任意の界面活性
剤の中から、処理液の安定、発泡性、塗布性などの作業
性を考慮して適宜選定して使用する。代表的な界面活性
剤は非イオン系活性剤としては、ポリオキシエチレング
リコール、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレング
リコール、ポリオキシプロピレングリコール、ポリオキ
シエチレンアルキルフェニールエーテル、グリセリン脂
肪酸部分エステル、ソルビタン脂肪酸部分エステル、ペ
ンタエリスリトール脂肪酸部分エステル、ポリオキシエ
チレンソルビタン酸脂肪部分エステル、ポリオキシエチ
レンアルキルエーテルがあり、陰イオン系活性剤では、
ジアルキルスルホこはく酸塩、アルカンスルホン酸塩、
アルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキルナフタレンス
ルホン酸塩、ポリオキシエチレンアルキルスルホフェニ
ルエーテル塩、アルキルりん酸エステル塩、ポリオキシ
エチレンアルキルエーテルりん酸エステル塩、脂肪酸ア
ルキルエステルの硫酸エステル塩、アルキル硫酸エステ
ル塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸エステ
ル塩、脂肪酸モノグリセリド硫酸エステル塩があり、陽
イオン系活性剤ではアルキルアミン塩、ジアルキルアミ
ン塩があり、両性系ではN,N,N-トリアルキル-N- スルホ
アルキレンアンモニウムベタインがある。
【0060】また、防かび剤及び防腐剤としては、第4
級アンモニウム塩、含窒素硫黄化合物、含ハロゲン窒素
硫黄化合物、有機ヨウ素系化合物、ベンズイミダゾール
系化合物等を使用することができる。
【0061】防かび剤としては具体的には2-チアゾール
-4- イルベンズイミダゾール、メチルベンズイミダゾー
ル-2- イルカルバメート、N-ジクロロフルオロメチルチ
オ-N',N'- ジメチル-N-フェニルスルファミド、テトラ
メチルチウラムジサルファイド、N-( トリクロロメチル
チオ)-4-シクロヘキセン-1,2- ジカルボキシイミド、2,
4,5,6-テトラクロロ-1,3- イソフタロニトリル、及び2,
3,5,6-テトラクロロ-4-(メチルスルホニル) ピリジン、
ビス(2-ピリジルチオ)-ジンク-1,1- ジオキサイド等が
あるが、耐熱性を考慮すれば2-チアゾール-4- イルベン
ズイミダゾール、メチルベンズイミダゾール-2- イルカ
ルバメート及び2,4,5,6-テトラクロロ-1,3- イソフタロ
ニトリル、ビス(2-ピリジルチオ)-ジンク-1,1- ジオキ
サイドが好ましい。
【0062】また防バクテリア剤としては具体的には1,
2-ベンゾイソチアゾリン-3- オン(BIT)、2,3,5,6-テト
ラクロロ-4-(メチルスルフォニル) ピリジン、及び10,1
0'-オキシビスフェノキシアルシンが用いられる。
【0063】なお、抗菌性物質のインターカレート物に
加えて、さらに上述した防かび剤及び/又は防バクテリ
ア剤を加えると、広範囲の菌に対応できる抗菌性を有す
る(スペクトルが広い)塗膜とすることができる。
【0064】また本発明では臭気発生の原因とならない
程度に水ガラス及び/又はコロイダルシリカを添加する
ことにより、より一層の親水性を発揮させることができ
る。水ガラスとしてはSiO2 /M2 O(MとしてLi,Na
及びK)があるが、SiO2 /K2 Oが好ましい。またコ
ロイダルシリカとしては粒径10〜50μmのものが好まし
い。
【0065】さらに本発明では皮膜表面の濡れ性をより
向上させるために溶剤を添加することができる。そのよ
うな溶剤としてアルコール系及びセルソルブ系溶剤を用
いることができる。
【0066】以上に述べた各種添加剤の配合量は、塗料
配合としての公知の使用量の範囲とするが、各種添加剤
のうち、顔料の配合量は、塗料樹脂の固形分100重量
部に対して、0.5〜30重量部程度とするのがよい。
【0067】各成分の混合には、塗料製造に慣用されて
いるペイントシェイカー、ディスパー、ボールミル、サ
ンドグラインドミル、ニーダー、ディゾルバー等の装置
を用いてよい。また、この混合においては、溶媒として
水を使用して所望の粘度に調節する。なお、水性塗膜形
成樹脂が水性エマルジョンの場合、エマルジョンを破壊
しない範囲で親水性の有機溶媒を水と併用することがで
きる。
【0068】上述した成分からなる本発明のコーティン
グ組成物は、適宜希釈して、浸漬法、スプレー法、刷毛
塗り法、ロールコート法、エアゾール法等の公知の塗装
方法により被塗物表面に適用される。
【0069】被塗物としては特に限定されず、アルミニ
ウム材、亜鉛メッキ材、鉄材、ステンレス材等の金属部
材や各種合金部材、木材、石膏ボード、ゴム、プラスチ
ック、紙、布、コンクリート等に適用することができ
る。
【0070】なお、アルミニウム材等の表面に親水性塗
膜を形成する場合には、公知の方法により被塗物表面を
脱脂(溶剤脱脂、アルカリ脱脂、酸洗脱脂のいずれでも
よい)後、クロメート処理やリン酸塩処理等による化成
処理を行った後に、本発明のコーティング組成物を塗布
するのがよい。その場合、塗布量は、0.5〜2.5g
/m2 (乾燥膜換算)とするのがよい。
【0071】熱硬化性塗料の場合には、用いる水性塗膜
形成樹脂の種類により多少は異なるが、100〜200
℃で1〜30分程度の焼付とするのがよい。
【0072】電着塗料の場合には、塗料浴温度を20〜
40℃とし、印加電圧50〜500Vで、通電時間を3
0秒〜10分(被塗物が塗料浴中に完全に浸漬している
状態での通電時間)とし、上述した熱硬化性塗料の場合
と同様の条件で焼付するのがよい。
【0073】本発明の抗菌性インターカレート物質を水
性塗膜形成樹脂に配合した場合だけでなく、溶剤型(油
性)塗膜形成樹脂に配合した場合でも、抗菌性の効果が
得られる。
【0074】
【作用】本発明では、第一、第二、又は第三アミン塩、
もしくは第四級アンモニウム塩のいずれかであって、炭
素数が10以上のアルキル基を2個以上有し、エステル
結合、エーテル結合及びアミド結合のうちの少なくとも
1種を含有するカチオン界面活性剤を用いて粘土鉱物中
の層構造部分を親油性に変性してこの親油性の層間に抗
菌性物質を安定にインターカレートしたものを塗膜形成
樹脂に混合している。
【0075】このようなインターカレート物質を用いて
いるので、抗菌性物質が徐々にこの粘土鉱物から放出さ
れ、抗菌性物質の徐放性が得られる。また、耐熱性も向
上し、多少の熱をかけても粘土鉱物から抗菌性物質が揮
散することはなく、熱硬化性塗料であっても良好な抗菌
性を有する塗膜を形成することができる。
【0076】
【実施例】本発明を以下の実施例によりさらに詳細に説
明する。実施例1 以下に示すカチオン界面活性剤を70g(100ミリ当
量に相当)溶解した水溶液500mlに、クニピアF(ク
ニミネ工業(株)製モンモリロナイト)を100g添加
し、ディスパーを用いて約30分撹拌した。
【化4】 ただし、化4において、R1 は炭素数10のアルキル基
であり、R2 は炭素数16のアルキル基、R3 及びR4
はメチル基、Xは塩素である。
【0077】水及び水/エタノール混合液を用いて充分
洗浄後、約一昼夜乾燥して目的の有機変性粘土(インタ
ーカレート用組成物)を得た。
【0078】上記で得た有機変性粘土50重量部と、ヒ
バ油50重量部とを撹拌機により混練し、ヒバ油インタ
ーカレート物質を作製した。得られたヒバ油インターカ
レート物質の外観を観察したところ、ヒバ油の滲み出し
は全くみられず、相分離はしていなかった。
【0079】上記で得た粉末状のインターカレート物質
をイソプロピルアルコールで洗浄して表面の抗菌性物質
を洗い落とした後、このインターカレート物質と、ポリ
ビニルアルコール(ルビスコールK−30、BASF社
製)及びポリビニルピロリドン(SMR−30HH、信
越化学工業(株)製)とを表1に示す配合で混合してコ
ーティング組成物を作製した。なお、表1に示す配合量
はすべて固形分の重量部で示している。
【0080】アルミニウム板を脱脂後、アルサーフ407/
47( 商品名: 日本ペイント(株)製) を用い、浸漬法に
よりリン酸クロメート処理を行い、Crが80〜120 mg/m
2 の耐食性皮膜を形成した。このクロメート処理したア
ルミニウム板を流水で20秒間洗浄した。
【0081】表1に示す組成のコーティング組成物を水
で固形分濃度15%に希釈してなるコーティング液に、
上記のクロメート処理を施したアルミニウム板を室温で
1分間浸漬し、その後180 ℃で20分間乾燥させて塗膜を
形成したサンプルを得た。
【0082】得られたサンプルについて、以下の要領
で、親水持続試験、耐水溶解性試験、防カビ試験を行っ
た。結果を表1に示す。
【0083】(1) 親水持続性試験(水接触角試験) 親水持続性試験としては、経時親水性を、下記の要領に
よる水滴の接触角測定により評価した。各サンプルを水
道水(流水量5リットル/分)に480時間流水浸漬し
た後、80℃で10分間乾燥させた親水性皮膜に対して、
水接触角を測定した。水接触角の測定は、サンプルを水
平にしてその上に純水5マイクロリットルを滴下し、自
動接触角計(CA−Z:協和界面科学(株)製)により
測定した。接触角の評価基準は以下の通りである。 接触角 ◎: 20°未満 ○: 20°以上30°未満 △: 30°以上40°未満 ×: 40°以上
【0084】(2) 耐水溶解性 各サンプルを24時間水道水に浸漬し、浸漬前後の皮膜量
から下記式により水溶解率を求めた。 水溶解率=[(初期皮膜量−24時間浸漬後の皮膜量)÷
初期皮膜量]×100 耐水溶解性の評価基準は以下の通りである。 水溶解率 ◎: 10%未満 ○: 10%以上30%未満 △: 30%以上50%未満 ×: 50%以上
【0085】(3) 防カビ試験 3cm ×3cm に切り出したサンプルを250 時間流水浸漬し
た後、各試験片に対して試験菌として下記の4菌種の混
合胞子懸濁液を噴霧し、27℃で7日間培養したのち黴の
繁殖度を観察する暴露法で試験(JIS-Z-2911に準拠)
し、下記の基準で評価した。
【0086】試験菌 Aspergillus niger IFO 4414 Penicillium funiclosum IFO 6345 Cladosporium cladosporioides IFO 6348 Aureobasidium pullulans IFO 6353 ◎: 肉眼で試料面に黴の繁殖が認められないもの。 ○: 肉眼で試料面に黴の繁殖がわずかに認められるも
の。 △: 肉眼で試料面に黴の繁殖が1/3 程度認められるも
の。 ×: 肉眼で試料面に黴の繁殖が2/3 程度認められるも
の。 ××: 肉眼で試料面に黴の繁殖が全面に認められるも
の。
【0087】実施例2〜12 実施例1と同様にして、クニピアFを界面活性剤により
処理し、有機変性粘土(インターカレート用組成物)を
得た。
【0088】この有機変性粘土に対し、実施例1と同様
の方法で、表1に示す抗菌性物質をインターカレートし
た。得られた粉末状のインターカレート物質をイソプロ
ピルアルコールで洗浄して表面の抗菌性物質を洗い落と
した後、このインターカレート物質、表1に示す水性塗
膜形成樹脂、及び場合によっては表1に示す添加剤を用
い、実施例1と同様の方法でコーティング組成物を作製
した。
【0089】このコーティング組成物を用い、やはり実
施例1と同様に処理されたアルミニウム板に対して塗膜
を形成した。得られた塗膜について実施例1と同様に各
種試験を行った。結果を表1に示す。
【0090】実施例13〜18 実施例1と同様にして表1に示すインターカレート物質
を調製した。
【0091】次に、表1に示す水性塗膜形成樹脂(アク
リルエマルジョン)、及び場合によっては表1に示す添
加剤を用い、上記のインターカレート物質と混合してコ
ーティング組成物を作製した。
【0092】このコーティング組成物を用い、実施例1
と同様にして処理されたアルミニウム板に塗膜を形成し
た。得られた塗膜について、実施例1と同様にして防カ
ビ試験を行った。結果を表1に示す。
【0093】比較例1〜7 実施例1と同様にして表1に示す組成のコーティング組
成物を作製した。このコーティング組成物を用い、実施
例1と同様にして処理したアルミニウム板に塗膜を形成
した。
【0094】得られた塗膜について、実施例1と同様に
して各種試験を行った。結果を表1に示す。
【0095】 表1(その1) 実施例1 実施例2 実施例3 実施例4 インターカレート物 0.2 0.2 0.2 30 粘土鉱物(1) あり あり あり あり 抗菌性物質(2) ヒバ油 ヒノキ ヤシ油 ヒバ油 水性塗膜形成樹脂 PVA(3) 3 3 3 3 PVP(4) 5 5 5 5 アクリルEm(5) − − − − アクリルEm(6) − − − − メラミン(7) − − − − 水溶性ナイロン(8) − − − 1.5 顔料(9) − − − − 防バクテリア剤(10) − − − − 親水持続性 ◎ ◎ ◎ ◎ 耐水溶解性 ◎ ◎ ◎ ◎ 防カビ試験 ◎ ◎ ◎ ◎
【0096】 表1(その2) 実施例5 実施例6 実施例7 実施例8 インターカレート物 30 30 6 6 粘土鉱物(1) あり あり あり あり 抗菌性物質(2) ヒノキ ヤシ油 ヒバ油 ヒノキ 水性塗膜形成樹脂 PVA(3) 3 3 3 3 PVP(4) 5 5 5 5 アクリルEm(5) − − − − アクリルEm(6) − − − − メラミン(7) − − 1 1 水溶性ナイロン(8) − − − − 顔料(9) − − − − 防バクテリア剤(10) − − − − 親水持続性 ◎ ◎ ◎ ◎ 耐水溶解性 ◎ ◎ ◎ ◎ 防カビ試験 ◎ ◎ ◎ ◎
【0097】 表1(その3) 実施例9 実施例10 実施例11 実施例12 インターカレート物 6 0.2 0.2 0.2 粘土鉱物(1) あり あり あり あり 抗菌性物質(2) ヤシ油 ヒバ油 ヒノキ ヤシ油 水性塗膜形成樹脂 PVA(3) 3 3 3 3 PVP(4) 5 5 5 5 アクリルEm(5) − − − − アクリルEm(6) − − − − メラミン(7) 1 − − − 水溶性ナイロン(8) − − − − 顔料(9) − − − − 防バクテリア剤(10) − 0.1 0.1 0.1 親水持続性 ◎ ◎ ◎ ◎ 耐水溶解性 ◎ ○ ○ ○ 防カビ試験 ◎ ◎ ◎ ◎
【0098】 表1(その4) 実施例13 実施例14 実施例15 実施例16 インターカレート物 0.2 0.2 0.2 10 粘土鉱物(1) あり あり あり あり 抗菌性物質(2) ヒバ油 ヒノキ ヤシ油 ヒバ油 水性塗膜形成樹脂 PVA(3) − − − − PVP(4) − − − − アクリルEm(5) 50 50 50 − アクリルEm(6) − − − 50 メラミン(7) − − − − 水溶性ナイロン(8) − − − − 顔料(9) 20 20 20 20 防バクテリア剤(10) − − − − 親水持続性 − − − − 耐水溶解性 − − − − 防カビ試験 ◎ ◎ ◎ ◎
【0099】 表1(その5) 実施例17 実施例18 比較例1 比較例2 インターカレート物 10 10 − − 粘土鉱物(1) あり あり なし なし 抗菌性物質(2) ヒノキ ヤシ油 なし なし 水性塗膜形成樹脂 PVA(3) − − 3 3 PVP(4) − − 5 5 アクリルEm(5) − − − − アクリルEm(6) 50 50 − − メラミン(7) − − − − 水溶性ナイロン(8) − − − − 顔料(9) 20 20 − − 防バクテリア剤(10) − − − 0.1 親水持続性 − − − ◎ 耐水溶解性 − − − ○ 防カビ試験 ◎ ◎ × △
【0100】 表1(その6) 比較例3 比較例4 比較例5 比較例6 比較例7 インターカレート物 − 0.2 0.2 なし なし 粘土鉱物(1) なし Zeolite Zeolite あり(11) あり(11) 抗菌性物質(2) なし ヒバ油 ヒバ油 なし なし 水性塗膜形成樹脂 PVA(3) − 3 − 3 − PVP(4) − 5 − 5 − アクリルEm(5) 50 − 50 − 50 アクリルEm(6) − − − − − メラミン(7) − − − − − 水溶性ナイロン(8) − − − − − 顔料(9) 20 − 20 − 20 防バクテリア剤(10) − − − − − 親水持続性 − ◎ − ○ − 耐水溶解性 − ◎ − × − 防カビ試験 × × × △ △
【0101】表1注(1) :比較例4及び5以外はクニピ
アF(クニミネ工業(株)製モンモリロナイト)、比較
例4及び5はゼオライト(ジークライト商事製)を用い
た。また、比較例6及び7は、インターカレートしてい
ないクニピアFを配合した。 (2) :「ヒノキ」はヒノキチオールである。 (3) :ポリビニルアルコール(ルビスコールK−30、
BASF社製) (4) :ポリビニルピロリドン(SMR−30HH、信越
化学工業(株)製)。 (5) :アクリルエマルジョン(ボンコートEC−84
0、大日本インキ化学工業(株)製)。 (6) :アクリルエマルジョン(モビニール744、ヘキ
ストジャパン(株)製)。 (7) :メラミン樹脂(ニカラックMX−054、(株)
三和ケミカルズ製)。 (8) :AQナイロン P−70、東レ(株)製。 (9) :二酸化チタン、石原産業(株)製。 (10):スラオフ72N、武田薬品工業(株)製。 (11):クニピアFの配合量は0.2重量部である。
【0102】実施例19〜21 実施例1と同様にして、クニピアにヒバ油(実施例1
9)、ヒノキチオール(実施例20)、又はヤシ油(実
施例21)をインターカレートした。
【0103】上述のインターカレート物を用い、それぞ
れ表2に示すコーティング組成物を作成した。このコー
ティング組成物をトリエチルアミンで中和した後、純水
で希釈して、不揮発分15%のアニオン型電着塗装液を
調製した。
【0104】表2 水溶性アクリル樹脂(1) 56.0重量部 メラミン樹脂(2) 24.0重量部 二酸化チタン 18.0重量部 カーボンブラック 0.2重量部 酸化鉄(マピコエロー) 0.2重量部 クレー(ASP200) 0.6重量部 インターカレート物 0.1重量部 表2注(1) :コータックス、東レ(株)製。 (2) :ニカラック、(株)三和ケミカルズ製。
【0105】冷延鋼板を上記したアニオン型電着塗装液
に浸漬し、150Vで3分間通電した後、アニオン型電
着塗装液から取り出して十分に水洗し、その後180℃
で30分間の焼付を行い、膜厚が25μmの塗膜を形成
した。
【0106】得られた塗膜について、実施例13と同様
にして防カビ試験を行った。結果を表3に示す。
【0107】比較例8 表2に示すコーティング組成物からインターカレート物
(抗菌性物質)を除いた組成物を用い、実施例19と同
様にして電着塗装を行った。得られた塗膜について、実
施例13と同様にして防カビ試験を行った。結果を表3
に示す。
【0108】表3 防カビ試験 実施例19 ◎ 実施例20 ◎ 実施例21 ◎ 比較例8 ×
【0109】
【発明の効果】以上に詳述した通り、本発明による組成
物は液状の抗菌性物質を安定にインターカレートした物
質を含有しているので、良好な抗菌性を有する塗膜を与
える。また、塗膜中の抗菌性物質も徐々に放出されるこ
とが期待され、効果の長い抗菌性塗膜とすることができ
る。
【0110】また、本発明による組成物は耐熱性も良好
であり、塗膜形成時の焼付でもインターカレートされた
抗菌性物質が揮散することはなく、熱硬化性塗料、電着
塗料として用いることができる。
【0111】さらに、本発明によるコーティング組成物
は、常温硬化塗料にも適用することができる。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (1) 塗膜形成樹脂と、(2) (a) 粘土鉱物
    に、(b) 第一、第二、又は第三アミン塩、もしくは第四
    級アンモニウム塩のいずれかであって、炭素数が10以
    上のアルキル基を2個以上有し、エステル結合、エーテ
    ル結合及びアミド結合のうちの少なくとも1種を含有す
    るカチオン界面活性剤の少なくとも1種を用いて(c) 抗
    菌性物質をインターカレートした物質とを含有すること
    を特徴とする抗菌性コーティング組成物。
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