JPH03193823A - 構造用ステンレス鋼高力ボルトの製造方法 - Google Patents
構造用ステンレス鋼高力ボルトの製造方法Info
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- JPH03193823A JPH03193823A JP33373589A JP33373589A JPH03193823A JP H03193823 A JPH03193823 A JP H03193823A JP 33373589 A JP33373589 A JP 33373589A JP 33373589 A JP33373589 A JP 33373589A JP H03193823 A JPH03193823 A JP H03193823A
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Landscapes
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Abstract
(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。
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Description
【発明の詳細な説明】
[産業上の利用分野]
本発明(よ建築用等の構造用ステンレス鋼高力ボルトに
関するもので、詳しくは、構造建築または機械構造用、
あるいは野外など腐食環境下に適するボルトに関するも
のである。
関するもので、詳しくは、構造建築または機械構造用、
あるいは野外など腐食環境下に適するボルトに関するも
のである。
[従来の技術]
従来、炭素に小量のCr、Mo、N1を添加した低合金
鋼では、耐食性に劣るため、野外等の厳しい環境に使用
する建築用ボルトに用いるためには、メツキ等の表面被
覆などが必要となり、長期間使用時の信頼性が欠ける等
の問題があつLこれを解決するために、オーステナイト
系ステンレス鋼を素材とするボルトが提案されている。
鋼では、耐食性に劣るため、野外等の厳しい環境に使用
する建築用ボルトに用いるためには、メツキ等の表面被
覆などが必要となり、長期間使用時の信頼性が欠ける等
の問題があつLこれを解決するために、オーステナイト
系ステンレス鋼を素材とするボルトが提案されている。
ところが、オーステナイト系ステンレス鋼は、冷間加工
を施すと強度は上昇するものの、加工誘起マルテンサイ
ト等の生成により加工硬化が著しく、通常のボルト成形
法である据え込み成形によるボルト成形が困難となると
いう問題もあった。
を施すと強度は上昇するものの、加工誘起マルテンサイ
ト等の生成により加工硬化が著しく、通常のボルト成形
法である据え込み成形によるボルト成形が困難となると
いう問題もあった。
こうした問題に対処するために、本願発明者は、先の出
願(特開平1−99740号公報)にて、C: 0.0
1〜0.05、Si:O01〜]、。
願(特開平1−99740号公報)にて、C: 0.0
1〜0.05、Si:O01〜]、。
%等を含有したステンレス鋼に、いわゆる20%程度の
減面率の密閉鍛造によるインデント加工方式を採用した
ボルトの製造方法を提案している。
減面率の密閉鍛造によるインデント加工方式を採用した
ボルトの製造方法を提案している。
[発明が解決しようとする課題]
しかし、従来のボルトは、削畠し引張試験片による評価
で0. 2%耐力が80Kgf/mm2、引張強さが9
0 Kgf/mm2の強度を確保することができたが、
建築用等の構造用ボルトとして1.さらに強度の高いも
のが望まれていた。
で0. 2%耐力が80Kgf/mm2、引張強さが9
0 Kgf/mm2の強度を確保することができたが、
建築用等の構造用ボルトとして1.さらに強度の高いも
のが望まれていた。
本発明は、上記従来の技術の問題点を解決することを課
題とし、オーステナイト系ステンレス鋼の成分量及び加
工方法を改良することにより、より一層、耐力及び引張
り強さの大きい構造用ボルトを提供することを目的とす
る。
題とし、オーステナイト系ステンレス鋼の成分量及び加
工方法を改良することにより、より一層、耐力及び引張
り強さの大きい構造用ボルトを提供することを目的とす
る。
[課題を解決するための手段及び作用]前記課題を解決
するためになされた本発明による構造用ステンレス鋼高
力ボルトの製造方法は、重量%で、C:0,05〜0.
10%、Si二0.1〜1.0%、Mn: 1. 0〜
3. 0%、P:0.03%以下、S:0.03%以下
、Cu: 1゜0〜4. 0%、 Ni 二 8
〜16 %、 Cr : ] 66〜22%N:0.
05〜0.35%、Al:0゜05%以下、Mg:
0.001〜0. 050%、Ca: 0.001〜0
.050%を含有すると共に、 V:0.03〜0.3
0%、Ti:0.03〜0.30%及びNb+Ta:
0.03〜0.03%のうちの少なくとも1種を含有し
、残部実質的にFe及び不可避不純物からなり、 素材製造とボルト成形時の冷間加工量との関係が次式の
不等式 P(2≦246exp(−0,69e )−20−・■
ただし、P a = 824−462 (C+N)−9
,2S i−8.1Mn−13,7Cr−29(Ni+
Cu)−68(Nb+Ta) ・・・■(なお、■式
中のC,N、 …Nb、は各元素の重量%を示す。ま
た、εは冷間加工歪(真歪で正の値をとる)を示す。) を満足するように成分調製されたステンレス鋼よりなる
線材または棒材に固溶化処理を施した後、15〜20%
の減面率による冷間加工を施し、ついで該棒材を一定寸
法に切断し、該切断された材料を圧造部へ移送してパン
チとダイスとで鍛造する紋り工程及び軸部の一端に所定
の頭部形状を形成する頭部形成工程を経て、さらに熱処
理を加えることによりボルトを製造する方法であって、
上記紋り工程は、頭部となる部分を残して軸部に紋り加
工を施す第1の絞り工程と、この第1の絞り工程で得ら
れたボルト材の頭部を突呂させてダイス型孔に没入した
状態で据え込んで、軸部を胴部とネジ紋り部とで段状と
なるように絞る第2の紋り工程とからなり、この第1及
び第2の紋り工程による絞り合計量を、胴部の減面率で
25〜35%に設定し、 さらに、ネジ成形を行った後に、400〜600℃にて
時効処理を施し、耐力及び引張強さを向上させたことを
特徴とする特 以下、本発明の製造方法に使用されるステンレス鋼の成
分元素の組成範囲及びその限定理由について説明する。
するためになされた本発明による構造用ステンレス鋼高
力ボルトの製造方法は、重量%で、C:0,05〜0.
10%、Si二0.1〜1.0%、Mn: 1. 0〜
3. 0%、P:0.03%以下、S:0.03%以下
、Cu: 1゜0〜4. 0%、 Ni 二 8
〜16 %、 Cr : ] 66〜22%N:0.
05〜0.35%、Al:0゜05%以下、Mg:
0.001〜0. 050%、Ca: 0.001〜0
.050%を含有すると共に、 V:0.03〜0.3
0%、Ti:0.03〜0.30%及びNb+Ta:
0.03〜0.03%のうちの少なくとも1種を含有し
、残部実質的にFe及び不可避不純物からなり、 素材製造とボルト成形時の冷間加工量との関係が次式の
不等式 P(2≦246exp(−0,69e )−20−・■
ただし、P a = 824−462 (C+N)−9
,2S i−8.1Mn−13,7Cr−29(Ni+
Cu)−68(Nb+Ta) ・・・■(なお、■式
中のC,N、 …Nb、は各元素の重量%を示す。ま
た、εは冷間加工歪(真歪で正の値をとる)を示す。) を満足するように成分調製されたステンレス鋼よりなる
線材または棒材に固溶化処理を施した後、15〜20%
の減面率による冷間加工を施し、ついで該棒材を一定寸
法に切断し、該切断された材料を圧造部へ移送してパン
チとダイスとで鍛造する紋り工程及び軸部の一端に所定
の頭部形状を形成する頭部形成工程を経て、さらに熱処
理を加えることによりボルトを製造する方法であって、
上記紋り工程は、頭部となる部分を残して軸部に紋り加
工を施す第1の絞り工程と、この第1の絞り工程で得ら
れたボルト材の頭部を突呂させてダイス型孔に没入した
状態で据え込んで、軸部を胴部とネジ紋り部とで段状と
なるように絞る第2の紋り工程とからなり、この第1及
び第2の紋り工程による絞り合計量を、胴部の減面率で
25〜35%に設定し、 さらに、ネジ成形を行った後に、400〜600℃にて
時効処理を施し、耐力及び引張強さを向上させたことを
特徴とする特 以下、本発明の製造方法に使用されるステンレス鋼の成
分元素の組成範囲及びその限定理由について説明する。
C:0.005〜0.10%
Cは、母相に固溶して基地を強化すると共に、炭窒化物
の形成元素としても強力に作用する。しかも、オーステ
ナイトを安定化し、加工誘起マルテンサイトを抑制する
作用が大きい。そこで、このような作用を得るために、
0.005%以上とした しかし、0.10%を超える
と、耐食性が著しく劣化するのでその上限を0.10%
とした。
の形成元素としても強力に作用する。しかも、オーステ
ナイトを安定化し、加工誘起マルテンサイトを抑制する
作用が大きい。そこで、このような作用を得るために、
0.005%以上とした しかし、0.10%を超える
と、耐食性が著しく劣化するのでその上限を0.10%
とした。
N:0.05〜0.35%
Nは、Cと同様に基地の強化と加工誘起マルテンサイト
の抑制、並びに耐食性及び耐孔食性の向上に寄与する元
素である。このような効果を得るためには、0.05%
以上添加することが必要である。しかし、多すぎると鋼
塊溶製時の気泡生成が多くなると共に、分塊時の加工性
が低下するため、その上限を0.35%とした。
の抑制、並びに耐食性及び耐孔食性の向上に寄与する元
素である。このような効果を得るためには、0.05%
以上添加することが必要である。しかし、多すぎると鋼
塊溶製時の気泡生成が多くなると共に、分塊時の加工性
が低下するため、その上限を0.35%とした。
Si:0.1〜1.0%
Siは、製鋼時の脱酸剤として添加される元素であり、
このような作用を得るためには0. 1%以上必要であ
る。しかし、1.0%を超えて添加すると、フェライト
が生成し易くなるのみならず、冷間加工性が低下するの
で、その上限を1. 0%とした。
このような作用を得るためには0. 1%以上必要であ
る。しかし、1.0%を超えて添加すると、フェライト
が生成し易くなるのみならず、冷間加工性が低下するの
で、その上限を1. 0%とした。
Mn: 1.0〜3.0%
Mnは、製鋼時の脱酸及び脱硫剤として添加さ札 かつ
Nの溶解度を増加すると共に、加工誘起マルテンサイト
を抑制する効果がある。この効果を得るためには、1.
0%以上添加する必要がある。しかし、3.0%を超え
ると加工硬化が増大し、冷間加工性を低下させ、しかも
、耐食性を劣化させるためその上限を3. 0%とじん
1!:0.05%以下 Alは、通常脱酸剤として使用されるが、多量に含有す
るとAlNを形成し、有効なN量を減少させると共に、
酸化物系介在物として残留して熱間及び冷間加工性を阻
害するので、その上限を0゜05%とした。
Nの溶解度を増加すると共に、加工誘起マルテンサイト
を抑制する効果がある。この効果を得るためには、1.
0%以上添加する必要がある。しかし、3.0%を超え
ると加工硬化が増大し、冷間加工性を低下させ、しかも
、耐食性を劣化させるためその上限を3. 0%とじん
1!:0.05%以下 Alは、通常脱酸剤として使用されるが、多量に含有す
るとAlNを形成し、有効なN量を減少させると共に、
酸化物系介在物として残留して熱間及び冷間加工性を阻
害するので、その上限を0゜05%とした。
Mg: 0.001〜0. 050%Mgは、Alと
共に脱酸剤として作用すると共に、有害なSを固定して
熱間加工性を向上させ、N添加による加工性の劣化を補
うのに資する元素である。しかし、0.001%未満で
は充分な効果が得られず、一方、0.050%を超えて
添加してもその効果は飽和してしまうので、0.00]
〜0.050%の範囲とした。
共に脱酸剤として作用すると共に、有害なSを固定して
熱間加工性を向上させ、N添加による加工性の劣化を補
うのに資する元素である。しかし、0.001%未満で
は充分な効果が得られず、一方、0.050%を超えて
添加してもその効果は飽和してしまうので、0.00]
〜0.050%の範囲とした。
Ni 二 8〜16%
Niは、オーステナイト安定化元素であり、ステンレス
鋼をオーステナイト相とするための主要な元素であると
同時に、加工誘起マルテンサイトの抑制にも必要な元素
である。そして、これを8%以上含有させればオーステ
ナイト単相の組織が得ら礼金有量が多いほどオーステナ
イト相は安定となり、冷間加工性も向上するが、Niは
高価であるため経済性を勘案して8〜16%の範囲とし
た。
鋼をオーステナイト相とするための主要な元素であると
同時に、加工誘起マルテンサイトの抑制にも必要な元素
である。そして、これを8%以上含有させればオーステ
ナイト単相の組織が得ら礼金有量が多いほどオーステナ
イト相は安定となり、冷間加工性も向上するが、Niは
高価であるため経済性を勘案して8〜16%の範囲とし
た。
Ca: 0. 001〜0. 050%Caは、被削
性及び熱間加工性の向上のために0.001%以上添加
する必要があるが、0.005%を超えると効果が飽和
するので、その上限を0.050%とした。
性及び熱間加工性の向上のために0.001%以上添加
する必要があるが、0.005%を超えると効果が飽和
するので、その上限を0.050%とした。
P:0.03%以下
Pは、耐食性を劣化させる元素であるため、極力小量に
抑えることが好ましく、その上限を0゜03%とした。
抑えることが好ましく、その上限を0゜03%とした。
Cu: 1. 0〜4.0%
Cuは、耐食性を向上させ、しかも、加工硬化率を低下
させて冷間加工性を向上させるのに有効な元素である。
させて冷間加工性を向上させるのに有効な元素である。
このような効果を充分に発揮させるためには、1. 0
%以上添加する必要があるが、多すぎると熱間加工性を
阻害するので、その上限を4.0%とした。
%以上添加する必要があるが、多すぎると熱間加工性を
阻害するので、その上限を4.0%とした。
Cr: 16〜22%
Crは、耐食性を向上させるのに寄与する元素であり、
このような効果を得るために16%以上含有させる必要
があるが、多量に添加するとフェライトを生成するので
16〜22%の範囲とした。
このような効果を得るために16%以上含有させる必要
があるが、多量に添加するとフェライトを生成するので
16〜22%の範囲とした。
V:0.03〜0.30%
■は、炭窒化物を形成し、結晶粒を微細化して基地の強
化に寄与する元素である。しかし、0゜03%末滴では
このような効果が得られず、0゜30%を超えるとその
効果が飽和すると共に、冷間加工性が低下するので、添
加量を0.03〜0゜30%の範囲とした Ti:0.03〜0.30% Tiは、Vと同様に炭窒化物を形成し、結晶粒を微細化
して基地の強化に寄与する元素である。
化に寄与する元素である。しかし、0゜03%末滴では
このような効果が得られず、0゜30%を超えるとその
効果が飽和すると共に、冷間加工性が低下するので、添
加量を0.03〜0゜30%の範囲とした Ti:0.03〜0.30% Tiは、Vと同様に炭窒化物を形成し、結晶粒を微細化
して基地の強化に寄与する元素である。
しかし、0.03%未満ではこのような効果を充分に発
揮させることができず、一方、0.30%を超えるとそ
の効果が飽和すると共に、冷間加工性が低下するので、
添加量を0.03〜0.30%の範囲とした。
揮させることができず、一方、0.30%を超えるとそ
の効果が飽和すると共に、冷間加工性が低下するので、
添加量を0.03〜0.30%の範囲とした。
Nb+Ta: 0.03〜0.30%
Nb、Tal;& Vと同様に炭窒化物を形成し、結
晶粒の微細化により基地の強化に寄与する。しかし、0
.03%未満ではこの効果を充分に発揮させることがで
きず、一方、多量に添加すると窒化物が介在物として残
留し、冷間加工性を阻害する。したがって、特に強度が
必要な場合にNb及びTaの1種もしくは2種を添加し
、その上限は冷間加工性を害さないように0.30%と
する必要がある。
晶粒の微細化により基地の強化に寄与する。しかし、0
.03%未満ではこの効果を充分に発揮させることがで
きず、一方、多量に添加すると窒化物が介在物として残
留し、冷間加工性を阻害する。したがって、特に強度が
必要な場合にNb及びTaの1種もしくは2種を添加し
、その上限は冷間加工性を害さないように0.30%と
する必要がある。
本発明においては、上記のV、Ti及びNb十Taのう
ち、少なくとも1種を含有する必要かある。
ち、少なくとも1種を含有する必要かある。
さらに、上述した組成のステンレス鋼は、前述の式■及
び■を満足するように成分調製される。
び■を満足するように成分調製される。
これは、冷間加工性及び加工誘起マルテンサイトの生成
を抑制するために必要である。
を抑制するために必要である。
次に、本発明の製造工程を説明する。
まず、上記した成分組成のステンレス鋼よりなる線材及
び棒材に固溶化処理を施した後、脱スケールを行ない、
ついで、潤滑皮膜処理を施し、さらに軽い冷間加工を施
す。このときの冷間加工量は、減面率で15〜20%に
設定する。これは、減面率が15%未満であると、充分
な強度が得られず、また、20%を超えると、後の工程
における加工が困難になるからである。
び棒材に固溶化処理を施した後、脱スケールを行ない、
ついで、潤滑皮膜処理を施し、さらに軽い冷間加工を施
す。このときの冷間加工量は、減面率で15〜20%に
設定する。これは、減面率が15%未満であると、充分
な強度が得られず、また、20%を超えると、後の工程
における加工が困難になるからである。
次に、この線材または棒材を送り装置によりコイルの先
端口へ間欠的に移送する。そして、線材または棒材を、
当該先端口を横切るように移動する可動ナイフで切断し
て一定の長さのボルト材1Aを得る(第1図(a)、第
2図(a))。
端口へ間欠的に移送する。そして、線材または棒材を、
当該先端口を横切るように移動する可動ナイフで切断し
て一定の長さのボルト材1Aを得る(第1図(a)、第
2図(a))。
このボルト材1Aは切断と同時に圧造部に送り込まわ、
第1の工程(第1の絞り工程)の圧造が行われる。この
工程で(よ ダイス21の直前に運ばれたボルト材1A
をパンチ]]によりダイス型孔21aに押し込んで叩打
し、これによって軸部]aの前半が絞られ残りの部分が
頭部1bとなったボルト材1Bが得られる(第1図(b
)、第2図(b))。続いてパンチ11が後退し、ダイ
ス型孔21a内よりノックアウトビン31が突出して第
1の工程のボルト材1Bを押し出すと、それをトランス
ファチャックで掴んで第2の工程へ移送する。
第1の工程(第1の絞り工程)の圧造が行われる。この
工程で(よ ダイス21の直前に運ばれたボルト材1A
をパンチ]]によりダイス型孔21aに押し込んで叩打
し、これによって軸部]aの前半が絞られ残りの部分が
頭部1bとなったボルト材1Bが得られる(第1図(b
)、第2図(b))。続いてパンチ11が後退し、ダイ
ス型孔21a内よりノックアウトビン31が突出して第
1の工程のボルト材1Bを押し出すと、それをトランス
ファチャックで掴んで第2の工程へ移送する。
第2の工程では、第1の工程で得られたボルト材1Bを
、頭部]bが第2ダイス22の型孔22aから突出した
状態で軸部]aが据え込まれるように圧入し、頭部]b
を第2のパンチ]2で叩打すると、軸部1aはそのまま
で、頭部]bが抑圧変形して先端が偏平な円錐頭部1C
となったボルト材1Cが得られる(第1図(C)、第2
図(C))。続いて偏平な円錐頭部1Cをもつボルト材
1Cをノックアウトピン32により押し出して、それを
トランスファチャックで掴んで第3の工程(第2の紋り
工程)へ移行する。
、頭部]bが第2ダイス22の型孔22aから突出した
状態で軸部]aが据え込まれるように圧入し、頭部]b
を第2のパンチ]2で叩打すると、軸部1aはそのまま
で、頭部]bが抑圧変形して先端が偏平な円錐頭部1C
となったボルト材1Cが得られる(第1図(C)、第2
図(C))。続いて偏平な円錐頭部1Cをもつボルト材
1Cをノックアウトピン32により押し出して、それを
トランスファチャックで掴んで第3の工程(第2の紋り
工程)へ移行する。
第3の工程では、第3ダイス23の型孔23aに頭部1
Cが突出した状態でボルト材1Cを挿入し、これを第3
のパンチ13により第3のダイス23に据え込み圧入叩
打すると、軸部]aが胴部la、及びネジ部1a2に紋
られると同時に、頭部1Cが平坦な円板状の頭部形状1
dとなる(第1図(d)、第2図(d))。
Cが突出した状態でボルト材1Cを挿入し、これを第3
のパンチ13により第3のダイス23に据え込み圧入叩
打すると、軸部]aが胴部la、及びネジ部1a2に紋
られると同時に、頭部1Cが平坦な円板状の頭部形状1
dとなる(第1図(d)、第2図(d))。
このボルト材1Dに対する冷間加工量は、上述の第1の
工程の紋り量と合わせて、胴部の減面率で25〜35%
に設定する。これ(瓜 25%未満であると、後述する
熱処理を加えてもボルトの強度が充分に高くならないか
らであり、一方、35%を超えると、後の成形が困難と
なると共に、延性が劣化するからである。
工程の紋り量と合わせて、胴部の減面率で25〜35%
に設定する。これ(瓜 25%未満であると、後述する
熱処理を加えてもボルトの強度が充分に高くならないか
らであり、一方、35%を超えると、後の成形が困難と
なると共に、延性が劣化するからである。
次に、種々の頭部形状(六角、四角及びその他)にする
ため、第3の工程で得られた円板状頭部1dのボルト材
1Dをノックアウトピン33により押し出して、それを
トランスファチャックで挟み第4の工程へ移行する。
ため、第3の工程で得られた円板状頭部1dのボルト材
1Dをノックアウトピン33により押し出して、それを
トランスファチャックで挟み第4の工程へ移行する。
第4の工程では、頭部]dの首下をダイス24の型孔3
0aに押し込んで頭部]dを支持した状態にてトリマバ
ンチ14を押し込んで外周を所定の形状に打ち抜くよう
にトリミングする(第1図(e))。その後、これをノ
ックアウトピン34にて押し出した後、そのボルト材]
Eのネジ部1a2に転造ローラにてネジ切りを行えばネ
ジ1gが転造されたボルト製品30が得られる(第2図
(e))。
0aに押し込んで頭部]dを支持した状態にてトリマバ
ンチ14を押し込んで外周を所定の形状に打ち抜くよう
にトリミングする(第1図(e))。その後、これをノ
ックアウトピン34にて押し出した後、そのボルト材]
Eのネジ部1a2に転造ローラにてネジ切りを行えばネ
ジ1gが転造されたボルト製品30が得られる(第2図
(e))。
さらに、これを400〜600℃の低温熱処理(時効処
理)を施す。この処理により、ボルトの試験片による引
張強さが100〜115Kgf/mm2で、耐力(0,
2%永久のび)が90〜100Kgf/mm2のボルト
強度を確保することができ、さらに、大きな冷間加工を
加えたボルト頭部の残留応力を緩和することができる。
理)を施す。この処理により、ボルトの試験片による引
張強さが100〜115Kgf/mm2で、耐力(0,
2%永久のび)が90〜100Kgf/mm2のボルト
強度を確保することができ、さらに、大きな冷間加工を
加えたボルト頭部の残留応力を緩和することができる。
なお、処理温度は、400〜600℃に設定したのは、
400℃未満であると、所望の効果を得るのに長時間を
要して生産性を低下させるからであり、また、600°
Cを超えると、炭化物が粒界へ析出し、耐食性が劣化す
るからである。
400℃未満であると、所望の効果を得るのに長時間を
要して生産性を低下させるからであり、また、600°
Cを超えると、炭化物が粒界へ析出し、耐食性が劣化す
るからである。
[実施例]
以下、本発明の一実施例について説明する。
第1表に示した各成分組成を有するステンレス鋼を大気
溶解、炉外精錬により溶製した その後、熱間鍛造、圧
延により直径17.7mmから19゜3mmの丸棒を製
造し九 これに固溶化処理を施し、酸洗、蓚酸皮膜処理
後、線引きを行ない、ボルト製造用の素線を得翫 この
素線を用いてM16×65のボルトを前記工程により成
形し、表中の時効硬化処理を行ない、13種類のボルト
を得た。
溶解、炉外精錬により溶製した その後、熱間鍛造、圧
延により直径17.7mmから19゜3mmの丸棒を製
造し九 これに固溶化処理を施し、酸洗、蓚酸皮膜処理
後、線引きを行ない、ボルト製造用の素線を得翫 この
素線を用いてM16×65のボルトを前記工程により成
形し、表中の時効硬化処理を行ない、13種類のボルト
を得た。
これらより、建築用ボルトの規格であるJIS8118
6に準じて平行部径10mmのJ’134号引張り試験
片を削出した この試験片による引張り試験で得られた
0、 2%耐力と引張り強さを表中に示す。
6に準じて平行部径10mmのJ’134号引張り試験
片を削出した この試験片による引張り試験で得られた
0、 2%耐力と引張り強さを表中に示す。
この結果から分かるように、本実施例のボルト(No、
1〜9)は、削出し試験片による評価で0.2%耐力が
90Kgf/mm2以上で、引張強さが100 Kgf
/mm2以上のものが得られた。これに対して、比較例
のボルト(No、10〜]3)では、0.2%耐力が9
0 Kgf/mm2以下で、引張強さが105 Kgf
/mm2以下と低い。また、オーステナイト系ステンレ
ス鋼の5US304と比較しても本願は耐力及び強度が
高い。
1〜9)は、削出し試験片による評価で0.2%耐力が
90Kgf/mm2以上で、引張強さが100 Kgf
/mm2以上のものが得られた。これに対して、比較例
のボルト(No、10〜]3)では、0.2%耐力が9
0 Kgf/mm2以下で、引張強さが105 Kgf
/mm2以下と低い。また、オーステナイト系ステンレ
ス鋼の5US304と比較しても本願は耐力及び強度が
高い。
[発明の効果]
以上説明したように、本発明によれば、オーステナイト
系ステンレス鋼を用いた構造用のボルトにおいて、C含
有量、2段階による紋り加工及び、その減面率、時効硬
化の条件を改良することにより、削出し試験片による評
価で0. 2%耐力が90Kgf/mm”以上で、引張
強さが100 Kgf/1rrn”以上である耐力及び
引張強さの大きい構造用ボルトが得られた。
系ステンレス鋼を用いた構造用のボルトにおいて、C含
有量、2段階による紋り加工及び、その減面率、時効硬
化の条件を改良することにより、削出し試験片による評
価で0. 2%耐力が90Kgf/mm”以上で、引張
強さが100 Kgf/1rrn”以上である耐力及び
引張強さの大きい構造用ボルトが得られた。
第1図は本発明にかかる各製造工程における圧造部の断
面図、第2図は本発明によるボルトを製造工程順に示す
一部破断した断面図である。 1A〜1D・・・ボルト材 1a・・・軸部 1
b。
面図、第2図は本発明によるボルトを製造工程順に示す
一部破断した断面図である。 1A〜1D・・・ボルト材 1a・・・軸部 1
b。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 重量%で、C:0.05〜0.10%、Si:0.1〜
1.0%、Mn:1.0〜3.0%、P:0.03%以
下、S:0.03%以下、Cu:1.0〜4.0%、N
i:8〜16%、Cr:16〜22%、N:0.05〜
0.35%、Al:0.05%以下、Mg:0.001
〜0.050%、Ca:0.001〜0.050%を含
有すると共に、V:0.03〜0.30%、Ti:0.
03〜0.30%及びNb+Ta:0.03〜0.03
%のうちの少なくとも1種を含有し、残部実質的にFe
及び不可避不純物からなり、 素材製造とボルト成形時の冷間加工量との関係が次式の
不等式 Pα≦246exp(−0.69ε)−20…(1)た
だし、Pα=824−462(C+N)−9.2Si−
8.1Mn−13.7Cr−29(Ni+Cu)−68
(Nb+Ta)…(2)(なお、(2)式中のC、N、
…Nb、は各元素の重量%を示す。また、εは冷間加工
歪(真歪で正の値をとる)を示す。) を満足するように成分調製されたステンレス鋼よりなる
線材または棒材に固溶化処理を施した後、15〜20%
の減面率による冷間加工を施し、ついで該棒材を一定寸
法に切断し、該切断された材料を圧造部へ移送してパン
チとダイスとで鍛造する紋り工程及び軸部の一端に所定
の頭部形状を形成する頭部形成工程を経て、さらに熱処
理を加えることによりボルトを製造する方法であつて、
上記絞り工程は、頭部となる部分を残して軸部に絞り加
工を施す第1の絞り工程と、この第1の絞り工程で得ら
れたボルト材の頭部を突出させてダイス型孔に没入した
状態で据え込んで、軸部を胴部とネジ絞り部とで段状と
なるように絞る第2の絞り工程とからなり、この第1及
び第2の絞り工程による絞り合計量を、胴部の減面率で
25〜35%に設定し、 さらに、ネジ成形を行つた後に、400〜600℃にて
時効処理を施し、耐力及び引張強さを向上させたことを
特徴とする構造用ステンレス鋼高力ボルトの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP33373589A JPH03193823A (ja) | 1989-12-22 | 1989-12-22 | 構造用ステンレス鋼高力ボルトの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP33373589A JPH03193823A (ja) | 1989-12-22 | 1989-12-22 | 構造用ステンレス鋼高力ボルトの製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH03193823A true JPH03193823A (ja) | 1991-08-23 |
Family
ID=18269369
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP33373589A Pending JPH03193823A (ja) | 1989-12-22 | 1989-12-22 | 構造用ステンレス鋼高力ボルトの製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH03193823A (ja) |
Cited By (18)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH09202918A (ja) * | 1996-01-23 | 1997-08-05 | Daido Steel Co Ltd | 窒素含有オーステナイトステンレス鋼の加工方法 |
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-
1989
- 1989-12-22 JP JP33373589A patent/JPH03193823A/ja active Pending
Cited By (25)
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