JPH1136041A - 冷間鍛造性及び遅れ破壊特性に優れた鋼及び高強度部材の製造方法 - Google Patents

冷間鍛造性及び遅れ破壊特性に優れた鋼及び高強度部材の製造方法

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JPH1136041A
JPH1136041A JP19111897A JP19111897A JPH1136041A JP H1136041 A JPH1136041 A JP H1136041A JP 19111897 A JP19111897 A JP 19111897A JP 19111897 A JP19111897 A JP 19111897A JP H1136041 A JPH1136041 A JP H1136041A
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cold
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delayed fracture
strength
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Tetsuo Shiragami
哲夫 白神
Tomoyuki Yokota
智之 横田
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NKK Corp
Nippon Kokan Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】冷間鍛造性及び遅れ破壊特性に優れた鋼を提供
することと、さらに1300MPa超えの遅れ破壊特性
に優れた高強度部材の製造方法を提供する。 【解決手段】本発明の鋼は、鉄系低合金鋼において、重
量%で、C:0.1%以上0.2%未満と、Ni:3〜
12%とを含有することを特徴とする。本発明の高強度
部材の製造方法は、本発明の鋼を冷間鍛造し、次に、焼
入れし、冷間転造した後、低温焼戻しする工程を備えた
ことを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、冷間鍛造性及び遅
れ破壊特性に優れた鋼及び引張強さが1300MPa超
えの遅れ破壊特性に優れた高強度部材の製造方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】自動車の軽量化や建築物の高層化のよう
なニーズに対応して、鋼材の高強度化の動きがあるが、
1200MPaを超えると遅れ破壊が問題となるため使
用強度が制限されている。その一例として、高強度ボル
トをみるとJIS B 1186「摩擦接合用高力六角
ボルト・六角ナット・平座金のセット」やJIS B1
051「鋼製のボルト・小ねじの機械的性質」で規格化
されており、1200MPa級までの強度となってい
る。しかしながら、このような現状にも関わらず、更な
る高強度化が要望されているが、1200MPa以上の
強度の鋼は未だ確立されていない。
【0003】一方、18Niマルエージ鋼は、通常の低
合金鋼に比べると遅れ破壊特性が格段に優れているが、
極めて高価であるため、上述したような高強度ボルト用
鋼としては使えないのが現状である。このマルエージ鋼
よりも安価で、かつ遅れ破壊特性は低合金鋼より優れた
実用鋼が特公昭60−14096号公報、特開昭59−
182950号公報、特開昭59−182951号公報
に開示されている。これらは逆変態オーステナイトを利
用し、遅れ破壊を抑制するためにNiを多量に添加して
いる。また、高強度ボルトの製造技術として、焼入れま
まで転造する技術は特開平8−333625号公報に開
示されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、特公昭
60−14096号公報、特開昭59−182950号
公報、特開昭59−182951号公報に記載された技
術においてはNiと同時にMo,V,Nb等を多量に添
加しており、炭化物が固溶しにくく、製造性(冷間鍛造
性)が劣っている。また、特開平8−333625号公
報は遅れ破壊特性の改善に関する技術ではあるが、焼入
れ後の転造を疲労強度向上のためとしており、遅れ破壊
への寄与については考慮されていない。さらに、これも
Ni添加がなされていないので、遅れ破壊特性は不十分
である。
【0005】すなわち、本発明の目的は、上記した問題
点を解決するために、冷間鍛造性及び遅れ破壊特性に優
れた鋼を提供することと、さらに1300MPa超えの
遅れ破壊特性に優れた高強度部材の製造方法を提供する
ことにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決し目的を
達成するために、本発明は以下に示す手段を用いてい
る。 (1)本発明の鋼は、鉄系低合金鋼において、重量%
で、C:0.1%以上0.2%未満と、Ni:3〜12
%とを含有することを特徴とする、冷間鍛造性及び遅れ
破壊特性に優れた鋼である。
【0007】(2)本発明の鋼は、重量%で、C:0.
1%以上0.2%未満と、Si:0.1%以下と、M
n:0.1%以下と、P:0.01%以下と、S:0.
01%以下と、Ni:3〜12%と、Al:0.005
〜0.1%とを含有し、残部Fe及び不可避的不純物か
らなることを特徴とする、冷間鍛造性及び遅れ破壊特性
に優れた鋼である。
【0008】(3)本発明の鋼は、鋼成分として、重量
%でさらに、B:0.0003〜0.005%、Cu:
0.05〜0.5%の1種または2種を含有することを
特徴とする、上記(2)に記載の冷間鍛造性及び遅れ破
壊特性に優れた鋼である。
【0009】(4)本発明の製造方法は、鉄系低合金鋼
において、重量%で、C:0.1%以上0.2%未満
と、Ni:3〜7%とを含有する鋼から高強度部材を製
造する方法において、鋼を冷間鍛造する工程と、冷間鍛
造した鋼を焼入れし、冷間転造した後、低温焼戻しする
工程と、を備えたことを特徴とする、引張強さが130
0MPa超えの遅れ破壊特性に優れた高強度部材の製造
方法である。
【0010】(5)本発明の製造方法は、重量%で、
C:0.1%以上0.2%未満と、Si:0.1%以下
と、Mn:0.1%以下と、P:0.01%以下と、
S:0.01%以下と、Ni:3〜7%と、Al:0.
005〜0.1%とを含有し、残部Fe及び不可避的不
純物からなる鋼から高強度部材を製造する方法におい
て、鋼を冷間鍛造する工程と、冷間鍛造した鋼を焼入れ
し、冷間転造した後、低温焼戻しする工程と、を備えた
ことを特徴とする、引張強さが1300MPa超えの遅
れ破壊特性に優れた高強度部材の製造方法である。
【0011】(6)本発明の製造方法は、鋼成分とし
て、重量%でさらに、B:0.0003〜0.005
%、Cu:0.05〜0.5%の1種または2種を含有
することを特徴とする、上記(5)に記載の引張強さが
1300MPa超えの遅れ破壊特性に優れた高強度部材
の製造方法である。 (7)本発明の製造方法は、鉄系低合金鋼において、重
量%で、C:0.1%以上0.2%未満と、Ni:7〜
12%とを含有する鋼から高強度部材を製造する方法に
おいて、鋼を冷間鍛造する工程と、冷間鍛造した鋼を焼
入れし、冷間転造した後、低温焼戻しする工程と、を備
えたことを特徴とする、引張強さが1400MPa超え
の遅れ破壊特性に優れた高強度部材の製造方法である。
【0012】(8)本発明の製造方法は、重量%で、
C:0.1%以上0.2%未満と、Si:0.1%以下
と、Mn:0.1%以下と、P:0.01%以下と、
S:0.01%以下と、Ni:7〜12%と、Al:
0.005〜0.1%とを含有し、残部Fe及び不可避
的不純物からなる鋼から高強度部材を製造する方法にお
いて、鋼を冷間鍛造する工程と、冷間鍛造した鋼を焼入
れし、冷間転造した後、低温焼戻しする工程と、を備え
たことを特徴とする、引張強さが1400MPa超えの
遅れ破壊特性に優れた高強度部材の製造方法である。 (9)本発明の製造方法は、鋼成分として、重量%でさ
らに、B:0.0003〜0.005%、Cu:0.0
5〜0.5%の1種または2種を含有することを特徴と
する、上記(8)に記載の引張強さが1400MPa超
えの遅れ破壊特性に優れた高強度部材の製造方法であ
る。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明者らは上記の課題達成のた
めに、遅れ破壊特性に優れた高強度部材の製造方法につ
いて鋭意検討した結果、以下に示すような知見を得るに
至った。 (1)Niの多量添加により、腐食環境下での水素侵入
を抑制し、遅れ破壊特性が向上する。
【0014】(2)圧延まま素材での冷間鍛造性につい
てはC量の低減とともにCr,Mo,Nb,V等炭化物
生成元素を含まないと、良好である。 (3)焼入れ鋼の冷間加工後焼戻しを行うことによっ
て、遅れ破壊特性が向上する。
【0015】以上の知見に基づき、本発明者らは、C量
の低減とともにNiを多量に添加するようにして、冷間
鍛造性及び遅れ破壊特性に優れた鋼を見出し、さらに、
高強度部材製造時に、焼入れ鋼の冷間加工後焼戻しを行
うようにして、所望の強度を有しかつ遅れ破壊特性に優
れた高強度部材を製造する方法を見出し、本発明を完成
させた。すなわち、本発明は、鋼組成及び製造条件を下
記範囲に限定することにより、冷間鍛造性及び遅れ破壊
特性に優れた鋼を提供し、さらに1300MPa超えの
遅れ破壊特性に優れた高強度部材の製造方法を提供する
ことができる。以下に本発明の成分添加理由、成分限定
理由及び製造条件の限定理由について説明する。
【0016】(1)成分組成範囲 C:0.1%以上0.2%未満 Cは必要な引張強度を確保するために必要であり、0.
1%未満では必要な引張強度が得られず、0.2%以上
では圧延ままでの強度が高くなりすぎて冷間鍛造が難し
くなるため、0.1%以上0.2%未満である。
【0017】Si:0.1%以下 Siは脱酸材として必要であるが、0.1%を超えると
圧延まま材の冷間鍛造性を劣化することから、0.1%
以下である。
【0018】Mn:0.1%以下 Mnは0.1%を超えると圧延まま材の冷間鍛造性を劣
化することから、0.1%以下である。
【0019】P:0.01%以下 Pは0.01%を超えると焼入れ時のオーステナイト状
態において粒界に偏析し、粒界強度を低下させ、遅れ破
壊特性を劣化させるため0.01%以下である。
【0020】S:0.01%以下 SはMnSの形で介在物として存在し、遅れ破壊特性に
悪影響を及ぼすため、0.01%以下である。
【0021】Ni:3〜12% Niは鋼の焼入れ性を向上させるとともに、腐食環境下
での水素侵入を抑制し、遅れ破壊特性を向上させる。強
度が1400MPa超えの部品では7%未満では効果が
得られず、12%を超えると効果は飽和するとともにコ
ストが上昇するため、7〜12%である。一方、強度が
1300MPa超えの部品では3%未満では効果が得ら
れず、7%を超えると1300MPa級としてはコスト
が上昇するため、3〜7%である。
【0022】Al:0.005〜0.1% Alは脱酸に必要であるが、多く添加しても効果が飽和
するので、0.005〜0.1%である。
【0023】本発明では、必要に応じて、B,Cuのう
ちの一種または二種を含有してもよい。これらの元素の
作用と添加量は以下のとおりである。 B:0.0003〜0.005% Bは、焼入れ性向上に寄与するとともに遅れ破壊特性に
も効果のある元素であるが、多量に添加しても効果が飽
和するので、0.0003〜0.005%である。
【0024】Cu:0.05〜0.5% Cuは遅れ破壊特性を向上させる元素であるが、多量に
添加しても効果が飽和するため、0.05〜0.5%で
ある。
【0025】なお、本発明では、Cr,Mo,Nb,V
等の炭化物生成元素は含有しない。上記の成分組成範囲
に調整することにより、冷間鍛造性及び遅れ破壊特性に
優れた鋼、及び1300MPa超えの遅れ破壊特性に優
れた高強度部材を得ることが可能となる。このような特
性を有する高強度部材は以下の製造方法により製造する
ことができる。
【0026】(2)高強度部材製造工程 (製造方法)上記(1)の成分組成範囲に調整した鋼を
冷間鍛造し、次に、焼入れし、冷間転造した後、低温焼
戻しする。
【0027】ねじ転造(冷間転造)は一般的に焼入れ前
に冷間で行うが、本発明では前述したように、焼入れ後
に行い、その後焼戻すことによって、遅れ破壊特性が向
上する。100〜200℃で焼戻すことが望ましい。
【0028】なお、本発明の製造方法は高強度ボルト、
PC鋼棒やその他の高強度部材に適用が可能である。ま
た、本発明の鋼の製造方法については、特に限定しな
い。すなわち、鋼の溶製方法、圧延方法及び熱処理方法
については通常採用される条件であればよい。以下に本
発明の実施例を挙げ、本発明の効果を立証する。
【0029】
【実施例】
(実施例1)表1に示す化学成分を有する鋼(本発明
鋼:No.1〜8、比較鋼:No.9〜15)を150
kg真空溶解にて溶製し、直径22mmの丸棒に圧延し
た。圧延まま材から14mm径×21mm高さの試験片
を採取し、圧縮による冷間鍛造試験を行った。試験片形
状を図1に示す。さらに22mm丸棒で焼入れ焼戻しに
より1300MPa以上の強度にしたものから、図2に
示す遅れ破壊試験片を採取した。
【0030】冷間鍛造性については日本塑性加工学会の
鍛造分科会推奨の方法で試験を行い、割れ発生の限界圧
縮率を求めた。限界圧縮率50%以下の場合を不良と判
定した。冷間鍛造性不良と判定された場合または所望の
引張強度が得られない場合は遅れ破壊試験は行わなかっ
た。
【0031】引張試験はJIS4号試験片で行い、引張
強度を求めた。遅れ破壊試験はカンチレバータイプの試
験機を用い、20℃に保温した3.5%食塩水中に試験
片ノッチ部を浸漬して行った。次式で示される応力拡大
係数KIを用いて解析し、500時間試験を行っても割
れの発生しないKI値をKIsccとして遅れ破壊特性
の評価に用いた。
【0032】KI=6M√a/BW2 {1.99−2.
47(a/W)+12.97(a/W)2 −23.17
(a/W)3 +24.8(a/W)4 } 但し、M:ノッチ部のモーメント、B:試験片厚さ(1
0mm)、a:ノッチ深さ(3mm)、W:試験片幅
(15mm) 結果を表2に示す。この表に示すように本発明鋼No.
1〜8はいずれも冷間鍛造性が良好で、かつ、1300
MPa以上の強度で遅れ破壊特性も良好(KIsccが
高い)であった。
【0033】これに対して、比較鋼No.9〜15は冷
間鍛造性、引張強度、遅れ破壊特性のいずれかが劣って
いた。すなわち、比較鋼No.9はC量が本発明で規定
する範囲よりも低いため、1300MPaの強度が得ら
れなかった。従って、遅れ破壊試験は行わなかった。比
較鋼No.10〜12はそれぞれC,Si,Mnが本発
明で規定する範囲よりも高いため、冷間鍛造性が劣って
いた。従って、遅れ破壊試験は行わなかった。比較鋼N
o.13、14はそれぞれP,Sが本発明で規定する範
囲よりも高いため、遅れ破壊特性が劣っていた。比較鋼
No.15はNiが本発明で規定する範囲よりも低いた
め、遅れ破壊特性が劣っていた。
【0034】
【表1】
【0035】
【表2】
【0036】(実施例2)表3に示す化学成分を有する
鋼(本発明鋼:No.1〜12、比較鋼:No.13〜
19)を150kg真空溶解にて溶製し、116mm角
ビレットにした後、12mm径の線材圧延を行った。こ
れらの線材を用い、圧延ままで冷間鍛造により頭部成形
を行い、焼入れ後冷間転造でねじ成形を行い、その後焼
戻しを行って、M12のボルトを製造した。引張試験は
ボルト実体で行い、有効断面積で割って強度を求めた。
遅れ破壊試験は各条件で製造したボルトを50本ずつ引
張強さの85%の応力を負荷し、3.5%食塩水に浸漬
し、1日浸漬・1日乾燥のサイクルで乾湿繰り返しを3
ヶ月行い破断の本数で評価した。
【0037】結果を表4に示す。本発明例A〜Lは本発
明で限定する成分を有する熱間圧延線材(本発明鋼N
o.1〜12)を用い、冷間鍛造・焼入れ・冷間転造・
焼戻しにより製造したものであり、所望の引張強さが得
られており、遅れ破壊特性も良好である。比較例M〜Q
及びS,Tは化学成分が本発明の範囲外である比較鋼N
o.13〜19を用いているため、遅れ破壊特性は劣っ
ている。すなわち比較例MはC量が低いため、所望の強
度が得られなかったので、遅れ破壊試験は行わなかっ
た。比較例NはC量が高いため、比較例OはSi量が高
いため、比較例PはMn量が高いため、いずれも冷間鍛
造が不可能でその後の試験は行っていない。比較例Qは
P量が高いため遅れ破壊特性が劣化した。比較例S,T
は1300MPa級ではあるが、比較例SはS量が高い
ため、比較例TはNi量が低いため、遅れ破壊特性が劣
化した。比較例Rは本発明鋼No.7を用いているが、
冷間ねじ転造を焼入れ前に行っており、製造工程が本発
明の範囲外であるので、遅れ破壊特性が劣化した。
【0038】
【表3】
【0039】
【表4】
【0040】
【発明の効果】以上示したように、本発明によれば鋼組
成及び製造条件を特定することにより、冷間鍛造性及び
遅れ破壊特性に優れた1300MPa超えの強度を有し
た鋼の提供が可能になり、また、1300MPa超えの
強度を有し、かつ遅れ破壊特性に優れた高強度部材を製
造することが可能になり、産業上きわめて有用な発明で
ある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例に係る冷間鍛造試験片の形状を
示す図。
【図2】本発明の実施例に係る遅れ破壊試験片の形状を
示す図。

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 鉄系低合金鋼において、重量%で、C:
    0.1%以上0.2%未満と、Ni:3〜12%とを含
    有することを特徴とする、冷間鍛造性及び遅れ破壊特性
    に優れた鋼。
  2. 【請求項2】 重量%で、C:0.1%以上0.2%未
    満と、Si:0.1%以下と、Mn:0.1%以下と、
    P:0.01%以下と、S:0.01%以下と、Ni:
    3〜12%と、Al:0.005〜0.1%とを含有
    し、残部Fe及び不可避的不純物からなることを特徴と
    する、冷間鍛造性及び遅れ破壊特性に優れた鋼。
  3. 【請求項3】 鋼成分として、重量%でさらに、B:
    0.0003〜0.005%、Cu:0.05〜0.5
    %の1種または2種を含有することを特徴とする、請求
    項2に記載の冷間鍛造性及び遅れ破壊特性に優れた鋼。
  4. 【請求項4】 鉄系低合金鋼において、重量%で、C:
    0.1%以上0.2%未満と、Ni:3〜7%とを含有
    する鋼から高強度部材を製造する方法において、 鋼を冷間鍛造する工程と、 冷間鍛造した鋼を焼入れし、冷間転造した後、低温焼戻
    しする工程と、 を備えたことを特徴とする、引張強さが1300MPa
    超えの遅れ破壊特性に優れた高強度部材の製造方法。
  5. 【請求項5】 重量%で、C:0.1%以上0.2%未
    満と、Si:0.1%以下と、Mn:0.1%以下と、
    P:0.01%以下と、S:0.01%以下と、Ni:
    3〜7%と、Al:0.005〜0.1%とを含有し、
    残部Fe及び不可避的不純物からなる鋼から高強度部材
    を製造する方法において、 鋼を冷間鍛造する工程と、 冷間鍛造した鋼を焼入れし、冷間転造した後、低温焼戻
    しする工程と、 を備えたことを特徴とする、引張強さが1300MPa
    超えの遅れ破壊特性に優れた高強度部材の製造方法。
  6. 【請求項6】 鋼成分として、重量%でさらに、B:
    0.0003〜0.005%、Cu:0.05〜0.5
    %の1種または2種を含有することを特徴とする、請求
    項5に記載の引張強さが1300MPa超えの遅れ破壊
    特性に優れた高強度部材の製造方法。
  7. 【請求項7】 鉄系低合金鋼において、重量%で、C:
    0.1%以上0.2%未満と、Ni:7〜12%とを含
    有する鋼から高強度部材を製造する方法において、 鋼を冷間鍛造する工程と、 冷間鍛造した鋼を焼入れし、冷間転造した後、低温焼戻
    しする工程と、 を備えたことを特徴とする、引張強さが1400MPa
    超えの遅れ破壊特性に優れた高強度部材の製造方法。
  8. 【請求項8】 重量%で、C:0.1%以上0.2%未
    満と、Si:0.1%以下と、Mn:0.1%以下と、
    P:0.01%以下と、S:0.01%以下と、Ni:
    7〜12%と、Al:0.005〜0.1%とを含有
    し、残部Fe及び不可避的不純物からなる鋼から高強度
    部材を製造する方法において、 鋼を冷間鍛造する工程と、 冷間鍛造した鋼を焼入れし、冷間転造した後、低温焼戻
    しする工程と、 を備えたことを特徴とする、引張強さが1400MPa
    超えの遅れ破壊特性に優れた高強度部材の製造方法。
  9. 【請求項9】 鋼成分として、重量%でさらに、B:
    0.0003〜0.005%、Cu:0.05〜0.5
    %の1種または2種を含有することを特徴とする、請求
    項8に記載の引張強さが1400MPa超えの遅れ破壊
    特性に優れた高強度部材の製造方法。
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