JPH03152140A - スタッドレスタイヤ用トレッドゴム組成物 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明は凍結路面上で優れた制動性能を有するスタッド
レスタイヤ用トレッドゴム組成物に関する。

（従来の技術と課題） 従来凍結路面では、車の走行に際して制動性能を確保す
るためスパイクタイヤ（スタッドがトレッド表面に打ち
込まれたタイヤ）やタイヤチェーンが使用されてきた。

しかし、スパイクタイヤやタイヤチェーンの使用では、
路面の損傷及び粉塵公害が大きな問題となっており、ス
パイクやチェーンを必要としないタイヤトレッドの開発
が早急な課題となっていた。

そこで、凍結路面で優れた制動性能を有するスタッドレ
スタイヤ用トレッドゴム組成物の開発が試みられている
が、斯るゴム組成物を有するタイヤはスパイクタイヤや
タイヤチェーンに比較して氷上性能では劣っているのが
実状である。

本発明はかかる問題点に鑑みなされたもので、乾燥路面
において路面の損傷を生じさせず、かつ凍結路面におけ
る制動性能に優れたスタッドレスタイヤ用トレッドゴム
組成物を提供することを目的とする。

（課題を解決するための手段） 上記目的を達成するためになされた本発明のゴム組成物
は、天然ゴムおよび、またはジエン系合成ゴムからなる
ブレンドゴムを主体としたスタツドレスタイヤ用トレッ
ドゴム組成物において、前記ブレンドゴム１００重量部
に対して、平均繊維長が３０〜４０００μｍ、平均繊維
径が１０〜３５μ−の非金属短繊維を５〜３０重量部を
配合したことを発明の構成とするものである。

前記ジエン系合成ゴムとしては、主としてポリブタジェ
ンゴム（ＢＲ）が使用されるが、スチレンブタジェンゴ
ム（ＳＢＲ）等の他のジエン系合成ゴムも複合して使用
される。また、天然ゴムにはイソプレンゴムを含む、ゴ
ムの配合については、通常、天然ゴム６０〜７０重量部
、ジエン系合成ゴム４０〜３０重量部とされる。尚、こ
の配合は、従来のスタッドレスタイヤのトレッドゴム組
成に該当するものである。

前記非金属短繊維としては、セルロース繊維。

ポリアミド繊維、ポリビニルアルコール繊維、カーボン
繊維等の有機短繊維、ガラス繊維等の無機短繊維、もし
くはこれらを複合したものを使用することができる。こ
れらの繊維のうちセルロース繊維は、混練時の分散性が
良好で、また耐伸張疲労度が高く、タイヤ耐久性の低下
防止に好適である。

尚、本発明のゴム組成物には、前記短繊維のほか、トレ
ッドゴムとして通常配合されるカーボンブラック、亜鉛
華、ステアリン酸、老化防止剤、伸展油、加硫促進剤、
硫黄等を適宜含有する。また、低温におけるゴム弾性を
向上させるために必要に応じてナフテン系オイルが配合
される。ゴム１００重量部に対してカーボンブラックは
４０〜８０重量部程度、ナフテン系オイルは１０〜３０
重量部程度である。

（作　用） 本発明のスタッドレスタイヤ用トレッドゴム組成物には
、所定の非金属短繊維が配合されているので、該短繊維
によるタイヤトレッド表面の微細な凹凸により、またタ
イヤトレッド表面から離脱した短繊維により、氷上摩擦
係数を向上させることができ、凍結路面における制動性
能を向上させることができる。一方、前記短繊維は非金
属のもの故、乾燥路面の走行時には路面を損傷させるお
それもない。

前記短繊維は以下の理由により、平均繊維長３０〜４０
００μｍ、平均繊維径１０〜３５μ−の単繊維が使用さ
れる。すなわち、繊維長が３０ｕ１１未満では過小なた
め氷上摩擦係数の向上に資することができない。一方、
４０００μＩを越えるとバンバリーミキサ−やロールに
よる混練り等の加工性が著しく低下する。また、繊維径
が１０μ−未満では過小なため氷上摩擦係数の向上に乏
しい、一方、３５μ−を越えると耐屈曲性の低下が著し
い。

また、ゴム１００重量部に対して短繊維を５〜３０重量
部配合するのは、５重量部未満では氷上での摩擦係数を
高めることが困難であり、一方３０重量部を越えると加
工性の低下が著しくなるからである。

（実施例） 以下、実施例を従来例および比較例と共に掲げて説明す
る。

（１）第１表のゴム１００重量部に対して同表の短繊維
および下記の添加剤（但し、亜鉛華、加硫促進剤、硫黄
を除く。）を添加し、バンバリーミキサ−により混合し
た後、これに亜鉛華等の残りの添加剤を添加してロール
にて混練した。そして、未加硫ゴムをプレス加硫（条件
：１５０°Ｃ×３０分）して試料を作成した。

尚、同表中Ｏで指示したものは実施例、Δは比較例、×
は従来例を示す。

Ｏ添加剤（単位重量部） Ｉ　ＳＡＦカーボンブラック：４５ 亜　　鉛　　華　　　　　　　　：　４ステアリン酸　
　　　　　：　２ 老化防止剤　ＤＰＰＤ：２ パラフィン系ワックス　　：　ｌ ナフテン系オイル　　　　＝ｌＯ 加硫促進剤　ＭＳＡ　　　：１ 硫　　　　　黄　　　　　　　　：１．５（２）　　ロ
ールによる混練りの際、基地の加工性を目視にて観察し
、基地シートのロール表面からの浮き上がり　（バギン
グという、）の程度により５ランクに分けて評価した。

その結果を第１表に併せて示す、評価点は１〜５とし、
点数が大きいほど加工性は良好である。１〜２はバギン
グが激しく、工業生産には適さない。

（３）また、加硫後の試料の物性を調べた。その結果に
ついても第１表に併せて示した。同表中、低温摩擦係数
は、−５°Ｃの雰囲気中の平滑水面に対するものであり
、比較例のに１をｌｏｏとしたときの指数で示した。ま
た、耐屈曲性はＪＩＳに６３０１に従って亀裂成長度（
亀裂が１ｍ増大するのに要する屈曲回数）を測定し、階
１を１００としたときの指数で示した。

（次　　　葉） （４）評価 第１表より、本発明の実施例によれば、短繊維の寸法、
配合量を所定の範囲としているので、低温摩擦係数が従
来のスタッドレスタイヤのトレッドゴム組成物（Ｎｔｌ
ｌおよび２０）の低温摩擦係数に対して５％以上向上し
ており、本発明のゴム組成物の凍結路面での制動性能の
向上が期待できる。尚、実施例のゴム組成物の耐屈曲性
は、従来例に比較して多くて３０％程度低下しているが
、屈曲試験は厳しい条件の下で行われるため、３０％程
度以下の低下では実用上許容限度内である。

実施例に対して、繊維長が本発明範囲外のＮαＢ、　２
４．２９．３２は、過小のものでは低温摩擦係数の向上
が期待できず、一方過長のものでは耐屈曲性および加工
性の低下が著しい。また、繊維径が本発明範囲外の阻２
．　９．１２．２５．２８゜２９、３０は、過小のもの
では低温摩擦係数の向上が１０２程度と少なく、過大の
ものでは耐屈曲性の著しい低下が生じている。また、配
合量が本発明範囲外のＮα１３．１７は、過少のもので
は低温摩擦係数の向上が望めず、一方過多のものでは加
工性が著しく悪い。

（発明の効果） 以上説明した通り、本発明のスタッドレスタイヤ用トレ
ッドゴム組成物は、ゴム１００重量部に対し、所定寸法
の非金属短繊維を５〜３０重量部配合したので、加工性
を損うことなく、また耐屈曲性の低下を実用上許容可能
な範囲に止めると共に氷上における摩擦係数を５％以上
向上させることができ、これによってタイヤの凍結路面
における制動性能の向上を図ることができる。しかも、
乾燥路面において、路面に損傷を生じさせるおそれもな
い。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. （１）天然ゴムおよび、またはジエン系合成ゴムからな
   るブレンドゴムを主体としたスタッドレスタイヤ用トレ
   ッドゴム組成物において、 前記ブレンドゴム１００重量部に対して、平均繊維長が
   ３０〜４０００μｍ、平均繊維径が１０〜３５μｍの非
   金属短繊維を５〜３０重量部を配合したことを特徴とす
   るスタッドレスタイヤ用トレッドゴム組成物。