JPH0315068Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本考案は給湯機と浴槽との間に介在されること
により、該浴槽に対し給湯と共に気泡噴出を行な
うことができるようにするための気泡浴槽用ユニ
ツトに関する。

［従来の技術］ 従来より、給湯機の出湯管に湯水混合弁（以
下、混合弁と略）を設け、該混合弁において高温
湯と水とを混合して適度の温度の湯とし、これを
浴槽に給湯するようにした装置が用いられてい
る。

浴槽内に細かな気泡を噴出させる気泡浴槽は、
身体を芯から暖める、身体のすみずみまでマツサ
ージする、毛穴の汚れを流し肌を清潔にする、血
行が良くなり、細胞が活性化されるなどの効果を
有しており、近年広く用いられるようになりつつ
ある。

浴槽に気泡を噴出させるための装置として、浴
槽の吸引口から湯を抜き出しポンプにより加圧し
て浴槽に設けられているノズルに返送し、このノ
ズルにおいてベンチユリーにより空気を巻き込ま
せ、気泡と共に浴槽に噴出させるように構成した
ものがある。この気泡噴出装置は、従来、給湯機
と共に一体のケーシング内に設置されている。

［考案が解決しようとする課題］ 上記従来の給湯装置のみが設けられた浴槽に気
泡噴出機能を付加するには、給湯機全体を気泡噴
出装置付のものに取り替える必要があり、工事が
大掛りになつていた。

［課題を解決するための手段］ 請求項(1)の気泡浴槽用ユニツトは、給湯機とは
別体に、給水管及び給湯機からの出湯管が接続さ
れる混合弁；該混合弁の混合水吐水口を浴槽に接
続するための給湯管；浴槽に対し配管により湯を
循環可能とするポンプ；該給湯管に設けられた流
量センサ及び開閉弁；湯張り時に該流量センサで
検出した流量の積算量が所定量に達すると開閉弁
を閉弁させる制御装置；並びに該ポンプからの吐
出側の配管が接続された空気混入用のノズルを備
えており、１個のケーシングにまとめて設置され
たものである。

請求項(2)気泡浴槽用ユニツトは、請求項(1)にお
いて、混合弁として目標混合水温度を変更可能な
ものを採用している。

請求項(3)の気泡浴槽用ユニツトは、請求項(1)に
おいて、さらに前記混合弁を迂回して出湯管を前
記給湯管に短絡するバイパス管と、該バイパス管
に設けられた弁とを備えるものである。

［作用］ 本考案の請求項(1)〜(3)の気泡浴槽用ユニツト
は、既存の給湯機と浴槽との間に介在するように
設置することにより、浴槽に気泡噴出を行なうこ
とができる。また、混合弁で適温とされた湯を浴
槽に給湯できる。さらに、湯張り時には所定量の
湯が浴槽に供給されると自動的に止水される。

請求項(2)の気泡浴槽用ユニツトにおいては、所
望の温度の湯を浴槽に給湯できるから、例えば温
度の高い湯を浴槽に給湯する所謂さし湯が可能で
ある。

請求項(3)の気泡浴槽用ユニツトにおいては、出
湯管からの高温の湯を直接的に浴槽に給湯できる
から、同様にさし湯を行なえる。

［実施例］ 以下、図面を参照して実施例について説明す
る。

第１図は本考案の実施例に係る気泡浴槽用ユニ
ツトの構成を示す系統図である。この気泡浴槽用
ユニツト１０は、ケーシング１２内に混合弁１
４、電磁弁１６、逆止弁１８、流量センサ２０、
気泡噴出用のポンプ２２が設置され、さらに制御
装置２４が設置されている。混合弁１４は給湯機
（図示略）からの出湯管２６及び給水管２８が接
続されている。混合弁１４の混合水流出口の部分
には前記電磁弁１６が接続され、配管３０を介し
て浴槽３２に混合水を供給可能としている。この
配管３０の途中に前記逆止弁１８、流量センサ２
０が設けられている。なお、浴槽３２の側壁部分
にはノズル３４が設けられており、配管３０は該
ノズル３４に接続されている。ノズル３４は、そ
の内部を流通される湯に対し空気を混入させるた
めのものであり、空気配管３６が接続されてい
る。空気配管３６には電磁弁３８が設けらてお
り、該電磁弁３８を開弁すると共に、ポンプ２２
を作動させると、ノズル３４から流出される湯に
空気が混入される。

ポンプ２２の吸込口は配管４０を介して前記浴
槽３２に接続されており、ポンプ２２の吐出口は
配管４２を介して前記配管３０の途中に接続され
ている。

符号４４は浴室内に設置されたコントローラで
あり、湯張りスイツチ４２と気泡スイツチ４４と
を備えている。該コントローラ４０の制御信号は
前記制御装置２４に入力されている。また、前記
流量センサ２０の検出信号も該制御装置２４に入
力されている。制御装置２４は、電磁弁１６、ポ
ンプ２２及び空気用電磁弁３８に制御信号を出力
している。

このように構成された気泡浴槽用ユニツト１０
を備える浴室設備において、湯張りスイツチ４２
を押すと、制御装置２４からの開弁信号により電
磁弁１６が開弁する。そして、出湯管２６及び給
水管２８からの湯及び水が混合弁１４において混
合されて適温（例えば40℃）の湯となる。この湯
は配管３０から浴槽３２に供給され、湯張りが行
なわれる。なお、配管３０内を流れるこの湯張り
用の湯の流量は流量センサ２０で検出されてお
り、検出総流量が一定量（例えば浴槽３２の満水
量の80％の量）に達すると、制御装置２４は電磁
弁１６に閉弁信号を出力し、これにより湯張りが
停止される。

気泡スイツチ４４を押すと、ポンプ２２が作動
される。これにより、浴槽３２内の湯は配管４０
から抜き出され、次いでポンプ２２、配管４２，
３０、ノズル３４の順に流れる。また、空気用電
磁弁３８が開弁され、ノズル３４において湯の流
れに空気が混入され、細かな気泡が浴槽３２に湯
と共に噴出される。気泡スイツチ４４をもう１回
押すと、ポンプ２２が停止されると共に、電磁弁
３８が閉弁され、気泡噴出作動が停止される。

なお、逆止弁１８が設けられているので、それ
よりも下流側の湯が逆流することはない。従つ
て、ポンプ２２を作動させた場合、ポンプ２２か
ら吐出された湯は、全量が浴槽３２に戻される。

第２図は本考案の別の実施例に係る気泡浴槽用
ユニツトの構成を示す系統図である。

本実施例にあつては、混合弁１４はモータ４６
を備え、目標混合水温度を変更可能としてある。
このモータ４６は制御装置２４からの制御信号に
より作動される。なお、コントローラ４０にはさ
し湯スイツチ４８と温度設定器５０が設けられて
いる。この温度設定器５０を操作することによ
り、混合弁１４から吐出される混合水の温度を所
望温度に設定することができる。

第２図の実施例において、湯張りスイツチ４２
を押すと、制御装置２４は混合弁１４の混合水温
度が適温（例えば40℃）になるようにモータ４６
を作動させる。なお、予めこの適温となるように
セツトされている場合は、この状態を維持する。
そして、制御装置２４からの信号により電磁弁１
６が開弁し、湯張りが開始される。湯張り量が所
定量に達すると電磁弁１６が閉弁される。気泡ス
イツチ４４を押すと、第１図の実施例と同様に気
泡噴出作動が行なわれ、気泡スイツチ４４をもう
１回押すとこの気泡噴出作動が停止される。

さし湯スイツチ４８を押す場合には、温度設定
器５０を操作して浴槽３２に供給すべき湯の温度
を例えば50℃、又は60℃等の高い温度に設定す
る。しかる後、さし湯スイツチ４８を押すと、制
御装置２４は混合水の温度がこの高温となるよう
にモータ４６を作動させる。次に、電磁弁１６が
開弁し、高温の湯が浴槽３２に供給され、さし湯
が行なわれる。なお、流量センサ２０で検出され
るさし湯量が所定量に達すると、制御装置２４は
電磁弁１６を閉弁させ、これによりさし湯が停止
される。

上記実施例では、さし湯時の湯温のみを温度設
定器５０で設定するようにしているが、本考案に
あつては湯張り時の湯温をも温度設定器５０で調
節するようにしても良い。また、本考案にあつて
は、予め湯張り時の湯温とさし湯時の湯温とを一
定値にセツトしておき、温度設定器５０を省略す
るようにしても良い。さらに、本考案にあつて
は、さし湯スイツチ４８を１回押すとさし湯が開
始され、さし湯スイツチ４８をもう１回押すとさ
し湯が停止されるように構成しても良い。

第３図は本考案のさらに別の実施例に係る気泡
浴槽用ユニツトの構成を示す系統図である。

この第３図の実施例では、第１図の実施例と、
バイパス管５２及び電磁弁５４を設けた点におい
て構成が相違している。バイパス管５２は出湯管
２６と配管３０（電磁弁１６と逆止弁１８との
間）を短絡するように混合弁１４を迂回して設置
されている。電磁弁５４は該バイパス管５２の途
中に設けられており、制御装置２４からの信号に
より開閉される。

第３図の装置において、湯張りスイツチ４２を
押すと、電磁弁１６のみが開放され、所定温度の
混合水が配管３０から浴槽３２に供給され、この
湯張り量が所定量に達すると電磁弁１６が閉弁す
る。また、気泡スイツチ４４を押すと、第１図の
装置と同様に気泡噴出作動が行なわれる。さしス
イツチ４８を押すと、電磁弁５４のみが開放され
る。これにより、出湯管２６からの高温の湯が、
バイパス管５２、配管３０を通つて浴槽３２に供
給され、さし湯が行なわれる。このさし湯時の流
量も流量センサ２０で検出されており、さし湯量
が所定量に達すると、制御装置２４からの信号に
より電磁弁５４が閉弁される。なお、本実施例に
あつても、さし湯スイツチ４８を１回押すとさし
湯が開始され、さし湯スイツチ４８をもう１回押
すとさし湯が停止されるように構成しても良い。

上記説明から明らかな通り、本考案の気泡浴槽
用ユニツト１０を用いると、既存の給湯機と浴槽
との間に該気泡浴槽用ユニツト１０を設置するだ
けで、浴槽３２に自動給湯機能と共に気泡噴出機
能をも具備さることができる。さらに、第２図及
び第３図の実施例によると、さし湯機能をも具備
させることができる。

上記実施例では、配管３０の途中に配管４２が
接続され、湯張り又はさし湯用の配管と気泡噴出
用の配管とが一部共用されている。このため、気
泡浴槽用ユニツト１０と浴槽３２との間の配管結
合作業が簡単になる。但し、本考案にあつては配
管３０と配管４２とを別体とし、配管４２を直接
に浴槽３２に接続するようにしても良い。

なお、図示の通り、気泡浴槽用ユニツト１０は
浴槽３２に近接して設置することができる。従つ
て、ポンプ２２の設置レベルを浴槽３２の水位よ
りも低いレベルとすることができる。そうする
と、ポンプ２２としての非自吸式のポンプを採用
しても、浴槽３２から水が該ポンプ２２に流れ込
むことになり、その起動を容易に行なうことが可
能とされる。

［効果］ 以上の通り、本考案の気泡浴槽用ユニツトによ
ると、既存の給湯機と浴槽との間に該ユニツトを
設置することにより、浴槽に気泡噴出を行なうこ
とができる。即ち、既存の浴槽に対しても小規模
な工事のみで気泡噴出機能を具備させることが可
能となる。本考案の気泡浴槽用ユニツトは、１個
のケーシングに混合弁、ポンプ等がまとめて設け
られており、その設置施工作業も極めて容易であ
る。また、気泡浴槽用ユニツトを浴槽に近接して
設置することもできる。さらに、自動湯張りも可
能である。

特に、請求項(2)又は(3)の気泡浴槽用ユニツトに
よると、さらにさし湯機能をも具備させることが
できる。

【図面の簡単な説明】

第１図、第２図及び第３図はそれぞれ本考案の
実施例を示す系統図である。 １０……気泡浴槽用ユニツト、１２……ケーシ
ング、１４……混合弁、１６……電磁弁、１８…
…逆止弁、２０……流量センサ、２２……ポン
プ、２４……制御装置、３２……浴槽、３４……
ノズル、３８……空気用電磁弁、４０……コント
ローラ、４６……モータ、５２……バイパス管。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) 給水管及び給湯機からの出湯管が接続される
   湯水混合弁； 該湯水混合弁の混合水吐水口を浴槽に接続す
   るための給湯管； 該給湯管に設けられた流量センサ及び開閉
   弁； 湯張り時に該流量センサで検出した流量の積
   算量が所定量に達すると該開閉弁を閉弁させる
   制御装置； 浴槽に対し配管により湯を循環可能とするポ
   ンプ；並びに 該ポンプからの吐出側の配管が接続された空
   気混入用のノズルを備えており、 これらの湯水混合弁、給湯管、流量センサ、
   開閉弁、制御装置、ポンプ及びノズルが１個の
   ケーシングにまとめて設置されており、かつ給
   湯機とは別体とされている気泡浴槽用ユニツ
   ト。 (2) 前記湯水混合弁は、目標混合水温度を変更可
   能である請求項(1)の気泡浴槽用ユニツト。 (3) 前記湯水混合を迂回して出湯管を前記給湯管
   に短絡するバイパス管と、該バイパス管に設け
   られた弁とを有する請求項(1)の気泡浴槽用ユニ
   ツト。