JPH0313926Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 本考案は、自動車用前照灯の光軸を調整するた
めのエイミング装置に関し、更に詳しくは入力回
転するウオームギヤと出力回転する平歯車とを内
蔵したギヤケースを用い、その平歯車にエイミン
グスクリユを螺合連繋させて光軸調整するように
したエイミング装置に関するものである。

尚、自動車用前照灯の光軸を調整する方式に
は、灯体に対して反射鏡を動かす反射鏡可動タイ
プと、車体に対してランプユニツトを動かすラン
プユニツト可動タイプとがあるが、、原理的には
両者共同じであり、本明細書では反射鏡やランプ
ユニツトなどの動かされる部材を可動部材と称
し、その可動部材を支持する灯体や車体などの部
材を固定部材と称する。

〈従来の技術〉 従来のこの種エイミング装置は第４図に示す如
く、ギヤケース７内に収容した平歯車６の軸芯部
に雌螺子６ａを形成し、その雌螺子６ａにエイミ
ングスクリユ４のスクリユ部４ｂを螺合連繋せし
めていたので、エイミングスクリユウ４は実質的
に平歯車６の雌螺子だけで支えられていることと
なり、可動部材が振動を受受けるエイミングスク
リユ４がガタ付きやすく、可動部材の光軸調整に
悪影響を与える不具合があつた。

〈考案が解決しようとする問題点〉 本考案はこの様な従来の欠点に鑑みてなされた
ものであり、エイミングスクリユをガタ付くこと
なくしつかりと支持し得、ひいては可動部材をし
つかりと支持し得、光軸調整上可動部材に悪影響
を与える虞れのない自動車用前照灯のエイミング
装置を提供せんとするものである。

〈問題点を解決する為の手段〉 係る目的を達成する本考案エイミング装置は、
ウオームギヤと平歯車とを互いに噛合させて内蔵
したギヤケースを固定部材側に取付け、前記ウオ
ームギヤに入力用の操作摘みを突設し、前記平歯
車の軸芯部に十分に長い雌螺子筒を突出形成せし
め、該雌螺子筒を前記ギヤケースの外筒部で回転
自在に包持させると共に、該雌螺子筒に可動部材
側と連繋させたエイミングスクリユのスクリユ部
を螺合連繋せしめた事を特徴としたものである。

〈実施例〉 以下、本考案実施の一例を図面に基づいて説明
する。

図示実施例のものはランプユニツト可動タイプ
の前照灯を示すが、本考案は反射鏡可動タイプの
前照灯にも適用できることは容易に理解されるべ
きである。

１はランプユニツトであるところの可動部材で
あり、この可動部材１の支持部材３にエイミング
スクリユ４の頭部４ａを回動不能状に連繋させ
る。エイミングスクリユウ４を可動部材１の支持
部材３に回動不能状に連繋させる機構は種々考え
られるが、図示実施例ではエイミングスクリユウ
４の頭部４ａを略球形状に形成すると共に、その
頂部に平板状の係合部４ｃを同一体に突出形成せ
しめ、その頭部４ａを支持部材３内に嵌合抱持さ
せたものである。

他方、固定部材２側にはウオームギヤ５と平歯
車６とを互いに噛合させて内蔵したギヤケース７
を固着させ、その平歯車６の軸芯部に突出形成せ
しめた雌螺子筒８にエイミングスクリユウ４のス
クリユウ部４ｂを螺合連繋させる。

ギヤケース７内には入力回転するウオームギヤ
５と出力回転する平歯車６とを互いに噛合させて
内蔵し、このギヤケース７を固定部材２側に固定
させる。そして、ギヤケース７内のウオームギヤ
５には入力回転を与えるための操作摘み９を同一
体に突出形成し、その操作摘み９をギヤケース７
から突出させる。又、ウオームギヤ５と螺合連繋
させた平歯車６には、その軸芯部にエイミングス
クリユウ４のスクリユウ部４ａと螺合する雌螺子
筒８を貫通状に突出形成せしめ、その雌螺子筒８
をギヤケース７の外筒部７ａでもつて回転自在に
包持させる。

雌螺子筒８は可動部材１の支持部材３から固定
部材２までの距離Ｌに応じて光軸調整に支障を来
たさない範囲で十分長い筒状に形成し、平歯車６
の軸心部に一体に貫通状に突出形成せしめると共
に、その内面にエイミングスクリユウ４のスクリ
ユウ部４ｂと螺合する雌螺子８ａを形成してな
る。

尚、第３図は固定部材２を車体に取付けるため
の取付け構造を示し、固定部材２に略ボツクス状
の取付脚１０を突設せしめ、その取付脚１０内に
板ナツト１１を回動不能状に組付け、板ナツト１
１に両ボルト１２の一方を植設状に螺着せしめて
他方側１２ａを取付脚１０から突出させ、車体に
取付けるようにしたものである。この様な取付け
構造とすることにより、金型構造上固定部材にそ
の成形工程中に埋込みボルトを植設できない場合
に有効となる。

而して、前照灯を光軸調整する場合には、操作
摘み９をドライバーなどで回動させると、ウオー
ムギヤ５が同一体に回動し、そのウオームギヤ５
の回動によつて平歯車６が回転するので、その平
歯車６に回動不能状に螺合連繋されたエイミング
スクリユウ４が固定部材２に対して前後方向（矢
印ｍ）に前進又は後退する。すると、エイミング
スクリユウ４の頭部４ａに連繋された可動部材１
が前後方向に動き、前照灯の光軸が調整される。

〈考案の効果〉 本考案自動車用前照灯のエイミング装置は斯様
に構成したのでエイミングスクリユウを雌螺子筒
でもつてしつかりと支持し得、光軸調整時乃至は
その後可動部材が振動を受けてもエイミングスク
リユウがガタ付くことがなくなると同時に、その
エイミングスクリユウでもつて可動部材をしつか
りと支持することが出来、その結果光軸調整上可
動部材に悪影響を与える虞れがなくなる。従つ
て、光軸調整操作が軽快に行なえると共に、光軸
調整後に偏差が発生する恐れがなくなる。

しかも、平歯車の軸芯部に十分に長い雌螺子筒
を突設し、その雌螺子筒をギヤケースの外筒部で
回転自在に包持させたので、平歯車乃至は雌螺子
筒をギヤケース内に安定的に且つしつかりと組付
け支持させることが出来、光軸調整操作を軽快に
行なえると共に、平歯車乃至は雌螺子筒の組付け
も容易となる。

よつて、所期の目的を達成し得る。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案実施の一例を示す一部切欠側面
図、第２図は要部の一部切欠斜視図、第３図は車
体取付構造部分の分解斜視図、第４図は従来例を
示す一部切欠斜視図である。 図中、１は可動部材、２は固定部材、４はエイ
ミングスクリユウ、４ａはその頭部、４ｂはスク
リユウ部、５はウオームギヤ、６は平歯車、７は
ギヤケース、８は雌螺子筒、である。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. ウオームギヤと平歯車とを互いに噛合させて内
   蔵したギヤケースを固定部材側に取付け、前記ウ
   オームギヤに入力用の操作摘みを突設し、前記平
   歯車の軸芯部に十分に長い雌螺子筒を突出成形せ
   しめ、該雌螺子筒を前記ギヤケースの外筒部で回
   転自在に包持させると共に、該雌螺子筒に可動部
   材側と連繋させたエイミングスクリユのスクリユ
   部を螺合連繋せしめた事を特徴とする自動車用前
   照灯のエイミング装置。