JPH0610564Y2 - 自動車用前照灯のエイミング装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 本考案は自動車用前照灯のエイミング装置に関するもの
である。

〈従来の技術〉 従来からこの種エイミング装置としては種々の機構のも
のが提案されているが、第４図に示す如きエイミングス
クリュ１に固着した伝達用ギヤ２′と操作杆３に固着し
た駆動用ギヤ４′とを互いに噛合収容したギヤケース５
を灯体６に取付け、灯具の正面側からエイミング作業を
行なえるようにしたエイミング装置では、ギヤケース５
が灯体６の背面外周から大きく突出せざるを得ないの
で、エイミング作業時にギヤケース乃至は灯体背面側か
たわみやすくエイミング操作がしずらいと共に、ギヤケ
ースの突出分だけ広い設置スペースを必要とする不具合
があった。

〈考案が解決しようとする問題点〉 本考案はこの様な従来の不具合に鑑みてなされたもので
あり、簡単な構成でもってギヤケースを安定して設置で
き、エイミング操作が容易となると共に、ギヤケースが
灯体の背面外周から突出するのを小さくでき、挟いスペ
ースにも設置することが出来る自動車用前照灯のエイミ
ング装置を提供せんとするものである。

〈問題点を解決するための手段〉 斯る目的を達成する本考案自動車用前照灯のエイミング
装置は、エイミングスクリュに固着した伝達用ベベルギ
ヤと操作杆に固着した駆動用ベベルギヤとを互いに噛合
収容したギヤケースを灯体に取付けると共に、該ギヤケ
ースに掛止リブを突設せしめ、該掛止リブを灯体の掛支
部に挿入係合させた事を特徴としたものである。

〈実施例〉 以下、本考案実施の一例を反射鏡可動タイプを示す図面
に基づいて説明するが、本考案はランプユニット可動タ
イプの前照灯にも同様に適用することができることは以
下の説明で容易に理解されるだろう。

図中１はエイミングスクリュであり、そのスクリュ部1a
を反射鏡７に固着したセルフロッキングナット８に螺合
連繋させ、頭部1bを灯体６の背面側から突出させてギヤ
ケース５内に収容した伝達用ベベルギヤ２に固着連繋さ
せる。

エイミングスクリュ１を回転動作させるための操作杆３
はエイミングスクリュ１とある角度（これをエイミング
作業角度θと称する）で交叉するように設定され、その
先端部3aをギヤケース５内に収容した駆動用ベベルギヤ
４に固着支持させ、頭部3bにドライバー９を係合させて
回動操作する。従って、この操作杆３のエイミング作業
角度θはエイミングスクリュ１の伝達用ベベルギヤ２と
操作杆３の駆動用ベベルギヤ４とによってエイミング操
作しやすい方向に任意に設定される。

そして、エイミングスクリュ１に固着した伝達用ベベル
ギヤ２と操作杆３に固着した駆動用ベベルギヤ４は互い
に噛合連繋させてギヤケース５内に収容し、ギヤケース
５は灯体６の背面側にビス等で固着される。ギヤケース
５は伝達用ベベルギヤ２と駆動用ベベルギヤ４の噛合関
係により略くの字型に形成し、伝達用ベベルギヤ２を収
容した側5aを灯体６の背面側にビス等で固着させ、駆動
用ベベルギヤ４を収容した側5bを灯体６の背面外周から
突出させると共に掛止リブ10を同一体に突出形成して灯
体６の掛支部11に挿入係合させる。即ち、掛止リブ10は
駆動用ベベルギヤ４を収容した側5bに、ギヤケース５と
同一体に且つエイミングスクリュ１とほぼ平行状に突出
形成せしめ、灯体６の外側面に形成した掛支部11に挿入
係合させ、ギヤケース５の駆動用ベベルギヤ４を収容し
た側5bを支持するものである。尚、第３図に示した実施
例ではエイミングスクリュ１に固着した伝達用ギヤ２′
と操作杆３に固着した駆動用ギヤ４′との間に伝達歯車
４″を介在させ、これら駆動用ギヤ４′と伝達歯車４″
を支持する部材12に掛止リブ10を同一体に突出形成して
灯体６の掛支部11に挿入係合させるようにしたものであ
る。

又、エイミング調整される反射鏡７にセルフロッキング
ナット８を取付ける場合、従来と同様反射鏡７にブラケ
ット（第４図の符号13参照）を突設させても良いが、図
示実施例では反射鏡７に取付リブ14を同一体に突設させ
てセルフロッキングナット８を取付けると共に、その前
方部分7aをエイミングスクリュ１の干渉を避けるように
前方に突出させて多重反射鏡を構成している。この様に
構成することにより、灯体６の縦長さＨ及び奥行Ｌを従
来のものより小さく出来、灯具の小型化を図ることが出
来るようになる。

而して、エイミング調整を行なう場合には、操作杆３の
頭部3bにドライバー９を係合させ回動操作すれば、操作
杆３と同一体に駆動用ベベルギヤ４が回動し、その回転
が伝達用ベベルギヤ２に伝達されてエイミングスクリュ
１が回転し、セルフロッキングナット８を介して反射鏡
７が揺動してエイミング調整が行なわれる。

〈考案の効果〉 本考案自動車用前照灯のエイミング装置は斯様に構成し
たので、灯体に固着されていない駆動用ベベルギヤ側の
ギヤケースは掛止リブによって灯体の掛支部に係合支持
され、従ってエイミング作業時にギヤケース乃至は灯体
背面側がたわむ虞れがなくギヤケースを灯体に安定して
設置することが出来、エイミング調整作業が容易とな
る。

しかも、エイミングスクリュに固着した伝達用ベベルギ
ヤと操作杆に固着した駆動用ベベルギヤとの組合せによ
りエイミング作業角度θを任意に設定することが出来る
ので、駆動用ベベルギヤを収容した側のギヤケースを灯
体の背面外周からさほど突出させなくとも済み、従って
上述したギヤケースの掛止リブの作用と相俟って、エイ
ミング作業時にギヤケースに荷重が加わってもギヤケー
スがたわむ虞れがなくなると共に、挟いスペースにも設
置することが出来る。

よって、所期の目的を達成し得る。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案実施の一例を示す断面図、第２図は掛止
リブ10と掛支部11との関係を示す斜視図、第３図は他の
実施例を示す断面図、第４図は従来例を示す断面図であ
る。 図中、１はエイミングスクリュ、２は伝達用ベベルギ
ヤ、３は操作杆、４は駆動用ベベルギヤ、５はギヤケー
ス、６は灯体、10は掛止リブ、11は掛支部、である。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】ギャケース内に、エイミングスクリュに固
   着した伝達用ベベルギヤと操作杆に固着した駆動用ベベ
   ルギヤとを互いにエイミングスクリュと操作杆とがある
   角度で交叉するように噛合収容し、該ギヤケースを灯体
   に取付けると共に、該ギヤケースに掛止リブを突設せし
   め、該掛止リブを灯体の掛支部に挿入係合させた事を特
   徴とする自動車用前照灯のエイミグ装置。