JPH0313344B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は経糸検査片を用いる織機用の経糸破断
位置決定のための装置に関する。

従来の経糸検査システムにおいては上述の経糸
検査片の使用はすでによく知られている。この場
合検査片は各経糸に取付けてあり、１本の経糸が
破断の際、該当の検査片が全検査片に共通の電極
上に落下し、よつて電気回路が閉じられ結局織機
が停止するようにしてある。仏国特許第982218号
及びドイツ国特許第801920号に記載の代案の解決
法によると、落下する20個の経糸検査片の検出が
１個又は数個の光電要素によつて達成される。経
糸の密度が大きいすなわちcmあたり40乃至60本で
あるため検査片束は極めて緻密であることは全く
明らかである。各経糸に検査片を設ける可能性を
得るため検査片は奥行方向に５又は６列に配分し
てある。そのような大きな束な鋼製検査片が不透
明システムを構成し、よつて５層検査片束の下側
を見ることは経糸で構成される平面によつて目視
が困難になるので極めて難しいのは全く明かであ
る。こうしてこの設備は、経糸破断の修復を行な
う間に修復に必要な時間の30乃至50％は落下した
検査片の検出のために失なわれるという不利があ
る。織機の作業員は検査片束の下を見るために全
くかがみこまなくてはならず、そのうえ落下した
検査片の正確な位置を手作業で決定しなくてはな
らない。

落下した検査片の位置決定を速くし得る公知の
解決法の一つは公開ドイツ国特許出願第1735597
号からすでに公知であり、それでは検査片又は他
の接触要素が完全に束から外へ落下して比較的よ
く見えるの内に集められる。このような設備にお
いても一方では破断した経糸の位置は比較的よく
示されるが他方では試験片束から完全に落下して
いる検査片を束へ戻さなくてはならない位置を正
確に定めることが極めて難しいという不利があ
る。この場合過誤は決して排除されない。

経糸破断の位置決定問題の第２の公知の解決法
は検査片全部のための接触電極を域に配分するこ
とを考えており、警報灯により落下している検査
片の存在している域が今は表示され得る。この場
合も手作業での捜索が必要な不利はなお存在して
いる。

第３の問題解決法によると、域はさらに再区分
され得、各検査片は米国特許第3725911号及び日
本国特許第60−81355号によつて示唆されている
とおり、電極又は接点要素又は類似のシステム及
び対応の表示要素を設けることができる。この場
合準備されるべき多数の細かい電極を考慮すると
この解決は極めて金がかかり、そのうえ実際的で
はないものである。この種の接点はそのうえ織機
内に存在している塵によつて速かに汚染される。

本発明の目標はこうして上記のまたその他の欠
点のない位置決定装置を提案することである。本
発明による装置は落下した経糸検査片が極めて速
かにかつ自動的に検出され得、その位置は次にた
だちにかつ目視的に可視とされ工員はもはやそれ
を探し求める要がないようにしてあるという利点
がある。

この目的のため本発明による経糸破断位置決定
装置は主として、経糸破断観察のための公知の検
出装置と、経糸破断の位置を知るための位置決定
装置と、上記検出装置によつて制御される、位置
決定装置を作動させるための切換手段とから構成
される。望ましい実施例によると位置決定装置は
この場合主として、経糸検査片にそつて位置させ
てある可動検出装置から構成され、経糸検査片が
落下するときのみ作動しかつ落下した検査片の位
置させてある個所に自動的に停止する。

代案の実施例によると、落下した検査片はその
うえ周囲の検査片から単離されすなわち換言する
と検査片が工員に示されて工員は容易に破断した
経糸の修復が実施できるようにしてある。

本発明の特徴がよりよく理解できるようにいく
つかの望ましい実施例を以下添付図面を参照し
て、何ら限定的性格のない例として記述する。

第１図に示したとおり織機の経糸には吊下げる
検査片２が設けてあり、これらは列３に配置され
こうしてまた緻密な検査片束を形成している。経
糸が切れると検査束４は下へ落下しつつある検査
片５を包含する。さて本発明のこのような落下し
た検査片の位置を決定するための装置に関するも
のであり、この装置は第１図に図解してあるとお
り主として、経糸破断観察のための既知の検出装
置６と、経糸破断位置決定のための位置決定装置
７と、上記検出装置６により制御される、位置決
定装置７を作動させるための切換装置８とから構
成される。

１個又は数個の検査片５が検査片束４から落下
したかを確かめる検出装置６はすでに公知であ
り、さまざまの種類であつてよい。第２及び３図
はこれらの装置の可能な二つの実施例を示す。第
２図の実施例によると２個の電極１０，１１が用
いられこれらは絶縁層９によりともに保持され一
方では検査片２の機械的案内を実施し、他方では
図に示したとおり落下した検査片５による電極１
０，１１間の接続を達成しそれによつて上述のと
おり切換装置８が動かされる。

第３図に図示してある代案の解決法によると検
査片２には唇状部１２が設けてあり検査片２が光
電回路からの光線１３を妨げていると本発明によ
り今一度切換装置８が動かされるようにしてあ
る。

位置決定装置７は主として、列３にそつて可動
であり、案内されている支持要素と、操作システ
ム１５と、その上に固定してある少なくとも１個
の検出器１６とから構成されている検出装置１４
から構成される。案内されている支持要素は、図
示の実施例によると、走路１８上で動かされ得る
トロリー１７から構成してある。操作システム１
５はたとえばトロリー１７に結合してあるケーブ
ル１９であつて織機の両側でケーブルプーリ２０
を介して案内されるものから構成してあり、これ
らのケーブルプーリ２０のうち少なくとも１個は
電動機２１によつて駆動される。

第１図の実施例によると検出器１６は光電池２
２及び光源２３から構成してある。トロリー１７
は検査片束４の下方で全織幅にわたつて往復運動
できるように構成してあり、検出器１６は落下し
た検査片５のみを検出し得るように設計してあ
る。

検出器１６は何らかの勧奨可能の種類とするこ
とができることは全く明らかである。よりよい理
解のために第４図はなお、検出器１６が主として
トロリー１７の一端２５に旋回可能に取付けてあ
る電気機械的接点要素２４から構成してあり一方
ばね２７，２８によりトロリー１７の他端２６に
近い二つの接点２９，３０の間に保持される。ト
ロリー１７の移動中に接点要素２４が落下した検
査片５と接触すると接点要素２４は移動しこうし
て接点２９，３０の一方と電気回路を閉じる。

また別の実施例によると検出器１６は誘導性又
は容量近接スイツチから構成してあつてもよい。

そのうえ位置決定装置７は望ましくは、図示し
ていない、上述の検出器１６によつて制御される
遮断要素が設けてあり、トロリー１７の支持要素
が落下した検査片５と接触するとただちにその操
作システム１５がこの遮断要素によつて停止させ
られるようにしてある。

そのうえ本発明による設備はまた支持要素の可
動検出装置１４の位置を表示する表示手段も含ん
でいる。第１の代案解決方法によると、これら表
示手段はたとえばトロリー１７の運動と同時に経
糸の形成する平面上を移動する灯又は表示器から
構成してあつてもよい。これら表示手段は望まし
くは可動検出装置１４又はトロリー１７自体上に
取付けてある。

第５図に示してあるとおりこれら表示手段は経
糸の直下に位置するようにトロリー１７上に固定
してある灯３１から構成してある。こうしてトロ
リー１７がどこにあるか経糸１を通して極めて容
易に見ることが可能となる。灯３１はトロリー１
７の運転中連続して点灯していてもよいがトロリ
ー１７が落下した検査片５を通過する瞬間にのみ
点灯してもよい。

第６図による実施例においては、可動検出装置
１４が不動のとき、落下した検査片５が検出され
たなら、経糸が構成する平面から突出するのに十
分に移動させられる表示器３２からなる表示手段
が用いられる。この表示器３２にもまた灯を設け
ることのできるのは全く明白である。また第６図
も示すとおりこの支持要素は必しもトロリー１７
である要はなく滑動台車３３又は類似のものでも
よい。

上記の本発明による装置の機能は図面を見て容
易に理解できる。本質的には検出装置６が落下し
た検査片５の存在を示す瞬間に切換装置８が動か
されて伝動装置１５にスイツチが入りよつて検査
片束４下方の可動検出装置１４が動き始めるよう
にしてある。検出器１６が検査片５を同定する瞬
間に伝動装置１５のスイツチが切られ、たとえば
上記の表示装置にスイツチが入る。作業員はその
とき容易に落下した検査片５の位置を求め切れた
糸の修復を実施することができる。

停止条件では可動検出装置１４は検査片束４の
全く外部にある。

上記の設備のまた別の代案解決案によるとすで
に述べた表示装置はまた第７図乃至１０図に図解
してある提示機構から構成してあつてもよい。こ
の提示機構は第７図に示してあるとおり主とし
て、上記支持要素、トロリー１７又は滑動台車３
２などの上に取付けてあるつかみ・・・３４又は類似の
ものから構成してある。第７図に示してあるもの
の場合は検出器１６が落下した検査片５を同定
し、つかみ・・・３４がこの検査片の下でただちに停止
する。第８及び９図に示すとおり検査片５は
つかみ・・・３４によつて捕えられ、次に上へ押されて
この検査片が検査片束４の上に現われるようにな
る。また第１０図に示すとおり提示機構は捕えら
れた検査片５の左右にある検査片２をわきへ押し
やつて単離された検査片５が全く検査片束４の外
部に位置するようにするための分離機構を備えて
いてもよい。こうして切れた経糸を修復するため
直接に手を届かせることが可能になる。分離機構
はまた第１０図に図解してあるとおりつかみ・・・３４
から外側へ旋回でき、問題の位置から遠く検査片
束を押し開き得る２本の腕３５，３６から構成し
てあつてもよい。

図示してない別の実施例によると、分離機構は
下記のとおりつかみ・・・３４の左右両側に近く自動的
に位置させることのできる分離要素から構成して
あつてもよい。つかみ３４はまず、落下した検査
片５を捕える。次につかみが（たとえばトロリー
１７又は滑動台車３３の僅かな運動により）たと
えば左へ動かされ検査片５の左側上方に吊してあ
る検査片２を押しやる。こうして生じた空間へ第
１の分離要素を適宜な機構が押し上げる。次に全
システムが僅かに右へ動かされ一方第２の分離要
素が今生じたつかみの左側に近い空間へ位置させ
られる。最後に両分離要素が互いにできるだけ遠
く押しやられ、落下した検査片５が自由に押し上
げられ、容易に見えるようになる。

全く明らかに、上記の提示機構は１個又は数個
のつかみ３４又は類似の要素を有することができ
る。第１の実施例によると検査片の各列３ごとに
１個のつかみ３４が設けられる。別の実施例によ
ると１個又は数個のつかみ３４がトロリー１７上
にトロリー１７の移動方向と直角の運動可能のよ
うに取付けられ、各つかみは２列又は数列３の検
査片と共同作業する。適切なつかみの操作及び／
又はつかみのうち一つの横方向の移動実施はたと
えば上記の検出装置６によつて行なわれる。

上記のとおりの自由に見られる検査片５はそれ
が今では容易に手動のみでなく比較的嵩高な機構
でも手が届くので切れた経糸の修復に自動装置が
使用できるためとくに有用である。

本発明は例として添付図面により記述した実施
例に限定されるものでは決してなく、本発明の枠
を離れることなく何らかの設計及び大きさで実地
に移し得る経糸検査片を用いる織機の経糸破断の
位置決定のための装置でもある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明による設備の図解である。第２
図は第１図の検出装置Ｆ２の拡大した図、第３図
は第２図の検出装置の代案解決法の図、第４図は
この場合に使用でき可動検出設備の可能な実施例
の上面図である。第５図は第１図の矢印Ｆ５によ
る装置の代案解決法の図である。第６図は第５図
の装置とはまた別の代案解決方法の透視図であ
る。第７乃至１０図は本発明による装置とともに
使用できる提示機構の機能の図解を示す。 １……経糸、２……検査片、３……列、４……
検査片束、５……落下した検査片、６……既知の
検出装置、７……位置決定装置、８……切換装
置、９……絶縁層、１０，１１……電極、１２…
…唇状部、１３……光線、１４……検出装置、１
５……操作システム（伝動装置）、１６……検出
器、１７……トロリー、１８……走路、１９……
ケーブル、２０……ケーブルプーリ、２１……電
動機、２２……光電池、２３……光源、２４……
電気機械的接点要素、２５，２６……トロリー末
端、２７，２８……ばね、２９，３０……接点、
３１……灯、３２……表示器、３３……滑動台
車、３４……つかみ、３５，３６……腕。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 経糸検査片を用いる織機の経糸破断の位置を
   決定する装置において経糸破断を同定するための
   既知の検出装置６と、経糸破断位置を決定するた
   めの位置決定装置７と、位置決定装置７を作動さ
   せるための切換装置８とから主として構成され、
   後２者は検出装置６により制御される装置。 ２ 位置決定装置７は主として、落下した検査片
   ５を同定し得かつ経糸検査片２，５にそつて可動
   である検出装置１４から構成される特許請求の範
   囲第１項に記載の装置。 ３ 位置決定装置７は可動検出装置１４が落下し
   た検査片５を同定すると、その装置の運動のため
   の伝動装置１５を停止させる遮断要素が設けてあ
   る特許請求の範囲第２項に記載の装置。 ４ 可動検出装置１４の位置を表示する表示装置
   を含んでいる特許請求の範囲第２項又は第３項に
   記載の装置。 ５ 表示装置は可動検出装置１４上に取付けてあ
   る特許請求の範囲第４項に記載の装置。 ６ 表示装置は少なくとも１個の灯３１から構成
   してある特許請求の範囲第５項に記載の装置。 ７ 表示装置は少なくとも１個の表示器３２から
   構成してある特許請求の範囲第５項に記載の装
   置。 ８ 表示器３２は経糸１のなす平面外において可
   動である特許請求の範囲第７項に記載の装置。 ９ 表示装置は落下した検査片５についての提示
   機構から作られている特許請求の範囲第５項に記
   載の装置。 １０ 提示機構は主として、落下した検査片５を
   周囲の検査片２の上方に提示し得るつかみ・・・３４少
   なくとも１個から構成してある特許請求の範囲第
   ９項に記載の装置。 １１ 提示機構はまた落下した検査片５の周囲に
   位置している検査片束４を分割するための分離機
   構も含んでいる特許請求の範囲第９項又は第１０
   項に記載の装置。 １２ 可動検出装置１４は主として、案内されて
   いる支持要素と、その前方の伝動装置１５と、そ
   の上に固定してある少なくとも１個の検出器とか
   ら構成してある特許請求の範囲第２乃至第１１項
   のうちの一つに記載の装置。 １３ 可動検出装置１４は経糸検査片２の下方に
   取付けてある特許請求の範囲第２項乃至第１２項
   のうちの一つに記載の装置。