JPH03133377A - 糖転移活性の強い耐熱性α―ガラクトシダーゼおよびその複合物の製造法 - Google Patents

糖転移活性の強い耐熱性α―ガラクトシダーゼおよびその複合物の製造法

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JPH03133377A
JPH03133377A JP27124489A JP27124489A JPH03133377A JP H03133377 A JPH03133377 A JP H03133377A JP 27124489 A JP27124489 A JP 27124489A JP 27124489 A JP27124489 A JP 27124489A JP H03133377 A JPH03133377 A JP H03133377A
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、キャンディダ・ギリエルモンディー((:a
ndida  uilliermondii)菌による
糖転移活性の強い耐熱性α−ガラクトシダーゼおよびそ
の複合物の製造法に関するものである。
[従来の技術] α−ガラクトシダーゼは、動物組織、微生物、高等植物
の種子等に広く存在し、α−D−ガラクトシド結合を加
水分解してD−ガラクトースを遊離させる反応を触媒す
る酵素である。この酵素は、19世期末にメリビオース
を加水分解する酵素(メリビアーゼ)として酵母から抽
出されて以来、種々の起源のものが単離され研究されて
きた。特に利用面では、甜菜糖からの蔗糖の分離精製工
程において、蔗糖の結晶化を妨げるラフィノースを、蔗
糖とガラクトースに効率的に加水分解することを目的と
して研究された。しかしながら、α−ガラクトシダーゼ
の糖転移作用については、基質となるα−ガラクトシル
基をもつ化合物の安価な供給源が知られていなかった為
にほとんど研究されていなかった。一方、近年大豆オリ
ゴ糖を中心にα−ガラクトシル基を含むオリゴ糖がビフ
ィズス因子など新たな機能性をもつものとして注目され
ている。このようなオリゴ糖あるいは配糖体の合成法と
しては、糖転移酵素又は加水分解酵素の糖転移作用を利
用する方法や縮合反応を利用する方法が開発されている
。このうち、糖転移作用を利用する方法は、縮合反応に
よるオリゴ糖あるいは配糖体の合成とは違い、特定の結
合様式を持ったオリゴ糖あるいは配糖体のみを特異的に
合成できる1例えば、β−フラクトフラノシダーゼによ
るフラクトオリゴ糖、β−ガラクトシダーゼによる3−
ガラクトオリゴ糖の製造がある。同様に、α−ガラクト
シダーゼの糖転移作用を利用してα−ガラクトシル基を
持ったオリゴ糖や配糖体等の有用化合物を製造する方法
が考えられる。この場合、高い収率を得る為には糖転移
活性の強い酵素が必要である。
方、縮合反応は加水分解反応の逆反応で、どの加水分解
酵素も利用できる。しかし、高い収率を得る為には糖濃
度を上げる必要があり、糖濃度を上げる為には溶解度の
点から反応温度を高める必要があることから耐熱性をも
つ酵素が望ましい。
糖転移活性の強い微生物起源のα−ガラクトシダーゼと
しては、ビクノボラス・シナバリヌス(旺匹■二朋ci
nnabarinus)由来のものや本発明者らが発見
したシュードモナス・フルオレッセンス(Pseudo
monas fluorescens)由来のものが知
られているが、前者は高い耐熱性も合せ持つが基質や反
応生成物によって強く阻害を受け、後者は基質や生成物
による阻害を受けないが耐熱性は低い。そこで、本発明
者らは、このα−ガラクトシル基を含むオリゴ糖の合成
とその有効利用を目的として土壌から糖転移活性の強い
耐熱性α−ガラクトシダーゼを生産する菌の分離を試み
た。
[発明が解決しようとする問題点1 したがって本発明の目的は、糖転移活性が強く且つ耐熱
性に優れたα−ガラクトシダーゼを安価に且つ大量に生
産し得る方法を提供することにある。
[問題点を解決する手段] 本発明者らは、広く自然界より強いα−ガラクトシル基
の転移作用を持つ耐熱性α−ガラクトシダーゼを生産す
る微生物を求めて検索した結果、キャンディダ・ギリエ
ルモンディーの一菌株が、糖転移活性の強い耐熱性α−
ガラクトシダーゼおよびその複合物を培養上清中(菌体
外分泌型)あるいは菌体(細胞吸着型)に蓄積する事実
を見出し本発明に到達した。
すなわち、本発明のα−ガラクトシダーゼおよびその複
合物の製造方法は、キャンディダ・ギリエルモンディー
を培養することにより、培養物から糖転移活性の強い耐
熱性α−ガラクトシダーゼおよびその複合物を得ること
を特徴とするものである。
なお、糖転移活性が強く、耐熱性に優れたα−ガラクト
シダーゼとは、基質としてメリビオースを用いた場合、
基質濃度が1M前後でもほとんど基質阻害を受けず、生
じたガラクトースの80%以上を転移することができる
活性を有すると共に、pH4,5の条件下で60℃にて
60分間以上加熱してもほとんど失活しないα−ガラク
トシダーゼをいう。
以下に本発明を更に具体的に説明する6本発明において
使用するキャンディダ属菌は酵母に類似する不完全菌類
で、醸造場等糖類の多い場所に混入菌として見出される
ものである。
本発明に用いられるキャンディダ・ギリエルモンディー
は、この菌に属するもので、糖転移活性の強い耐熱性α
−ガラクトシダーゼを生産する能力を有する菌株ならい
ずれも使用できる。具体的には、その例示菌株としてキ
ャンディダ・ギリエルモンディ−(Candida 駐
圭u−iermondii )  H−404が有効に
利用される。キャンディダ・ギリエルモンディーやその
テレオモルフ(Teleomorphlであるビヒア・
ギリエルモンディー止1chia  uillierm
ondii)起源のα−ガラクトシダーゼが報告されて
いるが、これは糖転移活性が極めて弱いα−ガラクトシ
ダーゼであって、本発明の如く強い糖転移活性を有する
ものについては全く報告されていない。また、生産され
たα−ガラクトシダーゼが、本閑によるα−ガラクトシ
ダーゼの様に多成分によって構成されるものであること
も報告されていない。
次に、本発明者らの見出したー菌株の菌学的性質を示す
と、下記の通りである。
形態学的性質 (a)細胞の形態 液体培地(48時間) 楕円形で単独とかたまりで存在。
(2−3) x  (4−5)μm 寒天培地(48時間) 楕円形、長楕円形で単独に存在。
(2−31X  (7−61μm (b+培地での生育 液体培地(21日) 毛屑状でない沈殿物を形成。皮膜を形成しないかリング
状の皮膜を形成 寒天斜面培地(21日) クリーム色で光沢があり表面は滑らか、偏平状 fcl菌子体の形成 CMA上ではチェリーブラツサムタイプの仮性菌子体が
良く発達した。
PDA上では菌子を生じなかった。
fdl無性胞子の形成 射出胞子、分節胞子、芽胞を形成しない。
(e)有性胞子の形成 有性胞子を形成しない。
(fl生理的性質 ■各炭素源に対する発酵性 グルコース         + ガラクトース マルトース シュークロース       + ラクトース メリビオース ラフィノース        −(泡の形成)イヌリン スターチ メレジトース トレハロース α−メチル−〇−グルコシド セロビオース ■炭素化合物の同化性 グルコース ガラクトース ソルボース シュークロース マルトース セロビオース トレハロース ラクトース メリビオース ラフィノース メレジトース イヌリン 瀾性澱粉 D−キシロース し−アラビノース D−アラビノース D−リボース L−ラムノース エタノール グリセロール エリスリトール ノビトール ガラクチトール D−マンニトール D−ソルビトール α−メチルグルコシド サリシン 乳酸 コハク酸 クエン酸 イノシトール グルコノラクトン グルコサミン メタノール キシリトール + + + + + ■窒素化合物の同化性 硫酸アンモニウム      + 塩酸エチルアミン      + カダベリン         + 硝酸カリウム リジン           十 〇その他の生理的性質 油脂の分解性 虫酸性 37℃での生育 アルブチンの分解 ウレアーゼ活性 澱粉の生成 ビタミン無添加培地での生育 ]00ppmシクロへキシミド添加時の生育11000
ppシクロへキシミド添加時の生育50%グルコース存
在下での生育 60%グルコース存在下での生育 10%塩化ナトリウム存在下での生育 1%酢酸存在下での生育 + + + + + + 以上の諸性状なザ イースト ア クキソノミック ス
タデイ 第3版(1984)の記載と照合することによ
り、本菌がキャンディダ・ギリエルモンディーであるこ
とを確認し、キャンディダ・ギリエルモンディー(Ca
ndida 赳11iermondii )  H−4
04と命名した。なお、本菌は、微工研菌寄第1102
6号(FERM  P−11026)として、工業技術
院微生物工業技術研究所に寄託されている。
本発明のキャンディダ・ギリエルモンディーにより糖転
移活性の強い耐熱性α−ガラクトシダーゼ(本酵素)を
生産するためには、通常、メリビオース、ラフィノース
、スタキオース、ガラクトマンナンやその分解物単独、
あるいは、蔗糖、粉飴、ラクトース、澱粉に誘導物質と
してメリビオース、ラフィノース、スタキオース、ガラ
クトマンナンやその分解物を添加したものを炭素源とし
て用い、全脂あるいは脱脂大豆、コーンステイープリカ
ー、ポリペプトン、ソイ[・ン、あるいは、酵母エキス
のような有機または無機の窒素源を含む液体培地を用い
て、20〜40°Cで、2〜14日間程度、好気的に培
養すればよい。
本発明で得られる糖転移活性の強い耐熱性α−ガラクト
シダーゼ複合物とは、後述するa −ガラクトシダーゼ
IとTIの2つの成分から構成されるものであるが、菌
体外と菌体の両方に生産される酵素である為、液体培地
の場合、培養後濾過、あるいは、遠心分離によって得た
培養上清を粗酵素液としてそのまま利用できると共に、
菌体そのものを酵素剤として利用できる。
培養上清から得た粗酵素液は、そのまま使用できるが、
例えば硫安沈殿法や溶媒沈殿法並びに限外濾過法等の公
知の方法により、粗酵素濃縮液を得ることができる。細
胞吸着型の酵素も、溶剤や界面活性剤処理のような公知
の方法により遊離の酵素とすることもできる。なお、こ
の細胞吸着型酵素は、菌体に吸着されているものと菌体
内に保持されているものとがある。
このようにして得られた本発明のα−ガラクトシダーゼ
複合物(本酵素複合物)は、以下に示すような諸性質を
有する。
(1)糖転移活性の強い耐熱性α−ガラクトシダーゼの
多成分性 本酵素複合物は、イオン交換クロマトグラフィー(東ソ
ー■製、DEAE−トヨバール650M)によって2つ
の成分に分離され、それぞれ等電点によって区別された
α−ガラクトシダーゼエは等電点6.16、α−ガラク
トシダーゼIIは等電点6.21であった。また、両酵
素のゲル濾過クロマトグラフィー(東ソー(掬製、トヨ
パール1(W−55F )を用いたゲル濾過法による分
子量はほぼ同じで2.7X 10’に相当した。
(2)作用 本酵素複合物は、終濃度4.4mMのα−ガラクトシル
基を持つ化合物にオルトニトロフェニル−〇−ガラクト
シド〉バラニトロフェニル−〇−ガラクトシド〉メリビ
オース〉スタキオース〉ラフィノースの順でよく作用し
た。
(3)最適作用pH 本酵素複合物の最適作用pH範囲は、pH4〜5に認め
られた。
(4)安定pH範囲 グリシン−HCl緩衝液、酢酸緩衝液、リン酸緩衝液、
トリス緩衝液、グリシン−NaOH緩衝液の下で40℃
1時間放置した場合の本酵素複合物の安定pH範囲は、
pH3,0〜9.5であった。
(5)最適作用温度囲 本酵素複合物の最適作用温度は、約75°Cであった。
(6)熱安定性 本酵素複合物を0.02M酢酸緩衝液(pH4,5)の
下で60°Cで60分間加熱処理した結果、はぼ100
%の活性を維持した。
(7)糖転移活性 α−ガラクトシル基の供与体としては、本酵素が基質と
するα−ガラクトシル基を含むオリゴ糖あるいは配糖体
全てが利用できる。ここでは、基質としてメリビオース
を用いて本酵素の糖転移活性を測定した。各種の濃度の
メリビオースに本酵素複合物を作用させ、反応によって
生じた遊離のグルコースとガラクトースをベーリンガー
・マンハイム社(西ドイツ)のFキット(商品名)を用
いて定量した。その結果、第1図に示すように本酵素複
合物は、基質濃度が50mM前後から基質の切断によっ
て生じたガラクトースを転移反応に利用し始め、1M前
後でもほとんど基質阻害を受けず生じたガラクトースの
80%以上を転移するという強い転移活性を有していた
。本酵素複合物の代りに菌体そのものを酵素剤として用
いて同様の実験を行なった結果を第2図に示す。なお、
第1図および第2図おいて横軸は基質濃度を、縦軸は生
成物の量を示し、+はメリビオースの分解によって生じ
たグルコース量を、口はガラクトース量を示す。すなわ
ち、両者の差が糖転移作用に使われたガラクトース量を
示している。
(8)受容体特異性 基質として1%パラニトロフェニル−〇−ガラクトシド
、受容体として4%のガラクトース、グルコース、マン
ノース、キシロース、フラクトース、シュークロース、
グリセリンに本酵素複合物を作用させ反応生成物を薄層
クロマトグラフィーにより確認した。その結果、この受
容体の全ての場合に転移生成物が確認され、本酵素は広
い受容体特異性を持つことが確認された。
(9)精製法 遠心分離により得た培養上清を2倍量のエタノールを用
いて溶媒沈殿した。その沈澱を緩衝液に溶解した溶液を
イオン交換クロマトグラフィー(東ソー用製、 DEA
E−トヨパール650M )に供し二つの活性画分に分
離した。そこで、その活性画分をa−ガラクトースーゼ
エとI+と名付は別々に精製した。まず、 0.4飽和
硫安存在下で疎水クロマトグラフィー(東ソー([η製
、ブチルトヨバール650λ1)、続いテケルクロマト
グラフィ−(東ソー(掬製、トヨパールl W −55
F )を行ない各々の精製酵素標品を得た。この酵素標
品はディスクゲル電気泳動的に均一であった。
(10)α−ガラクトシダーゼの活性測定法10n+l
Jパラニトロフエニル−α−ガラクトシド0.2mlと
40mM酢酸緩衝液(pH4,5) 0.2mlにα−
ガラクトシダーゼ溶液0.05m1を加えて40°CI
O分間反応させた。反応後、0.2M炭酸ナトリウム 
0.5mlを加えて反応を止め、遊離したバラニトロフ
ェニール量を分光光度計にて400nmの吸光度を計る
ことにより測定した。酸素活性1単位は、この条件下で
1分間に1μmoleのパラニトロフェノールを生成す
る酵素量と定義した。
[発明の効果] 以上のとおり、本発明の糖転移活性の強い耐熱性α−ガ
ラクトシダーゼ複合物は基質濃度が14前後でもほとん
ど基質阻害を受けず、生じたガラクトースの80%以上
を転移するという強い糖転移活性をもっていた。また、
受容体特異性もガラクトース、グルコース、マンノース
、キシロース、フラクトース、シュークロース、グリセ
リンと非常に広く、その酵素的性質がこれまで知られて
いる酵素に較べて優れていた。また、本酵素複合物は6
0°C60分間の加熱処理においてもほとんど失活しな
いという高い耐熱性を有していた。さらに、本酵素の生
産菌体は菌体そのものを酵素剤として利用可能であった
。また、本酵素複合物は前述のようにα−ガラクトシダ
ーゼIとIIから構成されているが、これらの各成分を
単独で使用しても同様な効果を得ることができた。この
ような本酵素の特徴は、α−ガラクトシダーゼの糖転移
作用や縮合反応を利用したα−ガラクトシル基を含むオ
リゴ糖あるいは配糖体の合成において著しい技術進歩を
もたらしたものである。
[実施例] 次に本発明を実施例により説明するが、本発明はこれら
に限定されるものではない。
実施例1 1% メリビオース、3% ポリペプトン、0.5% 
酵母エキス、0.05%に2HP04.0.01%Mg
5O<・7H20,0,01%KCIを含む液体培地(
pH7,0) 60m1を500m1坂ロフラスコに入
れ、常法によりオートクレーブにより殺菌後キャンディ
ダ・ギリエルモンディー(Ca n d i d a 
q −mondii) H−404を接種し、30°C
で4日間振盪培養した。培養後、遠心分離により除菌し
、得られた培養上清についてα−ガラクトシダーゼ活性
を測定した。その結果、培養上清中の酵素活性は培養液
1.m1当り 0.8単位であった。また、細胞吸着型
の酵素活性は湿菌体1g当り約35単位であった。
実施例2 実施例1において、メリビオースに代えて、1%溶性澱
扮に01%メリビオースを誘導源として添加した培地に
キャンディダ・ギリエルモンディ−(Candida 
 uilliermondii) H−404を植菌し
、30°Cで4日間振盪培養した。培養後遠心分離によ
って得た培養上清についてα−ガラクトシダーゼ活性を
測定した。その結果、培養上清中の酵素活囲は培養液1
ml当り 0.6単位であった。また、細胞吸着型の酵
素活性は湿菌体1g当り約30単位であった。
実施例3 実施例1により得られた培養液から遠心分離により得た
培養上清を、まず、2倍量のエタノールを用いて溶媒沈
殿した。その沈澱を緩衝液に溶解した溶液をイオン交換
クロマトグラフィー(東ソー■製、 DEAE−1−ヨ
パール650M )に供し二つの活性画分に分離した。
そこで、その活性画分をα−ガラクトシダーゼIとHと
名付は別々に精製した。まず、0.4飽和硫安存在下で
疎水クロマトグラフィー(東ソー(用製、ブチルトヨパ
ール650に()、続いてゲルクロマトグラフィー(東
ソー(掬製、トヨバール旧V−55F)を行ない各々の
精製酵素標品を得た。この精製法によりa−ガラクトシ
ダーゼ■の比活性は培養上清の約6700倍上昇し、そ
の収率は約42%であった。また、α−ガラクトシダー
ゼIIは比活性が培養上清の約5400倍上昇し、その
収率は約26%であった。
実施例4 1gのメリビオースと1gのシュークロースを含むpH
4,5の酢酸緩衝液5mlに実施例3によって得られた
α−ガラクトシダーゼエ精製酵素標品5単位を添加し、
60℃で200時間反応せた。反応液を10分間煮沸加
熱し酵素を失活させた後、反応液1ggを濾紙にスポッ
トしn−ブタノール:ピリジン:水=6 : 4 : 
3の組成の溶媒系で4重展開後、フロログルシン法によ
るケトース呈色を行なうと、ラフィノースに相当する位
置にスポットが検出された。この反応液を活性炭カラム
クロマトグラフィーにかけ、オリゴ糖類な吸着させた後
、エチルアルコールの濃度勾配により溶出させた。この
3量体画分を集め、濃縮し凍結乾燥標品1.1gを得た
0本標品は、[al α−ガラクトシダーゼで加水分解
するとガラクトースとシュークロースを等モル生成する
こと、(b)β−フラクトシグーゼで加水分解すると、
等モルのメリビオースとフラクトースを生成すること、
(C)α−ガラクトシダーゼとβ−フラクトシダーゼと
で加水分解するとガラクトース、グルコース、フラクト
ースを1モルずつ生成すること、fd)ペーパークロマ
トグラフィーの移動度がラフィノースと一致すること、
以上のことからラフィノースであると同定した。
実施例5 ガラクトース70gを含むpH4,5の酢酸緩衝液10
0m1に実施例2によって得られた菌体(細胞吸着型酵
素20単位)を加え、60℃にて48時間反応させた。
反応液を活性炭カラムクロマトグラフィーにかけ、オリ
ゴ糖類を吸着させた後、エチルアルコールO%〜20%
の濃度勾配により溶出させた。溶出液を濃縮乾燥して脱
水縮合生成物20gを得た。この化合物は、酸で加水分
解するとガラクトースのみを生成し、ペーパークロマト
グラフィーの移動度からガラクトビオ−又と同定した。
【図面の簡単な説明】
第1図および第2図は基質のメリビオースに対する本酵
素複合物の糖転移作用を示すグラフで、第1図は酵素に
培養上清の酵素複合物を使用し、第2図は酵素に菌体そ
のものを用いたときの結果を示す。 第1図

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)キャンディダ・ギリエルモンディー(¥Can¥
    −¥dida¥¥guilliermondii¥)に
    属する菌で糖転移活性の強い耐熱性α−ガラクトシダー
    ゼを生産する能力を有する菌を培養することからなる糖
    転移活性の強い耐熱性α−ガラクトシダーゼおよびその
    複合物の製造法。
  2. (2)耐熱性α−ガラクトシダーゼおよびその複合物が
    キャンディダ・ギリエルモンディーの菌体外分泌型酵素
    である請求項第(1)項記載の糖転移活性の強い耐熱性
    α−ガラクトシダーゼおよびその複合物の製造法。
  3. (3)耐熱性α−ガラクトシダーゼおよびその複合物が
    キャンディダ・ギリエルモンディーの細胞吸着型酵素で
    ある請求項第(1)項記載の糖転移活性の強い耐熱性α
    −ガラクトシダーゼおよびその複合物の製造法。
  4. (4)耐熱性α−ガラクトシダーゼおよびその複合物が
    キャンディダ・ギリエルモンディーの細胞吸着型酵素と
    菌体外分泌型酵素との混合物である請求項第(1)項記
    載の糖転移活性の強い耐熱性α−ガラクトシダーゼおよ
    びその複合物の製造法。
  5. (5)キャンディダ・ギリエルモンディーの菌株がキャ
    ンディダ・ギリエルモンディーH−404株である請求
    項第(1)項ないし第(4)項のいづれか1項記載の糖
    転移活性の強いα−ガラクトシダーゼおよびその複合物
    の製造 法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN110564712A (zh) * 2019-08-08 2019-12-13 河南省科学院生物研究所有限责任公司 一种用于丝状真菌液体发酵产α-半乳糖苷酶的培养基及其应用

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CN110564712A (zh) * 2019-08-08 2019-12-13 河南省科学院生物研究所有限责任公司 一种用于丝状真菌液体发酵产α-半乳糖苷酶的培养基及其应用

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