JPH0789922B2 - 酵素によるn−アセチルキトオリゴ糖の製造法 - Google Patents

酵素によるn−アセチルキトオリゴ糖の製造法

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JPH0789922B2
JPH0789922B2 JP62214230A JP21423087A JPH0789922B2 JP H0789922 B2 JPH0789922 B2 JP H0789922B2 JP 62214230 A JP62214230 A JP 62214230A JP 21423087 A JP21423087 A JP 21423087A JP H0789922 B2 JPH0789922 B2 JP H0789922B2
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  • Preparation Of Compounds By Using Micro-Organisms (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、酵素によるN−アセチルキトオリゴ糖の製造
方法に関するものである。
N−アセチルキトオリゴ糖の応用用途については、6量
体であるN−アセチルキトヘキサオースの免疫機能増強
作用、抗腫瘍効果など、医薬面での効果が期待されてい
る。臨床検査薬分野においては、β−N−アセチルグリ
コサミニダーゼやリゾチームの測定基質として使用する
ことができる。
従来の技術 N−アセチルキトオリゴ糖の製造法としては、酸による
部分分解により各種オリゴ糖を得る方法〔ジェイ・エイ
・ルプリー;バイオケミカ・バイオフィジカ・アクタ
(Biochem.Biophys.Acta)83,245−255(1964)〕があ
るが、本方法によっては、特定のオリゴ糖を選択的に得
ることはできず、また分解条件を必ずしも一定に保つこ
とは難しく、そのため収率も低い。
一方、キチンを原料としてキチナーゼにより酵素分解し
て調製する方法〔アール・エフ・パウニングら;ネイチ
ャー(Nature)200,1128(1963)〕もあるが、本方法に
よっても、特定のN−アセチルキトオリゴ糖を効率的に
調製することは同様に困難である。
さらに、N−アセチルキトオリゴ糖の製造方法について
は、ノカルジア属に属する微生物の生産するキチナーゼ
の逆反応を利用する方法が報告されている(特開昭62−
146598)。本方法は、硫安沈澱、カラムクロマト分離な
どにより精製された精製キチナーゼを用いて、N−アセ
チルキトテトラオースからN−アセチルキトヘキサオー
ス、N−アセチルキトペンタオースからN−アセチルキ
トヘプタオースなど2糖単位の付加転移を行うものであ
る。本方法の場合、高度に精製した酵素を用いることが
必須であり、必ずしも安価なN−アセチルキトオリゴ糖
の製造法とはいえない。
発明が解決しようとする問題点 本発明は、酵素を用いてより安価に重合度の高いN−ア
セチルキトオリゴ糖を製造する方法を提供する。
問題点を解決するための手段 本発明者らは、より安価なN−セチルキトオリゴ糖の製
造方法について鋭意検討した結果、トリコデルマ属に属
する微生物の培養物に、糖転移付加反応の強いキチナー
ゼ活性を見出し、さらにノカルジア属に属する微生物の
培養物より精製されたキチナーゼに見出されている2糖
の転移付加活性に加え、1糖単位が転移付加される活性
を新たに見出し本発明を完成させるに至った。本発明に
示す微生物の培養物中のキチナーゼの糖転移付加活性
は、ノカルジア属に属する微生物の場合に比べはるかに
強力であって、従って、ノカルジア属に属する微生物の
場合と同様に微生物の培養物から精製した酵素を反応に
用いることができるにとどまらず、精製した酵素を用い
ずに、その培養液、菌体あるいは、培養物よりキトビア
ーゼ活性を除去した粗精製酵素を用いてもN−アセチル
キトオリゴ糖を製造することができる。例えば、ノカル
ジア属に属する微生物の場合には、菌体を除去した培養
液から塩析により取得した沈殿物を、さらに、溶解、透
析、イオン交換体クロマトグラフィー、塩析、溶解、透
析、ゲルクロマトグラフィーの順に従って精製した酵素
を用いることが必須であったが、本発明による微生物の
場合には、菌体を除去した培養液から塩析により取得し
た沈殿物を、単に、緩衝液に溶解し、イオン交換体クロ
マトグラフィーによって精製するだけで、N−アセチル
キトオリゴ糖を製造することのできる酵素を取得するこ
とができる。
本発明の方法において用いられる酵素は、トリコデルマ
属に属する微生物の生産するキチナーゼであって少なく
とも3種類の酵素である。そのうちの1種は精製単離さ
れており次に示す如き理化学的性質を有する。
(a) 作 用 N−アセチルキトオリゴ糖に作用し、強い2糖単位の糖
転移反応を起こす。本酵素の酵素量に対し過剰のN−ア
セチルキトオリゴ糖を作用させた場合、糖転移反応によ
り重合度の高いN−アセチルキトオリゴ糖を生成する。
またキチンまたはN−アセチルキトオリゴ糖に作用し、
これを加水分解する。
(b) 至適pH コロイドキチンを基質として40℃で反応を行った場合、
本酵素はpH5.5に至適pHを有する。
(c) pH安定性 本酵素は4℃で24時間の処理においてpH4〜8で安定で
ある。
(d) 至適温度 コロイドキチンを基質としてpH5.5で反応を行った場
合、本酵素は40℃付近に至適温度を有する。
(e) 熱安定性 本酵素はpH5.5で30分間の処理において55℃以下で安定
である。
(f) 分子量 SDS−ディスク電気泳動により測定される本酵素の分子
量は約68000である。
(g) 等電点 アクリルアミドゲル焦点電気泳動により測定される本酵
素の等電点は4.5〜4.6である。
本発明のキチナーゼは、次のようにして製造することが
できる。
本発明に用いられるキチナーゼは、トリコデルマ属に属
するキチナーゼ生産菌を培地に培養し、培養物中にキチ
ナーゼを生成させ、これを採取することにより得ること
ができる。
酵素生産に用いるトリコデルマ属に属するキチナーゼ生
産菌としては、トリコデルマ属に属しキチナーゼを生産
する菌であればいずれでも用いることができる。その例
としては、例えば、トリコデルマ・リーセイ(Trichode
rma reesei)が挙げられ、具体的にはトリコデルマ・リ
ーセイKDD−10(NRRL−15497)(特開昭60−27385)、
同KDR−11(FERM−P6635)(特開昭59−17984)、同PC
−3−7(NRRL−15500)(特開昭60−27384)、同PCD
−10(FERM−P8172)(特開昭61−265089)、同CDU−11
(FERM−P8173)(特開昭61−265089)などが挙げられ
る。培養に用いられる培地は、上記微生物が利用し得る
炭素源、窒素源、無機物など程よく含むものであれば天
然培地または合成培地のいづれでも用いることができ
る。
炭素源としては、アビセル、ホエー、紙、一般紙類
(例えば、新聞紙、トイレットペーパー)、バガス、も
みがら、稲わらなどの植物繊維質およびその含有物、シ
ュークロース、グルコース、ケーンモラセス、ゲルセロ
ール、セロビオース、キシロース、アラビノースなどが
単独もしくは組み合わせて用いられる。
窒素源としては、硫安などの無機アンモニウム塩、尿
素、アミノ酸、肉エキス、ポリペプトン、ペプトンなど
の有機物が単独もしくは組み合わせて用いられる。
無機塩類としては、リン酸第一カリウム、リン酸第二カ
リウム、硫酸マグネシウム、塩化カルシウム、塩化銅、
硫酸鉄、硫酸マグネシウム、硫酸亜鉛などが単独もしく
は組み合わせて用いられる。
さらに必要に応じて、培地に界面活性剤などを添加して
もよい。
また、キチナーゼの生産能をより高めるには誘導基質で
あるキチンを添加することが好ましい。
培地は、液体培地でも固体培地でも良いが、大量に行う
場合には液体培地が好ましい。培養方法としては通常、
通気撹拌培養などの方法が用いられる。培養条件は、培
地の組成、菌株の種類によって異なるが、培養温度は25
〜35℃、pHは3〜6、培養時間は2〜15日間である。培
養は、培養途中でさらに新たな培地を該培養培地に一括
添加または間欠もしくは連続添加しながら行うこともで
きる。目的とするキチナーゼは通常菌体外に蓄積される
ので、公知の分離精製手段により、培養物から分離精製
される。例えば、培養物から遠心分離あるいは過によ
り菌体を除去した後、培養液に飽和量の芒硝(硫酸ナ
トリウム10水塩)または硫酸アンモニウムなどの塩を加
えて沈殿物を得る。この沈澱物を過あるいは遠心分離
などの方法によ分離取得した後、風乾、凍結乾燥、アセ
トンなど親水溶媒による脱水乾燥などの方法で乾燥粉末
とする。このような方法で得られた材料を、粗酵素粉末
とする。粗酵素粉末からのキチナーゼの分離精製は、DE
AE−Sepharose(ファルマシア・ファイン・ケミカル社
製)などの1段階のイオン交換クロマトグラフィー、ま
たは硫安分画操作など、キトビアーゼ活性を除くことの
できる操作ならいずれの操作でもよく、簡単な単位操作
で精製を行うことができる。
この精製方法により、3種のキチナーゼを得ることがで
きる。1種は1糖単位の転移付加反応を有し、他の2種
は2糖単位の転移付加反応を有する。2糖単位の転移付
加反応の活性が強い方の酵素の理化学的性質は前記のと
おりである。
このようにして得られるキチナーゼの活性や糖転移反応
は次のようにして測定する。
(1) キチナーゼの活性 0.2%コロイドキチンを含む0.2M酢酸緩衝液(pH5.6)2.
0mlに酵素液を加えて40℃で10分間反応させる。反応後
はシャール試薬(0.5gのフェリシアン化カリウムを0.5M
炭酸ナトリウム溶液1に溶解したもの)3.0mlを加え
沸騰湯中で15分間加熱する。水で冷却後、遠心分離して
不溶物を除き上清液の420nmにおける吸光度の減少を測
定する。還元糖の生成はN−アセチルグルコサミンを用
いた標準曲線から求める。酵素活性1Uは1分間に1μmo
leのN−アセチルグルコサミンを生成する酵素量とし
た。
(2) 糖転移反応 5%のN−アセチルキトオリゴ糖を含む0.1Mリン酸緩衝
液(pH5.6)2mlに酵素溶液を加えて40℃で60時間反応さ
せる。一定時間ごとに反応液を採取し沸騰湯中で10分加
熱し反応を停止させる。これら溶液を高速液体クロマト
グラフィーに供し、反応生成物を確認する。
本発明の原料としては、キチン部分加水分解物、N−ア
セチルキトオリゴ糖などが用いられる。
これらキチン部分加水分解物は、キチンを濃塩酸で40℃
で2〜3時間加水分解しアルカリで中和した後、活性炭
に吸着させアルコールで溶出することによって調製でき
る。また、キチン部分加水分解物は、キチンを酸または
アルカリで可溶化後中和し、キチナーゼを作用させて部
分分解させ、その後、UF膜で処理した透過液を活性炭に
吸着させアルコールで溶出することによって調製でき
る。キチン部分加水分解物は、2〜8量体のN−アセチ
ルキトオリゴ糖を含むそれぞれのN−アセチルキトオリ
ゴ糖は、上記アルコール溶出時に、アルコール濃度勾配
をかけて溶出したり、あるいは、ゲル過や高速液体ク
ロマトグラフィーなどの手段により分離し調製すること
ができる。
本発明で上記原料と上記キチナーゼを作用させるには、
原料を0.5〜30重量%含むものを基質とし、pH3〜7、温
度30〜60℃で酵素量は基質1g当り1〜2000Uを用いて反
応させると良い。反応時間は、基質量、反応pH、温度、
酵素量などによって大きく異なるが、通常30分〜60時間
である。かくして酵素反応を終了した反応混合物は沸騰
湯中で10分間加熱し反応を停止させる。
上記酵素反応により1以上の糖が転移付加したN−アセ
チルキトオリゴ糖を含む反応混合物が得られる。
このようにして得られる反応混合物からのN−アセチル
キトオリゴ糖の分離精製は、周知の分離、精製手段によ
り行うことができる。たとえば、活性炭に反応混合物を
吸着させ、アルコール濃度勾配法により分離溶出させる
方法や、ゲル過、高速液体クロマトグラフィーなどの
手段により分離、精製することができる。
次に、本発明の参考例および実施例についてさらに具体
的に説明するが、これらは本発明の範囲を制限するもの
ではない。
参考例1 KDR−11をポテトデキストロース寒天培地で28℃で7日
間培養し活性化した。該活性化胞子を生理食塩水に均一
に懸濁した(約108個/ml)。その懸濁液0.5mlを50mlの
第1表に示す標準培地に植菌し、28℃、pH4で2日間培
養した。
アビセルpH301(旭化成社製) 1 % ポリペプトン 0.1 % 酵母エキス 0.05 % (NH42SO4 0.14 % KH2PO4 0.2 % MgSO4・7H2O 0.03 % CaCl2・2H2O 0.03 % トゥイーン−80(花王アトラス社製) 1ml/ 微量金属塩液 1ml/ *〔ホウ酸 6 mg モリブデン酸アンモニウム 26 mg 塩化第二鉄 100 mg 硫酸銅 40 mg 塩化マンガン 8 mg 塩化亜鉛 200 mg を100mlのイオン交換水に溶かしたもの〕 ついで、該培養液250ml(フラスコ5本分)を2500mlの
標準培地を含有する5ジャーファーメンターに添加し
て28℃、pH4で2日間種培養した。さらに該種培養液250
mlを2500mlの培地(第1表の標準培地において、アビセ
ルpH301を6%に代え、さらにコロイドキチン0.5%を加
えたもの)を含有する5ジャーファーメンターに添加
し、28℃、pH4で10日間培養した。
培養終了後、培養液を過し、その上澄液中のキチナー
ゼ活性を求めたところ、6.2U/mlであった。
さらに、培養液を8000r.p.m.15分間で遠心分離した。得
られた液に硫安を0.8飽和度で添加し、5℃で24時間
塩析した。沈澱したタンパク質と塩の混合物を別し
液を水に溶解抽出後、セファデックスG−25(フアルマ
シア・ファイン・ケミカル社製)カラムに通液し蒸留水
で溶出を行い脱塩した。
ついで溶出液を凍結乾燥し、粗酵素標品約50gを得た。
本粗酵素標品のキチナーゼ活性は0.28U/mgであった。
この粗酵素標品2gを、予め50mM酢酸緩衝液(pH5.0)で
平衡化しておいたDEAE−Sepharose Fast Flow(ファル
マシア・ファイン・ケミカル社製)イオン交換体カラム
(3.2φ×50cm)に通塔し、18mlずつ分取したところ、
素通り画分に2つのキチナーゼ活性を有する画分F−I
(フラクション番号10−30)とF−II(フラクション番
号40−45)を得た。
さらに、吸着部を0〜0.5M NaCl直線濃度勾配により溶
出させると、フラクション130〜140にキチナーゼ活性を
有するF−III画分を得た。第1図に本カラムの溶出パ
ターンを示した。F−III画分をさらにSephacryl S−20
0(ファルマシア・ファイン・ケミカル社製1.6φ×95c
m)に通塔し、50mMの酢酸緩衝液(pH5.5)で溶出を行っ
た。2mlずつ分取し、キチナーゼ活性を有するフラクシ
ョン40−52を集め、濃縮し、凍結乾燥したところ、精製
酵素粉末約250mgを得た。このようにして得られたキチ
ナーゼはSDS−ディスク電気泳動で均一であった。
実施例1 N−アセチルキトトリオース1gを40mlの0.1Mリン酸緩衝
液(pH5.6)に溶解し、30℃に保った後、参考例1のF
−I画分を4〜5U相当分添加して、30℃で24時間反応さ
せた。
反応終了後、100℃で10分間加熱し、反応を停止させ
た。得られた反応混合物を3,000r.p.m.10分間遠心分離
し、その上清を高速液体クロマトグラフィーにかけ、そ
の組成を調べたところ、N−アセチルキトテトラオース
13%、N−アセチルキトペンタオース2%、N−アセチ
ルキトトリオース47%、N−アセチルキトビオース26
%、N−アセチルグルコサミン12%であった。
実施例2 N−アセチルキトテトラオース1gを40mlの0.1Mリン酸緩
衝液(pH5.6)に溶解し、30℃に保った後、F−II画分
を4〜5U相当分添加して、30℃で24時間反応させた。反
応終了後、100℃で10分間加熱し、反応を停止させた。
得られた反応混合物を3,000r.p.m.、10分間遠心分離に
かけ、その上清を高速液体クロマトグラフィーにかけ
て、その組成を調べたところ、N−アセチルキトヘキサ
オース2%、N−アセチルキトテトラオース88%、N−
アセチルキトトリオース7%、N−アセチルキトビオー
ス2%、N−アセチルグルコサミン1%であった。
実施例3 N−アセチルキトテトラオース100mgを2mlの0.1Mリン酸
緩衝液(pH5.6)に溶解し、40℃に保った後、F−III画
分を4〜5U相当分添加して、40℃で56時間反応させた。
反応が進むにつれて、反応液の濁りが増大し、最後には
沈殿物を生成した。反応終了後、100℃で10分間加熱
し、反応を停止させた。沈殿物を遠心分離(3,000r.p.
m.10分間)して除き、上清液をBio Gel P−4(2.6φ×
95cm;バイオラッド社製)に通塔し、蒸留水で溶出を行
い、4mlずつ分取した。フラクション番号34〜40を集め
て減圧濃縮し、次いで凍結乾燥することによりN−アセ
チルキトヘキサオース16mgを得た。なお、反応液中の不
溶(5mg)は、7糖以上の重合度の高い高級オリゴマー
であることを確認した。
実施例4 N−アセチルキトテトラオース100mgを2mlの0.1Mリン酸
緩衝液(pH5.6)に溶解し、40℃に保った後、精製した
キチナーゼ4〜5U添加して、40℃で56時間反応させた。
反応終了後100℃で10分間加熱し、反応を停止させた。
沈殿物を遠心分離(3,000r.p.m.10分間)して除き、上
清液をBio Gel P−4(2.6φ×95cm;バイオラッド社
製)に通塔し、蒸留水で溶出を行い、4mlずつ分取し
た。フラクション番号58〜65を集めて減圧濃縮し、次い
で凍結乾燥することにより、N−アセチルキトヘキサオ
ース15mgを得た。
発明の効果 本発明により、工業的に安価に重合度の高いN−アセチ
ルキトオリゴ糖を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、参考例1に示したDEAE−Sepharose Fast flo
wの溶出パターンを示したものである。 −−は280nmでの吸光度、○−−○はキチナーゼ活性、
●−−●はキトビアーゼ活性、……はNaCl濃度を示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C12R 1:885)

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】トリコデルマ属に属し、キチナーゼ生産能
    を有する微生物を栄養培地に培養し、培養物中にキチナ
    ーゼを生成蓄積させ、これを採取することを特徴とする
    キチナーゼの製造法。
  2. 【請求項2】トリコデルマ属に属し、キチナーゼ生産能
    を有する微生物の培養液、菌体、またはそれらの処理物
    と、キチン部分加水分解物またはN−アセチルキトオリ
    ゴ糖とを水性溶液中で接触させることにより該水性溶液
    中に原料中のN−アセチルキトオリゴ糖に1以上の糖が
    転移付加したN−アセチルキトオリゴ糖を生成蓄積さ
    せ、これを採取することを特徴とする酵素によるN−ア
    セチルキトオリゴ糖の製造法。
  3. 【請求項3】下記理化学的性質を有する新規キチナーゼ 1)作用および基質特異性:N−アセチルキトオリゴ糖に
    作用し、強い2糖単位の糖転移反応を起こす。また、キ
    チンまたはN−アセチルキトオリゴ糖に作用し、これを
    加水分解する。 2)至適pH:40℃でpH5.5に至適pHを有する(基質:コロ
    イドキチン) 3)至適温度:pH5.5で40℃付近に至適温度を有する(基
    質:コロイドキチン) 4)熱安定性:pH5.5、55℃、30分間の処理に安定 5)pH安定性:4℃、pH4〜8、24時間の処理に安定 6)分子量:68000(SDS−PAGE法) 7)等電点:4.5〜4.6
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