JPH0313068Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は自動車用シートのロツク装置の改良に
関する。

（従来技術） 従来、シートバツクがロツク機構で車体にロツ
クされ、該ロツク機構のロツク解除でシートバツ
クが前傾できるようになつたロツク装置が提案さ
れている。

上記ロツク装置は、シートバツクの上部に突出
されたロツクノブを、手で引き上げあるいは押し
下げることによりロツク機構を作動させるように
なつている。

したがつて、駐車中でもキーなしでロツクを解
除できるので、シートバツクで塞がれたトランク
ルーム内の荷物の保管安全性に欠け、また、走行
中に誤操作でロツクを解除した場合、急ブレーキ
などで着座者がシートバツクとともに前方へ倒さ
れる危険があるという問題があつた。

（考案の目的） 本考案の目的は、トランクルーム内の荷物の保
管安全性、着座者の安全性およびシートバツクの
見栄えの向上等を図ることである。

（考案の構成） このため、本考案は、ロツク機構を、ロツク位
置とロツク解除位置とに作動させるソレノイドを
設ける一方、イグニツシヨンキーのスイツチオン
を検出する第１センサーと、停車を検出する第２
センサーとを設け、第１、第２センサーの両方が
検出時のみ、上記ソレノイドをロツク解除位置に
作動させる制御回路を設けたことを特徴とするも
のである。

（考案の効果） 本考案によれば、イグニツシヨンキーがスイツ
チオンで、停車している時のみソレノイドがロツ
ク解除位置に作動されるから、停車時でもイグニ
ツシヨンキーを抜いている場合にはロツクが解除
されないので、トランクルーム内の荷物の保管安
全性が向上するようになる。

また、走行中にもロツクが解除されないので、
誤操作でロツクを解除する恐れがなく、着座者の
安全性も向上するようになる。

さらに、シートバツクの上部に突出するロツク
ノブがないので、見栄えも向上するようになる。

（実施例） 以下、本考案の実施例を添付図面について詳細
に説明する。

第１図に示すように、車体の後部パネル１に
は、Ｕ字状のストライカ２が固定されている。

リヤシートバツク３は、車体の底部に設置され
たリヤシートクツシヨン（不図示）に前傾自在に
連結されていて、前傾時には後部パネル１に明け
られたトランクルームに通じる荷物出入口を開く
ようになる。

上記リヤシートバツク３は、後傾時には後部パ
ネル１の荷物出入口を塞ぐようになる。

該リヤシートバツク３内には、ロツク機構を収
納したハードケース４が取付けられ、該ケース４
には、リヤシートバツク３の後傾時に上記ストラ
イカ２に係合するフツク５が設けられている。

該フツク５は、ハードケース４に固定されたブ
ラケツト６にピン７で枢着され、該フツク５に
は、該フツク５をロツク方向（下方）に付勢する
スプリング８が掛け止められている。

上記フツク５には、ハードケース４に設けられ
たソレノイド９の連結ロツド１０が連結されてい
て、ソレノイド９の励磁（オン）時には、ロツド
１０が上昇されてフツク５をロツク解除方向に揺
動させ、ソレノイド９の消磁（オフ）時には、ロ
ツド１０が下降されてフツク５をロツク方向に揺
動させるようになつている。

上記ソレノイド９は、車載のコントロールユニ
ツト１１によりオン・オフが制御される。

該コントロールユニツト１１には、第２図に示
すように、イグニツシヨンスイツチのオンを検出
する第１センサーのオン検出信号で閉成する第１
スイツチ１２と、車速を検出する第２センサーの
車速のゼロ検出信号で閉成する第２スイツチ１３
とが設けられている。

第１スイツチ１２はアンド回路１４の一方の入
力端子に接続され、第２スイツチ１３はアンド回
路１４の他方の入力端子に接続され、該アンド回
路１４の出力端子は上記ソレノイド９に接続され
ている。

上記のような構成であれば、イグニツシヨンス
イツチがオンで、停車している場合には、第１、
第２スイツチ１２，１３はいずれもオンとなるの
で、アンド回路１４を介してソレノイド９がオン
され、連結ロツド１０が上昇されてフツク５がロ
ツク解除方向に揺動される。

従つて、シートバツク３を前傾させてトランク
ルーム内の荷物の出入れをすることができる。

一方、停車時でもキーを抜いている場合には、
第１スイツチ１２がオフとなるので、アンド回路
１４を介してソレノイド９がオフされ、連結ロツ
ド１０が下降されてフツク５がロツク方向に揺動
される。

従つて、リヤシートバツク３を前傾させること
ができないので、トランクルーム内の荷物の保管
安全性が高まる。

つぎに、走行時には、第１スイツチ１２は当然
にオンとなるが、第２スイツチ１３がオフとなる
ので、アンド回路１４を介してソレノイド９がオ
フされ、連結ロツド１０が下降されてフツク５が
ロツク方向に揺動される。

従つて、リヤシートバツク３が前傾されること
がないので、着座者の安全性が高まる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案に係るロツク装置を装備した自
動車用リヤシートの断面図、第２図はロツク装置
のコントロールユニツトの回路図である。 ２……ストライカ、３……リヤシートバツク、
５……フツク、９……ソレノイド、１１……コン
トロールユニツト、１２……第１スイツチ、１３
……第２スイツチ。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 シートバツクがロツク機構で車体にロツクさ
   れ、該ロツク機構のロツク解除でシートバツクが
   前傾できるようになつたロツク装置において、 上記ロツク機構を、ロツク位置とロツク解除位
   置とに作動させるソレノイドを設ける一方、イグ
   ニツシヨンキーのスイツチオンを検出する第１セ
   ンサーと、停車を検出する第２センサーとを設
   け、第１、第２センサーの両方が検出時のみ、上
   記ソレノイドをロツク解除位置に作動させる制御
   回路を設けたことを特徴とする自動車用シートの
   ロツク装置。